10周年記念講演 「最近の情報漏えいのトレンドとその傾向」

1. 最近の情報漏えいのトレンドとその傾向 2010/6/1 ネットエージェント株式会社 杉浦 隆幸

2. IT化と情報漏洩 ＵＳＢメモリ発売 リーマンショック Winny作者逮捕 Gmail開始 Winny情報漏洩 宅ファイル便開始 個人情報保護法施行 2006 2004 1999 2008 1995 2010 2005 2000 Windows95発売 Twitter開始 mixi開始

3. 情報漏洩の定義 情報が意図せず管理外に出ること

4. 情報漏洩の法と契約 個人情報 （個人情報保護法） 生存する個人を特定できる情報 営業秘密 （不正競争防止法） 秘密として管理されている生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であって、公然と知られていないもの 秘密情報 （契約など） 守秘義務契約などで定義された秘密 それ以外 （公開したくないもの） 業務情報・ハードディスクの中身

5. どのように漏れているのか？ 重要情報であることの意識がないと、情報は常に漏れつづける。 一次漏洩 二次漏洩 メール 持ち込みＰＣ ＵＳＢメモリ Ｗｅｂメール ファイル転送サービス プリントした紙 ＰＣ盗難、置き忘れ 廃棄ＰＣのＨＤＤ メール ＵＳＢメモリ/HDD Ｗｅｂメール 紙 持ち込みＰＣ/自宅ＰＣ Winny/Share アップローダ ファイル転送サービス 光学メディア

6. 企業規模と必要なリスク管理 セキュリティレベル 大企業 孫請け 下請け 中小企業 ひ孫請け 持ち帰り残業 家庭 情報漏えい発生件数

7. 情報漏洩が発生する確率 30～100人の従業員がいれば年1回ぐらい。 2006年で約０．０３人回/年 ぐらいだったものが、その後の対策で減ってきている。 認知できないものも含む

8. これほど発生しているのに、致命的な情報漏洩は少ないのか？ 1：29：300の法則（ハインリッヒの法則） 労働災害における経験則の一つ 失敗の法則でよく使われる 情報漏えいでは、1:5:50ぐらい

9. 致命的な情報 大量の個人情報 機微情報を含む 般的な情報（住所・氏名・電話番号など） 不正に加担している証拠 情報工作資料 犯罪の計画 防衛機密情報

10. 問題となる情報 提案したプレゼンテーション顧客名入り 大量の個人情報 意味をなさない情報（転居元情報・氏名のみ・10年以上前の情報・公開情報やだれでも購入できる情報を集めたもの） 少数の専門家などに渡ると問題になる専門分野の情報 顧客名入りの顧客情報 児童ポルノのダウンロード履歴

11. 問題とならない軽微な情報 顧客名の無い情報 自社名であることがわからない情報 内部者しかわからない情報 履歴書 新卒者のエントリーシート mixiIDなど個人を特定できそうな情報(cookie) 写真

12. 組み合わせにより問題となる情報 顧客名の無い情報 顧客情報 関係者の性的な写真 + 何かしら検索することにより個人が特定できる情報 軽微な情報漏洩を 重大なものにしている原因

13. 重要情報であることの意識がないと、情報は常に漏れつづける。 発見できない情報漏洩が多い。 情報漏洩の発見はこれからも重要課題。

14. 情報漏洩対応の正しさ 上手な対応と下手な対応 隠蔽が正しい場合と正しくない場合 上手な対応が増えてきた

15. ご清聴頂き誠にありがとうございます。