2019年7月19日に行ったセミナーの資料です。 スタートアップや第二創業など、新規事業開発の仮説検証〜再現性のある集客・販売状況の獲得に向けて、どのようにすれば無駄なく展開できるのかを具体例を交えてお話してきました。 ※内容は若干修正しています。 動画や音声をご覧になりたい方は https://pmfsket.com/ よりお問い合わせください。

1. 核心を突く
顧客目線で
自分の強みを見つける術〜

2. こんなことしたりされたりされてません？
「こんなの作りました！」
「こんなお客さん紹介してください！」
できるだけ多くの人に
広く伝えてしまうことを考えがち

3. でも結局こんな感じになりません？
まぁ、紹介できそうな人がいたら紹介するよ
忘れる
忘れられる

4. どうやったら「じぶんごと」として
取り扱ってもらえるのか。
金玉を掴みに行こう

5. 「金玉を掴みに行く」とは
金玉を掴まれるともう・・
その人が解決したい「何か」を明確に言い当て
適切な解決すべき策を示すこと
※相手個人の欲求レベルで「掴む」を目指す
人は抗えない

6. 精肉店が金玉を掴むと・・
グラム198円！
安くて美味しいお肉だよ！
隣のスーパーはグラム178
円だったわ。
買わないでおこっと
お肉を買う理由は
お腹が空いてるから。
安くすれば売れるよね
1キロのお肉だよ！！
いろんな理由で肉を
買ってるっぽいぞ・・？
パッケージとメッセージを
変えてみよう・・
一週間の献立考えるの
面倒だなー
いつでもなにか作れるように基本食
材を冷凍保存しておきたいな
小分けして冷凍しておけば
1ヶ月は美味しく食べられる
よ！
玉ねぎと炒めるだけで5分で
主菜ができるよ！
レンジより早い！
時短をしたいお客さんの課題解決に貢献
→「ライフスタイルの課題解決」という
提供価値に気づく
冷蔵庫にある食材で簡単に
作れる一週間分の献立つけ
ちゃうよ！
惣菜とか出来合いのものをそのまま
食卓に出すの、後ろめたさがあるの
よね。。
ありがちな状況
顧客と課題がわかっていると・・
金玉
金玉
金玉

7. さて、金玉は握れてましたか？
「こんなの作りました！」
「こんなお客さん紹介してください！」
握るどころか・・
触ってもいないし
触られてもいない

8. ネットワークとはなに？
名刺が1万枚あればネットワーク？
その中で自分のことを好きでいてくれそうな人。
きっとそれが本当のネットワーク
助けることが信用になり
信用がネットワークになっていく。
金玉を掴んで真のネットワークを作ろう！

9. 金玉を掴めるようになるとこんな良いことが
特に事業開発時にでこんなメリットが出てきます
・サービス開発リソースも、営業マーケティングリ
ソースも削減できる
・理想とする状況(集客に再現性をもたせる、など)に
短期間に到達できる
・今やるべきことが明確になるので、迷わなくなる
顧客解像度と顧客目線を獲得しよう！

10. 金玉の掴み方事例(事業開発)
平成最後の年(2019年)に
[とある産業用機械]を売ってみる

11. 実は今、[とある産業用機械]の引き合いがと
きどきあるんだよね。。
→それ、本気で販売してます？
「いや、片手間に対応してるだけなんだよ」
ちょっと本気で売ってみません？
変なものが売れないのは当たり前だけど、
変なものが少しでも売れてる、は大きなチャンスを感じます。

12. こんな感じで進めていきました

13. 1 目標を設定する
●1台あたり1万円以下のマーケティング費用で販
売する
→本商品のマーケティングにかけて良いコスト30000円です。1台2万の収益。
●20台/月を販売目標にする
●上記を3ヶ月以内に達成する
皮算用でOK。目標はすべて数値で測定できる
ように。最初にものさしが必要です。

14. 2-1 調査する(背景を知る)
「過去に売れたことがある会社名と、もしご存知でしたら購入意図を教えてください」と依頼
「株式会社●●システム」「■■計器株式会社」「 ▲▲金属株式会社 設計部」
購入意図はいずれも「 制御をしている機械が、最新の [とある産業用機械 ]に対応していない 」
各社のウェブサイトを調査
「どんな事業内容の会社？」「どんな業務フローの会社？」「商流は？」「これらの会社の共通点は？」
見つかった特徴は
「いずれの企業も 40年以上の社歴がある 」「ある程度の売上高の規模がある 」「業種は「研究所」「製造業」「設計業」など 」
主要取引先や所属している業界団体加盟企業などを見てみると、同じような雰囲気を持った企業が何社も見つかる
社歴や取扱商品、取引先、従業員数、売上規模などが似かよっています。また、企業のホームページの内容が (雰囲気なども)非常に似か
よっています。
「こんな感じの企業がお客さんになりそうだ」
映像として目に浮かぶぐらいまで調べる

15. 2-2 調査をする(痛みを知る)
調査の結果、
・「[とある産業用機械]」は製品・サービスの生産のために使われている。つまりこの[とある産業用機械]が無いと「製造ができな
い」「設計ができない」「計測ができない」という状態になる。
・必ず「製造・設計機械+[とある産業用機械]+専用のソフトウェア」という組み合わせで利用されている。
※これらは「製造・設計機械+最新の[とある産業用機械]+最新の専用のソフトウェア」の組み合わせでしか動作しない。
・お客さんが提供している商品・サービスは、非常にライフサイクルが長い傾向。
「20年前に発売した商品やサービスを、今もそのまま売っている」ということが発生している模様。
つまり
[とある産業用機械]が壊れた
→最新の[とある産業用機械]しか手に入らない
→所有している製造・設計機械は古すぎて最新の[とある産業用機械]がつながらない
→最新の製造・設計機械を導入しなければ、商品・サービスの提供ができない
30万円の[とある産業用機械]が壊れた場合は
300万円の製造機械も買い換えなければならない

16. 3 仮説を作る
調査の結果「30万円の[とある産業用機械]の利用可能期間が、300万円の製造・設計機械の利用可能期間を定義してしまってい
る」
という課題が見つかりました。
この状況から「できるだけ耐用年数が長く、過酷な環境でも動作し、保証もしてくれる[とある産業用機械]」が求められていることも
推測。
顧客の担当者レベルまで落とし込んだ「顧客像」はこのような感じになります
あとは担当者が行動したくなる
メッセージを届けるだけ
製造業・研究所・設計業の中で、20年来、設備更新無しに同じ製品やサービスを提供している部門。
今後も製品やサービスには一定の需要があるが、需要が今後増加することはなく、できるだけ現状維持を行いたい。
設備更新にかける大きなコストは現時点で捻出する予定はないが、製品やサービスが提供できなくなるリスクは回避したい。
※または製品やサービスが今後提供できなくなることは織り込み済みだが、できるだけ延命を図りたい。できるだけローコストで。

17. 4 ターゲットにぶつける
検索状況の調査から、担当者は「[とある産業用機械]」等のキーワード
で検索していることがわかっています。
その中で想定した顧客像が「あ、これは自分のことだ」と認識してもらう
ために、このような広告文でリスティング広告を出稿してみます
広告から誘導するウェブサイトも、普通は[とある産業用機械]のスペッ
クや買い方を中心とする説明になると思いますが、全て顧客の課題解
決に寄り添う内容にしました。
狙った顧客に、顧客目線のメッセージを伝える
と、必ず反応が起こります。
・産業用新品[とある産業用機械]
・業務用新品[とある産業用機械]
・新品[とある産業用機械]機械制御等に
・新品[とある産業用機械]機器制御等に
・新品[とある産業用機械]古いCAD等に
・新品[とある産業用機械]を確保しよう

18. 5 計測する
広告のクリック状況や、クリック後の行動動線などからメッセージが対象
者にどのように受け止められているのかを判断。
対象者の属性や、対象者が検索時に使用した言葉などから対象者の状
況、真の課題についての理解を深める。
得られた洞察から
・広告文の追加変更・サイトの内容変更
・サービスの内容変更
まで、次の仮説を立てて実行していきます

19. [とある産業用機械]を売った？
結局、当初想定していた顧客像以外に、大手企業や研究所、さらには空港といっ
たアプローチし辛いお客さんに販売することができました。
いやいや
お客さんの課題解決を手伝ったということ
お客の強い痛みにきちんとフォーカスした
メッセージは、大手だろうと届きます
※金玉をつかめた、ということですね

20. 自分ごととして捉えてもらうにやったこと
そして
「徹底的に考える」
「徹底的に調べる」
「確かめる」
相手の課題に寄り添った
メッセージを伝えること
相手のことを・・
きっとこれができたら、ネットワークをフルに活用できるようになるんじゃない
かなと思います

21. 以上
ありがとうございました