RDBのインデックスについて説明します。

1. RDBのインデックスについて

2. はじめに
• RDBに対しSQLを効率よく実行するにはインデックスを正しく使うことが
重要です。
例. 50万件のテーブルでWHERE条件を指定してSELECTする場合
• 今回はRDBのインデックスについてご紹介します。
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10
20
30
インデックスなし インデックスあり
処理時間(sec)
処理時間(sec)

3. RDB (復習)
• RDBとはすべてのデータを表（テーブル）形式（行と列）で表現するデー
タ管理方式を持つデータベースです。
• リレーショナルデータベースの“リレーション”とはテーブル同士の関係
を設定し、関連付けるものです。

4. RDBのインデックスについて
• インデックスの最も重要な目的は、インデックスを張ったデータに対して順序をつけ
てアクセスできるようにすることです。
• データベースは、インデックス リーフノードを連結するのに、双方向連結リストを使い
ます。各リーフノードは、データベースブロックあるいはページと呼ばれる、データ
ベースが扱える最小の格納単位に保存されます。リーフノードには、カラムの値と、
ROWID（テーブル内の行に対しその行を特定する”アドレス”)が格納されます。
図. インデックスフリーノードと対応するテーブルのデータ

5. Bツリー (B-tree)
• Bツリーの構造 (B-tree Structure) (※ B-treeの’B’は’Balanced’のBです)
上の図は、要素が30個あるインデックスの例を表しています。双方向連結リストに
よって、リーフノード間の論理的な順序が表現されています。ルートノードとブランチ
ノードによって、リーフノード間の素早い検索ができるようになっています（後述）。
リーフノードの最大値がブランチノードに載ります。

6. Bツリーの走査
• Bツリーの走査 (B-Tree Traversal)
上の図は、Bツリー上でのキー「57」の検索を表します。ツリーの走査は図の左側の
ルートノードから始まります。各エントリが、検索する値「57」以上(>=)であるかどうか
を確認します。この図では、エントリ83がそれにあたります。データベースは、対応す
るブランチノードへのポインタをたどり、ツリーの走査がリーフノードに達するまで同
じ手順を繰り返します。この走査により検索を高速に行えます。
ルートノード ブランチノード リーフノード

7. 複合インデックス (1)
• 複合インデックス（複数列にまたがるひとつのインデックス) は、例えば以下のように
SQLのWHERE句の中のカラムと複合インデックスのカラムが一致しているときに効果
を発揮します。
• 例.
SELECT first_name, last_name FROM employees
WHERE employee_id = 123 AND subsidiary_id = 20;
← これがすぐに見つかる
(インデックスにおいては
employee_idでソートされ、
employee_idが同じ値をもつ行で
subsidiary_idがソートされているため)
複合インデックス
ブランチノード
ブランチノード
リーフノード

8. 複合インデックス (2)
• 注意点として、複合インデックスは2つ目以降のカラムだけで使用できません。
例. このクエリーだと複合インデックスの2つ目のカラムをWHERE句で単独で使ってい
るためインデックススキャンにはなりません。
SELECT first_name, last_name FROM employees
WHERE subsidiary_id = 20;
subsidiary_id=20としてアク
セスできるエントリーはまと
まっていない
(インデックスにおいては
employee_idでソートされ、
employee_idが同じ値をもつ
行でsubsidiary_idがソートさ
れているため)
複合インデックス
ブランチノード
ブランチノード
リーフノード

9. まとめ
• インデックス
• Bツリー
• Bツリーの走査
• 複合インデックス

10. 参考文献
• https://use-the-index-luke.com/ja 開発者のためのSQLのチューニン
グへのガイド