ICO(Initial coin offering)の概要からトークンの実装、そしてICOプロジェクトを始めるためのポイントについて説明します。

1. ICOで100億円調達してみよう
〜トークンの実装からエコシステムの設計まで〜
@ykubot1

2. ICOとは？
・Initial Coin Offering
・トークン(≒仮想通貨)を対価として資金を調
達するクラウドファンディング

3. IPOとICOの違い
Developer
User
証券会社
株式市場
Block chain
株式公開
株式取引
監査
Developer
User
トークンセール
トークン取引
Service
サービス利用等
IPO(Initial Public Offering)
・取引されるアセットは株
・売り出しの主体が証券会社
・提供するための基準やルール
が明確に決められている

4. Developer
User
証券会社
株式市場
Block chain
株式公開
株式取引
監査
Developer
User
トークンセール
トークン取引
Service
サービス利用等
IPOとICOの違い
ICO(Initial Coin Offering)
・取引されるアセットはトー
クン（仮想通貨）
・売り出しの主体はなし
・サービス提供者が自由にル
ールを決定

5. そもそもブロックチェーンとは
？
分散ネットワーク上に取引データ(トランザクション)を記録
することで耐改ざん性、低コスト化などが実現できる技術
トランザクション(取引)例
○仮想通貨(トークン)の送金
○スマートコントラクトの実行等

6. ブロックチェーンアプリのアーキテクチ
ャ
Blockchain
Token
App
Blockchain
Token
Token Token Token
Augur,
Storj,
Counterparty
1 Layer Application 2 Layer Application
・提供されるアプリケーションは基盤の
ブロックチェーンとイコール
・利用にはブロックチェーンのトークン
を支払う
App App App
・ベースとなるブロックチェーン上に新
たなアプリケーションを構築する
・利用にはアプリケーションが発行する
トークンを支払う
※サービスの設計によってはユーザが直接支
払わないものもある

7. ICOに使用されるトークン
⬇︎
通貨としての機能を持った
スマートコントラクト

8. Token Contract
・Ethereum上で動くコントラクト
- ERC-20準拠
(ICO用トークンの実装における取り決め)
・独自通貨を管理するエージェント
- 情報を保持しておくためのステータスを持つ
- 送金など通貨として必要な機能が定義されている
●ステータス
- 保有量
- 期限 etc..
●関数
- 送金機能
- 換金機能 etc..

9. トークンのプログラム（一部抜粋
）
・トークンを送金する関数
・送金元アドレスが保有するトークンを減算し、送金先アドレスに
加算している

10. トークンを送金するデモ

11. トークンエコシステムの設計

12. Token Eco System
Developer
User Invester

13. Developer
Invester
Token Eco System
トークン利用におけるインセ
ンティブやユーザビリティが
適切に設計されていること
User

14. Developer
User
Token Eco System
Invester
投資商品として可能性がある
こと
市場で公平かつ簡易に取引でき
ること

15. InvesterUser
Token Eco System
Developer
・トークンの市場価値とアプリ内価値とのバランスが適切に
設計されていること
・非中央集権的かつ持続可能な収益モデルが設計されている
こと
・プロジェクトやプロダクトがオープンであること

16. Token Eco System
Developer
・デベロッパー、ユーザ、投資家がwin-win-winであること
・トークンを中心としたオープンなエコシステムを構築する
User Invester

17. ICOバブル
Filecoin
分散型ストレージサービス
最初の1時間で1.86億ドルを調達
Bancor
仮想通貨の交換プラットフォーム
3時間で1億5,300万ドル調達
Tezos
ビットコインの進化版
2億5,700万ドル！
(292億円) 2億3,000万ドル！
(261億円)
1億5,300万ドル！
(174億円)

18. こんな事例も…
・ICOで調達したプロジェクトで
成功した例は少ない
（成功したと言えるのは
Ethereumくらい…）
・詐欺案件も多い
・投資は自己責任で

19. ICOで100億円調達してみよう
〜トークンの実装からエコシステムの設計まで〜
・ICOはEthereumのキラーアプリ
- ブロックチェーンを使った新しい資金調達の可能性を示した
・従来のサービスとは全く異なる設計が必要
- トークンを中心としたエコシステムを緻密に設計すべし
- ICOで資金調達する場合は、オープンなコミュニティを構築する
必要がある
まとめ