RSGT2021での講演内容です。

1. NTTみたいな企業で
新アプリを
スクラム開発して
みんなが笑顔になった

2. 川淵 聡
satoru.kawabuchi@ntt.com
buchi@goo.jp
NTTグループで勤務しています
●インターネットのエヴァンジェリスト
ーインターネット解説本とか
●ポータルサイトgoo（www.goo.ne.jp）のサービス担当
ー検索、ID課金、メール、コミュニティとか
ー日本初のウェブメールサービスとか
ービジネス向け新聞企業情報有料サービスとか
●インキュベーション
ーヘルスケア関係サービス
●デジタルマーケティングサービス
ーウェブアクセス解析・レコメンドサービス
ーマーケティングクラウド

3. 私たちの取り組みをいろんな人たちに知ってもらいたい！！
シェア、いいね！、レポートなどなどよろしくお願いいたし
ます。

4. 本日ご紹介するチームが運営するマイポケットとは！
NTTグループが提供するあんしんあんぜんバックアップサービス

5. RSGT2019で発表した通り当時としては希少だったNTTグループ内でのアジャイルスクラム型開発の
推進を行ってきて、社としての承認を得ることができた。
そもそもアジャイルスクラムでやっていこうと思ったのはなぜか！
多様な購買活動シンプルな購買活動
売る力を大活用
買ってもらえる
使ってもらえる
使い続けてもらえる

6. おとなの事情
• スタート時点での失敗(BEFOREアジャイル体
制）
• アプリをとにかく急いでリリースした
• 品質を犠牲にスピード重視でアプリを提供した。
• 超短期でリリース

7. まずはやってみよう！
WE WANT TO BE AGILE
高速でPDCAをまわせる仕組みとしてグループ会社に“委託”
ＮＴＴ本体 グループ会社
顧客にとって
いいものを作って！
了解です！

8. •これが大きな罠

9. そもそもアジャイルスクラムでやっていこうと思ったのはなぜか！その2
アプリの改善がうまく進まなかったから
品質 スピードX
当時の考えとしては品質は犠牲にしてもスピードを早くまわしていかなくてはならないという意識で
始めたプロジェクト
FROM和田卓人さん：質とスピード

10. • スタート時点での失敗(BEFOREアジャイル体制）
• アプリをとにかく急いでリリースした
• 品質を犠牲にスピード重視でアプリを提供した。
• 超短期でリリース

11. そうは言ってもなんとかできるん
じゃないの！
1）プロセ
スの改善
2）アプリ
の改善

12. 分類 課題 解決へ向けた取り組み
１ 心理的安全 一人一人のメンバーが物申
せない（感）
○占有ルームで戦友に！
２ ユーザー価値 プロダクトバックログを作
れない
○インセプションデッキ
で共通意識
○ユーザーストーリー
マッピングで全員が共通
意識
３ スプリント 社内ルール通りにいくとス
プリントを回せない
○社内ルールは守りなが
らスプリントを実行
○社内の別チーム（ステ
イクホルダー）への信頼
感
４ 体制 差込仕事がなくならない △マネージャーが頑張
る！けどできないことが
多い

13. 半年ぐらいで回す状況から特区化をきっかけに短期スパン化
ここを不要としてもらった
CP1
開発開始よ
CP2
開発の仕方
わかったよ
CP3
提供可能
になったよ
CP4
提供するよ！
プロセス

14. ちゃんとやる開発開始。まずは二週間でスプリント開始
見積もり リリース
見積もりから想定 見積もりから想定した
スプリント回数
ちゃんとやる
リファインメント
Sprin
t
Sprin
t
Sprin
t
Sprin
t
Sprin
t
リリース
CP1
開発開始
CP2
開発の仕方
わかったよ
CP3
提供可能に
なったよ
CP4
提供するよ
プロセス

15. リファインメント
Sprint Sprint Sprint Sprint Sprint Sprint Sprint
リリース
見積もり外しが激減！！！
振り返り回数が増えたことで成長できた！
CP1
開発開始
CP2
開発の仕方
わかったよ
CP3
提供可能に
なったよ
CP4
提供するよ
プロセス
倍増
Sprint Sprint Sprint Sprint
Sprint
ちゃんとやる開発開始。まずは一週間スプリント化

16. ベロシティは４倍

17. 毎週のように愚直に
１００行とかのコード修正範囲で
結果不具合（ほぼ）なし
より自由度の高いプロセスでの運営実現
CP1
開発開始
CP2
開発の仕方
わかったよ
CP3
提供可能に
なったよ
CP4
提供するよ
プロセス

18. 乗り越えられない課題がある

19. FROM和田卓人さん：質とスピード

20. 一番やりたいことになかなかたどり着けない
インセプションデッキ
NTTグループが提供する
あんしんあんぜんバック
アップサービスです。
特に他社を超える速さでバックアップできることの実現に苦慮

21. やってみた
アプリ
Code Code Code
手を入れる
アプリ
Code Code Code
全然関係ない機能部分に影響が！！！！！

22. アプリを小さく少しづつ直してきたが、
限界に

23. 様々なプレッシャー
古いアーキテクチャ（Objective-C & Java）
機能が多くて試験が増えた
以前のアプリでやろうとしても試験自動化ができない
ブラックボックスで時間がかかってスピーディな開発ができない
これをこのまま作り続けても改善の余地は無いという結論
機能が多くなりすぎていた→シンプル化を進めるということ。

25. 許されたプロセスの範囲で
ちょっとづつ
アプリを作り直そう！
とある
スプリントレビュー
での決断デジション

26. 従来の我が社の取り組みだと
CP1
アプリを刷新
する判断
CP2
それに伴う開
発の仕方審議
CP3
開発できましたよ、
試験して問題な
かったですよ
CP4
提供するよ
プロセス
もともとあるアプリをそのまま刷新する要件定義
半年〜１年
もともとあったアプリを全部捨てちゃって、
新しいアプリに一気に差し替え

27. 現アプリ（コードネーム平成）
新アプリ（コードネーム令和）
こんなやり方
最低限のメンテナンスと、使われない機能の廃止
Objective-C & Java
Swift＆ Kotlin
機能は少しづつ作ったらリリース
▲高速バックアップ
▲写真の一覧（プレビュー）
▲写真画像表示
▲写真画像の削除
ユーザーが新アプリで不便
を感じなくなったら終息
2021/3目処

28. 我が社としては画期的な取り組みの仕方を実施
CP1
アプリを刷新
する判断
CP2
それに伴う開
発の仕方審議
CP3
開発できましたよ、
試験して問題な
かったですよ
CP4
提供するよ
プロセス
もともとあるアプリをそのまま刷新する要件定義
少しづつ
リリース
もともとあったアプリを全部捨てちゃって、
新しいアプリに一気に差し替え
ステイクホルダ
に許可をもらう
旧アプリの機能改
善という位置づけ
で許可をもらう
旧アプリの機能改
善という位置づけ
で許可をもらう
旧アプリの機能改
善という位置づけ
で許可をもらう

29. 新アプリの開発は慎重に！ 過去の失敗を学びにして

30. NTTコム技術顧問
和田（t-wada）さん
NTTコム技術顧問
吉羽（ryuzee）さん
アジャイルプロセスの推進に必要な両翼の要素を
NTTコムの顧問陣の力を借りて補強
NTTコム技術顧問陣の支援を活用

31. ペア/モブ作業の定着
・個々の開発者の開発技術の底上げ
発言者の偏り是正
・ファシリテーターの持ち回り制
→ランダム性を持たせるなど工夫しながら実施
・開発メンバへの啓発活動
→スクラムイベント時に全体に共有
→振り返りでの議論
→SM - 開発メンバの1on1
→スクラムコーチのコメント共有
ランダム指名botの様子
SP振り返りのTRY(改善案)
イベント(SPレビュー)時の共有

32. 品質管理への取り組み
アジャイル(スクラム)開発手法の導入に合わせ、
プロダクト(マイポケットアプリ開発)独自の品質基準を策定し、品
質管理部門に共有。

33. CI/CDへの取り組み ※CI/CD：継続的インテグレーション/継続的デリバ
リー
「動くコードに触れるな」＝「既存コードを変更する過程で、壊して動かなくなって
しまったら元も子もないじゃないか」という教えがあるが…
OSや言語、フレームワークなどが変わる速度や頻度が以前より早くなり、
昨今は「コードに一切手を触れていなくとも動かなくなる(触れざるを得ない)」
状況であり、今後もっと加速すると推測される。
安心かつ積極的にコードに手を入れることができて、異常にすぐに気付ける、かつ、
すぐに元に戻せる「Cover&Modifyな状態」を目指す必要がある。

34. CI/CDへの取り組み ※CI/CD：継続的インテグレーション/継続的デリバ
リー
和田卓人技術顧問の支援のもと、
「試験自動化しやすい設計/実装、UnitTestの自動化」を推進
現状は、
iOSアプリ ： 一部機能について、CIの運用を開始
Androidアプリ ： 和田氏とのモブプログラミングを活用しながら実施

35. CI/CDへの取り組み ※CI/CD：継続的インテグレーション/継続的デリバリー
試験自動化の概要と取り組みの一風景。
ソースコードの変更登録を契機に、
自動的に単体試験を実行し、
チャットに結果を送信する仕組み
和田氏とのモブプログラミングの風景 チャットへの通知

36. コロナ禍における開発作業
平時からクラウドツールなどを活用していたため、
在宅勤務へ切り替え時に、開発作業やコミュニケーションに影響が
出なかった
Teamsを利用したスクラムイベント(スプリントレビュー、
振り返り)の様子

37. バックアップ
高速化
・マルチスレッド化
・バックアップして
る感があるUI
・素早く動くアプリ

38. バックアップした
写真・動画を
見る

39. FROM和田卓人さん：質とスピード
まなび

40. ・こういうやり方をやってもいいんだという気づき
「許可を求めるな、謝罪せよ」の精神
・プレッシャーからの解放
納期に向けて何とかしなければというプレッシャーがなくなり、1週間スプリント
の間で終わらせるプレッシャー以外は無くなり気持ちが余裕ができ、コードの勉
強などに時間を充てることができるようになった。
・スピード感あった
作ったものがすぐに出ていくので気持ちが盛り上がった。
・CIの大切さを学んだ
品質を大事にコードを書くのが一番高速！

41. これから目指す姿
さらなる高速化
AppStore課金/Google Play課金
この取り組みを横展開

42. 42
NTTみたいな企業でもできる！
変わってきた！