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尊厳(税金)
- 2. 1.将来のビジョン －日本の進路は行き先不明 2.政府の収入 －入りを量りて出るを制す 3.望ましい税制の条件 －日本はすでに火の車 4.政府の支出 －自分のことは自分でやる June 29, 2015 政治経済と人間の尊厳 2
- 6. 2.政府の収入 ー入りを量りて出るを制す 政府が整備すべきこと 国・国民の安全を守るための国防・警察 法を定立・裁定・執行する司法・立法・行政 義務教育や社会基盤を整備する公共投資 • 自由競争を公正なものにするための経済政策 • 自立の精神や共同体を大切にする心を育む教育 • 社会的弱者に対するケア • 失業者の自立を促すための対策 June 29, 2015 政治経済と人間の尊厳 6 これらのために使われる税金は惜しくない！
- 8. 平成26年度の 一般会計歳入額内訳(予算案) 所得税 14兆,7,900億円 15.4％ 租税及び印紙収入 50兆10億円 52.1% 法人税 10兆180億円 10.4% 消費税 15兆3,390億円 16.0% 歳入総額 95兆8,823億円 その他 9兆8,540億円 10.3% その他収入 4兆6,313億円 4.8% 特例公債 35兆2,480億円 36.8％ 建設公債 6兆20億円 6.3％ 公債金収入 41兆2,500億円 43.0% 揮発油税 2兆5,450億円（2.7%） 酒税 1兆3,410億円（1.4%） 相続税 1兆5,450億円（1.6%） たばこ税 9,220億円（1.0%） その他の税収 2兆4,450億円（2.5%） 印紙収入 1兆 560億円（1.1%） （国税庁HPより） 税収は、 歳入の半分強 でしかない！ 中央競馬収入 為替取引収入 国有財産の売却 など June 29, 2015 政治経済と人間の尊厳 8
- 9. 税外収入と国債発行 政府サービス拡大 いったん提供した政府サービスは、なかなか止められない 就職支援のための公共投資 消費喚起のための減税 国債発行 景気がいいと… 景気が悪くなっても… June 29, 2015 政治経済と人間の尊厳 9
- 11. この状況から脱するために 政府がすべきこと 国民にこの困窮状況を説明 公共投資や行政費用の削減 社会福祉や老齢年金の切り下げ 一時的に拠出金を募る 増税の必要性を訴える 国民がすべきこと われわれが置かれている状況を理解 自分の利益だけでなく、政府や他者のことも考える 政治家にとって 痛みを伴う改革 June 29, 2015 政治経済と人間の尊厳 11
- 12. 3.望ましい税制の条件 －日本はすでに火の車 • 担税能力 公平 • 資源配分効果中立 • 最小の微税費簡素 • 個々の納税者が公共財やサービスから 受ける利益を考慮して平等に税を負担 利益説 • 個々の納税者が担保能力に応じて 税を負担 能力説 租税三原則とは June 29, 2015 政治経済と人間の尊厳 12
- 13. 日本の現行税制の特徴 1. 税収の伸張性が高い税制 2. 直接税中心の税制 3. 不安定な税制 4. 公平性を欠く税制 5. 租税負担率の低い税制 June 29, 2015 政治経済と人間の尊厳 13
- 15. 累進課税制度 課税される所得金額 税率 控除額 ～ 195万円 5％ 0円 195万円 ～ 330万円 10％ 97,500円 330万円 ～ 695万円 20％ 427,500円 695万円 ～ 900万円 23％ 636,000円 900万円 ～ 1,800万円 33％ 1,536,000円 1,800万円 ～ 4,000万円 40％ 2,796,000円 4,000万円 ～ 45％ 4,796,000円 年収500万円の人の場合 5,000,000×0.20-423,500=576,500円 年収5000万円の人の場合 50,000,000×0.45-4,796,000=17,704,000円 June 29, 2015 政治経済と人間の尊厳 15
- 16. 控除主義 日本の所得控除一覧 雑損控除 医療費控除 社会保険料 控除 小規模企業共済 等掛金控除 生命保険料 控除 地震保険料 控除 寄付金控除 障害者控除 寡婦(夫) 控除 勤労学生控 除 扶養控除 配偶者控除 配偶者特別 控除 基礎控除 June 29, 2015 政治経済と人間の尊厳 16
- 17. ②直接税中心の税制 税収比率の推移 52.60% 56.30% 73.70% 47.40% 43.70% 26.30% 26年 14年 平成2年 （年度） 国税の直間比率 直接税 間接税 292,795億円 243,661億円 June 29, 2015 政治経済と人間の尊厳 17
- 19. ④公平性を欠く税制 勤労者 源泉所得税 前もって納税させられる 納税者＝企業など賃金を支払う人 自営業者 申告所得税 各自で計算・申告して納税 納税者＝賃金を受け取る人 過小納税になりやすい June 29, 2015 政治経済と人間の尊厳 19
- 23. 4.政府の支出 ー自分のことは自分でやる われわれは自立した個人である →自分のことは自分ですべき！ 行き過ぎた公的な福祉や保険は モラルハザード(倫理観の欠如)の原因になる 火災保険加入者の放火 失業保険加入者の就職回避 医療保険加入者の乱診乱療 など 政府の支出＝政府の収入 がベストバランス‼ June 29, 2015 政治経済と人間の尊厳 23
- 25. 自助努力 今置かれている状況を理解する 自分で手に入れられるサービスは、 政府に頼り切ることなく自分で努力する 政府の負担を出来る限り減らす ex)緊急でないのに救急車を使わない ゴミの分別に協力する June 29, 2015 政治経済と人間の尊厳 25
- 26. 大衆民主主義 実現不可能なことを公約にしない 拡大し過ぎた政府サービスを政府の側から も切り捨てる 増収を新たな歳出に充てない 政治家に対する無理な要求(圧力)をしない June 29, 2015 政治経済と人間の尊厳 26
- 27. 租税制度 すべての人が税金を納めているという 実感の持てる税体制を構築する 必要な財やサービスを受けることを 当たり前の権利と思わない 政府に対してサービスを望むなら、 それなりの負担をすることを認める June 29, 2015 政治経済と人間の尊厳 27 ギブ・アンド・テイクの精神で！
- 28. 『21世紀の資本』 著：トマ・ピケティ ｒ ＞ｇ あらゆる資産から生まれる 収益率 4～5％ 資本率 労働によって得られる 所得の増加率 1～2％ 経済成長率 0 50 100 150 200 250 300 350 資本収益率 経済成長率 1年後 2年後 3年後 4年後 5年後 6年後 7年後 8年後 9年後 10年後 格差は増大する一方 June 29, 2015 政治経済と人間の尊厳 28 富裕層の 所得と資産に対する 累進的な課税制度 が必要!!
- 30. 参考文献 中矢俊博(2014)『入門書を読む前の経済学入門』同文館出版 国税庁HP(2015)＜http://www.nta.go.jp/＞ 財務省HP(2015)＜http://www.mof.go.jp/tax_policy＞ 日本経済新聞(2015.6/22朝刊) 神樹兵輔(2015)『ピケティ超図解』フォレスト出版 June 29, 2015 政治経済と人間の尊厳 30 ご清聴ありがとうございました。