知っおほしい
もっず
監 修
浜束医科倧孊医孊郚攟射線腫瘍孊講座教授
䞭村 和正
2019幎版
前立腺がんの
攟射線療法のこず
2 囜立がん研究センタヌがん情報サヌビス「患者必携 がんになったら手にずるガむド 普及新版」より 䜜成
攟射線療法を受ける前に
   聞いおおきたいこず
攟射線療法を受ける前に、攟射線療法があなたの前立腺がんの治療に
どのような圹割を担うのかをよく理解しおおくこずが倧切です。
担圓医に次のような質問をしおみたしょう。
担圓医に
聞いた内容を
メモしお
おきたしょう
どのような治療法ですか?
どのような皮類の攟射線を
どのような方法で照射したすか?
副䜜甚がありたすか
その察凊法は
効果ず勧める理由は
入院は必芁ですか
通院で治療できたすか
治療の効果はい぀
どのような方法で調べたすか
ほかの治療法は
ありたすか?
治療の方法は
回数、期間、堎所、費甚など
日垞生掻で
気を぀けるこずは
3
攟射線療法を受ける前に担圓医に聞いおおきたいこず
Message
前立腺がんで行われる治療
医療で甚いられる攟射線の基瀎知識
前立腺がんの攟射線療法 ヌ皮類
前立腺がんの攟射線療法 ヌ根治療法
前立腺がん骚転移ぞの攟射線療法
【コラム】患者さんの声
CONTENTS
「
攟
射
線
療
法
を
受
け
お
み
た
す
か
」
ず
い
わ
れ
た
あ
な
た
ぞ
Message
「あなたに合った治療法ずしお攟射線療法がありたす」「攟射線
療法を受けおみたすか」ずいわれお、あなたは䞍安や迷いを抱えお
いるのではないでしょうか。
 攟射線ず聞いただけで、挠然ずした䞍安から治療を受けるこずを
ためらったり、ほかに手術などの治療法もあるずいわれお、どちらを
受ければいいのか迷ったり。こうした状況を乗り越えるためには、攟
射線療法に぀いおの確かな情報ず正しい理解が必芁になりたす。
 そのお手䌝いをするために、私たちはこの冊子を぀くりたした。
 前立腺がんの攟射線療法にはいろいろな皮類がありたす。いずれ
も昚今の医療技術の進歩により、埓来に比べるずはるかに少ない副
䜜甚で、高い治療効果が埗られるようになっおいたす。ただし、そ
れぞれ利点も、目的根治か緩和かも、治療期間も、䟵襲性䜓
の負担も、費甚も異なりたす。斜蚭によっお実斜可胜な攟射線療
法の皮類も異なりたす。
 攟射線療法を遞ぶのか他の治療法を遞ぶのか、攟射線療法を遞
んだ堎合はどの皮類を遞ぶのか、攟射線療法ず他の治療法を組み
合わせるのかなど、担圓医をはじめ攟射線療法の専門医攟射線治
療医などずよく話し合い、自分のがんのタむプや病状のほか、䟡
倀芳や人生芳、生掻スタむルなどさたざたな条件を考慮し、最適な
治療を遞択するこずが倧切です。
 この冊子が医療スタッフずのコミュニケヌションのきっかけや支
えずなり、あなたの玍埗のいく治療に぀ながるこずを願っおいたす。
浜束医科倧孊医孊郚攟射線腫瘍孊講座 教授 䞭村 和正
4
 
 前立腺がんの3倧治療は、他の倚くの
がんず同様に手術、攟射線療法、薬物療
法です。それらに加えお、前立腺がんで
は、他のがんに比べおおずなしく、進行が
非垞にゆっくりしおいるこずが倚いため、
監芖療法やフォヌカルセラピヌ䞋蚘コ
ラム参照が行われるこずもありたす。
◆◆手術ず攟射線療法
 前立腺がんの手術ず攟射線療法P.8参照
は、がんを治すこず根治を目的に行われたす。
いずれもがんが前立腺の䞭にずどたっおいる限
局性がんで最も掚奚される治療法です。
 前立腺がんの手術は、前立腺ず粟嚢を摘出し
た埌、排尿路確保のために膀胱ず尿道を぀なぐ
前立腺党摘陀術が基本です。同時に前立腺呚囲
のリンパ節を取り陀くこずもありたす。
 手術の方法には埓来からの開腹手術のほか、
患者さんの䜓ぞの負担や尿倱犁、男性機胜障害
などの合䜵症の䜎枛をめざした腹腔鏡手術があ
り、腹腔鏡手術には手術支揎ロボットを甚いた
ロボット手術もありたす。
 攟射線療法には、䜓の倖からがんに攟射線を
あおる倖照射ず䜓の内郚からあおる内郚照射が
ありたす。倖照射は、䞻にリニアックずいう攟射
線治療装眮図衚によっお行われたすが、ト
モセラピヌずいう匷床倉調攟射線治療IMRT
の専甚装眮もありたす。内郚照射は、䞻に小線
源療法によっお行われたすが図衚、骚転
移に察しおのRI内甚療法ずいう治療法もありた
す。詳しくはP.7以降で説明したす。
◆◆薬物療法内分泌療法、化孊療法
 前立腺がんの薬物療法には内分泌ホルモン
療法ず化孊療法抗がん剀がありたす。
 前立腺がんは、アンドロゲン粟巣および副腎
から分泌される男性ホルモンの総称の圱響を
匷く受け、その働きかけによりがん现胞が増殖
する性質がありたす。そこで、アンドロゲンの分
泌そのものや、アンドロゲンのがん现胞に察す
る働きを抑えるのが内分泌療法です。
 内分泌療法は、心臓病などの持病があった
り、がんがほかの臓噚に転移しおいたりしお手
術や攟射線療法を行うこずが難しい堎合、ある
いは手術や攟射線療法の前埌に根治性を高める
目的で行われたす。
 化孊療法は、䞀般的に転移があり、内分泌療
法の効果がなくなった堎合去勢抵抗性前立腺
がん・CRPCに行われたす。
◆◆監芖療法
 監芖療法ずは、前立腺がんず蚺断された際、
すぐに治療を始めなくおも䜙呜が倉わらないず
前立腺がんで行われる治療
治療法は耇数ありたす。よく理解した䞊で
 玍埗のいくものを遞んでください
フォヌカルセラピヌ
 
 フォヌカルセラピヌずは、監芖療法
ず手術や攟射線療法による根治治療
の䞭間に䜍眮する治療法です。限局
性前立腺がんの治療遞択肢の぀ずし
お、がんを治療しながら正垞組織をで
きるだけ残し、治療ず身䜓機胜の維
持の䞡立を目ざしお行われおいたす。
ただし、フォヌカルセラピヌにはさた
ざたな治療が含たれるため治療の評
䟡が難しく、珟状では十分な根拠が
ありたせん。担圓医ずよく盞談しお治
療法を決めおください。
5
倖照射ず内郚照射小線源療法の治療図衚
※PSA怜査前立腺から分泌されるPSAProstate Specific Antigen前立腺特異抗原の血䞭濃床を枬定しお前立腺がんの可胜性が高い人を芋぀ける怜査。
 59 歳の時、頻尿が気になり近くの病院を受蚺
したずころ、前立腺がんの疑いを指摘されたし
た。がん拠点病院で粟密怜査を受けた結果は前
立腺がんでリンパ節転移あり。「手術も攟射線
ももうだめ。内分泌療法しかない」ず告げられ、
倧倉萜ち蟌みたした。
 その埌は、腫瘍内科で内分泌療法を続けおい
たすが、治療開始の幎目、担圓医から「攟射
線療法をしおみようか」ず思わぬ提案が。攟射
線技術が向䞊し、私の病状でも治療効果が期埅
できるようになったずのこず。あきらめおいた
治療が受けられるこずに垌望を感じたした。37
回の攟射線照射を終え、今は病状も安定。スポヌ
ツクラブに通う毎日です。
 振り返っおみお良かったず思うのは、自分が
玍埗できる病院を遞び、正しい情報を埗る努力
をしおきたこず。
 たた、疑問や䞍安を解消するために、聞きた
いこずをあらかじめ箇条曞きにたずめおから受
蚺しおきたこずです。
医療の進歩に垌望を感じたした
68 æ­³
蚺断から幎目
患者さんの
攟射線療法
倖照射の治療に䞻に䜿われる 内郚からがん现胞に攟射線を照射する
リニアック高゚ネルギヌ攟射線治療装眮 小線源療法
倖郚照射倖郚照射 内郚照射内郚照射
攟射線療法で䜿甚する
X線や電子線を
発生させる装眮
攟射線を出す小さな線源カプセルを
前立腺に挿入しお埋め蟌み、
内郚から攟射線を照射する
前立腺
刀断された堎合に、3〜6カ月ごずの盎腞蚺ず
PSA怜査※
、および 1 〜3幎ごずの前立腺生怜で
がんの進行がないこずを経過芳察し、がん现胞
の増殖などがみられた時点で治療を開始する治
療法です。
 最近ではPSA怜査の普及により前立腺がんの
早期発芋が可胜になっおいるこずから、過剰な治
療を防ぎ、手術などに䌎う患者さんの苊痛や生掻
の質QOLの䜎䞋を避ける意味から、監芖療法は
治療の有力な遞択肢の1 ぀になり぀぀ありたす。
◆◆骚転移治療ず緩和治療
 これらのほかに、骚転移に察する治療P.10参
照や、患者さんの苊痛を取り陀き、QOLを維
持するための緩和治療が行われたす。
 緩和治療では、痛みに察しおは鎮痛薬、肺転移
による咳・痰に察しおはステロむド薬、鎮咳剀、去
痰薬、苊しさに察しおは少量の麻薬などの薬物療
法が行われたす。肺に氎が貯たった堎合には、そ
の氎を抜く凊眮が行われたす。たた、骚転移による
疌痛緩和に攟射線療法が行われたすP.11参照。
  
 以䞊のように、前立腺がんでは様々な治療が行
われおいたす。患者さんの状態によっおは、耇数
の治療法を遞択できるこずもありたす。担圓医を
はじめ、攟射線治療医、看護垫、薬剀垫などの医
療スタッフから詳しく説明を聞き、よく話し合いた
しょう。PSA怜査の結果、腫瘍悪性床、リスク分
類、幎霢、期埅䜙呜だけでなく、自分の䟡倀芳や
人生芳、生掻スタむルなどを考慮しお玍埗いく治
療法を遞んでください。
 たた、気になる症状があれば、我慢や遠慮をせ
ずに、早めに医療スタッフに盞談しお適切に察凊
しおもらいたしょう。
6
 攟射線には぀の皮類がありたす。
 ぀は電磁波電波や光の仲間です。
電磁波は波の性質を持っおおり、波ず波の
間隔波長が短くなっおいくず、電波→
光→玫倖線から攟射線X線、γ線になり
たす。もう぀は粒子線で、あらゆる物質
を぀くっおいる原子の構成成分である電
子や陜子、䞭性子などの粒子が攟射線α
線、β線などになりたす。
 攟射線を発生させるには、高い電圧で加
速した電子をぶ぀けるこずによりX線を発
生させたり、粒子を加速したりしたす。
 たた、攟射性同䜍元玠ラゞオアむ゜
トヌプRIの原子栞から出る攟射線を甚
いたす。RIは、原子が䞍安定な状態から安
定した状態になる時に、電磁波γ線、電
子β線、陜子2個、䞭性子個のヘリりム
原子栞α線が攟出されたす図衚。
 攟射線は、食物や倧地など自然界にも宇宙に
も存圚しおいたす。医療で利甚されるのは、攟
射線発生装眮や加速噚などで人工的に䜜られた
攟射線です。医療で重芁な攟射線の性質は、透
過性ず電離䜜甚です。
◆◆透過性ず電離䜜甚
 透過性は攟射線の皮類で異なりたす。α線は透
過性が䜎く、玙も通り抜けるこずができたせん。
β線は玙は通り抜けたすが、薄い板で止たりた
す。X線やγ線はより透過性が高く、玙、アルミニ
りムなどの薄い板、人の皮膚や筋肉も通り抜けた
すが、鉛の板は通り抜けるこずができたせん。粒
子線ぱネルギヌにより透過性が異なるため、
粒子線治療では䜓の衚面を通過し、がんの郚分
で止たるように゚ネルギヌを調敎したす。
 電離䜜甚ずは、攟射線が物質を透過する時にそ
の物質を構成しおいる原子や分子に攟射線のも
぀゚ネルギヌが䞎えられ、原子や分子から電子を
分離させる䜜甚です。攟射線が人の现胞を通過
するずこの電離䜜甚が起こり、DNA遺䌝子が
傷害されたす。现胞分裂増殖を盛んに行っお
いるがん现胞ほど電離䜜甚の圱響を倧きく受け、
DNAの修埩機胜が働かずに、现胞が死滅したり、
増殖できなくなったりしたす図衚3。この特性
を利甚しおがんの攟射線療法が行われおいたす。
攟射性同䜍元玠から攟出される攟射線図衚 攟射線の電離䜜甚を甚いたがん治療図衚
人工的に䜜られた様々な攟射線の持぀
透過性、電離䜜甚が医療に掻甚されおいたす
医療で甚いられる攟射線の基瀎知識
『人ず攟射線のかかわり』栞医孊蚺療掚進囜民䌚議を参考に䜜成
攟射線
DNA
修埩機胜が働く
増殖する正垞现胞
がん现胞
死滅
増殖できず
现胞分裂が
盛んなため DNAが
修埩できない
DNA
DNAが切断されるβ線
陜子
䞭性子
攟射性同䜍元玠
ラゞオアむ゜トヌプRI
原子栞
β線
γ線
γ線
䞍安定で掻発な状態の原子栞 安定した状態の原子栞
攟射線を攟出しお安定した状態ぞ倉化するに぀れ、
埐々に攟射線は匱たり枛っおいく
α線
陜子2  䞭性子2
α線
7
電子線
電磁波
゚ックスX線
ガンマγ線
倖照射
倖郚照射
内郚照射
組織内照射
※IGRTは治療の方法そのものではなく
 攟射線をより正確に照射するための補助技術
・VMAT
 匷床倉調回転攟射線治療
・固定倚門照射 など
陜子線
重粒子線
粒子線
LDR密封小線源氞久挿入療法
HDR高線量率組織内照射
ガンマγ線
アルファα線
ベヌタβ線
❶3D-CRT䞉次元原䜓照射
❷IMRT匷床倉調攟射線治療
❞SBRT定䜍攟射線治療
・IGRT※
画像誘導攟射線治療
❹小線源療法
❺RI内甚療法
非密封攟射性同䜍元玠内甚療法
攟射線
療法
攟射線
療法
 
 前立腺がんの攟射線療法には、がんに
察しお䜓の倖から攟射線をあおる「倖照
射」ず、攟射線を出す物質線源を䜓の
䞭に入れお内郚から攟射線をあおる小線
源療法などの「内郚照射」がありたす。い
ずれも高い治療効果ず少ない副䜜甚をめ
ざしお、がん现胞には倚くの攟射線量を
照射し、呚囲の正垞組織には攟射線量を
少なくする方法が開発されおいたす。
◆◆倖照射
 倖照射には、❶治療範囲をコンピュヌタで前
立腺の圢に合わせお照射する䞉次元原䜓照射
3D-CRTず、❷その進化圢で各照射方向の攟
射線の匷床を倉え、総和ずしおの線量分垃を最適
化しお必芁な箇所に匷い攟射線をあおる匷床倉
調攟射線治療IMRT、❞高い粟床・少ない回数
で倚方向から前立腺がんに集䞭的に攟射線を照射
する定䜍攟射線治療SBRTがありたす。
 最近の䞻流はIMRTで、回転匏のVMAT匷
床倉調回転攟射線治療や固定倚門照射などの
方法がありたす。その他に、陜子線、重粒子線な
ど特殊な粒子線を䜿う治療法がありたす。
 たた、IMRTやSBRTなどでは、治療前や治療
䞭の画像を比范し、照射ごずに前立腺の䜍眮を補
正しお正確に攟射線をあおる画像誘導攟射線治
療IGRTが、補助技術ずしお甚いられたす。
◆◆内郚照射
 ぀は、❹攟射線を出す線源を前立腺内に挿入
しお内郚から攟射線を照射する小線源療法です。
小線源療法には、䜎線量率の線源を氞久留眮す
る密封小線源氞久挿入療法LDRず、粟嚢にも
十分線量を投䞎でき、線源の留眮は䞀時的な高
線量率組織内照射法HDRがありたす。
 もう぀は、❺前立腺がんの骚転移に察しお行
うもので、骚に集積しやすい性質のRIを組み蟌ん
だ薬剀を泚射などで投䞎し、䜓内から攟射線をあ
おるRI内甚療法P.11参照です。
前立腺がんに適甚される䞻な攟射線療法図衚
前立腺がんの攟射線療法は、
倖照射ず内郚照射の2皮類
前立腺がんの攟射線療法 çš® 類
8
リスク
分類
攟射線療法の怜蚎攟射線療法の怜蚎
▌
治療蚈画甚のCTを撮り、病巣を定め、
䜍眮を瀺す印を぀ける
▌
コンピュヌタを䜿っお
照射の範囲、線量、回数などが蚈算される
▌
1回目の治療では䜍眮決めや
確認䜜業などがある
※IGRTの堎合は毎回行いたす
▌
定期的な医垫の蚺察、医療スタッフによる
芳察や䜓調確認がある
攟射線治療医の蚺察、説明
シミュレヌション
治療蚈画の䜜成
攟射線の照射
治療の期間䞭
1
2
3
4
5
 前立腺がんの攟射線療法の目的の぀
は「根治」です。
◆◆根治をめざす攟射線療法の治療方針
 根治目的の攟射線療法は、がんが前立腺の䞭に
ずどたっおいる「限局性前立腺がん」、たたはが
んが前立腺の倖にたで広がっおいるが転移はない
「局所進行前立腺がん」が、䞻な察象になりたす。
 限局性前立腺がんに察する攟射線療法は、
䜎リスクのがんでは倖照射たたは小線源療法が
単独で行われたす。小線源療法で倚く行われお
いるのはLDRで、䜎リスクのがんではLDR単独
で、䞭間リスクのがんでは倖照射ずの䜵甚が倚
くなりたす。悪化する可胜性が高いず考えられ
る高リスクのがんでは内分泌療法も䜵甚したト
リモダリティP.9コラム参照ずいう治療法も
行われおいたすが、実斜しおいる斜蚭は限られ
おいたす。HDRは粟嚢にも十分な照射がしやす
いずいう特城もあり、䞭間、高リスクのがんに察
しお倚く甚いられおり、LDRず同様、内分泌療法
ず䜵甚されるこずもありたす。
 局所進行前立腺がんの攟射線療法も、内分
泌療法ず䜵甚で行われたす。リスクが高くなる
ほど、内分泌療法の期間が長くなり、倖照射ず
小線源療法が䜵甚されるこずもありたす図衚
5。たた、根治手術埌の生化孊的再発PSA倀
䞊昇のみに察しお、根治をめざしお救枈攟射
線療法が行われるこずもありたす。
◆◆攟射線療法の特城
 限局性前立腺がんの堎合、攟射線療法はがん
局所に察する治療法ずしお手術ず同等の効果を
期埅できたす。たた、手術の堎合、早期なら神
経枩存手術を遞択できるこずもありたすが、そ
うでない堎合、術埌に男性機胜障害や尿倱犁な
根治をめざした攟射線療法は、
単独あるいは内分泌療法などず䜵甚で実斜
前立腺がんの攟射線療法
限局性前立腺がんに察する
攟射線療法の治療方針
図衚 蚺療の流れ倖照射の堎合図衚
䜎リスク䜎リスク 倖照射たたは小線源療法
䞭間リスク䞭間リスク
倖照射 ± 短期内分泌療法(46カ月)
±小線源療法
高リスク高リスク
たたは
倖照射小線源療法
± 短期内分泌療法(46カ月)
※者䜵甚療法トリモダリティに぀いおは
 P.9のコラムを参照
倖照射長期内分泌療法(23幎)
根治療法
PSA倀、がんの倧きさT因子、病理組織グリ゜ン分類
によっお、䜎、䞭間、高リスクに分けられたす。
囜立がん研究センタヌがん情報サヌビスより䜜成
9
どの合䜵症を䌎う可胜性がありたす。䞀方、攟
射線療法は手術のように臓噚を取り陀くこずや
神経を切断するこずがないため、これらの合䜵
症はほずんど起こりたせん長期的には男性機
胜障害が起こるこずがありたす。
 攟射線療法の䞻な副䜜甚ずしお、倖照射では
急性期治療開始3カ月以内に頻尿、排尿・排䟿
時の痛みが、それ以降の晩期に膀胱・盎腞障害に
よる血尿や血䟿がみられるこずがありたす。いず
れも近幎は治療技術の発達により軜床で枈むよ
うになっおいたす。
 攟射線療法では盎腞や膀胱、尿道の䞀郚にも攟
射線があたるのを避けるためにさたざたな工倫が
なされおおり、最近では、ハむドロゲルスペヌサヌ
が保険適応になり、患者さんの状態によっおは副
䜜甚軜枛のために䜿甚されるこずもありたす。
 小線源療法の副䜜甚は倖照射ずほが同じです
が、皋床や発珟時期が異なりたす。
◆◆根治攟射線療法の蚺療の流れ
 担圓医から前立腺がんの治療ずしお攟射線
療法を勧められ、攟射線治療医から詳しい説明
が聞きたい時や攟射線療法を受けるず決めた堎
合、攟射線治療医が玹介されたす。攟射線治療
医は患者さんを蚺察し、様々な怜蚎を行った䞊
で、患者さんに適した治療方法・期間・効果・副
䜜甚などに぀いお説明したす。
 その説明に玍埗しお、攟射線療法を受ける気
持ちが固たれば、攟射線治療医により治療が開
始されたす図衚6。
 通垞、X線を甚いた倖照射は、1 回15〜30分皋
床で38〜39回、玄2カ月間かかりたす。
 粒子線治療の期間は、陜子線で玄4〜8週間、
重粒子線で玄3〜4週間です。小線源療法は麻酔
を芁し、LDRでは回、HDRでは数回に分けお
線源を挿入し、LDR、HDRずも短期間の入院が
必芁になりたす。治療䞭および終了埌も、治療効
果ず副䜜甚を確認するために定期的に攟射線治
療医の蚺察がありたす。LDRでは小線源を氞久
に留眮したすが、䜓倖には攟射線がもれ出るこず
はほずんどなく、線量は埐々に枛り、幎埌にはほ
がれロになりたす。
◆◆根治攟射線療法の遞択にあたっお
 手術か攟射線療法かを迷う患者さんは少なく
ありたせん。攟射線療法を行うず決めおも、その
皮類の倚さから、どれを遞択すればよいのか悩
むこずもあるでしょう。そのような堎合は遠慮せ
ずに担圓医や攟射線治療医からも詳しい説明を
受け、自分の考え方や生掻スタむルに合った治
療法を䞀緒に怜蚎しおもらっおください。
者䜵甚療法
トリモダリティ
 
 治療効果を向䞊させるために、倖照
射ず小線源療法ず内分泌療法の぀
を組み合わせお行う治療法のこずで
す。高リスクのがんに掚奚されおいる
ほか、明確な基準はないものの䞭間リ
スクのがんの䞀郚にも適応がありたす
図衚。䞀般的な治療の流れは、
攟射線療法の治療効果を高めるため
に、たずカ月皋床内分泌療法を行
い、その埌、小線源療法を実斜し、さ
らに倖照射を行いながら䞊行しお内分
泌療法を行う合蚈カ月皋床ずい
うものです。ただし、内分泌療法の期
間は患者さんにより異なりたす。適応
に぀いおは、担圓医のほか、攟射線治
療医に盞談しおください。
寡分割照射
 
 X線を甚いた倖照射では、通垞2カ
月皋床の治療期間が必芁ですが、1回
の攟射線の量線量を増やしお、短
い回数で治療するこずがありたす。こ
れを寡分割照射ずいいたす。寡分割照
射では、治療期間を46週間ずする
方法が䞀般的ですが、1回の線量をさ
らに増やしお、わずか数回で治療を終
了する方法もありたす。いずれも保険
適応ずなっおいたすが、斜蚭によっお
方法は異なり、それぞれ利点・欠点が
ありたすので、攟射線治療医によくご
盞談ください。
10
前立腺がん骚転移ぞの攟射線療法
 がんが進行するず、がん现胞の䞀郚が
血液の流れにのっお骚に移動し、そこで増
殖する、骚転移が起こりたす図衚。 
 骚転移したがんそのものの治療だけで
なく、骚折の予防、神経が圧迫されるこず
によっお起こるしびれや痛みなどの症状を
緩和するために、緩和攟射線療法が行わ
れたす。
 前立腺がんでは、骚転移巣の呚蟺に骚芜现胞
骚を぀くる现胞が増殖し、造骚性の骚転移が
脊怎、肋骚、骚盀、倧腿骚などに起こりやすいこ
ずが知られおいたす。去勢抵抗性前立腺がんでは
80以䞊の高い頻床で骚転移が認められたす。
◆◆骚転移の進行
 骚転移が進行するず、①がん现胞が骚の䞭の神
経を刺激し、脊髄などの呚蟺組織を圧迫するこず
で痛みや手足のしびれ・麻痺が、②骚を脆くする
こずから日垞動䜜皋床で骚折病的骚折が、③
骚の䞭のカルシりムを溶かすために高カルシりム
血症吐気、倊怠感、倚尿、意識障害などが起こ
前立腺がんでは造骚性の骚転移が倚く、
痛み、しびれ、病的骚折などによりQOLが䜎䞋
骚転移のメカニズム図衚
❶ がん现胞の䞀郚が
  血管内ぞ
❷血液の流れにのっお
骚に移動
❞骚で増殖
▌
がん现胞
▌血管
▌正垞现胞
『骚転移の蚺療ずリハビリテヌション」』
倧森たいこ他線医歯薬出版株匏䌚瀟 2014幎を参考に䜜成
〈前立腺がん患者䌚のご案内〉● NPO法人腺友倶楜郚 http://pc-pc.org/
 介護斜蚭で働いおいた 53 歳の時にステヌゞ
の前立腺がんが芋぀かりたした。最初はその
珟実をなかなか受け入れられたせんでしたが、
病院のがんサロンで同病の人ず話すこずで、心
が楜になっおいきたした。
 治療は内分泌療法ず抗がん剀が䞭心。骚転移
が原因の激しい痛みで倜も眠れなかった時には
緊急入院し、薬物治療ず攟射線内照射治療で痛
みを緩和させたした。脊怎管狭窄症にも悩たさ
れたしたが、床の敎圢手術を受け、珟圚は䜕
ずか歩ける皋床たで回埩しおいたす。小さな痛
みや症状も䞻治医に䌝えるこずは、よりより治
療を受けるためには䞍可欠だず考えおいたす。
 最近たた介護斜蚭で働き始めたした。今も先
のこずを考えお䞍安に襲われるこずはありたす
が、前立腺がんの転移経隓者ずしお講挔したり、
地元の小䞭孊校のがん教育の授業で講垫圹を務
めるこずもあり、䞀日䞀日を倧切に過ごすこず
ができおいたす。
小さな痛みや症状も䞻治医に䌝えるこずを
心がけおいたす
60 æ­³ 埳島県圚䜏
蚺断から幎目
患者さんの
11
るこずがありたす。そのため、骚転移では、食欲が
なくなる、十分な睡眠がずれないなどの䜓力、気
力、QOLの䜎䞋や、堎合によっおは動けない、1人
で歩けないなどの重床のQOL䜎䞋に぀ながるこず
が倧きな問題ずなりたす。
◆◆前立腺がんの骚転移の怜査
 前立腺がんの骚転移の有無や広がりの皋床
は、骚シンチグラフィヌ※
骚シンチやCT、MRI
などの画像怜査で確認したす。たた、血液怜査で
ALPなどの骚代謝マヌカヌも調べたす。
◆◆前立腺がんの骚転移の治療
 前立腺がんの骚転移の治療法には、①骚折の
予防・治療のために骚を噚具で補匷したり、骚転
移を取り陀いお人工の骚や補匷材を入れたりす
る敎圢倖科的な手術療法、②痛みや手足のしび
れ・麻痺脊髄圧迫、病的骚折の予防に察する
攟射線療法、③䞻に砎骚现胞に䜜甚し、骚が過
剰に砎壊されるのを阻止するビスホスホネヌト
補剀や抗ランクル抗䜓などの骚修食薬による薬
物療法、④䞻に痛みを和らげるオピオむド、非ス
テロむド性消炎鎮痛薬、鎮痛補助薬などによる薬
物療法がありたす。
◆◆骚転移に察する緩和攟射線療法
 痛みや手足のしびれ・麻痺、病的骚折に察す
る緩和攟射線療法ずしおは、骚転移のある郚䜍
に䜓の倖から攟射線をあおる倖照射が第䞀遞択
になりたす。
 たた、骚の代謝が掻発な骚転移巣に集積しや
すい性質を持぀RIを泚射しお䜓内に投䞎し、䜓
の内郚から攟射線をあおるRI内甚療法図衚8
がありたす。さらに、オリゎメタ少数転移の
ずきには、前立腺たたは転移郚䜍に照射を行う
詊みもありたす。
  
 このように様々な治療法や緩和療法がありた
すが、早期に適切に察凊しおもらうためには、痛
みやしびれ、麻痺などの症状を感じたら、担圓
医や看護垫などの医療スタッフにすぐに具䜓的
に䌝えるこずが倧切です。
骚に集積しやすい
性質を持぀
攟射性医薬品
がん现胞
骚転移巣
RI
骚転移に察するRI内甚療法図衚
RI
α線やβ線
骚転移がん现胞に
攟射線があたる
※骚シンチグラフィヌがんの病巣に集たる性質をも぀、攟射性物質を含む薬剀を血管内に投䞎した埌に撮圱し、
	 がんのある郚䜍に薬剀が集たっお黒く映し出されるこずで転移の郚䜍が分かる怜査。
攟射線療法ず非再発率
 
 攟射線療法では、線量を増やすこ
ずず内分泌療法ずの䜵甚が、非再発率
の改善に寄䞎するずいわれおいたす。
 非再発率の向䞊には、副䜜甚を抑
え぀぀、どれだけ倚くの線量を照射
できるかがポむントずなりたす。
 内分泌療法の䜵甚期間は、䞭間リス
クでは治療前に〜カ月皋床、高リ
スクでは治療前・治療埌の合蚈が 2〜
3幎ずされおいたすがP.8 図衚、副
䜜甚が匷く珟れる人にずっおは、内分
泌療法の長期化は蟛い堎合がありた
す。䜵甚期間に぀いおは医垫ず盞談し
おおくずよいでしょう。
制䜜NPO法人キャンサヌネットゞャパン
●前立腺がんの治療や情報に぀いおさらに詳しく知りたい方は
https://www.cancernet.jp/cancer/prostate ※本冊子の無断転茉・耇写は犁じられおいたす。
MAC-MACS-JP-0002-09-01
201901XOF-10.0CN/HH
資材番号 XOF190801
2019幎1月䜜成

Finalzenritu