【調査結果】新型コロナウイルス流行に伴う障害学生の授業環境について
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新型コロナウイルスの流行に伴いオンライン授業を実施する大学の増加などを受け、障害のある学生への学習環境に関する課題を調査しました。
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【調査結果】新型コロナウイルス流行に伴う障害学生の授業環境について
- 2. 目次 ・ 調査概要 ： P.3 － 4 ・ 総括 ： P.5 － 6 ・ 結果詳細 ： P.7 － 15 © 2020 Mirairo Inc.
- 3. 調査概要 © 2020 Mirairo Inc. 調査概要
- 4. 調査概要 4 項目 内容 概要・目的 障害のある学生への学習環境整備に関する課題を調査し、 社会全体への情報共有及び学習環境改善の促進を行うため。 調査日 ２０２０年４月２３日（木）～５月８日（木） 調査対象 アンケート趣旨に賛同していただいた各大学のご担当者 人数 総回答数：３５校 調査手法 Webアンケート © 2020 Mirairo Inc.
- 5. © 2020 Mirairo Inc. 総 括
- 6. 総括 © 2020 Mirairo Inc. 6 今回の調査では、回答者が在籍している大学に障害のある学生が在籍している割合は95％であった。 障害のある学生に対する普段から行っている施策で最も多かったのは「エレベーターや多目的トイレなどの環境整備を行ってい る」で83％の大学が取り組んでいる。一方で、普段から情報保障に関する施策を行っている大学数は50％以下であった。 新型コロナウイルスの流行により、オンライン授業を導入（一部導入含む）した大学は全体の75％であった。 また全ての大学で、障害のある学生への対応について課題を感じている、または課題を把握できていないという結果であった。 特に情報保障において、「視覚に障害のある学生が在籍する大学では45％」、 「聴覚に障害のある学生が在籍する大学では 73％」が明確に課題を感じていると回答している。 具体的な課題として、以下が挙げられた。 ・ 聴覚に障害のある学生への情報保障（手話や文字等） ・ 視覚に障害のある学生への情報保障（音声読み上げ等） ・ 障害のある学生への対応が今はできていない ・ 障害のある学生への対応方法が分からない 普段から障害のある学生の受け入れに向けて、各種取り組みを行っている大学においても、 今回のコロナウイルスの影響によるオンライン対応など慣れない環境下で、障害のある学生への対応には課題が浮き彫りとなった。
- 7. © 2020 Mirairo Inc. 結果詳細
- 8. ・ 回答者が勤務している大学に障害のある学生がいる割合は95％であった。 ・ また、障害のある学生の支援を業務としてしている回答者は69％であった。 はい 86％ © 2020 Mirairo Inc. 8 95% 5% あなたが勤めている大学には 障害のある学生が在籍していますか 在籍している 在籍していない 69% 31% あなたは業務として障害のある学生の支援や サポートをしていますか はい いいえ n=37 n=35 各大学担当者の状況
- 9. ・ 回答者が把握している限りでは障害のある学生が30人以下である学校が62％であった。 ・ 回答者が把握している障害種別の中で最も多かったのは「発達障害」であり、90％以上の大学に在籍している。 ・ 次に多かったのは「肢体不自由」であり、79％以上の大学に在籍している。 ・ 反対に「視覚障害」または「知的障害」のある学生は50％以下の在籍割合となった。 はい 86％ © 2020 Mirairo Inc. 9 33% 29% 4% 25% 8% 障害のある学生の人数をあなたが把握している 範囲で教えてください 10人未満 10～29人 30～49人 50～99人 100人以上 8% 17% 46% 58% 63% 63% 79% 96% 0% 20% 40% 60% 80% 100% その他 (具体的に) 知的障害 視覚障害 内部障害 聴覚障害 精神障害 肢体不自由 発達障害 在籍している障害のある学生について、当てはまる 障害種別を全てお選びください （※複数回答可） n=24 ※その他の中には「過敏性腸症候群」や「起立性調節障害」の記載があった。 62％ 各大学に在籍している障害のある学生の状況 n=24
- 10. ・ 各大学が普段から障害のある学生に向けて行っている施策で最も多かった項目はエレベーターや教室割りといった アクセシビリティの割合が高く（①）、一方で情報保障に関する施策を実施している大学数は50％以下に留まった。（②） ・ その他の中には「個別の声掛け、専門家への相談」や「休憩室の設置」といった施策が見られた。 はい 86％ © 2020 Mirairo Inc. 10 83% 75% 67% 58% 54% 50% 50% 50% 38% 33% 25% 13% 21% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% エ レ ベ ー タ ー や 多 目 的 ト イ レ 等 の 環 境 整 備 ア ク セ ス し や す い 教 室 割 り や 移 動 動 線 の 確 保 支 援 機 器 の 使 用 許 可 （授 業 の 録 音 ／ PC 筆 記 ／ 板 書 の 写 真 撮 影 等 ） 障 害 理 解 に 関 す る 研 修 障 害 学 生 支 援 室 等 の 設 置 情 報 保 障 者 の 配 置 （ノ ー ト テ イ ク 、 手 話 通 訳 等 ） 視 覚 補 助 具 ・点 字 盤 ・点 字 携 帯 端 末 ・タ ブ レ ッ ト 端 末 ・ PC 等 の 持 込 み 許 可 バ リ ア フ リ ー 情 報 等 の 情 報 発 信 文 字 に よ る 情 報 保 障 ツ ー ル の 導 入 （ UD ト ー ク 等 ） 資 料 の 配 付 （読 み 上 げ 用 デ ー タ ／ 拡 大 資 料 等 ） 補 聴 援 助 シ ス テ ム の 利 用 （ノ イ ズ 軽 減 イ ヤ ホ ン 等 を 含 む ） 視 聴 覚 教 材 へ の 字 幕 挿 入 そ の 他 ( 具 体 的 に ) 障害のある学生の授業や学内での生活に関して、普段から取り組んでいることがあれば教えてください （※複数回答可） ② n=24 ① ② ［新型コロナウイルス流行前］ 障害のある学生に向けて取り組んでいる施策
- 11. ・ 各大学が障害のある学生に向けて行っている施策の数は以下の通り（「その他」の施策は1つの施策としてカウント） ・ 施策の数で最も多かったのは12項目の施策を行っている大学であった。（①） ・ 46％の大学が「4-7項目」の施策を行っており（②）、平均の取り組み施策数は「6項目」であった。 はい 86％ © 2020 Mirairo Inc. 11 0% 4% 8% 8% 13% 0% 13% 8% 8% 17% 4% 4% 13% 0% 0% 2% 4% 6% 8% 10% 12% 14% 16% 18% 13項目 12項目 11項目 10項目 9項目 8項目 7項目 6項目 5項目 4項目 3項目 2項目 1項目 0項目 障害のある学生の授業や学内での生活に関して、普段から取り組んでいること （各大学の回答個数） n=24 ① ② ［新型コロナウイルス流行前］ 障害のある学生向け施策の個数
- 12. ・ 96％の大学でオンライン授業（一部導入含む）が実施されている。 ・ 実施していない大学の理由は「オンライン授業を行うための環境が整っていないため」であった。 はい 86％ © 2020 Mirairo Inc. 12 21% 75% 4% オンライン授業対応について貴学の対応を教えてください 新型コロナウイルスの影響を受ける以前からオンライン授業に対応している（一部導入含む） 新型コロナウイルスの影響を受けてはじめてオンライン授業を導入した（一部導入含む） オンライン授業は導入していない n=24 96％ オンライン授業の導入状況
- 13. ・ オンライン授業の際に障害のある学生への対応において課題を感じている大学は61％であった。 ・ 課題を把握できていない大学は39％であった。 ・ 「課題を感じていない」と回答した大学はなく、回答者以外の大学でもオンライン授業の際の障害者対応に課題があると 考えられる。 はい 86％ © 2020 Mirairo Inc. 13 61% 39% オンライン授業の際に障害のある学生への対応において課題を感じていますか 課題を感じている 課題を把握できていない 課題は感じていない n=23 障害のある学生への対応に課題を感じているか
- 14. ・ オンライン授業で課題に感じている内容について最も多かったのは、聴覚に障害のある学生への情報保障で48％を占めた。 ・ その他の回答の中には「配慮が必要な学生の情報についての教員への連絡」や「これからオンライン授業の実施のため、 想定されない課題があると感じている」といった意見があった。 はい 86％ © 2020 Mirairo Inc. 14 48% 26% 22% 13% 9% 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40% 45% 50% 聴 覚 障 害 の あ る 学 生 へ の 情 報 保 障 （手 話 や 文 字 等 ） 視 覚 障 害 の あ る 学 生 へ の 情 報 保 障 （音 声 読 み 上 げ 等 ） 障 害 の あ る 学 生 へ の 対 応 が 今 は で き て い な い 障 害 の あ る 学 生 へ の 対 応 方 法 が わ か ら な い そ の 他 ( 具 体 的 に ) オンライン授業において具体的にどんな課題があるか教えてください （※複数回答可） n=23 オンライン授業の具体的な課題
- 15. ・ オンライン授業をする際に課題に感じていることについて、視覚や聴覚に障害のある学生が在籍している大学を分母として 課題に感じている割合を算出した。 ・ 視覚障害のある学生への情報保障については45％が課題に感じているのに対して、聴覚障害のある学生への情報保障に ついては73%の回答者が課題に感じている。 はい 86％ © 2020 Mirairo Inc. 15 45% 55% 【視覚に障害のある学生への情報保障】 オンライン授業において具体的にどんな課題が あるか教えてください （※複数回答可） 課題にあげている 課題にはあげていない 73% 27% 【聴覚に障害のある学生への情報保障】 オンライン授業において具体的にどんな課題が あるか教えてください （※複数回答可） 課題にあげている 課題にはあげていない n=11 n=15 障害種別毎の課題感
- 16. TEL 株式会社ミライロ UD推進担当 山内 本資料に関して、ご質問やご相談がございましたら、 下記までお気軽にご連絡くださいませ。 06-6195-7853 kei.yamauchi@mirairo.co.jp FAX 06-6195-7854 【お問い合わせ先】 Mail 大阪本社 ：大阪府大阪市淀川区西中島3-8-15 新大阪松島ビル8F 東京支社 ：東京都品川区東五反田5-26-5 ニッセイ五反田駅前ビル5F 福岡支店 ：福岡県福岡市中央区天神3-10-1 天神源氏ビル7F お問い合わせ先