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いしかわ就職・定住総合サポートセンターの人材確保支援について
Editor's Notes
- ○こんにちは。
わたくしは、ILACで社会人のUIターンを担当している、
石川県庁労働企画課 の 高橋と申します。
○いしかわ就職・定住総合サポートセンター(ILAC)の人材確保支援について
人材不足の時代に、必要な人材を戦略的に獲得できる思考・ノウハウとは?
○なお、お配りした資料は3時間コースのものとなっております。
今回は再編集して、内容を凝縮してお届けしますので、画面の方を御覧ください。
- 本日の講演のアウトラインです
最初に、ILACの紹介を簡単にさせていただきます。
つぎに、人口減少時代における人材マネジメント思考についてお話します。
こちらが本日のメインになります。
最後に時間が許す限り、具体的な人材確保、定着に関するノウハウをご紹介します。
- まずILACのご紹介です
- ご承知の通り、日本は2011年度より人口減少社会に突入しており、
石川県も例外ではありません。
そこで、平成28年4月、県の人口減少対策の実行部隊として、
これまでの「若者女性仕事情報館」にUIターンサポート石川の窓口を加え、
総称もいしかわ就職定住総合サポートセンターと改め、スタートいたしました。
私のメインの担当はこの「UIターンサポート石川」ということになります。
- 石川県の移住相談窓口は特徴が2つあります。
一つは、仕事と暮らしをワンストップで相談できる窓口です。
やはり移住を決めるにあたり重要なのは「仕事」ということで、職業紹介機能を有しています。
もう一つは、石川と東京の2地域3箇所に窓口を設けていることです。
主に相談者のフォローを行う東京と、求人開拓や現地アテンドを行う石川が密に連携し、
きめ細やかなサポートを行っています。
とくにILAC東京は東京駅日本橋口から徒歩2分というこれ以上ない立地のパソナのビルにセンターがあります。
- こちららがILAC東京の写真です。
石川県専用の相談ブースがございます。
また全19市町のパンフレットがそろっています。
また、パソナのビル自体にいくつもこのような個別の相談ブースが有り、
石川県の企業であれば、予約していただければ無料で、採用面接でご利用いただけます。
- 具体的に、どのようにUIターン希望者と県内企業とのマッチングをおこなているのか、ご紹介します。
求職者については、UIターン希望者の来所、イベント参加が多いです。
また国の施策で都市部の大企業で地域で活躍したいと思われている方もございます。
求人情報については、ILACは国とも連携しており、ハローワークの求人を活用しています。
加えて、企業OBを中心とした人材コーディネーターが、企業を訪問し、独自に求人をあつめています。
マッチングは、本事業を人材紹介会社大手のパソナに委託しており、UIターン人材であれば、無料でマッチングしております。
また、双方希望におうじて、連携する民間の人材紹介会社によるマッチングを行い、より多くの相談者と企業がマッチングできるように勧めています。
のちほど人材紹介会社については詳しくご説明します。 連携しているのは次の6社です。
- ここからが重要です。
当方、無料で、県内企業に人材を紹介しておりますが、
UIターン人材を企業に紹介していく中で
人材を紹介したくない
NG 企業、経営者、人事、社員がいる、 と人材コーディネーターが申しておりました。
それは、紹介してもマッチングが難しい、もしくは、マッチングしても人材にとって幸せではないと
思われるという場合です。とくにUIターン者は覚悟を決めて移住するわけですから
合わなければ次というわけにはなかなか行きません。
ちなみにこれが職場の風景です。早々たるメンツのなかで仕事をしています。
- 本日のメインテーマ、 人口減少時代における人材マネジメント思考 にうつります。
写真は私の趣味ということではなく、伏線ですので、是非注目してください。
- 人材を紹介したくない企業の特徴を4つにまとめています。
我執社長、補填社長、固執人事、閉鎖社員、この4つです。
なにが、NGなのか、ひとつひとつ見ていきたいと思います。
- まず、我執社長の傾向
なんといっても、「人の話をなかなか聞かない」という特徴です。
私の話ではなく、人材コーディネーター含め、まあ話を聞かないということです。
本日はそんな方はいらっしゃらないのでほっとしています。
その他、・・・・・ という特徴があります。
心当たりあるかと思います。
- 次に、補填社長です。
人材ニーズをいただくのですが、「大量に離職者がでたから早くしてくれ」のように
とにかく人材を、材料かなにかのように「補填」しようと考えているタイプです。
それで、・・・ という考え方になっています。
これもかなり多いケースかと思われます。
- 3つめは、固執人事、人事責任者が固執しているタイプです。
・ます、こんなことをいいます
「30歳・・・」 いるわけがないですよね。
・そのほか、あまりにもリアルなんですが、実際に、・・・・・ 規則だといわれます。
・そのわりには、・_・・・といって、自分で何か一生懸命やっている風にも見えません。
そういうタイプです。
- 最後は、社員というか会社全体が閉鎖している会社です。
まず「仲間はずれ」「村八分」です。
とくに優秀な方がくると「お手並み拝見」モードになります。
正直、気持ちわからなくもないですが、でも例として・・・・・というのが実際にあったと聞いています。
逆に、入社早々トイレの場所や鍵の場所が分かる人がいたら、プロフェッショナル人材というより
プロの空き巣と思ったほうがいいかもしれません。
それで、能力で負けそうになると、「でも私たちは地元組」という謎の優越感で、Iターン者を排除します。
- いずれも、なんとなくイヤーな感じの会社だと思われたと思いますが、
実際に、残っているのも事実です。
ただし、これからの時代、このようなNG企業が人材確保・定着させることは
絶望的です。
いままでしぶとく生き残っていたのに、なぜなのか?
時代背景も踏まえて考えてみたいと思います。
- これも何度もみた、という方があると思いますが、日本の人口の長期推計のグラフです。
江戸時代前半にのびて後半しばらくは4000万弱で推移していたものが、
明治以降、爆発的に増えます。このMAXが2008年だったと言われています。
そして2011年より本格的な人口減少社会が到来しました。
爆発的に増えたときと同じ勢いで減ることも問題ですが、それ以上にその構成要素が全く違う、
ようは若者はへり、超高齢社会になるという点が問題です。
人口問題については、配布した資料の最初にたくさん資料を載せていますのでご関心のあるかたはご覧ください。
いずれにしろ、有史以来の人口減少社会の到来、
誰もが初めての経験で、正解がない時代に突入したといえます。
挿絵は「未知との遭遇」をイメージしていますが、まさに未知の時代に突入するのです。
- この人口減少社会の特徴ともいえる「社会の変化」がすでに起き始めています。
たとえば、個人の志向・嗜好・思考がどんどん多様化しています。
縮小均衡への移行とともに、正解のようなものがなくなってきました。
拡大成長のときには正解のようなものがありました。
筆頭にあげられるのは、マイホームと車ではないでしょうか。
それが悪いわけではなく、そのときには、がんばれば、ものをつくれば、そうなるという時代だったのです。
いまは、正解らしきものがわからなくなってきましあt.
家を持つこと自体を負債と考え、賃貸マンションで一生を終える人、
シェアハウスといって他人と一緒に住む人なんかもあらわれています。いずれも正解・不正解で語れるものではなく、
多様化、個別化しているといえます。
- 人口減少時代において、とくに「若者」の価値観や意識がこれまでと異なってきました。
みなさんも感じていらっしゃると思います。私も若いつもりなんですが、合わなくなってきました。
アンケート結果では3つの特徴がありました。
これだけでも、コミュニケーション論、モチベーション論で1時間ずつ話できてしまう内容なので、
今回は「自分ファースト思考」のところに注目します。
- こんな傾向がありますよね。
総じて、大人の世代の人は「最近の若者は弱くなった」と言ってしまいますよね。
私も言います。
でも実は、「若い世代は、社長より立場が強くなっているんです」
え!みたいな。
- ここで質問です。
Q.若い世代が今スイスイやってのけることで
経営者「だけ」ができないことって何でしょう?
経験、お金の知識、技術、人間関係など、百戦錬磨の経営者にとって
そんなものがあるはずがない!と思われた方もあるでしょう。
どなたかわかりますでしょうか。
- 正解は「転職活動」でした。
なぜなら、経営者は基本的には「転職」しないでしょう?
現在は人口減少というよりは好景気ということで各企業人材不足になっています。
くわえて、ますますスマホなどの端末、そしてアプリが進化し、充実した転職サポートがたくさんあります。
「あいつ、真面目に仕事をしているな」と思ったら、パソコンで転職活動しているかもしれません。
さらに、FBなどのSNSで社外のいろんな人とコミュニケーションがとれるようになっています。
「あいつ、大学時代はおれよりダメな奴だったのに、なんだかめちゃめちゃ給料もらっているな、
おれも転職したらそうなれるのでは」なんて思ってしまう情報にさらされて行きているんです。
ILACにも勘違い相談者がたくさんきます。地方なら俺様はどこでも入れるだろうぐらいに思って。
- また、若者の離職理由のアンケート結果を配布資料にもつけておりますが、
今の若者が、何が嫌で離職しているかをみると、逆に何を大切に仕事をしているかが見えてきます。
昔は、給料がやすい、福利厚生の制度がよくない、仕事が向かないというものでしたが、
いまは男女ともに、残業時間が長いが筆頭にきています。
これは評価がむずかしいところではあるのですが、
ある程度残業があっても、居心地がよければそれを離職理由にすることはないと思います。
ようは一刻もはやく会社からでたい ということで「いごこちがよい職場」を重要視していると捉えることができます。
実際に、「」な人は家庭の事情などをのぞけばまずいないです。
- このように、現在は、若者を始めとしてあらゆるものが加速度的に変化しています。
そこで、「人材減少の人材マネジメントで重要なこと」 本日最も重要あことですが、
ということです。「なんで俺が」と思われるかもしれませんが、「今は」というところです。
- もっと大事なことをいいます。
現実に合わせるにはどうしたら良いか。
そのためにリアルな現場に聞きに行って情報を仕入れる、 これがとても重要です。
話す・・・ 参考にならない あと東京の情報もまずは役に立たないです。
- こう思われた方もいらっしゃるかもしれません。
「聞きに行く? わしは、しっかりと報連相を徹底しているから、部下から情報が届いている。
何をいまさら」
実はですね、報連相の意味を殆どの人が間違って使っているんです。
この言葉は、日本青年会議所会頭も務めた山崎とみじさんの本にでているのですが、
環境を作ることが大事だということで、経営者の心得をかいているのであって、
部下のしつけや義務ではないんです。
同じようなことを今月の日経新聞でクボタのきまた社長がいっていました。
配布資料に誤植があるので修正します。
ようは環境づくりです。
- まとめますと、聞きに行く組織は トップアップなんです。
現場が主役です。正解のない社会+情報化社会においてはやはり現場にとても重要な情報が眠っています。
現場が自ら考えて行動できる環境が重要です。しかもいいことに、自分でやるといったことは今の若者でもまあやります。
トップはそれを聞きに行ったうえで、「判断」します。全部現場に任せるという話ではありません。
正解のない時代だからこそトップの決断は重要です。ただ、その決断にいたるときには現場に聞いてくだいという
ことです。
ボトムアップということばは聞かれているかと思いますが、これは間に沢山人がはさまりますので、
私も前職で・・問題ありですと報告したことが問題ありません担っていることもありました。
また、どうしても時間がかかるので聞きに行ったほうが早いのです。
- で、さきのどのNGの皆さんへのアドバイスですが、これも
「聞きに行こう」なんですね!
- これは、当方の人材コーディネーターの声掛けの一例です。
これだけでも2時間コースですのでだいぶはしおります。
基本は、「社長、だめですよ」といっても聞いてもらえないので、
なんとかして「気づいてもらおう」という方向で「声掛け」をしています。
2番めはわかりにくいかと思いますが、
今後、現場人材といわれるような人材の取り合いはますます厳しくなります。
自社の魅力を抽出し、別のステージでの人材獲得、もしくは既存社員の定着に力を入れたほうがいいですよ
といううメッセージです。
- 本日のまとめです
ということです。
聞きに行こう、そのためには社員に好かれようとうことです。
今度のバレンタインデーにどれだけチョコを貰えるか競うのも面白いかもしれません。
配布資料には、ライフネット生命の元社長の出口さんの記事を2つ紹介しています。
「機嫌のわるそうな顔の上司はクビ」とまで言っています。
この写真も伏線です。
- ここからは、具体的なノウハウについて駆け足でご紹介します。
- 3つの大きな手法があります。
人材紹介会社ということばも最近新聞でもでますが、3%ほどです。派遣とはちがいます。
- ILACも連携している「人材紹介会社」の特徴です。
3割とかきましたが、いまは5割位になっています。東京だと、10割近くになる職種もあるようです。
それだけ人材確保は厳しくまた、時間お金労力もかかる、「経営問題」というご認識を持っていただいているかと思います。
- いやー、うちはそんなお金はない、という企業も当然たくさんございます。
でも安心してください。
読む
それはなにか?
- だれに?
- 1年でどれくらいの人にあいますか?
それが社員全員なら数百人単位になるでしょう。
そのなかに、当社に会う人材2,3人って本当にいないでしょうか?
そう思うと社員全員が採用担当になったほうが断然得です。
ただしそのときには、社長がしっかりと旗を掲げることが重要です。
会社の魅力・・・
そうしないと、だれでもかれでも入ってきてしますと余計企業が弱くなります。
- 社員の出身大学のみならず、息子さんの大学、知っていますか?そこから突破できる可能性があります。
実際に、こんな状況も生まれているので、真面目に正攻法で攻めるだけでは厳しいです。
昨日の北日本新聞にも「生産性向上はぼったくりと手抜き」とありましたが、まさに、効率的に攻めるんです。
- あるとき、能美市の企業と話しました。
人材確保たいへんでしょう?というと「全然」といわれました。
なぜ? ハローワークから定期的に紹介される。うちは、コミュニケーション力不要で職人気質でモクモク仕事できればいいがそういった人材がくる。
なぜ? そういえば先代の口癖が「ひまなら職安に遊びに行け」ということでとくに用事がなくてもHWにいっていた。
私もそうしている。
担当者も人間ですから、名前覚えますし、どんな人材がはまりやすいか意識しますよね。
- また、会社説明会も説明よりも、学生から聞くまたとないチャンスです。
感謝され、名前を覚えてもらえば勝ちです。
- インターンシップも同様、会社の広報マンです。
- 話にかわりまして、最新の採用手法、ダイレクトリクルーティングについてご紹介します。
・ある建設会社社長、近所の大学生が無事機械メーカーに入ったことは知っていた。
ところが6月ぐらい、日中ふらふらしている。
「どうした?」ときくと「仕事がイメージと違っていたので辞めたんです」
「なら家のところでしばらく働いてみるか」
「実はこんな仕事をしたかったんです。体を動かしたかったんです」と大卒ゲット。
・企業の人事担当の方と教育プログラムの検討を兼ねた飲み会中、
かわいい学生さんのバイトが入ってきました。
すると、すかさず名刺をわたして「どこの大学?学部?うちにこない?」の猛アタックです。
アタックの仕方はともかく、「常在戦場」日常生活すべてが採用活動になっている担当者の例です。
- もうそろそろ終盤ですが、完全無料でWebで求人を公開できるツールをご紹介します。
石川県が連携しているビズリーチ社が提供しています。
- それでは、伏線を回収していきたいと思います。
人材紹介であれ、スタンバイであれ、ハローワークであれ、縁故であれ、
求人をだすということは、 ということになります。
これは何かに似ていませんか?
- そう、求人表はラブレターなんです。
というところに思いを巡らす必要があります。
- これは、もはや入手不可能な本に書いてあったことです。
こんな顔でこんなことを言われたら、爆死するか、興奮しますね。
- ILACの相談者も、どうして窓口を知ったのかと聞くと、
親から、知人から、兄弟から、取引先企業から、など人づてが非常におおくなっています。
東京では、各県が必死でUIターン施策のPRをしていますが、正直飽和状態というか節操がなくなっています。
下手な発信をするとマイナス効果かもしれません。
しかし、信頼できる皆様からの声かけなら、きっとUIターンしてみようかな、と思われると思います。
そのときにはどうぞ、直接雇用していただいてもいいですし、知り合いの企業を紹介してもいいですし、
ILACを思い出していただけると幸いです。