SI業務に携わっていますが議事録は数多く書く必要がありました。議事録を書くための手法や考え方を自分なりにまとめてみました。以下の記事からの進化系という位置づけです。 https://news.mynavi.jp/article/agile_developme-10/

1. 議事録の進化
2020/02/10 KAWAKAMI Fumio

2. 当資料作成のきっかけ
• 議事録作成について、若手から質問を受けた
• 厳密な議事録作成の手法を質問されたが、議事録に対する考え
を伝えたくて以下提示
• マイナビニュース 軽量議事録のメリット
• 最近上記から少し進化した気がしているので、それらを合わせ
てまとめたくなった
• 社内発表用に作成、時間は5分程度の予定のため、わかりにく
い点はご容赦

3. 議事録の目的
• 検討内容、決定事項をプロジェクトに反映でき
るようにしたい
• 検討内容、決定事項を確認可能な状態にしたい
• 検討内容、決定事項の経緯も確認可能な状態に
したい
• 検討内容、決定事項に抜け漏れがないかを確認
したい
• 参加していない人にも伝えられるようにしたい
• 仕様変更を防ぐためには使わない(変化を受け
入れる、そもそも議事録では防げません!)

4. 議事録の問題点
• そもそも書いてないので、記憶が頼り
• 間違えていても誰も直さない
• 書いてあるけれど曖昧
• 重要な箇所に限って抜けている
• 書くのに時間がかかり、他の作業を圧迫
• 分量が多く、目的の内容を探すのが困難

5. 議事録の進化
媒体編
どこに保存する?

6. メール、チャット等に書く
• 書かないよりは良いレベル
• 後で検索するのが大変
• ほぼ記載は修正できない
• どれが正しい内容かわからなくなりがち
• Word/Excelなどの添付も同じレベル
• 単なる自己満足、その場限りの問題解決
思考
媒体 Level 0

7. Word/Excelで共有
極めて重大なプロジェクト
(国家プロジェクトなど)の
場合はGit管理などがよい。
• Share PointやGitなどで共有、どこにあるかはすぐわかる
• 一元管理、関係者が全員書き込みできるため、内容は深く正し
くなりやすいがその分工数増大
• 複雑なテンプレートを用意しがち、工数増大
• 開くのに時間がかかる、Gitの場合も工数増大
• 掛けた時間(工数)ほどの効果が得られない
媒体 Level 1

8. Wikiで共有
• 誰もがその場で気軽に作成、更新できる
• 即座に修正できる
• すべての情報をWiki集約すると常に誰かの目
にさらされやすくなる(共有、修正に効果あり)
• 最小コストで、最大効果が得られる
媒体 Level 2

9. 議事録の進化
マインド編
議事録の重要性

10. 議事録は価値が高い!?
• 定型フォーマットを用意して、抜け漏れを
なくす
• 有識者レビューを通し、査閲/承認
• 議事録作成工数が増加
• 完璧な議事録を目指すあまり、どれが重要
かがわかりにくくなる
• 検索ノイズも増える
• フォーマットがあると、内容によっては記
載に迷う場合も多い
• コストに見合う効果が得られない
マインド Level 1

11. 議事録は価値が低い
• 議事録が書けても、動くサービスは提供できない
• 動くサービスに寄与しないものに多くの工数を割
いてはいけない
• 仕様が決まったのなら、必ず仕様書に反映させる
(議事録は価値が低い、仕様書は価値が高い)
• できるだけ低コストで作成する必要があるため、
フォーマットなどに縛られないほうがよい
• 書き漏れ/ミス等が心配ならば、媒体編、定例編、
時間軸編を参考
マインド Level 2

12. 議事録の進化
書記編
誰が書くの?

13. 若手などが書く
• 若手やプロジェクト参加期間が短いメンバーが書
く
• 打ち合わせの目的、議論の内容、結論の重要性な
ど理解しないで書くため、内容が薄くなりがち
• 内容が薄い割には分量も多くなりがち、重要な内
容がなく、重要でない内容が増える傾向
• レビューで防ぐも、工数増大
• 目的が議事録を書くこと(手段が目的)になりやすい
書記 Level 1

14. リーダー、ベテランが書く
• プロジェクト参加期間の長い人が書く(リーダー、ベテラン)
• 打ち合わせ内容を深く理解しているので、必要事項を適切にサ
マリできる
• 簡潔に書けるので将来も探しやすい、理解しやすい
• 該当者がボトルネックになり、他の作業に支障がでやすくなる
書記 Level 2

15. 書記はいない
• 書記はいない、決まっていない
• 書ける人が書く
• ベテランが書いた後、知らないうちに若手が追
記する、など良い例
• 勝手に修正した場合、心配なら朝会共有
• 議事録に掛けるコスト最小化、効果最大化
書記 Level 3

16. 議事録の進化
時間軸編
いつ書くの?

17. 会議中/会議後に書く
• なるべく会議が終わった後即座に書く習慣をつける
• 軽いメモを残し、翌日見直して書くはGood
• 会議中に書くのは基本NG、会議に集中すべき(メモを書くのは
もちろんOK)
時間軸 Level 1

18. 会議前に書く
• 会議で話す内容は事前に書いておく
• 会議までに、「あ、これ確認しよう」と思った瞬間に議事録に
書いておく
• 会議前にはすでに半分議事録が完成、確認したらその内容を会
議後に追記
時間軸 Level 2

19. 議事録の進化
対象編
どの打ち合わせを議事録作成するの?

20. 重要な会議は書く
• 重要と認識した会議だけ書く
• 本当に重要な決定は喫煙スペースで決まることが多くない?
対象 Level 1

21. 何でも書く
• 喫煙スペースで検討したことも書く
• お客様との電話の内容も書く
• 内部ミーティングも書く
• 簡潔にコストを掛けずに書く
• メールも、議事録Wikiに転記する
• 一部、チケットや朝会議事録記載などでもよい
• もちろん必要に応じてチーム共有
対象 Level 2

22. 議事録の進化
定例編
なにか効果的なやり方がある?

23. 普通に議事録を書く
• 特に客先定例などは、対面機会は少ない
• 会議後に共有しても、深く共有できるかは疑問
• 対面読み合わせが必要だが、時間がかかる
• 決定事項だけサマリして、議事録を書くのもコ
スト大
定例 Level 0

24. 前回決定事項は次回に書く
• 事前に今回議事録が書かれていれば、今回議事録は書かなくて
良い
• 次回議事録に、今回議事録にかかれていなかったことだけ書く、
これで今回定例の決定事項を次回対面共有できる
• 内部ミーティングの場合は、朝会議事録を使っても良い
最近意識して始めたのが
これ。効率よく決定事項
の共有ができます
もちろん課題共有なども
できます
定例 Level 1

25. 質疑応答
何かあれば

26. まとめ
• 以上、最適な議事録は時代の流れに合わせて進化していると感
じています
• 一般的に進化は自然におきますが、それについていけなかった
種族は淘汰されます
• 淘汰されないようついて行くか、みずから進化を産み出してい
きましょう