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◆ はじめに 2
プログラムの演習授業で
苦手意識を持つ学生が多い
教材コンテンツの提示方法改善
・学生端末にスライド表示を行う
・自学自習用にビデオ付きスライドを公開
本日の報告内容
・開発した技術の概要説明
・上記取り組みに対する
 無記名アンケートの結果報告
◇ 本日の発表について 3
研究の背景研究の背景
実践内容実践内容
技術詳細技術詳細
まとめまとめ
◆ 教育の質の向上
事前事後学習対面型授業
質疑応答
学習サイクル
◇ 研究の背景 教育におけるマルチメディア利用 4
◆ 教育の質の向上
事前事後学習対面型授業
質疑応答
学習サイクル
◇ 研究の背景 教育におけるマルチメディア利用
講義動画像
iTunes U (800 大学)
5
YouTube EDU (約 100 講義)
◇ 研究の背景 教科書の電子 Book 化 6
インタラクティブコンテンツに発展
iBooks Author
iBooksApp Store
◇ 研究の背景 シミュレータによる教育
◆ 弦の振動
◆ 膜の振動
◆ 振動音の差異
◆ 一次元共鳴
フーリェ展開
差分近似法
円形振動膜
倍音と音色
篠笛と太鼓
扁平立方体
帯域フィルタ◆ フィルタ
◆ 立方体の共鳴
◆ 減衰振動
分野名 シミュレータの一例
7
◆ 理工学教育
現象を数理化
対象のモデル化
数理に基づく現象解析、把握
実験、演習で確認
シミュレータ利用
◇ 研究の背景 シミュレータによる教育
◆ 弦の振動
◆ 膜の振動
◆ 振動音の差異
◆ 一次元共鳴
フーリェ展開
差分近似法
円形振動膜
倍音と音色
篠笛と太鼓
扁平立方体
帯域フィルタ◆ フィルタ
◆ 立方体の共鳴
◆ 減衰振動
分野名 シミュレータの一例
授業の様子
8
◆ 理工学教育
現象を数理化
対象のモデル化
数理に基づく現象解析、把握
実験、演習で確認
シミュレータ利用
◆ 研究の背景  MeSH システム 9
Multimedia e-Learning based on Simulator for Higher education
( 高等教育のためのシミュレータベースのマルチメディア e-Learning)
学生側 MeSH
MeSH サーバ
・ Web コンテンツ配信
・教員操作データ記録・転送
教員側 MeSH
◆ 研究の背景  MeSH システム 10
Multimedia e-Learning based on Simulator for Higher education
( 高等教育のためのシミュレータベースのマルチメディア e-Learning)
学生側 MeSH
MeSH サーバ
・ Web コンテンツ配信
・教員操作データ記録・転送
操作データ
・プレゼン進行
・シミュレータ操作
・ペンツール
教員側 MeSH
◆ 研究の背景  MeSH システム 11
Multimedia e-Learning based on Simulator for Higher education
( 高等教育のためのシミュレータベースのマルチメディア e-Learning)
学生側 MeSH
MeSH サーバ
・ Web コンテンツ配信
・教員操作データ記録・転送
操作データ
・プレゼン進行
・シミュレータ操作
・ペンツール
授業の進め方(例)
・理論や現象などを説明
・シミュレータによる提示
↓
・学生がシミュレータ操作
教員側 MeSH
◇ 本日の発表について 12
研究の背景研究の背景
実践内容実践内容
技術詳細技術詳細
まとめまとめ
◆ 実践内容 対象となる授業 13
科目名:ネットワークプログラミング応用演習(再履修)
本来 4 セメスターに開講される演習授業の再履修クラス
2 コマ( 180 分) ×15 週,履修者 18 名
Java 言語を利用, TCP や UDP を利用するプログラミング
ファイル入力
ネットワーク( TCP )
グラフィック描画とマウスイベント
グラフィックサーバとクライアント
オブジェクト指向の考え方
ネットワーク( UDP )
主な授業内容
◆ 実践内容 受講者について 14
受講者像
プログラミングに苦手意識
解説プリントを読まない
サンプルプログラムを入力するのみ
プログラムの流れを読もうとしない
コンパイラのエラーを理解できない
実行結果から成否を理解できない
参考書を買わない
図を多用しての解説を心がける
毎回,作成したプログラムの仕様書を作成して提出
受講者に対応するための授業方式
◆ 実践内容 授業でのスライド提示 15
MeSH の環境を利用して,学習者の端末にスライドを同期表示
教員端末( Web ブラウザ)
学生端末( Web ブラウザ )
MeSH サーバ
スライド移動などの
操作情報
◆ 実践内容 自学自習用コンテンツ 16
◆ 実践内容 自学自習用コンテンツ 17
動画像の時間経過に同期してスライドが進行
◇ 本日の発表について 18
研究の背景研究の背景
実践内容実践内容
技術詳細技術詳細
まとめまとめ
◆ 技術詳細 コンテンツの構成 19
○ モジュールを再利用可能
○ 機能追加や入れ替えが容易
モジュール構成を採用
スライド
ペン
動画像
Web ページ
それぞれの機能を iframe で配置し,
再利用性を高めると共に
システム構築を容易にしている
◆ 技術詳細 タグベース通信モジュール Nylon 20
Nylon の特徴
モジュール間の通信を提供
送信先を指定しない
受信するタグを指定可能
Web ブラウザ間の同期機能提供
送信時に複数のタグを付加可能
MeSH サーバ
教員端末
学生端末
"slide" タグを受け取る
"broadcast" ならば転送
◆ 技術詳細 タグベース通信モジュール Nylon 21
Nylon の特徴
モジュール間の通信を提供
送信先を指定しない
受信するタグを指定可能
Web ブラウザ間の同期機能提供
送信時に複数のタグを付加可能
MeSH サーバ
教員端末
学生端末
"slide" タグを受け取る
tag: "slide|broadcast"
page: 2
送信
"broadcast" ならば転送
◆ 技術詳細 タグベース通信モジュール Nylon 22
Nylon の特徴
モジュール間の通信を提供
送信先を指定しない
受信するタグを指定可能
Web ブラウザ間の同期機能提供
送信時に複数のタグを付加可能
MeSH サーバ
教員端末
学生端末
"slide" タグを受け取る
tag: "slide|broadcast"
page: 2
送信
転送
"broadcast" ならば転送
◆ 技術詳細 スライドガジェットの規格化 23
スライドガジェット( iframe で提供)の
通信内容を規格化し,相互利用性を向上
現在利用できるスライドガジェット
Google HTML5slide
Slippy
Slideshare (Flash 版)
Slideshare (HTML5 版)
本研究室で開発しているスライドモジュール
将来的には
Google Docs や MS Office Web Apps などへの
採用を目指して規格化し,公開
◇ 本日の発表について 24
研究の背景研究の背景
実践内容実践内容
技術詳細技術詳細
まとめまとめ
◆ まとめ 無記名アンケート結果( 1 月 18 日実施) 25
Q. スライド資料は画面とスクリーンのどちらが見やすいか?
画面
スクリーン
Q. 今後希望する,授業の主コンテンツはどれか?
参考書
プリント
画面上
Q. 映像付きスライド教材は必要か?
必要
おおよそ必要
どちらとも
7(38%)
11(62%)
5(27%)
5(27%)
6(33%)
3(16%)
14(78%)1(5%)
◆ まとめ 26
再履修クラスの演習授業において,
資料提示方法として学生端末上にスライド表示
自学自習用にビデオ付きスライドを公開
上記システムを,内部的に再利用性を高め,
ガジェットを入れ替えても利用可能とした
学生の習得度は,来週の期末試験で確認予定
他の授業でも利用してシステムの評価を行う
成果物はオープンソースソフトウェアとして公開
今後の予定
NylonNylon
JavaScriptJavaScript
Web ブラウザWeb ブラウザ
プレゼンプレゼン
SilverlightSilverlight JavaJava
シミュレータシミュレータ
FlashFlash
Nylon iframeNylon iframe
ペンペン
◆MeSH のクライアント側モジュール構成
サーバとの通信制御サーバとの通信制御
28
link
シミュレータ(双方向性、リアルタイム処理)
関係スライド(一般解導出過程記述等)
参考動画(MPEG圧縮) 、写真、サウンド
スライドから
ハイパーリンク
◇ シミュレータベースの教育教材の構造
解説用スライド
29
client = nylon.client.create();
c = nylon.iframe_parent.create(
document.getElementById(   'slide'   ), 'http://w.mesh.cx' );
Next = function() {
client.emit( "slideT", {   command : "next" }   );
client.emit( "pen_clear|broadcast"   );
}
初期化
「次へ」ボタンの内容
<iframe id=slide src="slide.html" width="720" height="600"
scrolling="no" frameborder=0></iframe>
スライド用 iframe の記述
実際の記述例 30

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20120121 et研