日本ペプチド学会の歴史を語る

50th JPS Anniversary Memorial Session
ペプチド討論会50周年記念企画
『日本ペプチド学会の歴史を語る』

パネリスト：日本ペプチド学会歴代会長
鈴木昭憲（第3、4期）
下西康嗣（第5期）
塩入孝之（第6期）
岡田芳男（第7期）
木曽良明（第8、9期）
相本三郎（第10、11期）
下東康幸（第12期）
司会：日本ペプチド学会理事
赤路健一（副会長）
大高章（庶務理事）（敬称略）

日本ペプチド学会の歴史と展望

１９６２～１９７０年頃
下西康嗣先生

蛋白質研究所のセミナーとして開催（1962 年）
（赤堀四郎先生、提案）

第２回ペプチド化学シンポジウムと名称
（1963 年）

第５回ペプチド化学討論会（1967年）
（金子武夫先生、阪大理）提案？
世話人：矢島治明先生

1 1962 大阪赤堀四郎(S.Akabori) 主催：大阪大学蛋白質研究所
2 1963 大阪赤堀四郎(S.Akabori)
5 1967 京都矢島治明(H.Yajima) 主催：ペプチド化学討論会
6 1968 福岡泉屋信夫(N.Izumiya)
7 1969 東京田村善蔵(Z.Tamura)
8 1970 大阪金子武夫(T.Kaneko)
9 1971 静岡矢内原昇(N.Yanaihara)
10 1972 札幌野口順蔵(J.Noguchi)
コメント
オーガナイザー
（敬称略）
回年開催地

ペプチド「夏の勉強会」
1968 年8 月20 日～8 月24 日
長野県北安曇郡白馬村細野（丸金旅館）
幹事：宗像英輔（阪大理）、下西康嗣（阪大蛋白研）
芝先生榊原先生
宗像さん

１９７１～１９８０年頃
相本三郎先生

11
遺伝子工学
蛋白質工学
Merrifield Nobel prize
ペプチド科学の歴史
oxytocin: discovery and synthesis

長鎖ペプチドの固相合成
長鎖ペプチドの液相合成
コラーゲンモデル
(Pro‐Pro‐Gly)10の結晶化
1970 1971
LH‐RH
矢内原
1972
野口
1973
小竹
ミュラミルペプチドの合成
1974
矢島
1975
山田
1976
中嶋
1977
芝
酵素法によるヒト
インスリンの調製
ヒトパラチロイドホルモン
（１−３４）
1978
泉屋
1979
米原
1980
大川
ペプチド化学討論会1970年代
縮合剤Phosphoryl azide
アジリジンカルボン酸含有ペプチド
酸化還元系による固相ペプチド合成法
生理活性ペプチド探索・構造解析・合成
グラミシジンＳ
構造活性相関
トリプトファン含有ペプチド
呈味性ペプチド
合成ターゲット
BPTI
リゾチーム
プロインシュリン
トリフルオロメタンスルホン酸
副反応解析：アジド法
ラセミ化
高速液体クロマトグラフィー
NMRによる構造解析：Tuberactinomycin、メラノスタチン
RNase Aの合成完了
酵素法によるペプチド合成
マストパラン
ヒトプロインスリン全合成
ソフトイオン化質量分析法
によるペプチド構造解析
トリプトファンの副反応
ウナギカルシトニン誘導体の合成
RNase Aの合成
エンケファリン
Trp(For)
Peptide Chemistry 手書きの日本語Peptide Chemistry 英語

１９８１～１９９０年頃
塩入孝之先生

ペプチド討論会19回～ 28回(1981～1990)
回年開催地オーガナイザー参加者数演題数特別講演演者備考
19 1981 名古屋塩入孝之250 40 ２日間
20 1982 豊中榊原俊平337 61 Wunsch, Weinstein ２０周年記念
21 1983 筑波宗像英輔375 58 (21) Hofmann, 大塚, Rivier
22 1984 福岡泉屋信夫397 73 (27) Jakubke, 松尾, Tregear
23 1985 京都木曽良明552 75 (36) Patchornik, Rocchi,
*1 The First Japan Symposium on Peptide Chemistry (1st JASPEC)
*2 日本ペプチド学会発足
Inagami
24 1986 東京宮澤辰雄443 62 宗像、鈴木
25*1 1987 神戸芝哲夫, 榊原俊平600 180 Wunsch ５日間
26 1988 東京植木正彬450 69 矢島
27 1989 静岡矢内原昇400 73 Greeley
28 1990*2 大阪下西康嗣469 84

第２０回ペプチド討論会（1982） 20周年記念

The First Japan Symposium on Peptide Chemistry (1st JASPEC) (1987)

１９９１～２０００年頃
ペプチド学会の創設
学会の充実と発展に向けて
岡田芳男先生

日本ペプチド学会
• １９９０－１９９４
• 榊原会長・矢内原会長のもと順調に船出
• １９９４～
• 新しい・より活性化されたペプチド学会の構築
に向け活発な議論始まる。

事務局長と事務局について
• 事務局長：
１）庶務担当理事がこれに当たる
２）理事会における選挙により選ぶ
等
事務局
１）これまでどおり奨励会にお願いする
２）学会事務センターに任せる
３）庶務担当理事にお願いする。
４） NPOへの加入による法人化
等
結果は学会の規模等を勘案し、これまでどおり蛋白質研究奨励会に
事務局をお願いすることなり現在に至っている。

日本ペプチド学会賞及び奨励賞の創設
• 平成８（１９９６）年度～
• 毎年日本ペプチド学会奨励賞
• 平成９（１９９７）年度～
• 隔年日本ペプチド学会賞
• 第１回日本ペプチド学会賞等選考委員長
• 故藤野政彦博士（元武田薬品工業株式会社会長）

First International Peptide Symposium
• 1997年
• 場所：京都会館
• 組織委員長：下西康嗣博士

平成１０（１９９８）年
第３５回（１９９８）於：佐賀
組織委員長：近藤道男博士
討論会名
•ペプチド化学討論会からペプチド討論会に
プロシーデイングの名称
•“Peptide Chemistry”から”Peptide Science”に

日本学術会議学術研究団体の登録
１９９９年関連研究連絡委員会「化学」
日本ペプチド学会プロシーデイング
１）日本ペプチド学会主催のペプチド討論会発表内容を論文としてまとめ、
プロシーデイングに掲載する。
２）プロシーデイングの名称を平成１０年度より”Peptide Science”と改正す
る。
３）学生を除く全てのペプチド討論会参加者にプロシーデイングを配布する。
（プロシーデイングの入手を希望する学生は討論会参加時に代金を添えて
申し込むこと）
４）組織委員会は投稿された上記論文原稿内容を慎重に審査し、内容の
不備な点や記述方法の間違いを指摘し著者に訂正を依頼し、最終的に掲
載の可否を決める。
５）組織委員会はプロシーデイングの編集、出版、発送までの業務を司る。
「平成２年４月１日制定；改正：平成９年１０月２４日；改正；平成１０年１
２月１９日」

Akabori Memorial Award (International Award
of Japanese Peptide Society)の創設
Dr. Rao Makineni より日本ペプチド学会に１５万ド
ル奇贈
その果実により隔年ごとに世界のペプチド研究に
寄与した科学者を選考し、表彰
第１回：平成１２（２０００）年度
Dr. Guenther Yung (Professor of Organic Chemistry and
Biochemistry , University of Tuebingen, Germany)
The 37th Japanese Peptide Symposium (Nagoya, Japan)にて
２０００年１０月１９日受賞講演

第１回ペプチド学会市民フォーラム
• 平成１２（２０００）年１０月１７日
• 於：名古屋
• 組織委員長：塩入孝之博士
• タイトル：私達の健康を守る体の中のペプチド

ペプチド（化学）討論会1991～2000年
回年開催地世話人（敬称略）備考
29 1991 東京鈴木昭憲
30 1992 静岡矢内原昇2nd JASPEC
31 1993 明石岡田芳男
32 1994 福岡大野素徳
33 1995 札幌西則雄
34 1996 筑波北田千恵子日本ペプチド学会奨励賞創設
1997 京都下西康嗣1st IPS 日本ペプチド学会賞創設
討論会名ペプチド化学討論会からペプチド討論会に
抄録雑誌名Peptide Chemistry からPeptide Scienceに変更35 1998 佐賀近藤道男
Akabori Memorial Award創設
第１回市民フォーラム
36 1999 京都藤井信孝
37 2000 名古屋塩入孝之

Dr. S. Sakakibara （榊原俊平先生）
“Proposal of International Peptide Symposia”
12th 1991 American peptide symposium
Massachusetts General Hospital
Massachusetts Institute of Technology

第１回国際ペプチドシンポジウム（1997年）
（写真提供：岩井道夫）
京都会館
みやこめっせ

15th 1997 American peptide symposium
Vanderbilt University
Nashville Convention Center
Mr. Rao Makineni :
The proposal of the
donation to JPS
(Akabori memorial award)
Attendee :
Mr. Rao Makineni
Dr. Terutoshi Kimura
Dr. Yasutsugu Shimonishi

August 5, 1998
Dr. Rao Makineni
777 Silver Spur Rd.
Suite 234
Rolling Hills Esttes, CA 90274
USA
Fax : (310) 265 – 9429
Dear Dr. Rao Makineni :
We have received the cheque amounting to $150,000 from Sumitomo Bank of
California. On behalf of the Japanese Peptide Society, I would very much
appreciate you for your donation of such a big money to the Japanese Peptide
Society.
We are negotiating to found an international prize based on your intention in
the field of peptide science. I will inform you on this process as soon as
possible and discuss the name of this prize etc. with you.
With my personal wishes,
Sincerely yours,
Yasutsugu Shimonishi

２００１～２０１１年頃
木曽良明先生

ペプチドシンポジウム開催
回数年開催場所Organizer オーガナイザー
38 2001 長崎H.Aoyagi 青柳東彦
39 2002 神戸T.Yamada 山田隆己
40 2003 木更津M.Ueki 植木正彬
41 2004 福岡Y.Shimohigashi 下東康幸1st APIPS
42 2005 大阪T.Wakamiya 若宮建昭
43 2006 横浜H.Mihara H.Ishida 三原久和石田斉PEM4
44 2007 富山S.Aimoto S.Ono 相本三郎小野慎
45 2008 東京M.Nomizu 野水基義
46 2009 小倉K.Okamoto 岡元孝二
47 2010 京都Y.Kiso N.Fujii 木曽良明藤井信孝5th IPS
48 2011 札幌K.Sakaguchi 坂口和靖

２０１２～現在
ペプチド学会（討論会）
現状と将来への展望
下東康幸先生

若い学会員へのメッセージ

日本ペプチド学会の歴史を語る

Recommended

Recommended

More Related Content

Featured

Featured (20)

日本ペプチド学会の歴史を語る