決算が読めるようになるゼミ：第３回
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シバタ先生が実施している「決算が読めるようになるゼミ」で、サービスECの代表格BASEを分析してみました。
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決算が読めるようになるゼミ：第３回
- 1. YU UCHIDA Confidential. 2021年5月29日 決算が読めるようになるゼミ 第３回 YU UCHIDA 抜粋版
- 2. YU UCHIDA Confidential. 2 1. サービス概要 2. 決算概要 3. 疑問と深堀り 4. BASE事業の課題と打ち手 5. まとめ 目次
- 4. YU UCHIDA Confidential. BASEのビジネスモデル サービス概要 2012年11月にBASE社を創業。大分県で婦人服の小売店を営んでいる代表の鶴岡さんの「お母さんも使える」サービスをコンセプト にBASEをリリース。 BASEを中心に４つの事業を展開している ネットショップの「BASE」は「BASE事業」として以後説明します 4 3つの項目を埋めるだけですぐにショップを 開設できるネットショップ作成サービス BASEのショップオーナーが、リスクが無く 即時に資金調達できる金融サービス シンプルなAPI・多彩な機能・分かりやすい料金 形態で導入することができる決済サービス オンラインでもオフラインでも、様々なシー ンで簡単に支払いができるID決済サービス
- 5. YU UCHIDA Confidential. BASE事業のビジネスモデル サービス概要 楽天市場などと異なり初期月額・月額費用が無料。手数料は決済金額の「6.6% + 40円」というモデル 5
- 7. YU UCHIDA Confidential. オーナーズ属性（2020年） 7 サービス概要 個人・SMBのエンパワーメントを促すとおり、個人の小規模事業社（SMB）が大半。エンタープライズ等の大手企業はほぼない 9割以上が「4名以下」の少人数で運営、「1名」で運営が最多で7割超。７割の加盟店が個人であり、ご自身で商品の製作も担当。 出典： 「BASE」オーナーズ調査2020 概要（ 2020年11月4日（水）〜16日（月） ）
- 9. YU UCHIDA Confidential. 【連結】2021年12月期第1四半期 業績 9 BASEの現状 Qで22億円の売上高を誇り、売上総利益は58%と高い水準を保っている。営業利益は黒字 前年同期Qでは+100%成長しているが、気になる点としてはQnQで微減していること 【連結】 減少 出典：BASE社「2021年1月期第1四半期 決算説明会資料」 急成長
- 10. YU UCHIDA Confidential. 【BASE事業】 GMV 10 BASEの現状 Qで380億円（BASE事業で310億円）のGMVとなる BASE事業のGMVは第１回緊急事態宣言中（2020年2Q：2020年4月-6月）をピークに継続して減少傾向にある ▼ • 新型コロナウイルスによる緊 急事態宣言（4月7日） 出典：BASE社「2021年1月期第1四半期 決算説明会資料」
- 12. YU UCHIDA Confidential. 12 なぜ、BASE事業は第１回緊急事態宣言で 業績は急拡大したのか？ 素朴な疑問
- 13. YU UCHIDA Confidential. 【BASE事業】コロナ渦中で再開したTVCM 13 第１回：緊急事態宣言下で業績拡大背景 60.0% 25.6% 54.4% 15.9% 38.5% 6.9% 26.7% 26.3% 13.4% 16.0% 12.4% 39.9% 25.7% -28.1% 92.2% 107.6% 60.0% 85.5% 49.8% 72.3% 71.9% 60.1% 37.9% 37.1% 73.6% 58.2% プロモーション費/売上高 • 新たなＣＭ撮影を控え、2018年に放映された「バンドマン」篇と「絵本作家」篇の2バージョンを使いまわし、過去最高４億円 かけて５月に再投資。有事の中、制作費を抑えスピードを重視し、第１回緊急事態宣言の１ヶ月のにTVCVに投資 • 「売上高販管費（SGA： selling, general and administrative expenses ）」・プロモーション比率は相対的に他Qで見て低い 売上高販管費（SGA） • 「100万ショップ突破のネットショップ 作成サービス「BASE」、香取慎吾さんを 起用したTV-CMを放送開始。」 （2020年5月15日：プレスリリース） • 緊急事態宣言に伴い、過去のCMをその まま放映 出典：BASE社「2021年1月期第1四半期 決算説明会資料」
- 14. YU UCHIDA Confidential. 【BASE事業】コロナ渦中で増えたジャンル 14 第１回：緊急事態宣言下で業績拡大背景 ・コロナ渦で営業できなくなった飲食店の物販が導入： 食べ物・飲み物ジャンル（4.16億円 -> 54.1億円：QnQ） ・店舗営業できないファッションがECに参入 ： ファッションジャンル（ 58億円 -> 129億円：QnQ） GMV：ジャンル別構成比 GMV：104億円 GMV：301億円 ファッションカテゴリGMV 出典：BASE社「2020年12月期第2四半期 決算説明会資料」
- 15. YU UCHIDA Confidential. 【BASE事業】コロナ渦中で増えた衛生品の存在 15 第１回：緊急事態宣言下で業績拡大背景 • 偶然か戦略か定かではないが、GMV 11%が衛生品（マスク・アルコール消毒）であることを公表 出典：BASE社「2020年12月期第2四半期 決算説明会資料」 • GMV（合計303億円）の11% = 33億円 • 売上高2.8億円 （テイクレート：8.5%）
- 16. YU UCHIDA Confidential. 16 まとめ ① 1ヶ月という短期でTVCMを使い回し最大投資（4億円） ② SGA（広告獲得効率）が相対的に高い結果になっている ③ リアル店舗のEC化（アパレル、食品）が転換 ④ 衛生品（マスク・アルコール）の市場が売上高3億円 第１回：緊急事態宣言下で業績拡大背景
- 17. YU UCHIDA Confidential. 17 BASE事業の課題と打ち手 （今後、GMV最大化に向けて） 決算書からみるGMV最大化の打ち手
- 18. YU UCHIDA Confidential. 【BASE事業】の売上構造 BASE事業の因数分解 サービスECは、シバタ先生の書籍にあるとおり「流通総額（GMV）とテイクレート」で構成。「手数料6.6% + 40円」 主要KPIとして掲げているGMV（流通総額）を上げていくことが重要 18 サービスEC 「売上高」 GMV （流通総額） テイクレート 19.4億円 239億円 8.1% 出典：BASE社「2020年12月期第2四半期 決算説明会資料」 = = x x 2021年12月期 手数料6.6% + 40円
- 19. YU UCHIDA Confidential. 【BASE事業】テイクレート推移 BASE事業の因数分解 テイクレートは8.1%と横ばいだが微減。 19 出典：BASE社「2021年1月期第1四半期 決算説明会資料」
- 21. YU UCHIDA Confidential. 【参考】テイクレート比較 BASE事業の因数分解 Shopifyに関しては、エンタープライズ（大型施設）への価格交渉・サブスクモデルなどでテイクレートを下げている 一方、BASEはSMB（中小企業）に徹底して特化している。テイクレートが高く保たれている 21 シバタ先生のnote「Q. BASEのショップあたりの取扱高はShopifyの何倍か？」 https://irnote.com/n/n0fc860016e41 8.1% 2.7% テイクレート 【エンタープライズ例】 • ネスレ、ゴディバ、コム デギャルソン、ロレアル、 ハイネケン