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イメージの逆輸入を利用した「日本酒再興」計画
- 2. 目次 1. 研究動機 2. 日本酒の現状（国内） 3. 日本酒の現状（海外） 4. 研究テーマの課題 5. 京都市の取り組み 6. 酒蔵への聞き込み 7. アンケートと結果 8. 結果を踏まえた対策・ 成長戦略 9. まとめ
- 13. アン ケート実施期間 ： 10月7日～10月14 日 実施場所 ： 龍谷大学内・伏見 稲荷大社 アンケート人数 ： 130名
- 18. 結 論
- 24. ま と め
Editor's Notes
- 我々の龍谷大学は京都市伏見区に位置します。京都市では、『清酒の普及の促進に関する条例』が2013年に施行されました。我々をこの条例に興味を持ちました。以降、日本酒条例と呼びます。また、伏見区には月桂冠・黄桜など伝統的な酒造が多くあることからも日本酒をテーマとしました。
- 国内の清酒出荷量は2005年から2014年にかけて減少傾向にあります。
- 対して、海外への日本酒輸出量は増加傾向にあります。これは、和食がユネスコ世界無形文化遺産に登録されたことをきっかけに日本酒にもスポットがあてられるようになったといえます。
- 聞き込みを行ったところ、条例は日本酒自体の売上に直結していませんが、日本酒に対する宣伝効果はありました。 しかし、日本酒条例の中にある「乾杯を日本酒に」という部分では 日本酒はアルコール度数が高く乾杯に適していません。また、乾杯用にアルコール度数の低い日本酒を作るには技術的に難しい等、条例についての酒造側の意見は厳しいものでした。 ここで私たちが提案していた「乾杯を日本酒に」という解決策は棄却されました。
- 日本酒条例の認知度を伺ったところ、施工から３年たっているにも関わらず「知っている」と答えた方は１５％と低く、 条例によって日本酒の消費量を上げることが有効でないと判断しました。
- グラフを見てみると、２０代の「よく飲む」「時々飲む」と回答した人の割合は、合わせて５７％でした。 それに比べて３０代から６０代の同割合は６４％であり、「全く飲まない」人の割合は２０代の方が多いことがわかります。 このことから、３０代から６０代に比べ、２０代の日本酒を飲む頻度が低いことが明らかになりました。 また、２０代は飲酒ができるようになってから、まもなく、日本酒をまだ飲んだこともない人も多いと考えられる。 よって、若い年齢層の消費者増加が日本酒の消費量増加につながると判断しました。
- 日本酒に対するイメージを伺ったところ、伝統的が３９％と最も多かったのですが私たちが注目したことは「おいしい」という項目です。 「おいしい」の回答の男女割合をみると、女性は３０％、男性は７０％と女性に比べ男性は日本酒を好んでいることが判明しました。
- このことから女性の消費量を増加させることが日本酒の消費量増加につながると判断しました。
- 日本酒をワイングラスで飲むことを１点目の提案としてあげます。 この提案は、女性に焦点を当てたものです。 では――― なぜ、ワイングラスなのか 欧米諸国では、日本酒をお猪口ではなくワイングラスで飲むことが主流です。 日本酒をワイングラスで飲んでいることについての認知度をアンケート項目に入れました。 回答した女性５４名中、知っていたのは、なんと わずか１３％。 そして「ワイングラスで日本酒を飲むイメージ」について質問したところ ５３％がお洒落と答え、３５％が斬新と答えました。 そして、こちらのグラフをご覧ください。 こちらは、以上の２つの設問を以てアンケートで 「日本酒をお猪口とワイングラスのどちらで飲みたいのか」と質問した結果です。 グラフより女性はワイングラスで日本酒を飲むことを好む傾向にあると言えます。 私たちは、これをイメージの逆輸入と呼び、 海外での日本酒を飲むスタイルを新たに提案することで、 女性が日本酒をお洒落で、手を付けやすいものと認識する効果が見込まれると考えました。
- 二つ目は、日本酒をより飲みやすく「日本酒をカクテルとして飲む」方法を提案します。 こちらの提案は、若者に焦点を当てたものです。 これにより、私たちもそうですが日本酒を飲みなれていない若者に受け入れられると考えました。
- そして、３点目です。 １点目と２点目に上げたような日本酒の新しい飲み方を定着させる その為のアプローチを、日本酒を製造販売する酒造等に広告の強化を提案します。
- 私たちの日本酒再興計画は 「日本酒を＜おいしい＞と感じていない若者と女性」をターゲットとし 日本酒の消費をあげる、提案として、 ＜女性に対してのアプローチは＞ イメージの逆輸入と名付け、ワイングラスで飲むという海外でのスタイルを普及させる ＜若者には＞ 日本酒カクテルを提案し、若者へ日本酒に対しての親しみを与える ＜全体的なアプローチとして＞ 酒造や市役所、居酒屋への広告をより強化することを提案 の三点です。