2. e s
1 動詞の否定形
sôd sakil リンゴ
動詞型不定詞の動詞としての活用形の前に du を付けると、
その意味が否定されます。
上の例では、 「食べた」 という意味の sôdes に du が付けら
れたことで、 「食べなかった」 という意味になっています。
dusôdes
食べなかった
du
dusôdes a tel e sakil te tazîk.
私は昨日リンゴを食べなかった。
否定された動詞を用いて通常通り文を作ると否定文になりま
す。
3. a
2 形容詞や副詞の否定形
saret saret
séq
tolék
おいしい
あげる
料理
同じように、 形容詞としての活用形に du を付けることで、 そ
の形容詞の意味を否定することができます。 ただし、 このとき
du は活用接頭辞の後に付けられることに注意してください。
adusaret
おいしくない
du
adusaretséqes a ces ca tel e sakil
彼は私においしくないリンゴをくれた。
.
salot a tolék i ces e adusaret .
彼の料理はおいしくない。
副詞の否定形も、 同様に活用接頭辞と語幹の間に du を入
れることで作ることができます。
4. 3 名詞の否定形
tific tific 子供
シャレイア語では、 名詞も否定形をもちます。 名詞の前に du
を付けると、 「~ではない何か別のもの」 という意味になりま
す。
dutific
子供ではない何か
du
dusalat
私は子供ではない。
a tel e tific.
salat a tel e dutific .
私は子供ではない別のものだ。
上の例は動詞を否定した通常の否定文で、 下の例は名詞の
否定形を用いた文です。 下の文には 「子供ではない別のもの
だ」 すなわち 「大人である」 という意味が込められます。
5. 4 否定相当語
シャレイア語には du を付けなくても否定の意味になる単語が
いくつかあります。 これらは 「否定相当語」 と呼ばれます。 以
下は主な否定相当語です。 それぞれ使われる品詞用法が定
まっているのでそれも併記します。
dus 誰も~しない (名詞)
dat 何も~しない (名詞)
dûd どこも~しない (名詞)
dûg 決して~しない (副詞)
dum 全く~しない (副詞)
dus
dat
dûd
dûg
dum
誰も~しない
何も~しない
どこも~しない
決して~しない
全く~しない
6. 5 否定相当語の用例
keqil
rez
住む
笑う
dus 単体で 「誰も~しない」 もしくは 「0 人の人が~する」 と
いう意味なので、 keqiles a dus で 「誰も住まなかった」 とい
う意味になります。
keqiles a dus e sod afik.
誰もこの家に住まなかった。
rezis a ces odûg .
彼は決して笑わないだろう。
dûg と dum は動詞型不定詞なので、 副詞として使われると
きは o が付きます。 odûg で 「決して~しない」 の意味なの
で、 rezis odûg で 「決して笑わないだろう」 を表します。