沼津市水道事業事始めD
- 6. 海軍の遺産・沼津水源地
著者 今井三好
「海軍の遺産・沼津水源地・抜粋」 著者 今井 三好
ちょうど其の頃、東京水道局はこの地方の水源から水をとって箱根越え
で東京迄水を引く計画があるのを知って、水道局を訪れ情報を聞こうとし
たが海軍に取られては困ると考えてか詳細には教えて貰えず、やむなく
自力で現地を調べることになり、沼津駅から徒歩で半日も歩いて現在の
沼津市水源池である柿田川湧水にたどりつきました。それまで写真伝送
や伊豆大島でラジオビーコンの送信所の建設をしていて、水に悩まされ
続けていた私を驚かせたのは、一日の水量が何と一二〇万トンという清
らかな水が渾々と湧き出していることであった。
早速この豊富な水を利用することに決まり、艦政本部ではすぐ予算を
つけてくれたが、同時に地元の利害をも考え市と相談し、経費節減の意
味からも半額を出して貰って市にも水をやるようにとの事であった。早速、
名取沼津市長に其の旨申上げて議会に上程したが、急なことでもあり市
財政の赤字を理由に断って来たので止を得ず海軍だけでつくる事になっ
た。
- 11. 水道事業の沿革市(HPより)
2.2.1 水道事業等の沿革
本市の水道事業は、昭和 22 年 8 月に創設認可を受け、昭和 25 年 7
月に泉水源地からの送水を始めました。創設事業では、旧海軍が使
用していた施設を譲り受け、これらを活用し、水源地や配水池等の整
備を進めました。また、良質で豊富な水を湧出する泉水源地が清水村
に位置していたことから、両市村の協定により、沼津市と清水村を給
水区域としました。
その後、合併等による給水区域の拡張や簡易水道事業の統合など 5
期にわたる拡張を重ね、
現在、計画給水人口 237,110 人、計画 1 日最大給水量 148,700 ㎥/
日の認可を受け事業を運営しています。
昭和22年 8月 水道事業創設事業認可
昭和25年 7月 泉水源地送水開始
泉沼津上水場関連資料(清水町資料)