community disaster workshop

1. 地域防災ワークショップの進め方
熊県大 岩見研究室
令和4年7月22日（金）
NPO法人ドゥチュウブ
（株）エーアイシステムサービス

2. 小穴久仁（おあなひさひと）
1978年 神奈川県横浜市出身
2004年 金沢大学自然科学研究科修了
2004年 株式会社ウェザーテック入社
天気解説 気象観測 地震観測
2009年 株式会社ファルコン入社（山部副部長）
災害対応システム Web-GIS
2011年～ NPO法人ドゥチュウブ設立（事務局）
地域情報発信 災害情報共有 マップ作り支援
http://dochubu.com/ https://www.facebook.com/DoChubu
2018年～ 株式会社エーアイシステムサービス入社
緊急地震速報導入 防災コンサルティング http://ai-ss.jp/
自己紹介
地形条件
気象特性
地域防災
災害情報
1

3. 0．事前準備
地域特性や災害リスクを調べる
2

4. 2017年7月7日；朝日新聞28面
2018年9月9日；中日新聞トップ
自然災害を伝える新聞報道
3

5. 令和2年7月豪雨
熊本県・球磨川
NHKニュース7（2020年7月19日）
流出する自宅を脱出できて思った
4

6. 災害時の対応行動を考える
(例)炊き出しをするために機材や水、
食料を何処から集めますか？
協力
協力関係をつくる
(例)避難所近くで井戸をもつ方に、
水を提供してもらえる
ようお願いする。
(例)対応行動に
問題が無いか、
地域の方々に
確認してもらう。
地域の防災力を高める
検討結果の
反映
地域の
課題発見
今なぜ防災ワークショップなのか？
5

7. 地域の特性に合った課題を考える上でのヒント
想定される自然災害への対応、過去の自然災害の振り返り、人的サポート、避難ルート etc.
地域に合った課題を
考えましょう。
台風
発達した低気圧
前線・寒気
豪雨
前線・寒気
豪雪
地震 火山噴火
浸水 ◎ ◎ △ △ △
暴風 ◎
高波 ◎
高潮 ○
崖崩れ ◎ ◎ △ ○ ○
土石流 ◎ ◎ △ △ △
地滑り ○ ○ △ △ △
強震動 ◎
津波 ○ △
液状化 ○
噴石 ○
火山灰 ○
火砕流 ○
溶岩流 ○
要援護者
（≒災害弱者）
障がい者
単身高齢者
寝たきり高齢者
難病者
てんかん
自閉症
妊婦
乳幼児
傷病者
外国人
自然現象×人間社会＝災害
6

8.  年齢構成
 昼間人口・夜間人口
 要援護者数
 地形・地質（ボーリング資料）
 気象条件
 防災資源
 建物（木造・非木造・高層）
 公共インフラ
 交通網
 コミュニティ活動
表層地質図 （出展：地質図Navi）
地域特性を調べる
7

9. 地理的条件を調べる上で役立つホームページ
地理院地図（https://maps.gsi.go.jp/)
地質図Navi（https://gbank.gsj.jp/geonavi/）
地図・空中写真閲覧サービス（https://mapps.gsi.go.jp/maplibSearch.do）
ボーリングデータ（https://www.kunijiban.pwri.go.jp）
旧版地形図
洪水ハザードマップ
空中写真
地理的条件を調べる ※ハザードマップ含め
8

10. 空
中
写
真
（
１
９
７
４
～
１
９
７
８
年
）
色別標高図
で見ると、
“妙に”平坦
な地形が！
⇒
人工改変地
盛土・切土を伴う土地改変は、工業団地や
新興住宅地、大規模商業施設などに多い
土地の改変
9

11.  かつては周囲より少し標高の高い
自然堤防上に、集落が点在してい
た
 現在は、田んぼ利用だった自然堤
防周囲の土地に、宅地が広がり始
めている
 河川の流路は大きく変わった
土地条件図
旧版地形図
地形図
流路の改変
10

12. 重ねるハザードマップ
主な改良履歴
自然災害伝承碑の掲載を開始（2021年）
高潮浸水想定区域の公開（2021年）
3D視点開始（2020年）
ため池決壊の浸水想定区域の公開（2019年）
オープンデータ化（2018年）
スマホ対応（2018年）
11

13. 郷土資料の活用
 過去の災害履歴
 古文書・日記
 史跡
12

14. ため池（いわき市の例）
全国にあるため池の中には、下流に
住宅や公共施設等が存在するものが
あります。市町村等ではこのような
ため池を対象に、万が一ため池が決
壊したときに備えて、被害想定区域
や避難場所等が表示された「ため池
ハザードマップ」の作成を進めてい
ます。
ため池ハザードマップは、防災訓練
等に活用して地域住民の自主防災意
識の向上を図ったり、ため池の防災
対策や災害時の被害軽減に役立てる
ものです。
引用元：「ため池ハザードマップ
ポータルサイト」農林水産省
13

15. 盛土（仙台市の例）
14

16. より厳しい想定に基づく洪水ハザードマップ
洪水時の浸水想定が見直され、避難場所は浸水想定
エリアに入ってしまった（豊田市）
大雨ハザードマップ見直し “1000年に一度”想定で避
難所使えず（福岡市）
標高43m
標高75m
15

17. 防災カルテ
16

18. アンケート調査の活用（東日本台風の例）
3人に2人が垂直避難した後に救出
立ち退き避難のきっかけ
が「床下が浸水したから」
など、河川氾濫の発生後
と考えられる理由も多数
立ち退き避難のきっかけは、避難勧
告・避難指示発令やエリアメール・
緊急速報メール受信が高い割合
引用元：千曲川・犀川大規模
氾濫に関する減災対策協議会
【住民アンケート調査】
17

19. 簡単な計画書づくり ※時間割など
18

20. 簡単な計画書づくり ※時間割など
1. 担当・所属
2. 目的
3. 時間割（休憩も）
4. 会場レイアウト
5. 必要なもの・持ち物分担
19

21. 1．アイスブレイク
参加者の共通項で緊張感を解く
20

22. テレビが映らなくても困らない
災害時に停電やケーブル断線の影響で、テレビが映ら
なくなった
でも、テレビを見る手段は他にもないか？
その手段を付箋へ書き込み、ホワイトボードに貼って、
集計しましょう （一人複数も可）
手段
集計 4 5 4 1 5 1
21

23. ５W1Hゲーム
いつ どこで 誰と 何を どうした どうやって
〇
月
△
◇
日
〇
時
△
◇
分
第
一
中
学
校
へ
避
難
し
た
A翔
B依
C樹
D菜
E陽
C樹
A翔
D菜
B依
E陽
E陽
B依
A翔
D菜
C樹
他人のイメージと組み替えることで、想定外を減らす想像力へ変えていく
22
D菜
E陽
C樹
A翔
B依

24. 超簡単！避難行動マニュアル
1. 大判紙に罫線を引きます
2. 10×10の格子を描いて下さい
3. 対応が一致する場合、〇印を入れます
安否確認 近所声掛け スマホ充電 町内会連絡 避難開始
停 電 〇 〇 〇
堤防決壊 〇 〇 〇
倒 木 〇 〇
特別警報 〇 〇
縦軸（オレンジ箇所）・・・情報
横軸（むらさき箇所）・・・行動
23

25. 2．座学と課題説明
最新情報や時事ネタにも触れる
24

26. 南知多町防災リーダー養成講座
25

27. ワークショップの事例①
26

28. ワークショップの事例①
27

29. ワークショップの事例①
28

30. ワークショップの事例①
地形図
29

31. ワークショップの事例①
30

32. ワークショップの事例①
31

33. ワークショップの事例①
32

34. 大垣市防災リーダースキルアップ講座
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35. ワークショップの事例②
34

36. ワークショップの事例②
35

37. ワークショップの事例②
36

38. ワークショップの事例②
37

39. ワークショップの事例②
38

40. ワークショップの事例②
39

41. ワークショップの事例②
40

42. ワークショップの事例②
41

43. ワークショップの事例②
42

44. ワークショップの事例②
43

45. ワークショップの事例②
44

46. 防災気象情報の伝え方の改善
出
水
期
を
迎
え
る
に
あ
た
り
、
住
民
の
皆
様
の
適
切
な
避
難
の
判
断
・
行
動
に
つ
な
が
る
よ
う
、
防
災
気
象
情
報
の
伝
え
方
を
改
善
し
ま
す
。
報
道
発
表
日
：
令
和
４
年
５
月
１
８
日
【
気
象
庁
】
45

47. 災害進行を時系列で整理
親子マイタイムライン作り
マイタイムラインシート
46

48. 南海トラフ地震臨時情報と事前避難
南海トラフ地震臨時情報は、通常の地震情報発表
の流れとは異なって、特別な防災対応が促される
政府や自治体から減災に向けて、
様々な協力が要請されるのでは 47

49. 3．グループワーク
身近に感じられる課題を設ける
48

50. 時間割など検討する段階で会場と参加人数が確定したら、下記を決める
• グループ数
• 人数
グループ構成はこの2パターンが多い
• 地域やコミュニティ単位（町内会、自治会、学区 etc.）
• 完全シャッフル or 当日くじ引き
※（事前情報で）声の大きい人が参加する場合は、ファシリテーターを
置くことも効果的で、
• 声の小さい人でも意見が発しやすいよう、まんべんなく声を掛けていく
• 第三者として時々（気の利いた）コメントする
といった役割を担う
49
グループ構成

51. 50
南知多町の例

52. 51
班長
• 自己紹介のトップバッター
• 最後の発表を担当
⇒発表者は複数ではなく、一人に絞ったほうが進行させやすい
書記
• 記録係
• 意見の見える化
⇒黒板やホワイトボード、模造紙などが必要
ポイント：役割決め

53. 52
大垣市の例

54. 53
ポイント：作業スペース
会場と参加人数に合った作業スペースを用意
• 予め会議テーブルや椅子、受付カウンターなどもチェック
• これらの保管場所、運ぶ動線も要確認
• 必要に応じて会場レイアウト見直し
（経験上）4～7人程度のグループ編成が目安
• 多すぎると暇する人が出る
• 少なすぎると意見がすぐ出尽くす

55. 54
愛知学院大学の例

56. 55
ポイント：飲食物
ドリンク
• 例；大人向けに緑茶、子供向けに麦茶
• ご当地飲料も喜ばれるかも
備蓄食料
• 自治体などが管理する備蓄食料の配布
• 賞味期限の近い物でも良い

57. 56
愛知学院大学の例

58. 57
ポイント：子ども参加
参加が難しい小学生などが来るケースへの対応
ワークショップとは別の部屋で子ども向け催し物を企画
• 防災クイズ大会
• 炊き出し体験（おやつ代わりにアルファ化米や長期保存パンを準備）
※アレルギーに注意
• 防災伝言ゲーム
• ミニ防災運動会
車いす競争：会議テーブル等で囲った迷路を通る ※迷路は作らせても面白い
担架づくり：毛布と棒で作り、救助者を乗せて持ち上げる
空消火訓練：消火器を取ってきて、的をめがけ噴射（実は空っぽ、子どもには
知らせずどっきり）

59. 58
南知多町の例

60. 59
ポイント：オプション
• ドローンのデモフライト＆撮影
• 防災行政無線（屋外スピーカー）操作体験
• マンホールトイレ組み立て訓練
• 防災倉庫の見学
• 段ボールベッド組み立て訓練
• 起震車の体験

61. 想定と課題
4．成果発表
発表を聞くことこそ最良の教材
60

62. 61
南知多町の例

63. 62
南知多町の例

64. 63
大垣市の例
• 質疑応答：まずは互いに活発な質疑応答が行えるよう参加者を促す
• 総括：立場ある人に閉会の挨拶を兼ねた総括を依頼しても良い