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RIETI Discussion Paper Series 06-J-003
                                                    2006 幎月



      䌁業が望む金融サヌビスず䞭小䌁業金融の課題

      関西地域の䌁業金融に関する䌁業意識調査を䞭心に

               名叀屋倧孊教授    家森信善



                   芁玄
 2003 幎月に策定された「リレヌションシップバンキングの機胜匷化に関するアクショ
ンプログラム」以来、金融行政はもちろんのこず、地域金融機関自身がリレヌションシッ
プバンキング機胜の匷化に努力しおきた。しかし、䞭小䌁業が地域金融機関に本圓に望ん
でいるものはどのようなものであるのかは必ずしも明らかになっおいない。圓然ながら、
䞭小䌁業は非垞に倚様であり、たた金融環境が倧きく倉わっおきおいるために、珟実の䞭
小䌁業の声をくみ䞊げる取り組みが䌁業の望む金融システムを構築しおいく䞊で䞍可欠で
ある。そこで、本研究では、2005 幎月に関西地域倧阪府、京郜府、兵庫県の䌁業
9000 瀟に察するアンケヌト調査を実斜し、2041 瀟から回答を埗た。本皿はこのアンケヌ
ト調査の結果を玹介し、䌁業が地域金融機関に䜕を望んでおり、そのためにどのような政
策的な課題があるかを探るものである。
 このアンケヌト調査は、第郚・アンケヌト回答者の属性、第Ⅱ郚・回答䌁業の属性、
第Ⅲ郚・回答䌁業の経営党般、第Ⅳ郚・財務の䞀般的な方針、第⅀郚・メむンバンクずの
関係、第Ⅵ郚・銀行取匕䞀般、第⅊郚・金融機関による䞭小䌁業審査のあり方、第Ⅷ郚・
信甚保蚌制床、ず幅広く䞭小䌁業金融の重芁問題を網矅した内容ずなっおいる。その回答
結果を分析するこずで、わが囜の地域金融、特に䞭小䌁業の金融の珟状ず課題が明らかに
できた。さらに、筆者が別に実斜した東海地域䌁業に察する同皮のアンケヌト調査や他の
機関によっお実斜された調査などず察照するこずができるように蚭問を甚意しおいるので、
関西䌁業の他地域ず比べた盞察的な特城に぀いおも明らかにするこずができた。
 本皿の具䜓的な構成は次の通りである。たず、第節では、関西䌁業の抂況に぀いお簡
単に觊れる。第節で、アンケヌト調査の抂芁を説明する。第節から第節で、アンケ
ヌトぞの回答の分析を行う。第 10 節はデヌタの利甚可胜性から回答䌁業の内 745 瀟に限
定されるが、バランスシヌトデヌタを䜿っお䌁業の財務的な属性ずアンケヌト回答の間の
関係を分析する。そしお、第 11 節で、本皿から埗られる政策的なむンプリケヌションを
たずめおいる。なお、付録ずしお、末尟に今回の調査に䜿ったアンケヌト甚玙を添付しお
いる。




                      1
芁玄 ........................................................................................................................ 1
はじめに ................................................................................................................. 2
関西経枈の抂況 ....................................................................................................... 4
関西地域の䌁業金融に関する䌁業意識調査の抂芁.................................................... 7
   調査察象先の遞定 ............................................................................................. 7
   調査祚の抂芁 .................................................................................................... 8
   回収結果........................................................................................................... 8
アンケヌト䌁業および回答者の属性 ........................................................................ 8
   アンケヌト回答䌁業の状況 ............................................................................... 8
   アンケヌト回答者の属性 ................................................................................ 12
   回答䌁業の属性に぀いお ................................................................................ 13
䌁業の経営戊略ず財務戊略に関する党般的な質問.................................................. 20
財務の䞀般的な方針 .............................................................................................. 24
メむンバンクに関する意識調査 ............................................................................. 34
銀行取匕䞀般に関する質問 .................................................................................... 63
䞭小䌁業審査ず信甚保蚌制床のあり方 ................................................................... 72
財務デヌタを䜿ったアンケヌトの解析 ............................................................... 85
   財務デヌタ ..................................................................................................... 85
   サンプル䌁業の属性 ....................................................................................... 85
   貞出金利の氎準ずアンケヌトの回答 ............................................................... 86
   土地保有ず支払金利 ....................................................................................... 90
むすび ............................................................................................................... 92
(付録) ........................................................................................................................... 96




はじめに
   2002 幎 10 月に策定・公衚された「金融再生プログラム」では、倧銀行の䞍良債暩凊理
の数倀目暙や繰り延べ皎金資産の資本適栌性が激しい議論を呌んだが、 金融再生プログラ
                               「
ム」のもう䞀぀の特城は、
           「リレヌションシップバンキングのあり方を金融審議䌚においお
倚面的な尺床から怜蚎の䞊、アクションプログラムを策定する。」ず明蚘されたように、倧
手銀行ず地域金融機関の取扱いを別立おにしたずころにある。この答申を受けお、
                                    「リレヌ
ションシップバンキングのあり方に関するワヌキンググルヌプ」が金融審議䌚の䞋に蚭眮
され、粟力的な審議が行われた。同の報告曞を基に、2003 幎月には、金融審議䌚は
「リレヌションシップバンキングの機胜匷化に向けお」を公衚し、それを具䜓化するため
に、金融庁が「リレヌションシップバンキングの機胜匷化に関するアクションプログラム」
を公衚した。
   この「アクションプログラム」では、2004 幎床たでの幎間を、地域金融に関する「集
䞭改善期間」ず䜍眮付け、各金融機関のリレヌションシップバンキングの機胜を匷化し、
䞭小䌁業の再生ず地域経枈の掻性化を実珟するこずを目指すこずずなった衚 参照。

                                                                2
2003 幎月末たでに、各金融機関地域銀行、信甚金庫、信甚組合は、「リレヌション
シップバンキングの機胜匷化蚈画」を金融庁に提出し、その埌、半期ごずにフォロヌアッ
プが行われおきた。
 このアクションプログラムは 2005 幎月で圓初の蚈画期間が終了した。しかし、地域
金融機関のリレバンぞの取り組み意識の改善は進んだものの、地域金融機関の収益性の向
䞊や地域金融の円滑化などが十分達成できたず刀断できるたでには至らなかった。そこで、
金融庁は、
    「地域密着型金融の䞀局の掚進を目指す」ために、20052006 幎床に実斜する
新しいアクションプログラムを策定し、2005 幎月たでに各金融機関に察しお「地域密着
金融掚進蚈画」を提出するように芁請した。新アクションプログラムでは、旧プログラム
を匕き継ぎながら、
        事業再生・䞭小䌁業金融の円滑化たずえば、創業支揎、担保保
蚌に過床に䟝存しない融資の䞀局の掚進 経営力の匷化ガバナンスの匷化、
                   、
の戊略的掻甚など 地域の利甚者の利䟿性向䞊地域貢献に関する情報開瀺など
         、
が柱に据えられおいる。
 このように、珟実の金融システム政策においお、地域金融機関の経営のあり方が重芁な
課題ずなっおおり、政策圓局や金融界においおも様々な調査分析が行われおいる。たた、
われわれの研究グルヌプ独立行政法人経枈産業研究所・地域金融研究䌚を始めずしお、
孊界でも倚くの研究が行われるようになっおきた。
 今回、われわれ独立行政法人経枈産業研究所・地域金融研究䌚は、
                                「関西地域の䌁業
金融に関する䌁業意識調査」を実斜するこずにした。次節以䞋で説明するが、本調査は関
西䌁業 9000 瀟に察しおアンケヌト祚を送付し、2000 瀟を超える回答を埗るこずに成功し
た。
 こうしたアンケヌト研究を実斜する必芁性は、地域金融問題を分析する堎合、普遍性ず
倚様性を同時に分析しおいかなければならないからである。たず、各地域にはそれぞれの
文化的な背景や産業構造の違いがある。金融問題もそうした各地域の個性ずは無瞁ではな
く、そうした倚様性を十分に意識しお地域特有の問題を明らかにし、その解決策を探るこ
ずが重芁である。こうした分析のためには、日本党䜓のマクロデヌタだけでは䞍十分で、
地域ごずの现かなデヌタが䞍可欠であるこずは明らかであろう。
 地域金融の分析の重芁性に぀いお異論は少ないであろうが、地域金融においおは、資金
䟛絊者ずしお非䞊堎の信甚金庫や信甚組合が倧きなり゚むトを持ち、たた、資金需芁
者ずしお䞭小䌁業が圧倒的なり゚むトを持぀ために、分析に必芁なデヌタが党囜的なもの
ですら埗られにくい。しかも、䞖界的な金融の倧きな倉革の䞭で、わが囜においおも、䌁
業ず金融機関の関係や金融機関の果たすべき圹割に぀いお芋盎しが進められおおり、間接
金融の䞻たるナヌザヌである䞭小䌁業の声が十分に反映されながら改革が進められる必芁
がある。しかしながら、そのためには、基瀎資料が䞍足しおおり、十分な根拠を持぀政策
提蚀が行えない状況である。既存の倚くの研究が、䞊堎䌚瀟や銀行のみを分析の察象にし
おきたのもそうしたデヌタの制玄によるずころが少なくない。
 そうしたデヌタの問題を解決するのに有効なのが本研究で行ったようなアンケヌト調
査である。これにより、地域金融を真正面から分析するために必芁な䞭小䌁業金融の実態
を瀺すデヌタが埗られる。
 今回、ずくに関西䌁業を察象にアンケヌト調査を行った理由は次の通りである。第䞀に、

                      3
関西地域がわが囜の経枈掻動の重芁地域であり、関西地域の経枈パフォヌマンスは地元関
西はもちろん日本党䜓にずっおも重芁だずいうこずである。第二に、倚和田・家森(2005)
においお、東海地域に぀いおのアンケヌト調査を実斜しおおり、今回の調査は同調査にお
ける調査祚を改良しお利甚しおおり、東海䌁業ず関西䌁業の比范が可胜ずなるからである 1 。
第䞉に、関西地域では、1995 幎の朚接信甚組合や兵庫銀行の砎綻以来、倚くの金融機関が
砎綻し、たた、関西系郜垂銀行も再線や実質囜有化を経隓しおおり、厳しい金融状況が続
いたために、金融システムの圱響が匷く出おいるず予想されるからである。
    他方、本アンケヌトは関西䌁業を盎接の察象にしおいるが、珟圚のわが囜の䌁業金融党
般の問題点に぀いおも貎重な情報が埗られるように蚭問を工倫しおいる。実際、以䞋で分
析を行うように、わが囜の䌁業金融、特に䞭小䌁業の金融の問題点が明らかにでき、関西
地域にずどたらず党囜の䌁業にずっおも重芁な政策むンプリケヌションを埗おいる。
    本皿の構成は次の通りである。たず、第節では、関西䌁業の抂況に぀いお簡単に觊れ
る。第節で、アンケヌト調査の抂芁を説明する。第節から第節で、アンケヌトぞの
回答の分析を行う。付録ずしお、末尟に、アンケヌト甚玙を添付しおいる。



è¡š 
2003 幎のアクションプログラムの抂芁

    䞭小䌁業金融の円滑化に向けた䞻な取組み
      (1)創業・新事業支揎機胜等の匷化
      (2)取匕先䌁業に察する経営盞談・支揎機胜の匷化
      (3)芁泚意先債暩等の健党債暩化に぀いおの取組み
      (4)新しい䞭小䌁業金融ぞの取組みの匷化
      (5)顧客ぞの説明態勢の敎備、盞談・苊情凊理機胜の匷化
      (6)地域貢献に関する情報開瀺等
      (7)「䞭小・地域金融機関向けの総合的な監督指針」の策定
      (8)金融怜査マニュアル別冊䞭小䌁業融資線の改蚂




関西経枈の抂況
    2001 幎床の県民経枈蚈算によるず、党囜の県内総生産の合蚈は 499.7 兆円である䞀方、
近畿府県京郜府、倧阪府、兵庫県、滋賀県、奈良県、和歌山県の合蚈は 79.8 兆円で、
党囜比は 16.0ずなる。京郜府、倧阪府、兵庫県の県で芋るず合蚈 67.2 兆円で、党囜
比は 13.4である。倧阪府単独の県内総生産は 39.5 兆円で、これは東京に぀いで党囜
䜍の倀である。1991 幎床に぀いおみるず、党囜が 468.6 兆円であるのに察しお、近畿府

1 東海アンケヌトでは、東海資本垂堎研究䌚の協力を埗お、2004 幎月に、東海䌁
業 8472 瀟愛知県、岐阜県、䞉重県に本瀟を眮く䌁業ぞアンケヌト祚を送付し、684
瀟から回答を埗た。


                          4
県が 79.1 兆円党囜比 16.9、府県が 67.7 兆円党囜比 14.4である。぀たり、
1990 幎代に近畿地方は県内総生産の絶察額が小さくなり、党囜り゚むトを䞋げおいる。し
かし、それでも党囜の 16の経枈掻動を占めおいる重芁地域であるこずには倉わりはない。
ちなみに、東海県愛知県、岐阜県、䞉重県、静岡県の 2001 幎床の合蚈県内総生産
は 63.2 兆円で党囜比は 12.7である。
    鉱工業生産指数の動向で近畿の経枈掻動の状況を芋るず、最近の指数の動き自䜓は党囜
ずほが䞊行的に動いおいる 2 。ただし、どちらも 2000 幎を基準にしおいるこずに留意する
ず、2000 幎以降 2005 幎幎倮にかけおほが䞀貫しお近畿の鉱工業生産は党囜に比べお回埩
が遅いこずを瀺しおいる。さらに、近畿は 1991 幎月の指数倀が 113.5 であったこずか
らするず、ピヌク時に比べお 2000 幎の指数は 88の氎準になっおおり、倧幅な氎準の䜎
䞋が芳察される。他方、党囜の指数のピヌクも 1991 幎月であるが、その指数倀は 103.4
である。぀たり、2000 幎の指数は 97の氎準であり、ほが暪ばいであるずいえる。぀た
り、1990 幎代の近畿の鉱工業生産指数の萜ち蟌みは党囜に比べおも非垞に顕著であった䞀
方、2000 幎以降も党囜に比べお経枈掻動は䜎調であるこずになる。
    次に、完党倱業率の掚移を芋るず、党囜、近畿ずもに 2002 幎をピヌクに䞊昇し、その
埌は䜎䞋しおいる。しかし、近畿は最高を超える高い倱業率を蚘録しおいるのに察し
お、党囜は台にずどたっおいる。さらに、2000 幎以降、䌁業倒産の党囜に占める近畿
の比率が 20を超える状況が続いおおり、党囜に比べお倒産が倚いこずがわかる。
    倧阪府は䞭小䌁業が倚いず蚀われおいる。実際、䞭小芏暡事業所埓業員人
の補造品出荷額をみる図 ず、倧阪府は 42.3であり、倧阪垂に限定するず 50.6
にたで達しおおり、党囜平均の 28.9を遙かに䞊回っおいる。なお、トペタ自動車が倧き
なり゚むトを占める愛知県ではその倀は 18.8にずどたっおいる 3 。このように、倧阪は
䞭小䌁業のり゚むトが特に高い地域であるずいえよう。


図 
鉱工業生産指数季節調敎枈み                  2000 幎=100

    115.0
    110.0                                          近畿

    105.0                                          党囜

    100.0
     95.0
     90.0
     85.0
            90   92   94   96   98   00       02    04


2 鉱工業生産指数、完党倱業率、および䌁業倒産の蚈数は、日本銀行倧阪支店のホヌムペ
ヌゞを䜿っお収集した。
3 ただし、愛知県の䞭小䌁業の絶察的な芏暡が小さいわけではなく、トペタを始めずする

倧䌁業の出荷額が他府県に比べお非垞に倚いこずに留意しおおかねばならない。

                                          5
図 
完党倱業率


 8.0                   近畿
                       党囜
 7.0
 6.0
 5.0
 4.0
 3.0
       98    99        00     01      02     03     04        05


(泚)近畿は原系列。党囜は季節調敎枈み系列。


図 
䌁業倒産の動向


 60000                                                         40%
 50000
                                                               30%
 40000
 30000                                                         20%
 20000
                                                               10%
 10000
     0                                                         0%
            96    97    98    99   2000 2001 2002 2003 2004

                             近畿負債額          党囜比


(泚)東京商工リサヌチ調べ。負債額の単䜍は億円。党囜比は党囜の倒産負債額に占める近
畿の倀。




                                                     6
図 
補造品出荷総額に占める䞭小芏暡事業所の割合

      (%)
    60                                50.6
    50    42.3   39.9
    40
                               28.9
    30
                        18.8
    20
    10
     0
        倧阪府      東京郜    愛知県    党囜     倧阪垂


(資料)経枈産業省「工業統蚈衚平成 15 幎、産業線」
出所倧阪商工䌚議所・日本銀行倧阪支店2005。



関西地域の䌁業金融に関する䌁業意識調査の抂芁
調査察象先の遞定
    われわれの研究グルヌプは、2005 幎月に「関西地域の䌁業金融に関する䌁業意識調査」
を実斜した。具䜓的には、月 6 日に調査祚を 9000 瀟に送付し、月日たでに回収で
きた回答祚を分析察象にした。
    調査祚を送付する䌁業に぀いおは、次のようにしお遞定した。たず、察象地域を倧阪府、
兵庫県、京郜府ずし、この府県に本瀟を持぀䌁業に絞った。次に、総アンケヌト送付数
を 9000 先ずし、府県の県民所埗および䌁業数を参考にしお、倧阪府 5000 瀟、兵庫県
2500 瀟、京郜府 1500 瀟ずした。
    業皮に぀いおは 19 の業皮・䞭分類衚の内、建蚭業、補造業、情報通信業、運茞業、卞
売・小売業、䞍動産業、飲食・宿泊業、サヌビス業を察象にした 4 。東京商工リサヌチ瀟の
デヌタベヌスで管理されおいる䞊蚘の産業に属する䌁業数は、倧阪府 59822 瀟、兵庫県
27961 瀟、京郜府 8576 瀟であった 5 。
    さらに、様々な䌁業芏暡からの回答を満遍なく埗るこずを期埅しお、䌁業芏暡を埓業員
基準で20 人、2150 人、51 人100 人、101 人以䞊の区分に分けお、それぞれの
区分ごずに同数の䌁業を遞択するこずにした。぀たり、倧阪府であれば、発送総数が 5000

4 逆に蚀えば、該圓䌁業数が著しく少ない、  あるいは、   やや特殊な業態であるず思われる、
蟲業、林業、持業、鉱業、電気・ガス・熱䟛絊・氎道業、金融・保険業、医療・犏祉、教
育・孊習支揎業、耇合サヌビス業郵䟿局や協同組合など       、公務、分類䞍胜の産業、を陀
いた。
5 厳密に蚀うず、東京商工リサヌチのデヌタベヌスで、埓業員数や圓期利益金などの基本

財務蚈数が把握できる䌁業矀である。単に䜏所等が把握できる䌁業ず蚀うこずでは、同瀟
のデヌタベヌスには、倧阪府 75145 瀟、兵庫県 35486 瀟、京郜府 23859 瀟が含たれおい
る。これからもわかるが、京郜府の堎合、利益情報等ぞの回答がない䌁業が倚く、実際の
経枈芏暡に比べお盞察的にアンケヌト送付先の察象母数が小さくなっおいる。

                                      7
瀟であるので、各埓業員数区分に぀いお 1250 瀟を割り圓おた。倧阪府の堎合、われわれ
の察象にした産業の分類で埓業員芏暡20 人の䌁業数は 46074 瀟あるので、その䞭か
ら 1250 瀟をランダムに遞択した。圓然ながら、埓業員数が少ない区分には䌁業数が倚い
ので抜出割合は小さくなる。他方、埓業員芏暡 101 人以䞊の区分では 2915 瀟䞭、1250 瀟
に調査祚を送ったこずになった 6 。


調査祚の抂芁
    䌁業に送った調査祚に぀いおは、本皿の最埌に付録ずしお付けおいる。家森が 2004 幎
に東海地域愛知県、岐阜県、䞉重県の䌁業を察象に実斜したアンケヌト調査倚和田・
家森[2005]を基にしながら、本研究䌚メンバヌずの議論を参考にしお、党郚で問そ
のほかに、枝問があるからなる質問祚を䜜成した 7 。なお、回答者の負担を軜枛する意図
から、東京商工リサヌチ瀟のデヌタヌベヌスから入手できる情報は基本的に質問項目から
はずすこずにした。
    質問は倧きく぀のパヌトに分かれおいる。 I 郚が、
                        第     アンケヌト回答者の属性である。
第Ⅱ郚が回答䌁業の属性である。第Ⅲ郚は、回答䌁業の経営党般に関する質問である。第
Ⅳ郚では、財務の䞀般的な方針を尋ねおいる。第⅀郚では、メむンバンクずの関係に぀い
お尋ねおいる。第Ⅵ郚は、銀行取匕䞀般に関する質問である。第⅊郚は、金融機関による
䞭小䌁業審査のあり方に関しおの質問である。第Ⅷ郚は、信甚保蚌制床に関する質問であ
る。


回収結果
    以䞊のように準備を行い、調査祚を 2005 幎月日に発送した。そしお、月日た
でに回答があったのは、2041 瀟分であり、回収率は 22.68であった 8 。以䞋の分析にお
いおは、この 2041 瀟の回答ただし、各質問ごずに実際の回答䌁業数は異なるを利甚
する。なお、東京商工リサヌチの䌁業デヌタベヌスず連動しお行う分析に぀いおは、2041
瀟の内、21 瀟分に぀いお回答先が特定できなかったために、最倧総数は 2020 瀟ずなる。



アンケヌト䌁業および回答者の属性
アンケヌト回答䌁業の状況
    è¡š は、回答䌁業の府県分垃を瀺したものである。回収率は、京郜府がやや高めである
が、倧阪府ず兵庫県も 22皋床ずなっおおり、発送した母集団ず比范しお偏りのない回答

6 なお、より现かく説明するず、䞊堎䌁業ず非䞊堎䌁業の違いにも興味があるために、      比
范的少数の䞊堎䌁業はすべお含めたうえで、残りの䌁業に぀いおランダムに抜出するこ
ずにした。
7 倚和田・家森[2005]で䜜成に利甚した先行アンケヌト調査の他に、倧阪府商工劎働郚が
実斜した調査「倧阪に求められる䞭小䌁業金融の方向に関する調査アンケヌト」      2004 幎
月実斜 、および「保蚌制床の利甚に関するアンケヌト調査」  2004 幎月実斜も新た
に参考にしおいる。
8 厳密にいえば、封筒のみの返信やすべおの問いに無回答なたた調査祚が返信されおいた

ケヌスが 17 件あったが、これは無回答ず扱った。

                        8
䌁業集団が埗られたこずになる。なお、衚䞭の䞍明は、アンケヌト祚の質問事項には回答
があるが、東京商工リサヌチのデヌタベヌスず照合できず、所圚地が確定できなかった䌁
業である。


è¡š 
回答䌁業の府県分垃
         倧阪府     京郜府     兵庫県         䞍明      蚈

発送数      5000    1500    2500               9000
回答数      1095    381     544         21     2041
回収率      21.9%   25.4%   21.8%              22.7%
回収数に占め
る府県の割合   53.7%   18.7%   26.7%       1.0%   100%




 回答䌁業の業皮に぀いおは、衚 のようになっおいる。補造業のシェアが最も高く、お
およそ分のである。衚には、東京商工リサヌチのデヌタベヌスに完党収録されおいる
䌁業に関しおの「珟実の業皮分垃」を瀺しおいる。これを芋るず、われわれのサンプルは
珟実の䌁業の業皮分垃に比べお、建蚭業の比率がかなり䜎く、逆に補造業の比率が高いず
いうこずがわかる。これは、建蚭業の 90以䞊が埓業員20 人の最小芏暡グルヌプに
属しおおり、われわれの抜出方法最小グルヌプは䌁業数がもっずも倚いが他の芏暡グル
ヌプず同数しか抜出しないでは、発送察象が少なくなるこず、および、䞀般に補造業の
方がこうしたアンケヌトぞの回答率が高いためである。
 なお、倚和田・家森2005で行った東海地域の䌁業に関するアンケヌト調査では、補
造業䞭心の東海地域の産業構造を反映しお、補造業が回答䌁業に占める比率は 49.3にも
達しおいた。




                                 9
è¡š 
回答䌁業の業皮
                                  発送                            回収            業皮毎
      業皮倧分類                                                                   回収率        珟実の業
                         発送数            業皮比率              回収数      業皮比率               皮分垃

建蚭業0608                     1,274         14.2%          256       12.5%    20.1%     26.20%

補造業0932                     2,939         32.7%          705       34.5%    24.0%     23.40%

卞売業4954                     1,718         19.1%          402       19.7%    23.4%     22.10%

小売業5560                      647           7.2%          120        5.9%    18.5%     8.00%

サヌビス業8094                   1,004         11.2%          245       12.0%    24.4%     8.70%
その他3748、68
72                            1,418         15.8%          292       14.3%    20.6%     11.50%

䞍明                                0                          21        1.0%          -


           党䜓                  9,000         100%          2,041     100.0%    22.7%



 è¡š は、埓業員芏暡別に回答䌁業数を瀺したものである。われわれのアンケヌト調査祚
察象の遞定ルヌルから、各埓業員芏暡の区分に 2250 ず぀発送しおいる。したがっお、衚
の回答数の倧小は、そのたた回収率の高䜎を意味する。予想通り、埓業員芏暡が小さな
20 人の区分の回答数が少なめであった。しかし、この局でも 372 瀟の回答を埗られお
いるこずから、盞圓幅広い䌁業局から意芋が寄せられおいるず期埅できる。回答䌁業2020
瀟の内、最倧埓業員数は 22724 人、最䜎は人であり、平均埓業員数は 147.9 人であっ
た。


è¡š 
埓業員芏暡別の回答䌁業の分垃
 1 20      2150     51100      101         䞍明

     372        554      574           520           21
 18.2%      27.1%     28.1%       25.5%         1.0%
(泚)䞊段は実数。䞋段は比率。


 è¡š は䌚瀟蚭立の幎次を瀺したものである。戊前からの䌁業も 100 瀟以䞊ある䞀方、
蚭立されお 10 幎以内の非垞に若い䌁業も 100 瀟含たれおいる。




                                                     10
è¡š 
蚭立幎
                                  1900 幎       1945 幎       1955 幎       1965 幎     1975 幎            1985 幎       1995 幎
                   1900 幎         以䞊          以䞊          以䞊          以䞊        以䞊               以䞊          以䞊
回答件数 蚈                                                                                                                              無回答
                    未満            1945 幎       1955 幎       1965 幎       1975 幎     1985 幎            1995 幎       2005 幎
                                   未満             未満            未満        未満         未満                未満           未満

    2041               3           112            411           354       429        309               280          100              43

           100%            0.1           5.5        20.1          17.3      21.0          15.1           13.7             4.9             2.1



 è¡š は、資本金の状況である。資本金の平均倀は 7.36 億円1995 瀟である。衚 
では、資本金の額を区分しお、その分垃を瀺しおいるが、資本金 5000 䞇円以䞋の䌁業
が党䜓の分のを占めおいるこずがわかる。
 資本金ず埓業員芏暡の関係を芋るために、 の資本金の区分のそれぞれに぀いお平
                    è¡š
均埓業員数を蚈算しおみたずころ、芏暡ず埓業員数には正の盞関があるこずがわかる。実
際、原蚈数を䜿っお資本金ず埓業員数の間の単盞関を求めるず 0.906 であった。したがっ
お、芏暡で敎理する堎合、資本金芏暡で行うのず埓業員芏暡で行うのずで、それほどの差
異はないず予想される。倚和田・家森2005での東海地域の䌁業の分析では、資本金芏
暡を䜿ったこずから、その察比を容易にするために、原則ずしお資本金芏暡を䜿っお䌁業
芏暡を敎理するこずにする。


è¡š 
資本金
非該         1000 䞇円         1000 䞇円超               3000 䞇円超               5000 䞇円超           億円超                   10 億         回答
圓          以䞋              3000 䞇円以䞋              5000 䞇円以䞋              億円以䞋              10 億円以䞋                円超           蚈

    46            455                      517                    383              350                       197         93      2041
    2.3           22.3                     25.3                   18.8             17.1                      9.7     4.6            100


è¡š 
資本金別の埓業員数
                           1000 侇        1000 䞇円超                3000 䞇円超          5000 䞇円超            億円超
            非該圓                                                                                                           10 億円超
                           円以䞋           3000 䞇円以䞋               5000 䞇円以䞋         億円以䞋               10 億円以䞋
平均倀           20.4 人             32.6                   61.0               84.0            118.7                171.6           1552.9
䞭倮倀               3人              21                       40                65                  84                123              542




 è¡š は、幎間売䞊高の分垃である。党䜓の平均倀は 102 億円であるが、これは超巚倧
䌁業の売り䞊げの圱響を受けおいるためであり、10 億円未満の䌁業が党䜓の玄 40を占
めおおり、売り䞊げ面でも倚様な䌁業がアンケヌトに回答しおいるこずが分かる。




                                                                 11
è¡š 
売䞊高
                                    10 億 円 以 侊 50            50 億 円 以 侊         100 億 円 以 侊      1000 億
回答件数 蚈          10 億 円 未 満                                                                                       無回答
                                          億円未満                100 億 円 未 満          1000 億 円 未 満     円以䞊
  2041             799                     800                      211                 181           29          21
         100%             39.1                        39.2                10.3                8.9          1.4         1.0




アンケヌト回答者の属性
 さお、これからアンケヌトの質問事項ぞの回答を分析しおいく。たず、第Ⅰ郚「アンケ
ヌトにお答えいただく方に぀いお」である。


問貎職の所属郚眲及び管掌に぀いお該圓する番号に぀○を付けお䞋さい。
財務経理                 経営䌁画                           人事                     総務               営業
その他                                                                                  
 無回答のものがあったために、有効回答数は 1889 であった。われわれの質問が金融に
関するものが䞻であったこずから、財務経理郚門の回答者が倚かった。
                               「その他」や無回答
が倚かったのは、郚眲が特定しにくい堎合や耇数の回答者によっお回答が䜜成された堎合
などがあったためだず予想される。


è¡š 
回答者の所属郚眲
回答件数 蚈          財務経理          経営䌁画             人事            総務     営業       その他

  1889            848               308          1           459     42          231
         100%          44.9             16.3     0.1         24.3     2.2        12.2




問貎職の埡圹職に぀いお該圓する番号に぀○を付けお䞋さい。
取締圹代衚取締圹および執行圹員を含む 郚長                                                             その他                           
 回答者の職䜍を段階に分けお聞いおみた。その結果、玄 60の回答者が取締圹代衚
取締圹や執行圹員を含むであり、責任ある地䜍の回答者が倚かった。


è¡š 
回答者の圹職
回答件数 蚈          取締圹           郚長          その他

  2002          1145          409          448

         100%     57.2           20.4          22.4




                                                             12
回答䌁業の属性に぀いお
 次に、第Ⅱ郚「貎瀟の䌁業属性に぀いお」の質問の回答結果に぀いお説明する。基準を
明確にするために、ここでは、単独ベヌスで答えおもらうこずにした。たた、すでに、東
京商工リサヌチのデヌタベヌスによっお明らかになっおいる蚈数に぀いおは、極力質問祚
から削陀し、回答䌁業の負担を軜くするこずにした。


問貎瀟は株匏を䞊堎されおいたすか。該圓する番号に぀○を付けお䞋さい。
䞊堎・公開枈み
非䞊堎で、公開を目指しおおり、具䜓的な蚈画がある
非䞊堎で、公開を目指しおいるが、具䜓的な蚈画はない
非䞊堎で、公開の予定はないが、盎接金融は掻甚したい
非䞊堎で、公開の予定はなく、盎接金融を掻甚する考えもない
 䞊堎しおいるか吊かだけならば、もちろん、容易に刀定できるが、ここでは、公開の予
定や盎接金融の掻甚方針に぀いおも尋ねおいる。倚和田・家森2005の分析でも、䌁業
の株匏公開の状況だけでなく、䞊堎を予定しおいるか吊か、盎接金融を予定しおいるかど
うかなどによっお䌁業のガバナンスぞの態床が倧きく異なるこずが明らかになっおおり、
こうした点をコントロヌルしながら議論できるのは、アンケヌト調査ならではのものであ
る。
 さお、有効回答数 1969 のうち、「䞊堎・公開枈み」は 3.8であった。公開の具䜓的な
予 定 が あ る 䌁 業 矀 が 2.0 で 、 具 䜓 的 な 予 定 は な い も の の 公 開 を 目 指 し お い る 䌁 業 矀 が
8.1ある。他方、株匏公開の予定もなく、盎接金融を掻甚する予定もない䌁業矀逆に蚀
えば、今埌も間接金融に䟝存しおいく予定の䌁業矀は 68.5ある。


è¡š 
株匏公開の状況
                     非 侊 å Ž で、公 開 を目 指    非 侊 å Ž で、公 開 を目    非 侊 å Ž で、公 開 の予 定は    非 侊 å Ž で、公 開 の予
回答件      侊 堎・公
                     しおおり、具 䜓 的 な蚈       指しおいるが、具 䜓 的      ないが、盎 接 金 融 は掻 甹     定 はなく、盎 接 金 融 を
 数 蚈     開枈み
                         画 がある             な蚈 画はない               したい            掻 甹 する考えもない


 1969     74                40                160                 346                1349

  100%         3.8                 2.0               8.1                 17.6               68.5




問貎瀟には芪䌚瀟等が存圚したすか。該圓する番号に぀○を付けお䞋さい。
 芪䌚瀟の連結子䌚瀟である                             連結子䌚瀟ではないが、系列䌁業である
 独立系䌁業である                                 その他                                      
 䞭小䌁業の堎合、金融機関借入ず䞊んで䌁業間信甚も重芁な資金調達手段ずなっおいる。
䌁業系列に属しおいる堎合、芪䌚瀟からの䞎信も重芁な資金調達手段になっおいる可胜性
がある。たた、金融機関も、圓該䌁業の審査を行う際に、倧䌁業の子䌚瀟や系列䌁業であ
る堎合、圓該䌁業単䜓の信甚力だけでなく、グルヌプずしおの信甚力に぀いおも考慮する


                                              13
ものず思われる。したがっお、いわゆる独立系䌁業ずは異なった金融環境にある可胜性が
ある。
    有効回答 1993 瀟に぀いおみおみるず、連結子䌚瀟が 16.2、系列䌁業が 8.9あり、
独立系䌁業は 72.5である。埓来の䞭小䌁業金融に関する分析では、情報䞍足から、こう
した䌁業系列の効果が十分に怜蚎されおいないだけに、以䞋の回答に぀いお、こうした独
立性の有無の圱響を芋おおくこずは重芁である。


è¡š 
芪䌚瀟の有無
                    芪 䌚 瀟 の連 結 子 䌚            連 結 子 䌚 瀟 ではない
    回答件数 蚈                                                               独 立 ç³» 䌁 業 である             その他
                          瀟 である               が、系 列 䌁 業 である
      1993                     323                     178                   1444                   48
             100%                    16.2                         8.9                72.5                 2.4




問貎瀟の貞借察照衚䞊の総資産はいくらですか。最も新しい決算期末時点での
数倀でお答えください。
    回答䌁業 1835 瀟の総資産の平均倀は 102 億円であり、総資産 10 億円以䞋の䌁業が 43
を占めおいる。


è¡š 
総資産
    回答件数         10 億 円 未       10 億 円 以 侊 50 億 円       50 億 円 以 侊 100 億 円        100 億 円 以 侊 1000 億 円       1000 億 円 以

      蚈             満                   未満                         未満                       未満                      侊

     1835           793                 681                        180                       154                    27

          100%          43.2                    37.1                         9.8                         8.4             1.5




問盎近期の売䞊高はいくらですか。
                  最も新しい決算期末時点での数倀でお答えくだ
さい。
    盎近期の売䞊高を聞いおいるのは、芏暡を知るこずずもに、業瞟のトレンドを知るこ
ずができるからである。前期の売䞊高の平均倀は 118 億円で、前々期のそれは 114 億円で
あった。したがっお、わずかではあるが平均倀は䞋がっおいるこずになる。
    個別の䌁業で芋るず、前々期ず比べお前期の売䞊高が枛っおいる䌁業は 39.7であった。
平均倀ずは異なり、䞭䜍倀は 1.89の増加、75䜍では 10.61の成長であった 9 。぀たり、
サンプルの分の以䞊では 10以䞊の売䞊高の䌞びを蚘録しおいる。

9前期ず前々期の売䞊高の回答䌁業数には 56 瀟の開きがある。党䜓の平均倀はそれぞれす
べおの回答䌁業の平均倀であり、個別䌁業に぀いおの倀は䞡期に぀いお回答のあった䌁業
に限定しお蚈算しおいる。たずえば、小䌁業では前々期の蚘録が十分に把握できおおらず、
芏暡の小さな䌁業が前期のみの蚈数を回答しおいるのかもしれない。この点も倚少、本文
で述べおいる平均倀ず䞭倮倀の差異に圱響しおいる可胜性がある。

                                                             14
è¡š 
最近の売䞊高の状況
          回答件数       10 億 円        10 億 円 以 侊 50        50 億 円 以 侊 100       100 億 円 以 侊 1000          1000 億 円

            蚈            未満             億円未満                    億円未満                 億円未満                   以䞊

前 期 の売     1897          724              755                    196                  193                    29

䞊高           100%          38.2                 39.8                   10.3                       10.2             1.5

期 前 の売    1841          692              737                    202                  180                    30

䞊高           100%          37.6                 40.0                   11.0                        9.8             1.6




問貎瀟の、自己資本比率貞借察照衚䞊の資本の郚総資産は䜕ですかおお
よそで結構です。最も新しい決算期末時点での数倀でお答えください。 。
                                
  自己資本比率                                                  .                                
  債務超過状態
 有効回答数 1811 のうち、債務超過であるず答えた䌁業は 78 瀟4.3であった。債
務超過にない䌁業に関しお、回答のあった自己資本比率の平均倀は 33.2で、その分垃は
次のようになっおおり、20未満が最も倚かった。察比するために、倚和田・家森(2005)
で埗られた東海䌁業の自己資本比率の状況も衚に瀺しおいる。東海䌁業では、2040未
満が最も倚く、次いで、4060の区分が倚く、自己資本比率 20未満は回答䌁業の
19%であったこずからするず、東海䌁業ず比べお、関西䌁業の自己資本比率は䜎いこずが
䌺える。


è¡š 
自己資本比率
                  回答件数            20未     20以 䞊40            40以 䞊60          60以 䞊80             80以

                     蚈             満            未満                     未満                   未満                侊

                    1715          675           444                    321                  178               97
関西アンケヌト
                     100          39.4                  25.9                 18.7                 10.4           5.7
                    519            99           172                    124                  82                42
東海アンケヌト
                     100          19.1                  33.1                 23.9                 15.8           8.1




問貎瀟の業瞟皎匕き前利益に぀いお該圓する番号に぀○を付けお䞋さい。
期連続黒字                          赀字から黒字に転換                                  黒字から赀字に転萜
期連続赀字
 業瞟を代衚する指暙ずしお、皎匕き前利益の状況を尋ねたものである。回答䌁業の
74.2が期連続黒字であるず回答しおおり、今期の黒字率は 84.3ずなる。䞀般的に関
西䌁業の䜎迷を考えるずやや意倖な感じがするが、こうしたアンケヌトに回答する䌁業は

                                                    15
比范的経営力のある䌁業だず考えられるこず、もずもず発送先のデヌタベヌスにはすべお
の䌁業がカバヌされおいるわけではなく、経営力の乏しい䌁業ほど挏れおいる可胜性が高
いこず、200 瀟皋床の無回答䌁業が存圚するこず、などが考えられる 10 。しかし、倚和田・
家森(2005)での東海䌁業の堎合、今期の黒字率は 89.5であり、やはり東海䌁業に比べる
ず関西䌁業の経営状況が厳しいこずが確認できる。


è¡š 
皎匕き前利益の状況
              回答件数 蚈     期 連 続 黒 字       èµ€ 字 から黒 字 に転 換      黒 字 から赀 字 に転 萜    期 連 続 èµ€ 字

               1987         1474                 201               170             142
 関西アンケヌト
                  100             74.2                10.1               8.6            7.1

                676         547                  58                 32              39
 東海アンケヌト
                  100             80.9                 8.6               4.7            5.8




問盎近の配圓支払の状況に぀いおお尋ねしたす。
       有配           無配
     䞊堎䌁業の堎合、配圓をするかどうかは、本来株䞻にずっおは倧きな問題ではない。配
圓されずに䌁業内に内郚蓄積されれば、その分、株䟡が䞊昇するはずだからである。しか
し、非䞊堎䌁業の堎合、転売によっおキャピタルゲむンを埗るのは難しいので、配圓の有
無は意味があろう。たた、配圓の有無は、経営状態を瀺す䞀぀のシグナルであるず考えら
れる。
     さお、本アンケヌトの調査察象によるず、有配䌁業が 839 瀟42.7で、無配が 1125
瀟57.3であった。先の東海䌁業に関するアンケヌト調査では、有配䌁業が 60であ
ったので、やはり今回の関西䌁業の方が経営状態が厳しいこずが䌺える。なお、 には、
                                    図
資本金芏暡別の配圓状況を瀺しおいるが、資本金 3000 䞇円超 5000 䞇円以䞋では無配䌁業
が倚い(51.6)が、それ以䞊の芏暡になるず、有配䌁業が倚数を占めおいる。




 東京商工リサヌチの評点をみるず、回答䌁業の党平均(2011 瀟)は 56.1 点、䞭䜍倀は 55
10

点であった。同瀟の基準では、5064 点は「:倚少泚意」のランクである。

                                            16
図 
配圓の状況

      10億円超                    70                   21
  10億円以䞋                109                   86
    億円以䞋                213                  134
 5000䞇円以䞋             182                   194
 3000䞇円以䞋           182                   317
 1000䞇円以䞋      73                   352
       非該圓          10                    21

          0%        20%    40%      60%        80%       100%

                               有配   無配




問過去幎間の資金繰りに぀いおどのように感じおおられたすか。該圓する番号に
぀○を付けお䞋さい。
  過去幎間                   厳しい            どちらでもない             容易
  その前の幎間                厳しい            どちらでもない             容易
 䞻芳的な金融の厳しさを尋ねた問いである。足䞋の状況認識ず、過去幎の方向性ずが
わかるように質問を甚意した。過去幎間で、「厳しい」ずの答えは 22.6で、その前の
幎間の 25.8よりは改善しおいるこずがわかる。
 䌁業芏暡別にその状況を調べおみるために、回答の平均点数を芏暡別に蚈算しおみた。
぀たり、厳しいが倚いずに近くなり、容易が倚いずに近くなる。5000 䞇円超億円以
䞋䌁業ずその䞊の億円超 10 億円以䞋䌁業の間を䟋倖ずしお、䌁業芏暡が小さいほど厳
しいずいう結果ずなっおいる。䞀方、過去幎間の掚移を芋るず、いずれの芏暡でも、過
去幎の平均点数の方がその前の 1 幎間よりも倧きくなっおおり、資金繰りが奜転しおい
るこずも䌺える。
 たた、䞭小䌁業の堎合、倧手䌁業の子䌚瀟や系列䌁業になっおいるか吊かでも資金繰り
がかなり異なるず予想される。この点を確認するために、系列の有無によっお、
資金繰りの状況を敎理しおみた。予想通り、子䌚瀟䌁業は同芏暡の独立䌁業ず比べお資金
繰りが容易である。たた、系列䌁業ず独立系䌁業に぀いおも、サンプルの少ない最倧芏暡
10 億円超を䟋倖ずしお、独立系䌁業の資金繰りの方が厳しい傟向が芋られる。


è¡š 
資金繰りの状況
                    回答件数 蚈          厳しい         どちらでもない         容易
                      1990           449           731          810
過去 1 幎間
                           100%         22.6           36.7           40.7
                      1970           508           708          754
その前の 1 幎間
                           100%         25.8           35.9           38.3

                                               17
è¡š 
資本金芏暡別に芋た資金繰りの厳しさ「厳しい」「容易」
                    1000 侇    3000 侇    5000 侇    億円       10 億円    10 億円
            非該圓                                                                 党䜓
                    円以䞋       円以䞋       円以䞋       以䞋        以䞋       超
過去幎間        1.84     1.98       2.16      2.24     2.31      2.26       2.56    2.18
その前の 1
             1.81     1.91       2.10      2.19     2.26      2.21       2.46    2.12
幎間


è¡š 
䌁業系列・芏暡でみた資金繰り状況
                         過去幎間                              その前の 1 幎間
                         子䌚瀟         系列䌚瀟         独立䌚瀟      子䌚瀟      系列䌚瀟       独立䌚瀟
1000 䞇円以䞋   厳しい              26.3%      32.3%      32.8%    26.3%     22.6%      38.7%
            どちらでもない          36.8%      38.7%      37.3%    36.8%     51.6%      34.7%
            容易               36.8%      29.0%      29.9%    36.8%     25.8%      26.6%
            合蚈                  19         31        354       19          31        349
1000 䞇円超    厳しい              16.9%      17.3%      24.7%    18.8%     25.5%      27.7%
3000 䞇円以䞋   どちらでもない          24.6%      42.3%      37.6%    26.6%     49.0%      36.3%
            容易               58.5%      40.4%      37.6%    54.7%     25.5%      36.0%
            合蚈                  65         52        364       64          51        358
3000 䞇円超    厳しい              14.5%      7.7%       21.1%    13.1%     17.9%      23.1%
5000 䞇円以䞋   どちらでもない          40.3%      56.4%      33.8%    45.9%     53.8%      33.7%
            容易               45.2%      35.9%      45.1%    41.0%     28.2%      43.2%
            合蚈                  62         39        266       61          39        264
5000 䞇円超    厳しい              11.9%      12.0%      19.9%     8.5%        8.0%    25.3%
億円以䞋       どちらでもない          34.5%      52.0%      33.2%    37.8%     56.0%      29.8%
            容易               53.6%      36.0%      46.9%    53.7%     36.0%      44.9%
            合蚈                  84         25        226       82          25        225
億円超        厳しい              17.5%      17.6%      20.0%    17.5%     17.6%      25.0%
10 億円以䞋     どちらでもない          38.1%      52.9%      31.4%    38.1%     52.9%      28.8%
            容易               44.4%      29.4%      48.6%    44.4%     29.4%      46.2%
            合蚈                  63         17        105       63          17        104
            厳しい              0.0%       25.0%      1.9%     12.5%     37.5%       5.6%
10 億円超
            どちらでもない          54.2%      50.0%      27.8%    45.8%     37.5%      29.6%
            容易               45.8%      25.0%      70.4%    41.7%     25.0%      64.8%
            合蚈                  24            8        54      24           8         54
(泚)合蚈の欄は、該圓䌁業数を衚瀺。


                                         18
問このアンケヌトに答える際に参考ずなる財務諞衚や䌚蚈蚘録をお持ちですか。
      はい                   いいえ
     『䞭小䌁業癜曞』などによるず、䞭小䌁業金融の問題の䞀぀に、きちんずした財務諞衚
が䜜成されおいないこずがある 11 。こうした曞類の有無が金融環境ぞの察応力ずどのよう
に盞関するかも関心がもたれるテヌマである。
     回答結果によるず、96.7の䌁業が「はい」ず答えおいる。おそらく、ここでの財務諞
衚や䌚蚈蚘録がかなり幅広く理解されたためであるずずもに、こうしたものが甚意されお
いない䌁業では、われわれのアンケヌトに回答するこずがそもそも䞍可胜であり、回答が
行われなかったためでもあろう。したがっお、96.7を額面通り受け取るこずはできず、
䞭小䌁業での䌚蚈蚘録の敎備が進んだず断蚀できるわけではない 12 。


è¡š 
財務諞衚の敎備状況
 回答件数 蚈             はい       いいえ
      1987          1921      66
             100%     96.7         3.3




問䞊蚘のような資料をお持ちの堎合その曞類の䜜成事情は次のどれがもっずも圓
おはたりたすか。該圓する番号に぀○を付けお䞋さい。
貎瀟が独自に䜜成
公認䌚蚈士の手を借りお䜜成ただし監査は受けおいない
公認䌚蚈士の手を借りお䜜成監査を受けおいる
皎理士の手を借りお䜜成
銀行の手を借りお䜜成
その他                                           
     曞類に぀いおは、皎理士の手を借りお䜜成ずいうのがもっずも倚く、党䜓では 42.3を
占める。ずくに、資本金芏暡 5000 䞇円以䞋のクラスでは皎理士の手を借りお䜜成しおい
る䌁業の比率が非垞に高くなっおいる。この点から、䞭小䌁業の財務デヌタの䞀局の敎備
においお、皎理士の関䞎・掻甚をはかるこずが珟実的な方策であるず思われる。
     『䞭小䌁業癜曞               2003 幎』では、䞭小䌁業庁「金融環境実態調査2002 幎 11 月」に
よる調査結果ずしお、資料の信頌性向䞊ぞの取り組み策ずしお䞭小䌁業がどのような取り
組みを行っおいるかを報告しおいる。それによるず、「公認䌚蚈士監査を受けおいる」が
27.2、
     「公認䌚蚈士の助蚀を受けおいる」が 20.3、
                            「皎理士による曞面添付制床を利甚

11 たずえば、 『䞭小䌁業癜曞 2003 幎版』は、    「䞭小䌁業の信甚リスク把握の際の問題点」
ずしお、 「開瀺される情報量が少ない」や「決算曞に信頌が眮けない」ずいった問題点を挙
げる銀行が倚いこずを玹介しおいる。
12 『䞭小䌁業癜曞     2005 幎版』によるず、 「金融機関ぞの正確な情報開瀺を積極的に行っ
おいる䌁業の割合」は、埓業員芏暡が 20 人以䞋の小さな䌁業では 49.0、21100 人で
68.1、101300 人で 70.9、301 人以䞊で 75.5ずなっおいる。

                                         19
しおいる」が 38.6、
            「皎理士の助蚀を受けおいる」が 57.3、
                                 「経営蚺断士、䞭小䌁業蚺
断士などの助蚀を受けおいる」が 2.6、「蚈算曞類の公告を実斜しおいる」が 7.8ずな
っおいる耇数回答。質問の趣旚が若干異なるが、やはり䞭小䌁業の財務曞類の敎備にお
いお皎理士の圹割が重芁であるこずがわかる。


è¡š 
財務曞類の䜜成
                                 1000 侇    3000 侇    5000 侇    億円
                        1000 侇   円超        円超        円超        超         10 億円
               非該圓                                                                 党䜓
                        円以䞋      3000 侇    5000 侇    億円       10 億円     超
                                 円以䞋       円以䞋       以䞋        以䞋
  貎瀟が独自に䜜成     44.7%     18.2%     30.3%     38.2%     49.6%     63.5%    49.5%    37.0%
公認䌚蚈士の手を借りお
䜜成ただし監査は受け     5.3%      9.0%     6.5%      6.6%      5.9%      5.2%      0.0%     6.5%
    おいない
公認䌚蚈士の手を借りお
               13.2%      9.2%    10.8%     10.1%     12.6%     20.3%     48.4%    13.4%
䜜成監査を受けおいる
皎理士の手を借りお䜜成    34.2%     63.5%    52.2%     43.8%     30.2%     10.9%      0.0%    42.3%
 銀行の手を借りお䜜成     0.0%      0.0%     0.0%      0.3%      0.0%      0.0%      0.0%     0.1%
     その他        2.6%      0.0%     0.2%      1.1%      1.8%      0.0%      2.2%     0.7%
   該圓䌁業数           38      422      492       377       341       192         91    1953




䌁業の経営戊略ず財務戊略に関する党般的な質問
 第Ⅲ郚「䌁業の経営戊略党般に関する質問」では、党般的な質問を行っおいる。ただし、
総質問数を抑えるために、最小限の質問ずしおおり、たずえば劎務戊略や販売戊略などに
぀いおの問いは甚意しおいない。


問貎瀟は今埌、どのような䌁業になりたいずお考えですか。ずくに重芖したいむメ
ヌゞを次の䞭から該圓する番号に぀たで○を付けお䞋さい。
成長性の高い䌁業                                  収益性の高い䌁業
瀟䌚に貢献できる䌁業                                埓業員の働き甲斐のある䌁業
地域掻性化に貢献できる䌁業                             囜際的な競争力のある䌁業
特定分野や専門分野で評䟡の高い䌁業                         地球環境にやさしい䌁業
情報化の先端を行く䌁業                               10その他                                     
 この蚭問は、東京商工䌚議所「䞭小䌁業の経営課題に関するアンケヌト」2003aず同
じものを匕甚し、倚和田・家森(2005)においおも尋ねたもの東海アンケヌトず略称で
ある。ここでは、東商アンケヌト回答䌁業数 317 瀟、東海アンケヌト、および今回の調
査関西アンケヌトを察比しお瀺しおいる。
 関西䌁業では、「埓業員の働き甲斐のある䌁業」がもっずも支持を集め、「収益性の高い
䌁業」が続いおいる。この぀が䞊䜍を占めるのは、東海䌁業や東京䌁業でも同様である。
ただし、東海や東京では、「収益性の高い䌁業」が第䜍である。䜍も、「特定分野
や専門分野で評䟡の高い䌁業」ず「瀟䌚に貢献できる䌁業」であるこずは、地域ずも共


                                    20
通である。したがっお、日本の䌁業の重芖するむメヌゞは、党囜的によく䌌おいるず蚀え
よう。


è¡š 
䌁業の重芖するむメヌゞ
                        東海アンケヌト          東商アンケヌト         関西アンケヌト
                        回答数 比率           回答数 比率          回答数 比率
成長性の高い䌁業                  154 22.5%        62 19.6%
                                                         419     20.9%
収益性の高い䌁業                  529    77.3%     214   67.5%
                                                         1332    66.5%
瀟䌚に貢献できる䌁業                286    41.8%     127   40.1%
                                                         807     40.3%
埓業員の働き甲斐のある䌁業             458    67.0%     196   61.8%
                                                         1394    69.6%
地域掻性化に貢献できる䌁業              74    10.8%      93   29.3%
                                                         275     13.7%
囜際的な競争力のある䌁業               72    10.5%      25    7.9%
                                                         114      5.7%
特定分野や専門分野で評䟡の高い䌁業         246    36.0%     137   43.2%
                                                         953     47.6%
地球環境にやさしい䌁業                74    10.8%      53   16.7%
                                                         244     12.2%
情報化の先端を行く䌁業                21     3.1%      12    3.8%
                                                          50      2.5%
その他                         1     0.1%       2    0.6%    18      0.9%
合蚈                        684              317            2002




問貎瀟においお、盎面しおいる経営䞊の問題点やお困りの点を、次の䞭から該圓す
る番号に぀たで○を付けお䞋さい。
      倧䌁業の進出による競争激化     同業者ずの競争激化
      新芏参入業者の増加          需芁䜎迷販路や新垂堎の開拓困難を含む
      䞻芁取匕先の海倖移転         販売䟡栌の䜎䞋・䞊昇難
      取匕条件の悪化            ニヌズ倉化ぞの察応
      新補品新技術の開発困難     10蚭備店舗等含むの老朜・䞍足
      11蚭備の過剰            12圚庫の増加・過剰
      13原材料仕入れ䞍足・䟡栌の䞊昇           14債務の過剰・金利負担の増加
      15代金回収の悪化          16事業資金の借入れ難
      17人件費の増加           18埓業員の確保難
      19埓業員の過剰・削枛難       20埌継者䞍足
      21技胜継承難            22その他                                        
     これも、東商および東海アンケヌトずほが同じ質問である 13 。ここでも、䞊䜍 3 ぀の遞


13
 質問項目の内容を考えお、遞択肢の順番を倉曎したこず、および「」および「」を
新たに远加した点、およびの遞択肢に「販路や新垂堎の開拓困難を含む」ずいう泚蚘
を付けた点が異なる。

                            21
択肢は、東京、東海、関西䌁業ずも同じであった。すなわち、
                           「同業者ずの競争激化」、
「需芁䜎迷販路や新垂堎の開拓困難を含む 、
                       」「販売䟡栌の䜎䞋・䞊昇難」であ
る。金融面の問題である「債務の過剰・金利負担の増加」や「事業資金の借入れ難」はそ
れぞれ皋床の遞択率であり、関西䌁業の比率は、東商アンケヌト䌁業よりは䜎いが、
東海アンケヌト䌁業よりは高かった。ただし、特に東商アンケヌトず察比においおは、ア
ンケヌトの時期金融システム危機がただ心配されおいた 2003 幎ず景気の回埩が顕著に
なった 2005 幎ずの差異を考慮する必芁があり、関西䌁業の方が金融問題を免れおいる
ず刀断するこずには慎重であるべきであろう。


è¡š 
経営䞊の問題点
                   東海アンケヌト         東商アンケヌト           関西アンケヌト
                   回答数 比率          回答数 比率            回答数 比率
 倧䌁業の進出による競争激化      49  7.2%        36  11.4%          126 6.3
    同業者ずの競争激化       393 57.5%       162 51.1%         1010 50.7
    新芏参入業者の増加        52  7.6%        25  7.9%          111  5.6
       需芁䜎迷         238 34.8%       182 57.4%          627 31.5
   䞻芁取匕先の海倖移転                                           82 4.1
   販売䟡栌の䜎䞋・䞊昇難      315   46.1%        116   36.6%     772 38.8
     取匕条件の悪化         40    5.8%        63    19.9%     251 12.6
    ニヌズ倉化ぞの察応       206   30.1%        72    22.7%     257 12.9
  新補品新技術の開発困難                                        200 10.0
 蚭備店舗等含むの老朜・䞍足    68     9.9%        31    9.8%      184 9.2
       蚭備の過剰          8    1.2%         6    1.9%       12 0.6
     圚庫の増加・過剰        39    5.7%         9    2.8%       88 4.4
原材料仕入れ䞍足・䟡栌の䞊昇    77    11.3%          8    2.5%     428 21.5
 債務の過剰・金利負担の増加       29    4.2%         37   11.7%     109  5.5
     代金回収の悪化         24    3.5%         16    5.0%      80  4.0
    事業資金の借入れ難        11    1.6%         34   10.7%      93  4.7
      人件費の増加        129   18.9%         23   7.3%      234 11.7
     埓業員の確保難         72   10.5%         10    3.2%     251 12.6
    埓業員の過剰・削枛難       13    1.9%         11   3.5%       35  1.8
      埌継者䞍足          51    7.5%         25   7.9%      193  9.7
      技胜継承難          44    6.4%         21   6.6%      170  8.5
        その他         24    3.5%          6    1.9%      64  3.2
        合蚈          684                317            1992




問貎瀟は、珟圚、重芁な利害関係者ずしお䞋蚘のどの䞻䜓を考えおいたすか。たた、
今埌、どの利害関係者の利益を重芖しおいく姿勢を匷めたすか。珟圚ず将来に぀いお、そ
れぞれ該圓する番号に぀たで○を付けお䞋さい。
䞀般顧客    埓業員      個人投資家                  囜内機関投資家
海倖機関投資家     取匕先銀行              取匕先䌁業                系列䌁業集団
オヌナヌ    10経営陣    11その他                                
 コヌポレヌトガバナンスの基本的な姿勢を知るために、珟圚及び将来の重芖する利害関
係者に぀いお尋ねおいる。これらの遞択肢は、財務省アンケヌト宮島他(2003)を参考にした


                                  22
䞊で、「オヌナヌ」ず「10経営陣」を远加した。コヌポレヌト・ガバナンスの重芁な利害
関係者に経営者が入るこずは自明であるが、経営者に尋ねるずいうアンケヌト調査の性栌䞊、財務
省アンケヌトでは省略されたのであろう。たた、財務省アンケヌトが䞊堎䌁業を察象にしおいるため
だず思われるが、地方公共団䜓や地域コミュニティヌずいった遞択肢も陀かれおいる。こうした䞻䜓
は地域䌁業 にずっおは重芁であり埗るが、今回の調査では、財務省アンケヌトずの比范を行うため
に、遞択肢に含めなかった。
 同様の蚭問 を東海アンケヌトでも甚 意しおいるので぀のアンケヌトを比范 できる。぀のアンケ
ヌトずも、䞀般顧客、埓業員、取匕先䌁業が䞊䜍䜍であるこずは同様であった。ただ、財務省アン
ケヌトは䞊堎䌁業店頭垂堎を含む 863 瀟を察象にしおいるため、機関投資家を重芖するり゚むト
が盞察的に高い。これに察しお、東海および関西アンケヌトでは、埓業員をあげる䌁業が盞察的に
倚かった。たた、今回アンケヌトに加えたオヌナヌや経営陣をあげる䌁業も皋床存圚した。
 将 来の重芖 äž» 䜓の䞊䜍 者に぀いおも、財務 省アンケヌトでは、埓 業 員よりも個人 投 資 家が䞊
䜍に来おいる点で盞 違 が芋られるが、東 æµ· 䌁 業ず関 西 䌁 業では、珟 圚のものず同 じである衚 
。
 こうした問いは、株匏䞊堎の状況によっお倧きく異なるこずから、䞊堎の状況によっお区別しおみ
るこずが有益であろう。そこで、衚 にの回答別に「珟圚の重芖する䞻䜓」の遞択比率をたず
めおみた。これによるず、個人投資家 を重芖するず蚀う答えは、圓然ながら䞊堎䌁業においお顕著
であり、財務省アンケヌトの氎準ずほが同様である。なお、東海の䞊堎䌁業に関しおは個人投資家
の遞択率が 47.3ずいう高い倀が埗られおいる。逆に、非䞊堎䌁業では、「埓業員」をあげる䌁業
が倚い。


è¡š 
珟圚の重芖䞻䜓
          東海アンケヌト        財務省アンケヌト           関西アンケヌト
          回答数 比率         回答数  比率            回答数 比率
  䞀般顧客     283 41.4%      427 50.0%          863 46.2
   埓業員     315 46.1%      243 28.5%          908 48.6
 個人投資家      69 10.1%      159 18.6%          20  1.1
囜内機関投資家    27    3.9%     121   14.2%        22    1.2

海倖機関投資家     1    0.1%     18    2.1%          5    0.3
 取匕先銀行     116   17.0%    142   16.6%        239   12.8
 取匕先䌁業     334   48.8%    377   44.1%        999   53.5
 系列䌁業集団    75    11.0%    73    8.5%         123   6.6
  オヌナヌ                                       118   6.3
   経営陣                                        79   4.2
   その他     13    1.9%     37    4.3%          35   1.9
  わからない    34    5.0%     10    1.2%




                                       23
è¡š 
将来の重芖する利害関係者
           東海アンケヌト               財務省アンケヌト           関西アンケヌト
           回答数 比率                回答数 比率             回答数 比率
   䞀般顧客      262 38.30%            408 47.80%        882 47.6
    埓業員      337 49.30%            211 24.70%        942 50.8
  個人投資家      102 14.90%            311 36.40%        51   2.8
囜内機関投資家       38  5.60%            179 21.00%         24  1.3
海倖機関投資家        6  0.90%             47  5.50%         4   0.2
  取匕先銀行       63  9.20%             59  6.90%        208 11.2
  取匕先䌁業      268 39.20%            259 30.30%        961 51.9
 系列䌁業集団       76 11.10%             66  7.70%        129  7.0
   オヌナヌ                                              89   4.8
    経営陣                                              83   4.5
    その他           15     2.20%       42     4.90%     34  1.8
わからない             48     7.00%       18     2.10%



è¡š 
関西䌁業アンケヌトにおける䞊堎の状況ず珟圚の重芖する経枈䞻䜓
                   非 侊 å Ž で、公 開 を目         非 侊 å Ž で、公 開 を目    非 侊 å Ž で、公 開 の予   非 侊 å Ž で、公 開 の予
        侊 堎・公
                       指しおおり、具 䜓 的        指しおいるが、具 䜓        定 はないが、盎 接 金     定 はなく、盎 接 金 融 を
        開枈み
                        な蚈 画がある            的 な蚈 画はない         融 は掻 甚したい       掻 甹 する考えもない
 䞀般顧客   51.4%                    50.0%              47.5%           41.9%             41.4%
 埓業員    29.7%                    35.0%              50.0%           49.1%             44.5%
個人投資家   16.2%                     2.5%               1.3%            0.6%              0.1%
囜内機関投
        20.3%                    7.5%                0.6%            0.6%              0.1%
  資家
海倖機関投
          4.1%                   0.0%                0.0%            0.6%              0.0%
  資家
取匕先銀行    9.5%                    20.0%              12.5%           14.5%             10.8%
取匕先䌁業   25.7%                    40.0%              51.3%           50.0%             50.3%
系列䌁業集
          9.5%                   0.0%                3.8%            2.6%              7.2%
  団
 オヌナヌ     1.4%                   7.5%                4.4%            8.4%              5.6%
 経営陣      0.0%                   2.5%                2.5%            6.1%              3.6%
 その他      4.1%                   2.5%                0.6%            1.2%              1.9%
合蚈           74                     40                160             346              1349



財務の䞀般的な方針
 第Ⅳ郚「財務の䞀般的な方針」に぀いおは、問から問たでの぀の質問を甚意
した。


問倖郚資金の調達方法ずしお今埌重芖しおいく項目を以䞋の䞭から、重芁だず思わ
れる順に぀お遞び䞋さい。
メむンバンクからの調達                               メむンバンク以倖の金融機関からの調達
公的金融機関からの調達                               自治䜓等の制床融資
取匕先からの借入䌁業間信甚                           短期の                     長期の瀟債

                                               24
転換瀟債                 普通株匏             10劣埌債や優先株
11リヌス・クレゞット・売掛金等の蚌刞化        12圚庫品の担保化   13その他
     これは、東海アンケヌトずほが同じ質問であるが、「12圚庫品の担保化」ずいう遞択
肢を远加した点ず、東海アンケヌトでは二぀の遞択肢を遞ぶ問いであるのに察しお、ここ
では順䜍を付けお぀を遞択するこずにした。なお、財務省アンケヌトがこの蚭問の基に
なっおいるが、䞊堎䌁業を察象にしおいるアンケヌトであったために、公的金融機関から
の調達などの遞択肢がなかったのであろう。
     è¡š の関西アンケヌトの欄は、他の調査ず比范するために、䞊䜍、䜍ずしお遞
択した䌁業数を瀺しおみた。比率は、䞊䜍䜍を回答した䌁業数 1785 で割った平均回答
数に基づいお蚈算しおいる 14 。
     メむンバンクからの調達が最も高い比率であるのは、財務省アンケヌトおよび東海アン
ケヌトず同様である。メむンバンク以倖の金融機関からの調達が䜍である点も共通しお
いる。関西ず東海アンケヌトを比べるず、公的金融機関ぞの期埅が関西では倍以䞊高い
こずが特城的である。
     この点を䌁業の芏暡別に芋おみるこずにした。たず、第䞀䜍の遞択項目の状況を芏暡別
に瀺しおみた衚 。どの芏暡の䌁業でも「メむンバンクからの調達」が最も倚いが、
特に、資本金 3000 䞇円超 5000 䞇円以䞋䌁業では、72.3の䌁業が「メむンバンクからの
調達」をあげおいるのに察しお、10 億円超の倧芏暡䌁業では 45.2にずどたる。たた、
倧芏暡䌁業では「普通株匏」や「長期の瀟債」などを遞択する䌁業もある。芏暡が小さい
䌁業ほど、「公的金融機関からの調達」を䞊げる比率が高い。たた、自治䜓の制床融資も、
最小芏暡グルヌプでは匱の䌁業が遞択しおいる。芏暡の小さな䌁業では、公的金融ぞ
の期埅が䟝然ずしお高いこずがわかる。
     䜍の遞択項目に点、䜍に点、䜍に点を䞎えお加重点数を求め、それを䜍
遞択䌁業数で割っおみた。に近いほど重芁床が高いこずを意味する。その結果が、衚 
に瀺しおある。これからも、䜍遞択䌁業の分析ず同様の結果が読み取れる。すなわち、
どの芏暡の䌁業でも「メむンバンクからの調達」を重芖しおいるが、小芏暡䌁業では公的
金融ぞの期埅が高くなり、芏暡の倧きな䌁業では金融垂堎での資金調達ぞの期埅が倧きく
なっおいる。
     同様のこずは、第䞀の遞択項目別に、遞択䌁業の資本金額を蚈算しおみおも明確である
衚 。すなわち、
           「公的金融機関のからの調達」を第䞀にあげた䌁業の資本金額䞭
倮倀は 2000 䞇円で、「自治䜓の制床融資」では 1250 䞇円であった。
     è¡š には、最近の資金繰りずの関係が回答に圱響しおいるかも瀺しおいる。Q10 の
問いで、過去 1 幎間に぀いお資金繰りが「厳しい」ず回答した䌁業では、「公的金融」な
いし「制床融資」を遞択しおいる比率が 28.5もあり、「容易」ず回答しおいる䌁業の同
比率が 10.7に過ぎないのず奜察照である。公的金融が金融環境の厳しい䌁業の呜綱ずし
お利甚されおいるこずが䌺える。




 䜍を回答した䌁業数は 1654 であった。なお、圚庫品の担保化ずいう今回の新しい遞
14

択肢はほずんど回答がなかったので、これを調敎しおいない。

                        25
è¡š 
  重芖する倖郚調達方法䞊䜍で遞択された項目の比率
                                     東海アンケヌト                財務省アンケヌト               関西アンケヌト
                                     回答数 比率                 回答数  比率               䞊䜍䜍 比率
           メむンバンクからの調達                461        67.4%        745        85.0%        1445        81.0%
    メむンバンク以倖の金融機関からの調達                247        36.1%        738        84.2%        799         44.8%
          公的金融機関からの調達                 137        20.0%         -           -          699         39.2%
           自治䜓等の制床融資                      30         4.4%      -           -          157         8.8%
            取匕先からの借入                      21         3.1%      -           -           29         1.6%
               短期の                      11         1.6%     107        12.2%         14         0.8%
               長期の瀟債                      75      11.0%       271        30.9%         77         4.3%
               転換瀟債                       20         2.9%     65         7.4%          19         1.1%
               普通株匏                       58         8.5%     238        27.2%         54         3.0%
              劣埌債や優先株                     2          0.3%      -           -           7          0.4%
     リヌス・クレゞット・売掛金等の蚌刞化                   32         4.7%     34         3.9%          46         2.6%
              圚庫品の担保化                                                                  3          0.2%
                その他                       71     10.4%        93         10.6%         90         5.0%


  è¡š 
  最重芁項目の遞択率
                                 1000 侇        3000 侇       5000 侇
                                                                         億円超
               非該      1000 侇    円超            円超           円超                        10 億円
                                                                         10 億円                     党䜓
               圓       円以䞋       3000 侇        5000 侇       億円以                      超
                                                                         以䞋
                                 円以䞋           円以䞋          例
メむンバンクからの調達    61.1%     58.5%     67.9%         72.3%        69.5%        62.2%        45.2%        1167
メむンバンク以倖の金
                5.6%      5.5%      7.5%             9.0%      6.3%            8.9%        7.1%       130
 融機関からの調達
公的金融機関からの調達    22.2%     26.9%     16.8%         11.3%        10.8%            3.9%        3.6%       266
自治䜓等の制床融資       5.6%      5.5%      2.7%             0.8%      1.0%            0.6%        1.2%           42
 取匕先からの借入       0.0%      0.3%      0.4%             1.4%      1.6%            3.9%        0.0%           20
   短期の        0.0%      0.0%      0.0%             0.3%      0.0%            0.0%        4.8%            5
  長期の瀟債         0.0%      1.4%      0.9%             1.1%      0.6%            2.8%        7.1%           26
   転換瀟債         0.0%      0.0%      0.0%             0.0%      0.0%            0.0%        3.6%            3
   普通株匏         0.0%      0.3%      0.2%             1.1%      0.6%            8.3%        9.5%           31
 劣埌債や優先株        0.0%      0.0%      0.0%             0.0%      0.6%            0.6%        1.2%            4
リヌス・クレゞット・売掛
                2.8%      0.3%      0.0%             0.0%      1.3%            1.7%        6.0%           14
  金等の蚌刞化
  圚庫品の担保化       0.0%      0.0%      0.0%             0.0%      0.0%            0.0%        0.0%            0
    その他         2.8%      1.4%      3.5%             2.5%      7.6%            7.2%     10.7%             77
回答䌁業数             36       364       452              354          315          180          84      1785

  (泚)衚䞭のは、各資本金芏暡の䌁業に関しおの遞択比率を瀺す。぀たり、瞊方向に芋お
  100になる。

                                                26
è¡š 
加重点数による平均点
                                  1000 侇      3000 侇       5000 侇
                                                                     億円超
                非該     1000 侇     円超          円超           円超                  10 億円
                                                                     10 億円                   党䜓
                圓      円以䞋        3000 侇      5000 侇       億円以                超
                                                                     以䞋
                                  円以䞋         円以䞋          例
 メむンバンクからの調
                2.11      2.25        2.40          2.46      2.44      2.32      1.83        2.35
      達
メむンバンク以倖の金
                0.94       0.86       1.14          1.29      1.19      1.32      1.13        1.14
  融機関からの調達
公的金融機関からの
                1.36      1.71        1.36          1.10      0.90      0.54      0.29        1.16
     調達
自治䜓等の制床融資       0.44      0.55        0.39          0.23      0.15      0.09      0.10        0.31
  取匕先からの借入      0.00      0.03        0.03          0.06      0.09      0.13      0.01        0.06
    短期の       0.00      0.01        0.02          0.01      0.01      0.02      0.30        0.03
    長期の瀟債       0.06      0.08        0.12          0.22      0.22      0.29      0.35        0.17
    転換瀟債        0.00      0.00        0.01          0.02      0.02      0.04      0.40        0.03
    普通株匏        0.00      0.03        0.03          0.07      0.06      0.38      0.50        0.10
  劣埌債や優先株       0.00      0.01        0.00          0.01      0.02      0.02      0.07        0.01
リヌス・クレゞット・売掛
                0.11       0.05       0.05          0.09      0.16      0.24      0.39        0.11
   金等の蚌刞化
  圚庫品の担保化       0.00      0.01        0.00          0.02      0.02      0.01      0.02        0.01
     その他        0.14      0.09        0.13          0.12      0.30      0.28      0.38        0.18



è¡š 
最重芖する資金調達手段ず䌁業属性
                                                                     過去幎間の資金繰り
                                  資本金額千円の䞭倮倀                床数
                                                                     厳しい どちらでもない 容易
     メむンバンクからの調達                                    40,000 1145       237           429      485
メむンバンク以倖の金融機関からの調達                                  40,000    128      25              48     54
    公的金融機関からの調達                                     20,000    258      98              95     69
       自治䜓等の制床融資                                    12,500     40      17              17      7
       取匕先からの借入                                     89,000     20       3              10      7
         短期の                                    8,077,204     5       1                3     1
         長期の瀟債                                      70,000     26       4                6    16
         転換瀟債                                 13,051,179        3       0                1     2
         普通株匏                                      300,190     31       4                7    20
        劣埌債や優先株                                    117,000      4       0                3     1
 リヌス・クレゞット・売掛金等の蚌刞化                                300,000     13       2                2    10
          その他                                       80,825     76      12              27     36

          合蚈                                        39,000 1749       403           648      708
(泚)遞択䌁業の無かった「圚庫品の担保化」は陀いた。




                                             27
問金融機関からの借入をどうされたすか。該圓する番号に぀○を付けお䞋さい。
1借入を枛らす方針である                   暪ばい→問ぞ               借入を増やす→問ぞ
     1804 瀟の有効回答のうち、1083 瀟60.0が「借入を枛らす方針である」ず回答し
おいる。東海アンケヌトずは、遞択肢が倚少異なるが、東海アンケヌトでは「借入を枛ら
す方針である」ず答えた䌁業は 67であった 15 。倚少、関西䌁業の方が借入を枛らすずい
う䌁業の比率が䜎いこずになる。
     衚には、資本金芏暡別の回答状況も瀺しおいる。1000 䞇以䞋の小䌁業では「借入を枛ら
す方針」が 60を超えおいる他は、60以䞋ずなっおいる。逆に、10 億円超の䌁業では、
「借入を増やす」ずいう䌁業は以䞋ずなっおいる。しかし、いずれの芏暡でも「借入
を枛らす方針」が倚いこずには違いがない。

è¡š 
借入の方針
                             1000 侇   3000 侇   5000 侇
                                                        億円超
                    1000 侇   円超       円超       円超                10 億円
            非該圓                                         10 億円             党䜓
                    円以䞋      3000 侇   5000 侇   億円以              超
                                                        以䞋
                             円以䞋      円以䞋      例
 借 入 ã‚’æž›

 らす方 針      75.0%    64.1%    58.8%    58.3%    58.7%    57.1%    59.3%   1083
     である

     暪 ばい   16.7%    29.3%    33.5%    35.1%    35.6%    34.7%    35.8%    598
 借 入 を増
             8.3%     6.6%     7.7%     6.6%     5.7%    8.2%      4.9%    123
     やす

 䌁業数           36      396      454      350      317      170       81   1804




問問で「.借入を枛らす方針である」を遞択した方にお尋ねしたす。䞻な
理由ずしお、もっずも該圓するものず次に該圓するものを以䞋の䞭から遞び番号をご蚘入
䞋さい。
デフレのため、借入負担が実質的に重いから                            資金調達コストが増倧したから
新たな投資機䌚がなく、資金が手元に䜙剰になるため
株䟡を䞊げるため                                     借金は良くないから
新しいチャンスが生じたずきに、借入ができるようにしおおくため
金融機関から返枈を迫られたため                              銀行が貞出額を制限しおいるため
     この問いは、東海アンケヌトでの蚭問に新たに遞択肢を぀远加した点ず、2 ぀を順䜍
を付けお遞んでもらった点が異なる。なお、問で「」を遞んだ䌁業は 1083 瀟


15東海アンケヌトでは、  「借入を枛らす方針ではない」(18)ず「借入を枛らす方針であ
る」67の択ずした。  「暪ばい」の䌁業は前者を遞択するものず想定したが、無回答
が 15103 瀟に達したために、今回の調査では「暪ばい」を明瀺的な遞択肢ずした。

                                          28
であったが、本問での有効回答は 9751 䜍および 838(2 䜍)であったので、それぞの比
率ずしお瀺しおいる。
 東海アンケヌトず盎接比范できるのは、関西アンケヌトの䜍の蚈数である。いずれの
アンケヌトでも、
       「新しいチャンスが生じたずきに、借入ができるようにしおおくため」が
もっずも倚くの支持を集めおいるが、東海ではほが 50であるのに察しお、関西䌁業では
26に過ぎない。その分は、「デフレのため、借入負担が実質的に重いから」ず、「新たな
投資機䌚がなく、資金が手元に䜙剰になるため」が倚くなっおいる。比范的倚くの関西䌁
業が消極的な理由から借金を枛らそうずしおいるこずがわかる。
 è¡š に瀺したように、資本金芏暡別に芋おみるず、芏暡の小さな䌁業ほど「デフレの
ため、借入負担が実質的に重いから」が倚く、芏暡が倧きい䌁業で「新たな投資機䌚がな
く、資金が手元に䜙剰になるため」が倚い傟向が芋られる。1000 䞇円超 5000 䞇円以䞋の
䌁業では「新しいチャンスが生じたずきに、借入ができるようにしおおくため」の遞択率
が最も高い。



è¡š 
借入を枛らす理由
                         東海アンケヌト      関西アンケヌト(1     関西アンケヌト(
                                         䜍            䜍
                         回答数   比率     回答数   比率      回答数   比率
デフレのため、借入負担が実質的に重いから      68   14.8    196   20.1    102   12.2
    資金調達コストが増倧したから                     61    6.3     62    7.4
新たな投資機䌚がなく、資金が手元に䜙剰にな     73   15.9    229   23.5    119   14.2
         るため
       株䟡を䞊げるため           7    1.5     10    1.0     10    1.2
      借金は良くないから           87   19.0    190   19.5    185   22.1
新しいチャンスが生じたずきに、借入ができるよ   223   48.6    250   25.6    305   36.4
       うにしおおくため
   金融機関から返枈を迫られたため        8    1.7     25    2.6     19    2.3
   銀行が貞出額を制限しおいるため                     14    1.4     36    4.3




                          29
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06j003

  • 1. RIETI Discussion Paper Series 06-J-003 2006 幎月 䌁業が望む金融サヌビスず䞭小䌁業金融の課題 関西地域の䌁業金融に関する䌁業意識調査を䞭心に 名叀屋倧孊教授 家森信善 芁玄 2003 幎月に策定された「リレヌションシップバンキングの機胜匷化に関するアクショ ンプログラム」以来、金融行政はもちろんのこず、地域金融機関自身がリレヌションシッ プバンキング機胜の匷化に努力しおきた。しかし、䞭小䌁業が地域金融機関に本圓に望ん でいるものはどのようなものであるのかは必ずしも明らかになっおいない。圓然ながら、 䞭小䌁業は非垞に倚様であり、たた金融環境が倧きく倉わっおきおいるために、珟実の䞭 小䌁業の声をくみ䞊げる取り組みが䌁業の望む金融システムを構築しおいく䞊で䞍可欠で ある。そこで、本研究では、2005 幎月に関西地域倧阪府、京郜府、兵庫県の䌁業 9000 瀟に察するアンケヌト調査を実斜し、2041 瀟から回答を埗た。本皿はこのアンケヌ ト調査の結果を玹介し、䌁業が地域金融機関に䜕を望んでおり、そのためにどのような政 策的な課題があるかを探るものである。 このアンケヌト調査は、第郚・アンケヌト回答者の属性、第Ⅱ郚・回答䌁業の属性、 第Ⅲ郚・回答䌁業の経営党般、第Ⅳ郚・財務の䞀般的な方針、第⅀郚・メむンバンクずの 関係、第Ⅵ郚・銀行取匕䞀般、第⅊郚・金融機関による䞭小䌁業審査のあり方、第Ⅷ郚・ 信甚保蚌制床、ず幅広く䞭小䌁業金融の重芁問題を網矅した内容ずなっおいる。その回答 結果を分析するこずで、わが囜の地域金融、特に䞭小䌁業の金融の珟状ず課題が明らかに できた。さらに、筆者が別に実斜した東海地域䌁業に察する同皮のアンケヌト調査や他の 機関によっお実斜された調査などず察照するこずができるように蚭問を甚意しおいるので、 関西䌁業の他地域ず比べた盞察的な特城に぀いおも明らかにするこずができた。 本皿の具䜓的な構成は次の通りである。たず、第節では、関西䌁業の抂況に぀いお簡 単に觊れる。第節で、アンケヌト調査の抂芁を説明する。第節から第節で、アンケ ヌトぞの回答の分析を行う。第 10 節はデヌタの利甚可胜性から回答䌁業の内 745 瀟に限 定されるが、バランスシヌトデヌタを䜿っお䌁業の財務的な属性ずアンケヌト回答の間の 関係を分析する。そしお、第 11 節で、本皿から埗られる政策的なむンプリケヌションを たずめおいる。なお、付録ずしお、末尟に今回の調査に䜿ったアンケヌト甚玙を添付しお いる。 1
  • 2. 芁玄 ........................................................................................................................ 1 はじめに ................................................................................................................. 2 関西経枈の抂況 ....................................................................................................... 4 関西地域の䌁業金融に関する䌁業意識調査の抂芁.................................................... 7 調査察象先の遞定 ............................................................................................. 7 調査祚の抂芁 .................................................................................................... 8 回収結果........................................................................................................... 8 アンケヌト䌁業および回答者の属性 ........................................................................ 8 アンケヌト回答䌁業の状況 ............................................................................... 8 アンケヌト回答者の属性 ................................................................................ 12 回答䌁業の属性に぀いお ................................................................................ 13 䌁業の経営戊略ず財務戊略に関する党般的な質問.................................................. 20 財務の䞀般的な方針 .............................................................................................. 24 メむンバンクに関する意識調査 ............................................................................. 34 銀行取匕䞀般に関する質問 .................................................................................... 63 䞭小䌁業審査ず信甚保蚌制床のあり方 ................................................................... 72 財務デヌタを䜿ったアンケヌトの解析 ............................................................... 85 財務デヌタ ..................................................................................................... 85 サンプル䌁業の属性 ....................................................................................... 85 貞出金利の氎準ずアンケヌトの回答 ............................................................... 86 土地保有ず支払金利 ....................................................................................... 90 むすび ............................................................................................................... 92 (付録) ........................................................................................................................... 96 はじめに 2002 幎 10 月に策定・公衚された「金融再生プログラム」では、倧銀行の䞍良債暩凊理 の数倀目暙や繰り延べ皎金資産の資本適栌性が激しい議論を呌んだが、 金融再生プログラ 「 ム」のもう䞀぀の特城は、 「リレヌションシップバンキングのあり方を金融審議䌚においお 倚面的な尺床から怜蚎の䞊、アクションプログラムを策定する。」ず明蚘されたように、倧 手銀行ず地域金融機関の取扱いを別立おにしたずころにある。この答申を受けお、 「リレヌ ションシップバンキングのあり方に関するワヌキンググルヌプ」が金融審議䌚の䞋に蚭眮 され、粟力的な審議が行われた。同の報告曞を基に、2003 幎月には、金融審議䌚は 「リレヌションシップバンキングの機胜匷化に向けお」を公衚し、それを具䜓化するため に、金融庁が「リレヌションシップバンキングの機胜匷化に関するアクションプログラム」 を公衚した。 この「アクションプログラム」では、2004 幎床たでの幎間を、地域金融に関する「集 䞭改善期間」ず䜍眮付け、各金融機関のリレヌションシップバンキングの機胜を匷化し、 䞭小䌁業の再生ず地域経枈の掻性化を実珟するこずを目指すこずずなった衚 参照。 2
  • 3. 2003 幎月末たでに、各金融機関地域銀行、信甚金庫、信甚組合は、「リレヌション シップバンキングの機胜匷化蚈画」を金融庁に提出し、その埌、半期ごずにフォロヌアッ プが行われおきた。 このアクションプログラムは 2005 幎月で圓初の蚈画期間が終了した。しかし、地域 金融機関のリレバンぞの取り組み意識の改善は進んだものの、地域金融機関の収益性の向 䞊や地域金融の円滑化などが十分達成できたず刀断できるたでには至らなかった。そこで、 金融庁は、 「地域密着型金融の䞀局の掚進を目指す」ために、20052006 幎床に実斜する 新しいアクションプログラムを策定し、2005 幎月たでに各金融機関に察しお「地域密着 金融掚進蚈画」を提出するように芁請した。新アクションプログラムでは、旧プログラム を匕き継ぎながら、 事業再生・䞭小䌁業金融の円滑化たずえば、創業支揎、担保保 蚌に過床に䟝存しない融資の䞀局の掚進 経営力の匷化ガバナンスの匷化、 、 の戊略的掻甚など 地域の利甚者の利䟿性向䞊地域貢献に関する情報開瀺など 、 が柱に据えられおいる。 このように、珟実の金融システム政策においお、地域金融機関の経営のあり方が重芁な 課題ずなっおおり、政策圓局や金融界においおも様々な調査分析が行われおいる。たた、 われわれの研究グルヌプ独立行政法人経枈産業研究所・地域金融研究䌚を始めずしお、 孊界でも倚くの研究が行われるようになっおきた。 今回、われわれ独立行政法人経枈産業研究所・地域金融研究䌚は、 「関西地域の䌁業 金融に関する䌁業意識調査」を実斜するこずにした。次節以䞋で説明するが、本調査は関 西䌁業 9000 瀟に察しおアンケヌト祚を送付し、2000 瀟を超える回答を埗るこずに成功し た。 こうしたアンケヌト研究を実斜する必芁性は、地域金融問題を分析する堎合、普遍性ず 倚様性を同時に分析しおいかなければならないからである。たず、各地域にはそれぞれの 文化的な背景や産業構造の違いがある。金融問題もそうした各地域の個性ずは無瞁ではな く、そうした倚様性を十分に意識しお地域特有の問題を明らかにし、その解決策を探るこ ずが重芁である。こうした分析のためには、日本党䜓のマクロデヌタだけでは䞍十分で、 地域ごずの现かなデヌタが䞍可欠であるこずは明らかであろう。 地域金融の分析の重芁性に぀いお異論は少ないであろうが、地域金融においおは、資金 䟛絊者ずしお非䞊堎の信甚金庫や信甚組合が倧きなり゚むトを持ち、たた、資金需芁 者ずしお䞭小䌁業が圧倒的なり゚むトを持぀ために、分析に必芁なデヌタが党囜的なもの ですら埗られにくい。しかも、䞖界的な金融の倧きな倉革の䞭で、わが囜においおも、䌁 業ず金融機関の関係や金融機関の果たすべき圹割に぀いお芋盎しが進められおおり、間接 金融の䞻たるナヌザヌである䞭小䌁業の声が十分に反映されながら改革が進められる必芁 がある。しかしながら、そのためには、基瀎資料が䞍足しおおり、十分な根拠を持぀政策 提蚀が行えない状況である。既存の倚くの研究が、䞊堎䌚瀟や銀行のみを分析の察象にし おきたのもそうしたデヌタの制玄によるずころが少なくない。 そうしたデヌタの問題を解決するのに有効なのが本研究で行ったようなアンケヌト調 査である。これにより、地域金融を真正面から分析するために必芁な䞭小䌁業金融の実態 を瀺すデヌタが埗られる。 今回、ずくに関西䌁業を察象にアンケヌト調査を行った理由は次の通りである。第䞀に、 3
  • 4. 関西地域がわが囜の経枈掻動の重芁地域であり、関西地域の経枈パフォヌマンスは地元関 西はもちろん日本党䜓にずっおも重芁だずいうこずである。第二に、倚和田・家森(2005) においお、東海地域に぀いおのアンケヌト調査を実斜しおおり、今回の調査は同調査にお ける調査祚を改良しお利甚しおおり、東海䌁業ず関西䌁業の比范が可胜ずなるからである 1 。 第䞉に、関西地域では、1995 幎の朚接信甚組合や兵庫銀行の砎綻以来、倚くの金融機関が 砎綻し、たた、関西系郜垂銀行も再線や実質囜有化を経隓しおおり、厳しい金融状況が続 いたために、金融システムの圱響が匷く出おいるず予想されるからである。 他方、本アンケヌトは関西䌁業を盎接の察象にしおいるが、珟圚のわが囜の䌁業金融党 般の問題点に぀いおも貎重な情報が埗られるように蚭問を工倫しおいる。実際、以䞋で分 析を行うように、わが囜の䌁業金融、特に䞭小䌁業の金融の問題点が明らかにでき、関西 地域にずどたらず党囜の䌁業にずっおも重芁な政策むンプリケヌションを埗おいる。 本皿の構成は次の通りである。たず、第節では、関西䌁業の抂況に぀いお簡単に觊れ る。第節で、アンケヌト調査の抂芁を説明する。第節から第節で、アンケヌトぞの 回答の分析を行う。付録ずしお、末尟に、アンケヌト甚玙を添付しおいる。 è¡š  2003 幎のアクションプログラムの抂芁 䞭小䌁業金融の円滑化に向けた䞻な取組み (1)創業・新事業支揎機胜等の匷化 (2)取匕先䌁業に察する経営盞談・支揎機胜の匷化 (3)芁泚意先債暩等の健党債暩化に぀いおの取組み (4)新しい䞭小䌁業金融ぞの取組みの匷化 (5)顧客ぞの説明態勢の敎備、盞談・苊情凊理機胜の匷化 (6)地域貢献に関する情報開瀺等 (7)「䞭小・地域金融機関向けの総合的な監督指針」の策定 (8)金融怜査マニュアル別冊䞭小䌁業融資線の改蚂 関西経枈の抂況 2001 幎床の県民経枈蚈算によるず、党囜の県内総生産の合蚈は 499.7 兆円である䞀方、 近畿府県京郜府、倧阪府、兵庫県、滋賀県、奈良県、和歌山県の合蚈は 79.8 兆円で、 党囜比は 16.0ずなる。京郜府、倧阪府、兵庫県の県で芋るず合蚈 67.2 兆円で、党囜 比は 13.4である。倧阪府単独の県内総生産は 39.5 兆円で、これは東京に぀いで党囜 䜍の倀である。1991 幎床に぀いおみるず、党囜が 468.6 兆円であるのに察しお、近畿府 1 東海アンケヌトでは、東海資本垂堎研究䌚の協力を埗お、2004 幎月に、東海䌁 業 8472 瀟愛知県、岐阜県、䞉重県に本瀟を眮く䌁業ぞアンケヌト祚を送付し、684 瀟から回答を埗た。 4
  • 5. 県が 79.1 兆円党囜比 16.9、府県が 67.7 兆円党囜比 14.4である。぀たり、 1990 幎代に近畿地方は県内総生産の絶察額が小さくなり、党囜り゚むトを䞋げおいる。し かし、それでも党囜の 16の経枈掻動を占めおいる重芁地域であるこずには倉わりはない。 ちなみに、東海県愛知県、岐阜県、䞉重県、静岡県の 2001 幎床の合蚈県内総生産 は 63.2 兆円で党囜比は 12.7である。 鉱工業生産指数の動向で近畿の経枈掻動の状況を芋るず、最近の指数の動き自䜓は党囜 ずほが䞊行的に動いおいる 2 。ただし、どちらも 2000 幎を基準にしおいるこずに留意する ず、2000 幎以降 2005 幎幎倮にかけおほが䞀貫しお近畿の鉱工業生産は党囜に比べお回埩 が遅いこずを瀺しおいる。さらに、近畿は 1991 幎月の指数倀が 113.5 であったこずか らするず、ピヌク時に比べお 2000 幎の指数は 88の氎準になっおおり、倧幅な氎準の䜎 䞋が芳察される。他方、党囜の指数のピヌクも 1991 幎月であるが、その指数倀は 103.4 である。぀たり、2000 幎の指数は 97の氎準であり、ほが暪ばいであるずいえる。぀た り、1990 幎代の近畿の鉱工業生産指数の萜ち蟌みは党囜に比べおも非垞に顕著であった䞀 方、2000 幎以降も党囜に比べお経枈掻動は䜎調であるこずになる。 次に、完党倱業率の掚移を芋るず、党囜、近畿ずもに 2002 幎をピヌクに䞊昇し、その 埌は䜎䞋しおいる。しかし、近畿は最高を超える高い倱業率を蚘録しおいるのに察し お、党囜は台にずどたっおいる。さらに、2000 幎以降、䌁業倒産の党囜に占める近畿 の比率が 20を超える状況が続いおおり、党囜に比べお倒産が倚いこずがわかる。 倧阪府は䞭小䌁業が倚いず蚀われおいる。実際、䞭小芏暡事業所埓業員人 の補造品出荷額をみる図 ず、倧阪府は 42.3であり、倧阪垂に限定するず 50.6 にたで達しおおり、党囜平均の 28.9を遙かに䞊回っおいる。なお、トペタ自動車が倧き なり゚むトを占める愛知県ではその倀は 18.8にずどたっおいる 3 。このように、倧阪は 䞭小䌁業のり゚むトが特に高い地域であるずいえよう。 図  鉱工業生産指数季節調敎枈み 2000 幎=100 115.0 110.0 近畿 105.0 党囜 100.0 95.0 90.0 85.0 90 92 94 96 98 00 02 04 2 鉱工業生産指数、完党倱業率、および䌁業倒産の蚈数は、日本銀行倧阪支店のホヌムペ ヌゞを䜿っお収集した。 3 ただし、愛知県の䞭小䌁業の絶察的な芏暡が小さいわけではなく、トペタを始めずする 倧䌁業の出荷額が他府県に比べお非垞に倚いこずに留意しおおかねばならない。 5
  • 6. 図  完党倱業率 8.0 近畿 党囜 7.0 6.0 5.0 4.0 3.0 98 99 00 01 02 03 04 05 (泚)近畿は原系列。党囜は季節調敎枈み系列。 図  䌁業倒産の動向 60000 40% 50000 30% 40000 30000 20% 20000 10% 10000 0 0% 96 97 98 99 2000 2001 2002 2003 2004 近畿負債額 党囜比 (泚)東京商工リサヌチ調べ。負債額の単䜍は億円。党囜比は党囜の倒産負債額に占める近 畿の倀。 6
  • 7. 図  補造品出荷総額に占める䞭小芏暡事業所の割合 (%) 60 50.6 50 42.3 39.9 40 28.9 30 18.8 20 10 0 倧阪府 東京郜 愛知県 党囜 倧阪垂 (資料)経枈産業省「工業統蚈衚平成 15 幎、産業線」 出所倧阪商工䌚議所・日本銀行倧阪支店2005。 関西地域の䌁業金融に関する䌁業意識調査の抂芁 調査察象先の遞定 われわれの研究グルヌプは、2005 幎月に「関西地域の䌁業金融に関する䌁業意識調査」 を実斜した。具䜓的には、月 6 日に調査祚を 9000 瀟に送付し、月日たでに回収で きた回答祚を分析察象にした。 調査祚を送付する䌁業に぀いおは、次のようにしお遞定した。たず、察象地域を倧阪府、 兵庫県、京郜府ずし、この府県に本瀟を持぀䌁業に絞った。次に、総アンケヌト送付数 を 9000 先ずし、府県の県民所埗および䌁業数を参考にしお、倧阪府 5000 瀟、兵庫県 2500 瀟、京郜府 1500 瀟ずした。 業皮に぀いおは 19 の業皮・䞭分類衚の内、建蚭業、補造業、情報通信業、運茞業、卞 売・小売業、䞍動産業、飲食・宿泊業、サヌビス業を察象にした 4 。東京商工リサヌチ瀟の デヌタベヌスで管理されおいる䞊蚘の産業に属する䌁業数は、倧阪府 59822 瀟、兵庫県 27961 瀟、京郜府 8576 瀟であった 5 。 さらに、様々な䌁業芏暡からの回答を満遍なく埗るこずを期埅しお、䌁業芏暡を埓業員 基準で20 人、2150 人、51 人100 人、101 人以䞊の区分に分けお、それぞれの 区分ごずに同数の䌁業を遞択するこずにした。぀たり、倧阪府であれば、発送総数が 5000 4 逆に蚀えば、該圓䌁業数が著しく少ない、 あるいは、 やや特殊な業態であるず思われる、 蟲業、林業、持業、鉱業、電気・ガス・熱䟛絊・氎道業、金融・保険業、医療・犏祉、教 育・孊習支揎業、耇合サヌビス業郵䟿局や協同組合など 、公務、分類䞍胜の産業、を陀 いた。 5 厳密に蚀うず、東京商工リサヌチのデヌタベヌスで、埓業員数や圓期利益金などの基本 財務蚈数が把握できる䌁業矀である。単に䜏所等が把握できる䌁業ず蚀うこずでは、同瀟 のデヌタベヌスには、倧阪府 75145 瀟、兵庫県 35486 瀟、京郜府 23859 瀟が含たれおい る。これからもわかるが、京郜府の堎合、利益情報等ぞの回答がない䌁業が倚く、実際の 経枈芏暡に比べお盞察的にアンケヌト送付先の察象母数が小さくなっおいる。 7
  • 8. 瀟であるので、各埓業員数区分に぀いお 1250 瀟を割り圓おた。倧阪府の堎合、われわれ の察象にした産業の分類で埓業員芏暡20 人の䌁業数は 46074 瀟あるので、その䞭か ら 1250 瀟をランダムに遞択した。圓然ながら、埓業員数が少ない区分には䌁業数が倚い ので抜出割合は小さくなる。他方、埓業員芏暡 101 人以䞊の区分では 2915 瀟䞭、1250 瀟 に調査祚を送ったこずになった 6 。 調査祚の抂芁 䌁業に送った調査祚に぀いおは、本皿の最埌に付録ずしお付けおいる。家森が 2004 幎 に東海地域愛知県、岐阜県、䞉重県の䌁業を察象に実斜したアンケヌト調査倚和田・ 家森[2005]を基にしながら、本研究䌚メンバヌずの議論を参考にしお、党郚で問そ のほかに、枝問があるからなる質問祚を䜜成した 7 。なお、回答者の負担を軜枛する意図 から、東京商工リサヌチ瀟のデヌタヌベヌスから入手できる情報は基本的に質問項目から はずすこずにした。 質問は倧きく぀のパヌトに分かれおいる。 I 郚が、 第 アンケヌト回答者の属性である。 第Ⅱ郚が回答䌁業の属性である。第Ⅲ郚は、回答䌁業の経営党般に関する質問である。第 Ⅳ郚では、財務の䞀般的な方針を尋ねおいる。第⅀郚では、メむンバンクずの関係に぀い お尋ねおいる。第Ⅵ郚は、銀行取匕䞀般に関する質問である。第⅊郚は、金融機関による 䞭小䌁業審査のあり方に関しおの質問である。第Ⅷ郚は、信甚保蚌制床に関する質問であ る。 回収結果 以䞊のように準備を行い、調査祚を 2005 幎月日に発送した。そしお、月日た でに回答があったのは、2041 瀟分であり、回収率は 22.68であった 8 。以䞋の分析にお いおは、この 2041 瀟の回答ただし、各質問ごずに実際の回答䌁業数は異なるを利甚 する。なお、東京商工リサヌチの䌁業デヌタベヌスず連動しお行う分析に぀いおは、2041 瀟の内、21 瀟分に぀いお回答先が特定できなかったために、最倧総数は 2020 瀟ずなる。 アンケヌト䌁業および回答者の属性 アンケヌト回答䌁業の状況 è¡š は、回答䌁業の府県分垃を瀺したものである。回収率は、京郜府がやや高めである が、倧阪府ず兵庫県も 22皋床ずなっおおり、発送した母集団ず比范しお偏りのない回答 6 なお、より现かく説明するず、䞊堎䌁業ず非䞊堎䌁業の違いにも興味があるために、 比 范的少数の䞊堎䌁業はすべお含めたうえで、残りの䌁業に぀いおランダムに抜出するこ ずにした。 7 倚和田・家森[2005]で䜜成に利甚した先行アンケヌト調査の他に、倧阪府商工劎働郚が 実斜した調査「倧阪に求められる䞭小䌁業金融の方向に関する調査アンケヌト」 2004 幎 月実斜 、および「保蚌制床の利甚に関するアンケヌト調査」 2004 幎月実斜も新た に参考にしおいる。 8 厳密にいえば、封筒のみの返信やすべおの問いに無回答なたた調査祚が返信されおいた ケヌスが 17 件あったが、これは無回答ず扱った。 8
  • 9. 䌁業集団が埗られたこずになる。なお、衚䞭の䞍明は、アンケヌト祚の質問事項には回答 があるが、東京商工リサヌチのデヌタベヌスず照合できず、所圚地が確定できなかった䌁 業である。 è¡š  回答䌁業の府県分垃 倧阪府 京郜府 兵庫県 䞍明 蚈 発送数 5000 1500 2500 9000 回答数 1095 381 544 21 2041 回収率 21.9% 25.4% 21.8% 22.7% 回収数に占め る府県の割合 53.7% 18.7% 26.7% 1.0% 100% 回答䌁業の業皮に぀いおは、衚 のようになっおいる。補造業のシェアが最も高く、お およそ分のである。衚には、東京商工リサヌチのデヌタベヌスに完党収録されおいる 䌁業に関しおの「珟実の業皮分垃」を瀺しおいる。これを芋るず、われわれのサンプルは 珟実の䌁業の業皮分垃に比べお、建蚭業の比率がかなり䜎く、逆に補造業の比率が高いず いうこずがわかる。これは、建蚭業の 90以䞊が埓業員20 人の最小芏暡グルヌプに 属しおおり、われわれの抜出方法最小グルヌプは䌁業数がもっずも倚いが他の芏暡グル ヌプず同数しか抜出しないでは、発送察象が少なくなるこず、および、䞀般に補造業の 方がこうしたアンケヌトぞの回答率が高いためである。 なお、倚和田・家森2005で行った東海地域の䌁業に関するアンケヌト調査では、補 造業䞭心の東海地域の産業構造を反映しお、補造業が回答䌁業に占める比率は 49.3にも 達しおいた。 9
  • 10. è¡š  回答䌁業の業皮 発送 回収 業皮毎 業皮倧分類 回収率 珟実の業 発送数 業皮比率 回収数 業皮比率  皮分垃 建蚭業0608 1,274 14.2% 256 12.5% 20.1% 26.20% 補造業0932 2,939 32.7% 705 34.5% 24.0% 23.40% 卞売業4954 1,718 19.1% 402 19.7% 23.4% 22.10% 小売業5560 647 7.2% 120 5.9% 18.5% 8.00% サヌビス業8094 1,004 11.2% 245 12.0% 24.4% 8.70% その他3748、68 72 1,418 15.8% 292 14.3% 20.6% 11.50% 䞍明 0 21 1.0% - 党䜓 9,000 100% 2,041 100.0% 22.7% è¡š は、埓業員芏暡別に回答䌁業数を瀺したものである。われわれのアンケヌト調査祚 察象の遞定ルヌルから、各埓業員芏暡の区分に 2250 ず぀発送しおいる。したがっお、衚 の回答数の倧小は、そのたた回収率の高䜎を意味する。予想通り、埓業員芏暡が小さな 20 人の区分の回答数が少なめであった。しかし、この局でも 372 瀟の回答を埗られお いるこずから、盞圓幅広い䌁業局から意芋が寄せられおいるず期埅できる。回答䌁業2020 瀟の内、最倧埓業員数は 22724 人、最䜎は人であり、平均埓業員数は 147.9 人であっ た。 è¡š  埓業員芏暡別の回答䌁業の分垃 1 20 2150 51100 101 䞍明 372 554 574 520 21 18.2% 27.1% 28.1% 25.5% 1.0% (泚)䞊段は実数。䞋段は比率。 è¡š は䌚瀟蚭立の幎次を瀺したものである。戊前からの䌁業も 100 瀟以䞊ある䞀方、 蚭立されお 10 幎以内の非垞に若い䌁業も 100 瀟含たれおいる。 10
  • 11. è¡š  蚭立幎 1900 幎 1945 幎 1955 幎 1965 幎 1975 幎 1985 幎 1995 幎 1900 幎 以䞊 以䞊 以䞊 以䞊 以䞊 以䞊 以䞊 回答件数 蚈 無回答 未満 1945 幎 1955 幎 1965 幎 1975 幎 1985 幎 1995 幎 2005 幎 未満 未満 未満 未満 未満 未満 未満 2041 3 112 411 354 429 309 280 100 43 100% 0.1 5.5 20.1 17.3 21.0 15.1 13.7 4.9 2.1 è¡š は、資本金の状況である。資本金の平均倀は 7.36 億円1995 瀟である。衚  では、資本金の額を区分しお、その分垃を瀺しおいるが、資本金 5000 䞇円以䞋の䌁業 が党䜓の分のを占めおいるこずがわかる。 資本金ず埓業員芏暡の関係を芋るために、 の資本金の区分のそれぞれに぀いお平 è¡š 均埓業員数を蚈算しおみたずころ、芏暡ず埓業員数には正の盞関があるこずがわかる。実 際、原蚈数を䜿っお資本金ず埓業員数の間の単盞関を求めるず 0.906 であった。したがっ お、芏暡で敎理する堎合、資本金芏暡で行うのず埓業員芏暡で行うのずで、それほどの差 異はないず予想される。倚和田・家森2005での東海地域の䌁業の分析では、資本金芏 暡を䜿ったこずから、その察比を容易にするために、原則ずしお資本金芏暡を䜿っお䌁業 芏暡を敎理するこずにする。 è¡š  資本金 非該 1000 䞇円 1000 䞇円超 3000 䞇円超 5000 䞇円超 億円超 10 億 回答 圓 以䞋 3000 䞇円以䞋 5000 䞇円以䞋 億円以䞋 10 億円以䞋 円超 蚈 46 455 517 383 350 197 93 2041 2.3 22.3 25.3 18.8 17.1 9.7 4.6 100 è¡š  資本金別の埓業員数 1000 侇 1000 䞇円超 3000 䞇円超 5000 䞇円超 億円超 非該圓 10 億円超 円以䞋 3000 䞇円以䞋 5000 䞇円以䞋 億円以䞋 10 億円以䞋 平均倀 20.4 人 32.6 61.0 84.0 118.7 171.6 1552.9 䞭倮倀 3人 21 40 65 84 123 542 è¡š は、幎間売䞊高の分垃である。党䜓の平均倀は 102 億円であるが、これは超巚倧 䌁業の売り䞊げの圱響を受けおいるためであり、10 億円未満の䌁業が党䜓の玄 40を占 めおおり、売り䞊げ面でも倚様な䌁業がアンケヌトに回答しおいるこずが分かる。 11
  • 12. è¡š  売䞊高 10 億 円 以 侊 50 50 億 円 以 侊  100 億 円 以 侊  1000 億 回答件数 蚈 10 億 円 未 満 無回答 億円未満 100 億 円 未 満 1000 億 円 未 満 円以䞊 2041 799 800 211 181 29 21 100% 39.1 39.2 10.3 8.9 1.4 1.0 アンケヌト回答者の属性 さお、これからアンケヌトの質問事項ぞの回答を分析しおいく。たず、第Ⅰ郚「アンケ ヌトにお答えいただく方に぀いお」である。 問貎職の所属郚眲及び管掌に぀いお該圓する番号に぀○を付けお䞋さい。 財務経理 経営䌁画 人事 総務 営業 その他  無回答のものがあったために、有効回答数は 1889 であった。われわれの質問が金融に 関するものが䞻であったこずから、財務経理郚門の回答者が倚かった。 「その他」や無回答 が倚かったのは、郚眲が特定しにくい堎合や耇数の回答者によっお回答が䜜成された堎合 などがあったためだず予想される。 è¡š  回答者の所属郚眲 回答件数 蚈 財務経理 経営䌁画 人事 総務 営業 その他 1889 848 308 1 459 42 231 100% 44.9 16.3 0.1 24.3 2.2 12.2 問貎職の埡圹職に぀いお該圓する番号に぀○を付けお䞋さい。 取締圹代衚取締圹および執行圹員を含む 郚長 その他  回答者の職䜍を段階に分けお聞いおみた。その結果、玄 60の回答者が取締圹代衚 取締圹や執行圹員を含むであり、責任ある地䜍の回答者が倚かった。 è¡š  回答者の圹職 回答件数 蚈 取締圹 郚長 その他 2002 1145 409 448 100% 57.2 20.4 22.4 12
  • 13. 回答䌁業の属性に぀いお 次に、第Ⅱ郚「貎瀟の䌁業属性に぀いお」の質問の回答結果に぀いお説明する。基準を 明確にするために、ここでは、単独ベヌスで答えおもらうこずにした。たた、すでに、東 京商工リサヌチのデヌタベヌスによっお明らかになっおいる蚈数に぀いおは、極力質問祚 から削陀し、回答䌁業の負担を軜くするこずにした。 問貎瀟は株匏を䞊堎されおいたすか。該圓する番号に぀○を付けお䞋さい。 䞊堎・公開枈み 非䞊堎で、公開を目指しおおり、具䜓的な蚈画がある 非䞊堎で、公開を目指しおいるが、具䜓的な蚈画はない 非䞊堎で、公開の予定はないが、盎接金融は掻甚したい 非䞊堎で、公開の予定はなく、盎接金融を掻甚する考えもない 䞊堎しおいるか吊かだけならば、もちろん、容易に刀定できるが、ここでは、公開の予 定や盎接金融の掻甚方針に぀いおも尋ねおいる。倚和田・家森2005の分析でも、䌁業 の株匏公開の状況だけでなく、䞊堎を予定しおいるか吊か、盎接金融を予定しおいるかど うかなどによっお䌁業のガバナンスぞの態床が倧きく異なるこずが明らかになっおおり、 こうした点をコントロヌルしながら議論できるのは、アンケヌト調査ならではのものであ る。 さお、有効回答数 1969 のうち、「䞊堎・公開枈み」は 3.8であった。公開の具䜓的な 予 定 が あ る 䌁 業 矀 が 2.0 で 、 具 䜓 的 な 予 定 は な い も の の 公 開 を 目 指 し お い る 䌁 業 矀 が 8.1ある。他方、株匏公開の予定もなく、盎接金融を掻甚する予定もない䌁業矀逆に蚀 えば、今埌も間接金融に䟝存しおいく予定の䌁業矀は 68.5ある。 è¡š  株匏公開の状況 非 侊 å Ž で、公 開 を目 指 非 侊 å Ž で、公 開 を目 非 侊 å Ž で、公 開 の予 定は 非 侊 å Ž で、公 開 の予 回答件 侊 堎・公 しおおり、具 䜓 的 な蚈 指しおいるが、具 䜓 的 ないが、盎 接 金 融 は掻 甹 定 はなく、盎 接 金 融 を 数 蚈 開枈み 画 がある な蚈 画はない したい 掻 甹 する考えもない 1969 74 40 160 346 1349 100% 3.8 2.0 8.1 17.6 68.5 問貎瀟には芪䌚瀟等が存圚したすか。該圓する番号に぀○を付けお䞋さい。 芪䌚瀟の連結子䌚瀟である 連結子䌚瀟ではないが、系列䌁業である 独立系䌁業である その他  䞭小䌁業の堎合、金融機関借入ず䞊んで䌁業間信甚も重芁な資金調達手段ずなっおいる。 䌁業系列に属しおいる堎合、芪䌚瀟からの䞎信も重芁な資金調達手段になっおいる可胜性 がある。たた、金融機関も、圓該䌁業の審査を行う際に、倧䌁業の子䌚瀟や系列䌁業であ る堎合、圓該䌁業単䜓の信甚力だけでなく、グルヌプずしおの信甚力に぀いおも考慮する 13
  • 14. ものず思われる。したがっお、いわゆる独立系䌁業ずは異なった金融環境にある可胜性が ある。 有効回答 1993 瀟に぀いおみおみるず、連結子䌚瀟が 16.2、系列䌁業が 8.9あり、 独立系䌁業は 72.5である。埓来の䞭小䌁業金融に関する分析では、情報䞍足から、こう した䌁業系列の効果が十分に怜蚎されおいないだけに、以䞋の回答に぀いお、こうした独 立性の有無の圱響を芋おおくこずは重芁である。 è¡š  芪䌚瀟の有無 芪 䌚 瀟 の連 結 子 䌚 連 結 子 䌚 瀟 ではない 回答件数 蚈 独 立 ç³» 䌁 業 である その他 瀟 である が、系 列 䌁 業 である 1993 323 178 1444 48 100% 16.2 8.9 72.5 2.4 問貎瀟の貞借察照衚䞊の総資産はいくらですか。最も新しい決算期末時点での 数倀でお答えください。 回答䌁業 1835 瀟の総資産の平均倀は 102 億円であり、総資産 10 億円以䞋の䌁業が 43 を占めおいる。 è¡š  総資産 回答件数 10 億 円 未 10 億 円 以 侊 50 億 円 50 億 円 以 侊 100 億 円 100 億 円 以 侊 1000 億 円 1000 億 円 以 蚈 満 未満 未満 未満 侊 1835 793 681 180 154 27 100% 43.2 37.1 9.8 8.4 1.5 問盎近期の売䞊高はいくらですか。 最も新しい決算期末時点での数倀でお答えくだ さい。 盎近期の売䞊高を聞いおいるのは、芏暡を知るこずずもに、業瞟のトレンドを知るこ ずができるからである。前期の売䞊高の平均倀は 118 億円で、前々期のそれは 114 億円で あった。したがっお、わずかではあるが平均倀は䞋がっおいるこずになる。 個別の䌁業で芋るず、前々期ず比べお前期の売䞊高が枛っおいる䌁業は 39.7であった。 平均倀ずは異なり、䞭䜍倀は 1.89の増加、75䜍では 10.61の成長であった 9 。぀たり、 サンプルの分の以䞊では 10以䞊の売䞊高の䌞びを蚘録しおいる。 9前期ず前々期の売䞊高の回答䌁業数には 56 瀟の開きがある。党䜓の平均倀はそれぞれす べおの回答䌁業の平均倀であり、個別䌁業に぀いおの倀は䞡期に぀いお回答のあった䌁業 に限定しお蚈算しおいる。たずえば、小䌁業では前々期の蚘録が十分に把握できおおらず、 芏暡の小さな䌁業が前期のみの蚈数を回答しおいるのかもしれない。この点も倚少、本文 で述べおいる平均倀ず䞭倮倀の差異に圱響しおいる可胜性がある。 14
  • 15. è¡š  最近の売䞊高の状況 回答件数 10 億 円 10 億 円 以 侊 50 50 億 円 以 侊 100 100 億 円 以 侊 1000 1000 億 円 蚈 未満 億円未満 億円未満 億円未満 以䞊 前 期 の売 1897 724 755 196 193 29 䞊高 100% 38.2 39.8 10.3 10.2 1.5 期 前 の売 1841 692 737 202 180 30 䞊高 100% 37.6 40.0 11.0 9.8 1.6 問貎瀟の、自己資本比率貞借察照衚䞊の資本の郚総資産は䜕ですかおお よそで結構です。最も新しい決算期末時点での数倀でお答えください。 。  自己資本比率 .  債務超過状態 有効回答数 1811 のうち、債務超過であるず答えた䌁業は 78 瀟4.3であった。債 務超過にない䌁業に関しお、回答のあった自己資本比率の平均倀は 33.2で、その分垃は 次のようになっおおり、20未満が最も倚かった。察比するために、倚和田・家森(2005) で埗られた東海䌁業の自己資本比率の状況も衚に瀺しおいる。東海䌁業では、2040未 満が最も倚く、次いで、4060の区分が倚く、自己資本比率 20未満は回答䌁業の 19%であったこずからするず、東海䌁業ず比べお、関西䌁業の自己資本比率は䜎いこずが 䌺える。 è¡š  自己資本比率 回答件数 20未 20以 䞊40 40以 䞊60 60以 䞊80 80以 蚈 満 未満 未満 未満 侊 1715 675 444 321 178 97 関西アンケヌト 100 39.4 25.9 18.7 10.4 5.7 519 99 172 124 82 42 東海アンケヌト 100 19.1 33.1 23.9 15.8 8.1 問貎瀟の業瞟皎匕き前利益に぀いお該圓する番号に぀○を付けお䞋さい。 期連続黒字 赀字から黒字に転換 黒字から赀字に転萜 期連続赀字 業瞟を代衚する指暙ずしお、皎匕き前利益の状況を尋ねたものである。回答䌁業の 74.2が期連続黒字であるず回答しおおり、今期の黒字率は 84.3ずなる。䞀般的に関 西䌁業の䜎迷を考えるずやや意倖な感じがするが、こうしたアンケヌトに回答する䌁業は 15
  • 16. 比范的経営力のある䌁業だず考えられるこず、もずもず発送先のデヌタベヌスにはすべお の䌁業がカバヌされおいるわけではなく、経営力の乏しい䌁業ほど挏れおいる可胜性が高 いこず、200 瀟皋床の無回答䌁業が存圚するこず、などが考えられる 10 。しかし、倚和田・ 家森(2005)での東海䌁業の堎合、今期の黒字率は 89.5であり、やはり東海䌁業に比べる ず関西䌁業の経営状況が厳しいこずが確認できる。 è¡š  皎匕き前利益の状況 回答件数 蚈 期 連 続 黒 字 èµ€ 字 から黒 字 に転 換 黒 字 から赀 字 に転 萜 期 連 続 èµ€ 字 1987 1474 201 170 142 関西アンケヌト 100 74.2 10.1 8.6 7.1 676 547 58 32 39 東海アンケヌト 100 80.9 8.6 4.7 5.8 問盎近の配圓支払の状況に぀いおお尋ねしたす。 有配 無配 䞊堎䌁業の堎合、配圓をするかどうかは、本来株䞻にずっおは倧きな問題ではない。配 圓されずに䌁業内に内郚蓄積されれば、その分、株䟡が䞊昇するはずだからである。しか し、非䞊堎䌁業の堎合、転売によっおキャピタルゲむンを埗るのは難しいので、配圓の有 無は意味があろう。たた、配圓の有無は、経営状態を瀺す䞀぀のシグナルであるず考えら れる。 さお、本アンケヌトの調査察象によるず、有配䌁業が 839 瀟42.7で、無配が 1125 瀟57.3であった。先の東海䌁業に関するアンケヌト調査では、有配䌁業が 60であ ったので、やはり今回の関西䌁業の方が経営状態が厳しいこずが䌺える。なお、 には、 図 資本金芏暡別の配圓状況を瀺しおいるが、資本金 3000 䞇円超 5000 䞇円以䞋では無配䌁業 が倚い(51.6)が、それ以䞊の芏暡になるず、有配䌁業が倚数を占めおいる。 東京商工リサヌチの評点をみるず、回答䌁業の党平均(2011 瀟)は 56.1 点、䞭䜍倀は 55 10 点であった。同瀟の基準では、5064 点は「:倚少泚意」のランクである。 16
  • 17. 図  配圓の状況 10億円超 70 21 10億円以䞋 109 86 億円以䞋 213 134 5000䞇円以䞋 182 194 3000䞇円以䞋 182 317 1000䞇円以䞋 73 352 非該圓 10 21 0% 20% 40% 60% 80% 100% 有配 無配 問過去幎間の資金繰りに぀いおどのように感じおおられたすか。該圓する番号に ぀○を付けお䞋さい。 過去幎間 厳しい どちらでもない 容易 その前の幎間 厳しい どちらでもない 容易 䞻芳的な金融の厳しさを尋ねた問いである。足䞋の状況認識ず、過去幎の方向性ずが わかるように質問を甚意した。過去幎間で、「厳しい」ずの答えは 22.6で、その前の 幎間の 25.8よりは改善しおいるこずがわかる。 䌁業芏暡別にその状況を調べおみるために、回答の平均点数を芏暡別に蚈算しおみた。 ぀たり、厳しいが倚いずに近くなり、容易が倚いずに近くなる。5000 䞇円超億円以 䞋䌁業ずその䞊の億円超 10 億円以䞋䌁業の間を䟋倖ずしお、䌁業芏暡が小さいほど厳 しいずいう結果ずなっおいる。䞀方、過去幎間の掚移を芋るず、いずれの芏暡でも、過 去幎の平均点数の方がその前の 1 幎間よりも倧きくなっおおり、資金繰りが奜転しおい るこずも䌺える。 たた、䞭小䌁業の堎合、倧手䌁業の子䌚瀟や系列䌁業になっおいるか吊かでも資金繰り がかなり異なるず予想される。この点を確認するために、系列の有無によっお、 資金繰りの状況を敎理しおみた。予想通り、子䌚瀟䌁業は同芏暡の独立䌁業ず比べお資金 繰りが容易である。たた、系列䌁業ず独立系䌁業に぀いおも、サンプルの少ない最倧芏暡 10 億円超を䟋倖ずしお、独立系䌁業の資金繰りの方が厳しい傟向が芋られる。 è¡š  資金繰りの状況 回答件数 蚈 厳しい どちらでもない 容易 1990 449 731 810 過去 1 幎間 100% 22.6 36.7 40.7 1970 508 708 754 その前の 1 幎間 100% 25.8 35.9 38.3 17
  • 18. è¡š  資本金芏暡別に芋た資金繰りの厳しさ「厳しい」「容易」 1000 侇 3000 侇 5000 侇 億円 10 億円 10 億円 非該圓 党䜓 円以䞋 円以䞋 円以䞋 以䞋 以䞋 超 過去幎間 1.84 1.98 2.16 2.24 2.31 2.26 2.56 2.18 その前の 1 1.81 1.91 2.10 2.19 2.26 2.21 2.46 2.12 幎間 è¡š  䌁業系列・芏暡でみた資金繰り状況 過去幎間 その前の 1 幎間 子䌚瀟 系列䌚瀟 独立䌚瀟 子䌚瀟 系列䌚瀟 独立䌚瀟 1000 䞇円以䞋 厳しい 26.3% 32.3% 32.8% 26.3% 22.6% 38.7% どちらでもない 36.8% 38.7% 37.3% 36.8% 51.6% 34.7% 容易 36.8% 29.0% 29.9% 36.8% 25.8% 26.6% 合蚈 19 31 354 19 31 349 1000 䞇円超 厳しい 16.9% 17.3% 24.7% 18.8% 25.5% 27.7% 3000 䞇円以䞋 どちらでもない 24.6% 42.3% 37.6% 26.6% 49.0% 36.3% 容易 58.5% 40.4% 37.6% 54.7% 25.5% 36.0% 合蚈 65 52 364 64 51 358 3000 䞇円超 厳しい 14.5% 7.7% 21.1% 13.1% 17.9% 23.1% 5000 䞇円以䞋 どちらでもない 40.3% 56.4% 33.8% 45.9% 53.8% 33.7% 容易 45.2% 35.9% 45.1% 41.0% 28.2% 43.2% 合蚈 62 39 266 61 39 264 5000 䞇円超 厳しい 11.9% 12.0% 19.9% 8.5% 8.0% 25.3% 億円以䞋 どちらでもない 34.5% 52.0% 33.2% 37.8% 56.0% 29.8% 容易 53.6% 36.0% 46.9% 53.7% 36.0% 44.9% 合蚈 84 25 226 82 25 225 億円超 厳しい 17.5% 17.6% 20.0% 17.5% 17.6% 25.0% 10 億円以䞋 どちらでもない 38.1% 52.9% 31.4% 38.1% 52.9% 28.8% 容易 44.4% 29.4% 48.6% 44.4% 29.4% 46.2% 合蚈 63 17 105 63 17 104 厳しい 0.0% 25.0% 1.9% 12.5% 37.5% 5.6% 10 億円超 どちらでもない 54.2% 50.0% 27.8% 45.8% 37.5% 29.6% 容易 45.8% 25.0% 70.4% 41.7% 25.0% 64.8% 合蚈 24 8 54 24 8 54 (泚)合蚈の欄は、該圓䌁業数を衚瀺。 18
  • 19. 問このアンケヌトに答える際に参考ずなる財務諞衚や䌚蚈蚘録をお持ちですか。 はい いいえ 『䞭小䌁業癜曞』などによるず、䞭小䌁業金融の問題の䞀぀に、きちんずした財務諞衚 が䜜成されおいないこずがある 11 。こうした曞類の有無が金融環境ぞの察応力ずどのよう に盞関するかも関心がもたれるテヌマである。 回答結果によるず、96.7の䌁業が「はい」ず答えおいる。おそらく、ここでの財務諞 衚や䌚蚈蚘録がかなり幅広く理解されたためであるずずもに、こうしたものが甚意されお いない䌁業では、われわれのアンケヌトに回答するこずがそもそも䞍可胜であり、回答が 行われなかったためでもあろう。したがっお、96.7を額面通り受け取るこずはできず、 䞭小䌁業での䌚蚈蚘録の敎備が進んだず断蚀できるわけではない 12 。 è¡š  財務諞衚の敎備状況 回答件数 蚈 はい いいえ 1987 1921 66 100% 96.7 3.3 問䞊蚘のような資料をお持ちの堎合その曞類の䜜成事情は次のどれがもっずも圓 おはたりたすか。該圓する番号に぀○を付けお䞋さい。 貎瀟が独自に䜜成 公認䌚蚈士の手を借りお䜜成ただし監査は受けおいない 公認䌚蚈士の手を借りお䜜成監査を受けおいる 皎理士の手を借りお䜜成 銀行の手を借りお䜜成 その他  曞類に぀いおは、皎理士の手を借りお䜜成ずいうのがもっずも倚く、党䜓では 42.3を 占める。ずくに、資本金芏暡 5000 䞇円以䞋のクラスでは皎理士の手を借りお䜜成しおい る䌁業の比率が非垞に高くなっおいる。この点から、䞭小䌁業の財務デヌタの䞀局の敎備 においお、皎理士の関䞎・掻甚をはかるこずが珟実的な方策であるず思われる。 『䞭小䌁業癜曞 2003 幎』では、䞭小䌁業庁「金融環境実態調査2002 幎 11 月」に よる調査結果ずしお、資料の信頌性向䞊ぞの取り組み策ずしお䞭小䌁業がどのような取り 組みを行っおいるかを報告しおいる。それによるず、「公認䌚蚈士監査を受けおいる」が 27.2、 「公認䌚蚈士の助蚀を受けおいる」が 20.3、 「皎理士による曞面添付制床を利甚 11 たずえば、 『䞭小䌁業癜曞 2003 幎版』は、 「䞭小䌁業の信甚リスク把握の際の問題点」 ずしお、 「開瀺される情報量が少ない」や「決算曞に信頌が眮けない」ずいった問題点を挙 げる銀行が倚いこずを玹介しおいる。 12 『䞭小䌁業癜曞 2005 幎版』によるず、 「金融機関ぞの正確な情報開瀺を積極的に行っ おいる䌁業の割合」は、埓業員芏暡が 20 人以䞋の小さな䌁業では 49.0、21100 人で 68.1、101300 人で 70.9、301 人以䞊で 75.5ずなっおいる。 19
  • 20. しおいる」が 38.6、 「皎理士の助蚀を受けおいる」が 57.3、 「経営蚺断士、䞭小䌁業蚺 断士などの助蚀を受けおいる」が 2.6、「蚈算曞類の公告を実斜しおいる」が 7.8ずな っおいる耇数回答。質問の趣旚が若干異なるが、やはり䞭小䌁業の財務曞類の敎備にお いお皎理士の圹割が重芁であるこずがわかる。 è¡š  財務曞類の䜜成 1000 侇 3000 侇 5000 侇 億円 1000 侇 円超 円超 円超 超 10 億円 非該圓 党䜓 円以䞋 3000 侇 5000 侇 億円 10 億円 超 円以䞋 円以䞋 以䞋 以䞋 貎瀟が独自に䜜成 44.7% 18.2% 30.3% 38.2% 49.6% 63.5% 49.5% 37.0% 公認䌚蚈士の手を借りお 䜜成ただし監査は受け 5.3% 9.0% 6.5% 6.6% 5.9% 5.2% 0.0% 6.5% おいない 公認䌚蚈士の手を借りお 13.2% 9.2% 10.8% 10.1% 12.6% 20.3% 48.4% 13.4% 䜜成監査を受けおいる 皎理士の手を借りお䜜成 34.2% 63.5% 52.2% 43.8% 30.2% 10.9% 0.0% 42.3% 銀行の手を借りお䜜成 0.0% 0.0% 0.0% 0.3% 0.0% 0.0% 0.0% 0.1% その他 2.6% 0.0% 0.2% 1.1% 1.8% 0.0% 2.2% 0.7% 該圓䌁業数 38 422 492 377 341 192 91 1953 䌁業の経営戊略ず財務戊略に関する党般的な質問 第Ⅲ郚「䌁業の経営戊略党般に関する質問」では、党般的な質問を行っおいる。ただし、 総質問数を抑えるために、最小限の質問ずしおおり、たずえば劎務戊略や販売戊略などに ぀いおの問いは甚意しおいない。 問貎瀟は今埌、どのような䌁業になりたいずお考えですか。ずくに重芖したいむメ ヌゞを次の䞭から該圓する番号に぀たで○を付けお䞋さい。 成長性の高い䌁業 収益性の高い䌁業 瀟䌚に貢献できる䌁業 埓業員の働き甲斐のある䌁業 地域掻性化に貢献できる䌁業 囜際的な競争力のある䌁業 特定分野や専門分野で評䟡の高い䌁業 地球環境にやさしい䌁業 情報化の先端を行く䌁業 10その他  この蚭問は、東京商工䌚議所「䞭小䌁業の経営課題に関するアンケヌト」2003aず同 じものを匕甚し、倚和田・家森(2005)においおも尋ねたもの東海アンケヌトず略称で ある。ここでは、東商アンケヌト回答䌁業数 317 瀟、東海アンケヌト、および今回の調 査関西アンケヌトを察比しお瀺しおいる。 関西䌁業では、「埓業員の働き甲斐のある䌁業」がもっずも支持を集め、「収益性の高い 䌁業」が続いおいる。この぀が䞊䜍を占めるのは、東海䌁業や東京䌁業でも同様である。 ただし、東海や東京では、「収益性の高い䌁業」が第䜍である。䜍も、「特定分野 や専門分野で評䟡の高い䌁業」ず「瀟䌚に貢献できる䌁業」であるこずは、地域ずも共 20
  • 21. 通である。したがっお、日本の䌁業の重芖するむメヌゞは、党囜的によく䌌おいるず蚀え よう。 è¡š  䌁業の重芖するむメヌゞ 東海アンケヌト 東商アンケヌト 関西アンケヌト 回答数 比率 回答数 比率 回答数 比率 成長性の高い䌁業 154 22.5% 62 19.6% 419 20.9% 収益性の高い䌁業 529 77.3% 214 67.5% 1332 66.5% 瀟䌚に貢献できる䌁業 286 41.8% 127 40.1% 807 40.3% 埓業員の働き甲斐のある䌁業 458 67.0% 196 61.8% 1394 69.6% 地域掻性化に貢献できる䌁業 74 10.8% 93 29.3% 275 13.7% 囜際的な競争力のある䌁業 72 10.5% 25 7.9% 114 5.7% 特定分野や専門分野で評䟡の高い䌁業 246 36.0% 137 43.2% 953 47.6% 地球環境にやさしい䌁業 74 10.8% 53 16.7% 244 12.2% 情報化の先端を行く䌁業 21 3.1% 12 3.8% 50 2.5% その他 1 0.1% 2 0.6% 18 0.9% 合蚈 684 317 2002 問貎瀟においお、盎面しおいる経営䞊の問題点やお困りの点を、次の䞭から該圓す る番号に぀たで○を付けお䞋さい。 倧䌁業の進出による競争激化 同業者ずの競争激化 新芏参入業者の増加 需芁䜎迷販路や新垂堎の開拓困難を含む 䞻芁取匕先の海倖移転 販売䟡栌の䜎䞋・䞊昇難 取匕条件の悪化 ニヌズ倉化ぞの察応 新補品新技術の開発困難 10蚭備店舗等含むの老朜・䞍足 11蚭備の過剰 12圚庫の増加・過剰 13原材料仕入れ䞍足・䟡栌の䞊昇 14債務の過剰・金利負担の増加 15代金回収の悪化 16事業資金の借入れ難 17人件費の増加 18埓業員の確保難 19埓業員の過剰・削枛難 20埌継者䞍足 21技胜継承難 22その他  これも、東商および東海アンケヌトずほが同じ質問である 13 。ここでも、䞊䜍 3 ぀の遞 13 質問項目の内容を考えお、遞択肢の順番を倉曎したこず、および「」および「」を 新たに远加した点、およびの遞択肢に「販路や新垂堎の開拓困難を含む」ずいう泚蚘 を付けた点が異なる。 21
  • 22. 択肢は、東京、東海、関西䌁業ずも同じであった。すなわち、 「同業者ずの競争激化」、 「需芁䜎迷販路や新垂堎の開拓困難を含む 、 」「販売䟡栌の䜎䞋・䞊昇難」であ る。金融面の問題である「債務の過剰・金利負担の増加」や「事業資金の借入れ難」はそ れぞれ皋床の遞択率であり、関西䌁業の比率は、東商アンケヌト䌁業よりは䜎いが、 東海アンケヌト䌁業よりは高かった。ただし、特に東商アンケヌトず察比においおは、ア ンケヌトの時期金融システム危機がただ心配されおいた 2003 幎ず景気の回埩が顕著に なった 2005 幎ずの差異を考慮する必芁があり、関西䌁業の方が金融問題を免れおいる ず刀断するこずには慎重であるべきであろう。 è¡š  経営䞊の問題点 東海アンケヌト 東商アンケヌト 関西アンケヌト 回答数 比率 回答数 比率 回答数 比率 倧䌁業の進出による競争激化 49 7.2% 36 11.4% 126 6.3 同業者ずの競争激化 393 57.5% 162 51.1% 1010 50.7 新芏参入業者の増加 52 7.6% 25 7.9% 111 5.6 需芁䜎迷 238 34.8% 182 57.4% 627 31.5 䞻芁取匕先の海倖移転 82 4.1 販売䟡栌の䜎䞋・䞊昇難 315 46.1% 116 36.6% 772 38.8 取匕条件の悪化 40 5.8% 63 19.9% 251 12.6 ニヌズ倉化ぞの察応 206 30.1% 72 22.7% 257 12.9 新補品新技術の開発困難 200 10.0 蚭備店舗等含むの老朜・䞍足 68 9.9% 31 9.8% 184 9.2 蚭備の過剰 8 1.2% 6 1.9% 12 0.6 圚庫の増加・過剰 39 5.7% 9 2.8% 88 4.4 原材料仕入れ䞍足・䟡栌の䞊昇 77 11.3% 8 2.5% 428 21.5 債務の過剰・金利負担の増加 29 4.2% 37 11.7% 109 5.5 代金回収の悪化 24 3.5% 16 5.0% 80 4.0 事業資金の借入れ難 11 1.6% 34 10.7% 93 4.7 人件費の増加 129 18.9% 23 7.3% 234 11.7 埓業員の確保難 72 10.5% 10 3.2% 251 12.6 埓業員の過剰・削枛難 13 1.9% 11 3.5% 35 1.8 埌継者䞍足 51 7.5% 25 7.9% 193 9.7 技胜継承難 44 6.4% 21 6.6% 170 8.5 その他 24 3.5% 6 1.9% 64 3.2 合蚈 684 317 1992 問貎瀟は、珟圚、重芁な利害関係者ずしお䞋蚘のどの䞻䜓を考えおいたすか。たた、 今埌、どの利害関係者の利益を重芖しおいく姿勢を匷めたすか。珟圚ず将来に぀いお、そ れぞれ該圓する番号に぀たで○を付けお䞋さい。 䞀般顧客 埓業員 個人投資家 囜内機関投資家 海倖機関投資家 取匕先銀行 取匕先䌁業 系列䌁業集団 オヌナヌ 10経営陣 11その他  コヌポレヌトガバナンスの基本的な姿勢を知るために、珟圚及び将来の重芖する利害関 係者に぀いお尋ねおいる。これらの遞択肢は、財務省アンケヌト宮島他(2003)を参考にした 22
  • 23. 䞊で、「オヌナヌ」ず「10経営陣」を远加した。コヌポレヌト・ガバナンスの重芁な利害 関係者に経営者が入るこずは自明であるが、経営者に尋ねるずいうアンケヌト調査の性栌䞊、財務 省アンケヌトでは省略されたのであろう。たた、財務省アンケヌトが䞊堎䌁業を察象にしおいるため だず思われるが、地方公共団䜓や地域コミュニティヌずいった遞択肢も陀かれおいる。こうした䞻䜓 は地域䌁業 にずっおは重芁であり埗るが、今回の調査では、財務省アンケヌトずの比范を行うため に、遞択肢に含めなかった。 同様の蚭問 を東海アンケヌトでも甚 意しおいるので぀のアンケヌトを比范 できる。぀のアンケ ヌトずも、䞀般顧客、埓業員、取匕先䌁業が䞊䜍䜍であるこずは同様であった。ただ、財務省アン ケヌトは䞊堎䌁業店頭垂堎を含む 863 瀟を察象にしおいるため、機関投資家を重芖するり゚むト が盞察的に高い。これに察しお、東海および関西アンケヌトでは、埓業員をあげる䌁業が盞察的に 倚かった。たた、今回アンケヌトに加えたオヌナヌや経営陣をあげる䌁業も皋床存圚した。 将 来の重芖 äž» 䜓の䞊䜍 者に぀いおも、財務 省アンケヌトでは、埓 業 員よりも個人 投 資 家が䞊 䜍に来おいる点で盞 違 が芋られるが、東 æµ· 䌁 業ず関 西 䌁 業では、珟 圚のものず同 じである衚  。 こうした問いは、株匏䞊堎の状況によっお倧きく異なるこずから、䞊堎の状況によっお区別しおみ るこずが有益であろう。そこで、衚 にの回答別に「珟圚の重芖する䞻䜓」の遞択比率をたず めおみた。これによるず、個人投資家 を重芖するず蚀う答えは、圓然ながら䞊堎䌁業においお顕著 であり、財務省アンケヌトの氎準ずほが同様である。なお、東海の䞊堎䌁業に関しおは個人投資家 の遞択率が 47.3ずいう高い倀が埗られおいる。逆に、非䞊堎䌁業では、「埓業員」をあげる䌁業 が倚い。 è¡š  珟圚の重芖䞻䜓 東海アンケヌト 財務省アンケヌト 関西アンケヌト 回答数 比率 回答数 比率 回答数 比率 䞀般顧客 283 41.4% 427 50.0% 863 46.2 埓業員 315 46.1% 243 28.5% 908 48.6 個人投資家 69 10.1% 159 18.6% 20 1.1 囜内機関投資家 27 3.9% 121 14.2% 22 1.2 海倖機関投資家 1 0.1% 18 2.1% 5 0.3 取匕先銀行 116 17.0% 142 16.6% 239 12.8 取匕先䌁業 334 48.8% 377 44.1% 999 53.5 系列䌁業集団 75 11.0% 73 8.5% 123 6.6 オヌナヌ 118 6.3 経営陣 79 4.2 その他 13 1.9% 37 4.3% 35 1.9 わからない 34 5.0% 10 1.2% 23
  • 24. è¡š  将来の重芖する利害関係者 東海アンケヌト 財務省アンケヌト 関西アンケヌト 回答数 比率 回答数 比率 回答数 比率 䞀般顧客 262 38.30% 408 47.80% 882 47.6 埓業員 337 49.30% 211 24.70% 942 50.8 個人投資家 102 14.90% 311 36.40% 51 2.8 囜内機関投資家 38 5.60% 179 21.00% 24 1.3 海倖機関投資家 6 0.90% 47 5.50% 4 0.2 取匕先銀行 63 9.20% 59 6.90% 208 11.2 取匕先䌁業 268 39.20% 259 30.30% 961 51.9 系列䌁業集団 76 11.10% 66 7.70% 129 7.0 オヌナヌ 89 4.8 経営陣 83 4.5 その他 15 2.20% 42 4.90% 34 1.8 わからない 48 7.00% 18 2.10% è¡š  関西䌁業アンケヌトにおける䞊堎の状況ず珟圚の重芖する経枈䞻䜓 非 侊 å Ž で、公 開 を目 非 侊 å Ž で、公 開 を目 非 侊 å Ž で、公 開 の予 非 侊 å Ž で、公 開 の予 侊 堎・公 指しおおり、具 䜓 的 指しおいるが、具 䜓 定 はないが、盎 接 金 定 はなく、盎 接 金 融 を 開枈み な蚈 画がある 的 な蚈 画はない 融 は掻 甚したい 掻 甹 する考えもない 䞀般顧客 51.4% 50.0% 47.5% 41.9% 41.4% 埓業員 29.7% 35.0% 50.0% 49.1% 44.5% 個人投資家 16.2% 2.5% 1.3% 0.6% 0.1% 囜内機関投 20.3% 7.5% 0.6% 0.6% 0.1% 資家 海倖機関投 4.1% 0.0% 0.0% 0.6% 0.0% 資家 取匕先銀行 9.5% 20.0% 12.5% 14.5% 10.8% 取匕先䌁業 25.7% 40.0% 51.3% 50.0% 50.3% 系列䌁業集 9.5% 0.0% 3.8% 2.6% 7.2% 団 オヌナヌ 1.4% 7.5% 4.4% 8.4% 5.6% 経営陣 0.0% 2.5% 2.5% 6.1% 3.6% その他 4.1% 2.5% 0.6% 1.2% 1.9% 合蚈 74 40 160 346 1349 財務の䞀般的な方針 第Ⅳ郚「財務の䞀般的な方針」に぀いおは、問から問たでの぀の質問を甚意 した。 問倖郚資金の調達方法ずしお今埌重芖しおいく項目を以䞋の䞭から、重芁だず思わ れる順に぀お遞び䞋さい。 メむンバンクからの調達 メむンバンク以倖の金融機関からの調達 公的金融機関からの調達 自治䜓等の制床融資 取匕先からの借入䌁業間信甚 短期の 長期の瀟債 24
  • 25. 転換瀟債 普通株匏 10劣埌債や優先株 11リヌス・クレゞット・売掛金等の蚌刞化 12圚庫品の担保化 13その他 これは、東海アンケヌトずほが同じ質問であるが、「12圚庫品の担保化」ずいう遞択 肢を远加した点ず、東海アンケヌトでは二぀の遞択肢を遞ぶ問いであるのに察しお、ここ では順䜍を付けお぀を遞択するこずにした。なお、財務省アンケヌトがこの蚭問の基に なっおいるが、䞊堎䌁業を察象にしおいるアンケヌトであったために、公的金融機関から の調達などの遞択肢がなかったのであろう。 è¡š の関西アンケヌトの欄は、他の調査ず比范するために、䞊䜍、䜍ずしお遞 択した䌁業数を瀺しおみた。比率は、䞊䜍䜍を回答した䌁業数 1785 で割った平均回答 数に基づいお蚈算しおいる 14 。 メむンバンクからの調達が最も高い比率であるのは、財務省アンケヌトおよび東海アン ケヌトず同様である。メむンバンク以倖の金融機関からの調達が䜍である点も共通しお いる。関西ず東海アンケヌトを比べるず、公的金融機関ぞの期埅が関西では倍以䞊高い こずが特城的である。 この点を䌁業の芏暡別に芋おみるこずにした。たず、第䞀䜍の遞択項目の状況を芏暡別 に瀺しおみた衚 。どの芏暡の䌁業でも「メむンバンクからの調達」が最も倚いが、 特に、資本金 3000 䞇円超 5000 䞇円以䞋䌁業では、72.3の䌁業が「メむンバンクからの 調達」をあげおいるのに察しお、10 億円超の倧芏暡䌁業では 45.2にずどたる。たた、 倧芏暡䌁業では「普通株匏」や「長期の瀟債」などを遞択する䌁業もある。芏暡が小さい 䌁業ほど、「公的金融機関からの調達」を䞊げる比率が高い。たた、自治䜓の制床融資も、 最小芏暡グルヌプでは匱の䌁業が遞択しおいる。芏暡の小さな䌁業では、公的金融ぞ の期埅が䟝然ずしお高いこずがわかる。 䜍の遞択項目に点、䜍に点、䜍に点を䞎えお加重点数を求め、それを䜍 遞択䌁業数で割っおみた。に近いほど重芁床が高いこずを意味する。その結果が、衚  に瀺しおある。これからも、䜍遞択䌁業の分析ず同様の結果が読み取れる。すなわち、 どの芏暡の䌁業でも「メむンバンクからの調達」を重芖しおいるが、小芏暡䌁業では公的 金融ぞの期埅が高くなり、芏暡の倧きな䌁業では金融垂堎での資金調達ぞの期埅が倧きく なっおいる。 同様のこずは、第䞀の遞択項目別に、遞択䌁業の資本金額を蚈算しおみおも明確である 衚 。すなわち、 「公的金融機関のからの調達」を第䞀にあげた䌁業の資本金額䞭 倮倀は 2000 䞇円で、「自治䜓の制床融資」では 1250 䞇円であった。 è¡š には、最近の資金繰りずの関係が回答に圱響しおいるかも瀺しおいる。Q10 の 問いで、過去 1 幎間に぀いお資金繰りが「厳しい」ず回答した䌁業では、「公的金融」な いし「制床融資」を遞択しおいる比率が 28.5もあり、「容易」ず回答しおいる䌁業の同 比率が 10.7に過ぎないのず奜察照である。公的金融が金融環境の厳しい䌁業の呜綱ずし お利甚されおいるこずが䌺える。 䜍を回答した䌁業数は 1654 であった。なお、圚庫品の担保化ずいう今回の新しい遞 14 択肢はほずんど回答がなかったので、これを調敎しおいない。 25
  • 26. è¡š  重芖する倖郚調達方法䞊䜍で遞択された項目の比率 東海アンケヌト 財務省アンケヌト 関西アンケヌト 回答数 比率 回答数 比率 䞊䜍䜍 比率 メむンバンクからの調達 461 67.4% 745 85.0% 1445 81.0% メむンバンク以倖の金融機関からの調達 247 36.1% 738 84.2% 799 44.8% 公的金融機関からの調達 137 20.0% - - 699 39.2% 自治䜓等の制床融資 30 4.4% - - 157 8.8% 取匕先からの借入 21 3.1% - - 29 1.6% 短期の 11 1.6% 107 12.2% 14 0.8% 長期の瀟債 75 11.0% 271 30.9% 77 4.3% 転換瀟債 20 2.9% 65 7.4% 19 1.1% 普通株匏 58 8.5% 238 27.2% 54 3.0% 劣埌債や優先株 2 0.3% - - 7 0.4% リヌス・クレゞット・売掛金等の蚌刞化 32 4.7% 34 3.9% 46 2.6% 圚庫品の担保化 3 0.2% その他 71 10.4% 93 10.6% 90 5.0% è¡š  最重芁項目の遞択率 1000 侇 3000 侇 5000 侇 億円超 非該 1000 侇 円超 円超 円超 10 億円 10 億円 党䜓 圓 円以䞋 3000 侇 5000 侇 億円以 超 以䞋 円以䞋 円以䞋 例 メむンバンクからの調達 61.1% 58.5% 67.9% 72.3% 69.5% 62.2% 45.2% 1167 メむンバンク以倖の金 5.6% 5.5% 7.5% 9.0% 6.3% 8.9% 7.1% 130 融機関からの調達 公的金融機関からの調達 22.2% 26.9% 16.8% 11.3% 10.8% 3.9% 3.6% 266 自治䜓等の制床融資 5.6% 5.5% 2.7% 0.8% 1.0% 0.6% 1.2% 42 取匕先からの借入 0.0% 0.3% 0.4% 1.4% 1.6% 3.9% 0.0% 20 短期の 0.0% 0.0% 0.0% 0.3% 0.0% 0.0% 4.8% 5 長期の瀟債 0.0% 1.4% 0.9% 1.1% 0.6% 2.8% 7.1% 26 転換瀟債 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 3.6% 3 普通株匏 0.0% 0.3% 0.2% 1.1% 0.6% 8.3% 9.5% 31 劣埌債や優先株 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.6% 0.6% 1.2% 4 リヌス・クレゞット・売掛 2.8% 0.3% 0.0% 0.0% 1.3% 1.7% 6.0% 14 金等の蚌刞化 圚庫品の担保化 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0 その他 2.8% 1.4% 3.5% 2.5% 7.6% 7.2% 10.7% 77 回答䌁業数 36 364 452 354 315 180 84 1785 (泚)衚䞭のは、各資本金芏暡の䌁業に関しおの遞択比率を瀺す。぀たり、瞊方向に芋お 100になる。 26
  • 27. è¡š  加重点数による平均点 1000 侇 3000 侇 5000 侇 億円超 非該 1000 侇 円超 円超 円超 10 億円 10 億円 党䜓 圓 円以䞋 3000 侇 5000 侇 億円以 超 以䞋 円以䞋 円以䞋 例 メむンバンクからの調 2.11 2.25 2.40 2.46 2.44 2.32 1.83 2.35 達 メむンバンク以倖の金 0.94 0.86 1.14 1.29 1.19 1.32 1.13 1.14 融機関からの調達 公的金融機関からの 1.36 1.71 1.36 1.10 0.90 0.54 0.29 1.16 調達 自治䜓等の制床融資 0.44 0.55 0.39 0.23 0.15 0.09 0.10 0.31 取匕先からの借入 0.00 0.03 0.03 0.06 0.09 0.13 0.01 0.06 短期の 0.00 0.01 0.02 0.01 0.01 0.02 0.30 0.03 長期の瀟債 0.06 0.08 0.12 0.22 0.22 0.29 0.35 0.17 転換瀟債 0.00 0.00 0.01 0.02 0.02 0.04 0.40 0.03 普通株匏 0.00 0.03 0.03 0.07 0.06 0.38 0.50 0.10 劣埌債や優先株 0.00 0.01 0.00 0.01 0.02 0.02 0.07 0.01 リヌス・クレゞット・売掛 0.11 0.05 0.05 0.09 0.16 0.24 0.39 0.11 金等の蚌刞化 圚庫品の担保化 0.00 0.01 0.00 0.02 0.02 0.01 0.02 0.01 その他 0.14 0.09 0.13 0.12 0.30 0.28 0.38 0.18 è¡š  最重芖する資金調達手段ず䌁業属性 過去幎間の資金繰り 資本金額千円の䞭倮倀 床数 厳しい どちらでもない 容易 メむンバンクからの調達 40,000 1145 237 429 485 メむンバンク以倖の金融機関からの調達 40,000 128 25 48 54 公的金融機関からの調達 20,000 258 98 95 69 自治䜓等の制床融資 12,500 40 17 17 7 取匕先からの借入 89,000 20 3 10 7 短期の 8,077,204 5 1 3 1 長期の瀟債 70,000 26 4 6 16 転換瀟債 13,051,179 3 0 1 2 普通株匏 300,190 31 4 7 20 劣埌債や優先株 117,000 4 0 3 1 リヌス・クレゞット・売掛金等の蚌刞化 300,000 13 2 2 10 その他 80,825 76 12 27 36 合蚈 39,000 1749 403 648 708 (泚)遞択䌁業の無かった「圚庫品の担保化」は陀いた。 27
  • 28. 問金融機関からの借入をどうされたすか。該圓する番号に぀○を付けお䞋さい。 1借入を枛らす方針である 暪ばい→問ぞ 借入を増やす→問ぞ 1804 瀟の有効回答のうち、1083 瀟60.0が「借入を枛らす方針である」ず回答し おいる。東海アンケヌトずは、遞択肢が倚少異なるが、東海アンケヌトでは「借入を枛ら す方針である」ず答えた䌁業は 67であった 15 。倚少、関西䌁業の方が借入を枛らすずい う䌁業の比率が䜎いこずになる。 衚には、資本金芏暡別の回答状況も瀺しおいる。1000 䞇以䞋の小䌁業では「借入を枛ら す方針」が 60を超えおいる他は、60以䞋ずなっおいる。逆に、10 億円超の䌁業では、 「借入を増やす」ずいう䌁業は以䞋ずなっおいる。しかし、いずれの芏暡でも「借入 を枛らす方針」が倚いこずには違いがない。 è¡š  借入の方針 1000 侇 3000 侇 5000 侇 億円超 1000 侇 円超 円超 円超 10 億円 非該圓 10 億円 党䜓 円以䞋 3000 侇 5000 侇 億円以 超 以䞋 円以䞋 円以䞋 例 借 入 ã‚’æž› らす方 針 75.0% 64.1% 58.8% 58.3% 58.7% 57.1% 59.3% 1083 である 暪 ばい 16.7% 29.3% 33.5% 35.1% 35.6% 34.7% 35.8% 598 借 入 を増 8.3% 6.6% 7.7% 6.6% 5.7% 8.2% 4.9% 123 やす 䌁業数 36 396 454 350 317 170 81 1804 問問で「.借入を枛らす方針である」を遞択した方にお尋ねしたす。䞻な 理由ずしお、もっずも該圓するものず次に該圓するものを以䞋の䞭から遞び番号をご蚘入 䞋さい。 デフレのため、借入負担が実質的に重いから 資金調達コストが増倧したから 新たな投資機䌚がなく、資金が手元に䜙剰になるため 株䟡を䞊げるため 借金は良くないから 新しいチャンスが生じたずきに、借入ができるようにしおおくため 金融機関から返枈を迫られたため 銀行が貞出額を制限しおいるため この問いは、東海アンケヌトでの蚭問に新たに遞択肢を぀远加した点ず、2 ぀を順䜍 を付けお遞んでもらった点が異なる。なお、問で「」を遞んだ䌁業は 1083 瀟 15東海アンケヌトでは、 「借入を枛らす方針ではない」(18)ず「借入を枛らす方針であ る」67の択ずした。 「暪ばい」の䌁業は前者を遞択するものず想定したが、無回答 が 15103 瀟に達したために、今回の調査では「暪ばい」を明瀺的な遞択肢ずした。 28
  • 29. であったが、本問での有効回答は 9751 䜍および 838(2 䜍)であったので、それぞの比 率ずしお瀺しおいる。 東海アンケヌトず盎接比范できるのは、関西アンケヌトの䜍の蚈数である。いずれの アンケヌトでも、 「新しいチャンスが生じたずきに、借入ができるようにしおおくため」が もっずも倚くの支持を集めおいるが、東海ではほが 50であるのに察しお、関西䌁業では 26に過ぎない。その分は、「デフレのため、借入負担が実質的に重いから」ず、「新たな 投資機䌚がなく、資金が手元に䜙剰になるため」が倚くなっおいる。比范的倚くの関西䌁 業が消極的な理由から借金を枛らそうずしおいるこずがわかる。 è¡š に瀺したように、資本金芏暡別に芋おみるず、芏暡の小さな䌁業ほど「デフレの ため、借入負担が実質的に重いから」が倚く、芏暡が倧きい䌁業で「新たな投資機䌚がな く、資金が手元に䜙剰になるため」が倚い傟向が芋られる。1000 䞇円超 5000 䞇円以䞋の 䌁業では「新しいチャンスが生じたずきに、借入ができるようにしおおくため」の遞択率 が最も高い。 è¡š  借入を枛らす理由 東海アンケヌト 関西アンケヌト(1 関西アンケヌト( 䜍 䜍 回答数 比率 回答数 比率 回答数 比率 デフレのため、借入負担が実質的に重いから 68 14.8 196 20.1 102 12.2 資金調達コストが増倧したから 61 6.3 62 7.4 新たな投資機䌚がなく、資金が手元に䜙剰にな 73 15.9 229 23.5 119 14.2 るため 株䟡を䞊げるため 7 1.5 10 1.0 10 1.2 借金は良くないから 87 19.0 190 19.5 185 22.1 新しいチャンスが生じたずきに、借入ができるよ 223 48.6 250 25.6 305 36.4 うにしおおくため 金融機関から返枈を迫られたため 8 1.7 25 2.6 19 2.3 銀行が貞出額を制限しおいるため 14 1.4 36 4.3 29