へびに咬まれたら
- 1. どく なに
毒へびに咬(か)まれたら、何をすべきか?
(The worst-case scenario)
はや か きずぐち みず あら
1) できるだけ早いうちに、咬まれた傷口をせっけんと水で洗う。
きゅうきゅういりょう せ っ と きゅういんようぐ はい ばあい せつめいしょ どく す だ どく
2) 救 急 医 療 セットに吸引用具が入っている場合は説明書にそって毒を吸い出す。ただし、毒
きずぐち き
をだしやすくするためと、傷口を切ったりしてはいけない。
きずぐちしゅうへん こてい しんぞう ひく い ち どく おそ
3) 傷 口 周 辺 を固定し、心臓よりも低い位置にもっていく。そうすることで毒のまわりが遅くな
る)
さっきゅう いりょうきかん はこ しょち う
4) 早 急 に医療機関に運び、処置を受けさせる。
ぷんいない い し ちりょう う ばあい きずぐち うえ
もし、30分以内に医師の治療を受けられない場合、傷口から5~10cm ほど上をしばる。
じょうみゃく どうみゃく けつりゅう さまた かなら ゆび ほん はい
ただし、 静 脈 や 動 脈 の 血 流 を 妨 げるほどきつくはしばらない。 必 ず指1本が入るくらい
にゆるめにしばること。
おうきゅうしょち ぜったい
応急処置で絶対してはいけないこととは?
こおり れいきゃくもの すうがく ひ どく ぬ こと むずか
傷口を 氷 などの冷 却 物 をあてない ⇒ 冷やすと毒を抜く事が 難 しくなる。
きずぐちふきん しば しけつ
傷口付近をきつく縛り(しばり)止血してはいけない。
けつりゅう や かんぶ どくさよう くわ さんそけつぼうしょう そしき え し さいあく
⇒ 血 流 を止めてしまうと、患部が毒作用に加えて酸素欠乏症で組織が壊死することもある。最悪の
ばあい てあし せつだん
場合は手足の切断することにも・・・。
どく きずぐち しゅうへん き
毒をだそうとして傷口および 周 辺 を切ってはいけない。
き きずぐち びょうげんきん かんせん おそ
⇒切った傷口から病 原 菌 が感染する恐れがある。
どく くち す だ
毒を口で吸い出してはいけない。
す だ りょう び び こうか うす す ひと けつえき
⇒吸い出せる 量 は微々たるもので効果は薄く、吸った人の血液に毒が入る可能性もあるため。
- 2. にほん どくへび きば とくちょう
日本の毒蛇の牙の 特 徴
(フィールドにでよう)
あか ぶぶん どくが い ち か い ち きずぐち きばあと ていど すいそく
赤の●の部分が毒牙(どくきば)の位置です。咬み位置、傷口の牙痕から、ある程度の推測はできる
おぼ えき た
ので覚えておくと役に立ちます。
にほん どくへびしょうかい
日本の毒 蛇 紹 介
ハブ
分布⇒奄美、沖縄に生息
体長⇒1~2 メートル>
毒量⇒多し
とうぶ さんかっけい せ おうかっしょく くろ もん なら とくちょう やこうせい ひる しげ いしがき ひそ
頭部は三角形で、背は黄 褐 色 で黒っぽい紋が並んでいるのが 特 徴 。夜行性で昼は茂みや石垣に潜
よる
み、夜に活動する。非常に攻撃的な毒蛇で、毎年、奄美・沖縄では約 300 人以上の被害者がでてい
る。
マムシ
ぶ ん ぷ すうがくほっかいどう ほんしゅう しこく きゅうしゅう さ ど い き いずおおしま はちじょうじま たねがしま や く し ま
分布 ⇒ 北海道、 本 州 、四国、 九 州 、佐渡、壱岐、伊豆大島、八 丈 島 、種子島、屋久島など
たいちょうすうがく 8 みり
体 長 ⇒ 0.4~0.8m
たいしょくすうがくちゃかっしょくえん だ え ん け い はんもん たしゅ くら あき ふとしみじか
体 色 ⇒ 茶 褐 色 で楕円形の斑紋がある。他種に比べ、明らかに 太 短 い。
どくりょうすうがくしょう
毒 量 ⇒ 少 なし
ふ めった か か どくりょう すく こうどくけっせい
へびを踏むなどしなければ、滅多に咬むことはない。咬まれたとしても 毒 量 が少なく、抗毒血清か
せ ふ ぁ ら ん ち ん しぼう ひがいしゃ こくない ねんかん
セファランチンをうてば死亡することはほとんどない。被害者は国内で年間3,000 人ほど。
↑
ヤマカカシ
ぶ ん ぷ すうがくほんしゅう しこく きゅうしゅう たねがしま や く し ま
分布 ⇒ 本 州 、四国、 九 州 、種子島、屋久島
たいちょうすうがく 2 みり さいだいやく 6 みり
体 長 ⇒ 0.6~1.2m(最大約1.6m)
たいしょくすうがくこっかっしょく せがわ くろ はんもん で からだぜんはん がわぶ あか へんい おお ようへび きいろ ”
体 色 ⇒ 黒 褐 色 。背側に黒い斑紋が出たり体 前 半 の側部が赤みがかることがあるが、変異が大きい。幼蛇は黄色い“
くびわ とくちょう
首輪”が 特 徴 。
いっぱん むどく うわ おくばふきん けつえき ぎょうこ さまた どく ぶんぴつせん も か
おとなしく、一般には無毒とされていたが、上あごの奥歯付近に血液の凝固を 妨 げる毒の分泌腺を持っている。咬んだ
きずぐち だえき こ しぼう す ようちゅうい
傷口に唾液がしみ込んで死亡したケースもあるので要注意。