iPhone向けゲーム『タップ・シーフ・ストーリー』のポストモーテムです。 何かの参考になれば幸いです。 アプリのURLは、 https://itunes.apple.com/jp/app/tappu-shifu-sutori/id729234698 となります。

1. タップ・シーフ・ストーリー
∼ポストモーテム∼
２Ｄファンタジスタ!
ファウンダー!
渡辺 雅央

2. ゲームの説明
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ゲームジャンル：アクションゲーム!
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対応ハード：iPhone!
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内容：泥棒として屋敷に入り宝物を盗むゲームです。!
https://itunes.apple.com/jp/app/tappu-shifu-sutori/id729234698

3. チーム構成と開発期間
【チーム構成】
『タップ・シーフ・ストーリー』は、
企画・プログラム・・・１名
グラフィック ・・・２名
サウンド ・・・１名
の計４名で開発を行いました。
※グラフィック１名とサウンド１名はスポット参加
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【開発期間】
期間的には2013年５月中旬∼2013年10月末までの５ヶ月。
実開発日数は約25日間程度となっています。
ゲーム開発以外の仕事もあったためこれだけの期間がかかりました。
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4. 開発環境
ゲームエンジン ：Unity4
グラフィックソフト ：PhotoshopCS6
バージョン管理 ：Git + Bitbucket
バージョン管理ソフト：SourceTree
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※Unityプラグインとして
・2DToolKit
・Input.Touches
・FireWorkCollection
を使用しました。
FireWorkCollectionは用途が限られてしまいますが、それ以外は汎用性も高くおすすめです。

5. うまくいった点

6. ∼よかった点∼
プロトタイプの制作
画像左側からプロトタイプ、アーティストからの提案画像、最終的なゲーム画面
制作したプロトタイプはとてもシンプルなものでしたが、
ゲームが持つ長所・気になる点・ゲームの方向性などがチーム内で共有できました。
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それらを共有できたおかげでアーティストは大胆かつゲームデザインの邪魔をしない
画面レイアウトを提案する事ができました。

7. ∼よかった点∼
バージョン管理(Git+Bitbucket)
チームメンバーの更新をすぐに共有できる環境はとても良いと感じました。
バージョン管理ツールを使用する事で、
データ更新時に特定の人に負担がかかる事がなくなりました。
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バージョン管理システムにはGitを採用しました。
採用理由は、
・一度使ってみたいと思っていた
・ネットで多くの情報が出回っていた、
・Bitbucketという無料で非公開リポジトリが複数つくれるサービスがGitをサポートしていた
などです。
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ただしGitは少し難しいと感じていまして、次回はPerforceを導入する事も考えています。

8. ∼よかった点∼
アーティストによるUnity操作
2D Tool Kitのおかげでアニメーションの設定が非常に簡単に行えるようになりました。
アーティストにも使いやすいツールですのでアーティストにアニメーションを設定してもらい、
そのままバージョン管理ツールで更新してもらう事でプログラマーの負担が大幅に削減されました。
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アーティストに設定をしてもらう事でアーティストもゲーム上のデータを作成しているという意識を
持つようになり、ファイル名の付け方などにも今まで以上に気を配れるようになりました。
どのような設定をすればゲームのデータとして「動き」出すのかの理解にもつながりました。
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今後はさらにアーティストに設定してもらう領域を広げていき、
最終的にはグラフィックデータ全般を任せる事ができるようになれば良いなと思っています。

9. うまくいかなかった点

10. ∼うまくいかなかった点∼
アニメーション設定
2D Tool Kitの導入でテクスチャーアニメーションを簡単に設定する事ができましたが
トランスフォーム（ポジション、スケール、回転）や透明度のアニメーションについては
アーティストが設定・調整したいものの、使いやすいツールを発見できませんでした。
そのためプログラマーが設定する事になり、納得いく良い演出になるまで時間がかかりました。
本来演出が得意でない人が作業を行い、得意な人が直接作業を行えないのは伝言ゲームのような
状況を発生させてしまい、お互いにフラストレーションが溜まってしまいます。
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Unity4.3での機能強化、新しいツールの開拓を行い、アーティストに設定を任せる事ができるような
環境の構築を進めていきたいと考えています。

11. ∼うまくいかなかった点∼
開発中断と開発長期
私も含めチームメンバーは別の業務も行っている（そちらで生計を立てている）ため、
全員の都合が合わず数週間開発が一時中断という事が何度も発生しました。
同時並行で開発しているタイトルの発表タイミングの都合でしばらくそのタイトルに集中するため、
「タップ・シーフ・ストーリー」の開発を一時的に止める事もありました。
実質的な開発日数は20数日ですので、集中できていればリリース時期の大幅な前倒しが
実現できたと想像できます。
この問題に関しては短期的な解決は難しいのですが少しずつ資金に余裕を作りながら、
開発に集中できる時間を確保していけるようになりたいと思っています。

12. ∼うまくいかなかった点∼
マネタイズの弱さ
広告収益モデルのゲームとしては何度も起動してもらえるゲームである事が望ましいと考えています。
最初は繰り返し何度も遊んでもらうための仕掛けは用意していたのですが、
シンプルすぎるゲームを何度も遊ばせる事はユーザー様に苦痛を与えかねないと判断し、
ストーリーを楽しみながら一度クリアすれば満足しプレイのやめ時がくるように方向転換しました。
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その際に新しいマネタイズを思いつければよかったのですがそのままズルズルと進んでしまいました。
マネタイズの弱さは致命的な事ですので猛省し、今回の失敗を今後に活かしていきます。

13. まとめ
今回の開発を通じて私たちは…
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プロトタイプ制作の重要性を確認できました。!
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バージョン管理ツールの便利さを理解しました。!
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マネタイズに対する知識不足を痛感しました。!
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今後の開発プロセスの基礎を構築できました。
当たり前のように思えるかも知れませんが…当たり前の事が出来ていないのが私たちだったりします。
全ての問題を一気に解決する事は難しいのですが少しずつでも良いので解決していこうと考えています。

14. 皆様へ
このポストモーテムを読んだ皆様の感想として
「反面教師だ…」
「今後の開発に役立つ」
「俺はこんなしょぼい失敗しないし…」
等々あると思いますが、どういった形であれ皆様に何かが届けば良いなと思っています。
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私たちがときめいている事で皆様もときめいてくれたら嬉しいです。
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2Dファンタジスタ
ファウンダー
渡辺雅央

15. 連絡先
御意見・御質問などございましたら!
2Dファンタジスタ!
渡辺 雅央
masao.watanabe@2dfantasista.net!
までお気軽にメールください