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140129 地調協 改
 

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140129 地調協 改 140129 地調協 改 Presentation Transcript

  • デジタル時代の地図 を、表現から考える 国土交通大学校 鎌田 高造 1
  • 2 デジタル時代というが  何をもってデジタル時代の到来と見るのか?  オフィスコンピュータの導入が始まった時  ワープロが商品化された時  業務用パソコンが普及し始めた時  Windows3.0が販売開始になった時  携帯電話が普及し始めた時  ネット接続が当たり前になってきた時  Googleがサービスを始めた時・・・
  • 3 GISが普及しはじめた時代 を、ここではデジタル時代と呼びたい
  • 4 GISが普及に至る道筋(おさらい1)  以前は施設管理にGISが使われていた   ハードウェアもシステムも高価 データも調達が大変(人海戦術が可能な企業に限定)  阪神・淡路大震災を契機に政府がGISに着目   空間データ基盤の整備及び公開を開始したが GISの普及には直結しなかった  高速通信網が普及し始める   民間地図会社の地図配信サービス始まる 国も1/25,000地形図画像の配信を始めた
  • 5 GISが普及に至る道筋(おさらい2)  Googleがサービスを開始  地図データがAPI付きで利用可能に  ITエンジニアが大量に地図サービスに参入   一般ユーザがデジタル地図の価値を知る マッシュアップは実質的にはGISの機能  地理空間情報活用推進基本法が制定される  基盤地図情報の無償Web公開が始まる  オープンソース、オープンデータ   データもシステムも手に入りやすくなる 利用しやすい制度の整備はまだ発展途上 ← いまココ
  • 6 行政が収集するデータは  公共財として公開され ← これ、重要  一般の自由な利用に供し  市民協働の道具になる  行政自らが活用し  方向に向かわなければならない  そのためのGIS
  • 7 GISが普及し始めた時代 を、ここではデジタル時代と呼びたい と言いましたが、 GIS関係省庁連絡会議が立ち上がった平成8年 のことではなく 最近のことなのですね
  • 8 演者の場合  GISが存在しているものと思って地理院に  理想と現実とのギャップ(本人の技術力不足)  建設本省でGISの普及を担当するも  当時は製品を買う余裕なし  その後、仕事から開発や研究の要素が激減  GISを触る機会がないまま管理職に  このままでは、口先だけのGIS普及係で終わる ところだった
  • 9 2009年に転機  偶然QGISを知る    オープンソース、ライセンスフリーのGIS 製品版GISと比較しても殆ど見务りしない機能 取り扱い可能なデータの範囲は極めて広範  当時はver.1.0   まだ十分な日本語マニュアルがなく、独習はそれほど 容易ではなかった いや、演者に根性がなかった(笑)  FOSS4Gのカンファレンスに呼ばれる  オープンソースの文化に触れる
  • 10 国土交通大学校に異動して  QGISを研修メニューに取り入れる    ver.1.6が出て、日本語環境が劇的に向上した (翻訳チームが頑張った) 動作も安定し、初心者向けに絶好のGISに 岩崎さん、嘉山さん、森さんその他の先達の御蔭  自分でマニュアルを書いてみる    何度か講師も引き受ける よりよい研修を実施するための“商品開発”として 分かってみると難しくない
  • 11 データの取回しが次の課題  GISで利用するデータは、サイズが大きい      基盤地図情報25000の場合、県単位で数百Mbytesから 数Gbytesになる(shape形式に変換後の値) そのままでは重くて実用的ではない 空間インデックス未付与の場合は、表示に1分以上を 要するケースも 基盤地図情報のレイヤ名は一般に長文で、shapeには 不向きの場合がある Ver.1.6.0のQGISでは、空間インデックスを付与する 場合にちょっとしたスキルが必要(詳細省略)
  • 12 実用的な使い方を工夫する 1  何とか空間インデックスの付与に成功    県単位の基盤地図情報25000であっても、10秒程度で 表示できるようになった(北海道を除く) 外部の講演会等でも実演可能なレベルの速度 これは、普段の業務でも利用可能な速度を意味する  プロジェクトファイルも工夫    というよりも、プロジェクトファイルを工夫しない QGISは、威力を十全に発揮できない。 見た目の工夫+高速化の工夫の両方で重要 この辺りの知識は、研修員の疑問に回答する際に重宝
  • 13 実用的な使い方を工夫する 2  OpenLayers    Plugin を改良 ネットに繋がっていれば、背景地図として電子国土 (現在の地理院地図)が出せるようになった 背景地図の表示時間を平準化する効果 こういう改良がしやすい点も、QGISの魅力の一つ  地理院マップシートと連携   エクセルで管理している台帳は、全てGISに搭載可能 実在するスーパーマーケットのサイトから、店舗の位 置と営業時間などの情報をGISに載せるデモを用意  たいしたことはしていませんが  初心者にハードルの低さを分かってもらうための工夫
  • 14 新バージョン登場(2.0.1 Dufour)  座標系の取扱いが初心者にも分かりやすくなった  On The Fly が自動的に自然な動作をするようになった  地物属性の検索機能が強化された  属性値をワイルドカードで指定して地物検索が可能に  全体に処理速度が速くなった  ハッキリ体感できるレベル  空間インデックスが全レイヤ一括付与可能に  日本語を含むレイヤ名でも問題なし  表現能力が大幅に向上  詳細は後ほど話しますが、実に素晴らしい
  • 15 新バージョン登場の結果  突然難しいことを申しましたが  要するにずっと良くなったということです   安定性は高いまま ← これ重要 演者は、もう前のバージョンに戻る気はしません  64bit版が登場したことも見逃せません  32bit版の方が多尐安定性は優るようですが
  • 16 こうして国土交通大学校では  GIS基礎研修をはじめ、いくつかの研修で採用  プロプライエタリGISを使用した研修もありますが  殆ど予備知識を持たないレベルの職員でも受け入れ  全くの初心者を対象に、とりあえず使えるレベルの 修得を目指しています  中級者向けの研修も別途用意しています(H25から)   地方整備局や地方公共団体で、GIS普及のコアになる人材を 育てるねらい Facebookの自治体GISグループとも緩やかに連携
  • 17 QGISは行政研修に向いている  自宅や仕事場に導入する前に、試験的に習ってみる ことができる  研修を受けた直後(或いは事前)に導入できるので 学習効果が大きい  予算を気にせず何台でも導入できる  部門を越えてデータを共同利用する場合のハードル が下がる  研究機関や大学では当たり前の話ですが  行政ではこういう点が重要
  • 18 研修員が国土地理院職員の場合  若手職員全員にQGISを修得を勧めています    人事異動の際に立ち上がりが早い 外部機関に応援に行った際に交代要員への引継ぎが容易 電子納品の際の簡易受入検査にも最適  いずれも、合法的に楽をするための手段の一環    自分ではなく部下を楽にするのも、管理職の重要な仕事 行革による定員削減にもこうして合理的に対応 こういう話は、地方整備局や地方公共団体にもお勧めして います
  • 19 さて、表現の話ですが・・・
  • 20 デジタル時代の地図表現、契機  昨年8月の日本地図学会シンポジウム   演者は司会を務めました 立場上、自分の意見は控えましたが  昨年10月に地理院地図が正式公開される    「電子国土基本図のあり方委員会」の提言に対応 画像を大幅に改良 データ配信仕様もコッソリ改良
  • 21 昨年11月のFOSS4G Tokyo  国土地理院(藤村課長)による特別講演    公開直後の地理院地図を紹介 タイル画像に限定されない配信可能性に言及 DEM やベクタデータも配信可能に  演者によるライトニングトーク   Ver.1.6.0 と同様に Open Layers Plugin を改良 地理院地図をネット越しに表示できるようにした
  • 22 地理院地図でデータ配信  電子国土本来の仕様に技術がやっと追いついた  インハウスで実現できたことが大きい(ちょっと脇道だが)  あらゆる地理空間情報が配信可能に   地図に限らない オープンデータとの連動も期待できる  配信と可視化は異なる    画像以外の地理空間情報は、クライアント側で可視化する 可視化の方法には、大きな自由度がある ここは、これからの話
  • 23 可視化ツールとしてのQGIS  GISのもつ標準的な機能   データの本質を短時間で把握するための基本的な手段 まずは手持ちの地理空間情報を可視化  Ver.2.0.1でベクタデータの表示能力が大きく向上      基盤地図情報ではもうポテンシャルを引き出せない 国土基本情報で試してみた まずはそれまでの電子国土風に 続いて地理院地図風に それ以外もいろいろ可能だと分かった
  • 24 こうして本日に至る  FOSS4G Advent  Calendar QGISの表現能力を記事にしてみた  地図ジャーナル  QGISの表現能力を背景に、デジタル地図時代の地図表現を 考え直してみた
  • 25 さて  ここまでは   GISが普及するとはどういうことかを、 地理院地図と地図表現に絞って見てきた  ここからは   逆に、地図表現はどう変わるのかに注目してみる 多尐、地図ジャーナルに書いた内容と被ります
  • 26 デジタル時代で何が変わる?  演者は、つぎの4点だと考えている  地図ユーザの爆発的増大  位置精度よりも位相精度  マルチスケール前提  測量と地図調製が分離  順に見て行きましょう
  • 27 地図ユーザの爆発的増大  カーナビの時代からスマホの時代へ   自宅PCまで含めると保有台数が大きく異なる 地図を眺める時間もずっと増えている  IT技術者が地図関連技術を大量に吸収    利用者の裾野が大きく広がる Geo-Media Summit, Open Street Map, Open Data 利用シーンの劇的な拡大を象徴するイベント  受身の利用者が能動的な工夫に目覚める   工夫を誘うアプリがどんどん登場してきた マッシュアップは、実はGISの基本機能
  • 28 位置精度よりも位相精度  エンドユーザは位相精度を重視する   8月の日本地図学会では、ハッキリその傾向が見られた 地図ベンダーもそれを見越してレンダリングしている  位相精度とは?    注目点の周辺が、局所的に正しいこと 見えている範囲が正しければ、人は困らない 曲がりくねった道路上で車を走らせる場合、局所的には 常に前へ進んでいる(道なりとはそういうこと)
  • 29 位置精度よりも位相精度 2  地図投影の観点から   地表面は回転楕円体面 平面との間で、合同変換は存在しない  同相写像を用いる    逆写像もともに連続であるような写像のこと これで位相精度は保たれる ← これ重要 手書きでも同相写像は実現可能  同相写像の特殊な例として   滑らかさ、局所等角性が欲しければ可微分写像 グラフ構造を維持したければ単体写像
  • 30 位置精度よりも位相精度 3  投影変換は、基本的に同相写像のクラスに属する    位置精度(計量)は一般には保存されない! トポロジーは常に保存される この差が大きい  同相写像のクラスは非常に広い    同相写像同士を合成すると、また同相写像になる 手書きでも同相写像は実現できる 計算機上で実装しやすい  数学的に難しいことを言っているように見えるが  一般利用者は、それを直感的に理解できている!
  • 31 (参考) 実際の可微分写像  投影変換は基本的に可微分写像    でなければ、形が大きくゆがむ tissotの指示楕円は、投影変換の微分可能性が前提 測量に使用する図法は、指示楕円が円に近いものを採用  投影変換は基本的に性質がよい      縮尺係数を除けば、ヤコビ行列は単位行列に極めて近い もちろん逆行列が存在する 場所による変動も小さい だから、広い範囲を単一の行列で近似できる(最小二乗 法) 投影変換の積が定義できる(再投影が可能である)
  • 32 マルチスケール前提  紙地図の場合    目的別に最適縮尺が存在していた 法定図書の唯一性や公証(可能)性がそのことを象徴 視点は利用者が利用時に脳内で切り替える  デジタル地図の場合      法定図書にすることを当面想定しない地図が増える 固定縮尺にならない、固定縮尺がなじまない 表示デバイスの解像度には左右されるが 必要に応じてマルチスケールでレンダリングすればよい データ量が爆発的に増えるが、それは技術が解決する
  • 33 測量と地図調製が分離  正確な位置を取得する測量に対して  同相写像でよい地図調製    位置精度は保存されない 位相精度のみ保存される 測量よりもずっと自由度が高い  GISでは   位相精度以外にも保存されるべき性質(数量)があるが これらは全て、属性値として保持される
  • 34 測量と地図調製が分離 2  デジタル測量の定義(地図調製と区別するための定義)    図形の位置情報を取得すること 具体的には、図形を適当な解像度の単体的複体として取得 代表選手は、折れ線近似による取得  変形と投影の順序を入れ替える     平面図形としては連続変形不能な地図であっても 三次元で取扱えば連続変形可能になる場合がある 可換であることは数学的に分かっている これらも狭義の測量(位置情報の取得)の範囲外の概念  だから、測量と地図調製とは分離せざるを得ない
  • 35 測量と地図調製が分離 3  分離したままか?   もちろんそんなことはない 法制的にも、測量は「地図の調製を含む」と定義されてい る  では、何が両者の橋渡しをするのか?   Technical & Syntactic Semantic 数学 (特に位相幾何学) 地理学(総称的な意味で)  これらの有機的な結合が地図学ということになる
  • 36 (参考) 3次元はなぜ難しいか  現在の図形は原則として2次元以内   点、線、面というが、面は境界線で表現している 頂点を順に記述すれば、これらの図形は表現できる  3次元図形の場合(4次元以上の高次元でも)    頂点を順に記述するための標準の方法がない サッカーボール(5角形+6角形)の頂点を数えるのは大 変 分かりやすいアルゴリズムが構成しにくい  位相的に自由度が大きい   境界が連続であっても球面と同相とは限らない 自由度の高い(その分効率の悪い)記述方法の開発が必要
  • 37 参考:国土基本情報  標準地域2次メッシュ(約11km×9km)単位  基盤地図情報よりもずっと情報量が多い   これまで国土地理院が整備してきた、基盤地図情報その他 の数値地図をすべて統合し、さらに地図表現に必要な各種 のデータ項目を加え、多様な属性情報も持たせた、総合的 な地理空間情報です。(地理院ウェブサイトより抜粋) 地図情報、地名情報、メッシュ標高情報、付属資料の4種 類の情報を提供。(同上)  測量成果として刊行  1メッシュ170円(折角ですので、購入してみました)
  • 38 参考:国土基本情報  描画情報は含まれていない  描画情報は測量成果ではないので・・・  レンダリング時の注意点として    線幅、線種、色・・・は利用者の裁量に任される 建物記号のフォントも入っていない ここからsvg形式で取得しました(一部要修正だが): http://commons.wikimedia.org/wiki/Map_symbols_of_Japan  描画させてみた   shape形式で入手したものをQGISで表示させてみた 縮尺は 1/18,000 で統一している(地理院地図に揃えて)
  • 39 読み込んだ直後 描画情報が皆無なので、見栄えは最悪(笑)
  • 40 手当その1  レイヤ順序の入れ替え    おおよその優先順位を定めてレイヤの上下を入れ替える 上から人工地物、自然地物、仮装線の順に 上から注記、点シンボル、線シンボル、面シンボルの順に  表示属性の設定例(電子国土ver.4風)     背景地図であることを考慮 全体的に低めの彩度、黄~緑の範囲の色使いを多用 鉄道、建物記号などは黒で 結果は次のスライド(地図ジャーナル No.174 p.10 図1と同じ)
  • 41 表示例(電子国土ver.4風)
  • 42 手当その2  レイヤ内で属性値に応じて線幅や色を変更   線属性の設定で、参照する属性を指定して場合分け Illustrator などでは一般的な手法のはず  表示属性の設定例(地理院地図風)     主要な道路を種別毎に着色して強調 大半の人工物をオレンジ色系で着色 鉄道、建物記号などは黒で 結果は次のスライド(地図ジャーナル No.174 p.10 図2を改良)
  • 43 表示例(地理院地図風)
  • 44 道路の色 道路中心線を2層構造で描画、下層に幅広の帯を描く
  • 45 道路の色 2 記号道路の種別に応じて描画幅を指定
  • 46 道路の色 3 case when 道路=種別 then 色指定 end で塗り分け
  • 47 道路縁 1 真位置に描くと、道路中心線(黄色い帯)と合わない
  • 48 道路縁 2 道路中心線から機械的に発生させた例(3層構造にな る)
  • 49 樹木に囲まれた居住地 道路や建物の視認性を優先するために、最下層に描く
  • 50 これらの例は  Illustratorでの地図描画と発想は同じだが   クリエイターのための3行レシピ 地図デザイン Illustrator & Photoshop 測量と地図調製の分離を体現している書籍  QGISでもかなりの部分が実現可能になった    Info-Graphics:地図もコンテンツの1つ 地図デザインが身近になり 測量の範囲を超えて地図の可能性が拡がる  地理空間情報社会のあるべき姿を体現
  • 51 まとめ  地図から見たデジタル時代の到来     地図ユーザが爆発的に増大する 位置精度よりも位相精度が大事:数学的厳密性を直感している マルチスケールを前提とした描画 測量と地図調製が分離する:数学と地理が間をとりもつ  ライセンスフリーのGIS :QGIS  安価で使いやすいデータ :国土基本情報  これらを使えば地図がデザインできる  地図調製が測量よりもずっと広くなる  こうして地理空間情報が社会に浸透してゆく