【How to read】科学論文をどう読むか。～生命科学系論文の場合～
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【How to read】科学論文をどう読むか。～生命科学系論文の場合～
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【How to read】科学論文をどう読むか。～生命科学系論文の場合～
- 2. 【論文が読めるとは】 • 論文の内容が理解できる？ 自分の研究に応用できる？ • 英語だから苦手なのか？ →論文はだいたい形式が同じ。 難解な英文の言い回しなどはない。 • 「英単語を日本語に訳す」→NG 「英文を日本文に書き換える」→EASY （頭から全訳すると間違いなくメンドクサイ）
- 3. 【大前提：必ず紙に印刷！】 （A4に2ページ縮小、出来ればカラーで） 利点は？ • いつでもどこでも、ちょっとした空き時間にも読める。 （途中からでもすぐに読め、見直せる） • 持ち運びが便利。 （常に鞄に持っているだけで、読まなければと思う。） • 書き込みがしやすい。 （この書き込みが一番重要。自分なりの解釈とまとめも記載。） 欠点は？ • 印刷代がかかる。 （自分への投資だと思ってください。） • 紙がどんどんたまっていく。 （自分の財産だと思ってください。）
- 4. 【論文はどこで探すのか？】 • PubMed （ほぼこれですね） http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/ • 医中誌web （医学系、日本語の学会誌系） http://login.jamas.or.jp/ • Google Scholar （全領域を網羅） http://scholar.google.co.jp/
- 5. 【論文の管理】 論文を検索した段階で論文の管理を行う。 →自分で読んだ論文を管理しておけば、論文を書く際に参考文献の 記述が便利。Wordなどへの挿入や出力も可能。 • RefWorks http://www.refworks.com/jp/ （使い方：https://www.tulips.tsukuba.ac.jp/portal/refworks- guide.php ） • ENDNOTE http://endnote.com/ （使い方： http://www.usaco.co.jp/products/isi_rs/manual/en16_W_qrg.pdf ） • 【無料】MENDELEY http://www.mendeley.com/ （使い方：http://www.agropedia.affrc.go.jp/files/Mendeley- Teaching-Presentation-ja.pdf ）
- 6. 【Tips #1】 • 論文は、PDFで保存しておく。 ファイル名を論文名にしておくと整理が便利。 • カラー印刷できない場合は、 Figだけディスプレイ上で見ながら論文を読む。 最近は、SUPPLEMENTAL DATAが沢山あるも のや動画、音声があるものもある。
- 7. 【論文の構成】 （あくまで一例。） • Title （最初に目につく。著者が一番言いたいことを簡潔に表した一文） • Author （著者の名前、所属。筆頭著者がメインで実験を行った人、最後がボス） • Abstract （論文の内容を簡単にまとめたもの。これを読めば内容がわかる…ハズ） • Introduction （研究の背景、実験をやる意義など） • Material and Methods （実験手法や材料の調整などについて、通称マテメソ） • Results (figure) （実験の結果。） • Discussion, Conclusion （実験の結果からどのような事がいえるかの推論、考察） • Acknowledgement （謝辞） • Reference （参考文献）
- 8. 【本当にその論文、読みますか？】 • 目的にあっているか？ →何のために読むのか。 （宿題？研究の参考？教授や先輩に言われたか ら？） • 読む価値があるか？ →雑誌の知名度、二番煎じではないか。 （IF至上主義ではないですが…） • 食指が動くか？（これが大切） →面白いと思えるか。 （タイトルやAbstractを読んで） 自分が知りたいこと、興味がある内容であるか。
- 9. 【実際どう読むか】 1. Title →まず、タイトル。伝えたいことを最も簡潔にまとめた一文。 2. Abstract, Conclusion,(Introduction) →要旨と結論。これを頭に入れて、流れをつかむ。 良い論文は、これだけを読んだだけで内容はわかる。 3. Figure, Material and Methods →figure を中心として見る。どのように結果を出しているのかの理解。 figure legendはじっくり読む。論文がだいたいわかる。 4. Results and discussion →上記の結果からどういう論理でどのように考察したかの確認 自分の考えている流れと沿うかどうかの確認 5. その他（Reference, Acknowledgement） →別に読まな(ry
- 10. 【助けになるサイトは？】 • ライスサイエンス辞書プロジェクト （ LIFE SCIENCE DICTIONARY PROJECT） http://lsd.pharm.kyoto-u.ac.jp/ja/index.html →専門的な生命科学系単語の辞書。 例文や発音や類語検索など、至れり尽くせり。 一番使える機能は、「共起表現」検索だと思う。 • 英辞郎on the Web http://www.alc.co.jp/ →一般的な英単語の翻訳などに使用可能。
- 11. 【Tips #2】 • Impact Factor; IFについて 雑誌評価の目安の一つ… Impact Factor （あくまで、目安であり、絶対的評価ではありません。） ある雑誌に掲載された論文と、その中で引用された論文の数を用いて算 出される数値。 Natureは36.280（2011年度）、Scienceは31.201（2011年度） 5.0を超える雑誌は一流。（たぶん） ※学会誌などで同じ雑誌内で引用と投稿を繰り返しているような雑誌はIFが高くなる傾向があるので注意。 • IFはWeb of Knowledge（http://wokinfo.com/）で検索可能 詳細な調べ方 →http://ip-science.thomsonreuters.jp/media/support/jcr/ImpactFactor_QRC.pdf
- 12. 【Tips #3】 著者の順番 論文ではタイトルの下に著者が記載されているものが大半です。 この、著者の“並び方”に決まりがあります。 • First Author（筆頭著者、ファースト）： 実際にメインとなって実験をした人。その人の論文であると言える。 • 二番目以降の著者： 実験を手伝ったり、分担したりした人。 （あまり）研究業績として認められず、名前が載っていても自分の 論文とは言えない。 • Last Author（ラスト）： 普通は研究室のボス。実験をしたわけではない場合が多い。