遺伝的アルゴリズム（Genetic）の概要の説明から、実際に巡回セールスマン問題を解くまでを説明しました。

1. 遺伝的アルゴリズム
〜概要から巡回セールスマン問題を解くまで〜
渡辺大智（taichi）

2. 遺伝的アルゴリズム（Genetic Algorithm）とは
・機械学習の手法の１つで、生物の進化をモデルにしたアルゴリ
ズム
→「選択」、「交叉」、「突然変異」といった
遺伝的操作を模した処理で問題を解く
・「個体の学習」をモデルにしているNNに
対して、GAは「生物の進化」をモデルにし
ている
N700系新幹線の形状設計でGAが使われた話が有名

3. 前提
個体C
個体B
個体D
個体(染色体)A
遺伝子
集団

4. 適応度の算出
個体C
個体B
個体D
個体A
遺伝子
集団
適応度
94
80
63
45

5. 選択（適用度が低いものを淘汰する）
個体C
個体B
個体D
個体A
遺伝子
集団
適応度
94
80
63
45除去
今回は50%を淘
汰

6. 交叉（2つの個体から遺伝子を引き継いだ子を作成する）
親個体B
親個体A
集団
子個体B(New!)
交叉点 交叉点

7. 突然変異（一定の確率で遺伝子を変化させる）
子個体
突然変異！
子個体

8. これを繰り返しまくって近似解を見つける
選択
交叉
突然変異
1世代
「局所解」に陥りにくく、「大域的」な
探索ができる。
→ 局所解が多数存在する「多峰性の問
題」に強い

9. 巡回セールス問題（TSP）を解いてみる
• 50個のランダム（x:0〜1.0,y: 0〜1.0 ）な位置にある都市をすべて巡回する
• セールスマンがすべての都市を一巡するときの距離が最短となる経路を求める
（「移動距離」や「交通費」に代替え可能）
• 都市数をnとすると、経路総数は（n-1）!になる。
（30都市で約8.8x10**30）
• 現在のコンピュータでは現実的な時間で最適解を見出せない

10. 乱数だけでTSPを解いてみる
全コードはこちら

11. 結果
10万回実行した時点で、
20.78が最高記録

12. GAでTSPを解いてみる
全コードはこちら

13. 結果
2000世代時点で
6.44が最高記録

14. 今後の研究
・GAで大域的な探索を行いそのあとにNNで許k書的な学習をさ
せるといった組み合わせに期待されている。
→ まだよく理解していない
・何か実用的（現実的）な
巡回セールスマン問題を解いてみたい
→ なんかアイデア出てこない