23. ンザクション履歴は DSP ノードと履歴ノードにそれぞれで確認されるため、COTI クライアントに発見された欠
陥が大きな損失につながる可能性は低いと言えます。
12.12.COTI の未来
完全に分散されたオンライン決済用のエコシステムを提供するために、COTI は分散型ガバナンスを可能にする
様々な選択肢を模索しています。このガバナンス体制は、基本プロトコル、COTI トークンの将来的な使用、投
資などに影響する決定を下す責任を担っています。この集団はこれらの問題に投票するだけではなく、変化を実
行する責任も負っています。Futarchy [8]とは現在検討中のガバナンスの1つです。
分散型ガバナンスは、プロトコルの更新後に開始される可能性があります。アップデートの準備ができ次第、こ
の分野の専門家チームは、アップデートが実装された場合に起こりうる結果を判断する測定基準(アップデート
を評価する手段)の策定を担当することになります。これが決定されたのち、COTI トークン所有者はネットワ
ークにおいて可能な限り最善とされる結果に対して投票することになります。したがって、決定はクラウドの知
恵に基づいています。専門家のチームを選ぶための仕組みは、未来のネットワークバージョンで決定されること
になります。
COTI の将来の発展を効率化するために、COTI のトランザクションバンドルは、将来の情報レイヤーを格納す
るための空き領域を確保します。これらのレイヤーは、クラスターに基づいて情報を流したい他の企業が、ネッ
トワーク上で他の通貨やデータセットを転送するため、またはスマートコントラクトを展開するために使用でき
ます。
参考文献
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Appendix A: シミュレーション結果
クラスターシミュレーターが構築され、GitHub で利用できるようになります。シミュレーターの主な目的は、
パラメータとアルゴリズムの選択肢を分析し、実世界のクラスタパフォーマンスを最適化するためにサンドボッ
クス内の経験的データを収集することです。シミュレーターを使用して、内部パラメータと外部パラメータがク
ラスターのパフォーマンスに及ぼす影響を分析できます。これには、迅速なシナリオ分析を可能にするデータ抽
出および視覚化ツールのコレクションが付属しています。コアシミュレーターは、R の分析コンポーネントを使
用し C++で記述されています。ラップトップコンピュータで秒間約 1,000 トランザクションをシミュレートで
き、最大 5,000,000 トランザクションのシミュレーションでテストされています。
一部の選ばれたシミュレーション結果がここに掲載されていますが、パフォーマンス特性の説明に関連するもの
はセクション 8 で既に説明されています。以下は、ここに示すほとんどのシミュレーションで使用される関連パ
ラメータの概要です。
1. ∆t はノードがソース選択アルゴリズムを使用し、プルーフオブワークを実行する一定の時間
です。
2. λ はポアソン過程に従うと仮定される新規到着率です。
3. K は、ソース選択アルゴリズムを実行し、プルーフオブワークを実行するのにかかる時間内
の新規到着の数です。
4. L は、承認されるためにトラストチェーンが超過しなければならない累積トラストしきい値
を決定する乗数です。トラストチェーンの累積トラストは、トランザクションが承認される
ために 100L を超える必要があります。
5. ρ は、トランザクションが確認できるトラストスコアのしきい値の幅です。これは新規トラ
ンザクション合計数の割合として表現します。