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ソーシャルサポートの提供が
抑うつに及ぼす影響の検討
石井綾華(1)、山崎修道(2)、石井寛(1)、須田一貴(1)
(1)特定非営利活動法人Light Ring.
(2)公益財団法人東京都医学総合研究所 こころの健
康プロジェクト
背景
• 日本の若年層(40歳未満)の自殺者数:年間6581名(内
閣府,2015)
• 自殺したいと考えた際に相談したことがある人は32.7%
(内閣府, 2008)
• 相談先はもっぱら友人や家族
友人:52%・母親:47% (内閣府青年意...
• ソーシャルサポートは
– 提供された者(悩み手)の抑うつ傾向を下げる(Lin
N et al ,1999)
– 提供した者(支え手)自身の抑うつ傾向も下げる
(Taylor et al ,2001)
• Light Ringの実践
– 支え...
SSを行う人 SS を受ける人Light Ring.
SS の提供ソーシャルサポート力の養
成
うつ病予防② ①
①身近な人からSSを受ける→うつ病予防
②身近な人へSSを行う→うつ病予防
うつ病予防
目的
• 日本の若者を対象にした追試を行う。
• 「他者にソーシャルサポートを提供することが、
提供者の主観的幸福感を高め、抑うつを弱
める」と仮説を設定し、検証する。
抑うつ主観的幸福感
ソーシャルサポー
トの提供
方法
• 対象者:プログラム初回参加者95名(男性61
名、女性34名 ; 平均年齢27.31 (SD=8.24))
• 質問紙構成:
• (1)年齢、性別
• (2)Berlin Social Support Scale(BSSS)の下位尺
...
結果 因子分析
F1 F2 F3
1 大切に思い、存在を受け入れていることを伝えた。 .92 -.19 -.01
6 価値があり、大切な存在であることを感じられるような関わりをした。 .89 -.08 -.06
13 彼/彼女のポジティブな面を...
結果 構造方程式モデリング
存在肯定
具体的サポート
SDS
SHS
非ネガティブ
BSSS
.92
.56
.31
.26
―.20
―.49
CMIN(4)=0.46, p=.77 ; CFI=1.00 ; RMSEA=0.00
R2=.3...
考察
まとめ
• 仮説として設定したプロセスが支持された。
一方「他者へのソーシャルサポート提供が、
直接提供者の抑うつを弱める」効果も示され
た
• ソーシャルサポート力がうつ病予防に役に立
つならば、より多くの一般市民の若者がこれ
らを身に付ける機会を増やすことで、
①相談を受けるストレスを減らす
②より多くの一般市民の悩みを聴ける若者が
増えていくキッカケに寄与する
→若者自殺を予防...
限界と今後の課題
• 横断データの解析にとどまっている
• Light Ringプログラム参加者に限定
⇒今後は一般人口の縦断データを用いた検証
が必要である。
引用文献
内閣府(2008) http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/whitepaper/w-2008/pdf/
内閣府(2009) http://www8.cao.go.jp/youth/kenkyu/wo...
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ソーシャルサポートの提供が抑うつに及ぼす影響(日本社会精神医学会2015)

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NPO法人Light Ring. 
【Mail 】  info@lightring.or.jp
【twitter】 @npolightring (公式)
【Blog】  http://ameblo.jp/npo-lightring
【Facebook】https://www.facebook.com/NPOlightring
Light Ring.は「そばで大切な方を守りたい」方が、
自分と大切な人の心の病を未然に防ぎ、
自分らしい人生を歩み抜けることを応援する、
総合的ソーシャルサポートを行っています。
http://lightring.or.jp
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青年期向けこころの病予防推進プログラム
■若年層支援向け傾聴サポーター聴くトモ養成講座
■カフェ聴くトモプログラム(毎週開催)
■悩む人をそばで支える事例検討会LightRingTime
■支えに悩む若者のためのソーシャルサポート力養成講座
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□若者のうつ病予防支援マンスリーサポーターになりませんか?
20代死因の47.6%は自殺。その背景に潜む”人間関係”に悩む
潜在的うつ予備軍を支える”身近な友人や家族”を
サポートする仲間を募集しています
http://lightring.or.jp/contribute/
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ソーシャルサポートの提供が抑うつに及ぼす影響(日本社会精神医学会2015)

  1. 1. ソーシャルサポートの提供が 抑うつに及ぼす影響の検討 石井綾華(1)、山崎修道(2)、石井寛(1)、須田一貴(1) (1)特定非営利活動法人Light Ring. (2)公益財団法人東京都医学総合研究所 こころの健 康プロジェクト
  2. 2. 背景 • 日本の若年層(40歳未満)の自殺者数:年間6581名(内 閣府,2015) • 自殺したいと考えた際に相談したことがある人は32.7% (内閣府, 2008) • 相談先はもっぱら友人や家族 友人:52%・母親:47% (内閣府青年意識調査,2009) • 友人・家族など 日常生活の中でソーシャルサポートを提 供する側の負担が課題
  3. 3. • ソーシャルサポートは – 提供された者(悩み手)の抑うつ傾向を下げる(Lin N et al ,1999) – 提供した者(支え手)自身の抑うつ傾向も下げる (Taylor et al ,2001) • Light Ringの実践 – 支え手を対象としたソーシャルサポート力向上プ ログラムが、支え手自身の抑うつを下げることが、 示唆(増田・石井,2014) – 量的データでは未検証
  4. 4. SSを行う人 SS を受ける人Light Ring. SS の提供ソーシャルサポート力の養 成 うつ病予防② ① ①身近な人からSSを受ける→うつ病予防 ②身近な人へSSを行う→うつ病予防 うつ病予防
  5. 5. 目的 • 日本の若者を対象にした追試を行う。 • 「他者にソーシャルサポートを提供することが、 提供者の主観的幸福感を高め、抑うつを弱 める」と仮説を設定し、検証する。 抑うつ主観的幸福感 ソーシャルサポー トの提供
  6. 6. 方法 • 対象者:プログラム初回参加者95名(男性61 名、女性34名 ; 平均年齢27.31 (SD=8.24)) • 質問紙構成: • (1)年齢、性別 • (2)Berlin Social Support Scale(BSSS)の下位尺 度であるProvided Social Support • (3)日本語版主観的幸福感尺度(SHS) • (4)自己評価式抑うつ性尺度(SDS)
  7. 7. 結果 因子分析 F1 F2 F3 1 大切に思い、存在を受け入れていることを伝えた。 .92 -.19 -.01 6 価値があり、大切な存在であることを感じられるような関わりをした。 .89 -.08 -.06 13 彼/彼女のポジティブな面を見つけようとした。 .46 .16 -.02 8 自分を頼りにして良いことを伝えた。 .44 .18 .16 2 気分が落ち込んでいるときに、安心させるような関わりをした。 .43 .37 -.10 10 自分を必要とするとき、そばにいた。 -.21 .85 .11 9 あきらめないよう、勇気づけた。 .00 .62 -.13 12 彼/彼女が日々できていないことについて面倒を見た。 .08 .55 .06 14 気晴らしになるようなことを提案した。 .00 .54 -.14 7 置かれた状況に関心があることを伝えた。 .26 .47 -.08 4 彼/彼女にあまり共感できない。 -.01 -.06 .70 3 彼/彼女を一人ぼっちにした。 -.08 .04 .58 5 彼/彼女を批判した。 -.02 -.23 .54 11 彼/彼女に対して自分が出来る限りのことをした。 .28 .21 .49 F1 .53 .31 F2 .20 因子間相関 具体的サポート(5項目 α=.73) 存在肯定(5項目 α=.79) 非ネガティブ(4項目 α=.66)
  8. 8. 結果 構造方程式モデリング 存在肯定 具体的サポート SDS SHS 非ネガティブ BSSS .92 .56 .31 .26 ―.20 ―.49 CMIN(4)=0.46, p=.77 ; CFI=1.00 ; RMSEA=0.00 R2=.33 R2=.07 R2=.84 R2=.32 R2=.10
  9. 9. 考察 まとめ • 仮説として設定したプロセスが支持された。 一方「他者へのソーシャルサポート提供が、 直接提供者の抑うつを弱める」効果も示され た
  10. 10. • ソーシャルサポート力がうつ病予防に役に立 つならば、より多くの一般市民の若者がこれ らを身に付ける機会を増やすことで、 ①相談を受けるストレスを減らす ②より多くの一般市民の悩みを聴ける若者が 増えていくキッカケに寄与する →若者自殺を予防できる若者の増進 考察
  11. 11. 限界と今後の課題 • 横断データの解析にとどまっている • Light Ringプログラム参加者に限定 ⇒今後は一般人口の縦断データを用いた検証 が必要である。
  12. 12. 引用文献 内閣府(2008) http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/whitepaper/w-2008/pdf/ 内閣府(2009) http://www8.cao.go.jp/youth/kenkyu/worldyouth8/html/mokuji.html 内閣府(2015)http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/whitepaper/w-2015/pdf/gaiyou/pdf/1-2- 1.pdf Lin N et al. (1999) “Social support and depressed mood: A structural analysis” Journal of health and social behavior 増田文貴・石井綾華(2014).若者のソーシャル・サポート力向上のためのスキルアッププログラ ムの実践 第33回日本社会精神医学会 Schulz U & Schwarzer R. Long-term effects of spousal support on coping with cancer after surgery. Journal of Social and Clinical Psychology. 2004; 23: 716-732. 島井 哲志・大竹 恵子・宇津木 成介・池見 陽・LYUBOMIRSKY Sonja(2004).日本公衆衛生雑誌 51(10), 845-853 Taylor SE (2011) “Social support: A review” The Oxford Handbook of Health Psychology (pp. 189- 214)

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