減容化?ちょっと待った!

放射能汚染ゴミ焼却にNO!
2013年10月20日(日)
郡山市労働福祉会館3F 大ホール
3.26政府交渉ネット事務局
廃棄物処分場問題全国ネットワーク
藤原 寿和
大気汚染は発がんを引き起こす!
【ジュネーブ=石黒穣】世界保健機関(WHO)の下で化学物質などの発がん
性を評価している専門組織、国際がん研究機関(IARC)は17日、大気汚染
について、中国などで深刻化していることを念頭に肺がんなどの発がん性を
有すると初めて認定し、5段階のリスク評価で最も危険が高い「グループ1」
に分類したと発表した。
日本への飛来も問題となっている微小粒子状物質(PM2・5)を含む粒子状
物質についても別途、グループ1に分類した。アスベスト、喫煙、コールター
ルなどと同等のリスクに当たる。
IARCは、2010年に大気汚染が原因の肺がんによる死者が世界全体で22
万人に上ったと推計。特に中国など急速な工業化が進む地域で大気汚染が
深刻化しており、早急な対策が必要だと指摘した。
IARCは従来、ベンゼンなど個々の大気汚染物質の発がん性評価を行ってき
たが、今回から「大気汚染」と、大気汚染を構成する「粒子状物質」に分けて
評価した。
(2013年10月18日 読売新聞)

放射能汚染ゴミの焼却は最大の大気汚染!
減容化事業の概要
減容化事業とは何か
【環境省】農林業系副産物や下水汚泥などの可燃性
の指定廃棄物については、焼却などの処理によって
処分量を削減(減容化)するとともに、性状の安定化
を図る事業

指定廃棄物とは
【環境省】平成23年3月の原子力発電所の事故に
よって放出された放射性物質が、ごみの焼却灰、下
水汚泥、浄水発生土、稲わら・たい肥などに一定濃
度を超えて付着・濃縮したもののうち、環境大臣が指
定したもの
一定濃度とは何か
【環境省】

放射性物質汚染対処特措法では、一定濃度(1キロ
グラム当たり8,000ベクレル)を超える放射性物質を
含み、環境大臣が指定したものが指定廃棄物
指定廃棄物の種類
【環境省】
①焼却灰
②下水汚泥
③浄水発生土
④農林業系副産物(稲わら)
⑤農林業系副産物(堆肥)
⑥その他
環境大臣が指定した指定廃棄物の数量H25.8.31
福島県における指定廃棄物の指定状況H25.8.31
1,862.7
2,362.4

12,242.2

8,788.3
焼却灰
浄水発生土

83,046.7

下水汚泥
農林業系副産物
その他
放射性物質汚染対処特措法とは何か①
【法律名称】平成二十三年三月十一日に発生した東
北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故に
より放出された放射性物質による環境の汚染への対
処に関する特別措置法(平成二十三年八月三十日
法律第百十号)
【内容】東京電力福島第一原子力発電所の事故によ
り放出された放射性物質の拡散による環境の汚染
への対処に関し、国・地方・公共団体・関係原子力発
電事業者などが講ずべき措置について定め、人の健
康や生活環境への影響を速やかに低減することを目
的として、平成23年8月30日に公布、平成24年1月1
日に全面施行。
放射性物質汚染対処特措法とは何か②
【処理の方法】

※1:放射性物質汚染対処特措法で安全確保のための基準(焼却灰
のセメント固型化など)が決まっています。
※2:国が新たに最終処分場を設置する場合は遮断型構造を有する
処分場を設置します。
※3:公共の水域及び地下水と遮断されている場所への埋立としま
す。また、福島県では中間貯蔵施設保管されます。
放射性物質汚染対処特措法とは何か③
【処理の基準】
 処理施設での追加被ばく線量が年間1ミリシーベルト以下になるよ
うに安全に管理していきます。
 8,000ベクレル/kgを超える廃棄物を埋立処分する場合でも、一般
公衆の年間線量限度である1ミリシーベルト/年を上回らないよう
に、廃棄物の放射能濃度に応じた適切な措置を講じます。
 管理期間終了後の処分場周辺に居住する住民への影響は、0.01ミ
リシーベルト/年(人の健康に対する影響を無視できる値)以下と
することができます。
(参考)原子炉等規制法の下においても、原子力発電所の解体によって発生する廃
棄物の処理に関する基準は、処理に伴い周辺住民が受ける追加被ばく線量が1ミリ
シーベルト/年以下、管理期間終了後の追加被ばく線量が0.01ミリシーベルト/年以
下となるよう設定されています。
また、IAEA(国際原子力機関)は「8,000ベクレル/kg以下の廃棄物を追加的な措置な
く管理型処分場で埋立処分することは、既存の国際的な方法論と完全に整合性がと
れている」と評価しています。
減容化事業の取組事例
①岩手県一関市における実証事業
②福島県鮫川村における実証事業
③福島県福島市における実証事業
(福島市堀河町終末処理場における下水汚泥減容
化事業)
④福島県県中浄化センターにおける実証事業
(福島県県中浄化センター(郡山市)における下水汚
泥焼却事業)
⑤福島県飯舘村蕨平地区における可燃性廃棄物減
容化事業
福島県県中浄化センターにおける実証事業
(福島県県中浄化センター(郡山市)における下水汚泥焼却事業)

福島県県中浄化センター
において、下水汚泥減容
化事業(焼却)を進めてい
ます。
焼却処理の工程・設備概要
http://shiteihaiki.env.go.jp/pdf/04/05_01_02.pdf
減容化事業の問題点
基準の問題点
 年間の被ばく線量基準
【環境省】
処理施設での追加被ばく線量が年間1ミリシーベルト以下になるよ
うに安全に管理
【問題点】
①追加ではなく総被ばく線量でなければならない。
②年間1ミリシーベルトでよいのか☛ECRR(欧州放射線リスク委員
会)による提案:0.1mSv/現行のドイツ放射線防護令第47 条によ
れば、原子力発電所の通常稼働時の空気あるいは水の排出による
住民1人あたりの被ばく線量の限界値は年間0.3mSv である。
 放射性物質としての処理の線量基準
【環境省】H24.8.30以降:放射性物質汚染対処特措法に基づく基準
8000Bq/kg
【問題点】H23.8.30以前:原子炉等規制法に基づくクリアランス基準
100Bq/kg
100Bq/kgと8000Bq/kgの違い【環境省】
原子炉等規制法に基
づくクリアランス基準
(100Bq/kg)について

放射性物質汚染対処特措法に基づく指定基
準(8000Bq/kg)について

 廃棄物を安全に処理するための基準。
 廃棄物を安全に再利用で  原子力発電所の事故に伴って環境に放出された
きる基準。
放射性セシウムに汚染された廃棄物について、一
 運転を終了した原子力発
般的な処理方法(分別、焼却、埋立処分等)を想
電所等により発生するコ
定し、安全に処理するために定めた基準。
ンクリート、金属を想定
し、原子力発電所や一般  8000Bq/kg以下の廃棄物は、従来と同様の方法に
社会での再利用を推進す
より安全に焼却したり埋立処分したりすることがで
るために定めた基準。
きる。焼却施設や埋立処分場では排ガス処理、排
 廃棄物を再生利用した製
水処理や覆土によって環境中に有害物質が拡散
品が、日常生活を営む場
しないように管理が行われていることから、周辺
所などの一般社会で、
住民にとって問題なく安全に処理することができ
様々な方法(例えばコン
る。
クリートを建築資材、金属
をベンチなどに再生利
 8000Bq/kg以下の廃棄物を焼却した結果、焼却灰
用)で使われても安全な
の放射能濃度が8000Bq/kgを超えた場合には、特
基準として、放射性セシ
別な処理が必要。広域処理により焼却する場合
ウムについて100Bq/kg以
には、そのようなことがないよう、対象とする廃棄
下と定められた。
物の目安を焼却炉の型式に応じて240Bq/kg以下
又は480Bq/kg以下のものとしている。
ドイツ放射線防護協会による日本政府に対する勧告
ドイツ放射線防護協会 会長 セバスティアン・プフルークバイル(博士)
ベルリン、2011 年11 月27 日
 放射線防護の国際的合意として、特殊措置をとることを避けるために、汚
染された食品や廃棄物を、汚染されていないものと混ぜて「危険でない」と
することは禁止されている。日本政府は現在、食品について、および地
震・原発事故・津波被災地からのがれき処理について、この希釈禁止合
意に違反している。
 日本ですでに始まっている汚染がれきの各県への配分、焼却、および焼
却灰の海岸埋め立て等への利用は、放射線防護の観点から言えば重大
な過ちである。焼却場の煙突から、あるいは海洋投棄される汚染焼却灰
から、がれき中の放射性物質は必然的に環境に放出される。ドイツ放射
線防護協会は、この計画の至急撤回を勧告する。
 ドイツ放射線防護協会はこの「希釈政策」を至急撤回するよう勧告する。
撤回されない場合、すべての日本の市民が、知らぬ間に東京電力福島第
一原子力発電所事故の「二次汚染」にさらされることになるだろう。空間的
に隔離し、安全を確保し、管理された廃棄物集積所でなければ、防護策
は困難である。「汚染を希釈された」食品についても同様である。現在の
汚染がれきおよび食品への対応では、日本市民に健康被害が広がってし
まうだろう。
焼却・乾燥等による減容化の問題点
バグフィルター、へパフィルターによる除塵効果
☛破損や減耗、目詰まり、焼損(焼き焦げ)等による
放射性物質やダイオキシン類等の放出や漏えい(焼
却設備からの漏れを含む)
火災・爆発等の危険性
☛既存の高温溶融炉やガス化溶融炉、灰溶融炉等
における爆発・火災事故の頻発
☛鮫川村仮設焼却炉における爆発事故の発生
H25.8.29
ダイオキシン類の生成や多種多様な大気汚染物
質の排出
バグフィルターの不具合等の事例
市町村名

清掃工場名

メーカー名

野田市

野田市清掃工場

三菱重工業㈱

綾瀬市

高座清掃施設
組合第2清掃
処理場

IHI㈱

江東区

新江東清掃工場
江戸川清掃工場

日本鋼管㈱

㈱クボタ

堺市

クリーンセン
ター東第二工場

ガラス繊
維

年月

タクマ

江戸川区

BF種
類

テファイヤー
(テフロ
ン+ガラ
ス繊維)

H13.4

H13.1

不具合の内容

排ガス中のばいじん濃度が
市の基準値を20倍も超過。
原因はBF内の炉布の破損。
約600本のBFのうち78本が破
損。121本を交換。

炉布が破孔。原因は流速が
早く粒径の大きなダストの
衝突により破孔。
3炉の全ての炉布が脱落

ガラス繊
維

H12.12

炉布破損。原因は炉布とリ
テーナとの繰り返し接触に
よる。

H10.1

1号炉のBF2本と2号炉のBF6
本破損。原因は①ケージとケー
シングとの接触摩耗②火の粉、
熱③炉布吊下げ時の踏み傷
ダイオキシンや重金属、放射性物質は煙突
だけでなく建屋からも漏れ出ている!
DXN NOx Hg P
AHs、放射性物質

建屋からも汚染物
質が出ている!
ダイオキシン検出、世田谷清掃工場操業停止
東京二十三区清掃一部事務組合は13日、世田谷
清掃工場(世田谷区大蔵1丁目)の炉室内部から高
濃度のダイオキシン類が検出されたため、5月31日
から炉を停止していた、と発表した。操業再開は未
定だが、1カ月程度かかるという。
職員の曝露(ばくろ)防止のため、労働安全衛生規
則に基づいて行う6カ月に1度の調査でわかった。5
月20日に工場の炉室内で採取した空気から、速報
値で14・4ピコグラムのダイオキシン類を検出。速
報値が出た翌日の5月31日に再採取して炉を停止
し、8日に15・0ピコグラムとの結果が出たという。
2011年6月14日 朝日新聞
出典:2011年6月10日「東京23区のごみ問題を考える」ブログより
排ガス中の放射性セシウム不検出の問題
排ガス採取及び測定方法の問題
①排ガス採取時間が短すぎる。
②環境省の測定方法(放射能濃度等測定方法ガイ
ドライン)では、排ガス中に存在する霧状やガス状
の放射性セシウムが試料採取系(円筒ろ紙及びガ
ラス吸引びん)を通り抜けて捕捉されない。
焼却プロセスにおけるマスバランスの問題
大林・戸田・アトックス・日立造船・アタカ大機共同企
業体が環境省の委託を受けて実施した『警戒区域、
計画的避難区域等における除染モデル実証事業(C
グループ)委託業務成果報告書(最終報告)』(2012
年6月)によると、焼却処理による放射性物質のマス
バランスの評価結果では、処理対象物中の放射性
セシウム(Cs)総量(kBq/日)が焼却主灰・炉内残渣・
焼却飛灰中のCs総量に移行する割合は44%から
147%までのバラツキがあることが判明。すなわち、
前者のケースでは56%のCsが不明、後者のケースで
は焼却後に約1.5倍Csが増量していることになる。
焼却処理により焼却灰中に放射能が濃縮される

大成・間組・日本国土開発・三菱マテリアル・アトック
ス・関場共同企業体が環境省の委託を受けて実施し
た『警戒区域、計画的避難区域等における除染モデ
ル実証事業(Aグループ)委託業務成果報告書(最終
報告)』(2012年3月)によると、「焼却灰中の放射能
濃度は、焼却前よりも場合によっては50倍以上の濃
度になり得るため、事前の放射能濃度の把握と焼却
灰の放射能濃度予測を行い、作業員の被ばくリスク
を回避するひつようがある。」とされている。

藤原レジュメ 1,020