setParamを用いた原音設定の解説
setParamって何?
UTAU音源の原音設定(パラメータ)データを
設定するのに特化したソフトです。
そもそも原音設定って何?
●
録音したwavデータをUTAUで使用するため、
発声のタイミングや前後の音と重ねる範囲などを
数値で示したデータ集
●
ファイルの形式は「oto.ini」
●
UTAU音源を作るには最低でも
「音声の録音」と「原音の設定」が必要不可欠です。
音声の録音→「OREMO」
OREMOはUTAU音源の録音に特化したソフト
キー1つで録音&保存ができる
原音の設定→「setParam」
setParamはUTAU音源の原音を設定するのに特化したソフト
setParamの機能
● 原音パラメータの自動推定
● 原音パラメータの手動設定
● パラメータ設定時の連動機能
● スペクトル表示(周波数分布図)
● 発声タイミング試聴機能
● エイリアスの一括変更
●
wavファイルの一括編集
● 指定範囲の再生
…  などなど
原音パラメータの基礎知識
原音パラメータは5つあります。
① 左ブランク(オフセット)
② 子音部(固定範囲)
③ 先行発声
④ オーバーラップ
⑤ 右ブランク(ブランク)
左ブランクと右ブランク
左ブランクから右ブランクまでの範囲は
実際に合成に使われる原音の範囲を示したパラメータ
子音部
子音部は原音を引き伸ばしたくない範囲を
指定するパラメータ
(子音部から右ブランクまでが母音部として合成時に引き伸ばされる)
先行発声
先行発声は音符の先頭と原音の発声タイミングを
紐付けるパラメータ
オーバーラップ
オーバーラップは前の音の後ろ側と音の先頭を
どれだけ重ねるか示したパラメータ
原音パラメータまとめ
●
左ブランクはwavファイルの先頭からの距離
● オーバーラップ・先行発声・子音部は左ブランクからの距離
●
右ブランクはwavファイル末尾からの距離
原音設定って難しそう
「単独音」と「連続音」はsetParamで
原音パラメータの自動推定ができます。
※ …単独音 「あ」、「きゃ」など1音節ごとに録音された 
        音声を元に合成されるUTAU音源の方式
※ …連続音 「あいうえお」など連続した音声を元に
     合成されるUTAU音源の方式
具体的にどうやって設定する?
● 自動推定→自動推定のパラメータを元に手動で修正
  パラメータの自動推定をしっかり行えば
  原音設定は5割~7割完成してます。
●
他のUTAU音源の原音設定を見て真似をする。
  これが一番の近道です。
  仕組みは覚えずにそれなりに形になっていれば良い!
  特に原音設定を多く請け負ってる人が担当した
  UTAU音源は積極的に参考にしましょう!
● スペクトルを観察する(スペクトル=周波数分布図)
  スペクトルは原音の子音と母音の情報が一目瞭然です。
自動推定の方法
フォルダを読み込む → 「パラメータを自動的に生成する」
↓
音源方式に合わせて選択する
単独音の自動推定の方法
パラメータの自動推定で
「単独発声データ」を選択する。
「以下の各パラメータを
wav毎に自動設定」に
チェックを入れる。
「全wavに対して」実行を
押すと推定が始まるので暫く放置
基本的にはこれでOKです。
連続音の自動推定の方法
パラメータの自動推定で
「連続発声データ」を選択する。
収録テンポと発声開始位置の値を
入力する。
「収録テンポから各値を初期化」を
押し、「自動補正を使う」に
チェックを入れる。
その他のオプションを適宜設定し
「パラメータ生成」を押す。
生成にしばらく時間が掛かりますが
データが出来るまで待ちましょう。
連続音の自動推定の補足
● 収録テンポは録音時に使用した
  ガイドBGMのテンポを入力する。
● 発声開始位置は発声頭の
先行発声の位置ではない。
● 発声開始位置は発声の頭の位置から
  収録テンポに対応した先行発声値を
  引いた値
● 収録テンポが100の場合
  →先行発声値は300msec
● 収録テンポが120の場合
  →先行発声値は250msec
● (30000÷収録テンポ=先行発声値)
● ※仕様は変更される場合があります。
画像の例の場合
収録テンポは120とすると、
先行発声値は250なので
発声開始位置の値は「390」
各パラメータの基本的な設定方法
① パラメータをドラッグする
各パラメータの基本的な設定方法
→
② 各パラメータに対応した
 キーとカーソルの位置で設定する
SetParamの基本的な操作方法
基本的には
設定→次の音に移動→設定→次の音に移動
の繰り返しです。
前後の音に移動するには
● マウスホイールの上下
● 矢印キーの↑↓
●
FキーのF6とF7
スペクトルを表示する
波形上を右クリック、または「表示」から
「スペクトルを表示」にチェックを入れる。
子音と母音って何?
● 私達が普段話している言葉の文字には
  子音と母音という概念があります。
● …「あ、い、う、え、お」 母音
● …「か、さ、きゃ、ちぇ等」 子音+母音
画像は「さ」の波形
子音と母音と先行発声の法則
● 人が歌うとき、音符の開始位置より子音が先行する。
● 子音を持つ音節は拍の頭が子音と母音の境目になる。
● 子音と母音の境目=「先行発声の位置」 ※例外あり
● これらの法則に基づきスペクトルを見ながら
 「原音の設定」を行う。
画像は一定間隔のリズムに
合わせて「さ」を発声した例
右ブランクは二種類ある
右ブランクは正の値と負の値の二種類の表現方法がある。
●
正の値の場合はwavファイル末尾からの距離
● 負の値の場合は左ブランクの位置からの距離
右ブランクを負の値に変換する
負の値の右ブランクは主に連続音やCVVC音源で使われます。
「オプション」→「右ブランクの表現方法」→
「左ブランクからの時間」にチェックを入れる。
「左ブランクからの時間に変換する」を押す。
連続音の設定モード
setParamはオプションを組み合わせると
連続音の原音設定が楽になります。
②オプション→「マウス、キー操作の設定」→「マウスで先行発声を動かした時、」→
 「他パラメータも一緒に動かして相対的な位置関係を保つ。」にチェックを入れる。
①「右ブランクの表現方法」→
「左ブランクからの時間~」にチェックを入れる。
連続音の設定モード
③オプション→「マウス、キー操作の設定」→
 「発声タイミング補正モード」にチェックを入れる。
発声タイミング補正モードはクリックで先行発声値を設定するモード。
上記①~③のオプション設定をして、波形上をクリックすると
先行発声値と他パラメータが連動して原音設定ができます。
エイリアスとは
エイリアスはUTAUで実際に歌詞として扱われるパラメータ。
wavファイル名と歌詞を紐付ける役割があります。
またサブフォルダに音源を構成している場合、
エイリアスを付けないとUTAUで読み込まれないので要注意!
( )内がエイリアス 原音パラメータ一覧から直接編集もできます。
エイリアスの一括設定
ツール→「エイリアス一括変更」から
エイリアスの一括設定ができます。
エイリアス一括変換ウィンドウでは
変換規則に基づき
エイリアスを変更できます。
エイリアス一括変換の変換規則
●
単独音にエイリアスを入れる場合:変換規則に「%f」
●
「あ」を「あ↑」にしたい場合:変換規則に「%a↑」
●
「あ」を「あ強」にしたい場合:変換規則に「%a強」
●
「a あ」を「a あC3」にしたい場合:変換規則に「%aC3」
●
エイリアスに重複番号を付けたい場合:「%a%r」
(同時に%rの上限値を指定すると重複を上限値で減らせます)
基本的にはエイリアスを入れてから接尾辞を編集しましょう。
ウィンドウの拡大&縮小
setParamはダウンロードしたままの状態だと
ウィンドウが小さいことがあります。
● 波形の上にカーソルを合わせ
  Ctrl + shift + マウスホイール上下 で
  波形(縦方向)の拡大&縮小
●
F11・F12キーで波形(横方向)の拡大&縮小
● スペクトル窓も同様に拡大&縮小が可能
ファイルの保存は忘れずに
oto.iniの保存は「ファイル」→「原音パラメータの保存」
または「Ctrl+S」
CVVC音源の原音設定について
Q.CVVC音源の自動推定はできますか?
A.wavファイルを解析するタイプの自動推定ツールは
  現時点ではありません。(2014年12月22日現在)
  その代わり、デルタ様が配布されているツール
  『テンプレ吐き出す君「mkototemp」』で
  CVVC用のoto.iniが生成できます。
  配布先↓
http://ch.nicovideo.jp/delta_kimigatame/blomaga/ar591802
謝辞
OREMO、setParam制作者:nwp8861(耳ロボP)様
OREMO
http://freett.com/nwp8861/soft/oremo/
setParam
http://freett.com/nwp8861/soft/setParam/
解説バージョン:setParam-3.0-b140622
執筆:巽(@tatsu3)
公開:2014-12-22

setParamを用いた原音設定の解説

Editor's Notes

  • #5 予め用意したBGMに合わせて録音もできます。
  • #6 こちらもフリーソフト
  • #7 様々な機能が備わってます。
  • #14 まずは自動推定から
  • #25 UTAUでは「ん」も母音として扱います