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津和野町の現状

津和野町人口構成


70歳∼                      34.0%
                                  高齢化率              高校がなくなると
                                  津和野町の高齢化率は41%
60歳∼              16.5%           5人に2人が65歳以上です
                                                   高齢化率に関して
 69歳                                               町内から若年層人口が流出するため
                                                   これまで以上に高齢化が進みます。
                                                   これは、町の財政において高齢者を
50歳∼          14.5%                                支える人口が減ることになり、財政
 59歳                                               が今よりも厳しい状況になることを
                                                   意味します。

40歳∼                                               子持ち世代に関して
           8.8%                                    津和野に元々住んでいる子持ち世代
 49歳                                               は高校がないことで益田や山口に移
                                                   住する事例が出ると想像できます。
                                                   また、高校がなくなると、津和野に
30歳∼                                               移住しようとする家族はほぼ皆無に
           8.5%                   子持ち世代
 39歳                              津和野町の産業の担い手      なると考えられるでしょう。
                                  町内に住む子どもと暮らす世代
                                                   高校生世代
20歳∼                                               高校がなくなると、町から高校生世
 29歳
       5.1%                                        代がいなくなります。すぐに町外に
                                                   住むようになるというわけではない
                                                   ですが、確実にこの世代の人口が減
                                   高校生世代           るでしょう。また、人格形成で非常
15歳∼
 19歳
       3.6%                        津和野町の高校生世代      に重要な時期に津和野での思い出が
                                   この人口のほとんどが流出    ないということは、津和野に対する
                                                   『誇り』や『愛着』を醸成する上で
                                                   大きな障害になることから、津和野
0歳∼                                                に帰る人も少なくなるでしょう。
 14歳
           8.8%
津和野高校を取り巻く現状

平成22年度 津和野高校入学者内訳                           平成22年度 入学者充足率


                         10% 県外出身

                         20.6% 益田市出身

                         57.1% 町内出身

                         90.5% 県内出身                78.8    %         入学者充足率とは、定員に対する
                                                                     入学者数の比率のこと。
                                                                     入学者数/定員で算出され、100%
                         100% 全校生徒                                   を下回っていると定員割れの状態。
                                                                     この数字が60%を切ると統廃合の
                                                                     検討対象校になる可能性がある。


                        県外は阿東を含む


                                       50




                                                           25
                                                            %
                                            134     141    129    129    126    109    85     90


                                       50
                                            2011    2012   2013   2014   2015   2016   2017   2018
平成22年度 町内中学生入学率:49.3%                       鹿足郡の中学卒業者数推移
津和野町のリソース

   多彩な文化行事                                充実した社会教育

多彩な文化行事                                充実した社会教育・社会体育事業
津和野町には鷺舞や石見神楽を始め、多彩な文化行事があり、これ         島根県は概して社会教育が盛んに行われて
は高校が立地する土地の文化資源としては日本全国を探してもかな         います。津和野町も例外ではなく、町内に
りの強みになります。この文化行事を育んだ人と生業を活かして、         は様々な社会教育事業や、社会体育サーク
高校の魅力化を行っていくことで、津和野高校単体の魅力ではなく         ルが存在します。それらを高校の教育、い
津和野高校が立地する津和野町の魅力を                         わゆる学校教育と接続することで
そのまま津和野高校の魅力に置き換える                         学校教育が担いきれない部分を社
ことができます。                                   会教育が補えるようになります。
例)鷺舞練習に高校生が参加する                            例)町内サークルに高校生が参加
  森鴎外研究を総合学習で行う                              公民館事業に高校生が参加
  盆踊りに高校生が参加する                               社会教育を軸にした小中高一
                                             貫教育プログラムの策定




   IFJ 大学生の存在
     ・

IFJ・大学生の存在
津和野町には大学がないので、大学生                                    豊富な自然資源
がいない町になっていますが、IFJ事業
で毎年大学生が来町します。彼ら自身
                                 豊富な自然資源
が一流の大学在学中ということに加え
                                 津和野町には清流高津川を始めとする、全国でも一流と言え
、彼らの人脈を活かすことで、さらな
                                 る豊富な自然資源があります。これらの自然資源をフィール
る交流人口の増加と、高校生にとって
                                 ドとして活かす教育プログラムを策定することにより都市部
のロールモデルの提示を模索すること
                                 では味わえない『大自然の中』での学びが行えることになり
ができます。
                                 ます。
例)大学生による自習室開講
                                 例)高津川をフィールドにした『あゆかけ』講習会
  スカイプを利用した進路相談
                                   安蔵寺山をフィールドにした林業実習(農林課)
  大学生によるカタリバの実施
                                   各地農地をフィールドにした農業実習(農林課)
  教員課程履修者の長期インターン
                                   豊富な自然資源を発信する映像作品作成(地域振興課)
  の受け入れ
津和野町の課題

  文化行事の後継者                                 担い手不足

文化行事の後継者不足                             産業の担い手不足
津和野町には多彩な文化行事があるにもかかわらず、若年層人口の         大学進学した後に津和野町に帰ってくる若
減少などに伴い、文化の後継者不足が課題になっている。文化とは         者が少ないことに加え、帰郷を促すポジテ
人によって受け継がれていくもので、後継する人間がいなくなれば         ィブな動機付けが体系的に行われていない
その文化も消滅してしまう。また、それらの多彩な文化行事に若者         ため、津和野のあらゆる産業では担い手不
が中々参画できない現状も課題としてあ                         足が叫ばれている。解決のために
げられる。そこで、これらの現状を解決                         は郷土愛と意欲を育む取り組みが
しうる打開策が必要であると考えられる                         必要になるであろう。
例)鷺舞の後継者不足                                 例)農業の後継者不足
  盆踊りの後継者不足                                  林業の後継者不足
  高校生の文化行事不参加                                新規事業の起こらない町




  大学生がいない

大学生がいない町
津和野町には大学がないので、大学生                                  活用されない資源
がいない町になっている。高校生にと
っては少し年上のロールモデルがほぼ
いないことになり、人生設計や進路設                活用されない自然資源
計、人格形成において、都市部に比べ                津和野町には清流高津川を始めとする、全国でも一流と言え
大きな欠点になっていることは否めな                る豊富な自然資源があるにも関わらず、これらは手つかずで
い。この大きな欠点を解決しうる打開                うまく活用されていない。消費するだけでなく、保全しなが
策を見出す必要がある。                      ら教育に活かすなど、活用する手だては多く存在するにも関
例)一番近い大学まで通学できない                 わらず、そういった活用が行われていない現状がある。資源
  常に町にいる大学生世代の人間は                は活用されないと手入れされなくなり、将来的には現在のす
  社会人である                         ばらしい資源が失われてしまうかもしれない。
                                 例)竹林が増える青野山
                                   水質改善のための取り組みが行われない津和野川
魅力化の方向性


  現状維持    現状維持
          全国募集を行っていることと、一貫校を目指したが県の許可が下りなかったということで魅力化に終止符を打
          ち、座して死を待つという方策をとる。この方針で魅力化を進めるなら、町内の中学卒業者数が減少するに従
          い、定員の六割を割る入学者数しか入学しなくなり、統廃合は余儀なくされる。また、立地条件から益田高校
          に統合され、津和野高校は廃校になることは想像するに難しくない事態である。
          津和野町の将来を考えるのであれば、最も、取るべきでない手段。


  一貫教育    一貫教育の推進
          中高一貫教育を推進し、6年間で手厚い教育を行おうとする案。町内の生徒の囲い込みとしては非常に有益な
          手段であるが、そもそも一貫教育に効果があるかどうかは定かでは無い。加えて、『併設型』『同一学校型』
          の一貫校は県が認めないため実施することができない。可能性としては『連携型』の一貫教育があるが、その
          違いさえわからぬまま推進するようでは、到底一貫教育が行われる見通しが立たないであろう。また、一貫教
          育を行ったところで、町内の人口が減れば、統廃合は避けられなくなる。


  学力向上    学力向上
          学力向上を魅力化の第一義の指針に掲げる案。進学実績を高め、それにより全国から生徒を募集しようとする
          もの。現状維持案よりも愚案である。考察は後述するが、片田舎の一県立高校が学力で都市部の私立高校にか
          なうはずがない。また、津和野町内の中学生がそのような高校を求めているという統計も出ていない。現実的
          な視点が欠けた、短絡的で、これまでの『失敗』を全く活かしていない案。
          しかし、学力向上を視野に入れた取り組みは、一方で行うべきでもある。


  福井案     地域と高校との接続を軸にした人財教育
          津和野高校と、その立地する津和野町とをより多方面で接続し、相互補完する関係を作る案。地域の課題解決
          と同時に、多様化する社会で生きていける人財育成に取り組む案。大きなことより、まず、取り組めることか
          ら取り組んでいこうとする案。上記2案の良いところを抽出しながら、津和野高校魅力化関係者に足りない視
          点を加えたアイディア。
          全国規模で見ても、同一案は無く、津和野であるが故に行える案。
一貫教育の課題

            一貫教育の推進
  一貫教育      中高一貫教育を推進し、6年間で手厚い教育を行おうとする案。町内の生徒の囲い込みとしては非常に有益な
            手段であるが、そもそも一貫教育に効果があるかどうかは定かでは無い。加えて、『併設型』『同一学校型』
            の一貫校は県が認めないため実施することができない。可能性としては『連携型』の一貫教育があるが、その
            違いさえわからぬまま推進するようでは、到底一貫教育が行われる見通しが立たないであろう。また、一貫教
            育を行ったところで、町内の人口が減れば、統廃合は避けられなくなる。


三種類の一貫教育
一貫教育には次の三種類がある          同一学校型          併設型            連携型
同一学校型(中等教育学校)
                       『連携型』一貫教育の例
中学校の課程と高等学校の課程を統合した一
                       島根県立吉賀高校の場合
体の学校。中学校に相当する前期課程と高等
                       津和野町のお隣、吉賀町では県立吉賀高校と町内中学校、ひいては町内小学校との連
学校に相当する後期課程がある。前期課程を
                       携授業を中心とする『連携型』一貫教育を行っている。一貫教育の成果の有無は別に
修了すると中学校を卒業したものと同じ資格
                       して、入学者の囲い込みには成功している。加えて、益田圏域で普通科高校の統廃合
を持つ。通常後期課程の募集は行われないが
                       を考えるとき、益田高校・津和野高校・吉賀高校の3つの高校が対象校として浮上す
発足当初は生徒を募集することがある。
                       るが、吉賀高校が統廃合される可能性は少ないのでは無いか、というのが私の見解で
                       ある。(県職員にもヒアリング済、ただし公式発表では無い。)その理由としてあげ
併設型(中学校・高校)
                       られるのが、吉賀町から益田高校には容易には通えないことが挙げられる。津和野町
同じ設置者(都道府県・市町村など)が中学
                       の生徒は汽車に乗れば益田まで30分足らずで通学可能であるが、吉賀町からは汽車
校と高等学校を設置して接続するタイプ。中
                       では通うことができない。県が高校に通えない地域を作るとは考えにくいため、吉賀
学校から高等学校へは無選抜で進学すること
                       高校が統廃合される可能性は非常に低いと言える。また、統廃合されたとしても、分
が出来る。また高等学校は外部からの募集も
                       校として吉賀高校の校舎が使われ続ける見込みがある。故に、町内の中学生を囲い込
行う場合もある。
                       み、吉賀町民に対する吉賀高校の存在意義を高める方策に打って出れるのである。
連携型(中学校・高校)
                       では、津和野町ではどうか
設置者が異なる中学校と高等学校が連携して
                       津和野町が一貫教育の残された道の一つである『連携型』一貫校を採択し、推進した
教育を行うタイプ。中学校の教師と高校の教
                       とし、町内の生徒の囲い込みを行ったとしても、それがすなわち魅力化に繋がるとは
師がチームティーチングを行ったり、教育課
                       考えにくい。津和野町の中学卒業者数が減少すれば(することは目に見えているので
程をスムーズに接続したりする。連携中学校
                       あるが)津和野高校の統廃合は避けられない。『連携型一貫教育』は津和野高校にと
から高校へは簡便な試験で選抜する。また高
                       って『行われればいい』ものであるが、『行われれば魅力化が達成する』ものではな
校は、一般の試験で、他の中学校出身者を受
                       く、抜本的な解決にはならないだろう。
け入れる。
学力向上の課題

                   学力向上
      学力向上         学力向上を魅力化の第一義の指針に掲げる案。進学実績を高め、それにより全国から生徒を募集しようとする
                   もの。現状維持案よりも愚案である。片田舎の一県立高校が学力で都市部の私立高校にかなうはずがない。ま
                   た、津和野町内の中学生がそのような高校を求めているという統計も出ていない。現実的な視点が欠けた、短
                   絡的で、これまでの『失敗』を全く活かしていない案。しかし、学力向上を視野に入れた取り組みは、一方で
                   行うべきでもある。


論拠1: 実情にそぐわない              論拠2 : 益田圏域と都心部の比較       論拠3 : 過去の失敗
津和野町の中学生の学力レベルを考えるとと       津和野高校は『文理対応』と『就職支援』『公   郷土愛と意欲を伴わない学力向上は、人財の
てもじゃないが、津和野高校を進学校になど       立大学進学』を学力における魅力と掲げるが、   都会への流出を助長するだけである。この減
できるわけがない。津和野高校が進学校にな       これは『益田圏域において』の話である。     少は今まで津和野町が長年経験してきたもの
れば、『進学校を求める生徒』は増えるかも       以下に、益田圏域と都市部との比較を示した。   であるにも関わらず、未だに学力一辺倒の方
しれないが、それ以外の生徒が増えるわけで       津和野から通学可能な高校は全部で6校、これ   針が良いものであるかのように語られるのは
はない。そもそも、都会の進学校は中学時代       に対し東京都中野区から通学可能な高校は20   失敗を学んでいないからであろう。
からの『競争』に『勝ち抜いた』生徒が集ま       0校以上ある。ここでは、『文系特化』『理系   郷土で事を興さんとする愛と意欲なくしては
る高校であり、『競争』も『勝ち負け』もな       特化』『就職に強い』『国立大学進学』など津   都会に優秀な人材を送るにとどまり、津和野
い津和野町内で育った生徒がそのような世界       和野高校の強みなど一蹴されてしまう。全国募   町にとってのメリットが全くと言っていい程
で『勝ち抜ける』はずがない。むしろ、学力       集を考えるのであれば、これらの高校に勝る程   なくなってしまう。津和野町はこれまで、優
以外の面で都会の学力一辺倒の人間に、総合       度の学力を備えなければならなくなるが、その   秀な人材を手塩にかけて育て、その人財を都
力で勝る人財になりうる環境にあるにも関わ       ようなこと、現実的に可能なはずがない。     会に奪われ、疲弊してきた。この流れを食い
らず、学力一辺倒の魅力化を行うのは愚策と                               止めない限り、津和野町は疲弊の一途をたど
言わざるを得ない。                                          り、挙げ句の果てには町が立ち行かなくなる
                                                   であろう。
              学力分布のイメージ                            過去の失敗を活かし、現在の教訓とするなら
50%
              ABCは都会の高校                            ば、学力向上を第一義に掲げることは、町の
              Dは田舎の高校                              将来設計とも相反することが自ずと明らかに
                                                   なるであろう。
25%
          B


      A        C
          D
0%                                     東京都の学校分布図
提案


              地域と高校との接続を軸にした人財教育
     地域との接続   津和野高校と、その立地する津和野町とをより多方面で接続し、相互補完する関係を作る案。地域の課題解決
              と同時に、多様化する社会で生きていける人財育成に取り組む案。大きなことより、まず、取り組めることか
              ら取り組んでいこうとする案。上記2案の良いところを抽出しながら、津和野高校魅力化関係者に足りない視
              点を加えたアイディア。
 魅力化の二軸       全国規模で見ても、同一案は無く、津和野であるが故に行える案。




     中身の魅力化
 地域と高校との接続と現代社会に通用する人財教育
 津和野高校単体で魅力化を行うよりも、元々魅力的な町である津和野町を絡める形での魅力化を模索する。地域リソースを
 最大限に活かせるような取り組みを行い、津和野町のリソースを活かし、津和野町の課題を解決するための機関となるよう
 に学校運営を行う。また、現代社会に通用する人財を育成すべく、闇雲に学習を促すのではなく、『志』『郷土愛』『社会
 人基礎力』などをキーワードに、将来に対する動機とヴィジョンを持った上で学習が行えるよう指導体制を整える。




     外部への発信
 全国募集をより積極的に広報する
 津和野高校が全国募集をしているという旨をより積極的に広報する。東京の自治体はもちろん、各種県人会に類する会にも
 広報を行う。また、町内に向けては、津和野高校のありのままの姿を、高校生の目線で発信し、より受信者のニーズに合う
 形での親切な広報を行う。広報活動の一環として、町内の中学校・小学校とも連携を取り、町内の中学卒業者がより多く津
 和野高校に入学したいと感じられるような広報を行う。
中身の魅力化


   中身の魅力化                                  部活動と町内サークル・文化行事との接続
                                           津和野町のリソースである町内サークルや文化行事を活かす
                                           と同時に、それらの後継者不足を解消すべく、それらを高校
                                           の準部活動として認定し、高校生の参加を斡旋する。
                                           これにより、津和野高校に入学すれば、地域にとけ込みなが
                  高校が独自で取り組む分野             ら、地域の未来をつくる活動に携われ、かつ、様々な部活動
                     校内で行われる授業             が用意されているという魅力的な高校像を作ることができる
                       進路指導など              と考えられる。



                                              キャリア教育型公営塾の設置
                                              IFJの学生や、県内外の大学生を津和野に呼び込み
                                              キャリア教育の一環として公営塾ならびに、定期
                                              的な取り組みを行う。本年度行った『つわの夢ゼ
                                              ミ』は好評であり、津和野町の交流人口増加にも
                                              寄与したことから、来年度以降も工夫を加え、よ
                                              り良いものにして、津和野高校の魅力化の一助と
                                              なる取り組みとして実施すべきであると考える。



寮内における教育プログラムの実施
北米の寮制大学などで行われているLiving Learning Pro-   総合学習におけるキャリア教育の提案
gramを津和野高校の寮でも実施する。この事業は、日本に           総合学習の年間計画作成に携わり、町内の企業や役場職員を
おいてはICUの一つの寮でのみ行われていることであり、か           系統立てて一貫した教育プランの中で、外部講師として配置
つその仕掛人が私である。大学レベルの寮を用いた取り組み            していく。生徒たちにとって、『学習』の『志』や『意欲』
を日本の高校で行う事は、大きな魅力材料となり、ソフト面            が育める場所としての総合学習を確立し、他の科目で学んだ
から寮を魅力化するという、予算のかからない、非常に合理            事が活かせる実践の場としても機能させる。
的な方法で寮を改善することができる。                     また、外部講師や、社会人を積極的に招聘し、普段津和野で
                                       は触れることのできないロールモデルに触れられるきっかけ
                                       になるような授業を行う。
外部への発信


  外部への発信                           高校生による町内広報紙面作成
                                   津和野高校のありのままの姿について、より生徒の目線に近
                                   い形で、町民に発信すべく、広報つわのの一面を高校生が作
                                   成し、津和野高校の魅力を発信する。
              高校が独自で取り組む分野         これにより、町内の中学生が津和野高校をより身近に感じら
               県ホームページへの情報掲載       れるようになり、かつ、津和野高校の生徒が今にも増して、
                 FBの更新頻度の向上        津和野高校や津和野町に関心を向けるきっかけづくりができ
                   中学校への案内         ると考えられる。



                                      東京でのサテライト説明会の実施
                                      東京私塾協同組合や、大手予備校、県事務所など
                                      の外部のリソースを活用する形で、東京で津和野
                                      高校のサテライト説明会を行う。県人会や、各遣
                                      島使にも同様に協力を要請し、東京や大阪など都
                                      市部における津和野高校の認知度を上げ、同時に
                                      津和野への誘客を狙う。




日本各所に津和野高校のパンフレット配置
本年度9月にIFJの取り組みにより津和野高校のパンフレッ   オープンスクールに合わせた旅行商品の企画
トが設置された文京区役所とにほんばし島根館に加え、島根    毎年2度行われる津和野高校のオープンスクールに合わせる
県大阪事務所や、その他島根に関係する企業や団体にパンフ    形で、オープンスクールに特化した旅行商品を企画する。島
レットとポスターを常備設置していただくことで、津和野高    根に特化した旅行会社であるNDRトラベるを中心に協議中
校の広報を行う。                       の案件であり、本年度のオープンスクールから実施される見
                               込みである。この取り組みは、萩・石見空港の利用促進にも
                               つながり、同時に津和野町の交流人口・入り込み観光客数増
                               加にも寄与すると考えられ、町にも利益還元できる取り組み
                               であると考えられる。
中身の魅力化                                    No.1 部活動と町内サークル 文化行事との接続
                                                 :          ・

部活動と町内サークル・文化行事との接続               現状と課題                   理想状態
 町内サークルや伝統文化を津和野高校の準               津和野町には多様なサークルや、伝統文化     町内サークルや伝統文化を津和野高校の準
部活動と位置付け、それらへの高校生の参加              芸能があるにも関わらず、それらに参加する    部活動と位置づけることにより、以前にも増
を許可し、『津和野に根ざした多種多様な部              高校生はごく少数である。また、それらの団    して、津和野高校の生徒がそれらの団体に参
活動が行える学校』という津和野高校のイメ              体は往々にして、後継者不足の悩みを抱えて    加するようになりました。
ージ作りを行う。                          おり、今後の存続が危ぶまれる。          これにより、これらの団体の後継者不足が
 今後、津和野高校のパンフレットなどに、               また、県外から津和野高校に入学し、寮に    多少解決され、高校生にとっては日本でも珍
地域と接続した学校であるという津和野高校              住む生徒にとっては、これらの活動が津和野    しい部活動に参加することができ、県外から
の魅力を、部活動が地域に接続していること              を楽しみ、津和野に愛着を持つためのいい手    の入学生は津和野の魅力の一つでもある、津
を以て発信していき、都市部の高校に勝る津              段であるにもかかわらず、門限規定などによ    和野町民との関わり・繋がりを得る事ができ
和野高校のブランド化を行っていく。                 り、全く参加できないようになっている。     ることに加え、津和野町に根付く文化や伝統
                                   寮生の中には、3年間地域との関わりなく    行事を肌で体験することができるようになり
例)よさこいへの高校生の参加                    過ごす寮生もいるようだ。これではせっかく    ます。
  フットサルへの高校生の参加                   津和野に留学してきたのに、津和野を体験す     また、津和野高校に入学すると多種多様な
  鷺舞練習への高校生の参加                    ることができないことになり、非常にもった    部活動が行えるという評判が出始めました。
  石見神楽社中への高校生の参加                  いないことであう。                 
                                   



Step4まで完了することを                                           生徒のフィードバック
2012年度の目標とする。                                            保護者の反応
                                         寮の門限時刻          校内のシステム作り
                                         行き帰りの生徒の安全
                   つわの風雅蒼淙               受け入れ団体の反応
                   Tsuwano Futsal Team
                   この2団体が候補



 津和野高校と協議し          町内サークルの中で             実施に際して懸念さ         試験的実施に問題が
                                                                        津和野高校の
 実施可能かどうかを          協力的なサークルに             れる事項をクリアし         無ければ継続実施す
                                                                        魅力の一つと
 検討する。              働きかける。                ていき、試験的に、         るためのシステムを
                                                                        して定着する
                                          実施する。             整える。
        Step1            Step2               Step3              Step4     Step5
中身の魅力化                                         No.2 キャリア教育型公営塾の設置
                                                      :

キャリア教育型公営塾の設置                 現状と課題                   理想状態
 IFJの学生や、県内外の大学生を津和野に呼         文部科学省はキャリア教育を推進する方針     キャリア教育をてこにして大学生を誘致し
び込みキャリア教育の一環として公営塾なら          を出しているものの、津和野のような中山間    たり、IFJメンバーによって開かれる公営塾の
びに、定期的な取り組みを行う。本年度行っ          過疎地域では充実したキャリア教育を行うた    ような自習室開講を実施することで、津和野
た『つわの夢ゼミ』は好評であり、津和野町          めのリソースに乏しい事も事実である。      高校の生徒は様々なロールモデル、憧れの的
の交流人口増加にも寄与したことから、来年           また、津和野からの通学圏内に大学が無い    に触れることができるようになった。
度以降も工夫を加え、より良いものにして、          ため、津和野は大学生(及び、その世代)が     また、IFJの人脈を活かし、全国から多種多
津和野高校の魅力化の一助となる取り組みと          いない町となってしまっている。         様な大学生が津和野を訪れ、高校生にロール
して実施すべきであると考える。                そのため、高校生は、都会の高校生が比較    モデルの提示を行ったため、津和野高校の生
                              的容易に大学生やあらゆるロールモデルと触    徒は東京でも出逢えないようなロールモデル
例)中国・九州地区の大学生の誘致              れ合ったり、語り合ったりすることができな    と出逢うことができた。
  つわの夢ゼミの定期開催                 い。                       加えて、自習室を開講する事により、大学
  島根わさび計画の実施                   また、津和野近辺には学習塾がないため高    生との対話で得られた動機を活かせる場所が
  自習室の開放                      校生は学校が閉まってから勉強する場所がな    でき、津和野高校の生徒は熱心に自分の人生
  Skypeを利用した進学相談              い。                      を捉えるようになった。
                                                        




Step4まで完了することを                                       生徒のフィードバック
2012年度の目標とする。                                        保護者の反応
                                     島根わさび計画         教職員の反応
                                     大分県立芸術短期大学
                                     第二期つわの夢ゼミ
                   FBで呼びかけている参考書集め
    津和野塾との兼ね合いを    公民館への説明
    どのようにつけるか

 津和野高校・教育委         試験的に開放している        自習室にキャリア教育の要素      各取り組みのフィー
                                                                    津和野高校の取
 員会と行儀を行い、         自習室を学校公認の教        を組み込む。             ドバックを集め、次
                                                                    り組みとして定
 擦り合わせする。          室とする              外部から大学生を誘致する。      年度の予算計画を作
                                                                    着させる。
                                                        成する。
        Step1         Step2              Step3              Step4      Step5
中身の魅力化                                     No.3 総合学習におけるキャリア教育の提案
                                                  :

総合学習におけるキャリア教育の提案              現状と課題                  理想状態
 総合学習の年間計画作成に携わり、町内の            津和野高校では様々な形で総合学習の授業    総合学習の授業で、津和野町に対する思い
企業や役場職員を系統立てて一貫した教育プ           が行われているが、一貫性と実効性のある授   入れや誇りを育むくことができるようなふる
ランの中で、外部講師として配置していく。           業であるかどうかは疑問である。        さと+キャリア教育を実施する事で、高校生
生徒たちにとって、『学習』の『志』や『意            柔軟に内容を組み立てられる科目である総   は次第に津和野町の現状や課題を把握するよ
欲』が育める場所としての総合学習を確立し           合学習の授業が活かしきれてないことは非常   うになり、自分の将来と津和野町の将来とを
ていき、他の科目で学んだ事が活かせる実践           にもったいないことであり、高校生にとって   二つながら見据えて学習に取り組むようにな
の場としても機能させる。                   も良い授業が受けられていない点で不利益を   りました。
 また、外部講師や、社会人を積極的に招聘           もたらしている。                学習する志や、意欲も、ただ単に大学に行
し、普段津和野では触れることのできないロ            また、津和野町の小中学生、高校生にヒア   くためというものではなく、将来の津和野町
ールモデルに触れられるきっかけになるよう           リングを行ったところ津和野町に対する思い   にはこうなってほしいというふるさとへの想
な授業を行う。                        入れや、誇りが少ない事も課題として挙げら   いを兼ねた志を持つようになった。
                               れる。同時に、勉強をするのは大学に行くた    これは、こういったふるさとへの志や想い
例)島根わさび計画の継続的実施                めという短絡的な勉強に対する意欲も見受け   をもった講師が高校生に働きかけた結果であ
  社会人講師によるワークショップの実施           られる点が課題であると考える。        ると考えられる。
  東京からの外部講師の招聘                                          




Step3まで完了することを                                         わさび計画の成功が
2012年度の目標とする。                                          必要条件
                                      島根わさび計画に関する
                                      アンケートとフィードバ
                                      ックの収集
                 生徒に対するアンケート
                 他地域の事例紹介


 津和野高校と協議し        現在の総合学習計画            特に島根わさび計画       2013年度の計画に   総合学習に関する
 現在の総合学習計画        の課題点などを把握            に関して、継続的に       『島根わさび計画』    提言ができる立場
 について把握する。        し、具体策を出す。            実施していけるよう       の実施を盛り込む。    を確保する。
                                       に働きかける。
        Step1          Step2              Step3            Step4       Step5
中身の魅力化                                                    No.4 寮内における教育プログラムの実施
                                                                  :

寮内における教育プログラムの実施                         現状と課題                        理想状態
 北米の寮制大学などで行われているLiving                   津和野高校にはつわぶき寮という寮があり          つわぶき寮において日本でも先進的な
Learning Programを津和野高校の寮でも実施             全国募集で入学した生徒はこの寮に入寮して         Living Learning Programを行うことで、寮生
する。この事業は、日本においてはICUの一                    3年間の高校生活を行う事になるが、寮自体         の寮に対する満足度が高まり、ソフト面の魅
つの寮でのみ行われていることであり、かつ                     は非常に老朽化しており、寮の実態を見て受         力がハード面の欠点をカバーするようになっ
その仕掛人が私である。取り組み内容は、生                     験を辞める決断をした保護者も過去にいたそ         た。
活の場である寮に、学びの場としての性格を                     うである。                         このことにより、寮そのものも津和野高校
持たせるというもので、大学レベルの寮を用                      しかし、寮に関するハード面の問題を解決         の魅力として提示できるようになり、寮の改
いた取り組みを日本の高校で行う事は、大き                     するには改装が必要であるが、時間も多くか         装と相まって、全国募集により生徒が入学し
な魅力材料となり、ソフト面から寮を魅力化                     かる上、莫大な予算を計画する必要があり、         やすくなった。
するという、予算のかからない、非常に合理                     予算規模の小さい津和野町が主体的に行うこ          また、LLPの特徴であるプレゼンテーショ
的な方法で寮を改善することができる。                       とは非常に困難である。                  ンを日々経験する事で、寮生が主体的な学習
                                          同時に、寮に関してはハード面の問題に加         者として学内でも学習面で他の生徒を牽引す
参考)Living Learning Program資料             え、ソフト面でも改善できる点が存在するが         るような存在になりつつある。
                                         それらが見落とされているのが現状である。           




Step3まで完了することを
2012年度の目標とする。
                                    ICUの銀杏寮において行     SkypeやUstreamを
                                    われているLLPのアーカ     使ったモデル授業
                                    ーブを資料化




  つわぶき寮に関する                    つわぶき寮に関する課          寮生と教職員を対象            2013年度から試験的       LLPが津和野高
  ヒアリングと実地調                    題点の整理とLLPの実         にLLPのモデル授業を          にLLPを行っていけ        校の魅力として
  査を行う。                        行可能性を探る。            行い、反応を見る。            る体制を整える。          定着する。

            Step1                Step2                Step3                   Step4            Step5
外部への発信                                            No.5 高校生による町内広報紙面作成
                                                         :

高校生による町内広報紙面作成                 現状と課題                    理想状態
 津和野高校のありのままの姿について、よ            津和野高校後援会が行ったアンケートを解      高校生が『広報つわの』で紙面作成を行う
り小中学生の目線に近い形で、町民に発信す           析すると、高校生が抱いているイメージと小     事で、多くの町民が津和野高校のありのまま
べく、町内広報紙『広報つわの』の一部を役           中学生やその保護者が抱いている津和野高校     の姿を理解するようになり、現実とイメージ
場職員と協力しながら高校生が作成し、津和           に対するイメージには大きな隔たりがあると     とのギャップが少なくなった。
野高校の魅力を発信する。                   いうことがわかった。                それにより、現在5割に満たない町内中学
 これにより、町内の中学生が津和野高校を            また、情報発信に関する取り組みは9割の     卒業者の内津和野高校に進学する割合が上昇
より身近に感じられるようになり、かつ、津           保護者が必要と感じており、志望校を決める     し、津和野高校の入学者数増加に貢献する事
和野高校の生徒が今にも増して、津和野高校           際に重要視する要素の中で一番高いものが『     となった。
や津和野町に関心を向けるきっかけづくりが           学校のイメージ』である。              高校生は、広報紙面作成という社会で活か
できると考えられる。                      町民の『学校のイメージ』が現実とかけ離     せる体験をすることで、机上の学びが活かさ
                               れ、それにより入学者が減少するような状況     れる場所を得ることができ、高校を卒業した
例)高校の行事についての記事                 がある事が課題としてあげられる。         後にも活かせるノウハウを身につけることが
  高校の魅力についてのコラム                                         できた。
                                                          




Step3まで完了することを
2012年度の目標とする。                         毎月一回の掲載
                                      生徒の感想や反応を
                  営業課内谷さんによる          ヒアリングする
                  ワークショップの実施




 高校と協議を行い、          広報紙面作成主体とな         2012年度中に『広報       2013年度から継続し   サンネットにち
 実行に向けたシステ          る高校生を募集し、取         つわの』に記事掲載         て行っていけるよう     はらを利用した
 ム作りを行う。            材活動を行う。            を開始する。            な体制を整える。      広報も行う。

        Step1          Step2              Step3              Step4       Step5
外部への発信                                          No.6 東京でのサテライ
                                                       :        ト説明会の実施

東京でのサテライト説明会の実施                現状と課題                    理想状態
 東京私塾協同組合や、大手予備校、県事務            津和野高校は全国募集を謳っているにも関      東京でのサテライト説明会を行う事で、首
所などの外部のリソースを活用する形で、東           わらず、東京や大阪などで説明会は行ってい     都圏の方々に津和野高校について知ってもら
京で津和野高校のサテライト説明会を行う。           ない。言い換えれば、全国募集はしているが     い、全国募集の一助とすることができた。
 県人会や、各遣島使にも同様に協力を要請           積極的に多方面には広報を行っていないとい      加えて、各種教育機関、県事務所、自治体
し、東京や大阪など都市部における津和野高           うことである。東京からの入学希望者は津和     や、県人会、遣島使を巻き込んで広報を行う
校の認知度を上げ、同時に津和野への誘客を           野で開催されるオープンスクールに来る他手     事で、これまで情報が行き届かなかった方々
狙う。                            段がなく、東京に住む人が津和野高校につい     に情報提供することができ、話題性からマス
 また、この説明会に向けて、前述の町内広           て知る機会が少ないのが現状である。        コミにも取り上げられるようになった。
報紙面のアーカイブ、津和野高校の魅力を発            加えて、しまねUIターンフェアなどでゼロ     広報強化と並行して行う中身の魅力化で行
信する映像作品を高校生主体で作り、説明会           予算で県外における広報ができる場所がある     った取り組みなどを外部に発信することで、
の場で披露する。                       にも関わらず、それを行っていない現状があ     津和野高校に入学したいと希望する生徒が増
 各種取り組みの外部広報の場とする。             る。                       えることになった。
                                                          




Step3まで完了することを
2012年度の目標とする。
                                   塾・予備校へのアプローチを行う
                 遣島使三島さんの協力
                 青木勤さんの協力




 2012年11月4日に東京     これまでの繋がりを活          2012年度中に2013年度    2013年度に東京でサ   サテライト説明
 で行われるしまねUI        かし、来年度の説明会          のサテライト説明会の        テライト説明会を実     会を大阪にも展
 ターンフェアに参加         を計画する。              実施を決定する。          施する。          開する。
 する。
         Step1         Step2               Step3             Step4       Step5
外部への発信                              No.7 オープンスクールに合わせた旅行商品の企画
                                           :

オープンスクールに合わせた旅行商品の企画          現状と課題                    理想状態
 毎年2度津和野で行われる津和野高校のオ           津和野高校では津和野高校のありのままの      オープンスクールに合わせた旅行商品を企
ープンスクールに合わせる形で、オープンス          姿が見れるオープンスクールが行われている     画する事で、首都圏から津和野高校のオープ
クールに特化した旅行商品を企画する。島根          にも関わらず、県外から参加するには多額の     ンスクールに参加する生徒が増えた。これに
に特化した旅行会社であるNDRトラベるを中         費用が掛かるため、県外からの参加者は少な     より、県外から入学する生徒が増え、津和野
心に協議中の案件であり、本年度のオープン          いという現状がある。               高校の入学者数増加に繋がった。
スクールから試験的に実施される見込みであ           オープンスクールを行うのであれば、全国      また、生徒のみならず、生徒の保護者も一
る。                            募集に関連させて、オープンスクールに来ら     緒に津和野へ来町し、オープンスクールの前
 この取り組みは、萩・石見空港の利用促進          れた生徒を絶対に入学させる気概で行わなけ     後で津和野の町を楽しむケースが増え、オー
にもつながり、同時に津和野町の交流人口・          ればならないはずである。             プンスクールがてこになり、津和野の交流人
入り込み観光客数増加にも寄与すると考えら           また、萩・石見空港には利用促進のための     口が劇的に増加し、同時に萩・石見空港の利
れ、町にも利益還元できる取り組みであると          助成金などが整備されているにもかかわらず     用促進にも貢献することができ、地域と町に
考えられる。                        それらの制度を知っているのはごく一部の人     利益還元されることとなった。
                              間に限られている。                  
備考)萩・石見空港利用促進助成金               




Step3まで完了することを
2012年度の目標とする。
                                  東京での広報方法を考える


          NDRトラベる
          秋本部長の協力


 2012年10月20日に行      NDRトラベると協議        2012年度中に2013年度    2013年度に実際にオ   夏のオープンス
 われるオープンスク          を行い、来年度以降の        に旅行商品化すること        ープンスクールに首     クールには大阪
 ールに向けて旅行商          商品化を目指す。          を決定する。            都圏からの来客を受     便も利用する。
 品を企画する。                                                け入れいる。
         Step1        Step2               Step3             Step4       Step5
外部への発信                              No.8 日本各所に津和野高校のパンフレッ
                                           :                トを配置

日本各所に津和野高校のパンフレットを配置          現状と課題                   理想状態
 本年度9月にIFJの取り組みにより津和野高         現在津和野高校のパンフレットは大阪や近     本当に必要とされる場所にパンフレットを
校のパンフレットが設置された文京区役所と          隣の中学校に対して機械的に送付されている    配置することで、サテライト説明会の効果を
にほんばし島根館に加え、島根県大阪事務所          だけで、戦略的な配置などが行われていない    乗ずる形での広報が見込めるようになった。
や、その他島根に関係する企業や団体にパン          状況である。                   また、ピンポイントで戦略的に狙い打った
フレットとポスターを常備設置していただく           せっかくすばらしいパンフレットを町の人    地域や団体から入学希望者が増えるようにな
ことで、津和野高校の広報を行う。              が作っているにもかかわらず、これが活かさ    り、津和野高校の入学者数増加の一助となっ
 同時に、島根県人会にも働きかけ、県人会          れていない現状は非常にもったいないと言え    た。
の方々に協力していただく形で、東京をはじ          る。                       加えて、たくさんの方にパンフレット配布
めとする日本の各所に津和野高校のパンフレ           また、東京や大阪に外部リソースとして協    の協力を通じて津和野高校について知っても
ットを配置する。                      力可能な団体があるにもかかわらず、これら    らい、かつ、津和野高校の魅力化に関わって
                              に協力を要請していない事は、先に挙げた説    もらう事で、津和野高校に対する支援体制が
                              明会に関する課題と同様である。         拡充され、今後の取り組みに活かされること
                                                      になった。
                                                        




Step3まで完了することを
2012年度の目標とする。
                                  県事務所や高校同窓会に協力要請



         既に実行済み


 文京区・にほんばし        県人会に協力要請。           2012年度中に大阪・広島    2013年度以降さらに   大手塾にも資料
 島根館へのパンフレ        さらに配置先を確保する。        ・東京にそれぞれパンフ      配置場所を拡大する     配布を行う。
 ット配置。                                レットを配置する。        ことで発信力強化。

        Step1         Step2               Step3            Step4       Step5

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津和野高校魅力化レジュメ

  • 1. 津和野町の現状 津和野町人口構成 70歳∼ 34.0% 高齢化率 高校がなくなると 津和野町の高齢化率は41% 60歳∼ 16.5% 5人に2人が65歳以上です 高齢化率に関して  69歳 町内から若年層人口が流出するため これまで以上に高齢化が進みます。 これは、町の財政において高齢者を 50歳∼ 14.5% 支える人口が減ることになり、財政  59歳 が今よりも厳しい状況になることを 意味します。 40歳∼ 子持ち世代に関して 8.8% 津和野に元々住んでいる子持ち世代  49歳 は高校がないことで益田や山口に移 住する事例が出ると想像できます。 また、高校がなくなると、津和野に 30歳∼ 移住しようとする家族はほぼ皆無に 8.5% 子持ち世代  39歳 津和野町の産業の担い手 なると考えられるでしょう。 町内に住む子どもと暮らす世代 高校生世代 20歳∼ 高校がなくなると、町から高校生世  29歳 5.1% 代がいなくなります。すぐに町外に 住むようになるというわけではない ですが、確実にこの世代の人口が減 高校生世代 るでしょう。また、人格形成で非常 15歳∼  19歳 3.6% 津和野町の高校生世代 に重要な時期に津和野での思い出が この人口のほとんどが流出 ないということは、津和野に対する 『誇り』や『愛着』を醸成する上で 大きな障害になることから、津和野 0歳∼ に帰る人も少なくなるでしょう。 14歳 8.8%
  • 2. 津和野高校を取り巻く現状 平成22年度 津和野高校入学者内訳 平成22年度 入学者充足率 10% 県外出身 20.6% 益田市出身 57.1% 町内出身 90.5% 県内出身 78.8 % 入学者充足率とは、定員に対する 入学者数の比率のこと。 入学者数/定員で算出され、100% 100% 全校生徒 を下回っていると定員割れの状態。 この数字が60%を切ると統廃合の 検討対象校になる可能性がある。 県外は阿東を含む 50 25 % 134 141 129 129 126 109 85 90 50 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 平成22年度 町内中学生入学率:49.3% 鹿足郡の中学卒業者数推移
  • 3. 津和野町のリソース 多彩な文化行事 充実した社会教育 多彩な文化行事 充実した社会教育・社会体育事業 津和野町には鷺舞や石見神楽を始め、多彩な文化行事があり、これ 島根県は概して社会教育が盛んに行われて は高校が立地する土地の文化資源としては日本全国を探してもかな います。津和野町も例外ではなく、町内に りの強みになります。この文化行事を育んだ人と生業を活かして、 は様々な社会教育事業や、社会体育サーク 高校の魅力化を行っていくことで、津和野高校単体の魅力ではなく ルが存在します。それらを高校の教育、い 津和野高校が立地する津和野町の魅力を     わゆる学校教育と接続することで そのまま津和野高校の魅力に置き換える     学校教育が担いきれない部分を社 ことができます。     会教育が補えるようになります。 例)鷺舞練習に高校生が参加する     例)町内サークルに高校生が参加   森鴎外研究を総合学習で行う       公民館事業に高校生が参加   盆踊りに高校生が参加する       社会教育を軸にした小中高一       貫教育プログラムの策定 IFJ 大学生の存在 ・ IFJ・大学生の存在 津和野町には大学がないので、大学生 豊富な自然資源 がいない町になっていますが、IFJ事業 で毎年大学生が来町します。彼ら自身 豊富な自然資源 が一流の大学在学中ということに加え 津和野町には清流高津川を始めとする、全国でも一流と言え 、彼らの人脈を活かすことで、さらな る豊富な自然資源があります。これらの自然資源をフィール る交流人口の増加と、高校生にとって ドとして活かす教育プログラムを策定することにより都市部 のロールモデルの提示を模索すること では味わえない『大自然の中』での学びが行えることになり ができます。 ます。 例)大学生による自習室開講 例)高津川をフィールドにした『あゆかけ』講習会   スカイプを利用した進路相談   安蔵寺山をフィールドにした林業実習(農林課)   大学生によるカタリバの実施   各地農地をフィールドにした農業実習(農林課)   教員課程履修者の長期インターン   豊富な自然資源を発信する映像作品作成(地域振興課)   の受け入れ
  • 4. 津和野町の課題 文化行事の後継者 担い手不足 文化行事の後継者不足 産業の担い手不足 津和野町には多彩な文化行事があるにもかかわらず、若年層人口の 大学進学した後に津和野町に帰ってくる若 減少などに伴い、文化の後継者不足が課題になっている。文化とは 者が少ないことに加え、帰郷を促すポジテ 人によって受け継がれていくもので、後継する人間がいなくなれば ィブな動機付けが体系的に行われていない その文化も消滅してしまう。また、それらの多彩な文化行事に若者 ため、津和野のあらゆる産業では担い手不 が中々参画できない現状も課題としてあ     足が叫ばれている。解決のために げられる。そこで、これらの現状を解決     は郷土愛と意欲を育む取り組みが しうる打開策が必要であると考えられる     必要になるであろう。 例)鷺舞の後継者不足     例)農業の後継者不足   盆踊りの後継者不足       林業の後継者不足   高校生の文化行事不参加       新規事業の起こらない町 大学生がいない 大学生がいない町 津和野町には大学がないので、大学生 活用されない資源 がいない町になっている。高校生にと っては少し年上のロールモデルがほぼ いないことになり、人生設計や進路設 活用されない自然資源 計、人格形成において、都市部に比べ 津和野町には清流高津川を始めとする、全国でも一流と言え 大きな欠点になっていることは否めな る豊富な自然資源があるにも関わらず、これらは手つかずで い。この大きな欠点を解決しうる打開 うまく活用されていない。消費するだけでなく、保全しなが 策を見出す必要がある。 ら教育に活かすなど、活用する手だては多く存在するにも関 例)一番近い大学まで通学できない わらず、そういった活用が行われていない現状がある。資源   常に町にいる大学生世代の人間は は活用されないと手入れされなくなり、将来的には現在のす   社会人である ばらしい資源が失われてしまうかもしれない。 例)竹林が増える青野山   水質改善のための取り組みが行われない津和野川
  • 5. 魅力化の方向性 現状維持 現状維持 全国募集を行っていることと、一貫校を目指したが県の許可が下りなかったということで魅力化に終止符を打 ち、座して死を待つという方策をとる。この方針で魅力化を進めるなら、町内の中学卒業者数が減少するに従 い、定員の六割を割る入学者数しか入学しなくなり、統廃合は余儀なくされる。また、立地条件から益田高校 に統合され、津和野高校は廃校になることは想像するに難しくない事態である。 津和野町の将来を考えるのであれば、最も、取るべきでない手段。 一貫教育 一貫教育の推進 中高一貫教育を推進し、6年間で手厚い教育を行おうとする案。町内の生徒の囲い込みとしては非常に有益な 手段であるが、そもそも一貫教育に効果があるかどうかは定かでは無い。加えて、『併設型』『同一学校型』 の一貫校は県が認めないため実施することができない。可能性としては『連携型』の一貫教育があるが、その 違いさえわからぬまま推進するようでは、到底一貫教育が行われる見通しが立たないであろう。また、一貫教 育を行ったところで、町内の人口が減れば、統廃合は避けられなくなる。 学力向上 学力向上 学力向上を魅力化の第一義の指針に掲げる案。進学実績を高め、それにより全国から生徒を募集しようとする もの。現状維持案よりも愚案である。考察は後述するが、片田舎の一県立高校が学力で都市部の私立高校にか なうはずがない。また、津和野町内の中学生がそのような高校を求めているという統計も出ていない。現実的 な視点が欠けた、短絡的で、これまでの『失敗』を全く活かしていない案。 しかし、学力向上を視野に入れた取り組みは、一方で行うべきでもある。 福井案 地域と高校との接続を軸にした人財教育 津和野高校と、その立地する津和野町とをより多方面で接続し、相互補完する関係を作る案。地域の課題解決 と同時に、多様化する社会で生きていける人財育成に取り組む案。大きなことより、まず、取り組めることか ら取り組んでいこうとする案。上記2案の良いところを抽出しながら、津和野高校魅力化関係者に足りない視 点を加えたアイディア。 全国規模で見ても、同一案は無く、津和野であるが故に行える案。
  • 6. 一貫教育の課題 一貫教育の推進 一貫教育 中高一貫教育を推進し、6年間で手厚い教育を行おうとする案。町内の生徒の囲い込みとしては非常に有益な 手段であるが、そもそも一貫教育に効果があるかどうかは定かでは無い。加えて、『併設型』『同一学校型』 の一貫校は県が認めないため実施することができない。可能性としては『連携型』の一貫教育があるが、その 違いさえわからぬまま推進するようでは、到底一貫教育が行われる見通しが立たないであろう。また、一貫教 育を行ったところで、町内の人口が減れば、統廃合は避けられなくなる。 三種類の一貫教育 一貫教育には次の三種類がある 同一学校型 併設型 連携型 同一学校型(中等教育学校) 『連携型』一貫教育の例 中学校の課程と高等学校の課程を統合した一 島根県立吉賀高校の場合 体の学校。中学校に相当する前期課程と高等 津和野町のお隣、吉賀町では県立吉賀高校と町内中学校、ひいては町内小学校との連 学校に相当する後期課程がある。前期課程を 携授業を中心とする『連携型』一貫教育を行っている。一貫教育の成果の有無は別に 修了すると中学校を卒業したものと同じ資格 して、入学者の囲い込みには成功している。加えて、益田圏域で普通科高校の統廃合 を持つ。通常後期課程の募集は行われないが を考えるとき、益田高校・津和野高校・吉賀高校の3つの高校が対象校として浮上す 発足当初は生徒を募集することがある。 るが、吉賀高校が統廃合される可能性は少ないのでは無いか、というのが私の見解で ある。(県職員にもヒアリング済、ただし公式発表では無い。)その理由としてあげ 併設型(中学校・高校) られるのが、吉賀町から益田高校には容易には通えないことが挙げられる。津和野町 同じ設置者(都道府県・市町村など)が中学 の生徒は汽車に乗れば益田まで30分足らずで通学可能であるが、吉賀町からは汽車 校と高等学校を設置して接続するタイプ。中 では通うことができない。県が高校に通えない地域を作るとは考えにくいため、吉賀 学校から高等学校へは無選抜で進学すること 高校が統廃合される可能性は非常に低いと言える。また、統廃合されたとしても、分 が出来る。また高等学校は外部からの募集も 校として吉賀高校の校舎が使われ続ける見込みがある。故に、町内の中学生を囲い込 行う場合もある。 み、吉賀町民に対する吉賀高校の存在意義を高める方策に打って出れるのである。 連携型(中学校・高校) では、津和野町ではどうか 設置者が異なる中学校と高等学校が連携して 津和野町が一貫教育の残された道の一つである『連携型』一貫校を採択し、推進した 教育を行うタイプ。中学校の教師と高校の教 とし、町内の生徒の囲い込みを行ったとしても、それがすなわち魅力化に繋がるとは 師がチームティーチングを行ったり、教育課 考えにくい。津和野町の中学卒業者数が減少すれば(することは目に見えているので 程をスムーズに接続したりする。連携中学校 あるが)津和野高校の統廃合は避けられない。『連携型一貫教育』は津和野高校にと から高校へは簡便な試験で選抜する。また高 って『行われればいい』ものであるが、『行われれば魅力化が達成する』ものではな 校は、一般の試験で、他の中学校出身者を受 く、抜本的な解決にはならないだろう。 け入れる。
  • 7. 学力向上の課題 学力向上 学力向上 学力向上を魅力化の第一義の指針に掲げる案。進学実績を高め、それにより全国から生徒を募集しようとする もの。現状維持案よりも愚案である。片田舎の一県立高校が学力で都市部の私立高校にかなうはずがない。ま た、津和野町内の中学生がそのような高校を求めているという統計も出ていない。現実的な視点が欠けた、短 絡的で、これまでの『失敗』を全く活かしていない案。しかし、学力向上を視野に入れた取り組みは、一方で 行うべきでもある。 論拠1: 実情にそぐわない 論拠2 : 益田圏域と都心部の比較 論拠3 : 過去の失敗 津和野町の中学生の学力レベルを考えるとと 津和野高校は『文理対応』と『就職支援』『公 郷土愛と意欲を伴わない学力向上は、人財の てもじゃないが、津和野高校を進学校になど 立大学進学』を学力における魅力と掲げるが、 都会への流出を助長するだけである。この減 できるわけがない。津和野高校が進学校にな これは『益田圏域において』の話である。 少は今まで津和野町が長年経験してきたもの れば、『進学校を求める生徒』は増えるかも 以下に、益田圏域と都市部との比較を示した。 であるにも関わらず、未だに学力一辺倒の方 しれないが、それ以外の生徒が増えるわけで 津和野から通学可能な高校は全部で6校、これ 針が良いものであるかのように語られるのは はない。そもそも、都会の進学校は中学時代 に対し東京都中野区から通学可能な高校は20 失敗を学んでいないからであろう。 からの『競争』に『勝ち抜いた』生徒が集ま 0校以上ある。ここでは、『文系特化』『理系 郷土で事を興さんとする愛と意欲なくしては る高校であり、『競争』も『勝ち負け』もな 特化』『就職に強い』『国立大学進学』など津 都会に優秀な人材を送るにとどまり、津和野 い津和野町内で育った生徒がそのような世界 和野高校の強みなど一蹴されてしまう。全国募 町にとってのメリットが全くと言っていい程 で『勝ち抜ける』はずがない。むしろ、学力 集を考えるのであれば、これらの高校に勝る程 なくなってしまう。津和野町はこれまで、優 以外の面で都会の学力一辺倒の人間に、総合 度の学力を備えなければならなくなるが、その 秀な人材を手塩にかけて育て、その人財を都 力で勝る人財になりうる環境にあるにも関わ ようなこと、現実的に可能なはずがない。 会に奪われ、疲弊してきた。この流れを食い らず、学力一辺倒の魅力化を行うのは愚策と 止めない限り、津和野町は疲弊の一途をたど 言わざるを得ない。 り、挙げ句の果てには町が立ち行かなくなる であろう。 学力分布のイメージ 過去の失敗を活かし、現在の教訓とするなら 50% ABCは都会の高校 ば、学力向上を第一義に掲げることは、町の Dは田舎の高校 将来設計とも相反することが自ずと明らかに なるであろう。 25% B A C D 0% 東京都の学校分布図
  • 8. 提案 地域と高校との接続を軸にした人財教育 地域との接続 津和野高校と、その立地する津和野町とをより多方面で接続し、相互補完する関係を作る案。地域の課題解決 と同時に、多様化する社会で生きていける人財育成に取り組む案。大きなことより、まず、取り組めることか ら取り組んでいこうとする案。上記2案の良いところを抽出しながら、津和野高校魅力化関係者に足りない視 点を加えたアイディア。 魅力化の二軸 全国規模で見ても、同一案は無く、津和野であるが故に行える案。 中身の魅力化 地域と高校との接続と現代社会に通用する人財教育 津和野高校単体で魅力化を行うよりも、元々魅力的な町である津和野町を絡める形での魅力化を模索する。地域リソースを 最大限に活かせるような取り組みを行い、津和野町のリソースを活かし、津和野町の課題を解決するための機関となるよう に学校運営を行う。また、現代社会に通用する人財を育成すべく、闇雲に学習を促すのではなく、『志』『郷土愛』『社会 人基礎力』などをキーワードに、将来に対する動機とヴィジョンを持った上で学習が行えるよう指導体制を整える。 外部への発信 全国募集をより積極的に広報する 津和野高校が全国募集をしているという旨をより積極的に広報する。東京の自治体はもちろん、各種県人会に類する会にも 広報を行う。また、町内に向けては、津和野高校のありのままの姿を、高校生の目線で発信し、より受信者のニーズに合う 形での親切な広報を行う。広報活動の一環として、町内の中学校・小学校とも連携を取り、町内の中学卒業者がより多く津 和野高校に入学したいと感じられるような広報を行う。
  • 9. 中身の魅力化 中身の魅力化 部活動と町内サークル・文化行事との接続 津和野町のリソースである町内サークルや文化行事を活かす と同時に、それらの後継者不足を解消すべく、それらを高校 の準部活動として認定し、高校生の参加を斡旋する。 これにより、津和野高校に入学すれば、地域にとけ込みなが 高校が独自で取り組む分野 ら、地域の未来をつくる活動に携われ、かつ、様々な部活動 校内で行われる授業 が用意されているという魅力的な高校像を作ることができる 進路指導など と考えられる。 キャリア教育型公営塾の設置 IFJの学生や、県内外の大学生を津和野に呼び込み キャリア教育の一環として公営塾ならびに、定期 的な取り組みを行う。本年度行った『つわの夢ゼ ミ』は好評であり、津和野町の交流人口増加にも 寄与したことから、来年度以降も工夫を加え、よ り良いものにして、津和野高校の魅力化の一助と なる取り組みとして実施すべきであると考える。 寮内における教育プログラムの実施 北米の寮制大学などで行われているLiving Learning Pro- 総合学習におけるキャリア教育の提案 gramを津和野高校の寮でも実施する。この事業は、日本に 総合学習の年間計画作成に携わり、町内の企業や役場職員を おいてはICUの一つの寮でのみ行われていることであり、か 系統立てて一貫した教育プランの中で、外部講師として配置 つその仕掛人が私である。大学レベルの寮を用いた取り組み していく。生徒たちにとって、『学習』の『志』や『意欲』 を日本の高校で行う事は、大きな魅力材料となり、ソフト面 が育める場所としての総合学習を確立し、他の科目で学んだ から寮を魅力化するという、予算のかからない、非常に合理 事が活かせる実践の場としても機能させる。 的な方法で寮を改善することができる。 また、外部講師や、社会人を積極的に招聘し、普段津和野で は触れることのできないロールモデルに触れられるきっかけ になるような授業を行う。
  • 10. 外部への発信 外部への発信 高校生による町内広報紙面作成 津和野高校のありのままの姿について、より生徒の目線に近 い形で、町民に発信すべく、広報つわのの一面を高校生が作 成し、津和野高校の魅力を発信する。 高校が独自で取り組む分野 これにより、町内の中学生が津和野高校をより身近に感じら 県ホームページへの情報掲載 れるようになり、かつ、津和野高校の生徒が今にも増して、 FBの更新頻度の向上 津和野高校や津和野町に関心を向けるきっかけづくりができ 中学校への案内 ると考えられる。 東京でのサテライト説明会の実施 東京私塾協同組合や、大手予備校、県事務所など の外部のリソースを活用する形で、東京で津和野 高校のサテライト説明会を行う。県人会や、各遣 島使にも同様に協力を要請し、東京や大阪など都 市部における津和野高校の認知度を上げ、同時に 津和野への誘客を狙う。 日本各所に津和野高校のパンフレット配置 本年度9月にIFJの取り組みにより津和野高校のパンフレッ オープンスクールに合わせた旅行商品の企画 トが設置された文京区役所とにほんばし島根館に加え、島根 毎年2度行われる津和野高校のオープンスクールに合わせる 県大阪事務所や、その他島根に関係する企業や団体にパンフ 形で、オープンスクールに特化した旅行商品を企画する。島 レットとポスターを常備設置していただくことで、津和野高 根に特化した旅行会社であるNDRトラベるを中心に協議中 校の広報を行う。 の案件であり、本年度のオープンスクールから実施される見 込みである。この取り組みは、萩・石見空港の利用促進にも つながり、同時に津和野町の交流人口・入り込み観光客数増 加にも寄与すると考えられ、町にも利益還元できる取り組み であると考えられる。
  • 11. 中身の魅力化 No.1 部活動と町内サークル 文化行事との接続 : ・ 部活動と町内サークル・文化行事との接続 現状と課題 理想状態  町内サークルや伝統文化を津和野高校の準  津和野町には多様なサークルや、伝統文化  町内サークルや伝統文化を津和野高校の準 部活動と位置付け、それらへの高校生の参加 芸能があるにも関わらず、それらに参加する 部活動と位置づけることにより、以前にも増 を許可し、『津和野に根ざした多種多様な部 高校生はごく少数である。また、それらの団 して、津和野高校の生徒がそれらの団体に参 活動が行える学校』という津和野高校のイメ 体は往々にして、後継者不足の悩みを抱えて 加するようになりました。 ージ作りを行う。 おり、今後の存続が危ぶまれる。  これにより、これらの団体の後継者不足が  今後、津和野高校のパンフレットなどに、  また、県外から津和野高校に入学し、寮に 多少解決され、高校生にとっては日本でも珍 地域と接続した学校であるという津和野高校 住む生徒にとっては、これらの活動が津和野 しい部活動に参加することができ、県外から の魅力を、部活動が地域に接続していること を楽しみ、津和野に愛着を持つためのいい手 の入学生は津和野の魅力の一つでもある、津 を以て発信していき、都市部の高校に勝る津 段であるにもかかわらず、門限規定などによ 和野町民との関わり・繋がりを得る事ができ 和野高校のブランド化を行っていく。 り、全く参加できないようになっている。 ることに加え、津和野町に根付く文化や伝統  寮生の中には、3年間地域との関わりなく 行事を肌で体験することができるようになり 例)よさこいへの高校生の参加 過ごす寮生もいるようだ。これではせっかく ます。   フットサルへの高校生の参加 津和野に留学してきたのに、津和野を体験す  また、津和野高校に入学すると多種多様な   鷺舞練習への高校生の参加 ることができないことになり、非常にもった 部活動が行えるという評判が出始めました。   石見神楽社中への高校生の参加 いないことであう。      Step4まで完了することを 生徒のフィードバック 2012年度の目標とする。 保護者の反応 寮の門限時刻 校内のシステム作り 行き帰りの生徒の安全 つわの風雅蒼淙 受け入れ団体の反応 Tsuwano Futsal Team この2団体が候補 津和野高校と協議し 町内サークルの中で 実施に際して懸念さ 試験的実施に問題が 津和野高校の 実施可能かどうかを 協力的なサークルに れる事項をクリアし 無ければ継続実施す 魅力の一つと 検討する。 働きかける。 ていき、試験的に、 るためのシステムを して定着する 実施する。 整える。 Step1 Step2 Step3 Step4 Step5
  • 12. 中身の魅力化 No.2 キャリア教育型公営塾の設置 : キャリア教育型公営塾の設置 現状と課題 理想状態  IFJの学生や、県内外の大学生を津和野に呼  文部科学省はキャリア教育を推進する方針  キャリア教育をてこにして大学生を誘致し び込みキャリア教育の一環として公営塾なら を出しているものの、津和野のような中山間 たり、IFJメンバーによって開かれる公営塾の びに、定期的な取り組みを行う。本年度行っ 過疎地域では充実したキャリア教育を行うた ような自習室開講を実施することで、津和野 た『つわの夢ゼミ』は好評であり、津和野町 めのリソースに乏しい事も事実である。 高校の生徒は様々なロールモデル、憧れの的 の交流人口増加にも寄与したことから、来年  また、津和野からの通学圏内に大学が無い に触れることができるようになった。 度以降も工夫を加え、より良いものにして、 ため、津和野は大学生(及び、その世代)が  また、IFJの人脈を活かし、全国から多種多 津和野高校の魅力化の一助となる取り組みと いない町となってしまっている。 様な大学生が津和野を訪れ、高校生にロール して実施すべきであると考える。  そのため、高校生は、都会の高校生が比較 モデルの提示を行ったため、津和野高校の生 的容易に大学生やあらゆるロールモデルと触 徒は東京でも出逢えないようなロールモデル 例)中国・九州地区の大学生の誘致 れ合ったり、語り合ったりすることができな と出逢うことができた。   つわの夢ゼミの定期開催 い。  加えて、自習室を開講する事により、大学   島根わさび計画の実施  また、津和野近辺には学習塾がないため高 生との対話で得られた動機を活かせる場所が   自習室の開放 校生は学校が閉まってから勉強する場所がな でき、津和野高校の生徒は熱心に自分の人生   Skypeを利用した進学相談 い。 を捉えるようになった。    Step4まで完了することを 生徒のフィードバック 2012年度の目標とする。 保護者の反応 島根わさび計画 教職員の反応 大分県立芸術短期大学 第二期つわの夢ゼミ FBで呼びかけている参考書集め 津和野塾との兼ね合いを 公民館への説明 どのようにつけるか 津和野高校・教育委 試験的に開放している 自習室にキャリア教育の要素 各取り組みのフィー 津和野高校の取 員会と行儀を行い、 自習室を学校公認の教 を組み込む。 ドバックを集め、次 り組みとして定 擦り合わせする。 室とする 外部から大学生を誘致する。 年度の予算計画を作 着させる。 成する。 Step1 Step2 Step3 Step4 Step5
  • 13. 中身の魅力化 No.3 総合学習におけるキャリア教育の提案 : 総合学習におけるキャリア教育の提案 現状と課題 理想状態  総合学習の年間計画作成に携わり、町内の  津和野高校では様々な形で総合学習の授業  総合学習の授業で、津和野町に対する思い 企業や役場職員を系統立てて一貫した教育プ が行われているが、一貫性と実効性のある授 入れや誇りを育むくことができるようなふる ランの中で、外部講師として配置していく。 業であるかどうかは疑問である。 さと+キャリア教育を実施する事で、高校生 生徒たちにとって、『学習』の『志』や『意  柔軟に内容を組み立てられる科目である総 は次第に津和野町の現状や課題を把握するよ 欲』が育める場所としての総合学習を確立し 合学習の授業が活かしきれてないことは非常 うになり、自分の将来と津和野町の将来とを ていき、他の科目で学んだ事が活かせる実践 にもったいないことであり、高校生にとって 二つながら見据えて学習に取り組むようにな の場としても機能させる。 も良い授業が受けられていない点で不利益を りました。  また、外部講師や、社会人を積極的に招聘 もたらしている。  学習する志や、意欲も、ただ単に大学に行 し、普段津和野では触れることのできないロ  また、津和野町の小中学生、高校生にヒア くためというものではなく、将来の津和野町 ールモデルに触れられるきっかけになるよう リングを行ったところ津和野町に対する思い にはこうなってほしいというふるさとへの想 な授業を行う。 入れや、誇りが少ない事も課題として挙げら いを兼ねた志を持つようになった。 れる。同時に、勉強をするのは大学に行くた  これは、こういったふるさとへの志や想い 例)島根わさび計画の継続的実施 めという短絡的な勉強に対する意欲も見受け をもった講師が高校生に働きかけた結果であ   社会人講師によるワークショップの実施 られる点が課題であると考える。 ると考えられる。   東京からの外部講師の招聘      Step3まで完了することを わさび計画の成功が 2012年度の目標とする。 必要条件 島根わさび計画に関する アンケートとフィードバ ックの収集 生徒に対するアンケート 他地域の事例紹介 津和野高校と協議し 現在の総合学習計画 特に島根わさび計画 2013年度の計画に 総合学習に関する 現在の総合学習計画 の課題点などを把握 に関して、継続的に 『島根わさび計画』 提言ができる立場 について把握する。 し、具体策を出す。 実施していけるよう の実施を盛り込む。 を確保する。 に働きかける。 Step1 Step2 Step3 Step4 Step5
  • 14. 中身の魅力化 No.4 寮内における教育プログラムの実施 : 寮内における教育プログラムの実施 現状と課題 理想状態  北米の寮制大学などで行われているLiving  津和野高校にはつわぶき寮という寮があり  つわぶき寮において日本でも先進的な Learning Programを津和野高校の寮でも実施 全国募集で入学した生徒はこの寮に入寮して Living Learning Programを行うことで、寮生 する。この事業は、日本においてはICUの一 3年間の高校生活を行う事になるが、寮自体 の寮に対する満足度が高まり、ソフト面の魅 つの寮でのみ行われていることであり、かつ は非常に老朽化しており、寮の実態を見て受 力がハード面の欠点をカバーするようになっ その仕掛人が私である。取り組み内容は、生 験を辞める決断をした保護者も過去にいたそ た。 活の場である寮に、学びの場としての性格を うである。  このことにより、寮そのものも津和野高校 持たせるというもので、大学レベルの寮を用  しかし、寮に関するハード面の問題を解決 の魅力として提示できるようになり、寮の改 いた取り組みを日本の高校で行う事は、大き するには改装が必要であるが、時間も多くか 装と相まって、全国募集により生徒が入学し な魅力材料となり、ソフト面から寮を魅力化 かる上、莫大な予算を計画する必要があり、 やすくなった。 するという、予算のかからない、非常に合理 予算規模の小さい津和野町が主体的に行うこ  また、LLPの特徴であるプレゼンテーショ 的な方法で寮を改善することができる。 とは非常に困難である。 ンを日々経験する事で、寮生が主体的な学習  同時に、寮に関してはハード面の問題に加 者として学内でも学習面で他の生徒を牽引す 参考)Living Learning Program資料 え、ソフト面でも改善できる点が存在するが るような存在になりつつある。 それらが見落とされているのが現状である。    Step3まで完了することを 2012年度の目標とする。 ICUの銀杏寮において行 SkypeやUstreamを われているLLPのアーカ 使ったモデル授業 ーブを資料化 つわぶき寮に関する つわぶき寮に関する課 寮生と教職員を対象 2013年度から試験的 LLPが津和野高 ヒアリングと実地調 題点の整理とLLPの実 にLLPのモデル授業を にLLPを行っていけ 校の魅力として 査を行う。 行可能性を探る。 行い、反応を見る。 る体制を整える。 定着する。 Step1 Step2 Step3 Step4 Step5
  • 15. 外部への発信 No.5 高校生による町内広報紙面作成 : 高校生による町内広報紙面作成 現状と課題 理想状態  津和野高校のありのままの姿について、よ  津和野高校後援会が行ったアンケートを解  高校生が『広報つわの』で紙面作成を行う り小中学生の目線に近い形で、町民に発信す 析すると、高校生が抱いているイメージと小 事で、多くの町民が津和野高校のありのまま べく、町内広報紙『広報つわの』の一部を役 中学生やその保護者が抱いている津和野高校 の姿を理解するようになり、現実とイメージ 場職員と協力しながら高校生が作成し、津和 に対するイメージには大きな隔たりがあると とのギャップが少なくなった。 野高校の魅力を発信する。 いうことがわかった。  それにより、現在5割に満たない町内中学  これにより、町内の中学生が津和野高校を  また、情報発信に関する取り組みは9割の 卒業者の内津和野高校に進学する割合が上昇 より身近に感じられるようになり、かつ、津 保護者が必要と感じており、志望校を決める し、津和野高校の入学者数増加に貢献する事 和野高校の生徒が今にも増して、津和野高校 際に重要視する要素の中で一番高いものが『 となった。 や津和野町に関心を向けるきっかけづくりが 学校のイメージ』である。  高校生は、広報紙面作成という社会で活か できると考えられる。  町民の『学校のイメージ』が現実とかけ離 せる体験をすることで、机上の学びが活かさ れ、それにより入学者が減少するような状況 れる場所を得ることができ、高校を卒業した 例)高校の行事についての記事 がある事が課題としてあげられる。 後にも活かせるノウハウを身につけることが   高校の魅力についてのコラム できた。    Step3まで完了することを 2012年度の目標とする。 毎月一回の掲載 生徒の感想や反応を 営業課内谷さんによる ヒアリングする ワークショップの実施 高校と協議を行い、 広報紙面作成主体とな 2012年度中に『広報 2013年度から継続し サンネットにち 実行に向けたシステ る高校生を募集し、取 つわの』に記事掲載 て行っていけるよう はらを利用した ム作りを行う。 材活動を行う。 を開始する。 な体制を整える。 広報も行う。 Step1 Step2 Step3 Step4 Step5
  • 16. 外部への発信 No.6 東京でのサテライ : ト説明会の実施 東京でのサテライト説明会の実施 現状と課題 理想状態  東京私塾協同組合や、大手予備校、県事務  津和野高校は全国募集を謳っているにも関  東京でのサテライト説明会を行う事で、首 所などの外部のリソースを活用する形で、東 わらず、東京や大阪などで説明会は行ってい 都圏の方々に津和野高校について知ってもら 京で津和野高校のサテライト説明会を行う。 ない。言い換えれば、全国募集はしているが い、全国募集の一助とすることができた。  県人会や、各遣島使にも同様に協力を要請 積極的に多方面には広報を行っていないとい  加えて、各種教育機関、県事務所、自治体 し、東京や大阪など都市部における津和野高 うことである。東京からの入学希望者は津和 や、県人会、遣島使を巻き込んで広報を行う 校の認知度を上げ、同時に津和野への誘客を 野で開催されるオープンスクールに来る他手 事で、これまで情報が行き届かなかった方々 狙う。 段がなく、東京に住む人が津和野高校につい に情報提供することができ、話題性からマス  また、この説明会に向けて、前述の町内広 て知る機会が少ないのが現状である。 コミにも取り上げられるようになった。 報紙面のアーカイブ、津和野高校の魅力を発  加えて、しまねUIターンフェアなどでゼロ  広報強化と並行して行う中身の魅力化で行 信する映像作品を高校生主体で作り、説明会 予算で県外における広報ができる場所がある った取り組みなどを外部に発信することで、 の場で披露する。 にも関わらず、それを行っていない現状があ 津和野高校に入学したいと希望する生徒が増  各種取り組みの外部広報の場とする。 る。 えることになった。    Step3まで完了することを 2012年度の目標とする。 塾・予備校へのアプローチを行う 遣島使三島さんの協力 青木勤さんの協力 2012年11月4日に東京 これまでの繋がりを活 2012年度中に2013年度 2013年度に東京でサ サテライト説明 で行われるしまねUI かし、来年度の説明会 のサテライト説明会の テライト説明会を実 会を大阪にも展 ターンフェアに参加 を計画する。 実施を決定する。 施する。 開する。 する。 Step1 Step2 Step3 Step4 Step5
  • 17. 外部への発信 No.7 オープンスクールに合わせた旅行商品の企画 : オープンスクールに合わせた旅行商品の企画 現状と課題 理想状態  毎年2度津和野で行われる津和野高校のオ  津和野高校では津和野高校のありのままの  オープンスクールに合わせた旅行商品を企 ープンスクールに合わせる形で、オープンス 姿が見れるオープンスクールが行われている 画する事で、首都圏から津和野高校のオープ クールに特化した旅行商品を企画する。島根 にも関わらず、県外から参加するには多額の ンスクールに参加する生徒が増えた。これに に特化した旅行会社であるNDRトラベるを中 費用が掛かるため、県外からの参加者は少な より、県外から入学する生徒が増え、津和野 心に協議中の案件であり、本年度のオープン いという現状がある。 高校の入学者数増加に繋がった。 スクールから試験的に実施される見込みであ  オープンスクールを行うのであれば、全国  また、生徒のみならず、生徒の保護者も一 る。 募集に関連させて、オープンスクールに来ら 緒に津和野へ来町し、オープンスクールの前  この取り組みは、萩・石見空港の利用促進 れた生徒を絶対に入学させる気概で行わなけ 後で津和野の町を楽しむケースが増え、オー にもつながり、同時に津和野町の交流人口・ ればならないはずである。 プンスクールがてこになり、津和野の交流人 入り込み観光客数増加にも寄与すると考えら  また、萩・石見空港には利用促進のための 口が劇的に増加し、同時に萩・石見空港の利 れ、町にも利益還元できる取り組みであると 助成金などが整備されているにもかかわらず 用促進にも貢献することができ、地域と町に 考えられる。 それらの制度を知っているのはごく一部の人 利益還元されることとなった。 間に限られている。    備考)萩・石見空港利用促進助成金   Step3まで完了することを 2012年度の目標とする。 東京での広報方法を考える NDRトラベる 秋本部長の協力 2012年10月20日に行 NDRトラベると協議 2012年度中に2013年度 2013年度に実際にオ 夏のオープンス われるオープンスク を行い、来年度以降の に旅行商品化すること ープンスクールに首 クールには大阪 ールに向けて旅行商 商品化を目指す。 を決定する。 都圏からの来客を受 便も利用する。 品を企画する。 け入れいる。 Step1 Step2 Step3 Step4 Step5
  • 18. 外部への発信 No.8 日本各所に津和野高校のパンフレッ : トを配置 日本各所に津和野高校のパンフレットを配置 現状と課題 理想状態  本年度9月にIFJの取り組みにより津和野高  現在津和野高校のパンフレットは大阪や近  本当に必要とされる場所にパンフレットを 校のパンフレットが設置された文京区役所と 隣の中学校に対して機械的に送付されている 配置することで、サテライト説明会の効果を にほんばし島根館に加え、島根県大阪事務所 だけで、戦略的な配置などが行われていない 乗ずる形での広報が見込めるようになった。 や、その他島根に関係する企業や団体にパン 状況である。  また、ピンポイントで戦略的に狙い打った フレットとポスターを常備設置していただく  せっかくすばらしいパンフレットを町の人 地域や団体から入学希望者が増えるようにな ことで、津和野高校の広報を行う。 が作っているにもかかわらず、これが活かさ り、津和野高校の入学者数増加の一助となっ  同時に、島根県人会にも働きかけ、県人会 れていない現状は非常にもったいないと言え た。 の方々に協力していただく形で、東京をはじ る。  加えて、たくさんの方にパンフレット配布 めとする日本の各所に津和野高校のパンフレ  また、東京や大阪に外部リソースとして協 の協力を通じて津和野高校について知っても ットを配置する。 力可能な団体があるにもかかわらず、これら らい、かつ、津和野高校の魅力化に関わって に協力を要請していない事は、先に挙げた説 もらう事で、津和野高校に対する支援体制が 明会に関する課題と同様である。 拡充され、今後の取り組みに活かされること になった。    Step3まで完了することを 2012年度の目標とする。 県事務所や高校同窓会に協力要請 既に実行済み 文京区・にほんばし 県人会に協力要請。 2012年度中に大阪・広島 2013年度以降さらに 大手塾にも資料 島根館へのパンフレ さらに配置先を確保する。 ・東京にそれぞれパンフ 配置場所を拡大する 配布を行う。 ット配置。 レットを配置する。 ことで発信力強化。 Step1 Step2 Step3 Step4 Step5