11. • 全てのノード x の同時分布の対数を考える
- x の成分の 2 次式になっているので、p(x) が多変量ガウス分布であるといえる
8.1.4 線形ガウスモデル 11
• 有向グラフで多変量ガウス分布を表現する
- D 個の変数上の有向グラフで、ノード i はガウス分布に従う確率変数 xi を表すとする。
- 親ノード条件付きの xi の確率分布がガウス分布に従うとすれば、
- wij, bi は平均を支配するパラメータであり、vi は xi の分散を支配するパラメータ
(8.11)
(8.12)
(8.13)
17. 8.2.1 グラフの例:tail to tail 17
• 図 8.15 のようなグラフ
- c について周辺化しても 𝑝(𝑎) 𝑝 𝑏 の形にならないので独立とは言えない
(8.23)
𝑝(𝑎, 𝑏, 𝑐) = 𝑝(𝑎|𝑐) 𝑝 𝑏 𝑐 𝑝(𝑐)
𝑝 𝑎, 𝑏 =
𝑐
𝑝 𝑎 𝑐 𝑝 𝑏 𝑐 𝑝(𝑐) (8.24)
(8.25) 図 8.15
• c を観測して条件付けた場合(図8.16)
- 𝑝(𝑎|𝑐) 𝑝 𝑏|𝑐 の形になったので条件付き独立である
- ノード c は、この経路についてtail to tail であると表現する。
➢ c が矢印の tail で繋がれている
𝑝 𝑎, 𝑏 𝑐 =
𝑝 𝑎, 𝑏, 𝑐
𝑝 𝑐
= 𝑝 𝑎 𝑐 𝑝(𝑏|𝑐)
図 8.16
head
tail
head
tail
a → b の経路が c の条件付け
によって block される
18. 8.2.1 グラフの例:head to tail 18
• 図 8.17 のグラフ
- c について周辺化 → 独立でないことがわかる
(8.26)
𝑝 𝑎, 𝑏, 𝑐 = 𝑝(𝑎)𝑝(𝑐|𝑎)𝑝 𝑏 𝑐
𝑝 𝑎, 𝑏 = 𝑝 𝑎
𝑐
𝑝 𝑐 𝑎 𝑝 𝑏 𝑐
= 𝑝 𝑎
𝑐
𝑝 𝑏, 𝑐 𝑎 = 𝑝 𝑎 𝑝(𝑏|𝑎) (8.27)
図 8.17
• c を観測して条件付けた場合(図8.18)
- a から b の経路を c が block したことによって条件付き独立になった
図 8.18
head tail
19. 8.2.1 グラフの例:head to head 19
• 最も特殊な例
• 図 8.19 のグラフ
- 条件付け無しでも a と b が独立であることが分かる
- c で条件付けすると独立ではなくなる
- c が観測されていなければ block されており、c が観測されることでa, b間に依存関係が生まれる
(8.28)
𝑝 𝑎, 𝑏, 𝑐 = 𝑝 𝑎 𝑝 𝑏 𝑝 𝑐 𝑎, 𝑏
図 8.19
head head
図 8.54
• さらに特殊な性質
- head to head では、c が観測されていなくても、
c の子ノードが観測されていれば a → b の経路
の block が解かれてしまう
➢演習 8.10
20. 8.2.1 グラフの例:head to head 20
• head to head のさらに特殊な性質:弁明
• 車の燃料装置に関係する 3 つの 2 値確率変数について考える
- B: バッテリが切れていない(B=1) or 切れている(B=0)
- F: 燃料タンクが満タン(F=1) or 満タンじゃない(F=0)
- G: 燃料計が満タン(G=1) or 満タンじゃない(G=0)
- バッテリと燃料タンクは独立に、以下の確率に従うとする
➢𝑝 𝐵 = 1 = 0.9
➢𝑝 𝐹 = 1 = 0.9
- B, F が与えられたとき、G は以下の条件付き確率に従うとする
Battery Fuel tank
Gauge
図 8.21 (左)
21. 8.2.1 グラフの例:head to head 21
• head to head のさらに特殊な性質:弁明
- 何も観測されていないとき、燃料タンクが空である確率
𝑝 𝐹 = 0 = 0.1
- 燃料計 (G = 0) を観測したとき、燃料タンクが空である確率
➢G = 0 を観測したことによって F = 0 の確率が上がった
- さらにバッテリー (B = 0) を観測したときにどうなるか
➢ F とリンクが繋がっていないノード B の条件付けによって
𝑝 𝐹 = 0 が小さくなっている
➢バッテリが切れているという事実が、燃料計が空を指している
という事実を弁明している
22. 8.2.2 有向分離 (d-separation) 22
• これまでに登場したリンクと条件付き独立性の関係を、単一ノードからノード集合まで拡張
- ノード集合 A, B, C について、A ⫫ B | C が成立する場合は以下のいずれかのノードが存在する
1. 集合 C に含まれるノードであって、経路に含まれる矢印がそこで head-to-tail あるいは
tail-to-tail である。
2. 経路に含まれる矢印がそのノードで head-to-head であり、自身あるいはそのすべての
子孫ノードのいずれもが集合 C に含まれない。
- 例:下記のグラフにおいて、 a → b の経路は block されているか?
1. c が観測された場合 2. f が観測された場合
・f はtail-to-tail だが観測されていない
・e は head-to-head だが、
子ノードが観測されている
→A, Bは独立とはいえない
・f がtail-to-tail で観測されている
・e は head-to-head かつ、自身とその
子ノードが観測されていない
→A, Bは独立である
24. 8.2.2 有向分離 (d-separation) 24
• ナイーブベイズでも有向分離に関連するグラフ構造がみられる
- クラス分類で利用されるモデル
- 観測変数 x は D 次元ベクトル
- K 個のクラスに分類する
- z は クラス分類を表す K 次元ベクトル
- クラス z で条件付けすれば、x1,…,xD は条件付き独立
図 8.24
• 例:迷惑メールの分類
- z : {受信ボックス, 迷惑メールフォルダ} の 2 クラス分類
- x : Bug of words, 文章中の単語を数値表現したもの
- z の事前確率を導入すれば、𝑝 𝐱 𝐳 は条件付き独立となる
➢単語間の関係性を考慮せずに、クラス z における単語 x の確率を考えればよい。
➢実際にはメール分類はもっと複雑であるため、誤分類が多い
25. 8.2.2 有向分離 (d-separation) 25
• マルコフブランケット
- あるノードの条件付き独立性を考えるための最小単位
- ノード xi について、 xi 以外の全てのノードの条件付き確率について考える
図 8.26
つまり、 xi の条件付き独立性について考えるとき、
1. 親、子
2. 共同親
だけを考えればよい
このようなノード集合をマルコフブランケットと呼ぶ
xi が含まれる項以外はキャンセルされるため、
xi の確率自身と xi を親に持つノードのみが残る