2013/02/19 卒業研究発表会
筑波大学 生命環境学群 生物資源学類
環境工学コース 流域管理研究室 4年次
指導教官 奈佐原 顕郎
200910782 山崎 一磨
地上3Dレーザースキャナを用いた
森林における地上バイオマスの推定
2
背景 森林における地上バイオマス
「森林に生育している木の量」をなるべく正確に推定したい
「バイオマス」という量で表すのが一般的。
単位面積に存在する生体乾重量。
地上部
地下部
アロメトリーという考え方で推定するのが ふつう。
3
背景 アロメトリーとは?
どうやって, 1本の木の(乾)重量をはかるか?
はかりやすい値から推定できればいい。
4
背景 アロメトリーとは?
どうやって, 1本の木の(乾)重量をはかるか?
はかりやすい値から推定できればいい。
ある高さの直径 経験式 地上部の乾重量
アロメトリー
ある程度の正確さで推定はできるが,
「理想的な成長」からのズレは反映できない。
5
背景 地上3Dレーザースキャナ
一方...
6
背景 地上3Dレーザースキャナ
 レーザースキャナを用いたバイオマスの推定値と
 アロメトリー式を用いたバイオマスの推定値とを比較する
7
筑波大学 菅平高原実験センター内のアカマツ林
対象地
30 m × 30 m の範囲を対象とした。
外観 林内の様子
8
手法 レーザースキャナから地上バイオマス
枝や葉を定量化するのは,
(今の私には)難しい。
幹の体積 V を調べ,
しかし,幹の体積の推定はできる(後述)。
そこに,
9
枝や葉を定量化するのは,
(今の私には)難しい。
幹の体積 V を調べ,
拡大係数 =
しかし,幹の体積の推定はできる(後述)。
拡大係数 BEF
をかける。そこに,
幹の体積
幹+枝+葉 の体積
=
幹の体積
地上部全体の体積
手法 レーザースキャナから地上バイオマス
10
枝や葉を定量化するのは,
(今の私には)難しい。
幹の体積 V を調べ,
しかし,幹の体積の推定はできる(後述)。
拡大係数 BEF
をかける。そこに,
単位体積あたりの乾重量ρ
手法 レーザースキャナから地上バイオマス
11
枝や葉を定量化するのは,
(今の私には)難しい。
幹の体積 V を調べ,
しかし,幹の体積の推定はできる(後述)。
拡大係数 BEF
をかける。そこに,
単位体積あたりの乾重量ρ
1本の樹木の乾重量 Wtop を推定できる。
手法 レーザースキャナから地上バイオマス
12
枝や葉を定量化するのは,
(今の私には)難しい。
幹の体積 V を調べ,
しかし,幹の体積の推定はできる(後述)。
拡大係数 BEF
をかける。そこに,
単位体積あたりの乾重量ρ
1本の樹木の乾重量 Wtop を推定できる。
以下、V を推定する方法について述べる。
手法 レーザースキャナから地上バイオマス
13
各樹木の詳細な表面形状が得られている。
ここから,幹の体積を推定する。
1本のアカマツを切り出した。
手法 レーザースキャナから地上バイオマス
14
各樹木の詳細な表面形状が得られている。
ここから,幹の体積を推定する。
ある高さ (から +10 cmの高さまで)に
含まれる点群を取り出す。
10 cm
手法 レーザースキャナから地上バイオマス
15
各樹木の詳細な表面形状が得られている。
ここから,幹の体積を推定する。
ある高さ (から +10 cmの高さまで)に
含まれる点群を取り出す。
点群は筒状になっているため、
上から見ると幹の断面が見える。
視
点
幹の断面
この断面図を
画像化する。
手法 レーザースキャナから地上バイオマス
16
各樹木の詳細な表面形状が得られている。
ここから,幹の体積を推定する。
幹の断面の画像を,
画像処理ソフトで読み込む。
手法 レーザースキャナから地上バイオマス
17
各樹木の詳細な表面形状が得られている。
ここから,幹の体積を推定する。
幹の断面を赤い線で囲っている。
ピクセル数を数えることで,
断面積を計算できる。
手法 レーザースキャナから地上バイオマス
18
各樹木の詳細な表面形状が得られている。
ここから,幹の体積を推定する。
以上の方法で,高さ方向に 2 m おきに断面積を計算する。
手法 レーザースキャナから地上バイオマス
19
体積 は以下の公式から求められる:
各樹木の詳細な表面形状が得られている。
ここから,幹の体積を推定する。
以上の方法で,高さ方向に 2 m おきに断面積を計算する。
幹は,放物線の回転体になっていると仮定する。
v
v=
h
2
(S1+S2)
S1
S2
h
手法 レーザースキャナから地上バイオマス
20
体積 は以下の公式から求められる:
各樹木の詳細な表面形状が得られている。
ここから,幹の体積を推定する。
以上の方法で,高さ方向に 2 m おきに断面積を計算する。
幹は,放物線の回転体になっていると仮定する。
v
v=
h
2
(S1+S2)
S1
S2
h
すべての部分について体積を計算し,
足し合わせることで,
幹全体の体積を推定できる。
手法 レーザースキャナから地上バイオマス
21
現地で用いられているアロメトリー式:
Wtop = 0.1853 × ρ × DBH
ρ: 単位体積あたりの乾重量
Wtop: 樹木全体の乾重量
2.491
1.3 m
DBH: 地上から1.3 mの高さでの幹の直径
手法 アロメトリーから地上バイオマス
22
Wtop = 0.1853 × ρ × DBH
ρ: 単位体積あたりの乾重量
Wtop: 樹木全体の乾重量
2.491
1.3 m
DBH: 地上から1.3 mの高さでの幹の直径
手法 アロメトリーから地上バイオマス
65本のアカマツについて乾重量を計算した。
1本のアカマツ
乾重量( レーザーから )
乾重量( アロメトリー式から )
現地で用いられているアロメトリー式:
23
結果 地上バイオマスの比較
65本のアカマツの乾重量を足しあわせて,
30 m × 30 m ( = 0.09 ha) で割り,地上バイオマスを求めた。
レーザー: 1654.2 t/ha
アロメトリー式: 1852.6 t/ha
1本ごとに比べるとどうか?
24
結果 1本1本の地上部乾重量の比較
65本のうち 30本を表示。
25
結果 1本1本の地上部乾重量の比較
65本のうち 30本について 地上部乾重量を比較。
拡大
26
結果 1本1本の地上部乾重量の比較
レーザースキャナはアロメトリー式では拾いきれない
個体差までも取得することができる。
27
結果 1本1本の地上部乾重量の比較
65本のうち 30本について 地上部乾重量を比較。
拡大
28
結果 1本1本の地上部乾重量の比較
レーザーによる推定は,巨大な個体に対しては,
アロメトリーによる推定より過小になる傾向がある。
29
考察
・今回の結果は まだわからない。
誤差評価に勘違いがありました。
・1本単位では,アロメトリー式よりもレーザーの方が
正しく値を取れていそう。
・しかし,地上バイオマスはアロメトリー式でもいいのでは?
→ しかし,系統誤差は打ち消せない。
地上バイオマスを求めるにはレーザーの方がいいのか,
あるいは,アロメトリー式で充分なのか?
充分というためにはどのようなことを見ればいいのか?
30
ご清聴ありがとうございました。
31
レーザー計測
別のグループの仕事。
筑波大学 陸域生態学研。
(ありがとうございます)
アロメトリー式による
地上バイオマス推定
まとめ 研究の流れ
座標データの基底変換
地面の傾斜をキャンセル
対象範囲の切り出し
樹木の識別
高さ方向 2 mごとの断面図作成
幹断面の抽出・断面積の計算
幹の体積の計算
毎木調査
アロメトリー式
両者を比較
地上バイオマスを推定
地上バイオマスを推定
レーザースキャナによる
地上バイオマス推定この発表で説明した範囲
32
計測方法
水色の範囲が対象の 50 m × 50 m の範囲。
赤い点は,レーザースキャナで計測を行った位置
まんべんなく点群を
得られるよう、13箇所から
計測を行った。
N
X (m)
Y(m)
計測の様子

2013 0220 yamasaki_sotuken