More Related Content Similar to LiBRA 11.2020 / IoT (20) More from Masanori Saito (20) LiBRA 11.2020 / IoT12. 人間の頭脳を機械に置き換え
知的作業を機械にやらせる技術
人間の仕事はなくなるの?
人間は働かなくてもよくなるの?
人間は機械に支配される時代が来るの?
AI(人工知能)
モノをインターネットにつなげる技術
つなげてどうするの?
つなげると何ができるようになるの?
つなげると社会やビジネスはどう変わるの?
IoT( )モノの
インターネット
IoTとAIの一般的理解と本当のところ
12
現実の出来事をデータで捉え
最適なやり方を見つけ出し
社会やビジネスを動かす仕組み
人間の新たな進化を後押しする
自動化の範囲が広がり人間に新たな役割を担う機会を与える
これまで人間には見えなかったことが見えるようになる
人間の知的能力を劇的に拡張する
技術は使うが技術ではない!
本物の人工”知能”はない! コグニティブ
Cognitive
社会やビジネスに 新たな X 急激な 変革を促すちから
16. IoTの未来
現実世界/Physical World
Cyber Physical System/現実世界とサイバー世界が緊密に結合されたシステム
サイバー世界/Cyber World
センサー AIチップ
現場の
見える化
自律制御
デジタル
ツイン
制御情報
地図情報
環境情報
など
予測・分類・識別
サービス
アプリケーション
AI/機械学習 クラウド
モノ/IoTデバイス
5G
第5世代通信システム
23. Device / Sensor Data
Location Data
Vital / Life Log Data
ビッグデータ
災害時避難誘導
災害に関わる警報や注意
エネルギー需給調整
交通監視・管制
見守りや犯罪の抑止 など
生活・健康の改善指導
生活環境の監視・制御
予防診断
嗜好にあわせた情報提供
安全運転・自動運転 など
産業機械監視・制御
工場の自動操業
品質や精度の監視と自動調整
最適物流統制
省エネのための機器制御 など
IoTとアプリケーション
事業活動
産業活動
日常生活
人間行動
社会活動
公共活動
アナルティクス
業務アプリケーション
クラウド基盤
24. 社会基盤のシフト 「モノ」の価値のシフト
IoTがもたらす2つのパラダイムシフト
24
1. 現実世界のデジタル・データ化
2. ビッグデータを使ったシミュレーション
3. 現実世界へのフィードバック
1. 「ハード+ソフト」がネットワーク接続
2. モノとクラウド・サービスが一体化
3. システム全体で価値を生成
ハードウェア
ソフトウェア
ハードウェア
モノの価値は、
ハードウェアからソフトウェアへ
そしてサービスへとシフト
アナリティクス
人工知能+シミュレーション
アプリケーション
クラウド・サービス
ビッグデータ
現実世界のデジタルコピー
現実世界のデジタルデータ化
IoT
CPS社会の実現 「モノ」のサービス化
インターネット
クラウド・サービス
CPS:Cyber-Physical System
27. ビッグデータ × AI(機械学習)
経営戦略・製品/サービス戦略 & 0.1 to One マーケティング
CPS / Cyber Physical System = IoT
amazonのデータ収集戦略
27
「地球上で最も顧客中心の会社」
購買志向・生活習慣・経済状況 音声・生活音・趣味嗜好
音楽志向・趣味嗜好思想信条・趣味嗜好・主義主張
購買志向・生活レベル・生活圏 購買志向・生活レベル・生活圏
興味関心・趣味嗜好
生活レベル・経済状態
個人属性
テクノロジーを駆使して
徹底した利便性を追求
「顧客第一主義」戦略 「顧客データ収集」戦略
ユーザーとの接点を可能な限り増やし
あらゆる顧客情報を徹底して収集する
38. ソフトウェア化するモノ
38
物理的・物質的なモノでしか実現できない部分
プログラムで制御または実現できる機能・性能
レンズ
シャッター
ボディなど
タイヤ
エンジン
車体など
機体・翼
ジェット・エンジン
燃料タンクなど
シャッタースピード
発色・感度
フォーカスなど
ブレーキ・タイミング
エンジン制御
機器のオンオフなど
姿勢や方向の制御
エンジンの制御
機内環境の制御など
ソ
フ
ト
ウ
ェ
ア
ハ
ー
ド
ウ
ェ
ア
製造コストの低減
故障要因の低減
保守容易性の実現
できるだけ
シンプルに
開発コストの低減
高機能化のしやすさ
保守容易性の実現
できるだけ
多機能に
IoT化
通信機能を組み込み
インターネットにつ
なげることでモノを
サービス化する
モジュラー化
機能を標準化・部品
化することで、生産
コストの低減と保守
性を向上させる
43. 使 用
の現場 センサー コンピュータ ソフトウエア
モノ・製品
モノのサービス化の本質
43
ものづくり
の現場
開発・製造
保守
サポート
ソフトウェア
改修・更新
インターネット
直
結
・
連
係
54. データとモノ/コト・ビジネスの関係
属性データ 商 品 販売代金
属性に最適化された
商品の作り込み
魅力的な商品を作る
属性理解→商品設計→商品開発
行動データ UX サブスク
従量課金
状況に最適化された
UXのアップデート
魅力的な体験を作る
状況理解→UX設計→UX開発
体験を継続したいという想いへの対価
商品を手に入れることへの対価
行動データ 商 品 販売代金
うまくいかないビジネス
行動データを取得する意味がない 商品の機能や性能を
アップデートできなければ意味がない
アップデートのコストをまかなえない
58. 体験とスーパーアプリ
スーパーアプリ:メッセージングやソーシャルメディア、決済、送金、タクシー配車、飛行機やホテ
ルの予約、Eコマースなど、スマホで一般的に行われるサービスがすべて詰まっている。何かをする度にい
くつもアプリを立ち上げる煩わしい手間が不要となり、ユーザーにとっての利便性は極めて高い。
SNS 配車
決済
送金
その他
アプリ
ビデオ
通話
SNS 配車
決済
送金
その他
サービス
ビデオ
通話
スマートフォン・モバイル端末 スマートフォン・モバイル端末
Apple iPhone,Google android端末
スーパーアプリ
Apple iPhone,Google android端末
Apple App Store,Google Play Store Apple App Store,Google Play Store
Facebook Uber PayPay Zoom 各ベンダー
WeChat,Alipay,Go-Jek,Grab,Paytmなど
Line & PayPay,Uber,Facebookなどが同様のポジションを狙う
スーパーアプリによるユーザー体験の一元的把握により、ユーザー毎のきめ細かな個別最適化され
たUXが提供できるようになり、圧倒的な競争力の確保につながる。
66. サービスとしてのモノ
66
コア・ビジネス
既存ビジネス
蓄積されたノウハウ
確実な顧客ベース
付加価値ビジネス
収益構造の多様化
既存ノウハウの活用
顧客ベースの囲い込み
新規ビジネス
顧客価値の拡大
ノウハウの創出
顧客ベースの拡大
製造・販売製造・販売 製造・販売
走行距離に応じた
従量課金サービス
Pay by Mile
出力×時間に応じた
従量課金サービス
Pay by Power
工事施工
自動化サービス
Smart Constriction
建設機械
遠隔確認サービス
KOMTRAX
安全・省エネ運転
コンサルティング
予防保守・交換
燃料費節約
コンサルティング
予防保守・交換
67. モノのサービス化
67
TOYOTA MaaS / e-Palette Concept KOMATSU SMART construction
土木工事における作業の自動化と高度化を実現す
ることに加え、前後工程も効率化して、工期の短
縮に貢献できるパッケージ化したサービス
移動、物流、物販など多目的に活用できるモビリ
ティサービス(MaaS)と、これを実現する専用
次世代電気自動車(EV)
モノを売り収益を得るビジネス。サービスはモノ売りビジネスを支援する手段
サービスを提供し収益を得るビジネス。モノはサービスを実現なする手段
68. MaaS(Mobility as a Service)
68
電車 タクシー バス
レンタカー自家用車
配車サービス カーシェア 自転車シェア
電車 タクシー バス
レンタカー自家用車
配車サービス カーシェア 自転車シェア
MaaS
経路検索
支払
予約
配車手配
現 在 MaaS
あなたのポケットに全ての交通を個人で所有・個別に手配
手段の提供:マイカーの所有や個別の手配・予約ではできない最適化された「移動体験」提供
価値の実現:マイカー利用を減らし環境負荷の低減や移動の利便性・効率化を実現
69. MaaS(Mobility as a Service)
69
電車 タクシー バス
レンタカー自家用車
配車サービス カーシェア 自転車シェア
MaaS
経路検索
支払
予約
配車手配
MaaS交通についての悪しき悪循環
地方へ行くほどマイカーへの依存度が高くなる。
自動車は移動手段としては便利だが、保有コストが高いわ
りには、稼働率は低い。
大気汚染や渋滞による社会的ロス、交通事故の死亡者数は
世界全体では年間100万人を超えている。
公共の交通機関の運営が、マイカー保有により危機に瀕し
ている。乗り合いバスの利用者は近年大きく減少しており、
赤字で路線廃止に陥るケースが続いている。
公共交通路線の廃止により、移動手段がますますマイカー
に偏り、公共交通機関の運営をさらに苦しめている。
MaaSによって悪循環を解消
公共交通が整備されると人々の流れが変わり、ガソリンや駐
車場代に向けられていた支出が、公共交通に回るようになる。
それによって地域全体が活性化する。
渋滞や交通事故の発生が減少すれば、社会全体のロスも低下、
行動履歴をビッグデータとして把握できれば、道路や都市計
画に活用できる。
高齢者や障害者などのハンディキャップを抱えた方々の移動
が容易になる。
運転ができるかできないかで住む場所が限定されるという不
自由さがなくなる。
マイカーに偏る今の社会が解消され、個人の暮らしは改善し、
街の中心部も活性化して地域が抱える問題の多くが緩和する。
公共交通も含めた交通手段の多様化により、
様々な社会的課題を解決できる可能性がある。
70. MaaSのレベル定義
70
スウェーデン・チャルマース大学の定義
社会全体目標の統合
Integration of social social
スマートシティーのような上位の政策目標に統合された移動
手段を実現するサービスを提供
提供するサービスの統合
Integration of the service offer
予約や決済に加えて、サービス独自の料金体系を持ち、異な
る移動手段をシームレスにつなぐサービスを提供
予約と支払いの統合
Integration of booking and payment
異なる移動手段をまとめて検索でき、予約や手配も行うこと
ができる統合サービスを提供
情報の統合
Integration of information
異なる交通手段の情報を統合して提供
統合ない
No integration
事業者個別に移動手段や附帯するサービスを提供
レベル
4
レベル
3
レベル
2
レベル
1
レベル
0
個別の交通事業者が提供する移動手段やカー
シェア、自転車シェアなどのサービス
Google Map、NAVI TIME、乗り換え案内
Citymapper、シアトルのTripGo、などによ
るルートや所要時間、料金の検索など
ダイムラーのMoovel、ロサンジェルスのGo
LAなど
フィンランドのWhim、スイスのGreen
Classなど
該当するサービスがない
MaaSに相当するサービス
82. クラウド・コンピューティングとフォグ・コンピューティング
82
設置場所は問わない
距離は離れていてもいい
ネットワーク遅延時間を許容
消費電力は問題にならない
多様なサービスを組み合わせて使用
リアルタイム処理性能は求められない
大量データを使った解析やシステム全体の制御
様々なサービスの組合せやSNSによる連携させ
設置場所は制約される
距離は近くなければならない
ネットワーク遅延時間は短い
僅かな消費電力
特定の機器に特化し数も多い
リアルタイム処理性能が求められる
ネットワーク環境が悪いことを想定する
一部の機器の故障や盗難しても全体として機能する
データ活用
と機能連携
データ集約
と高速応答
クラウド・コンピューティング
フォグ・コンピューティング
ネットワーク
デバイス
83. 超分散の時代
83
インターネット
専用ネットワーク
インターネット
専用ネットワーク
専用ネットワーク
テキスト テキスト+ 画像 マルチメディア(テキスト×画像×動画) マルチメディア + センサー
全てのデータ保管・処理は集中
大規模なデータ保管・処理は集中
小規模なデータ保管・処理は分散
大規模なデータ保管・処理は集中
小規模なデータ保管・処理は分散
大規模なデータ保管・処理は集中
小規模なデータ保管・処理は分散
高速な処理・応答・制御は超分散
集中コンピューティング 分散コンピューティング クラウド・コンピューティング 超分散コンピューティング
通信経路上の
エッジサーバー
分散サーバー 分散サーバー ローカル
エッジサーバー
1960年代〜 1980年代〜 2000年代〜 2015年〜
組み込みコンピューター
84. IoTのビジネス・レイヤ(1)
84
Log 機器データ
ワークフロー 自動化・制御
スマートフォン自動車 ウェアラブル 家電スマートメーター
物流農業 交通 エネルギー製造
教育医療 住宅 ・・・行政
アプリケーション
デバイス
3GWired 4G/LTE WiFiBluetooth
アナリティクス
機械学習
263
Kw
○×電力
データ蓄積 データ検索 認証
セキュリティ
プラットフォーム
クラウド事業者・通信キャリアは、インフラやネットワークだけでは付加価値を出しにくい。
プラットフォームに隠蔽して「IoTプラットフォーム・サービス」としての展開を図ろうとしている。
ネットワーク
86. IoT World Forumのリファレンス・モデル
86
物理的なデバイスとコントロー
Physical Devices &controllers
モノと設備・モノの周辺に配置される制御機器類
接続
Connectivity
ネットワークや機器との通信
エッジコンピューティング
Edge Computing
モノの周辺でのデータ分析や変換処理
データ抽象化
Data Abstraction
データ集約とアクセス
アプリケーション
Application
データ活用(業務処理・分析・レポート)
協働とプロセス
Corroboration & Processes
人と業務プロセス
データの蓄積
Data Accumulation
データの蓄積と管理
91. LPWA(Low Power Wide Area)ネットワークとは
91
低 速
最大数十キロbps
低消費電力
規定の電池容量で数ヶ月から数年使用可
広域通信
基地局から数キロから数十キロをカバー
低コスト
@10円/月程度からの使用料
利点 制約
92. LPWA(Low Power Wide Area)ネットワークの位置付け
92
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/16/071500148/072000003/
到
達
範
囲
1m 100m 10km
LPWABLE
(Bluetooth Low Energy)
ZigBee
無線LAN(WiFi)
消費電力
GSM
3G
4G/LTE
低
高
通信キャリアが参入を急ぐ
NB-IoT (LTE帯域を使用)
各種規格が群雄割拠
93. LPWA(Low Power Wide Area)ネットワークの位置付け
93
0.01 1 10 100 Mbps
km以上
100m
1m
10m
LPWA
SIGFOX
LoRaWAN
NB-IoT
無線LAN(Wi-Fi)
Bluetooth
Wi-SUN
ZigBee
Z-Wave
NFC
4G/LTE
高消費電力低消費電力
データ転送速度
通信距離
http://businessnetwork.jp/Detail/tabid/65/artid/5106/Default.aspx
95. LPWAネットワークの位置付け
SIGFOX
上り:100bps
下り:600bps
料金:100円〜/年
LoRaWAN
上り:3kbps
下り:3kbps
料金:360円〜/年
NB-IoT
上り:27kbps
下り:63kbps
料金:10〜300円/月
通
信
料
金
回線速度
http://businessnetwork.jp/Detail/tabid/65/artid/5106/Default.aspx
*利用する月間データ量による
97. ソフトバンクのIoT通信サービス
97
規格名 特徴 技術仕様 周波数
最大通信速度
用途
(下り/上り)
NB-IoT 低価格化・省電力化に特化し、LTEと共存可能
3GPP
LTEバンド
27kbps/63kbps
スマートメーター
やパーキングメー
ターなどRelease 13
Cat. M1
LTEの一部の周波数帯域のみを利用して通信モジュール
の低価格化・省電力化を実現。音声通話にも対応
0.8Mbps/1Mbps
エレベーターや運
送管理など
1. ソフトバンクのIoTプラットフォームと併用する場合(1回線当たり)
プランA プランB プランC プランD
月額通信料 10円 20円 50円 200円
月間データ量 10KBまで 100KBまで 600KBまで 2MBまで
超過データ通信料 0.6円/KB 0.4円/KB 0.3円/KB 0.2円/KB
2. ソフトバンクの通信ネットワークのみを利用する場合(1回線当たり)
単体プランA 単体プランB 単体プランC 単体プランD
月額通信料 100円 150円 200円 300円
月間データ量 10KBまで 100KBまで 600KBまで 2MBまで
超過データ通信料 1円/KB 0.5円/KB 0.4円/KB 0.3円/KB
98. Wi-SUN
98
Wireless Smart Utility Networkの略で、「Smart Utility Network」とは、ガスや電気、水
道のメーターに端末機を搭載し無線通信を使って、効率的に検針データを収集する無線通信シ
ステム
サブギガヘルツ帯と呼ばれる900MHz前後の周波数帯の電波で通信。日本では2012年、
920MHz帯が免許不要で利用できる帯域として割り当てられている。
無線LANなどで利用される2.4GHz帯と比べ、障害物などがあっても電波が届きやすく、他の
機器などからの干渉も少ない周波数帯。
99. LPWA(Low Power Wide Area)ネットワーク 通信規格一覧
99
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/16/071500148/072000003/
102. IoTセキュリティ
102
大項目 中項目 指針 主な要点
IoTセキュリティ
対策の5つの指針
方針 指針1
IoTの性質を考慮した
基本方針を定める
■経営者がIoTセキュリティにコミットする
■部門性やミスに備える
分析 指針2 IoTのリスクを認識する ■守るべきものを特定する、つながることによるリスクを想定する
設計 指針3
守るべきものを守る
設計を考える
■つながる相手に迷惑をかけない設計をする
■不特定の相手とつながれても安全安心を確保する設計にする
■安全安心を実現する設計の評価・検証を行う
構築・接続 指針4
ネットワーク上での
対策を考える
■機能及び用途に応じて適切にネットワークを接続する
■初期設定に留意する
■認証機能を導入する
運用・保守 指針5
安全安心な状態を維持し
情報発信・共有を行う
■出荷、リリース後も安全安心な状態を維持する
■出荷、リリース後もIoTリスクを把握し、関係者に守ってもらいたいことを伝える
■IoTシステム、サービスにおける関係者の役割を認識する
■脆弱な機器を把握し、適切に注意喚起を行う
一般利用者のためのルール
■問い合わせ窓口やサポートがない機器やサービスの購入、利用を控える
■初期設定に気をつける
■使用しなくなった機器については電源を切る
■機器を手放すときはデータを消す
出典:IoT推進コンソーシアム「IoTセキュリティーガイドラインバージョン1.0」
103. IoTにおけるセキュリティの留意点
103
❖ デバイス層
デバイス自体が侵害されるケースをどう防ぐか
「閉じた世界」という誤解は排除しなくてはいけない(現代において閉じたIT
はありえない)
デバイスは利用者にとっては、たんなる「モノ」であることを意識する必要があ
る(利用者に要求できることはほとんどない)
❖ サービス層
攻撃者にとっては、個々のデバイスを狙うより、サービスを狙う方が遙かに効率
がいい(攻撃が成功すれば多数のデバイスの制御やその情報を手中に収められ
る)
サービスが止まると、モノは単にモノでしかなくなる(モノですらなくなるかも
しれない)
標的となりうる可能性を真剣に検討する必要がある(長期間にわたり、高度かつ
執拗な攻撃を受ける可能性が高い)
データの利活用を考えれば、様々な他のサービスとの連携や相互接続が必要にな
り、セキュリティ上でもサプライチェインの複雑化が懸念される(ここでも「閉
じた世界」はありえない)
出典 https://www.altairsecurity.com/documents/Internet-of-Things.pdf
104. The OWASP Internet of Things Top 10
104
1.安全でないウェブインターフェース
アカウントリストの漏洩、ロックアウト機構の欠如、ユーザのクレデンシャル
情報が弱い場合、ウェブインターフェースは安全とは言えません。特に、内部
ネットワークのユーザのみが使用すると考えられているウェブインターフェー
スの多くは安全性が低くなっています。 しかし、内部ユーザからの脅威は外部
ユーザからの脅威に相当する危険性があります。ウェブインターフェースの問
題は、XSSなどの脆弱性を特定できる自動テストツールを活用しながら手作業
で確かめていくことで容易に見つけることができます。
2.欠陥のある認証・認可機構
パスワードが脆弱で、しかもその保護が不十分である場合、認証・認可機構に
欠陥が生じます。内部ネットワークのユーザのみが使用し、外部ネットワーク
のユーザからはアクセスされないことを前提としている場合、ほとんどのイン
ターフェースにこのような欠陥が見られます。認証・認可機構の問題の多くは、
自動テストツールでも、手作業でも容易に見つけることができます。
3.安全でないネットワークサービス
安全でないネットワークサービスは、バッファオーバーフロー攻撃や、ユーザ
がデバイスを使えなくするサービス妨害(DoS)攻撃の影響を受けやすくなりま
す。また、他ユーザに対するDoS攻撃では、安全でないネットワークサービス
を悪用されることがあります。ポートスキャンやファジングツールで検知する
ことで、安全性を確認できます。
4.通信路の暗号化の欠如
通信の暗号化を行わないと、LANやインターネットで通信されるデータを誰か
らでも見られるようになります。LANのトラフィックは内部の限られた人にし
か見られないため通信路の暗号化が不要だと考える人もいるでしょうが、ワイ
ヤレスネットワークでは、設定の不備があれば誰にでもトラフィックを見られ
るようになります。この問題の多くは、ネットワークトラフィック上で、実際
に読めるデータを調べることで容易に見つけることができます。また自動化
ツールでSSLやTLSのような常識的な暗号化通信が適切に実装されているかを
調べることができます。
5.プライバシー
プライバシーの問題は、収集した個人情報の保護が適切でない場合に発生しま
す。デバイスのセットアップ時にユーザから収集するデータを分析することで、
プライバシーの問題を検知できます。また、自動化ツールでパターンを特定し
て検索することで、個人情報や機微情報の収集状況を確認できます。
6.安全でないクラウドインターフェース
ユーザの認証情報やアカウントリストを推測しやすい場合、クラウドインター
フェースは安全とはいえません。クラウドインターフェースへの接続内容をレ
ビューし、その通信がSSL接続を用いているかどうか、さらにパスワードリ
セット機構がアカウントの有効性を見せて結果的にアカウントのリスト化につ
ながってしまうものとなっていないかなどを確認することにより、安全性を確
認することができます。
7.弱いモバイルインターフェース
推測しやすいユーザ認証情報やアカウントリストを取得可能である場合、モバ
イルインターフェースは安全とはいえません。ワイヤレスネットワークへの接
続やSSL接続の有無、パスワードリセット機構がアカウントリスト作成につな
がるかどうかなどを確認することでモバイルインターフェースの安全性を確認
できます。
8.セキュリティ設定の不備
セキュリティ設定の不備は、ユーザにデバイスのセキュリティ設定に
ついてのスキルがないか、不足している場合に生じます。
また、ウェブインターフェースの設定画面で、緻密なアクセス権限の
設定ができない場合、たとえば強力なパスワードの使用を必須に
することができない場合などにも生じます。手動で設定画面を
レビューし、これらのオプションの存在を調べることで確認できます。
9.ソフトウェア・ファームウェアの問題
更新できないデバイスは、それ自体がセキュリティ欠陥です。デバイスに脆弱
性が発見されたら、そのデバイスは更新できなければなりません。また、肝心
のソフトウェアやファームウェアのアップデートの配信において、ネットワー
ク接続が保護されていない場合も安全とは言えません。また、ソフトウェアや
ファームウェアに認証情報など機微情報がハードコーディングされている場合
も安全ではありません。この問題を発見するには、アップデート時のトラッ
フィックをチェックしたり、バイナリエディタなどを使いアップデートファイ
ルそのものに関心を誘う情報が含まれていないかを分析します。
10.物理的な問題
攻撃者がデバイスを取り外すことで、記録媒体や、そこに保存されているデー
タにアクセスできる場合、物理的な脆弱性が存在すると言えます。また、USB
など外部ポートが設定やメンテナンス用の機能としてアクセスできる場合にも、
物理的なセキュリティの問題になります。
https://www.owasp.org/index.php/OWASP_Internet_of_Things_Top_Ten_Project
107. 急激なデータの増大
150EB 150EB
178EB
150EB
178EB
2009 2010 2012
1350EB
20202013〜
35ZB
約20倍
情報爆発
infoProsion
これまでとは桁が違う量のデータ
ビッグデータ
扱うデータサイズが100TB(テラバイト)以上、
またはストリーミングデータを利用していること、
または年率60%以上の成長率で生成されるデータ
http://www.idcjapan.co.jp/Press/Current/20140123Apr.html
113. The Internet of Things by IBM
113
https://www.youtube.com/watch?v=L1unGW2Ae1M↑クリックすると動画が再生されます。
114. What is IoT ? by Intel
114
https://www.youtube.com/watch?v=Q3ur8wzzhBU↑クリックすると動画が再生されます。
115. Predix IoT pratform by GE
115
https://www.youtube.com/watch?v=Sg3WhdY0Jb0↑クリックすると動画が再生されます。
116. IoTのエコシステム(自動販売機に関連して)
116
データ蓄積
データ分析
データ活用
データ収集
販売時間
販売商品
機器・稼働状況
購買者(カメラ画像)
通行量(人感センサ)
気温・湿度(気象センサ)
地域・時間・曜日別の販売傾
向や収益状況
稼働状況と故障傾向
商品開発
マーケティング
生産計画
気象会社へのデータ販売
地域企業へのマーケット分析
サービス
詳細な販売傾向や収益状況
詳細な個稼働状況と故障傾向
レコメンデーション処理
商品開発
マーケティング
生産計画
購入者に応じた
商品レコメンデーション
気象状況や利用状況に応じた
機器の制御
保守点検作業
商品の補充
商品の入れ替え
自動販売機
従来型までの対応IoTの可能性
127. ガソリン自動車と電気自動車
127
部品点数 3万点(エンジン 8000点) 部品点数 1〜2万点(モーター 30〜40点)
機能・性能 ハード>ソフト 機能・性能 ハード<ソフト
専用設計・製造が必要
ハードウェアのコモディティ化は困難
汎用部品の適用範囲が広い
ハードウェアのコモディティ化は比較的容易
競争力の源泉 ハードの開発や製造に必要な
ノウハウの蓄積や資金力/規模
競争力の源泉 ソフトウエアの開発力
(車載OSの覇権・Google vs Apple vs Tesla)
供給力とノウハウの
垂直統合(系列)による囲い込み
供給力とノウハウの
水平分業によるオープン・エコシステム
ガソリン自動車 電気自動車
異業種・ベンチャーの参入障壁は高い
トヨタ、日産、ホンダなどの自動車メーカー
異業種・ベンチャーの参入障壁は低い
Google、Apple、Teslaなどの異業種企業
130. インダストリー4.0がやろうとしていること
130
標準化
複雑なシステムの管理
通信インフラの高度化
安全と情報セキュリティ
労働組織とワークライフバランス
人材育成、専門能力の開発
規制の枠組
エネルギー効率
通信規格の国際標準化
サプライチェーンや顧客との間でリアルタイムにデータを共有・分析
設備稼働率平準化、多品種変量生産、 異常の早期発見、需要予測などが可能に
ドイツの2つの狙い
国内製造業の輸出競争力強化
ドイツ生産技術で世界の工場を席巻
インダストリー4.0仕様の生産システムがコスト競争上優位となり、我が国企業の海外生産
における競争力劣位が発生するおそれあり。
インダストリー4.0仕様の標準化が進むと、我が国のFA関連機器が海外市場において参入
できなくなるおそれあり。
137. 従来の工場とインダストリー4.0がめざす工場の違い
137
決められた工程に従って進められるライン生産方式が主流。
混流生産もあるが、多くの製造機械によるラインを組まないと
いけないので、製品の仕様を多様化することは簡単ではない。
製造実行システムは、本来は生産ラインに柔軟性をもたらすは
ずだが、生産ラインを構成するハードウェアの制約によって活
用できる機能が限定的。
生産ラインで働く人々も個々の現場で全体像が把握できず、定
められた役割を果たすための作業を行う。
結果としてリアルタイムで顧客ごとの個別の要望に応えること
は難しく、要望があったとしても、生産現場で動的に実現するこ
とは困難。
製品個々の仕様ごとに工程の組み替えがダイナミックに行わ
れる(ダイナミックセル・システム)。
顧客、機械、設備、部材、製品、作業者の情報が全て収集連
携され、製品毎に個別最適化された工程を自動的に作る。
生産工程は、コンピューター上で構築・検証され、それに合わ
せた実際の工程が実行される(Cyber-Physical System)。
結果としてリアルタイムで顧客ごとの個別の要望に応えること
ができ、要望があれば、生産現場で動的に実現する。
http://blog.livedoor.jp/ail01u9j10taw/archives/4075532.html
141. Industrial Internet と Industry4.0おける標準化の取り組み
141
IIRA
IIC Reference Architecture
RAMI4.0
Reference Architecture Model Industrie 4.0
デジュール寄り
国際標準化組織による標準
デファクト寄り
市場の要請などによる事実上の標準
マッピングの比較・分析リーダー by 日本
144. GEが推進する産業用IoTプラットフォーム“Predix”
144
発電設備 機関車 航空機エンジン 工作機械 他の産業機械
ネットワーク
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通知 Redis
キャッシュ
BLOB
ストレージ
Postgres
RDB
NewRelic
監視
RabittMQ
キューイング
Spark
分散処理
Storm
ストリーミング処理
Kafka
分散メッセージング処理
Taitan
グラフDB
Kasandra
KVS
Cloud Foundry
オープンソースを駆使した独自基盤
Asset Performance
Management
産業機器性能管理
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Operation
Optimization
オペレーション最適化
(OO)
Brilliant
Manufacturing
製造現場最適化
(BM)
サードパーティ
アプリケーション
アプリケーション
エッジ・コンピューティング
クラウド・コンピューティング
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