ノートに書きながら考える「知的基礎」トレーニング

Design Thinking Institute
地頭を鍛えるスタンフォード式 
超ノート術と発想力トレーニング
6/13 (日) 21-22時 
アイリーニ・マネジメント・スクール代表　柏野尊徳

柏野尊徳/ アイリーニ・マネジメント・スクール
本資料を許可なくコピー/配布/修正/公開展示/公開上演することは著作権の侵害となります。侵害の自覚有無に関わらず、弊社は民法709条に基づき損害賠償を請求できます。
 
また、損害賠償金の支払いとは別に、著作権法第119条に基づく告訴によって、違反者には最大で10年の懲役刑または1,000万円の罰金刑が課されます。お気をつけください。
 
授業の目的
2
ノートを使いながら地頭を鍛える方法を学ぶことで 
 
ゼロベースで成果を出せる人になる 
2

 
 
イントロダクション 
理論編：手書きと発想力 
実践編：ワーク 
まとめ・ディスカッション 
 
今日のアジェンダ
3

 
 
イントロダクション
4

 
 
自己紹介：柏野尊徳 
慶應大学へ入学、在学中にスタンフォード大学へ留学
しデザイン思考を学ぶ。帰国後に飛び級して慶應修士
課程を修了。岡山大学で非常勤講師を3年務めた後、
アイリーニ・マネジメント・スクールを創業。現在、ケンブ
リッジ大学でイノベーション・エコシステムを研究中。エ
ンジェル投資家。 
5
All trademarks and logos are property of their respective owners.

 
 
過去のスクー動画 
6
2013年 
イノベーションとデザイン思考 
(1,010人登録) 
2014年 
イノベーションを生みだす 
デザイン思考の実践 (2,031人登録) 
2017年 
イノベーションを生み出す 
「デザイン思考」の教科書 (6,261人登録)

 
 
今日の授業から期待できる成果 
身近にある紙とペンを使うだけで、 
地頭をいつでも鍛えられるようになる 
7

 
 
 
 
地頭が良い人ってどんなイメージ？ 
 
-> チャット欄へ自由にコメント 
アイスブレイク 
8

 
 
本授業における地頭力 
1. 発想力ゼロから１を考える力 
2. 論理的思考力物事を整理、評価する力 
3. 共感力他人を巻き込みながら進む力 
9
図版出典：柏野尊徳『地頭が劇的に良くなる
スタンフォード式超ノート術』SBクリエイティブ

 
 
10

 
 
1. 3歳までに良い学習環境がなければ、 
　学習能力が失われる 
2. 脳の発達は思春期の間に完了する 
3. 特定の時期を過ぎると、 
　学習できなくなることがある 
 
歳を重ねると難しいのでは？ 
11
すべて間違い： 
科学者の間では「神話」扱い 
Resource: OECD (2007). Organisation for Economic Co-operation and Development. Understanding the Brain: Towards a New Learning Science. Paris: OECD Publishing. / Macdonald, K., Germine, L., Anderson,
A., Christodoulou, J., & McGrath, L. M. (2017). Dispelling the myth: Training in education or neuroscience decreases but does not eliminate beliefs in neuromyths. Frontiers in psychology, 8, 1314. / Dekker, S., Lee,
N. C., Howard-Jones, P., & Jolles, J. (2012). Neuromyths in education: Prevalence and predictors of misconceptions among teachers. Frontiers in psychology, 3, 429.

 
 
1. 新しい問題を解決：流動性知能 (fluid int.) 
2. 過去の知見を活用：結晶性知能 (crystallized int.) 
● 「歳を重ねると前者は衰える」1960年代〜  
● 「この二分法は適切なのか？」　2010年代〜 
流動性知能と結晶性知能 
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私たちの学習能力は、 
そこまで単純ではない 
Resource: OECD (2007). Organisation for Economic Co-operation and Development. Understanding the Brain: Towards a New Learning Science. Paris: OECD Publishing. / Macdonald, K., Germine, L., Anderson,
A., Christodoulou, J., & McGrath, L. M. (2017). Dispelling the myth: Training in education or neuroscience decreases but does not eliminate beliefs in neuromyths. Frontiers in psychology, 8, 1314. / Dekker, S., Lee,
N. C., Howard-Jones, P., & Jolles, J. (2012). Neuromyths in education: Prevalence and predictors of misconceptions among teachers. Frontiers in psychology, 3, 429.

 
 
1. 集中力：44歳（26歳 ≒ 60歳） 
2. 計算力：50歳（30歳 ≒ 65歳） 
3. 知識獲得力：50歳（30歳 ≒ 75歳） 
4. 語彙力：65歳（25歳 ≒ 85歳） 
目安：認知機能のピーク一覧 
13
Resource: Hartshorne, J. K., & Germine, L. T. (2015). When does cognitive functioning peak? The asynchronous rise and fall of different cognitive abilities across the life span. Psychological science, 26(4), 433-443. /
Fortenbaugh, F. C., DeGutis, J., Germine, L., Wilmer, J. B., Grosso, M., Russo, K., & Esterman, M. (2015). Sustained attention across the life span in a sample of 10,000: Dissociating ability and strategy.
Psychological science, 26(9), 1497-1510.
定年を迎えてからも活躍できる

 
 
14

 
 
本授業における地頭力 
1. 発想力ゼロから１を考える力 
2. 論理的思考力物事を整理、評価する力 
3. 共感力他人を巻き込みながら進む力 
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地頭力を構成する「発想力」を高めるために、 
 
重要となる考え方やワークを習得する 
本日の目標 
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手書きの効用
18

 
 
19
超アナログなスタンフォード 
Photos by Takanori Kashino ( 2012)

 
 
アナログ vs デジタル 
 
 
疑問：「紙やペンを使うよりも、 
パソコンやスマホの方が早くて確実なのでは？」 
 
-> あなたの考えをチャット欄へ 
20

 
 
高度な学習は、手書きが有利 
事実確認：「縄文時代はおよそ何年前に始まった？」
概念適用：「日本と英国で平等実現法はどう違う？」
21
事実概念
パソコン
手書き
Resource:
Mueller, P. A., & Oppenheimer, D. M. (2014). The pen is mightier than the keyboard: Advantages of longhand over laptop note taking. Psychological science, 25(6), 1159-1168.

 
 
１分で「手書き 40字」「パソコン 120字以上」 
でも、手書きの方が良い。 
なぜ？？ 
 
なぜ、手書き＞パソコン？ 
22
Resource: Luo, L., Kiewra, K. A., Flanigan, A. E., & Peteranetz, M. S. (2018). Laptop versus longhand note taking: effects on lecture notes and achievement. Instructional Science, 46(6), 947-971. / Desselle, S. P., & Shane, P. A. (2018). Laptop
Versus Longhand Note Taking in a Professional Doctorate Course: Student Performance, Attitudes, and Behaviors. INNOVATIONS in pharmacy, 9(3), Article-15. / 松山智恵子, & 中島豊四郎. (2008). タッチタイピングの練習効果の推移と練習の継
続性の評価. 椙山女学園大学文化情報学部紀要
, 8, 67-76. / 森本荘平, & 中村靖. (2007). 手書き情報入力速度の面から見たタブレット
PC の評価. 第 69 回全国大会講演論文集
, 2007(1), 221-222.

 
 
デジタル・ツールだと… 
1. 初心者：タイピングによる認知負荷 
2. 熟練者：知的生産でなく機械的な情報処理にな
りやすい 
23
Mueller, P. A., & Oppenheimer, D. M. (2014). The pen is mightier than the keyboard: Advantages of longhand over laptop note taking. Psychological science, 25(6), 1159-1168. / Hamzah, M. D. B. (2009). 知的
活動における手書き入力の有効性に関する定量的研究 (Doctoral dissertation, 電気通信大学 ).
手書きの方が、学習内容そのものに 
集中しやすい

 
 
まとめ：アナログ vs デジタル 
1. メモを元に何かを考えたり発想したりする場合 
-> アナログ・ツール 
 
2. 事実を記録して後でそのまま使う場合 
-> デジタル・ツール 
 
24
知的生産の段階に応じた使い分け

 
 
初期段階で活躍する3つのノート術 
1. アイデア・ノート：発想力 
2. ロジカル・ノート：論理的思考力 
3. プレゼン・ノート：共感力 
25

 
 
発想力
26

 
 
発想力のパラドックス 
 
 
良いアイデアにたどり着くには、 
〇〇〇〇アイデアがたくさん必要。 
 
27

 
 
成功１つ＝アイデア○個 
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Resource: Stevens, G. A., & Burley, J. (1997). 3,000 raw ideas= 1 commercial success!. Research-Technology Management, 40(3), 16-27.
1つのプロダクトを 
成功させるには…

 
 
質を高める目標設定とは？ 
お題：大学を良くするためにあなたができること 
時間：20分ブレインストーミング 
目標提示： 
1. 「たくさんのアイデアを出しましょう」 
2. 「良いアイデアだけ出しましょう」 
3. 「良いアイデアだけをたくさん出しましょう」 
4. （目標は特に言わない） 
29
Reference: Paulus, P. B., Kohn, N. W., & Arditti, L. E. (2011). Effects of quantity and quality instructions on brainstorming. The Journal of Creative Behavior, 45(1), 38-46.

 
 
 
 
質（クオリティ）は後回しにして、 
ひたすら量を追求して書く 
まとめ：発想力を高める考え方 
30

 
 
 
31

 
 
Crazy 8s（クレイジー・エイツ） 
32
図版出典：柏野尊徳『地頭が劇的に良くなるスタンフォード式超ノート術』 SBクリエイティブ
Reference: Banfield, R., Lombardo, C. T., & Wax, T. (2015). Design sprint: A practical guidebook for building great digital products. " O'Reilly Media, Inc.".
お題：オンラインの学習体験をより良くする

 
 
○△？！マトリックス (Feedback Map) 
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お題：オンラインの学習体験を分析・評価する
図版出典：柏野尊徳『地頭が劇的に良くなるスタンフォード式超ノート術』 SBクリエイティブ

 
 
 
34

 
 
今日のまとめ 
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● 地頭力を鍛えるには、 
状況に応じて知的生産ツールを使い分ける 
 
● 特に、知的生産の初期段階では意図的に 
アナログ・ツール（紙とペン）を活用する 
 
● さらに、質ではなくて量を意識することで 
発想力を高めることができる 
 
● 自分にあったフレームワークを使う

 
 
1. 最も印象に残っていること／その理由 
 
2. 今日の講座から学んだこと／学びの意味 
 
　振り返り 
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-> あなたの考えをチャット欄へ

 
 
おすすめ本 
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Amazon 「ビジネス企画」 
(2021年4月16日)
本日の土台となった書籍 
『地頭が劇的に良くなる  
　スタンフォード式超ノート術』 
 
柏野尊徳 / SBクリエイティブ 
@takanorikashino 
 
https://linkfly.to/takanorikashino 
 
 
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参考文献 
1. Dekker, S., Lee, N. C., Howard-Jones, P., & Jolles, J. (2012). Neuromyths in education: Prevalence and predictors of misconceptions among teachers.
Frontiers in psychology, 3, 429.
 
2. Desselle, S. P., & Shane, P. A. (2018). Laptop Versus Longhand Note Taking in a Professional Doctorate Course: Student Performance, Attitudes, and
Behaviors. INNOVATIONS in pharmacy
, 9(3), Article-15. 
3. Fortenbaugh, F. C., DeGutis, J., Germine, L., Wilmer, J. B., Grosso, M., Russo, K., & Esterman, M. (2015). Sustained attention across the life span in a
sample of 10,000: Dissociating ability and strategy.
Psychological science
, 26(9), 1497-1510. 
4. Hamzah, M. D. B. (2009).知的活動における手書き入力の有効性に関する定量的研究
(Doctoral dissertation, 電気通信大学).
 
5. Hartshorne, J. K., & Germine, L. T. (2015). When does cognitive functioning peak? The asynchronous rise and fall of different cognitive abilities across
the life span. Psychological science
, 26(4), 433-443.  
6. Luo, L., Kiewra, K. A., Flanigan, A. E., & Peteranetz, M. S. (2018). Laptop versus longhand note taking: effects on lecture notes and achievement.
Instructional Science
, 46(6), 947-971.  
7. Macdonald, K., Germine, L., Anderson, A., Christodoulou, J., & McGrath, L. M. (2017). Dispelling the myth: Training in education or neuroscience
decreases but does not eliminate beliefs in neuromyths. Frontiers in psychology, 8, 1314.
 
8. Mueller, P. A., & Oppenheimer, D. M. (2014). The pen is mightier than the keyboard: Advantages of longhand over laptop note taking.
Psychological
science, 25(6), 1159-1168. 
9. OECD (2007). Organisation for Economic Co-operation and Development. Understanding the Brain: Towards a New Learning Science. Paris: OECD
Publishing.  
10. Paulus, P. B., Kohn, N. W., & Arditti, L. E. (2011). Effects of quantity and quality instructions on brainstorming.
The Journal of Creative Behavior
,
45(1), 38-46. 
11. Stevens, G. A., & Burley, J. (1997). 3,000 raw ideas= 1 commercial success!.
Research-Technology Management
, 40(3), 16-27. 
12. 柏野尊徳(2020)『地頭が劇的に良くなるスタンフォード式超ノート術』SBクリエイティブ
 
13. 松山智恵子, & 中島豊四郎. (2008). タッチタイピングの練習効果の推移と練習の継続性の評価.
椙山女学園大学文化情報学部紀要
, 8, 67-76.  
14. 森本荘平, & 中村靖. (2007). 手書き情報入力速度の面から見たタブレット PC の評価.
第 69 回全国大会講演論文集
, 2007(1), 221-222. 
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ライセンス：概要 
● アイリーニ・マネジメント・スクールによるスライド資料は【クリエイティブ・コモンズ
表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際ライセンス】で提供されています。このライセンス
で許諾される範囲を超えた利用については[ems@eireneuniversity.org]へご連絡
下さい。 
● 以下３つを満たす場合、利用許可等の事前通知をすることなく、資料を自由にご
利用できます。 
1. クレジット明記（アイリーニ・マネジメント・スクール） 
2. 非営利目的（無料でも、営利のために行う体外的な営業行為等には利用不
可） 
3. ライセンス継承 
● 詳しくは以下サイトをご覧下さい。
http://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/4.0/deed.en 
 
※上記3点をお守り頂けないケースを発見した場合、弁護士／弁理士と協議の上、
国際ライセンス不正利用の事例として社名等の情報をWeb上にて公開させて頂きま
す。 
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ライセンス：利用方法（例） 
● 例えば、Aさんが社内で当資料の一部もしくは全部を利用して資料αを作成す
る際は、以下の文章とマークを資料内に追記します。 
 
 
 
 
 
 
 
● マークは以下からダウンロード可能です。 
　　http://creativecommons.jp/about/downloads/ 
 
● その他については、クリエイティブ・コモンズサイトをご覧ください。 
　　http://creativecommons.jp/ 
 
「A（資料作成者の名前）」による「資料α（資料名）」は、Creative Commons 表示 – 非営利 -
継承 4.0 国際 License.によってライセンスされています。本資料はアイリーニ・マネジメント・
スクール（https://ems.eireneuniversity.org/）による二次資料です。 
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