1. アプリアイデア企画部門
【Share Flower】
産業能率大学岩井ゼミ
岡部・井垣・有村・門井
目次
１、 はじめに
２、 このアプリのねらい・趣旨
３、 このアプリの概要
４、 投資家の現状
５、 ターゲット
６、 このアプリの説明
７、 今後の課題
８、 あとがき

2. ◆はじめに
私たちのグループでは、株のことがわからないと思っている若年層に向けて、株の基
本売買を理解してもらうためのゲームアプリの企画を考えました。
「株を知ってはいるが、手が出しづらい」と考えている人は少なくないでしょう。
その苦手意識を根本から薄れさせるため、当アプリケーションは大いに役立つと思いま
す。
当アプリケーションは、若年層をターゲットにすることで将来、株の売買をしよう
と考える際の助けになります。また、株の売買をせずとも株の売買に関心を得ることが
できます。 当アプリケーションは若年層に使用してもらうことで、株の基本売買の理
解を深めることが可能になります。理解を深めることは、興味・関心の起因になるでし
ょう。
私たちは当アプリケーションを使用し、多くの若者が株に興味・関心を持ち、将来
の投資家が生まれることを願います。
また、私たちは今回の企画を「Share Flower」と名付けました。この企画名には、株
としての share の意味と、共有するという share を掛け合わせ、
「株という花を共有し
よう！」という意味を込めました。
◆このアプリのねらい・趣旨
このアプリは、子どもたちに株とはどういうものなのかをゲーム形式で知ってもらう
ことで、後の社会人に株への理解・関心を得ることを狙いとしたアプリケーションです。
投資家は日本社会にもだんだんと浸透しています。しかし、未だに投資家になるこ
と、周りの人間が投資を始めることに消極的どころか非難をする人間がいることも事実
です。それは、確かに株のデメリットを理解してそう考える者もいると思いますが、大
半は株への不理解からくる曖昧な不信感を抱いているからだと考えられます。
日本は投資についての知識の提供先が他国に比べて少ないように思われます。投資
大国アメリカでは義務教育機関での投資の授業があり、投資をしている子どももいます。
ここまではいかずとも、日本人も未成年の頃から株とはどういうものかということを知
る権利はあると思います。
理解や関心は一朝一夕で得られるものではありません。ゆえに、未成年の時代に株
についての理解・関心を深め、将来の投資家の卵を育てること、または投資家にはなら
ずとも、大人になったときに株への不理解からくる不信感を軽減することを狙いとする
当アプリケーションが必要であると考えました。
学生の方・若い方の多くが、
「株のことは学校の授業で習ったけど、実際どのような
ものかよく分からない」
「株って堅苦しい」というイメージを持っているのではないか
と思います。

3. しかし株のことを少しでも分かるようになると、決して「堅苦しいもの」
「怖いもの」
ではなく、現在～将来の会社の状況が見えてくるようになるなど株の面白さを感じられ
るようになると思います。
株についての根本を知り、
「株は自分には関係ない」
「お金に余裕がある人がやるもの
だ」というとっつきにくいイメージを払拭し、身近に感じてもらえたらと考え、小学校
高学年～高校生の若い人に向けて下記のゲームアプリを企画しました。
◆このアプリの概要
「株のことがよくわからない」と思っている若年層の人々に向けて、株の売買の基本
を分かってもらうためのゲームアプリとなっています。株の売買によってスコアが稼げ
るようになっています。
◆投資家の現状
株式市場の現状として、個人投資家の 49％が 60 歳以上のシニア層となっております
（図 1 を参照）
。また、個人投資家の年収は 300 万円未満が 48.3％と最も高く、7 割
（71.1％）が年収 500 万円未満であるというデータも出ており、このことからも投資家
の年齢層が高くなっていることがわかります（図 2 を参照）
。
（図 1）

4. （図 2）
※出典：日本証券業協会 (http://bit.ly/1bo06ch) データは平成 24 年度
図からも、投資家の高齢化が進んでいることがわかるとともに、若年層の投資家が少
ないことがわかります。
以上のことから、株式投資に対する興味を持っている若年層の人が減っていることが
いえ、これを解決する必要があると考えました。
◆ターゲット
上記の現状をふまえ、10 代の人にも、早いうちから株のことを分かってもらいたい
ため、小学校高学年～高校 3 年生の若年層をターゲットにしています。

5. ◆このアプリの説明
株の売買を通し、スコア（単位:円）を稼ぐゲームアプリとなっています。
段階的に株について理解してもらえるように、レベルを 3 段階に分けてあります。
なお、どのレベルもスコアに応じて背景の花が徐々に咲くようなしくみになっていま
す（最初は種の状態からスタート、クリア時に満開となる）
。
また、ゲームクリアのご褒美としてアプリから申請すれば図書カードがもらえるよう
にするなどの特典をつけ、プレイヤーがゲームに飽きることなく続けてもらえるように
します。
※左記の図は難易度の選択画面。

6. ＊かんたん（小学生向け）
・元本割れなし。値下がりがなく、最初に株を買ったときの値段から変わらないか、値
上がりするのみ
・最初に持っているスコアは 1,000 円。10,000 円になるとクリア、レベル 2 に進む
・会社の名前は、小さい子供にも親しんでもらえるような名前にする。10 社。
（会社名の例）
・クッキー工場
・おもちゃ工場
・ケーキ屋
・文房具屋

7. ＊ふつう（中学生向け）
・元本割れあり。
・会社の名前は、実在する会社をモジる。業界ごとの分類は大まかに、5 つに分類させ
る（食品・車・小売・情報・サービス）
。50 社。
・ヘルプ機能あり（3 回まで。
「明日、この会社はこうなるかも」といったヒントを提
供）
。
・最初に持っているスコアは 10,000 円。100,000 円になるとクリア、
「難しい」に進め
る。スコアが０を下回った時点でゲームオーバー
（会社名の例）
食品⇒カカコーラ、浜崎製パン
自動車⇒トヨト自動車、一産自動車
小売⇒ラーソン、スモールカメラ
情報⇒コドモ、富士山テレビ
サービス⇒ＨＯＳ、くるなび

8. ＊むずかしい（高校生向け）
・元本割れあり
・最初に持っているスコアは 10,000 円。
・ヒントではなく、ニュースとして情報が流れるためそれを参考にして株を売買する
・会社の名前は、実在する会社をモジる。10 業種（
「ふつう」で出た５業種＋金融、水
産、化学、商社、卸売）
、合計 100 社
（会社名の例）
・化学系⇒あさはかせい、木王
・空運系⇒ＥＮＥ、ＪＡＮ
・医薬品⇒武山薬品、アスカゲル製薬
・金融⇒よつびしＵＦＡ、みついすみよし
・家電⇒ソノー、キャロン

9. ◆今後の課題
課題は 2 つあります。
1 つめは、ターゲットである 10 代の若者がこのアプリケーションを使用することで
株投資は容易だと錯覚した上で、本当の株投資を始めてしまう可能性があるということ
です。これは、株投資のリスクを説明するページをワンクッション入れるという対策を
とっています。これは、難易度に分けて 2 パターン用意しています。
（図 3 を参照）
２つめは、
「飽きさせない工夫」です。現地点では、それぞれの難易度をクリアする
ごとに図書カードをプレゼントすることを提案していますが、協賛企業を得ることがで
きれば、クリアしたときの商品を増やすことができます。

10. （図 3）
かんたん
ふつう・むずかしい
◆あとがき
このソーシャルかぶコン２０１３を始める前は、株投資は難しく、自分たちとは遠い
存在だと考えていました。しかし、このかぶコンのため、株投資について学んでいくう
ちに株投資は私たちと遠いものではなく、もっと身近なものだと気づきました。
また、調べていくうちに、60 代以上の比率が高いこと、20 代の投資家が全体の約
2％しかいないことが分かり驚きました。このままでは将来、企業に投資する人が少な
くなってしまい、企業全体が活性化しなくなる可能性があると思いました。そのため、
アイデアを考えるにあたって株のことを知り、小さいうちに「株投資は難しい」という
偏見を減らしてほしいと思いました。
以上