父の学校、朝の会では、沖縄の離婚、自殺、教育、ＤＶ、買春について短い時間ですが、勉強会をもちました。 今回は角倉兄による沖縄県におけるＤＶの状況について発表がありました。 皆様とその要約を分かち合いたいとおもいます。 父の学校　沖縄支部 http://oki-fatherschool.net/

1. ＤＶとは？
身体的暴力
●殴る・蹴る
●平手で打つ・物を投げつける
●髪をひっぱる・首を絞める
●熱湯をかける・
●たばこの火をおしつける
●包丁などの刃物をつきつけて脅す
性的暴力
●避妊に協力しない
●中絶を強要する。
●おどしや暴力で性的行為を強要する。
●見たくないのにポルノをみせる。
精神的暴力
●何を言っても無視する。
●大声でののしる。脅す
●見下す・欠点をあげる。
●大切にしている物を壊したり捨てる。
経済的暴力
●生活費を渡さない・使わせない
●収入を取り上げる
●支払いを細かくチェックする。
●外で働くことを妨げる。
●借金を重ねる。
●酒やギャンブルで生活費を使い込む。
社会的暴力
●メールや電話をチェックする。
●行動を監視したり制限する。
●親兄弟・友人のつき合いを禁止制限する。
●仕事や社会参加などを制限する。

2. 女性相談の実績
各相談所への 電話・ 来所・出張による相談業務数である。
0
1000
2000
3000
4000
5000
6000
20年度 21年度 22年度 23年度 24年度
全般
ＤＶ

3. 74%
10%
3% 3% 3%
3%
2% 2%
24年相談内容
夫の暴力
離婚問題
他人の暴力
子供の問題
住宅無し
生活困窮
親からの暴力
親戚からの暴力
エリア別件数 １那覇（509件）２名護（442件）３沖縄市（331件）４石垣（169）５宜野湾（161）６うるま（153）

4. 73%
14%
10%
1%
1%
1%
２４年度一時保護の状況
夫の暴力
ホームレス
親や親族の暴力
離婚問題
サラ金・借金
妊娠・出産

5. 3%
23%
38%
22%
9% 5%
一時保護年齢別状況
未成年
20代
30代
40代
50代
60代

7. ＤＶに至る原因
1. 男（特に長男）を立てなければ！という呪縛
男尊女卑の固定観念にとらわれている。男性も女性もそうである。
昔から父（男）はえらい。女性は男性に仕える者である。という固定観念に苦しめられている。
2. 戦後は女性の平等が詠われているがなかなか現実にはほど遠い。 男女均等法
とても女性が生きずらい 時代である。
人に（まわりの家族親族）に相談すると女性、妻はこうあるべきだ と逆に攻められることが多い。
義理の母や父 も息子の旦那によくしない嫁はゆるせない！
3. 沖縄独特の トートーメー などの仏壇事ですべてが長男が一番 でなければならないという考えや
妻が男の子を産めない とそれでも苦しむ。
（長男嫁は一年中多くの法事を切り盛りしなければならず、特にクリスチャンは日曜日の法事を最優先しなけれ
ばならず 教会奉仕との間に立たされて精神的に追い込まれる。）
4. パートナーが自分の思うとおりにならないと許せない！思うとおりになるように精神的に追い込んでいく。
正義感 をもって攻めることが問題である。
ＤＶを実際に行っている多くの男は社会では「いい人」「社会的地位の高い人」 が多い。
なにもブルーカラーの肉体労働者男性が多いわけではない。
5. 男性は職場の縦社会 をそのまま家庭に持ち込む。
妻も言われたことを真正面から受け止めてしまい、自分が悪い。と自分自身を責めてしまう。
女も男を立てて、家庭のこともちゃんとすべてこなさないといけない！と思いこみそれに苦しむ 。

8. 子供の関係
1. 子供への影響と子供ができてからの夫の変化
子供がそれを見て育ち、大人になっても同じことをする。
子供が大人になっていく過程で、日本社会の風潮 が男尊女卑の思想がところどころにあり、 そ
れを自然に身につけてしまう。
女性も男性も夫婦像や家庭像が思い違い をしている。（子供からそのことには教えられていない）
２． 夫婦の間に子供ができる と突然、父としても夫としても疎外感から妻にあたる。
自分のことを見てくれない！と攻める。

9. そしてＤＶへ
1. 無言の暴力 が一番きつい。 女性にダメージを負わせる。
2. 夫が自分は自殺するぞと脅すケースがある。実際に自殺 をしてその後一生妻子は苦しめられるケースも。
3. 言葉の暴力により女性が精神的に追い詰められて精神科に入院するケースもある。
言葉の暴力による身体的精神的被害が実際に問題になり、行政施設で保護 するケースもある。
4. 浮気は自分（夫）に対する自信の無さ から起こすことが多い。 浮気は女性に対する人権侵害 である。
5. それらの呪縛からいかに解放するかが大きな問題である。 男性は結婚前にこれらのことを勉強すべきである。

10. 聖書は？
•創世記２：23～24 「人は言った。「ついに、これこそ／わたしの骨の骨／わたしの肉の肉。これをこそ、女（イ
シャー）と呼ぼう／まさに、男（イシュ）から取られたものだから。」こういうわけで、男は父母を離れて女と結ば
れ、二人は一体となる。
•エフェソの信徒への手紙/ 05章 28節－３３節そのように夫も、自分の体のように妻を愛さなくてはなりませ
ん。妻を愛する人は、自分自身を愛しているのです。わが身を憎んだ者は一人もおらず、かえって、キリストが教
会になさったように、わが身を養い、いたわるものです。わたしたちは、キリストの体の一部なのです。 「それゆ
え、人は父と母を離れてその妻と結ばれ、二人は一体となる。」この神秘は偉大です。わたしは、キリストと教会
について述べているのです。いずれにせよ、あなたがたも、それぞれ、妻を自分のように愛しなさい。妻は夫を
敬いなさい。
•ペトロの手紙一/ 03章 07節同じように、夫たちよ、妻を自分よりも弱いものだとわきまえて生活を共にし、命
の恵みを共に受け継ぐ者として尊敬しなさい。そうすれば、あなたがたの祈りが妨げられることはありません。