Editor's Notes
- はい。彼らが活動の際に掲げてる横断幕ですね。
「あなたがたは良き友人だ。島を守ってくれてありがとう」と書いてあるのが分かりますね。
なぜこんなことをしているかというと、過激な反対運動によって心を痛めた米兵に、決して沖縄全てが敵ではないということを知ってもらうためだと言います。
彼らはこの活動を「ハートクリーン運動」と呼んでいました。
と、彼らの活動は他にもあります。
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- ここでちょっと補足・・・というか大事なポイントなんですが、基地移設「容認」とは?ってことです。
(まぁ、ここでいう基地の移設を「容認」しているひとたちって、実際のところ「賛成」しているのか「反対」なのか、はっきりしませんよね~)
ここでは、基地移設容認側の人達について、詳しく説明していきたいと思います。
- 先程、遠藤君の説明の中で、大山ゲートのふもとで反対運動をしている写真(動画?)を見ていただいたのですが、
実は、それより奥の方で、また反対運動とは違った活動をしているグループがあったんです。
それが、これから説明させていただく「容認派」グループの方たちなのですが…。
ほら、背景の写真を見てもらうとわかると思うんですが、なにやら過ぎ行く車に向かって、手を振っている人たちが右側にいますよね。
この方たちは、反対派の度を越した反対運動に対抗して、日本とアメリカの友好関係の持続を目標に活動しています。
で、どんなことをしているかというと、写真を見ればわかるんですが、朝、車で基地に出勤してくるアメリカの人達に、反対派のように罵声を浴びせたりする、のではなく、
友好的に手を振って、暖かく迎え入れる、ということをしています。
- はい。彼らが活動の際に掲げてる横断幕ですね。
「あなたがたは良き友人だ。島を守ってくれてありがとう」と書いてあるのが分かりますね。
なぜこんなことをしているかというと、過激な反対運動によって心を痛めた米兵に、決して沖縄全てが敵ではないということを知ってもらうためだと言います。
彼らはこの活動を「ハートクリーン運動」と呼んでいました。
と、彼らの活動は他にもあります。
- はい。いきなりですがこれ何だと思いますか?
(次のスライドへ)
- キャンプシュワブ(まあ、辺野古にある海兵隊基地)です。
その領地の仕切りのフェンスに、こうやって貼ってあるわけですね。他にも…
(次のスライドへ)
- それらを全て外して、フェンスを元通りにする「フェンスクリーン運動」と呼ばれる活動を行っていました。
(はい。ここまで見てどうでしょう?彼らは完全に基地移設に賛成的な、アメリカ側に近い立場のグループだと感じるのが普通でしょう。
しかし、ここが面白いところで、私たちが「基地移設には賛成なのですか?」と質問した時、彼らは「ないほうがいい」と脇目も振らず答えました。
「でも、国防問題や、他国への抑止力について考えた時、沖縄は絶好の土地だから、基地は必要不可欠なんだ。だから基地があるのは仕方のないことなんだ」と、彼らはそう言っていました。
ここのあたりは、突き詰めるには期間が足りなかったのと、発表時間内には収まりそうもない問題なので、深くは触れませんが、日本にとって重要な問題なのは火を見るより明らかです。
皆さんはどうお考えになりますか?)
- さて、沖縄でのフィールドワークを終えた私たちは、次に沖縄タイムスの宮城栄作さんを訪ねました。
そしてここでも、沖縄メディアの報道のスタンスについて、興味深い情報が得られました。
- 今現在、基地移設問題における、沖縄県民の賛成と反対の比率は、だいたい3:7と言われています。
(さっき説明した「容認派」の人達がこの3割に当てはまります)
しかし、沖縄タイムスを読んでみると、その3割あるはずの賛成の意見がほとんど載ってなく、反対の意見が中心となって構成されていることが分かります。
それだけでなく、バックナンバーを調べてみても、そのほとんどが、住民寄りの目線で同情的な、読者に米軍批判を暗示させるような構成が目につきます。
(次)
- このような構成は、沖縄タイムスの報道理念に基づいて意図的に作成されているのだと言います。
その報道理念というのが、「弱い立場の人間に寄り添うこと」。
この場合、弱い立場というのは米軍基地に苦しめられている住民の方たちのことですね。
しかし、これでは載っている情報に偏りがあるのを自ら認めているようなものですよね。
これに関しても、宮城さんに質問してみました。
- 「今も昔も弱い立場に寄り添って報道してきた。在日米軍の約7割が沖縄にある以上、事件や事故が起こるのは当たり前。
たとえそれがどんなに小さいものでも、私たちは報道しなきゃいけない」
実際、今までずっとそうしてきたし、私たちが報道しなければ、沖縄の現状は伝わらない。
その結果、「反対」の意見に偏った記事ができたとしても、それは報道理念にある通り、「弱い立場に寄り添っ」ているのだから、公正である。
ということですね。
(……どこが?)
- 基地問題は県内だけの問題ではなく、日本全体の問題。
もっと関心を持ってもらうためにも、ネットなどを駆使して、本土の人にも読んでもらえるようなメディア展開をしたい。
本土の人は沖縄の歴史や、どういう生活をしてきたかを詳しくは知らない。
同じで、沖縄の人も、本土の歴史・生活がわからない。
同じ国民としての「共感」が必要。それが「認識の差」を少しずつ埋めていくカギとなる。