仮想ルータを使ったスイッチレス・サーバクラスタリングのデザインパターン 2014年12月4日 第7回インターネットと運用技術シンポジウム (IOTS2014) さくらインターネット株式会社 / さくらインターネット研究所 上級研究員　松本直人

1. 2014年12月4日
第7回インターネットと運用技術シンポジウム(IOTS2014)
さくらインターネット株式会社/ さくらインターネット研究所
上級研究員松本直人

2. スイッチレス・サーバクラスタリング
小規模クラスタの低価格導入を目指す

3. 10/40/56GbE NICの市場価格
10/40/56GbE NICは低価格化している
SOURCE: Colfax International. (12/2014)

4. 複雑そうに見えるが実際はシンプル
ひとつの論理的なIPネットワーク

5. リング型ネットワークの拡張性

6. リング型ネットワークの冗長性

7. デメリット：多重障害に対処できない

8. スイッチレス・サーバクラスタリング設計

9. 1)ネットワークの基本設計(OSPF)

10. 1)ネットワークの基本設計(OSPF)
上流となるネットワーク
バックアップとなるネットワーク
複雑にみえるが簡単なルールで出来ている

11. 2)ネットワークの冗長設計(VRRP)
仮想IPアドレス(VIP)へ静的経路を設定

12. 3)ネットワークの経路広報(OSPF)

13. ネットワーク経路制御の確認

14. ネットワーク障害切替の確認
一ヶ所のネットワーク障害であれば対処可能

15. スイッチレス・サーバクラスタリング
デザインパターン

16. デザインパターンの適応領域
広帯域ネットワーク
スイッチ
スイッチレス・サーバ
クラスタリング
ネットワーク冗長化
○
△
ネットワーク帯域制御
パケット処理性能
IPマルチキャスト
VLAN
システム導入コスト
高い
低い
どのような条件や制約があるか？

17. ネットワーク帯域制御
従来通りのネットワーク帯域制御が可能

18. パケット処理性能
ショートパケット性能の劣化がある

19. IPマルチキャスト
IP Anycast, MSDP, PIM-SMの設計が必要

20. VLAN
Layer2 over IP-VPNの設計が必要

21. デザインパターンの適応領域
広帯域ネットワーク
スイッチ
スイッチレス・サーバ
クラスタリング
ネットワーク冗長化
○
△*1
ネットワーク帯域制御
○
○
パケット処理性能
○
△*2
IPマルチキャスト
○
△*3
VLAN
○
△*4
システム導入コスト
高い
低い
*1:複数の物理サーバにおける複合障害には適さない
*2:比較的小さいパケット処理には適さない
*3:Anycastなどの適用が必要
*4:オーバレイネットワーク技術(GRE,L2TPv3)などの適用が必要
以上の条件に納得できる場合、
スイッチレス・サーバクラスタリング！

22. ご清聴誠にありがとうございました