クラウド食支援連携ソフトマニュアル講演用@ショートヴァージョン Note
- 6. 一般的に
① 軽い脳血管障害では、2‐3日で回復して完全歩行退院と投薬管理となります。
➁ 中等度の脳血管障害では、血管イベント直後は重症化しますが、2-3週間で急
速に回復し、ペーストや軟食可能で軽度の麻痺を伴い退院します。
③ 重度の脳血管障害では、後遺症が残り、回復期・慢性期病院への転院となり、病
院でのリハビリが必要となります。食形態はさまざまで、回復期間は約6ヵ月から1年で
す。その後は、一定の麻痺が残存する後遺症が残ります。
④ かなり重篤な脳血管障害(大脳皮質の広範な両側へのダメージ・小脳や脳幹部へ
のダメージ)は重症度の相違する嚥下障害が後遺症として残り、なかには気管切開な
どが必要になる方もいます。
以上のように、1回の血管イベントでは、①〜④の経過となりますが、地域で暮らす療
養者の死までの軌道は、スライドのようになります。
つまり、障害の重症度により一定のレベルの摂食嚥下障害が後遺症として起こります。
この、一定という意味が大切で、次回の血管イベントが起こるまでは現状の摂食嚥下
障害(麻痺)が良くなることも、悪くなることもないという意味です。
スライド青点線のラインは、移乗・歩行困難時期を示します。
移乗・歩行不能でない片麻痺でも歩ける方が嚥下障害になる事は、特別な疾患(上肢
型ALSや筋疾患等)を除いてありません。
まず、
① 車椅子でも室内程度は歩けるかどうか?① 車椅子でも室内程度は歩けるかどうか?
➁ 次に、ベッドやトイレ移乗の時の様子が、片麻痺なら、そう介助は困難ではありま
せん。 両側性麻痺であれば、非常に困難になります。
この2点のADL情報収集が特に重要です。
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