農的若者交流会@エコプロ2008
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目次
1.開催概要 _________________________________________________________________ 3.
2.参加団体 _________________________________________________________________ 4.
3.開催目的と経緯 ___________________________________________________________ 7.
4.企画内容 _________________________________________________________________ 8.
・活動事例のパネル展示
・エコプロ村直売所
・農的若者討論会“DO YOU 農!?”
・農的若者懇親会“D’Link”
5.考察と展望 ______________________________________________________________ 15.
6.会計報告 ________________________________________________________________ 17.
7.活動事例のパワーポイント集 ______________________________________________ 19.
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1.開催概要
・日程:2008 年 12 月 11 日(木)12:00~21:00
・場所:東京ビッグサイト(東展示場 東 6 主催者室)
・対象: 農業に興味のある若者
・参加費:無料 (懇親会のみ学生 1,500 円,社会人 2,000 円)
・主催:農的若者交流会実行委員会
(スローフードユースフードムーブメントジャパン,AGC-農的若者ネットワーク-)
・後援:エコプロダクツ 2008(日本経済新聞社)
,スローフードジャパン
・協賛:株式会社オルタナ・株式会社 4CYCLE・日本フードシステム学会
・趣旨:
農業に関心のある若者が集まることによって,お互いが普段抱えている想いをぶつけ
合い,農業への視野を広げ,これからの日本の農業を担う上で,具体的な行動へと移
すための架け橋を作る.
・当日のタイムライン
12:00:活動事例のパネル展示開始
16:00:パネル展終了
16:40:学生代表による挨拶
17:00:パネル展に出展した各団体の3分間発表
17:40:農的若者討論会“Do you 農!?”開始
18:40:閉会の挨拶
18:55:農的交流会“D'link”開始
21:00:終了
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2.参加団体(五十音順)
◆ ISF (世界学生フォーラム)
http://www.nodai.ac.jp/noukan/isf/index.html
留学生と日本人とのサミット(交流会)を開催し,世界へと情報を発信する.
◆ AGC
http://www.agriconnecture.com/wordpress/
農的若者のネットワーク構築.本イベント主催団体の一つ.
◆ 黒森もりもり倶楽部
http://kuromorimori.sakura.ne.jp/
山梨県黒森集落の,ひと,農,地域をもりもり元気に!
◆ 慶應スローフードクラブ
http://www.keioslowfood.net/
食や農を,おいしく,楽しく.学生が考えるきっかけになることを目指す.
◆ スローフードジャパン
http://www.slowfoodjapan.net/
イタリアから始まったスローフード国際運動の日本支部.
◆ スローフード宮城大学
宮城大学の学生によるスローフードの支部.
◆ スローフードユースムーブメントジャパン
若者からの発信される世界の食に対する提言を行う.本イベント主催団体の一つ.
◆ Team LAP
http://teamlap.net/
学生の手で実際に農業経営を行う,地域活性化プロジェクトチーム.
◆ 地域づくりインターンの会
http://www.geocities.jp/intern_official/
都市部の学生たちと農山村の地域の人々をつなぐ「地域づくりインターン事業」を行う.
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3.開催目的と経緯
AGC設立の経緯
2008 年の 7 月に,今の学生農業系団体に,情報を共有する場所がない,という問題意識
から AGC の原型は生まれました.団体運営のノウハウや,問題意識を共有することで,若
者,ひいては社会全体に大きな動きを作り出すこと,これが我々の一番の目的です.
エコプロの経緯
昨年,日経エコプロダクツ側の責任者である文化局の長谷川さんから,お話をいただい
たのがきっかけです.
『若者が農業に盛り上がっている絵が欲しい』という長谷川さんの要望と,
『若者が農業
に真剣に向かい合っている姿を様々な人に見てほしい』という我々の希望が一致し,開催
させていただくことになりました.
前半を各団体の活動紹介,後半を討論会という形式にして叶えたかったのは二つの目的
です.
一つは学生の活動を展示で理解してもらい,考え方を討論会で理解してもらうことで,
来場者の方々に,今の僕ら,を見てもらいたかったということです.
そして二つ目は,参加していただいた各団体のメンバー同士の交流を促進し,自分と似た
考えを持った人からは共感を,違う考えを持った人からは刺激を得てほしいというもので
す.
街頭インタビューを行ったこと,また森田さんやキャバ嬢農園の久川さんという多彩な
ゲストにきていただいたこと,その他様々な準備も,この二つを達成するために用意され
たものです.
(文責:中津井 亨)
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◆ 田中宗太郎(AGC スタッフ)
減農薬で丹精込めて作ったコシヒカリです.同じコシヒカ
リでも,2 番米は 25k300 円で取引されています.本当に
25kg300 円の価値なのか,ぜひ食べてみてください.
※玄米を作る時に基準より小さい米は網目からこぼれるよ
うになっており,これを 2 番米といいます.
・販売品目:米(福井県産コシヒカリ.2 番米)
・売上 :1 万 2000~3000 円程(2 合 100 円,1kg300 円)
・販売で感じたことやお客様の声など:
皆様が 2 番米に興味や関心を持ってくれたので良かった.「雑穀米にして販売してみて
は?」というお客様の声や,ゲストの中田英寿さんからも「このコメの利点を作ろう」と
いう意見を頂きました.
◆ 地域活性化プロジェクト:Team LAP
学生による農業の活性化を目指すプロジェクト.生産拠点は茨城県行方市.農家研修で農
業知識・技術を学び,LAP 畑で農産物の生産を行っています.さらに,自分たちで販路を
開拓し販売を実践,
「儲かる農業」を目指しています.活動を通し,地域農業活性化へ貢献
するとともに,農業に関心を持つ若者を育てる環境を提供しています.
・販売品目:さつまいも,かぼちゃ
・販売で感じたことやお客様の声など:
無農薬の有機栽培の方が好まれる傾向があるらしく,お客さんから「この野菜は無農
薬?」
「有機?」と何度も聞かれました.東京の消費者は食の安全に対する意識が高いと感
じました.僕たちは今回「学生」が作っている野菜という事をメインに PR しましたが,そ
れだけでは売れないのだな,と販売の厳しさを感じました.
「学生」というのは付加価値の
一部に過ぎず,質を伴うことが売れる最低条件だと思いました.
・次回予告:
来年 TeamLAP で作付した野菜.その際に試食もできるようにすると売れ行きが良くなる
と思います.
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農的若者討論会“DO YOU 農!?”
『若者が農業に興味を持てる,アヴァンギャルドで自由な討論会』
◆ はじめに
農的若者交流会という農業を農的に考える若者が一同に集まる機会があり,自分たちの考
えや若者ならではの斬新なアイディアで農業と若者の繋がりを訴える必要がある!と考え
この討論会を企画しました.また農業とは直接接点のないゲストを参加させることによっ
て農業の新たな可能性を広げ,今までにないつながりを築けるたらと考えました.
◆ 参加団体
農学の士,農業交流ネット,Team LAP,はぐくむ,黒森もりもり倶楽部,世界学生フォー
ラム,農業ヘルパー派遣会社,農村調査部,SOLA,AGC,Forest Nova,スローフード
クラブ
◆ ゲスト
森田一英さん『降りていく生き方』プロデューサー
久川マイさん『キャバ嬢農園』
◆ 司会
中津井亨(AGCスタッフ)
◆ ディスカッションの内容
討論会では事前にAGCスタッフが渋谷・秋葉原で撮影してきた『若者の農業に対するイ
メージ』短編ドキュメンタリーの上映.それを元にどうしたら若者を農業にまきこめるの
か?ということについての討論や,各団体に事前に考えてもらった具体案の発表などがさ
れました.
ビジネスとしてとらえる農業や地球規模の環境危機の一手としての農業など,多様な視点
から意見がありました.みな様々なかたちで農を捉えていましたが『思いを伝えること』
と『つながり』への重要性に気づけたのではないかと思います.
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◆ 参加団体が発表してくれた施策(事前に提出した団体のみ記載)
農学の士/農業×金儲け 『美味しい農業』
農業交流ネット/農業×観光 『学生版グリーンツーリズム』
Team LAP/農業×脳業 『農業でビジネスを起こす』
はぐくむ/農業×企業 『企業村/駐車場に農地』
地域づくりインターン/農業×故郷 『第二の故郷まちづくり』
SOLA/農業×村 『吉里吉里村』
AGC/農業×若者 『農的若者ネットワーク』
Forest Nova☆/農業×林業 『森は無限の可能性』
スローフードクラブ/農業×学校 『休み時間は畑に行こう♪』
緑の家/農業×幸せ 『プレジャー農業』
◆ 司会 中津井亨の感想
当初の司会の考えは,初対面同士の人が多い今回の会議は,あまり盛り上がらないだろ
うというものでした.そのため,既に面識のあった幾人かを中心に議論が展開していくも
のと思っていましたが,その想定は,良い意味で裏切られました.
最初こそどこかぎこちなさがあったように感じましたが,コメンテーターの森田さんや
久川さんが積極的に場の雰囲気を盛り上げてくれるようコメントしてくれたおかげで,い
つしか議論は白熱したものとなったように思います.特に,『農業』をやるのか,
「 『農』を
やるのか」という森田さんからの問いかけに対しては,『業』として儲かることも大事だ」
「
「『農』の良さが今は若者に伝わってない」といった様々な異なる視点からの意見が出て,
純粋に1人の傍聴者として楽しめました.
「つながりを持つ場を作って,そこを起点に社会にアピールしていこう」という議論の
帰結については,大きな反対意見を持っている参加者の方はいないように見受けられまし
た.その一方で,2時間足らずの場では,この帰結に対して,十分に議論しつくせなかっ
た部分も数多く残ったことと思います.また,机上の空論になるのではないか,という危
惧をもたれた方も多かったと思います.
しかし,一人一人の参加者の方が,信じられないぐらいの熱量を持っていたのもまた事
実です.その熱量を束ねれば,様々な困難を乗り越えて,きっと影響力のあるプロジェク
トやイベントが起こせるのではないか,司会個人としては,そのように強く感じました.
(文責:鈴木 豪)
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農的若者懇親会“D’Link”
2008 年 12 月 11 日,農的若者交流会内において,農業に興味のある学生と社会人の懇親
会,
『D’link』を行った.参加者は 58 名.
この会の趣旨は,農業に興味のある学生と社会人が,お酒を酌み交わしながら熱く語り,
お互いに刺激を受けようというものだ.
懇親会には,農業学生団体のつながりを創ろうとしている者,儲かる農業で地域活性化
を目指す者,スローフードの普及に取り組む者などの学生や,弁護士兼映画監督の方,農
林水産省で農業政策策定に携わる方,キャバ嬢でありながら農業を始められた方などの社
会人が参加しており,多種多様な分野から「農」あるいは「農業」に取り組んでいる者同
士がお互い大きな刺激を与えあうことができた.
参加者からは,「農に熱い人たちがこんなにいると知って,とても嬉しかったし,自分の
活動へのモチベーションも高まった.一期一会で終わらせず,今後も何らかの形でコラボ
ができたら」という声を多く頂いた.ここでの縁をキッカケとして,モチベーションを高
め,活動の幅を広げることができたなら,この会の目的は達成されたと言えるだろう.実
際,私もこの会で知り合った方の主宰する会で交友関係を広げることができたし,宮崎に
共に農業視察に行くほどの友人もできた.他の参加者の皆さんも,何か得るものがあった
なら主催者として非常に嬉しい.
今後も AGC という場で農業に興味のある若者が刺激を受け,モチベーションを高め,つ
ながりを築きながら,「農」に関わる活動に積極的に取り組むことで,農業の活性化につな
げていって欲しいと思う.
(文責:中村 岳志)
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5.考察と展望
考察
AGC の始動プロジェクトともいえるこのエコプロダクツ2008内農的オフ会は,SOLA,
TeamLAP,農業ヘルパー派遣所,などの 20 の農的学生団体,来場者300人にお越しいた
だきました.また,ゲストとして弁護士で映画,
「降りていく生き方」のプロデューサーの
森田貴英さんと,キャバクラ嬢で農業をやられている久川マイさん,そしてスペシャルゲ
ストとして,元サッカー選手の中田英寿さんにお越しいただくなど,AGC の門出としてふ
さわしいものとなりました.
当日は,各農的団体による活動パネル展示,若者の手によって作られた作物の直売,討
論会を行いました.これにより,農業に対して熱い志をもって取り組もうとする多くの若
者たちの存在や,その活動を内外に PR 出来たと共に,農業×教育,ビジネス,観光などと
のマッチングなどの農業の新たなる可能性の提示をすることができました.これによって,
来場者からは「これからの農業に新たな希望を見出すことができた」といった感想が伺え
ました.
討論会に於いては,キャバクラ嬢で農業をやられている久川マイさんをゲストとしてお
招きしましたが,“キャバクラ嬢”と“農業”という,一見したら決して相容れることがな
い両者がマッチングしている様は,農業界が新たな時代を迎えようとしていることを彷彿
させ,各参加団体共に非常に良い刺激となりました.
また,討論会内で森田さんの「映画の撮影に参加するエキストラを何千人も集めた」と
いうお話の中で,「熱意があれば何とかなる」と,ご自身の経験を基に私達にアドバイスを
いただきました.これは,技術や経験はかけるが,熱意だけなら誰にも負けない!という
僕たち学生にとって大変大きな励みとなりました.
討論会後には,森田さんの映画「降りていく生き方」の上映会を行いました.この作品
では,今まであまりスポットの当てられることのなかった農業が,社会,特に地域コミュ
ニティーにおいて果たす役割が描き出されており,これから社会に出て,農業に関わって
行こうとする僕たち学生にとっては,示唆的ですばらしいものとなりました.
上映会後に行った各団体間の交流会は,終了が惜しまれるほど盛大な盛り上がりを見せ
AGC 活動の最大の要となる団体間のネットワーク構築の為の礎を築くことができました.
今回のエコプロダクツ2008は準備期間が2ヶ月と短く,多々改善すべき点も見受け
られましたが,学生のみの力でこれほど多くの団体を集め,多くの来場者に足を運んで頂
けたので,今イベントは AGC の始動プロジェクトとしては素直に大成功だったと言いたい
と思います.
このイベントを通して,各参加団体からは,
「こんなにも多くの農業に関心のある若者が
いるのか」
「こんな活動をやっている団体もあるのか」と驚きの声が聞こえました.このこ
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6.会計報告
月日 借方科目 貸方科目 金額 摘要
2008/11/18 広告宣伝費 現金 1,980 ムービー作成のためのDVD購入
2008/12/8 荷造運賃 現金 390 臨時車両証の郵送
2008/12/8 消耗品費 現金 5,376 マジックや模造紙・ボールペン
2008/12/8 消耗品費 現金 2,646 光沢紙
ファイル・マジック・領収書・画鋲・
2008/12/9 消耗品費 現金 8,499 テープ・名札・画用紙など
2008/12/9 広告宣伝費 現金 1,880 ムービー作成のためのDVD
2008/12/10 雑費 現金 210 お金を管理するプラスチックケース
開催期間中に会場にて展示パネル
2008/12/11 広告宣伝費 現金 2,400 の印刷サービスを利用
2008/12/11 接待交際費 現金 11,622 参加者・来賓に配るお茶とコップ
中田英寿さんに二番米と緑の家の
2008/12/13 荷造運賃 現金 640 かぶの郵送
計 35,643
(文責:田谷 健太郎)
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スタッフ(五十音順)
岩沢 志生 (東京農業大学・AGC エントランス)
鵜澤 佳史 (東京農業大学・SOLA・緑の家)
大河原 一晶 (東京農業大学・AGC エントランス)
大竹 満智子 (東京農業大学・AGC エントランス)
加藤 史彬 (東京大学大学院・SOLA・地域づくりインターンの会)
木村 ちあき (東京農業大学・AGC エントランス)
庄司 達弘 (東京農業大学・AGC エントランス)
神保 正樹 (日本大学・SOLA)
鈴木 豪 (東京農業大学・AGC エントランス)
田島 直子 (東京農業大学・AGC エントランス)
田中 宗太郎 (東京農業大学・AGC エントランス)
田谷 健太郎 (千葉大学・SOLA)
鳥羽 のぞみ (東京農業大学・AGC エントランス)
中津井 亨 (東京大学・SOLA)
中村 岳志 (東京理科大学・TeamLap)
中森 剛志 (東京農業大学・AGC エントランス)
宮坂 和彦 (東京農工大学・AGC)
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農的若者交流会 報告書
2009 年 3 月 4 日発行
発行団体 AGC(agriconnecuture・農的若者ネットワーク)
MAIL:info@agriconnecture.com
URL :http://www.agriconnecture.com/wordpress/