どうして音楽があるんだろう?
脳科学の視点からの考察

データアーティスト株式会社
そもそもどうやって音を感じるのか?
音はどこで感じているのか??
音は耳の中の蝸牛(かぎゅう)の中の有毛細胞によって認識されているそうです

音:空気の振動

1561年:ファロピーオ(GabrielloFallopio)が内耳にカタツムリに似た形の器官,蝸牛を発見。
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空気の振動をどうやって電気信号(脳が分かる)に変えるのか?

蝸牛の中の有毛細胞が空気の振動を電気の信号に変えます。
③毛の先の穴が開
いて、帯電した物
質が入る。

①空気の振動で
膜が動く

②膜が引っ張られ
毛が動く

拡大

④帯電した物質が
たまると、神経に
電気信号が行く。

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音の大小(振動の振幅)はどうわかるのか?

音が大きい→思いっきり毛が曲がる
カリウム(帯電した物質)がたくさん入ってくる

グッと曲げる

電流がたくさん流れる
1980~A. James Hudspeth

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音の高低(振動の周波数)はどうわかるのか?
膜の部位によって、共振する音の高さ概ね違うのだそうです。
何処の膜の近くにある細胞から電気が来たかで、大体音の高低が分かりそう。

高音
低音

1857 Hermann von Helmholtz,1928 Georg von Bekesy
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音は耳の構造だけで決まるのか?

振動の振幅:膜がどれだけ揺れたか
振動の周波数:膜のどの位置が揺れたか

音をどう”感じるか”は
耳の構造(簡単な物理)だけ??
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『膜の位置が音の高低の”肌感”に対応』を覆す実験

『ミッシングファンダメンタル』

1972 Houtsma& Goldstein

低い音を聞くと、
高い音が聞こえる。
↓
低い音に対して、
膜の高い音の部分が共振。

物理的に有りうる。

すぐに高い音だけを聞かせると
低い音が聞こえる。
↓
高い音に対して、
膜の低い音の部分は共振しない。

物理的に有りえない。
c

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音の大小・高低ついて

音の高低の感覚=空気の振動数

音の高低の感覚≒空気の振動数
脳が何かしている・・・?

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脳の仕組みを簡単に説明
耳と脳がどうつながっているのか

全部で3700個ある有毛細胞は、結局24個のチャネルにまとまります。
チャネルは膜の位置毎=振動数ごとにまとまっています。
低音

・
・
・

1970 Michael Merzenich

高音

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脳の中はどうなってるのか?脳の神経細胞

②発火して出た電
気が隣に行く。

①電気が溜まる。
溜まりすぎると吐
き出す。(発火)

③隣からもらった
電気が溜まる。

細胞
④隣会う細胞が近いタイミングで発火すると、間
の軸が太くなる。
↓

電気が流れやすい道が出来る。

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“意識を持つ”ってどういうことか?

『ダイナミックコア仮説』

2004 Gerald Maurice Edelman

意識=一つの神経細胞の発火
意識=神経細胞の発火の連鎖

『今、ラの音聞いてるなぁ。』

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脳と音の関係
ここから先は、すべて私の仮説です。
実験・シミュレーション・参考論文等による裏付けはありません。
同じ音を聞き続けるとどうなるか?

音による定期的な信号と同期するダイナミックコアが出来る。

耳←

→脳

ラ♪

『今、ラの音聞いてるなぁ。』
定期的な信号

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音をはずしてる人がいると気になる

ラの発火の連鎖の動きに近いけど、なんか違う。

本当のラ
『あれ、なんかラっぽいんだけ
ど違くない?あれ?』
外したラ

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音をはずしてる人にも慣れる。
本当のラの発火の連鎖の動きに近いけど、ずっと聞いてるうちにルートが修正される。

要は慣れの問題?(1948年以前の日本のラは435Hz、今のラは442Hz)

本当のラ
『これが、やっぱりラかも』
外したラ

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和音は気持ちいい
和音の場合、振動数の比率が整数どうし割り算。
→何回かに1回はタイミングが同期する。
→発火の連鎖の経路ができやすい。

『あ、これ和音じゃない?』

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ミッシングファンダメンタルも起きうる①
低いラの音を聞いても、共振があるから高いラの音が聞こえる。
二つは同期してるから、低いラと高いラのセンサーがつながる。

『低いラが主に聞こえる。』

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ミッシングファンダメンタルも起きうる②
高いラを聞いているが、その信号が低いラの経路にも流れていく。
結果として、低いラも聞こえる。

『低いラが主に聞こえる。』

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和音が進行したら

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歌いたくなってくるんじゃないか?
既に知ってる音をうっかり出してしまうと、

またその音を出すように回路が動く=歌いたい気持ち
①ラ(既に知っている音)の音を
出す発火パターンが偶然動く
②音の振動として耳に入る
④ラの音を“聞いた”の発
火パターンと“出した”発
火パターンが同期する。
またラの音を出す。

③ラの音を“聞いた”のパターン
が発火する。

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歌いたいロボットが作れるんじゃないか?

今はなした仕組みくらいなら、
割とサクっとプログラミング
出来るんじゃなかろか?
↓
歌うロボット
歌いたいロボットが作れるんじゃ?

ウタイタイ
※無料画像を使ってます。
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最後に

最後まで読んでくださりありがとうございました。
本人としては、一生懸命調べたつもりですが、
趣味の域を出ていないアウトプットで恐縮です。
このスライドに触れたどなたかのモチベーションが上がり
いつの日か歌いたいロボットが誕生する日を待ちわびております。

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音楽の正体