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四阿奈々子111129
- 2. 3.11後の意識の
変化
.11の東日本大震災以降、大きな価値観の変化が起
きていることはメディアだけでなく自分やその身
の回りからも感じてきている。。。
「お金や名誉よりも、家族、いのちを大切
にしたい」
必ずしもお金を持ち、出世することだけで人生の勝
者ではないと多くの方が感じてきている
- 3. 新卒に対する最近の日経調査でもこんな結果があり
ました。
「会社勤めを通じ社会貢献したいと感じるように
なった」が57.2%で、「会社の先行きについて
不安を感じるようになった」の36.3%を上回り
ました。
また「仕事と私生活のどちらを優先させるか?」
では、震災前で仕事56.9%、私生活43.1%
だったのが、震災後は仕事47.1%、私生活52.
9%と逆転しました。
- 4. ブータンの提唱
ブータンという小国がこれからの
時代に重要になるのではないかと、
世界に問いかけた言葉がGNHです。
GNHとはどのような意味な
のか。。。。。?
GNH=Gross National Happiness 。
GNP(国民総生産)ならぬ「国
民総幸福度・量」でありブータン
という小国はこの提言で世界中か
ら注目される国へとなりました
- 5. GNHとは
国の力や進歩を「生産」ではなく
「幸福」で測ろうという
「GNH」の考え方は、1976年の
第5回非同盟諸国会議の際に、
ブータンのワンチュク国王(当時
21歳)の「GNHはGNPよりもよ
り大切である」との発言に端を発
しているといわれています。
その後、2002年の国連総会で、
当時、ブータンの外務大臣だった
ジグミ・ティンレイ首相が全世界
にGNHという概念を伝え、この
言葉が知れ渡ることとなりました。
- 6. ブータンの歴史
1960年代から70年代初めに、ブータンでは先進
国の経験やモデルを研究しました。しかしその結
果として「経済発展は南北対立や貧困問題、環境
破壊、文化の喪失につながり、必ずしも幸せにつ
ながるとは限らない」という結論に達しました。
そこで、GNPの増大に走らずに、人々の幸せの
増大を追求するGNHという考えに至ったのです。
このGNHという概念のもと、ブータンでは、
①持続可能で公平な社会経済開発
②ヒマラヤの自然環境の保護
③有形無形文化財の保護と推進
④よい統治
の4つを柱として開発を進めることになりました
- 7. 1999年にブータン研究センターが設立され、この
GNHを数値化できないか具体的な研究がスタートして
います。まずはあくまでもブータン国内で通用する指
標をめざして、幸福という概念を9つの要素に分けて
検討しています。
- 8. ブータンの目指す社会
ブータンはGNHという指標を掲げて自然保護を優
先的課題として取り組んできた結果、国土の26%
は自然保存地区で、72%は森林地区になっている。
そして同時に、経済的には豊かでなくても、
ホームレスや物乞いのいない社会を実現している。
あれもこれもと求めるのではなく、まさに仏教
の教えである「足るを知る」の世界を目指してい
る。
- 9. ブータンの提唱するGNHは日本のような成熟した
社会には通用しないとか、それはあくまでも小さ
な国だったからそうせざるを得なかったのだとい
う意見もある。
また、現在、隣国のインドの発展に伴って、経
済的な豊かさを享受しているという面もあるのは
確かである。
「何をもっとも
しかし、大切なのは、
大事な価値観とするか」とい
う国の指針が定まっているとい
うこと。