Science Fictionを書こう２

1. Science Fiction
を書こう２

2. Science Fictionではないもの
● ガジェットにまつわる話
● 普通の世界とは違うだけの世界の話
● ギミックに頼った話
● 普通の出来事の話

3. 出発点
● 思想だけが作品をScience Fictionにする
● 思想からの出発だけが取り得る方法である
○ 思想とは疑問である
■ 根本的な違和感
■ 余韻が残る感動
■ 知的なズレ
● 出発点は思想であり、疑問である

4. 結末
● 結末に必要なもの
○ 根本的な違和感
○ 余韻が残る感動
○ 知的なズレ
● 結論という安寧、安心、理解、共感は存在しない
● 疑問だけが残る

5. 疑問
● 疑問とは：
○ ありきたりの疑問ではない
○ 「あたりまえ」として考えもしないもの
○ 「あたりまえ」と意識することもなく、思い付きもしないもの
○ 思いついた疑問があるなら、それは疑問ではない
■ 安寧、安心、理解、共感を得るためのもの
■ それでは根本的な違和感、余韻が残る感動、知的なズレ
には至らない
● 疑問を認識する、作り出すことが必須
● 疑問を認識できないなら、Science Fictionは書けない

6. 要素
● ガジェット（小道具）は必要
● 世界観は必要
● ギミック（仕掛け）は必要
● 出来事は必要
● すべて、疑問を提示し、疑問を残すた
めのもの

7. 世界観
● 疑問から、おそらく近い要素
● 疑問を効果的に提示できる世界観
● 異質なだけの世界は、疑問を薄める。
○ 未来
○ 過去
○ 宇宙
● 疑問の効果を高める世界観を作る

8. ガジェット
● 疑問を効果的に提示できるガジェット
● そのガジェットは疑問に必要かを考える
● 疑問にとって、そのガジェットは何なのかを考える
● これらに答えられなければ、そのガジェットは使う
べきではない
● 使えば、疑問を薄める

9. ギミック
● 疑問を効果的に提示できるギミック
● そのギミックは疑問に必要かを考える
● 疑問にとって、そのギミックは何なのかを考える
● これらに答えられなければ、そのギミックは使う
べきではない
● 使えば、疑問を薄める

10. 出来事
● 疑問を効果的に提示できるイント/エピソード
● その出来事は疑問に必要かを考える
● 疑問にとって、その出来事は何なのかを考える
● これらに答えられなければ、その出来事は使う
べきではない
● 使えば、疑問を薄める

11. たとえば学園恋愛もの
● 「学園恋愛もの」を考える
○ 教師などの障害によってなか
なか会えない男女
● 学校を太陽系に変更
● 恋愛における普通の男女の片方をロボットや宇宙人に変更
● 違うクラスを他の惑星や衛星に変更
● 教師などを距離や惑星間戦争に変更
● 障害によってなかなか会えない男女
○ 変わっていない

12. たとえば戦争
● - 「戦争」や「戦記」を考える
○ 複数陣営による戦争
● 陣営を地球人と宇宙人に変更
● 惑星間戦争ものになるかもしれない
● 複数陣営による戦争
○ 変っていない

13. たとえば文通
● 「文通する男女」の話を考える
○ 媒体を通した男女の交流
● 手紙をスマホ、あるいはより高度な通信機器に変更
● 交流する世界は仮想現実でもかまわない
● 媒体を通した男女の交流
○ 変っていない
● ガジェットはきっかけ、舞台を提供するのみ

14. たとえば噴火
● 富士山が噴火した話を考える
○ 近隣住民には逃げ場がない
● 富士山を宇宙人に変更
● 噴火を侵攻に変更
● 宇宙人による侵攻
● 逃げ場がない
○ 変っていない

15. つまり
● 逆の方向からも、「学園恋愛もの」などに
変更できる
● Science Fiction以外でも書ける
○ つまり、これらはどれもScience Fictionでは
ない

16. なぜか？
● 状況や舞台から出発している
● 疑問から出発していない
● 疑問から出発しないかぎり、Science Fiction
は書けない

17. どうするか？
● 疑問を見付けなければならない
○ 根本的な違和感
○ 余韻が残る感動
○ 知的なズレ