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地球観測衛星データを用いた移動経路推測の事例研究
- 2. 発表の流れ • 前回発表までのまとめ • 修士論文の章立てについて • 研究背景の紹介 • 本研究の位置づけ • DEMデータと土地被覆データの併用 • 走行方向と斜面方位との検討
- 3. 前回までの発表 GISと歴史地理学の接点について • 衛星画像の利用 • DEMデータの解析 • 空間分析 • 距離分析など 研究方法の確定 • 移動コスト分析の原理 • 移動コスト分析の仕組み • シルクロードの復原における 応用の可能性 天山地域をめぐる移動コスト分析 • 研究対象の選択 • 対象区域をめぐる分析を行う • 結果についての検討 復原した路線の合理性…？
- 4. 研究の流れに対する再思考 データの 収集 研究方法 問題意識 結果の解釈 • 移動通路における応用の可能性 データの客観性： • データの精度 • データセットの完備性 方法の論理性： • 分析過程 • データとデータとの関係 結論の整合性 • 結果と現実が矛盾を起こさず • 問題点あれば原因分析
- 5. 論文の中心… 歴史ルートの復原研究 • 歴史文献を収集し、ルート についての記述を整理し、 重要な地点を定位する • 該当区域のデータを入手し、 分析方法を行う • 復原されたルートを比較し、 現実的な合理性を検討す る 方法論についての検討 • データセットを拡充する 土地被覆データの導入 • 研究方法の検討 傾斜角度・土地被覆種類と移動コ ストとの換算 走行方向と傾斜方位との関係を検 討 C++言語で分析方法の実現
- 6. 最小コストパス分析発展の経緯 • GISより長い歴史をもつ研究方法 最初はWarntz（1957）運送費用の研究からのものである。 • モデルの誕生 Douglas(1994)が移動に対するいくつ異なる抵抗を持つ平面から最小コスト のパスを見つけ出す手順を整理した • 現実問題の実施が可能 コンピュータ性能の向上につれ、現実世界の移動コスト分析が可能となる （Lee & Stucky, 1998） • 普及 移動コスト分析の方法論は商業GISに添付された（Collischonn and Pilar ， 2000）
- 7. 最少コストパス分析の流れ • 各評価基準ごとに摩擦面を作成し、 その面の各セルに単位距離を通行す るコスト値を与える • 複数の摩擦面を重み付け合成し、各 セルを通行する総コストを求める • 起点と終点を設定し、ステップ2の総 コストサーフェスと結び付けて累積コ ストサーフェスを作成する • 起点から終点まで最小コストのセル を追跡し、それによる連接したパスが 最小コストパスとする David M. Atkinsona（2005），Applied Geography 25 (2005) 287–307
- 8. 多様な研究課題 – 地形と土地利用に基づく最も安い商品運送路線を選ぶ 研究（Jaga, Sundaram &Natarajan, 1993） – 標高データに基づく最小傾斜・最速のパスを見つけ出 す研究（Stefanakis &Kavouras, 1995） – 土地被覆と土地利用に基づく最良の輸送管路を選出 する研究(Feldman, Pelletier, Walser, Smoot, & Ahl, 1996） – 人間健康に対する影響、人文景観に対する影響及び 自然環境に対する影響を踏まえて、環境へ影響度低い 電力線路を検討すること（Stefano Bagli，2011） – 考古学的に重要な地点間の最小コストパスを計算し、 ユーロッパの先史集落遺跡を発見する研究（Stephanie R. Rogers，2013）
- 14. 土地被覆データとについての検討 • 各土地類型を通行してかかるコストを統一することが必要 • エネルギーと速度の換算 • 傾斜度コストと土地被覆コストとの単位の統一が問題点