Potentialities of uav applicaion for cadastral surveying
- 13. 運用
1. おもちゃのミニ・ドローンで室内練習
高級機よりも操縦難易度が高く練習になる
墜落時の被害がほぼ無い(家族には注意)
2. フライトシミュレータでの練習
高級機とほぼ同じ操作感
墜落時の被害が全くない
3. 資格試験で知識を身につける
基礎力学や気象、バッテリーについての知識
ごく基礎的な航空力学や飛行機、ヘリコプターとの飛行原理の違い
航空法・電波法といった普段馴染みのない法令
4. 他のドローン利用者との情報交換
Facebookでの情報交換
勉強会・研究会への参加 (他分野実務者・大学教授・研究員等と)
他国実務者との情報交換(逢甲大学GIS研究所・韓国国土情報公社)
- 14. 改正航空法
国土交通省
航空法第132条但し書きの“許可”
航空法第132条の2但し書きの“承認”
出典:国交省webサイト
出典:国交省webサイト
加えて・・・
適法な飛行であっても万が一通報された場合に備えて、
出来れば地元や飛行予定地域管轄警察署の担当者と打ち
合わせ、事前に通知の上飛行するなどの対策を。
土地家屋調査士の品位、社会的地位保持の為にも他業者よりも高い
ハードルを自らに課し、それによって行政と良い関係を築いて行く
ことで先端を行きながら諸先輩方の築いてきた信頼を守りたい。
- 15. 検証
使用機体 DJI社製 Phantom4
飛行時期 平成28年10月27日
(許可承認前)
DID地区外、他人物から30m以上を保ち
目視内を保っての飛行(許可承認不要)
飛行はマニュアル飛行で地表から
約30m~80mまで
(高低差が大きい事等から自動航行は行っていない)
撮影枚数289枚
飛行エリア面積・・・約12000㎡
(申請地及び地権者所有地)
飛行による画像取得範囲面積・・・約40000㎡
- 19. 個人レベル
UAV利用には適・不適があり現場毎に判断する必要がある
さらに慎重なカメラ(レンズ)キャリブレーションの必要
オーバーラップ・サイドラップや地上解像度がなるべく等しい画像撮影を行って検証
(現場の高低差・マニュアル/自動運行それぞれの問題)
UAV を用いた公共測量マニュアル(案)への準拠
自動認識対空標識使用による作業効率化(Phantom4では高度30m程度から露出設定難、白飛びが出やすく)
自動運行(MissionPlanner/Litch利用)→ 今年1月3日 DJI GS proリリースにより航路設定も許可申請も楽に?
解析PCのハイスペック化(特にグラフィックボードとメモリ)
土地家屋調査士組織レベル
測量業者に比べての導入率の低さ・・・28%の測量業者がUAVを導入
→全国測量設計業協会連合会加盟事業者2537社に対するアンケート結果から(平成27年10月国土地理院実施)
特に災害時などには大きな力を発揮出来ると見込まれる中、国土地理院の“ランドバード”やCrisis
mappersの“Drone Bird”のような組織的なチームで情報共有しながらの研究と研鑽、社会貢献へのアプ
ローチを。(折角、知識・技能・組織のバックグラウンドがしっかりし土地家屋調査士だからこそ、散在した個人が
バラバラに活動してゆくことは様々な意味でソースが勿体無い)
専門家であり測量技術者でもある私達が、UAV登場によって初めて測量に新規参入しようとする個人・業者
達に知識・技能において劣る様なことがあってはならないし、その為には今のうちからの研究・対応が必要
Editor's Notes
- 「土地家屋調査士の業務と制度」(三省堂2004年)307頁「裁判所から見た土地家屋調査士」『例えば、土地家屋調査士が公図、分筆時の図面や係争地の航空写真等を拡大し、これを現在の実測図面に投影ないし対比されるという作業をした上で境界の判定をした意見書がある。これは一見すると、まことに論理的な技法であるように思える。しかしながら、この立論は、過去の図面作成過程において不可避的に発生した計測誤差、線分が拡大されることによって発生する一定の幅等の存在を考慮していない。専門家を前にして恐縮であるが、航空写真すら、空中から一定の角度で、球状である地上を撮影したものであるから、それを二次元の図面に投影すれば、一定の歪みが生じることが避けられない。ところが、修正要素について何ら考慮することなく、既存の書類を絶対視し、これに全面的に依拠(いきょ)して解決を見出そうとする技法は上述した制約を無視した議論であり、たとえ計算それ事態が性格であっても、その結論は実体から離れていて採用することが出来ないばかりか、ときとして、土地家屋調査士という職業自体に対する国民の深刻な不信感すら与えかねない。』
- 最後の一枚は、UAV撮影によるオルソ画像を背景に
- 一言で言えば、ステレオ写真実体視をコンピュータ処理で行うようなもの。
- おもちゃのGPS無しドローン=マニュアル車
最新のPhantom等=衝突回避機能等付きのオートマ車(より実際性能上)
フライトシミュレータもGPSを入れる、切るといった設定が可能。
- フライト範囲の中心部付近の検証点(4級基準点杭)で誤差4~4.5cmフライト範囲の際(の直下)近辺の検証点(ワッシャー付金属鋲)で誤差5~6cmフライト範囲直下より外側の検証点(コンクリート杭)で誤差8~9cm
- 韓国LX、国土情報公社は外国での地籍測量にも進出。
ウルグアイではUAVでの空撮により都市部12万平方キロメートルをGCP150点、150メートル高度からの撮影で平面精度5cmの画像を作成、既存地籍図の幾何変換接合等を行う。
GIM International記事はアフリカやインドネシア等。オルソフォトを作成した後、地域参加型地図作成。
- 色々な形で土地家屋調査士の分野も専門性が広がりながら細分化してゆくと思われる。
それぞれが、テーマを持って得意を伸ばしてゆくことで専門性が深まると同時に、土地家屋調査士そのものの可能性も広がってゆくと考える。