2015/12/12 東京大学で開催された「江戸東京の文化遺産フェスティバル・江戸の祭礼と芸能」で利用した解説スライド

1. 鈴木親彦
文化資源学会分科会「文化資源学を支えるテクノロジー」
（文テク）企画者
東京大学文化資源学研究室
文テク with 神田祭
「つくりもの」復興
2015年12月12日「江戸の祭礼と芸能」

2. 平成二十七年
浦
島
太
郎

3. 文化資源学を支えるテクノロジー
（文テク）
 文化資源学会の分科会
 文化資源とテクノロジーの関係について、
様々な協力関係で研究会を実施
 凸版印刷、海上保安庁、神田明神…
 https://sites.google.com/site/bunteku2013/
 平成二十七年神田祭で「つくりもの」の復興

4. 文テクメンバー
 文テク企画者
 中村雄祐
（東京大学 文化資源学研究専攻教授）
 鈴木親彦
 「つくりもの」企画の技術指導
 荒井経
（東京芸術大学 文化財保存学専攻准教授）
 荒井研究室の博士課程学生の皆さん

5. 平成二十五年 神田祭
殿様役：中村雄祐
平成二十七年 神田祭
殿様役：鈴木親彦

6. 文化資源学会としての新しい挑戦
 江戸の人びとに倣って自分たちで「つくる」
 現代の技術を活用して「つくる」
 3D技術の活用
 手仕事と最先端技術の融合
 作るものを「つくりもの」と呼んでみる
 中村雄祐教授「二十一世紀の『つくりもの
つくり』」

7. 唐人行列 神田明神祭礼絵巻 文久三年（西暦1863）

9. 現
代
絵
巻
進
藤
環
2014

10. つくりものつくりの準備
 浦島太郎の周りを囲む海の幸のつくりもの
 魚を3Dでつくる方法は色々とある
 せっかくの神田祭、氏子の皆さんと協力した
い
 神田司町に六代続く鮮魚店「かね十」の協力
で、魚を3Dスキャン

12. つくりものつくりの準備
 問題は3Dプリント価格
 準備段階（2014年秋）では、目立つ大きさで
3Dプリントすると一体数万円かかってしまう
 行列として目立つには20体程度は必要
 様々な試行錯誤
 メッシュ状、レーザーカッター使用…
 3Dプリントですべてを行うのは断念

13. 試作品の一部

14. つくりものの量産
 東京芸術大学文化財保存学専攻の荒井研究室
との協力で、「雌型」を作ることに方針転換
 3Dデータの凹凸を切り替えるのは容易
 雌型は一体あたり４万円程度
 一度作れば、型をもとに量産できるため、
大きなコストダウン
 素体に新聞紙を利用したので、装飾部分を除
けば量産コストはほぼゼロに

16. つくりものつくりワークショップ
 文テクの研究会として連続ワークショップを
実施（全4回）
 基本的な材料は100円均一で入手。
 色付け用の絵の具など要所のみに高品質の
材料を利用
 神田祭に先立ち、アーツ千代田3331で展示
 5月9日の神田祭に参加

23. 「つくりもの」を作った後
 「つくりもの」そのものは消えていく、
「記録」は残すことができる
 過去の準備記録は重要な資料
 100年後「平成二十七年の附け祭りでは…」
と言ってほしい
 二年後に向けて、新たな附け祭を研究
 今回の復活上演も新しい動きに