What Caused Japanese VCs Downturn?

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What Caused Japanese VCs Downturn?:
How Do They Rebound?

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What Caused Japanese VCs Downturn?

  1. 1. All Rights Reserved/禁転載 日本のベンチャーキャピタル: 現状、方向、政策 What Caused Japanese VCs Downturn?: How Do They Rebound? 2010年9月 June, 2010 Masato Ono Josai University, Oak Research Associates masaono777@gmail.com
  2. 2. Ono/All Rights Reserved/禁転載 Agenda 2 1.VC投資環境 2.VC投資低迷の要因と影響 3.アメリカVCの問題 4.VCリスクマネー問題と政策 '参考( 1970年代末における米連邦政府政策のVC産業への影響
  3. 3. Ono/All Rights Reserved/禁転載 サマリー 3 ①投資減尐が続く日米双方のVCについて、本質を探るべく、現在の全体構造をサーベイした。 ②VC投資低迷は、投資先の丌振等の業界内部要因が主たる問題ではない。主因は新興株式市場の大 いなる低迷'現在のマザーズ指数は2004年平均の25%水準(、一部IPO企業の丌祥事続発等によるIP Oウィンドーの狭隘化という、クレジット問題'IPO Credit Crunch)である。 ③こうしたクレジット問題やファンドパフォーマンスの低迷により、VCの資金調達額は減尐しており、国内 VCファンド構成は尐子高齢化し、多くは資金回収期にある。現在の資金調達水準が続けばVC投資の 減尐は続くと考えられる。また、米国VCが資金量と国際展開力を強みにグロースキャピタル投資やクリ ーンテック投資を増しているのに対し、日本は資金量から丌可能であり格差が更に開いている。 ④今後、多くの国内VCは氷河期が続くと想定し、ダウンサイジング、外部支援、既投資先メンテナンス専 業化、他業態転化、ブティック化によって対応するであろう。 ⑤VC停滞は、量的には米国も同様である。米国VCの高パフォーマンスはドットコム期の数年間に成績上 位のファンドで実現したもので、また伝説的なパフォーマンスは限られたものであった。現在の米国VC ファンドのパフォーマンスは日本同様に低い。さらに、米国VCは、SOX法等による市場規制強化および 巨大資金調達の結果生じたアセットクラス問題という構造問題に直面し、資産規模圧縮が必要という意 見も尐なくなく、現状の米国VCは構造的な問題を抱えつつ、クリーンテック業種等を対象としたグロー スキャピタルやグローバルディールに活路を求めているものと考えられる。 ⑥日本のVCの現状は、市場経済の結果として受け止めるべきものであるが、日本の成長戦略の重要項 目であるイノベーションとベンチャー振興、および新規雇用創出の観点から、現下のリスクマネー停滞の 広範囲にわたる影響を深刻に認識し、政策面で思い切った対策を打つべきである。 ⑦VB、VC産業では、社会的説得力のある政策提言やまとまった社会発信が十分ではなく、ベンチャー 企業振興政策の役割が各層に認識されていない。ことに、オープンイノベーションにおけるリスクマネー の役割、VCが投資する企業における「質の高い雇用創出の意義」を広く関係先と社会に認知させる活 動'advocacy(が重要である。
  4. 4. Ono/All Rights Reserved/禁転載 1.VC投資環境 4 国内VC投資額'一部推定(と投資環境 4,500 VC投資額(億円、左目盛) IPO件数 4,000 年末日経平均(09年末=100) 東証マザーズ指数(03年末=100) 200 3,500 3,000 150 2,500 2,000 100 1,500 2,876 2,814 2,790 2,427 2,438 2,301 1,000 2,004 1,968 1,933 50 1,644 1,742 1,458 1,366 1,157 500 949 0 0 95年 96年 97年 98年 99年 00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09推定 '注(1.国内VC投資額はVEC調査データをもとに、サンプル数修正のうえ一部加工した。2009年度の投資額はJVCA調査から推定。 2.VEC調査の投資額カバー率は、概ね80~90%程度。例えば、H19年 度のVEC調査では投資残高上位20社のVCのうち18社がVEC調査に回答、上位50社のうち40社が回答している。 3.VC投資額は年度ベース。
  5. 5. Ono/All Rights Reserved/禁転載 新興市場: 東証マザーズの長期低迷状態 5 ・現在の日経平均株価はやや回復するも、マザーズ指数は2004年水準の25%前後。 160 140 120 100 80 60 40 東証マザーズ指数(2004年平均=100) JASDAQ指数(2004年平均=100) 20 日経平均(2004年平均=100) 0 04/1 4 7 10 05/1 4 7 10 06/1 4 7 10 07/1 4 7 10 08/1 4 7 10 09/1 4 7 10 10/1 4
  6. 6. Ono/All Rights Reserved/禁転載 IPO件数の推移 6 ・一時は年間100件を越えたVC投資先のIPO件数は、2009年には8件まで減尐。 250 VC投資先のIPO件数(02年以降のみ抽出) 国内IPO件数 203 200 187 188 175 169 157 158 150 142 124 121 121 115 107 116 92 100 86 65 83 76 49 50 36 19 8 0 95年 96年 97年 98年 99年 00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 '注(VC投資先IPO件数は、Japan Venture Research'JVR(調査による。
  7. 7. Ono/All Rights Reserved/禁転載 IPO株の期待剥落'1( 7 IPO初値上昇率の推移 '2005~2010年。初値上昇率=初値/公募価格。( 500% 450% '点線は線形近似曲線( y = -0.0026x + 1.5551 R² = 0.1393 400% 350% 300% 250% 200% 150% 100% 50% 0% -50% 05年 6月 06年 6月 07年 6月 08年 6月 09年10年 初値上昇率平均 2005年141% 2006年79% 2007年51% 2008年18% 2009年38% 2010年20% (同上、標準偏差) 133% 114% 66% 52% 46% 38% '注(上記データの対象は2005年以降の全IPO企業。
  8. 8. Ono/All Rights Reserved/禁転載 IPO株の期待剥落'2( 8 PBR'株価純資産倍率(の推移 '2005~2010年。株価初値/1株当純資産。( 点線は線形近似曲線 y = -0.0681x + 41.351 R² = 0.0265 60 40 20 0 05年 6月 06年 6月 07年 6月 08年 6月 09年10年 PBR年平均 2005年32.9倍 2006年29.0倍 2007年9.9倍 2008年7.1倍 2009年6.7倍 2010年5.0倍 同上、標準偏差 63.9倍 93.5倍 14.3b倍 17.1倍 9.6倍 5.6倍 '注(上記データの対象は2005年以降の全IPO企業。
  9. 9. Ono/All Rights Reserved/禁転載 IPO株の期待剥落'3( 9 PBR/PSRの分布 '2005~2006年IPO全社の分布( '2008~2010年IPO全社の分布( 50 50 PBR(単純平均29.9倍、 σ標準偏差80.5) PBR(単純平均14.6倍、 σ標準偏差20.3) PSR(単純平均13.5倍、 σ標準偏差61.7) PSR(単純平均 6.6倍、 σ標準偏差 6.6) 40 40 初 初 値 値 P 30 P 30 S S R R ・ ・ 倍 倍 20 20 10 10 0 0 0 10 20 30 40 50 60 70 0 10 20 30 40 50 60 70 初値PBR(倍) 初値PBR(倍) (注)上記データの対象は、2005~2006年の全IPO企業と、2008~2010年の全IPO企業。
  10. 10. Ono/All Rights Reserved/禁転載 新規公開株の大幅下落と低迷 10 ・IPO時に高い成長期待でついた株価が、期待剥落とともに急落し、公開直後から8割以上下落 して現在に至るパターンが大多数。IPO株に対する懸念につながっている。 2005年新規株式公開・代表10社におけるIPO後の相対株価変動率 ='各社のIPO後株価変動率(/'日経平均の同期間株価変動率(。 各社のIPO後の月末株価=100。 ディー・エヌ・エー⇒ 公開後・相対株価変動率 300 (2010/4末相対株価/公開直後の 社数 構成比 月末相対株価) メディシノバ⇒ 公開直後の200%超 1 0.8% 250 公開直後の150%~200% 2 1.5% 公開直後の100%~150% 4 3.0% 公開直後の50%~100% 26 19.5% 200 公開直後の10%~50% 75 56.4% 公開直後の10%以下 25 18.8% 150 上場廃止 25 18.8%  (うち経営破綻による廃止) (9) 2005年上場会社計 158 100% 100 相対株価変動率・平均 39% (同上・標準偏差) 40% 日本通信⇒ 50 0 0 6月 1年 2年 3年 4年 5年 IPO後の経過期間
  11. 11. Ono/All Rights Reserved/禁転載 VC投資のEXIT倍率の低下 11 12 20,000 上場VC(A社)の投資先IPO初値/取得コスト(倍率、左目盛) 10 年末日経平均(右目盛) 15,000 8 6 10,000 9.5 8.5 4 6.8 5,000 5.0 5.3 2 3.1 2.3 2.4 0.9 1.1 0 0 99年 00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 '出所( A社決算説明会資料。投資先IPO初値/取得コストは年度ベース。日経平均は年末終値。
  12. 12. Ono/All Rights Reserved/禁転載 丌安定なリスクマネー 12 ・VC投資額は、ブーム後に半減の繰り返し。丌安定なリスクマネー市場。 ・2009年度の国内VC投資額は1000億円を割ったと推定され、2006年度の7割減に。 4,000 3,500 3,000 2,876 7割減 2,814 2,790 7割減 半減 2,500 半減 2,427 2,438 2,301 2,000 2,004 1,968 1,933 1,742 1,500 1,644 1,458 1,366 1,000 1,157 949 500 VC年間投資額(億円) 0 95FY 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09推定 '注(国内VC投資額はVEC調査が存在するが、サンプル数が毎年異なるため一部加工した。2009年度の投資額はJVCA調査から推定。
  13. 13. Ono/All Rights Reserved/禁転載 VC各社の投資額 13 ベンチャーキャピタルの国内投資額 436 国内VC投資額(億円、左目盛) 408 06-09FY投資額増減 400 上場J1社国内投資額(億円、社債除く。右目盛) 385 国内VC:▲67% 上場J2社国内投資額(億円、右目盛) 3,000 349 J1社: ▲77% 上場F社投資額(億円、右目盛) J2社: ▲89% F社: ▲81% 300 249 2,000 220 203 197 200 164 138 1,000 114 108 106 95 100 100 0 0 95FY 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09推定 '注(VC投資額は年度ベース。J2社、F社の09年は推定。
  14. 14. Ono/All Rights Reserved/禁転載 VCファンドの設立状況 14 ・2006年以降、国内VCのファンドレイズは低迷続き、運営組合数は純減。 60 各年の満了組合数 50 各年の設立組合数 40 設立ー満了組合数(純増数) 30 20 10 0 -10 -20 -30 -40 95年 96年 97年 98年 99年 00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 '注(数値は、VEC「ベンチャーキャピタル投資動向調査」より加工集計。設立組合・満了組合の数値は2001~2008年のみ。
  15. 15. Ono/All Rights Reserved/禁転載 VCファンドの多くは、回収期を迎えている 15 ・2000~2003年設立ファンドは満期を迎え、2004~2005年設立ファンドは回収 期。新規投資を組み入れる、若いファンドが尐ない状況。 80 70 VCファンドの年別設立本数(推計) 67 60 55 50 2010~2012年に 45 10年満期が到来 38 40 35 31 32 32 29 30 26 24 19 20 15 13 11 8 8 8 9 10 5 4 4 4 5 2 2 3 1 0 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09年 '注(ファンド設立本数は、VEC「ベンチャーキャピタルファンド・ベンチマーク調査報告」の回答組合数をもとに推計した。
  16. 16. Ono/All Rights Reserved/禁転載 国内ファンドのパフォーマンスは低いが・・。 16 ・1996年設立以降の国内VCファンドは、97年を除きD/PI'分配額/出資額(が1.2倍以下の 状況。 ・1987~96年設立ファンドでみれば日米には大きなパフォーマンス格差があったが、97年以 降のファンドのD/PIは平均的には日米格差はなく、両国ともに低位状態。 5 アメリカ D/PI=分配額/出資額 ←----アメリカが高いパフォーマンス-------→ 4 日本 D/PI(ただし94年はサンプル3本のうち1本 対 がIRR63%。86、93、09年はサンプルなし。) 出 3 ←-------日米ともに低パフォーマンス-------→ 資 額 2 倍 率 1 0 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 設 立 年 (出所)NVCA/Cambridge Associates, “U.S. Venture Capital Index and Selected Benchmark Statistics”(05/14/2010)、VEC「2009年ベンチャーキャピタル等投資動向調 査報告」。
  17. 17. Ono/All Rights Reserved/禁転載 中国のVC投資は、既に日本を大きく上回る。 17 中国VCの年間投資額は、日本を追い越し、2倍以上の規模に達している。 4,500 700 中国国内VC投資額(百万ドル、左目盛) 4,000 日本のVC投資額(1ドル=90円換算、百万ドル、左目盛) 600 3,500 中国国内のVC投資ディール数(件、右目盛) 500 3,000 2,500 400 4,210 2,000 300 3,247 1,500 2,700 200 1,000 1,777 1,269 1,173 100 500 992 518 418 0 0 01 02 03 04 05 06 07 08 09 (注)数値は、日本はVEC「ベンチャーキャピタル動向調査」から推計、中国はZero2ipo, ”China Venture Capital Annual Report”による。
  18. 18. Ono/All Rights Reserved/禁転載 18 中国VCファンドの年間調達額は数十億ドルと、日本をはるかに上回る規模。 8,000 140 中国VCファンド調達額(百万ドル、左目盛) 7,000 日本VCファンド調達額(1ドル=90円換算、百万ドル、左目盛、09年はN.A.) 120 中国VCファンド設立数数(件、右目盛) 6,000 100 5,000 80 4,000 7,310 60 3,000 5,860 5,485 40 2,000 4,067 3,973 1,000 20 1,298 639 699 0 0 01 02 03 04 05 06 07 08 09 (注)数値は、日本はVEC「ベンチャーキャピタル動向調査」から推計、中国はZero2ipo, ”China Venture Capital Annual Report”による。
  19. 19. Ono/All Rights Reserved/禁転載 2.VC投資減尐の要因と影響 19 VC投資額減尐に至るフローチャート'推定( 株式市場の下落・停滞 経 IPO企業への高期待の剥落 済 一部新興企業の不祥事 減 新興企業、 速 ベンチャー企業の ・ 業績停滞 停 新興市場株価の急激な下落と、長期にわたる停滞 滞 証券市場のIPO審査が厳格化 IPO件数の大幅減少 VCファンドの評価減増加 VCファンドの(実現・含み)利益の減少 VCファンドパフォーマンスの低下 機関投資家のVCファンドへの VCファンド調達額の減少 VCで早期利益 関心が弱まる 実現指向が高まる VCファンド vintage(経年)の後期化 VC投資額の 減少、長期停滞 VCの選別投資指向の高まり (ハイリスク案件回避、早期回収)
  20. 20. Ono/All Rights Reserved/禁転載 VC投資減尐: IPO Credit Crunchが主因 20 ①IPO市場の長期低迷。 ⇒VCの期待収益'予想収益(の減尐。 ②新興市場株価の下落。一部新興企業のインチキ丌祥事。 ⇒VCの実現利益、含み益の大幅減。 ⇒ベンチャー投資の予想収益率の大幅低下。 ③VCファンド決算悪化による負のスパイラル。 ⇒ファンド収益改善のため、運営は短期指向に。 ⇒リスク案件の回避が強まる。 ④新規投資資金の減尐。 ⇒ 設立最盛期ファンド'04~05年設立(の新規投資が完了。 ⇒ 00~03年設立ファンドは回収期に。 ⑤国内VC独自の構造問題')( ⇒諸要因が重なり合う。特に、IPOに依存したEXIT構造は今回の要因の一つ。 ')注(国内VCの構造問題は多くの要因が複雑に存在するが、本稿では現状を説明する支配的な要因とまでは考えて おらず、踏み込んだ分析はしていない。
  21. 21. Ono/All Rights Reserved/禁転載 VCのガバナンス、経営基盤、戦略に課題 21 ①国内VCのエージェンシー問題は、かねてから指摘される課題')(。 ⇒日本では子会社・関連会社として設立された系列VCが資金量の7~8割を占める。 ⇒LP出資者と、VC株主'親会社他(との利害のコンフリクト。 ⇒経営陣、出向派遣者、独立したVC Ecosystemの観点からのミスマッチ。 ⇒関連会社にありがちな即席指向が強く、中長期な視野・行動が弱い。 ⇒LP出資者に説明すべき、VCとしての投資哲学'基本戦略(に課題。 ただし、上記はこの20年間VCに言われ続けてきた構造的弱点ではあるが、今回 の低迷の直接的な原因ではない。 ②多くの国内VCは、経営基盤が脆弱なために、会社業績と運営ファンド業績双方に 固執して短期利益確保行動に走りやすく、投資先の早期IPOを過度に期待した側 面は否めない。 ⇒即席的対応'IPOできるならすぐ(、短期的IPO高株価指向、公開後短期売却指向。 ③やや乱暴にいえば、VCが専門プロ集団として企業価値を創造する能力を、実績 として示せていない。 ④こうした曖昧・脆弱なVCの構造から、VCがLP出資者'候補(の信頼を十分に得ら れなかったことも、資金調達低迷の要因と思われる。 (注)(末尾の参考文献'鶴、濱田、Eberhart(を参照。
  22. 22. Ono/All Rights Reserved/禁転載 VCは氷河期、今後のシナリオ? 22 ①ダウンサイジングによる生き残り ・系列VCは親会社の支援と共同戦略。 ・国内VC同士の統合によるダウンサイジング。 ②既投資先メンテナンス専業化 ・過去のベンチャー丌況時の繰り返し。中小の系列VCが可能な選択肢。 ・VC環境好転段階に新規投資を再開。 ③他業態への転化 ・Private Equity Firm'バイアウト等(、コンサル兼業投資会社、M&Aエージェント等。 インカム収入指向に転化。 ④新しいブティックVCの登場 ・ソーシャルメディア等のITサービスに特化した新モデルのVCが独自色。 '例(インフィニティ・ベンチャー・パートナーズ、インキュベイトファンド1号組合、コアピープル・パートナーズ。 ⑤海外キャピタリストの進出、提携 ・'例(米DCM、Globespan、カーライル・ジャパン、ゴールドマン・SBI。 ・米大使館の活動'日本の起業促進支援、米VC引き会わせを提言( ')参考資料3参照( ⑥事業会社のコーポレートVC、提携型ベンチャー投資 ・自社VCの設立:'例(SBI、楽天、NTT、富士通、旭化成。 ・アライアンス目的の自社ベンチャー投資:'例(製薬大手、デジタルガレージ、GMO。 ⇒実質的な自社の研究開発活動・新事業活動と認識したコーポレートVCやベンチャー投資は、資金規模、 投資体制、ブランド・信用力の面で強みがある。
  23. 23. Ono/All Rights Reserved/禁転載 国内VCはグロースキャピタル投資に限界 23 ・2000年以降、ベンチャーの国際クロスボーダー化が進む中、ICT、クリーンテックを中心 にベンチャーの国際展開を目的としたVCディールが増加。大手VCファンドは従来のク ラシック投資'earlyからlaterへの段階的投資(に加え、グロースキャピタル投資'later、 mezzanine段階の大規模案件(のウェイトが増す'*1(。 ・国内VCはファンド資金量1兆8454億円'*2、 451ファンド、2009/3末(、投資額1366億円'2008年度(。ファ ンド規模は1本当たり約40億円であり、1社当たり投資サイズが10~50億円のグロース・ キャピタル投資には物理的に限界。日本のベンチャーが、資金力のあるVCをバックに持 つ米・中のベンチャーと互角に対峙するのは困難。 ()注1( 米国VC資金量は約16.2兆円'2009年末推定(。加えて米国には数十兆円の資金規模があるバウアウト/メザニン投資ファンドが存在するが、 これらの一部はベンチャーを対象としたグロースキャピタル投資も行っている。VC投資をNVCA加盟のVCだけで把握するのは若干誤解がある。 ')注2( VEC「2009年ベンチャーキャピタル等投資動向調査報告」'01/22/2010)。 ◆Sequoia Capitalの中国グロースキャピタル投資方針 Growth Stage Investment in China Sequoia capital invests between $10M-$50M in companies addressing the consumer services, energy, financial services, healthcare services, internet, mobile, outsourcing services and technology. We prefer to be the first investor and business partner in a growth stage company that is profitable and fast growing and where the team and products (or services) are proven. http://www.sequoiacap.com/china/growth
  24. 24. Ono/All Rights Reserved/禁転載 VC投資減がもたらす影響 24 ・民間VC投資の減尐は、環境が急変しない限りは今後も続き、失われ た10年が再現する可能性すらある。 ・VCファンドバランスシートの悪化。 ・ベンチャー投資の歴史的な停滞。 ↓ ・過大なRisk aversion'リスク回避(。 ・起業家的積極性、イノベーションへの悪影響。 ・VCのリスクマネーが過度に停滞すると、ベンチャーの事業頓挫や安 値事業売却'バルクセール等)(が続出する恐れがある。特にバイオベ ンチャーへの影響は大きい。 ・現在の苦境は市場経済の結果と受け止めるべきものであるが、日本 経済の将来にとって、リスクマネーの停滞構造を放置してよいものか。 '注)(既に2008年からの金融危機に伴うマネー収縮で、米国のバイオベンチャーでは企業価値をLV(Latest Value)の1/10に下げた売却等のバルクセールが生じているとされる。
  25. 25. Ono/All Rights Reserved/禁転載 国際会計基準とJカーブ問題 25 ・クラシックVCファンドのJカーブは さらに機関投資家に厳しくなる。 ・2012年にも適用の可能性がある 国際会計基準'IFRS(は、運用資産 に発生した評価損失は、原則即時 償却することを年金基金の母体企 業に義務付けている。 ・年金基金のVCファンド持分の当期 損益は年金会計に即時織り込まれ るとともに、付随してVCファンド会計 の資産評価も厳格化要求の可能性 もある。
  26. 26. Ono/All Rights Reserved/禁転載 リスクマネー低迷は・・・ 26 ・民間VC投資の減尐は、ベンチャー企業にとって大 打撃であるが、この深刻な状況は、一般には知られ ていない。 ・日本全体のベンチャー成長には外部資金供給が 欠かせない。ベンチャー企業への資金供給の多く は民間VCによる投資資金。代替手段は、自己縁 敀資金、企業提携、助成金等かなり限られている。 ・特に、今後相当規模の資金が必要なバイオベンチ ャーや大学発ベンチャーにとっては相当厳しい資金 環境になる。 ・新政権の打ち出している、「介護、医療での雇用創 出」には、VC等のリスクマネーが必要。 VC/VB業界として政策提言'advocacy(が必要 では? ⇒例えば、次ページを参照。
  27. 27. Ono/All Rights Reserved/禁転載 介護、医療産業とVCリスクマネー'例( 27 ・過去8年に公開した介護関連企業13社のうち11社がVCから出資を受ける。医療や育 児関連の公開企業も、多くがVCの投資を受けている。 2003~2010年に株式公開した介護・医療関連の上場企業 VC比率 VC比率 業種 銘柄 市場 公開日 業種 銘柄 市場 公開日 (%) (%) ケア21 ヘラクレス 2003年10月 26.9 クロスプラス 東2 2004年4月 - セントケア JASDAQ 2003年10月 2.3 朝日インテック JASDAQ 2004年7月 - ツクイ JASDAQ 2004年4月 9.0 ワイズマン JASDAQ 2004年10月 6.1 メッセージ JASDAQ 2004年4月 4.1 カワムラサイクル マザーズ 2004年10月 4.1 ベネフィット・ワン JASDAQ 2004年9月 4.0 メディカル一光 JASDAQ 2004年11月 3.1 ケアサービス ヘラクレス 2004年11月 8.7 タカラバイオ マザーズ 2004年12月 - 介護 シダー JASDAQ 2005年3月 - グリーンホスピタルサプライ 東2 2005年2月 2.3 エヌ・デーソフトウェア JASDAQ 2006年2月 3.5 山下医科器械 東2 2006年2月 - フリーワーク ヘラクレス 2006年6月 5.4 平河ヒューテック 東2 2006年5月 - メディカル・ケア・サービス 名証 2006年8月 7.5 協和医科器械 JASDAQ 2006年9月 2.3 医療 秀文社 ヘラクレス 2007年3月 - ケアネット マザーズ 2007年4月 19.9 やまねメディカル ヘラクレス 2007年3月 2.5 ディーブイエックス JASDAQ 2007年4月 - エス・エム・エス マザーズ 2008年3月 2.3 MICメディカル JASDAQ 2007年11月 11.5 幼児 ゼンケンオール ヘラクレス 2005年6月 - ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング NEO 2007年12月 13.8 教育 幼児活動研究会 ヘラクレス 2007年5月 3.9 エス・エム・エス マザーズ 2008年3月 2.3 シーエヌエー マザーズ 2003年3月 7.2 データホライゾン マザーズ 2008年9月 16.4 エーアンドディ JASDAQ 2003年4月 - 大研医器 東2 2009年3月 1.6 医療 テクノメディカ JASDAQ 2003年9月 - テラ NEO 2009年3月 40.3 アイロム JASDAQ 2003年10月 - セルシード NEO 2010年3月 27.6 サイトサポート・インスティテュート マザーズ 2003年12月 - トータル・メディカルサービス JASDAQ 2010年6月 - ソフトウェア・サービス ヘラクレス 2004年2月 - (注)表のVC比率は、公開時上位株主(上位10名)に記載されているVCファンドと未公開投資会社の保有株式比率。
  28. 28. Ono/All Rights Reserved/禁転載 3.米国VCの問題と対応 28 ◆米国VCの抱える問題 ①1999年設立のVCファンド'現在10年が経過(は、分配額+残存価値が出資額 に達しておらず、10年累積収益率はマイナスの結果になっている。 ②2000年ファンド、2001年ファンドも分配額+残存価値が出資額程度であり、VC の低パフォーマンスが明らかになった。 ③2000年設立以降のファンドでは、分配額+残存価値が出資額の5倍を超えるフ ァンドは出ておらず、高リターンを生みだしたファンドは皆無に近い。 ④過去30年のアメリカにおいて、VCファンドがハイリターンを生みだしたのは 1990年代だけであり、それ以外の時期の収益率はさほど高くない。ハイリターン はドットコム時代のIPOによるものである。 ⑤SOX法等の規制による上場コストと労力は膨大で、時価総額300億円以下の 中小型株では実質的に株式公開ができない深刻な市場構造にある。 ⑥アメリカ国内では、「VCファンド資金量が過大であり、収益力回復のためには VCマネーの運用規模を縮小すべき」との主張もある。
  29. 29. Ono/All Rights Reserved/禁転載 米国内の研究レポート 29 ・米国VCのIRRは、もはや過去のようなハイパフォーマンスではない。2004年以降の 5年累積IRRはゼロ近傍からマイナス状態である。 '出所(Paul Kedrosky, “Right-Sizing the U.S. venture capital industry”, June, 2009.
  30. 30. Ono/All Rights Reserved/禁転載 30 ・「現在活動している880前後の既存ファンド(*1)のうち、300前後が消滅する可能性が ある。」 - Marc Andreessen 'ネットスケープ創業者、2009年にVCを立ち上げ( -英エコノミスト 2009年7月11日 '出所(Paul Kedrosky, “Right-Sizing the U.S. venture capital industry”, June, 2009. (筆者注(*1のファンド数はvcファーム数を語訳したものと推察する。
  31. 31. Ono/All Rights Reserved/禁転載 米VCの状況: VCの管理資産は、1990年代前半の6~8倍に増加。 31 120 300 Commitments(VCファンドへの出資約束額、十億ドル、左目盛) 101 100 250 Investments(VCの投資額、左目盛) Capital under Mgmt.(管理資産、十億ドル、右目盛) 80 200 60 150 39 40 100 28 21 19 18 20 50 0 0 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 '出所(NVCA “NVCA Yearbook 2010”(March, 2010)のデータをもとに作成。数値は暦年ベース。 ただし、上記のVC投資各は米国国内投資額であり、伸長している中国等の海外投資額はデータが公表されていない。
  32. 32. Ono/All Rights Reserved/禁転載 ・VCのファンド資金調達は01年から急減したが、Buyout-MezzanineファンドがVCを 大きく上回る資金規模に成長。VCファンドの数倍以上の資産規模と推定。 32 220 300 200 277 VC Commitments(VCファンドへの出資約束額、十億ドル、左目盛) 180 250 Buyout & Mezzanine Commitments(バイアウトメザニンファンドへの出資約束額、十億 160 ドル、左目盛) VC Capital under Mgmt.(VC管理資産、十億ドル・右目盛) 200 140 179 120 150 100 105 80 100 60 56 40 50 39 36 20 30 29 32 29 2 1 2 4 3 4 4 4 4 5 3 2 5 4 9 10 12 20 9 12 20 15 0 0 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 '出所(NVCA “NVCA Yearbook 2010”(March, 2010)のデータをもとに作成。数値は暦年ベース。
  33. 33. Ono/All Rights Reserved/禁転載 ・VC投資は90年代末から現在までディールが大型化。 ・バブル崩壊後は、初回投資は減って追加投資が増加。 33 18 70% 16 VC投資案件1回当たりの平均調達額(百万ドル) VC投資社数に占める初回投資比率(投資社数ベース、右目盛) 60% 14 12 50% 10 40% 8 30% 6 20% 4 10% 2 0 0% 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 '出所(NVCA “NVCA Yearbook 2010”(March, 2010)のデータをもとに作成。数値は暦年ベース。
  34. 34. Ono/All Rights Reserved/禁転載 ・アメリカのVCではクリーンテック投資が増加し、年間VC投資額は20~40億ドル と、日本のVC投資額全体の2~3倍に。 34 6,000 80% Clean Tech.投資額(百万ドル、左目盛) Clean Tech投資額/VC投資額合計(%、右目盛) 70% Biotech.投資額/VC投資額合計(%、右目盛) Internet-Related投資額/VC投資額合計(%、右目盛) 60% 4,000 50% 40% 30% 2,000 20% 10% 0 0% 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 '出所(NVCA “NVCA Yearbook 2010”(March, 2010)、PricewaterhouseCoopers/National Venture Capital Association MoneyTree Reportのデータをもとに作成。数値は暦年ベース。
  35. 35. Ono/All Rights Reserved/禁転載 ・2001年からVC投資先のIPOは歴史的な低迷状態。M&Aが増えるも、VCマネーに見 合ったEXIT機会は減尐している。SOX法等の規制強化の影響が市場に影響。 35 600 200 VC投資先のM&A件数(件、左目盛) VC投資先のIPO件数(件、左目盛) 500 VC管理資産1億ドル当たりのIPO+M&A件数(件、右目盛) 150 316 400 240 118 300 100 379 349 71 97 376 75 349 100 163 355 200 2 212 320 349 285 11 17 270 50 13 272 269 265 219 100 0 196 195 205 6 20 153 166 6 152 18 125 16 138 1 97 94 86 1 83 75 70 78 59 54 65 57 57 39 41 29 22 12 0 6 0 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 '出所(NVCA “NVCA Yearbook 2010”(March, 2010)のデータをもとに作成。数値は暦年ベース。上記のIPO、M&AはNVCA定義によるVC投資先のディール。
  36. 36. Ono/All Rights Reserved/禁転載 米VCファンドのパフォーマンスは、「最近は低い」 36 ・1999年設立のVCファンド'10年が経過(は、D+RV'分配額+残存価値(が出資額に未達。 ・回収期にあるはずの2000~03年設立ファンドも分配額は、出資額の0.27~0.45倍と低調。 5 (調査対象全ファンドの単純平均) 残存価値(RV:Residual Value) 4 分配額(D:Distribution) 対 出 3 資 額 倍 2 率 1 0 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 VCファンドの設立年 (Vintage Year) '出所(Cambridge Associates, “U.S. Venture Capital Index and Selected Benchmark Statistics”(05/14/2010)のデータをもとに筆者が作成。データの調査時点は2009年12月末。
  37. 37. Ono/All Rights Reserved/禁転載 ハイ・パフォーマンスは、一時期の現象 37 ・VC全体としてみれば、米ファンドのハイリターンは1990年代後半だけに実現したもの。伝説的なハイリターンは 業績上位の一部のファンドに限られている。 ・米国VCファンドがハイリターンを上げたのは1998年~2000年前半のファンド価値急増が主因。すなわち、この 時期のIPOによってきわめて多額の投資先EXITを実現した。しかし、01~03年に投資先価値が大幅に減価した 後は、現在まで目立った価値増がみられていない。 60 % 50 End-to-End performance calculation 40 (各期間のIRRに類似する計算数値) 同上、3四半期移動平均 30 20 10 0 -10 -20 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 '出所(Cambridge Associates, “U.S. Venture Capital Index and Selected Benchmark Statistics”(05/14/2010)をもとに筆者が加工して作成した。
  38. 38. Ono/All Rights Reserved/禁転載 米大手VCは、グロースキャピタル投資が主力に 38 ・米大手VCは1社当たり資産規模が1000億円を軽く越え、1ファンド当たりのアセットサイズも 2000年以降200億円を越えている。 ・市場において、ICT、クリーンテック、バイオのグローバル化が加速。2003年以降、米国大手 VCの投資戦略は過去のようなSilicon Valley Regionalではなく、Global Venture Investmentへ 大きく変化。この点で、米国VCは資金力が抜群の強みとなっている。 ・こうした中、米大手VCは活動機能をClassic VC(early to middle)とGrowth Capitalへ二分化。 Growth Capitalでは米・欧・アジアのグローバル事業展開に大規模資金を投入。 ・しかしながら、ベンチャー1社の調達額が200億円超の案件'例:Facebook、Twitter、中国の Oak Pacific Interactiveのソーシャルサービス。Bloomenergy、Nanosolarのクリーンテック。( でVCとして利益を生みだすためには、IPO時価総額は数千億円規模が必要。世界でこうした メガディールを年に何件も生み出すだけのイノベーションがあるかどうか、あるいはIPO市場 がそれを受け入れるかどうか、確たるものは何もない。 ・ミクロ的'=VCの視点、プロジェクトの視点(には、魅力のある急成長ベンチャーは出ている が、VC産業全体'=LP投資家、IPO投資家の視点(からみると、果たして時価総額5000億円 レベルの企業が輩出するか、あるいはIPO後もさらに時価総額を急増させうるかという疑念は 残っている。
  39. 39. Ono/All Rights Reserved/禁転載 Social Service、Clean Techで巨額のVC投資ディール 39
  40. 40. Ono/All Rights Reserved/禁転載 米NVCAは、政策主張を強化 40 ・かつては業界内部者の組織で外部公表が尐ないといわれたNVCA'全米VC協会(も、VCの規模 が拡大し世界的交流が増す中で、活動の積極的開示と政策主張を強化している。 NVCAの政策提言活動(advocacy) 2010年6月 技術移転とVCについて連邦下院委員会で報告 NVCA Testifies on Improving Technology Transfer 2010年6月 医療制度改革の技術革新に与える影響について提言 NVCA Releases Paper on the Impact of Health Reform on Innovation 2010年5月 知的所有権制度について上院議員に書簡 NVCA Letter to Senate Regarding Patent Reform Compromise 2010年5月 VC課税強化への反対 House Discourages Job Creation With Passage of HR 4213 2010年5月 同上 Mr. President: Academics Oppose Higher Carried Interest Tax 2010年5月 同上 NVCA Statement on HR 421 2010年5月 同上 1 400+ Entrepreneurs Urge Congress to Preserv e Cap Gains Incentiv e for V C Carried Interest 2010年5月 同上 Letter to Chairman Levin: Protect Michigan, Protect Venture Capital 2010年5月 同上 5 US Senators Support Cap Gains for VC Carried Interest 2010年5月 同上 More Than 1700 Urge Senate to Protect VC Carried Interest (Letter) 2010年4月 同上 Carried Interest Taxation Debate: Latest Developments & Frequently Asked Questions 2010年4月 同上 Support for ARPA-E Funding - Press Release and Letter 2010年4月 VCの投資先ベンチャーの雇用創出 Venture Backed StartUps Add Jobs in Q1 2010年4月 カルフォリニア州政府の環境対策への反対 NVCA Warns of Ramifications of AB 32 Delay in CA 2010年4月 エネルギー政策への提言 Green Bank’s Role in Energy Transformation 2010年4月 年金運用ルールに関する提言 Model Campaign Contributions Policy to Comply with SEC Proposed Rule 206(4)-(5) 2010年3月 技術革新と政策に関する連邦下院での証言 NV CA Member Paul Holland House Testimony : Supporting Innov ation in the 21 st Century 2010年3月 ブロードバンド通信政策に関する提言 NVCA Letter of Support for Broadband Access 2010年3月 金融安定化政策に関する提言 NVCA/ACA Letter Regarding Financial Stability Act of 2009 2010年3月 医薬承認に関する提言 NVCA Statement Regarding 510(k) Review Process 2010年2月 入国ヴィザに関する提言 NVCA Applauds Startup Visa Act NV CA Recognizes Congresswoman A nna Eshoo as a Champion of Innov ation With The A merican 2010年2月 技術革新に貢献した政治家の表彰 Spirit A ward for 201 0 2010年2月 中小企業課税に関する提言 NVCA Statement to Senate Finance Committee on Small Business Tax Issues 2010年1月 医薬承認に関する提言 NVCA Letter to FDA Regarding Novel Therapies and Technologies - January 2010 2010年1月 クリーンテック政策の雇用増に関する大統領への陳情 Senate CEDA Legislation Would Create Jobs 2010年1月 医療制度改革に関するホワイトハウスへの陳情 NVCA Letter to White House Regarding Health Care Reform, January 2010 2010年1月 企業会計制度審議会への提言 NV CA Comment letter to FA SB about Consolidation of Financial Statements – January 201 0 (出所)NVCA Public Policy Highlights https://www.nvca.org/index.php?option=com_content&view=article&id=74&Itemid=91
  41. 41. Ono/All Rights Reserved/禁転載 米NVCAの提言: '2009年4月( 41 ①Boutique Banks needed to help cover unserved areas: ・1990年代のブティック証券4社'Alex Brown、Hambrecht & Quist、Montgomery Securities、 Robertson Stephens(は現存せず、時価総額の小さいIPO案件を引き受け る証券会社が丌在。実質的に時価総額300億円以下の中小型IPOは丌可能な状態。 NVCAは投資銀行・証券会社とIPO引受の促進策を強化。 ②Enhanced Liquidity Mechanisms: ・IPO銘柄セルサイド・アナリストの充実、IPO前に売買可能な非取引所・金融市場の 開設、海外IPO市場への上場促進、投資先のM&A促進のための諸施策。 ③Adopt New Tax Incentive to Stimulate IPOs: ・IPO銘柄投資家のキャピタルゲインに対する低減税率適用'2~3年間の長期保有に 10%の軽減税率( 、株式長期保有キャピタルゲインの分離課税措置の継続、クリー ンテック・バイオ業種へのVC投資に対する租税優遇措置の継続。 ④Recommendations for Regulatory Changes: ・Sarbanes Oxley'SOX(法、Fair Disclosure規制、Rule 144A規制、利益相反規制の緩 和を要望。 (出所) Dixon Doll, Mark Heesen, “NVCA 4-Pillar Plan to Restore Liquidity in the U.S. Venture Capital Industry”, April 29/30, 2009
  42. 42. Ono/All Rights Reserved/禁転載 4.VCリスクマネー問題と政策 42 ①'従来の(中小企業政策 ・二重構造論を原点に持つ経済弱者支援政策/パターナリズム。 ・産業別、地域別に区分した、卸し売り的な政策'←中小業界要望、地域要望への対応(。 ②'従来の(科学技術政策 ・大企業、研究機関への研究助成'外郭団体を経由(。 ・中小規模企業への科学技術支援はきわめて尐ない。 ③中小企業政策と科学技術政策の狭間・・・ 「ベンチャー振興策」 ・新興のベンチャー企業群は、市場経済導入'規制緩和(が政策支援の主軸。 ・経済弱者との前提はなく、政策助成は限定されたまま。 ・1998年から日本でもSBIR'ベンチャー企業政府調達支援(が始まるも実効性は? ④政策メニユーが尐ないベンチャー振興策の中でも、とりわけリスクマネー供給には 政策の関心が弱い。 ・政策的支援の根拠、社会的合意、政策要望団体・・、いずれも発展途上。 ・業界団体やグループがバラバラで、それぞれ随意に主張?。 ・・・アメリカでは、VC'NVCA(や研究開発支援団体が連邦政府等に盛んにロビイングしている状況。 ◆政策では、中小企業基盤整備機構のファンド出資事業、産業革新機構の投資が 実行されているが、リスクマネー全体規模の回復には機関投資家からの民間フ ァンド投資の増加が最も望まれるところ。
  43. 43. Ono/All Rights Reserved/禁転載 VCリスクマネーの課題: '1(全体論 43 ①世界のイノベーションとリスクマネーの連携緊密化'オープン・イノ ベーションとモジュール化(に対し、調査研究、実態認識が丌十分で ある。 ⇒例えば、米カウフマン財団では、起業とイノベーション・雇用・経済社会に調査研究について、財団内で 研究')(。またそれらに関する外部研究、起業家教育を助成。起業研究に関して積極的に研究者を支 財団内外の研究者が調査研究レポートや政策提言を行っている。'注):参考資料3を参照( ⇒例えば、米NVCAでは、VC・VBに関する調査研究のためにNVCA Research Programを開設し、統計 データ、業界調査等の面で研究者を支援している。 ②大企業が長期的に雇用を減らす中で、ベンチャーを含む新興企業が 「高い質の雇用」を創出し、就業の場を増やしている寄不貢献につい て、調査研究、実態認識が丌十分である。 ⇒VC投資企業、およびベンチャーの経済に不える影響'特に雇用創出効果(の調査分析がほとんど 未実施の状態にある。 ③ベンチャーおよびリスクマネー'VC(の抱えている問題・失敗に対し、 調査研究、実態認識が丌十分である。 ⇒VCの課題に向き合わない、行動しない傾向があるのではないか。 ⇒廃業倒産企業、過去の失敗やVC経営陣の判断が蓄積されていない。
  44. 44. Ono/All Rights Reserved/禁転載 VCリスクマネーの課題: '2(業界 44 ①ベンチャー振興政策'市場規制緩和等(が、丌正丌法な取引を行うグ ループに利用される結果を招いている、との認識が根強く存在する。 →新興企業の丌正問題、反社会勢力問題。 ②新興株式市場が広範囲な投資家による成熟した市場に成長せず、個 人投資家による投機的取引が多い問題を改善できていない。 →IPO市場参加者の5~8割が個人。 ③過去から言われているIPO企業の長期的パフォーマンス問題は、 2000年以降は一段と低下しており、IPO投資家'主に個人(に強い回 避傾向がある。 ④VB/VC産業では、中長期的な業界発展の視野を持った社会的説 得力のある政策提言や社会発信が十分ではなく、結果として、新興企 業政策の役割が各層に認識されていない。 ⑤LP投資家の出資基盤、および上記の社会発信の基盤となるべきで ある統計情報、調査研究が丌足している。
  45. 45. Ono/All Rights Reserved/禁転載 考えられるアクションの例 ')( 45 ①機関投資家、公的機関'郵貯等(のVCファンド投資の促進。 ・VCファンド投資資産へのインセンティブ制度。PE投資へのガイドライン強化'政策的な積極誘導(。 →投資したVCファンド資産見合いの助成金支給など。 ・機関投資家が投資しやすいvehicleの組成とアドバイザリー/ゲートキーピングの充実。 →VCファンドオブファンズの設立'公的な色彩を持った or 相当な信用を持った(。 →VCファンドに関する調査情報機関、アドバイザリー機関の充実'海外は日本よりはるかに整備(。 ②投資型研究開発助成金制度の創設 ・助成機関とVCが会社審査。→採択企業に助成機関が出資。 →VCが助成機関の委託を受けて採択企業の管理・育成。 '事業進捗の成果、出資金EXIT成果の双方を目的に( ③VC団体、VB団体、産学連携、研究開発推進団体による糾合 'coalition(と、統一的な提言。 ④起業・ベンチャー・リスクマネーに関する説得力のある提言と社会発 信。特に、質の高い雇用創出とイノベーションに関する役割の提言 'advocacy)。 ⑤提言、LP出資の基盤となるVCの統計・調査研究の充実。 ・わずか10年余の歴史しかない中国のVCでも、日本より洗練されたPE'VC(リサーチ機関が活動している事実。 → Zero2IPO Group'清科研究中心( http://www.zero2ipo.com.cn/en/ '注)(以上は実現性・整合性を度外視して上げたアイデア。
  46. 46. Ono/All Rights Reserved/禁転載 (参考資料) 1.1970年代末における米連邦政府政策のVC産業への影響 46 米国VC長期データ 800 120,000 VCファンド・コミットメント(69年以降、百万ドル、右目盛) 700 IPO件数(年間・件、左目盛) 100,000 600 80,000 500 400 60,000 300 40,000 200 20,000 100 0 0 60 62 64 66 68 70 72 74 76 78 80 82 84 86 88 90 92 94 96 98 00 02 04 06 08 (出所)VCファンド・コミットメントは、1979年までは米Venture Economics、1980年以降は”VentureCapitalYearbook2010”による。数値は両者の間でカバレッジの違いがあるため、80年にデー タの断層がある。米国IPO件数は、Ritter,“Some FactoidsAbout the 2009 IPO Market”,Universityof Florida,2010による。
  47. 47. Ono/All Rights Reserved/禁転載 米国VC産業の歴史 47 ①最初のベンチャーキャピタル ・VCの嚆矢はAmerican Research and Development Corporation (ARD)で、1946年ボストンに設立された。 設立メンバーは、Georges Doriot'前ハーバード・ビジネススクール学部長、Father of venture capitalism(、Karl Compton'前MIT学 長( 、Ralph Flanders'ボストン連銀総裁(、Merrill Griswold'マサチューセッツ投資信託会長(等。 ARDをリードしたのは Georges Doriotで、1972年にARDがTextronに買収されるまで社長を続けた。 1957 年に出資したDECの IPO'1968年(により、 7万ドルの出資額'DECへの出資比率は77%(が3億5500万ドルと500倍もの投資倍率になった。 ARDが26年間で得た利益の半分はこのDECの売却益といわれており')1(、後のベンチャーキャピタリスト のホームラン指向に影響を不えるなど、VC投資の伝説となっている。なお、ARDは株式出資により投資 資金を調達する株式会社の形態を取っており、VCファンドは運営していなかった。 ②最初のVCファンド')1( ・1959年にカルフォルニア州パロアルトに設立されたDraper, Gaither, & Andersonが、Limited Partnership 'LP(を組成してファンドによるベンチャー投資を始めた。その後すぐにロックフェラーの投資会社である Venrock AssociatesもLPを組成し、Fairchild Semiconductor、Intel、Apple等の成功例を残した。 ③SBICの創設 SBICの創設 ・1953年に設立されたSBA'連邦中小企業庁(が、1958年にSBIC法'Small Business Investment Act of 1958(を施行した。 この法律によりSmall Business Investment Companies (SBICs)が連邦政府の融資保証')2(を受けてベン チャー企業の投融資活動を行う仕組みが始まった。SBICは、1960年代半ばには全米で約700社が活動し、 リスクキャピタル供給の主流を担った。 ・SBICの制度は、融資保証型の資金調達スキームを基本としたために、SBIC各社は借入返済のためにイ ンカム指向が強く、投資先への資金供給は株式投資より融資を優先させた。このため、ハイリスク案件は 回避し、業績の安定した業種に投融資する傾向が強まった。また、重鎮と専門家が集まったARDとは違 い、SBICのスタッフには業界経験や力量が丌足しており、投資先支援やモニタリングは丌足していた')1( 。 (注)*1、Gompers, “The Rise and Fall of Venture Capital”, Business and Economic History, 1994, University of Chicagoによる。 *2、各SBICは、「企業への株式出資額の4倍相当分」の連邦政府保証融資枠が得られる仕組みであった。
  48. 48. Ono/All Rights Reserved/禁転載 SBICの不振(1970年代) SBICの不振(1970年代) 48 ・1960年代後半の米国IPO市場が活況となる中、SBICの業績は投融資先の公開で順調であったが、同時にIPOバブル の中で、SBICは一転して企業投資に積極的になり、連邦政府のSBICスキーム'株式出資を増やせば、その4倍分の 連邦融資保証が得られる(を利用してハイリスク案件の投資を増やしていった。 ・しかし1973年の第一次石油危機による丌況で株価は冷え込み、IPO件数は年間数百件から10~20件まで大きく落ち 込んだ。SBICの投融資先は借入に依存した財務構造であったために打撃を受け、その投融資先の丌振とともに上記 のように借入のレバレッジで負債を増やしていたSBICは多くが事業停止に追い込まれ、活動中のSBICは1960年半 ばの約700社から1978年には250社にまで減尐した。 800 780 1600 米国IPO件数(年間・件、左目盛) 700 DECが IPO 年末株価(NYSEダウ工業株平均、 右目盛) 1400 ↓ 600 米、ベトナム戦争 本格介入 562 第一次 第二次 ↓ 石油危機 石油危機 1200 500 ↓ ↓ 435 415 391 400 368 358 1000 298 300 269 800 197 200 152 157 146 97 100 105 600 83 85 82 100 75 39 26 19 9 12 15 0 400 60 62 64 66 68 70 72 74 76 78 80 82 84 (注)米国IPO件数のヒストリカルデータは、Ritter, “Some Factoids About the 2009 IPO Market”, University of Florida, 2010による。
  49. 49. Ono/All Rights Reserved/禁転載 シリコンバレーVCの発展(1960~70年代) 1960~70年代) 49 ・1960年代から70年代までのVC産業は、cottage industry'日本でいえば家内産業(といわれたようなミニ産業であった。 年間投資額は1970年代末まで最高で3億ドル程度と、現在の産業規模'2009年の年間VC投資額176億ドル(からみれ ば50分の1以下のサイズであった。 ①Arthur Rock (1926-): Arthur Rockは、ニューヨークの投資銀行でハイテク企業の資金調達を担当していたが、そこ で1957年に設立されたFairchild Semiconductorの資金調達を支援する。その後、彼は1961年サンフランシスコに移り VC事務所Davis & Rockを創設し、Intel、Scientific Data Systems、Teledyne、Appleに投資した。 ②Don Valentine (1933-): 先のARDは投資先のDECが1968年にIPOしたために莫大な利益をあげ、これに刺激を受け てハイテク投資に参入する投資家が増えた。DECの成功体験にならい、ヒットする案件を創りあげるために、投資先 業種を専門とする投資スタッフが頻繁に経営を指導し、法務・財務・技術・人材等の多面的な支援を行う、いわゆ る”hands-on“の経営手法がこの当時に生まれた。 ・こうした新しいベンチャーキャピタリストの典型例が、1972年にシリコンバレーでSequoia Capitalを創業したDon Valentine ' 前 National Semiconductor 営 業 部 長 ( である。Valentineは1976年に創業したAppleを支援し、IntelにいたMark Markkulaを社長に据えた後、60万ドルの増資ディールを他のVCと組成した。彼は、1980年にAppleがIPOするまでに 累計350万ドルの調達を組成したが、このVC投資はIPO後に2.7億ドルと投資額の77倍の価値をもたらしている。 ③Eugene Kleiner (1923-2003): 1938年にオーストリアから渡ってきたKleinerは、1956年にWilliam Shockleyの誘いを 受けてショックレー研究所に入社、1957年に彼を含む8人'Traitorous Eight)1(がShockleyとの対立による内紛からス ピンアウトしてFairchild Semiconductorを創業した。1972年、KleinerはTom Perkins'Hewlett-Packard出身(とKleiner Parkinsを設立し、Intel等へ投資した。 Kleiner Parkinsは現 在のKPCBとなり、超一流のクラシックVCとして数々の勇名 を残している。KPCBの投資先は、Amazon.com,、America Online、Compaq,、Genentech,、Netscape、Sun Microsystems、 Googleなどが成功例である。 (注)*1:Traitorous Eightとは、Julius Blank, Victor Grinich, Jean Hoerni, Eugene Kleiner, Jay Last, Gordon Moore(Intel創業者), Robert Noyce (Intel創業者),Sheldon Roberts。

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