20150125 miyagi inbound tourism
•
0 likes•607 views
An analysis of Inbound Tourism to Miyagi Prefecture.
More Related Content
Featured
Featured (20)
20150125 miyagi inbound tourism
- 2. 宮城県の国内外からの宿泊客の動向は、全国的な傾 向とほぼ同じ。 延べ宿泊者数（注）でみると震災前の水準は超えている。 0 20,000,000 40,000,000 60,000,000 80,000,000 100,000,000 120,000,000 140,000,000 0 500,000 1,000,000 1,500,000 2,000,000 2,500,000 3,000,000 3,500,000 延べ宿泊者数の推移 岩手県 宮城県 全国(岩手宮城以外）右目盛り 出典：宿泊旅行統計調査（観光庁）に基づき、筆者作成 2014年度上半 期 全国*: 237百万 宮城県: 5.7百万 岩手県: 3.0百万 （注）国別・都道府県別データで利 用可能なものが、延べ宿泊者数に 限られているために、すべてのス ライドは延べ宿泊者数を用いた。 2010年度上半 期 全国: 203百万 宮城県: 5.0百万 岩手県: 2.7百万 (C)Hideyuki Tanaka 1
- 3. 0 2,000,000 4,000,000 6,000,000 8,000,000 10,000,000 12,000,000 14,000,000 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 外国人の延べ宿泊者数の推移比較 岩手県 宮城県 全国（岩手宮城以外）右目盛り しかし、外国人の動向は、全国的な伸びから乖離。 宮城県の外国人の延べ宿泊者数は、未だ、震災前の 水準には戻っていない（全国=163%, 宮城県=60%)。 2014年度上半 期 全国: 23,157千 宮城県: 64千 岩手県: 33千 2010年度上半 期 全国*: 14,217千 宮城県: 109千 岩手県: 39千 (C)Hideyuki Tanaka出典：宿泊旅行統計調査（観光庁）に基づき、筆者作成 2
- 4. 宮城県の延べ宿泊者数は、外国人の減少分を日本人 が支えている 0 20,000,000 40,000,000 60,000,000 80,000,000 100,000,000 120,000,000 140,000,000 0 500,000 1,000,000 1,500,000 2,000,000 2,500,000 3,000,000 3,500,000 日本人の延べ宿泊者数の推移比較 岩手県 宮城県 全国（岩手宮城以外）右目盛り (C)Hideyuki Tanaka出典：宿泊旅行統計調査（観光庁）に基づき、筆者作成 3
- 5. ただし、宮城県の日本人宿泊者は、非観光目的の割 合が震災前に比して高まっている。 復興関係事業の影響と見込まれる。 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 日本人延べ宿泊者数に占める非観光目的（注）割合の推移比較 岩手県 宮城県 全国（岩手宮城以外） 2010年度上半 期 全国*: 35% 宮城県: 44% 岩手県: 33% 2014年度上半 期 全国: 36% 宮城県: 52% 岩手県: 36% (C)Hideyuki Tanaka出典：宿泊旅行統計調査（観光庁）に基づき、筆者作成 （注）観光目的の宿泊者が50%未満の施設の延べ宿泊者数4
- 7. 台湾からの観光客 • 台湾は、2014年の国別来日者数では、トップ（震災前の２倍） • 東日本大震災では、台湾から多数の支援・寄附 • 仙台空港と台北の直行便が運行中で、往来しやすい環境 0 500000 1000000 1500000 2000000 2500000 3000000 3500000 4000000 4500000 FY2010上期 FY2010下期 FY2011上期 FY2011下期 FY2012上期 FY2012下期 FY2013上期 FY2013下期 FY2014上期 台湾からの延べ宿泊者数（日本全国）の推移 2014年度上半期 は、2010年度上半 期の237% (C)Hideyuki Tanaka出典：宿泊旅行統計調査（観光庁）に基づき、筆者作成 6
- 9. 宮城県への台湾からの延べ宿泊者数 震災前に同県の半分程度だった鹿児島県・大分県に大きく逆転さ れた（これらの県の3分の1程度） 同じく直行便がある富山県には、大きく水をあけられて4分の1以下 同じく被災地の岩手県にも逆転され、宮城県は同県の3分の2程度 0 1,000,000 2,000,000 3,000,000 4,000,000 5,000,000 6,000,000 7,000,000 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 80,000 90,000 100,000 FY2010 FY2011 FY2012 FY2013 人 台湾からの県別延べ宿泊者数の推移比較 岩手県 宮城県 富山県 大分県 鹿児島県 全国（掲載県以外）右目盛り (C)Hideyuki Tanaka出典：宿泊旅行統計調査（観光庁）に基づき、筆者作成 8
- 10. 台湾政府交通部観光局訪問から • 台湾から日本へは、団体旅行よりも個人旅行が増えている（補足：2014年台湾か らの旅行先の第１位は中国、第２位は日本） • 訪日旅行の情報源としては、インターネット検索を通じて、ソーシャル・メディアや ブログが利用されることが多い。（補足：30-39歳女性が訪日旅行のメイン）。 • 日本のいろいろな自治体が台湾からの旅行誘致のために来台。例えば、岩手県 副知事が台湾にいらして、あまちゃんのことなどを宣伝したことがある。 • 台湾の旅行会社の人を日本の地元（宮城など）に招待するのもいいが、まずは、 日本から台湾に来て台湾の旅行会社に日本の地元のことに関心をもってもらうこ とが先。残念だが、宮城県庁から（岩手県庁のような)トップが観光誘致に来たこ とは、（ここのところ）ないのではないか。 • 台湾からの個人旅行者にとっては、その場所に行くストーリーが重要。例えば、 岩手のあまちゃん、山形のおしん（そして、蔵王=山形）、岡山のコナンなど。 • 台湾からの旅行者にとって、おいしい食べ物も大切。例えば、湯布院駅前のケー キ（？）は、直ぐに売り切れるが、そのためだけでも行きたいほど。なお、お刺身な どの生食は慣れていない人が多い（赤貝の話題を出したが、火を通してたべられ ないかとの質問）。牛肉も食べ慣れない人が多いので、留意しておいた方がい い。 （交通部観光局国際組科長鄭様ほかに、筆者らによりインタビュー。2015年1月22日 （於：交通部観光局会議室）） (C)Hideyuki Tanaka 9
- 11. 暫定的なまとめ • 延べ宿泊者数でみる限り、宮城県への訪問者の動向は、全国的 なものとほぼ同じで、2014年上半期には震災前の水準を上回って いる。 • しかし、宮城県での宿泊者増を支えているのは、仕事目的の割合 が高く、震災前よりも増加傾向。これは、復興関係事業によるもの と見込まれる。 • 外国からの訪問者は、震災前の6割程度にとどまっており、低調。 • 訪日観光のトップとなった台湾からの観光客は、震災前の水準に 戻った程度。誘致に積極的な他県と水をあけられてしまうおそれ あり。 • 復興事業関係の宿泊者は、いずれ減少する。それに代わる宿泊 者確保の手を打つことが急務。 • 台湾からの観光客を増やすためには、例えば、（１）台湾での宮城 県観光の積極的ＰＲ、（２）若い女性旅行者に効果的なブログや ソーシャル・メディアの活用が考えられる。 (C)Hideyuki Tanaka 10