Junnosuke Mizutani Bachelor Thesis

1. Core Isolation and Memory Allocation for
Embedded Multikernel-Based Systems
⾮周期タスクの応答性を考慮したマルチカーネ
ルにおけるコアアイソレーションとメモリ割り
当て
2020/02/12 卒業論⽂発表
理学部情報科学科4年 05-181026
加藤研究室 ⽔⾕淳之介
1

2. 背景
組込みシステムの特徴
各プロセスの負荷に
⼤きなばらつき
電⼒効率が重要
⾮対称マルチコアアーキ
テクチャの採⽤
Large core:計算性能
に重点
Small core:電⼒効率
に特化
2

3. 既存研究
Dual Operating System [Sangorrin, '10]
RTOS(real-time OS)とGPOS(general-purpose OS)を
同時に動作
RTOSのリアルタイム性を保持しつつGPOS上でのス
ループット改善
スケジューリングオーバーヘッド
FriendLoader[Yabuuchi+, '18]
コアを専有的に⾮周期タスクへ割り当て
親OSとのオーバーヘッドなし
アセンブリ⾔語のみ
1コアのみ
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4. FriendLoader2の
設計と実装
FriendLoader
[Yabuuchi+, '18]
と共通のアプローチ
Large coreを専有的に割
り当て
スケジューリングオ
ーバーヘッドを回避
Cプログラムに対応
複数コアのブート‧コア
間通信 4

5. FriendLoader2の設計と実装
⾮周期タスクをアイソレーション
タスク完了後にコアを回収 5

6. FriendLoader2の設計
と実装
Friend Kernelの性質
マルチタスキング不要
それぞれのfriend processに特
化可能
Library OSアプローチ
[Engler+, '95]を採⽤
静的コンパイル&リンクにより
実⾏ファイルを⽣成
オーバーヘッド削減
プロセス間通信等の機能をライ
ブラリの形で提供 6

7. FriendLoader2の設
計と実装
Home Kernel
Linux(4.14-rc7ベース)
LKM(Loadable Kernel
Module)を実装
Friend Taskの実⾏
1. コンパイル&リンク
2. バイナリに変換
3. 物理メモリにロード
4. ユーザー操作でブート 7

8. 評価環境
ハードウェア：
Hikey 960 開発ボー
ド
ARM big.LITTLE
2.4 GHz ARM
Cortex-A73 x 4
Large core
1.8 GHz ARM
Cortex-A53 x 4
Small core
8

9. 評価
⽐較対象：
提案⼿法とLinux
評価⼿法：
Home Kernelに負荷
をかけ、Friend Task
の性能を計測
Linuxでは
isolcpus によりコ
アを擬似アイソレー
ション
評価タスク：
コア間通信を伴うタ
スク(+α) 9

10. 評価
⽬的：コア間通信において提案⼿法がLinuxより優れてい
ることを⽰す
負荷：システムコールを発⾏するシェルスクリプト
評価タスク：コア間通信ライブラリを使った⾃作タスク
for i in N:
core1 -> core2
core1 <- core2
Linux実⾏ではマルチプロセス
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11. 評価結果
縦軸は負荷6つのときのスコアを1とした⽐
スコアは計算速度に⽐例（⾼いほうが良い） 11

12. 評価結果
スコア
提案⼿法のほうが低い
実装によって補える
負荷増に対する性能低下の割合
提案⼿法のほうが性能低下を抑えられる(25%程度)
12

13. 結論
⾮対称マルチコアアーキテクチャ上で
特定プロセスのスループットを改善するOS設計を提案
評価の範囲ではLinuxと⽐較し性能低下を25%程度に抑え
た
今後の課題
Unikernelをfriend kernelとして使えないか検討
⾼速化が期待できる
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