福島環境修復有識者検討委員会による除染技術等の調査検討 第3報
平成 24 年 10 月~平成 25 年 3 月
一般社団法人 原子力安全推進協会
目 次
1.まえがき

···································································

1

2.調査検討目的

·······························································

1

3.調査検討概要

·······························································

2

4.調査検討工程

·······························································

2

5.有識者検討委員会における討議··················································

3

6.調査検討結果

4

·······························································

6.1 調査Ⅰ 安全かつ合理的な環境修復技術の調査・検討································ 4
6.2 調査Ⅱ 修復後の環境安全性の評価方法に関する調査・検討·························· 9
6.3 調査Ⅲ 環境安全性評価方法の適用性及び妥当性の検討······························ 15
7.まとめ········································································· 15

添付資料Ⅰ1

調査Ⅰ 安全かつ合理的な環境修復技術の調査・検討
「福島への適用性の高い環境修復技術追加調査結果」データベース資料

添付資料Ⅰ-2

調査Ⅰ 安全かつ合理的な環境修復技術の調査・検討
〔平成 24 年度成果の概要〕最終版 PPT 資料

添付資料Ⅱ

第 4 回有識者検討委員会提示資料
(H24 福有4-4)
調査Ⅱ 修復後の環境安全
性の評価方法に関する調査・検討

添付資料Ⅲ

第 4 回有識者検討委員会提示資料
(H24 福有4-5)
調査Ⅲ 環境安全性評価方
法の適用性及び妥当性の検討

添付資料Ⅳ

福島環境修復有識者検討委員会 平成 24 年度開催分の議事録

Ⅳ- 平成 24 年度第 1 回福島環境修復有識者検討委員会議事録(平成 24 年 10 月 30 日)
1
Ⅳ- 平成 24 年度第2回福島環境修復有識者検討委員会議事録(平成 24 年 12 月 20 日)
2
Ⅳ- 平成 24 年度第3回(その 1、
3
その 2)福島環境修復有識者検討委員会議事録(平成 25 年 2 月
18 日、2 月 26 日)
Ⅳ- 平成 24 年度第4回福島環境修復有識者検討委員会議事録(平成 25 年 3 月 21 日)
4

3
4
福島環境修復有識者検討委員会による除染技術等の調査検討 第3報
平成 24 年 10 月~平成 25 年 3 月
一般社団法人 原子力安全推進協会
1.まえがき

2011 年 3 月 11 日に発生した福島第一原子力発電所の事故では、放出された放射性物質が福島県を中
心に近隣各地に拡散し、広範囲にわたって土壌、地表水、森林及び居住地域の建造物が汚染されるとい
う事態に至り、事故発生より 2 年以上経過した現在においても自然環境はもとより生活環境においても
放射能汚染は依然として残っており、住民には多大な不安と不便を与えている。
この環境汚染を速やかに修復し、住民の安全・安心な生活を復元することは、事故終息に向けた重要
課題の一つである。しかし、我が国では、過去にこのように放射能による大規模な環境汚染事故の発生
はなく、広範囲な自然環境や社会環境を除染する技術的な経験が乏しいので、国や自治体等の除染実施
主体は除染方法の選定に苦慮しているのが現状である。また,除染により発生する膨大な除去土壌や除
染廃棄物を最終処分するまでの間、一時的に保管する仮置場や中間貯蔵施設の立地についても周辺住民
の理解と協力を得ることが非常に困難な状況になっており、一部の地域を除いて除染が円滑に進んでい
ないという問題も生じている。
したがって、効果的に修復を進めるためには、放射能汚染に対する修復技術の中から福島の除染に対
して、技術的、経済的に適用可能なものを早急に見出すとともに、それらの修復作業自体の安全性及び
修復に伴って発生する除染廃棄物等の一時保管における安全性、さらには除染後の環境放射線量の低減
効果等を周辺住民にわかり易く説明して理解を得た上で、有効な方法による修復作業に着手することが
肝要である。
原子力安全推進協会 JANSI(旧日本原子力技術協会 JANTI)では、このような状況に鑑み、平成 23 年
10 月に「福島環境修復有識者検討委員会」を立上げ、福島への適用性の高い修復技術を見出すための調
査検討を開始した。平成 23 年度は、米国の DOE、EPA、我が国の土壌汚染修復技術の調査を行い、米国
の核関連施設周辺の汚染修復及び我が国の重金属等による汚染地の環境修復に採用されてきた技術を
調査した。その調査で得た修復技術について、検討委員会で議論し、土壌洗浄法等の除染技術及び天地
返しや非汚染土壌との交換等の除去土壌を発生させない環境修復技術を、福島への適用性が高い技術と
して抽出した。
平成 24 年度は、この検討結果を踏まえて、さらに有望な技術の追加調査を行うと共に、抽出した修
復技術について、修復後の安全性確保(公衆の被ばく線量の低減化)及び修復に伴う除去土壌や除染廃
棄物量の減容化(一時保管や処分のコスト低減化を含む)の観点から比較検討した。また、それらの技
術を採用して修復を行った場合の修復完了以降における周辺地域の安全性を評価する方法について、調
査・検討し、代表的な安全評価モデルを用いて、修復直後から将来に至る公衆の被ばく線量を比較検討
するための予備解析を実施した。
以下にその成果をとりまとめて報告する。
2.調査検討目的
福島第一原子力発電所の事故に伴って発生した環境汚染の修復について、
国内外における環境汚染修
復技術を調査し、それらの技術の福島への適用性、修復後の安全性を確認するための安全評価の方法
などを検討し、これらの成果を環境修復に携わる国・自治体や除染業務実施者に活用してもらうこと
により早期の環境回復に貢献することを目的とする。

1
3.調査検討概要
3.1 安全かつ合理的な環境修復技術の調査・検討(調査Ⅰ)
(1)福島への適用性の高い環境修復技術の追加調査
平成 23 年度の本調査では、米国エネルギー省(DOE)の核関連施設周辺の汚染修復事例及び我が国の
重金属等による一般環境汚染修復に採用されてきた技術を調査し、土壌洗浄法等の除染技術及び天地
返しや土壌交換法等の除去土壌を発生させない修復技術を福島への適用性が高いと判断して抽出した。
平成 24 年度は、有効かつ現実的な環境修復技術の追加調査として、米国 EPA(環境保護庁)が実際
の放射能汚染サイトの環境修復に適用している技術、及び国内の研究機関等が国の委託を受けて福島
で実施済みあるいは実施中の除染モデル事業で採用されている環境修復技術を調査した。
(2)有望な環境修復技術の評価・検討
平成 23 年度の調査で抽出した環境修復技術と本年度の調査で得られる環境修復技術について、修復
後の安全性確保(公衆の被ばく線量の低減化)及び修復に伴う除去土壌や除染廃棄物量の減容化(仮
置場保管・中間貯蔵費用の低減化を含む)の観点から比較検討し、特に福島の環境修復において、安
全性と合理性の両面から適していると判断される技術を検討・抽出した。
3.2 修復後の環境安全性の評価方法に関する調査・検討(調査Ⅱ)
3.1 の調査検討結果を踏まえ安全性と合理性の両面から適していると判断できる技術を採用して環
境修復を行った場合の修復地あるいは除去土壌等の保管場所における環境安全性(周辺住民の放射線
防護の確保)について、想定される様々な状態設定を検討し、その状態設定における安全性を評価す
る方法について調査検討を行う。この調査においては、既存あるいは制定途上にある日本原子力学会
標準「浅地中(ピット及びトレンチ)処分の安全評価手法」、国の「第二種廃棄物埋設の事業に関す
る安全審査の基本的考え方」、「平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原
子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法」及び
浅地中処分の安全評価に関する国際基準などを参考とした。
3.3 環境安全性評価方法の適用性及び妥当性の検討(調査Ⅲ)
3.2 で検討した状態設定のケースの中から代表的なものを選んで、
基本地下水シナリオ及び基本土地
利用シナリオ等の簡易な評価モデルを設定し、既存のデータや文献値等を評価パラメータとして、3.2
で検討した安全評価の適用性及び妥当性を検討するための被ばく線量の試計算解析を行った。
4.調査検討工程

上半期

2

3

1

調査項目

平成24年度
下半期
10
1
11 12

3

4

1.調査Ⅰ 安全かつ合理的な環境修復技術の調査・検討
(1)福島への適用性の高い環境修復技術の追加調査
(2)有望な環境修復技術の評価・検討
2.調査Ⅱ 修復後の環境安全性の評価方法に関する
調査・検討
3.調査Ⅲ 環境安全性評価方法の適用性及び妥当性の
検討(事例解析)
4.福島環境修復有識者検討委員会の開催
5.成果の取りまとめ

2

2
5.有識者検討委員会における討議
この調査検討結果に対する技術的評価や福島への適用性検討等に関しては、平成 23 年 10 月に原子力
安全推進協会(旧日本原子力技術協会)内に設置した外部有識者により構成される「福島環境修復有識
者検討委員会」において討議された。平成 24 年度は4回開催し、調査で得た有望な環境修復技術の有
効性(放射線低減効果)と合理性、及びそれらを採用した場合の安全性の評価方法等が議論された。
同検討委員会の構成メンバーを表1に示す。原子力学会の放射性廃棄物埋設処分関連の学会標準策定
において、
主査、
副主査、
幹事等の中心的な役割を果たしておられる分科会委員の方々を始めてとして、
一般廃棄物・産業廃棄物の処理処分を専門とされる学識経験者や専門技術者によって構成されている。
表1 福島環境修復有識者検討委員会構成メンバー表 (敬称略)
区分

所属

原子力学会等委員活動

主査 新堀 雄一

東北大学工学研究科量子
エネルギー工学専攻 教授

原子燃料サイクル専門部会委員、埋設後管
理分科会主査、浅地中処分安全評価分科会
副主査

学識経験者

委員

宮脇健太郎

明星大学 理工学部 総合
理工学科(環境・生態系) 埋設後管理分科会委員
教授

学術研究
機関

委員

川上 泰

原子力安全研究協会 研究
参与(兼務・原子力安全推
進協会 TA)

学術研究
機関

委員

河西 基

電中研 地球工学研究所バ
ックエンド研究センター長

原子燃料サイクル専門部会委員、埋設後管
理分科会副主査、浅地中処分安全評価分科
会幹事、クリーンアップ分科会委員

学識経験者

氏名

原子燃料サイクル専門部会委員、浅地中処
分安全評価分科会主査、埋設後管理分科会
委員、クリーンアップ分科会委員
原子燃料サイクル専門部会副部会長、
埋設後管理分科会、浅地中処分安全評価
分科会委員、土木学会 放射性汚染廃棄物
対策土木技術特定テーマ委員会幹事長

その他団体
(非営利)

委員

山本 正史

原子力環境整備促進・資金
管理センター 基準・規格調
査研究プロジェクト チー
フ・プロジェクトマネジャー

その他団体
(非営利)

委員

吉原 恒一

原子力安全推進協会
技術支援部 調査役

埋設後管理分科会幹事、浅地中処分安全評
価分科会委員、クリーンアップ分科会委員

その他団体
(非営利)

委員

石倉 武

財団法人 エネルギー総合
工学研究所 NUPEC 参事

廃止措置分科会委員

ランドソリューション㈱
―
社長付 技術主幹
日揮㈱産業・国内プロジェク
民間会社
委員
沼田 守
―
ト本部本部長付
日本エヌ・ユー・エス㈱環境
民間会社
委員 野上 義夫
事業部門 事業開発室 室
埋設後管理分科会常時参加者
長代理
戸田建設㈱
土木学会・設計品証WG委員、浅地中処分
民間会社
委員 関口 高志 環境エネルギー部 技術課 安全評価分科会委員、クリーンアップ分科
課長
会分科会委員
日揮㈱・中居邦浩、三菱マテリアル㈱高瀬敏郎、エネ総研・木村公隆
常時参加者
JANSI/仙波毅・池田整・初岡賢政・都筑康男
民間会社

委員

橋本 正憲

3
6.調査検討結果
6.1 調査Ⅰ 安全かつ合理的な環境修復技術の調査・検討

(1)福島への適用性の高い環境修復技術の追加調査
有効かつ現実的な環境修復技術の追加調査として、米国 EPA(環境保護庁)が実際の放射能
汚染サイトの環境修復に適用している技術、及び国内の研究機関等が国の委託を受けて福島
で実施済みあるいは実施中の除染モデル事業で採用されている環境修復技術を調査した。
調査対象の資料とその出典の Web アドレスを表 6.1- に示す。
1
表 6.1- 調査対象の資料とその出典の Web アドレス
1
調査対象の資料

出典の Web アドレス

平成 23 年度 福島環境修復有識者検討委員会 http://www.gengikyo.jp/report/data/fukushima
による除染技術等の調査検討

_kankyo_02_20120731.pdf

我が国の重金属等による一般環境修復技術
平成 23 年度 福島環境修復有識者検討委員会 http://www.gengikyo.jp/report/data/fukushima
による除染技術等の調査検討

_kankyo_01_20120615.pdf

米国エネルギー省(DOE)の核関連施設周辺の
汚染修復事例
EPA 汚染地の環境修復技術のガイド(2007) http://www.epa.gov/rpdweb00/docs/cleanup/med
ia.pdf
平成 23 年度 内閣府 除染モデル実証事業

http://www.jaea.go.jp/fukushima/kankyoanzen/

(JAEA が実施)

dmodel_report.html

平成 23 年度 内閣府 除染技術実証試験事業 http://www.jaea.go.jp/fukushima/kankyoanzen/
(JAEA が実施)

dmodel_report/report_3.pdf

平成 23 年度 環境省 除染技術実証試験事業 http://www.jaea.go.jp/fukushima/techdemo/h23
(JAEA が実施)

/h23_techdemo_report.html

平成 23 年度 福島県 除染技術実証事業

http://wwwcms.pref.fukushima.jp/download/1/j
yosenhoukoku0427.pdf

平成 24 年度 福島県 第1回除染技術実証事 http://wwwcms.pref.fukushima.jp/download/1/r
業

eport_first_all.pdf
(概要版)
http://wwwcms.pref.fukushima.jp/download/1/r
eport_first_digest.pdf

クリーンアップ分科会 除染技術カタログ

http://www.aesj.or.jp/information/fnpp201103

Ver.1.0(平成 23 年 10 月 24 日)

/chousacom/cu/catalog_ver1.0_20111024.pdf

これらの資料を基に、環境修復技術については、環境修復の対象と方法、除去土壌等の処
理の技術については、対象物と技術の種類でキーワード分類を行い、データベースとして整
理した。
データベース化で用いたキーワードを表 6.12、表 6.1- に示す。
3

4
表 6.1- 環境修復技術のキーワード
2
環境修復の対象

環境修復の方法

農用地
学校・公園

取り除く(除去)
原位置での被ばく低減

森林

自然減衰

建物
家屋

モニタリング

道路・駐車場
水域
生活用品
核関連の専門施設
表 6.1- 除去土壌等の処理の技術のキーワード
3
対象物

技術の種類

土壌・瓦礫・下水汚泥等

土壌・廃棄物の減容化

草木等の可燃物
焼却灰

圧縮・破砕
焼却・熱処理

汚染水

堆肥化
バイオマス
固形化
汚染水の処理

データベースでは、次の4つの方法で整理・作成した。
①環境修復技術の一覧について、調査対象の資料ごとに、既存資料の分類と本調査での分
類を対比
②環境修復技術について、項目ごとに抽出し整理
③除去土壌等の処理の技術の一覧について、調査対象の資料ごとに、既存資料の分類と本
調査での分類を対比
④除去土壌等の処理の技術について、項目ごとに抽出して整理
これらの成果は平成 24 年度福島環境修復有識者検討委員会の審議資料として提示した。こ
の委員会の審議結果を反映した最終的な調査Ⅰ(1)の成果の詳細は、
添付資料Ⅰ1
『調査Ⅰ 安
全かつ合理的な環境修復技術の調査検討(1)「福島への適用性の高い環境修復技術の追加調査
結果」データベース資料』にとりまとめた。
(2)有望な環境修復技術の評価・検討
環境修復技術について、修復後の安全性確保(公衆の被ばく線量の低減化)として、汚染
場所から汚染物質を取り除き、保管場所で安全確保を図る場合の技術と、汚染場所の原位置
において被ばく低減を図る技術に分類した。原位置での被ばく低減は、さらに、遮る、遠ざ
けるという方法での外部被ばくの低減に係る技術と、飛散防止、閉じ込め、移行抑制によっ
て内部被ばくの低減を図る技術とに分類した。この環境修復技術の評価の考え方を図 6.11
に示す。なお。これらの環境修復技術については、安全性と合理性の両面から評価を行った。
また、評価に当たっては、特に福島における環境修復が目的であることを考慮した。

5
安全性

合理性

除染対象の
除染後の安全性

除染工程
除染モデル事業
三大要求品質

地下水移行

速さ
・1日に1施工班が
除染できるエリア

・井戸水飲用
・水源の汚染
・地表土壌の汚染
除染対象

除染時の
物量の抑制

きれいさ
・低減率
(表面汚染密度、
空間線量率)

無駄の無さ

土地利用
・農作物摂取
・建設工事
・居住

・剥ぎ取り、切削の精度
(除去物発生量の抑制)
・後戻り(二次汚染)の無さ

環境修復の方法
原位置での
被ばく低減

取り除く
(除去)

原位置での
被ばく低減

・内部被ばくの低減
-飛散防止
-閉じ込め
-移行抑制

・外部被ばくの低減
-遮る(遮蔽)
-遠ざける

除去後の保管場所
の安全性・合理性
の検討が必要

図 6.1- 環境修復技術の評価の考え方
1
この評価の考え方にしたがい、平成 23 年度の調査で抽出した環境修復技術について、農用地、
森林、学校・公園に分けて、次の手順で検討を行った、
・「取り除く(除去)」に該当する技術と「原位置での被ばく低減」に該当する技術に分けて、
具体的な技術の抽出と注意点を整理
・デジションツリーで環境修復技術の選定例を整理
・安全性と合理性の両面から具体的な技術についての評価例を整理
(3)修復によって発生する除去土壌等の処理と減容化の検討
ここでは、環境修復によって発生する除去土壌等の処理技術について、安全性と合理性の両面
から評価を行った。除去土壌等の処理技術の評価の考え方を図 6.1- に示す。なお、評価に当た
2
っては、特に福島の環境修復によって発生する除去土壌等であることを考慮した。

安全性

合理性

除去後の保管の場所

除去後の物量の抑制

直接線
スカイシャイン
・空間線量率

地下水移行

除去土壌の減容化
・発生量
・対象濃度
・減容化工法
・除染率、減容率

・井戸水飲用
・水源の汚染
・地表土壌の汚染
土地利用

調査Ⅱ、Ⅲ
で検討

・処分の場合は評価
が必要だが、保管
の場合、敷地内は
管理されているの
で評価は不要

可燃物の焼却
・可燃物は焼却が原則
であり、本調査での
評価の対象外

環境修復の方法
取り除く
(除去)

図 6.1- 除去土壌等の処理技術の評価の考え方
2

6

詳細検討
この中で、特に除去後の物量の抑制の観点から、除去土壌を代表例として、その減容化につい
て詳細な検討を行った。検討手順を以下のとおりである。
除去土壌の発生量の推定
↓
除去土壌の濃度の時系列での変化
↓
除去土壌の減容化の方策
①

低濃度土壌は除去しない

②

減衰管理

③・④ 除去土壌の減容化処理
↓
③・④のケーススタディ、コスト比較
↓
除去土壌の減容化のまとめ
上記の検討手順に基づいて,除去土壌の汚染土別に様々な減容化方策を適用した場合の減容化
の効果を、最終的な廃棄物量(最終処分土量)の試算結果としてまとめ、表 6.1- に示す。
4
表 6.1- 除去土壌の減容化による最終処分量の抑制効果と課題
4
除去土壌の汚染度
除去土壌の汚染度
による区分
による区分
特措法施行時
放射能濃度/
土量/減容化方策等
時 (H24.1.1)の濃度

①汚染度が低い
除去土壌

②汚染度がやや
低い除去土壌

③汚染度がやや高
い除去土壌

④汚染度が高い
除去土壌

~8千Bq/kg

8千Bq/kg
~3万Bq/kg

3万Bq/kg
~10万Bq/kg

10万Bq/kg~

間 中間貯蔵の開始
軸 から30年後
(H57.1.1)の濃度

~3千Bq/kg

3千Bq/kg
~8千Bq/kg

8千Bq/kg
~3万Bq/kg

3万Bq/kg~

減容化の方策

除染での除去土壌
の発生量を低減

減容化の技術

天地返し、
土壌の入れ替え

最終処分の対象とする除去土壌の量を低減
時間経過に伴う濃
度の減衰を管理

分級・洗浄法

熱・化学処理法

福島県外

1,300万m3

-

-

-

福島県内

800万m3

1,500万m3

250万m3

250万m3

可能な範囲

全量を対象

対象
200万m3
対象外 50万m3

対象
200万m 3
対象外 50万m3

減容化後の最終処分
の対象土量

福島県外は少量の
管理型処分
福島県内は少量

0m 3

90万m3
(内,減容化後の高
濃度残渣40万m3)

60万m3
(内,減容化後の高
濃度残渣10万m3)

課題

除去しない場合の
安全性の確認とそ
の説明

対象
土量

減容化の対象土量

減衰後の低濃度土
壌の扱い

減容化後の低濃度土壌の扱い
高濃度残渣の扱い
残された150万m3のさらなる低減

これらの成果は平成 24 年度福島環境修復有識者検討委員会(第1回~第4回)の審議資料
として提示した。この委員会の審議結果を反映した最終的な調査Ⅰ(2),Ⅰ(3)の成果
の詳細は、添付資料Ⅰ- 安全かつ合理的な環境修復技術の調査・検討〔平成 24 年度成
2『

果の概要〕最終版 PPT 資料』にとりまとめた。
7
(3)調査Ⅰの成果のまとめ
調査Ⅰの成果のまとめを以下に示す。
①土地利用の用途ごとの環境修復技術の整理
・農用地で高濃度:表土の削り取りが有効だが、その場合、保管場所の安全確保が必要
・農用地で低濃度:天地返しや反転耕・深耕と移行低減栽培技術との組み合わせが有効
・学校・公園では、子どもの生活空間であることを考慮し、表土の削り取りの比率増
・森林では汚染の除去、立ち入り制限、林産物の摂取制限に加え、汚染の流出防止も重要
②除去土壌の減容化の整理
・除去土壌の減容化は、濃度別に区分した方策(下記参照)をとることで合理化が可能
→本検討の発生土量及び減容化の想定では、最終処分量は 5%程度に低減できる可能性あり
・汚染度が低い除去土壌:天地返し・土壌入換え等の採用で除去土壌の発生量を抑制
・汚染度がやや低い除去土壌:濃度の減衰管理により最終処分量を低減
・汚染度がやや高い除去土壌:分級・洗浄法による減容化で最終処分量を低減
・汚染度が高い除去土壌:熱・化学処理法による減容化で最終処分量を低減
また、調査Ⅰに関連した今後の課題として、次に示すものが挙げられる。
・原位置での被ばく低減の実施箇所における除染後の安全確保に向けた取り組み
・農用地の反転耕・深耕の実施箇所における除染効果の検証
・中間処理、減容化の具体的な工法を想定したシミュレーション

8
6.2 調査Ⅱ 修復後の環境安全性評価方法に関する調査・検討
(1)修復後の汚染土壌等の状態
汚染した場所の環境修復を行った際の修復後の状態としては,以下のものが想定される。
① 汚染土壌が元の場所に残留する場合
これは環境修復を行った際に,
その場所の近傍に放射性物質の一部または全部が残留するこ
とを想定したものであり,以下のような状態が想定される。
・元の自然状態(参照条件として修復前の状態を想定したもの)
・汚染土壌除去後(一部が残留した状態)
・天地返し(表面の汚染土壌を深部の未汚染土壌と入れ替え)
・深耕(深部まで撹拌して平均濃度を低減)
・地下への埋設(トレンチ等を掘削して埋設後に覆土)
② 仮置場に保管する状態
除染廃棄物の仮置きについては,平成 23 年 3 月 11 日に発生した東北地方太平洋沖地震に
伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特
別措置法施行規則に基づき,
環境省の除染廃棄物関係ガイドラインにおいて,
現場保管基準が
定められている。その中で,公共の水域及び地下水の汚染の防止として,
「除染廃棄物の保管
に伴い生ずる汚水による公共の水域及び地下水の汚染を防止するため、
保管の場所の底面を遮
水シートで覆う等必要な措置を講ずること。」が規定され,その対策の例として,次が示され
ている。
・汚泥等の水分の多い除染廃棄物の保管によって、
周辺への汚水の流出のおそれがある場合
には、ドラム缶等の密閉性の高い容器に収納することが望ましい。
・汚水漏出のおそれがあって地下に浸透するおそれのある場合は、
遮水シートの設置等の措
置を行う。この場合、汚水の受け皿(適切な排水先(排水溝等)、吸着材等)が確保され
ていることを確認する。
・遮水シートや密閉性の高い容器に破損が確認された場合には、
原則として土地所有者等が
適宜取り替えや補修を行う。取り替えや補修が困難な場合は、行政に相談する。
したがって,原則として仮置場から放射性物質が漏出する可能性はほとんどないと言える。
もし,あるとすれば,遮水機能が不十分な場合か,地震,洪水などの自然事象によって,遮水
構造が破損した場合である。このため,仮置場の状態として平常時は遮水機能を有する場合,
事故時として遮水機能がない場合を想定することで,
仮置場での幅広い状態を包含することが
できる。
③ 中間貯蔵施設に保管する状態
中間貯蔵施設については,
環境省において検討が進められており,
具体的な内容は明らかで
はない。
環境省のホームページでは, 6.2- に示す中間貯蔵施設のイメージ図が示されてお
図
1
り,これによれば,仮置場に比べて規模は大きくなるが,遮水機能を有している。そのため,
ここでは,仮置場と同様の状態設定で包含することとした。今後,中間貯蔵施設が具体化すれ
ば改めて検討することが考えられる。

9
図 6.2- 中間貯蔵施設のイメージ図
1
(http://www.env.go.jp/jishin/rmp/attach/roadmap111029_a4.pdf より)
(2)安全性の評価手法の参考事例

環境修復後の汚染土壌等の状態は,
放射性物質が生活環境に近い状態であり,
これまでの検
討事例のうち,以下の評価手法が参考になると考えられる。
a.クリアランスレベル導出時の評価

1) 2) 3) 4) 5) 6)

・埋立処分シナリオ
・再利用シナリオ

1) 原子力安全委員会,“主な原子炉施設におけるクリアランスレベルについて”, (1999).
2) 原子力安全委員会,“重水炉・高速炉等におけるクリアランスレベルについて”, (2001).
3) 原子力安全委員会,“核燃料使用施設(照射済燃料及び材料を取り扱う施設)におけるクリ
アランスレベルについて”, (2003).
4) 原子力安全委員会,“原子炉施設及び核燃料使用施設の解体等に伴って発生するもののうち
放射性物質として取り扱う必要のないものの放射能濃度について”,
平成 16 年 12 月 16 日
(平
成 17 年 3 月 17 日一部訂正及び修正)(2005).
5) 文部科学省科学技術・学術政策局 放射線安全規制検討会,
“放射線障害防止法へのクリアランス
制度の導入に向けた技術的検討結果について(第2次中間報告)”,(2010).
6) International Atomic Energy Agency, Derivation of Activity Concentration Values for
Exclusion, Exemption and Clearance, IAEA Safety Report Series No.44, (2005).
10
b.浅地中トレンチ処分の安全評価手法

7)

・操業シナリオ
・地下水移行シナリオ
・土地利用シナリオ(跡地利用シナリオ)
なお,
浅地中トレンチ処分の安全評価手法については,
現在原子力学会において改定中で
あり,2013 年には,改定版が発行される見込みである。
c.災害廃棄物の処理処分における評価シナリオ8)

9) 10) 11) 12) 13) 14) 15)

・解体・分別シナリオ
・再利用シナリオ
・埋立処分シナリオ
・焼却処理シナリオ
評価シナリオの概念図を
“原子力・安全保安院 放射性物質によって汚染された災害廃棄
物の取扱いに係る意見聴取会(2011 年 6 月 13 日)”より図 6.2- に示す。
2
これらの評価では,
放射性物質を含む災害廃棄物の処理・処分において想定される様々な
状況が考慮され,
上記の種々のシナリオに対する試算が行われている。
濃度の区分やガイド
ラインの数値などもこれらの試算に基づいて設定されている場合が多く,
環境修復後の線量
評価においても大いに参考になるものである。

7)

日本原子力学会標準,
“極めて放射能レベルの低い放射性廃棄物処分の安全評価手法:
2006”
,
AESJ- F007:2006,(2006)
SC8) 日本原子力研究開発機構,“福島県の浜通り及び中通り地方(避難区域及び計画的避難区域
を除く)の災害廃棄物の処理・処分における放射性物質による影響の評価について”,平成
23 年 6 月 19 日,第 3 回災害廃棄物安全評価検討会資料 4, (2011).
9) 原子力安全・保安院放射性廃棄物規制課,“福島県の浜通り及び中通り地方(避難区域及び計
画的避難区域を除く)
の災害廃棄物の埋設処分における一般廃棄物最終処分場周辺の直接線及
びスカイシャイン線による影響の評価について”,
平成 23 年 7 月 14 日, 4 回災害廃棄物安
第
全評価検討会参考資料3,(2011).
10) 日本原子力研究開発機構,“福島県の浜通り及び中通り地方(避難区域及び計画的避難区域
を除く)の災害廃棄物の処理・処分における放射性物質による影響の評価について”,パラ
メータ正誤表,第 9 回災害廃棄物安全評価検討会資料 11- (2011)
1,
11) 日本原子力研究開発機構,“災害廃棄物等の処理・処分のシナリオに対する線量評価結果の
整理”,平成 23 年 11 月 15 日,第 9 回災害廃棄物安全評価検討会資料 11- (2011).
2,
12)日本原子力研究開発機構,
“コンクリートがれき再利用におけるシミュレーションについて”,
平成 24 年 12 月 25 日,第 11 回災害廃棄物安全評価検討会資料7-1, (2012).
13) 日本原子力研究開発機構,“災害廃棄物の埋設処分場跡地に居住する一般公衆への放射性物
質による影響の評価について”,平成 24 年 3 月 12 日,(第 12 回検討会資料7-1及び7-
2),平成 24 年 12 月 21 日第 15 回災害廃棄物安全評価検討会参考資料3, (2012).
14) “指定廃棄物 処分場に関する安全性の確保について”,平成 24 年 12 月 21 日,第 15 回災
害廃棄物安全評価検討会資料2-1, (2012).
15) 日本原子力研究開発機構,“管理型最終処分場への 10 万 Bq/kg 以下の指定廃棄物の埋立処分
に係る線量評価について”,
平成 25 年 3 月 4 日, 16 回災害廃棄物安全評価検討会参考資料
第
1, (2013).
11
図 6.2- 災害廃棄物の処理処分における評価シナリオの概念図
2
(3)修復後の評価シナリオ及びモデル
a.元の自然状態または汚染土壌除去後(一部が残留した状態)
この場合,
表面近傍の濃度は高いと考えられるが深度方向分布はばらつきが考えられ,
典型
的な被ばくシナリオとしては以下が考えられる。
①外部被ばく
・地表数 cm に放射性物質が存在する場合の無限平板からの外部被ばく
・地表 15cm に放射性物質が存在する場合の無限平板からの外部被ばく(農地の場合)
②吸入被ばく
・ダスト浮遊時の吸入被ばく
③経口摂取被ばく
・農作物に経根吸収された場合の被ばく
・近傍河川に流入した場合の河川水飲用,水産物摂取による被ばく
b.天地返し又は深耕後
天地返しや深耕を行った場合には,
自然状態に比べて深さ方向の濃度分布が異なる。
この場
合の典型的な被ばくシナリオとしては以下が考えられる。
①外部被ばく
・地表数 10cm 以深に放射性物質が存在する場合(天地返し)
・地表数 10cm に放射性物質が存在する場合(深耕)
②吸入被ばく
・ダスト浮遊時の吸入被ばく(地表の濃度に依存)

12
③経口摂取被ばく
・農作物に経根吸収された場合の被ばく
・近傍河川に流入した場合の河川水飲用,水産物摂取による被ばく
なお,
農作物による放射性物質の経根吸収については,
放射性物質の深度方向の分布と根
(根
長密度)の分布に依存するが,根の事典 16) によれば,一般に表層で大きく,深くなるにつれ
て小さくなるため,
表層の放射性物質の濃度を低減することは,
農作物への移行を低減するた
めに有効であると考えられる。
c.地下への埋設
地下に埋設することにより,
覆土によって外部被ばく及び放射性物質のダスト浮遊による吸
入の経路は遮断される。遮水機能がない場合,あるいはそれが破損した場合には,地下水によ
る移行が考えられる。その場合,通気層や帯水層中の核種移行を経て,井戸や河川に移行し,
・井戸水利用(飲用,灌漑農耕,飼育水利用畜産物摂取など)
・河川水利用(飲用,水産物摂取,灌漑農耕,飼育水利用畜産物摂取など)
による被ばくが考えられる。
d.仮置場での保管
仮置場での被ばくは,覆土などの状態に応じて以下のような外部被ばく経路が想定される。
・覆土がない場合(主に直接線)
・上面覆土がない場合(主にスカイシャイン線)
・側部,上面とも覆土がある場合
また,遮水構造が機能しない場合(事故時)には,以下のような被ばく経路が想定される。
① 浸出水の地下への浸透
地下水移行(地下の埋設と同じ) 流出点が集中する場合もある。
・(下流に井戸がある場合)井戸水利用(飲用,灌漑農耕,飼育水利用畜産物摂取など)
・河川への移行及び河川水利用(飲用,
水産物摂取,
灌漑農耕,飼育水利用畜産物摂取など)
② 浸出水の地表流出
・仮置場からの流出水量が重要
・河川への移行及び河川水利用(飲用,
水産物摂取,
灌漑農耕,飼育水利用畜産物摂取など)
これらの成果は平成 24 年度福島環境修復有識者検討委員会(第2回~第4回)の審議資料
として提示した。この委員会の審議結果を反映した最終的な調査Ⅱの成果の詳細は、
『添付資
料Ⅰ-3 「修復後の環境安全性の評価手法に関する調査・検討」最終版 PPT 資料』にとりまと
めた。

16) 根の事典編集委員会編,“根の事典”,朝倉書店,(1998).

13
(4)調査Ⅱの成果のまとめ
① 安全性の評価手法の参考事例
放射性物質が生活環境に近い状態にあることを想定した安全評価事例として,
次の事例が参
考になる。
・クリアランスレベル導出時の評価手法(埋立処分,再利用シナリオ)
・浅地中トレンチ処分の安全評価手法(操業,地下水移行,跡地利用シナリオ)
・災害廃棄物の処理処分における評価シナリオ (解体・分別,再利用,埋立処分及び焼却処
理シナリオ)
② 修復後の汚染土壌の状態を分類
・自然状態又は除去後の残留状態/天地返し/深耕/地下への埋設
・仮置場での保管状態(遮水機能がある場合とない場合)
・中間貯蔵状態は仮置場と同様
③ 土壌等を除去しない場合の安全確保として,次が重要
・掘り返し等による土壌の移動を防止する措置
・地下水への移行,移動を促進する有機物,塩類の濃度に留意すること
・外部被ばくに対して地表面の濃度をできるだけ低減すること
④ 土壌等を除去する場合の安全確保として,次が重要
・除去土壌の貯蔵場,処分場の確保
・移動中,定置中の外部被ばく及び飛散防止
・地下水への漏出防止
・跡地利用の制限
また、調査Ⅰに関連した今後の課題として、次に示すものが挙げられる。
・除染後の放射性物質の分布を反映した被ばくシナリオの構築と居住,農地利用,家庭菜園等
の利用形態に応じた評価
・除染後の線量低減策の検討
・表面水による汚染土壌の流出に伴う影響の評価
・仮置期間の延長が生じた際の影響評価や跡地利用の評価
・除染,仮置き,取り出し,残置など種々のオプションの総合的な被ばくの定量化

14
6.3 調査Ⅲ 環境安全性評価方法の適用性及び妥当性の検討
(1)被ばく線量評価の概要
6.2 で検討した状態設定のケースの中から代表的なものを選んで、
基本地下水シナリオ及び基本
土地利用シナリオ等の簡易な評価モデルを設定し、既存のデータや文献値等を評価パラメータと
して、 で検討した安全評価の適用性及び妥当性を検討するための被ばく線量の試計算解析を行
3.2
った。
被ばく線量の試計算解析において、評価対象とした対策工の種類を表 6.3- 及び表 6.3- に、
1
2
被ばく経路を表 6.3- に示す。
3

対策工
対策工実施前

天地返し

反転耕

深耕

表 6.3- 被ばく線量の試計算解析の対象とした対策工
1
対策工の概要と評価上の想定
対策工を実施していない状態であり、汚染土壌は地表に存在する(=
現状)。
主な汚染土壌の厚さを 15cm と想定した。
対策工深度を 50cm と想定した。
深度 50cm の非汚染土壌と地表の汚染土壌を入れ替える工法。汚染土壌
と非汚染土壌を厳密に分離して扱うため、対策工実施後は汚染土壌上
50cm を非汚染土壌で覆土する形となる。
対策工深度を 50cm と想定した。
天地返しと同様に、深度 50cm の非汚染土壌と地表の汚染土壌を入れ替
える。ただし、天地返しのように汚染土壌と非汚染土壌を厳密に分離
させて転置しない(深部の非汚染土壌を地表に掘り上げつつ、汚染土
壌を潜り込ませる)工法であるため、汚染土壌上の覆土部分にも Cs が
含まれることになると想定した。
評価上は、地表~深度 35cm までに全 Cs 量の 1 割、深度 35~50cm(汚
染土壌部分)に全 Cs 量の 9 割が存在すると想定した。
対策工深度を 50cm と想定した。
汚染土壌と深部土壌とを掘削混合することで、地表の Cs 濃度を小さく
する工法。
15cm 厚さの汚染土壌と深度 15~50cm までの非汚染土壌を掘
削混合すると想定した。対策工実施後は、人の被ばくに関与する土壌
中の Cs 濃度が小さくなる。
表 6.3- 対策工イメージ
2

対策工実施前

天地返し

15cm

50cm
100m

15cm
100m
汚染土壌
反転耕
(茶色濃淡は汚染
Csの1割が上部の層に分布する
度の大小を示す)

50cm

深耕

50cm

15cm

100m

100m
Csの9割が下部の層に分布する

15
表 6.3- 被ばく線量の試計算解析の対象とした被ばく経路とその概要
3
被ばく経路
被ばく経路の概要
(基本土地利用シナリオ)
居住者の被ばく
汚染土壌及びその修復地に居住する人の直接線による外部被
ばく及び土壌粒子の吸入による内部被ばく
(基本土地利用シナリオ)
農耕作業者の被ばく
汚染土壌及びその修復地での農耕による農耕作業者の直接線
による外部被ばく及び土壌粒子の吸入による内部被ばく
(基本土地利用シナリオ)
農作物の摂取による被ばく
汚染土壌及びその修復地で栽培された農作物を摂取すること
による内部被ばく
(基本土地利用シナリオ)
畜産物の摂取による被ばく
汚染土壌及びその修復地で栽培された飼料を用いて生産した
畜産物を摂取することによる内部被ばく
(基本地下水シナリオ)
灌漑農作物の摂取による被ばく
汚染土壌及びその修復地近傍の地下水を灌漑用水として用い
て栽培した農作物の摂取による内部被ばく
(基本地下水シナリオ)
井戸水の摂取による被ばく
汚染土壌及びその修復地近傍の地下水を飲用水として摂取に
よる内部被ばく
(基本地下水シナリオ)
河川水産物の摂取による被ばく
汚染土壌及びその修復地近傍の河川における河川水産物の摂
取による内部被ばく
被ばく線量の試計算解析の結果を表 6.3- に示す。基本土地利用シナリオは、Cs の特性から評
4
価開始時点で被ばく線量が最も大きくなる。シナリオの例として修復地に居住し、修復地で農耕
を営み、自分で栽培した農作物を全摂取量の 1/2 だけ摂取する人の被ばくを考えた場合、その被
ばく線量は「居住者の被ばく+農耕作業者の被ばく+農作物摂取による被ばく×1/2」となる。
表 6.3- 被ばく線量の試計算解析の対象とした被ばく経路とその概要
4
対策工実施による被ばく線量の低減(対策工実施前との線量比)
被ばくの種類
(被ばく線量の最大値 [mSv/y])
記号
被ばくの事由等
対策工実施前
天地返し
反転耕
深耕
1
0.0066
0.075
0.37
EXP- 居住者の被ばく
A
(3.5E1)
(2.3E3)
(2.6E2)
(1.3E1)
1
0.0066
0.075
0.37
EXP- 農耕作業者の被ばく
B
(9.9E2)
(6.5E4)
(7.4E3)
(3.6E2)
EXP- 農作物の摂取による
C
1
0.10
0.13
0.30
被ばく
(2.2E1)
(2.2E2)
(2.9E2)
(6.6E2)
EXP- 畜産物の摂取による
D
1
0.10
0.13
0.30
被ばく
(1.5E1)
(1.5E2)
(2.1E2)
(4.6E2)
EXP- 灌漑農作物の摂取に
E
1
1
1
1
よる被ばく
(1.6E4)
(1.6E4)
(1.6E4)
(1.6E4)
EXP- 井戸水の摂取による
F
1
1
1
1
被ばく
(2.4E5)
(2.4E5)
(2.4E5)
(2.4E5)
EXP- 河川水産物の摂取に
G
1
1
1
1
よる被ばく
(1.9E8)
(1.9E8)
(1.9E8)
(1.9E8)
・評価開始時の放射性 Cs 濃度:1,000Bq/kg(1Bq/g)
1
注:3.5E1mSv/y=3.5×10-mSv/y
・評価開始時の放射性 Cs の比: Cs134/Cs137=0.578
これらの成果は平成24年度福島環境修復有識者検討委員会(第2回~第4回)の審議資料と
して提示した。この委員会の審議結果を反映した最終的な調査Ⅲの成果の詳細は、『添付資料Ⅲ
第 4 回有識者検討委員会提示資料(H24 福有4-5)』にとりまとめた。

16
(2)調査Ⅲの成果のまとめ
調査Ⅲの成果のまとめを以下に示す。
① 対策工の効果
・ 人が被ばくするという観点から、最も重要と考えられる「対策工による汚染土壌の修復」
について評価した。
・ 対策工は天地返し(汚染土壌と非汚染土壌の入れ替え)と深耕(深層の非汚染土壌との混
合)を想定した。さらに、汚染土壌と非汚染土壌の入れ替えを同時に行う反転耕を想定し
た。これは、天地返しで(何らかの理由で)完全に地表をクリーンにできなかったケース
と考えることもできる。
・ 対策工による被ばく線量低減の効果は、天地返しが最も大きい。次いで反転耕、深耕の順
であった。
・ 被ばく線量は、
居住者の被ばく線量が最も大きく、
うち外部被ばく線量が支配的であった。
(→天地返しなど汚染土壌の隔離を行う対策工で効果が大きい。)
・ 農作物摂取及び畜産物摂取の被ばく経路では、
土壌中の Cs 濃度と根の分布が被ばく線量に
影響する。
・ 地下水利用及び河川水利用の被ばく経路では、修復地利用の経路と比較して十分小さな被
ばく線量であった。
② 評価結果の検討
・ 人の受ける被ばくは、
人の生活様式に沿った被ばく経路の組み合わせで得ることができる。
・ 例えば、修復地に住み、修復地で農耕を行い、自分で栽培した農作物を全摂取量の 1/2 だ
け摂取する人の場合、被ばく線量は、表 6.3- の被ばくの種類の記号を用いて表すと、
4
『EXP- + EXP- + EXP-×1/2』であると考えることができる。
A
B
C
・ 汚染土壌から地下水面までの Cs 移行を考慮した場合、Cs の移行時間が長くなるため被ば
く線量は低減すると見込まれる。
・ 地下水による Cs 移行が関与する被ばくでは、放射性 Cs の減衰に関わるパラメータ(分配
係数、地下水流速、移行距離など)の影響が大きい。河川利用による被ばくでは、河川流
量も影響が大きいパラメータである。
③ 被ばく線量評価における課題
・ある人が受ける被ばく線量は、その人の生活様式によって変化する。よって、適切に人が受
ける被ばく線量を評価するには、それぞれの人の生活様式に沿った被ばく経路を選択するこ
とが必要である。さらに具体的に評価するためには、本検討における被ばく経路以外も評価
する必要があるかもしれない。また、人の生活様式を定めることも、具体的な評価に繋がる
と考えられる。
・より具体的な被ばく線量評価のためには、評価対象地域の自然特性を反映させた評価が必要
となると考えられる。
・被ばく線量への影響が大きな Cs に関する事象
(有機物との錯体生成や、
移行特性の変化など)
についての検討が必要であると考えられる。
・降雨水が浸透水(地下水)ではなく地表水として移動することが考えられる場合、Cs の付着
した土壌粒子を地表水が河川等まで運ぶ経路などについても評価が必要になると思われる。

17
7.まとめ
環境修復を迅速に進めるためには住民の理解と協力が不可欠であり、そのためには科学的
な裏づけのあるわかり易い粘り説明資料を用いる粘り強い対話活動が必要である。上記の対
話の中には、仮置場や中間貯蔵施設の必要性及びそれらが安全に運営されることを必ず含め
る必要がある。

環境修復によって発生する除去土壌等の廃棄物は膨大な量になり、無策のままでは大量の
廃棄物を処分せざるを得なくなるので、安全かつ合理的な修復法や大量の土壌を効率よく減
容化できる技術が求められる。比較的低汚染地域の合理的な修復法として、環境省のガイド
ラインでも推奨している天地返しや除去土壌の洗浄による減容化などの修復技術は、安全性
の面でも福島への適用性が高いものであるが、修復を迅速に進めるためには、そのことを住
民にわかりやすく説明することが重要である。

合理的な修復法を採用した場合は、当該場所における安全性の確認を行い、住民に説明す
る必要が生じるケースも考えられるが、その方法としては、放射性廃棄物の処分(トレンチ処
分等)で使われる安全評価手法が有効である。なお、このような安全評価手法を用いて、天
地返しなどの環境修復を実施した修復地をモデル化して被ばく線量評価の試計算解析を行っ
た結果、今回想定したモデルと入力パラメータ限りであるが、適切な制度的管理を併用する
ことにより修復後以降の安全性は確保できる見通しが得られた。

18
添付資料Ⅰ‐1

調査Ⅰ 安全かつ合理的な環境修復技術の調査・検討
(1)「福島への適用性の高い環境修復技術の追加調査結果」
データベース資料

平成 24 年度 第2回福島環境修復有識者検討委員会
提示資料

目 次
1.環境修復技術の一覧(既存資料における分類と本調査における分類の対比)
2.環境修復技術の技術要素別の抽出
(1)農用地

···· 1

·········································· 10

································································ 10

(2)学校・公園

···························································· 12

(3)森林

·································································· 13

(4)建物

·································································· 14

(5)家屋

·································································· 16

(6)道路・駐車場
(7)水域

·························································· 17

·································································· 19

(8)生活用品

······························································ 20

(9)核関連の専門施設

······················································ 21

3.除去土壌等の処理の技術の一覧(既存資料での分類と本調査での分類)
4.除去土壌の処理の技術の技術要素別の抽出
(1)土壌・瓦礫・下水汚泥等
(2)草木等の可燃物

········ 22

·································· 27

················································ 27

························································ 29

(3)焼却灰

································································ 30

(4)汚染水

································································ 31
1.環境修復技術の一覧(既存資料における分類と本調査における分類の対比)
(1)平成 23 年度 福島環境修復有識者検討委員会による除染技術等の調査検討
①我が国の重金属等汚染を対象とする一般環境修復技術一覧
我が国の重金属等汚染を対象とする一般環境修復技術での分類

場所

環境修復技術

農用地
農用地

土壌汚染の除去
土壌汚染の除去

農用地

土壌汚染の除去

農用地
農用地
農用地
農用地

被ばく経路の遮断
被ばく経路の遮断
被ばく経路の遮断
移行低減栽培技術

農用地

移行低減栽培技術

農用地
農用地
農用地
農用地

移行低減栽培技術
休耕田での措置
休耕田での措置
休耕田での措置

農用地

休耕田での措置

農用地
農用地

汚染の流入防止
汚染の流入防止

森林

状況確認

森林

森林の汚染の除去

森林

森林の汚染の除去

森林

汚染の流出防止

森林

汚染の流出防止

森林
森林
学校 公園
・
学校 公園
・

被ばく経路の遮断
被ばく経路の遮断
土壌汚染などの除去
土壌汚染などの除去

学校 公園 土壌汚染などの除去
・
学校 公園 被ばく経路の遮断
・
学校 公園 被ばく経路の遮断
・

表土の削り取り
除草
荒かき(水による土壌撹
拌・除去)*水田のみ
天地返し(入換)
反転耕(撹拌・入換)
深耕(撹拌)
施肥
低セシウム吸収作物の栽
培 *畑地のみ
吸着性の物質の投与
覆土
土壌の入換え
(農用地側)
土壌の入換え
(休耕田側)
ファイトレメディエーシ
ョン
吸着性の物質の投与
畦道、用水路の除染
モニタリング(葉、樹体、
土壌、表面水)
落葉の回収
樹木および灌木の剪定・
間伐
集水域での水処理
放射性セシウム濃縮域に
おける堆積物の除去
立ち入り制限
林産物の摂取制限
表土の削り取り
芝生等の剥ぎ取り
側溝の泥、草、枯葉など
の除去
天地返し(入換)
覆土

-1 -

本調査での分類
環境修復の
環境修復の方法
対象
農用地
取り除く(除去)
農用地
取り除く(除去)
農用地

取り除く(除去)

農用地
農用地
農用地
農用地

被ばく経路の遮断
被ばく経路の遮断
被ばく経路の遮断
被ばく経路の遮断

農用地

被ばく経路の遮断

農用地
農用地
農用地
農用地

被ばく経路の遮断
被ばく経路の遮断
取り除く(除去)
被ばく経路の遮断

農用地

取り除く(除去)

農用地
農用地

取り除く(除去)
取り除く(除去)

森林

モニタリング

森林

取り除く(除去)

森林

取り除く(除去)

水域

取り除く(除去)

森林

取り除く(除去)

森林
森林
学校・公園
学校・公園

被ばく経路の遮断
被ばく経路の遮断
取り除く(除去)
取り除く(除去)

学校・公園

取り除く(除去)

学校・公園
学校・公園

被ばく経路の遮断
被ばく経路の遮断
(1)平成 23 年度 福島環境修復有識者検討委員会による除染技術等の調査検討(続き)
②米国エネルギー省(DOE)の核関連施設周辺の汚染修復事例調査による
環境修復技術の一覧
DOE の核関連施設周辺の汚染修復事例での分類
技術分類
技術分類
関連施設、
個別技術
大分類
中小分類
対象
土壌修復
土壌、沈殿物、
専門施設処理
土壌掘削
技術
石
土壌修復
土壌、沈殿物、
専門施設除染
熱的脱着
技術
スラッジ
土 壌 修 復 現位置生物学的処
砂、土、スラ
植物修復
技術
理
ッジ、地下水
土 壌 修 復 原位置または専門
砂、土、スラ
固化/安定化
技術
施設での封込め
ッジ
土 壌 修 復 原位置準備作業/
砂、土壌、ス
耕起
技術
専門施設処理
ラッジ
土 壌 修 復 原位置物理的及び 土壌フラッシング 土壌、沈殿物、
技術
化学的処理
による原位置除染 スラッジ
土壌添加剤による
土壌修復
原位置汚染土
原位置化学処理
農作物への放射性
技術
壌
核種の吸収抑制
構造物な
汚染表面/構造
硬い表面からの除 剥離性塗料/除染
どの表面
物(壁/床/建
去
ゲル
除染技術
物)
構造物な
汚染された表
硬い表面からの除
泡除染
どの表面
面、構造物ま
去
除染技術
たは設備
地下水修
地下水
透過性反応バリア 汚染地下水
復技術
地下水修
地下水ポンプ輸送 汚染地下水/浸
地下水
復技術
/ポンプ揚水処理 出水

-2 -

本調査での分類
環境修復
環境修復
の対象
の方法
核関連の専 取 り 除 く
門施設
(除去)
核関連の専 取 り 除 く
門施設
(除去)
核関連の専 取 り 除 く
門施設
(除去)
核関連の専 被 ば く 経
門施設
路の遮断
被ばく経
農用地
路の遮断
核関連の専 取 り 除 く
門施設
(除去)
農用地

被ばく経
路の遮断

建物

取り除く
(除去)

建物

取り除く
(除去)

水域
水域

取り除く
(除去)
取り除く
(除去)
(2)平成 24 年度 福島環境修復有識者検討委員会による除染技術等の調査追加調査
①米国環境保護庁(EPA)汚染地の環境修復技術のガイド(2007)による
環境修復技術の一覧
EPA 汚染地の環境修復技術のガイドでの分類
汚染媒体
技術
土壌、
堆積物、
粗大 閉じ込め 地中カプセル化
固体
ごみ
土壌、
堆積物、
スラ 固形化/ セメント固形化
固体
ッジ、埋設廃棄物 安定化
/安定化
土壌、
堆積物、
スラ 固形化/ 化学的固形化/
固体
ッジ
安定化
安定化
土壌、
スラッジ、
堆 ガラス化 原位置ガラス化
固体 積物、
選鉱くず、
埋
立廃棄物、焼却灰
土壌、
堆積物、
スラ 生物学的 ファイトレメデ
固体
ッジ
処理
ィエーション
化学的分 透過性反応バリ
液体 地下水
離
ア
液体

地下水、表面水

液体

地下水

生物学的
処理
自然減衰

ファイトレメデ
ィエーション
自然的科学減衰

本調査での分類
環境修復の対象 環境修復の方法
核関連の専門施
被ばく経路の遮
設
断
核関連の専門施
被ばく経路の遮
設
断
核関連の専門施
被ばく経路の遮
設
断
核関連の専門施
被ばく経路の遮
設
断
核関連の専門施
設
水域

取り除く
(除去)

水域

取り除く
(除去)

水域

自然減衰

取り除く
(除去)

②平成 23 年度 内閣府 除染モデル実証事業(JAEA が実施)による
環境修復技術の一覧
H23 内閣府 除染モデル実証事業での分類
除染の対象
除染技術
森林
(落葉樹林) 落葉・腐葉土除去
森林
(落葉樹林) 表土剥ぎ取り
森林
(落葉樹林) 幹洗浄
森林
(常緑樹林) 落葉・腐葉土除去
森林
(常緑樹林) 表土剥ぎ取り
森林
(常緑樹林) 枝打ち
森林
(常緑樹林) 幹洗浄
森林
(常緑樹林) 伐採
農地
撹拌希釈
農地
反転耕(トラクタ+プラウ)
農地
天地返し(バックホウ)
表土剥ぎ取り
(薄層土壌剥ぎ取り機:
農地
ハンマーナイフ)
農地
農地

本調査での分類
環境修復の対象
環境修復の方法
森林
取り除く(除去)
森林
取り除く(除去)
森林
取り除く(除去)
森林
取り除く(除去)
森林
取り除く(除去)
森林
取り除く(除去)
森林
取り除く(除去)
森林
取り除く(除去)
農用地
被ばく経路の遮断
農用地
被ばく経路の遮断
農用地
被ばく経路の遮断
農用地
取り除く(除去)

表土剥ぎ取り(バックホウ)
農用地
表土剥ぎ取り
(表面固化剤散布+分離 農用地

-3 -

取り除く(除去)
取り除く(除去)
H23 内閣府 除染モデル実証事業での分類
除染の対象
除染技術

本調査での分類
環境修復の対象
環境修復の方法

回収機)
表土剥ぎ取り
(表面固化剤散布+バッ 農用地
クホウ剥ぎ取り回収)
集塵サンダー(コンクリートかんな) 建物

取り除く(除去)

家屋(屋根)

超高圧水洗浄
高圧水洗浄(+ワイヤーブラシ)
ショットブラスト
水洗浄+拭き取り
高圧水洗浄
ブラシ掛け
拭き取り

建物
建物
建物
建物
家屋
家屋
家屋

取り除く(除去)
取り除く(除去)
取り除く(除去)
取り除く(除去)
取り除く(除去)
取り除く(除去)
取り除く(除去)

家屋(屋根)

剥離剤塗布

家屋

取り除く(除去)

家屋(壁)

高圧水洗浄

家屋

取り除く(除去)

家屋(壁)

手洗い洗浄

家屋

取り除く(除去)

家屋
家屋
家屋
家屋
学校・公園

取り除く(除去)
取り除く(除去)
取り除く(除去)
取り除く(除去)
取り除く(除去)

学校・公園
学校・公園

取り除く(除去)
取り除く(除去)

学校・公園
家屋
家屋
家屋
家屋
家屋
家屋
家屋
道路・駐車場
道路・駐車場
道路・駐車場
道路・駐車場
道路・駐車場
道路・駐車場

被ばく経路の遮断
取り除く(除去)
取り除く(除去)
取り除く(除去)
取り除く(除去)
取り除く(除去)
取り除く(除去)
取り除く(除去)
取り除く(除去)
取り除く(除去)
取り除く(除去)
取り除く(除去)
取り除く(除去)
取り除く(除去)

農地
大型建造物
大型建造物
大型建造物
大型建造物
大型建造物
家屋(屋根)
家屋(屋根)

家屋(壁)
家屋(壁)
家屋(雨樋)
家屋(雨樋)

拭き取り
ブラッシング(埃落とし)
拭き取り
高圧水洗浄
薄層土壌剥ぎ取り
(ハンマーナイフモ
グラウンド
ア+スイーパー)
グラウンド
薄層土壌剥ぎ取り(路面切削機)
薄層土壌剥ぎ取り
(モーターグレーダ
グラウンド
ー)
グラウンド
天地返し
庭(庭土)
コケ・雑草・表土すき取り(人力)
庭(庭土)
土壌剥ぎ取り(人力+バックホウ)
庭(砕石・砂利) 砕石剥ぎ取り
庭(砕石・砂利) 高圧水での玉砂利洗浄
屋外(芝)
大型芝剥ぎ機
屋外(芝)
肩かけ草刈機(ソッドカッター)
屋外(植栽)
剪定、下枝打ち、下土除去
道路
清掃(乾式路面清掃等)
道路
機能回復車
道路
高圧水洗
道路
超高圧水洗浄
道路
ショットブラスト
道路
TS 切削機

-4 -

取り除く(除去)
(2)平成 24 年度 福島環境修復有識者検討委員会による除染技術等の調査追加調査(続き)
③平成 23 年度 内閣府 除染技術実証試験事業(JAEA が実施)による
環境修復技術の一覧
H23 内閣府 除染技術実証試験事業での分類
除染対象物
手法
特徴
公園・道路・建物 切削・剥離
切削・ストリップペ
イント
公園・道路・建物 特殊水洗浄
ナノバブル水
公園・道路・建物 特殊水洗浄
高濃度オゾン水
公園・道路・建物 高圧洗浄
超高圧
公園・道路・建物 研削・剥離
ウェットブラスト
水
捕集
ゼオライトブロック
森林・木材
間伐有
空間線量率変化
森林・木材
間伐無
施工法の効率化

本調査での分類
環境修復の対象
環境修復の方法
建物
取り除く(除去)
道路・駐車場
道路・駐車場
道路・駐車場
道路・駐車場
水域
森林
森林

取り除く(除去)
取り除く(除去)
取り除く(除去)
取り除く(除去)
取り除く(除去)
取り除く(除去)
取り除く(除去)

④平成 23 年度 環境省 除染技術実証試験事業による
環境修復技術の一覧
H23 環境省 除染技術実証試験事業での分類
除染対象物
手法
特徴
路面・コン 高圧水洗浄 高圧水洗浄、汚水回収・処
クリート等
理・循環
路面・コン 超高圧水洗 吸着 自走式装置による壁面
・
クリート等 浄
等の超高圧水洗浄
路面・コン 超高圧水洗 大型・中型・小型の超高圧水
クリート等 浄、剥離
洗浄装置、塗膜剥離
土壌
表土剥ぎ
光ファイバーによる面的な
線量測定、表土剥ぎ取り

-5 -

本調査での分類
環境修復の対象
環境修復の方法
道路・駐車場
取り除く(除去)
建物

取り除く(除去)

道路・駐車場

取り除く(除去)

農用地

取り除く(除去)
(2)平成 24 年度 福島環境修復有識者検討委員会による除染技術等の調査追加調査(続き)
⑤平成 23 年度 福島県 除染技術実証試験事業による
環境修復技術の一覧
H23 福島県 除染技術実証試験事業での分類

構造物の除
去技術
構造物の除
去技術
構造物の除
去技術
構造物の除
去技術
構造物の除
去技術
構造物の除
去技術
その他の除
染技術
その他の除
染技術
その他の除
染技術
除去表土減
容化技術
除去表土減
容化技術

本調査での分類
環境修復 環境修復
除染技術
区分
の対象
の方法
特殊ポリマー材を使用した除染技術
塗膜剤塗布・剥離 建物
取り除く
(除去)
高圧洗浄及び汚染水の回収技術
水洗浄・回収
建物
取り除く
(除去)
特殊除染機械を使用した除染技術
水洗浄・回収
家屋
取り除く
(除去)
公共施設 通学路等の舗装面及び側溝 水洗浄・回収
・
道路・駐 取り除く
に係る除染技術(ND-Sシステム)
専 用 機 器 で 切 車場
(除去)
削・回収
ドライアイスブラスト及び塗膜剥離 塗膜剤塗布・剥離 建物
取り除く
剤による家屋の除染技術
水洗浄・回収
(除去)
ショットブラスト/研磨機/高圧水洗浄 水洗浄・回収
道路・駐 取り除く
を組み合わせた安全・安心・効果的な 専 用 機 器 で 切 車場
(除去)
床面除染技術
削・回収
エンジンブルマーによる芝草等の除
学校・公 取り除く
-
染技術
園
(除去)
放射性物質用凝集剤を用いた除染工
水域
取り除く
-
法(プール・ため池等汚染水浄化技術)
(除去)
モミガラ等を用いた河川水等の除染
水域
取り除く
-
方法
(除去)
情報通信技術施工による汚染土除去 土 壌 の 除 去 量 を 学校・公 取り除く
技術
減容化
園
(除去)
特殊土壌改良材を使用した除去土壌 土壌の除去量を
学校・公 取り除く
削減工法
減容化
園
(除去)

-6 -
(2)平成 24 年度 福島環境修復有識者検討委員会による除染技術等の調査追加調査(続き)
⑥平成 24 年度 福島県 第 1 回除染技術実証試験事業による
環境修復技術の一覧
H24 福島県 第 1 回除染技術実証試験事業での分類
区分
除染技術

本調査での分類
環境修復の
環境修復の方法
対象
構造物
(建物・道路 循環回収型放射能除染機による一般家 家屋
取り除く
(除去)
等)の除染技術
屋の除染
構造物
(建物・道路 イーコン・ポリイオン工法
道路・駐車場 取り除く
(除去)
等)の除染技術
構造物
(建物・道路 汚水飛散ゼロ・低圧ナノミクロ蒸気洗浄 道路・駐車場 取り除く
(除去)
等)の除染技術
工法
構造物
(建物・道路 ナノバブル天然界面活性剤洗浄液を用 道路・駐車場 取り除く
(除去)
等)の除染技術
いた除染技術
構造物
(建物・道路 ゼオライト含有高分子水溶液の塗膜乾 建物
取り除く
(除去)
等)の除染技術
燥剥離による除染
構造物
(建物・道路 ブラストによる路面(アスファルト)等 道路・駐車場 取り除く
(除去)
等)の除染技術
の除染
構造物
(建物・道路 人工芝フィールドにおける充填材除去
学校・公園
取り除く
(除去)
等)の除染技術
装置
表土の除去を効率 シート状での汚染土壌引き剥がし技術
農用地
取り除く
(除去)
的に行う技術
排水等中の放射性 車載型水処理装置
水域
取り除く
(除去)
物質の低減技術
その他の除染技術 放射線量平面分布計測システムを用い
学校・公園
モニタリング
た情報化施工技術

-7 -
(2)平成 24 年度 福島環境修復有識者検討委員会による除染技術等の調査追加調査(続き)
⑦クリーンアップ分科会 除染技術カタログ Ver.1.0(平成 23 年 10 月 24 日)による
環境修復技術の一覧
クリーンアップ分科会 除染技術カタログでの分類
No.
1
2
3
4
5
6

除染の対象
家屋:屋根
家屋:屋根
家屋:屋根
家屋:壁
家屋:壁
家屋:壁

7 家屋:壁
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
22
23
24
25

家屋:壁
敷地
敷地
敷地
敷地
敷地
敷地
家屋
屋内
屋内
水耕田
水耕田
水耕田
水耕田
水耕田
畑地
畑地

26 畑地
27
30
31
32
33
35
36
37
38
39

畑地
畑地
畑地
果樹園
果樹園
牧草地
牧草地
森林
森林
森林

本調査での分類
環境修復の
除染方法(技術)
環境修復の方法
対象
葺き替え
家屋
取り除く(除去)
放水洗浄
家屋
取り除く(除去)
ブラッシング
家屋
取り除く(除去)
放水洗浄(漆喰、土壁は不可) 家屋
取り除く(除去)
硝酸アンモニウム洗浄
家屋
取り除く(除去)
閉じ込め
家屋
被ばく経路の遮断
ポリマーコーティング&ペイ
家屋
被ばく経路の遮断
ンティング
削り取り
家屋
取り除く(除去)
削り取り
家屋
取り除く(除去)
表面被覆
家屋
被ばく経路の遮断
天地返し
家屋
被ばく経路の遮断
芝刈り
家屋
取り除く(除去)
草や灌木の撤去
家屋
取り除く(除去)
汚染物の表面固定
家屋
被ばく経路の遮断
取り壊し
家屋
取り除く(除去)
表面除去
家屋
取り除く(除去)
表面洗浄
家屋
取り除く(除去)
鋤き込み
農用地
被ばく経路の遮断
表土の剥ぎ取り
農用地
取り除く(除去)
荒かき
農用地
取り除く(除去)
ファイトレメディエーション
農用地
取り除く(除去)
施肥
農用地
被ばく経路の遮断
表土の剥ぎ取り
農用地
取り除く(除去)
土地掘り起し
農用地
被ばく経路の遮断
プラウによる表土剥ぎ取りと
農用地
被ばく経路の遮断
埋設
低セシウム吸収作物の栽培
農用地
被ばく経路の遮断
ファイトレメディエーション
農用地
取り除く(除去)
施肥
農用地
被ばく経路の遮断
モニタリング
農用地
モニタリング
落葉と表土の回収
農用地
取り除く(除去)
牧草播種、刈取り
農用地
取り除く(除去)
表土の剥ぎ取り
農用地
取り除く(除去)
落葉の回収
森林
取り除く(除去)
樹木および灌木の剪定
森林
取り除く(除去)
集水域での水処理
水域
取り除く(除去)

-8 -
クリーンアップ分科会 除染技術カタログでの分類

本調査での分類
環境修復の
No.
除染の対象
除染方法(技術)
環境修復の方法
対象
40 森林
地下水・表面水のモニタリング 森林
モニタリング
41 水域
井戸水のモニタリング
水域
モニタリング
42 水域
河川水のモニタリング
水域
モニタリング
43 水域
水源のモニタリング
水域
モニタリング
45 生活用品
拭きとり
生活用品
取り除く(除去)
46 生活用品
吸引清掃
生活用品
取り除く(除去)
47 生活用品
洗浄
生活用品
取り除く(除去)
48 生活用品
その他のクリーニング法
生活用品
取り除く(除去)
49 生活用品
汚染物の撤去
生活用品
取り除く(除去)
表土替え
学校・公園
取り除く(除去)
50 公共施設:運動場
被ばく経路の遮断
51 公共施設:道路
散水洗浄
道路・駐車場 取り除く(除去)
52 公共施設:道路
吸引洗浄
道路・駐車場 取り除く(除去)
53 公共施設:道路
高圧洗浄
道路・駐車場 取り除く(除去)
54 公共施設:道路
表面除去と置換
道路・駐車場 取り除く(除去)
55 公共施設:道路
舗装板の裏返し
道路・駐車場 被ばく経路の遮断
56 公共施設:道路
汚染物の固定
道路・駐車場 被ばく経路の遮断
特殊建物:工業施 化学除染と超音波処理
建物
取り除く(除去)
57
設
特殊建物:工場等 汚染換気システムの浄化
建物
取り除く(除去)
58
の換気システム
59 特殊建物
化学的除染
建物
取り除く(除去)
60 特殊建物
ポリマーペースト
建物
取り除く(除去)
61 特殊建物
電気化学的除染
建物
取り除く(除去)

-9 -
2.環境修復技術の技術要素別の抽出
(1)農用地(農地)
①環境修復技術の技術要素別の抽出/農用地/取り除く(除去)
場所
農用地
農用地
農用地
農用地
農用地
農用地
農用地

我が国の重金属等による一般環境修復技術での分類
環境修復技術
土壌汚染の除去
表土の削り取り
土壌汚染の除去
除草
土壌汚染の除去
荒かき(水による土壌撹拌・除去)*水田のみ
休耕田での措置
土壌の入換え(農用地側)
休耕田での措置
ファイトレメディエーション
汚染の流入防止
吸着性の物質の投与
汚染の流入防止
畦道、用水路の除染

除染の対象

H23 内閣府 除染モデル実証事業での分類
除染技術

農地

表土剥ぎ取り(薄層土壌剥ぎ取り機:ハンマーナイフ)

農地
農地

表土剥ぎ取り(バックホウ)
表土剥ぎ取り(表面固化剤散布+分離回収機)

農地

表土剥ぎ取り(表面固化剤散布+バックホウ剥ぎ取り回収)

除染対象物
土壌

H23 環境省 除染技術実証試験事業での分類
手法
特徴
表土剥ぎ
光ファイバーによる面的な線量測定、表土剥ぎ取り

H24 福島県 第 1 回除染技術実証試験事業での分類
区分
除染技術
表土の除去を効率的に行う技術
シート状での汚染土壌引き剥がし技術

No.
19
20
22
24
30
33
35
36

水耕田
水耕田
水耕田
畑地
畑地
果樹園
牧草地
牧草地

クリーンアップ分科会 除染技術カタログでの分類
除染の対象
除染方法(技術)
表土の剥ぎ取り
荒かき
ファイトレメディエーション
表土の剥ぎ取り
ファイトレメディエーション
落葉と表土の回収
牧草播種、刈取り
表土の剥ぎ取り

-10 -
②環境修復技術の技術要素別の抽出/農用地/被ばく経路の遮断
場所
農用地
農用地
農用地
農用地
農用地
農用地
農用地
農用地

技術分類大分類
土壌修復技術

土壌修復技術

我が国の重金属等による一般環境修復技術での分類
環境修復技術
被ばく経路の遮断
天地返し(入換)
被ばく経路の遮断
反転耕(撹拌・入換)
被ばく経路の遮断
深耕(撹拌)
移行低減栽培技術
施肥
移行低減栽培技術
低セシウム吸収作物の栽培 *畑地のみ
移行低減栽培技術
吸着性の物質の投与
休耕田での措置
覆土
休耕田での措置
土壌の入換え(休耕田側)
DOE の核関連施設周辺の汚染修復事例での分類
技術分類中小分類
個別技術
関連施設、対象
原位置準備作業/専門施設処
砂、土壌、スラッ
耕起
理
ジ
土壌添加剤による
原位置化学処理
農作物への放射性 原位置汚染土壌
核種の吸収抑制

除染の対象
農地
農地
農地

H23 内閣府 除染モデル実証事業での分類
除染技術
撹拌希釈
反転耕(トラクタ+プラウ)
天地返し(バックホウ)

クリーンアップ分科会 除染技術カタログでの分類
No.
除染の対象
除染方法(技術)
18 水耕田
鋤き込み
23 水耕田
施肥
25 畑地
土地掘り起し
26 畑地
プラウによる表土剥ぎ取りと埋設
27 畑地
低セシウム吸収作物の栽培
31 畑地
施肥

-11 -
(2)学校・公園
①環境修復技術の技術要素別の抽出/学校・公園/取り除く(除去)
場所
学校・公園
学校・公園
学校・公園

我が国の重金属等による一般環境修復技術での分類
環境修復技術
土壌汚染などの除去
表土の削り取り
土壌汚染などの除去
芝生等の剥ぎ取り
土壌汚染などの除去
側溝の泥、草、枯葉などの除去

除染の対象
グラウンド
グラウンド
グラウンド

H23 内閣府 除染モデル実証事業での分類
除染技術
薄層土壌剥ぎ取り(ハンマーナイフモア+スイーパー)
薄層土壌剥ぎ取り(路面切削機)
薄層土壌剥ぎ取り(モーターグレーダー)

その他の除染技術
除去表土減容化技術
除去表土減容化技術

H23 福島県 除染技術実証試験事業での分類
除染技術
区分
エンジンブルマーによる芝草等の除染技術
-
情報通信技術施工による汚染土除去技術
土壌の除去量を減容化
特殊土壌改良材を使用した除去土壌削減工法
土壌の除去量を減容化

H24 福島県 第 1 回除染技術実証試験事業での分類
区分
除染技術
構造物(建物・道路等)の除染技術
人工芝フィールドにおける充填材除去装置
クリーンアップ分科会 除染技術カタログでの分類
No.
除染の対象
除染方法(技術)
50 公共施設:運動場
表土替え
②環境修復技術の技術要素別の抽出/学校・公園/被ばく経路の遮断
場所
学校・公園
学校・公園

我が国の重金属等による一般環境修復技術での分類
環境修復技術
被ばく経路の遮断
天地返し(入換)
被ばく経路の遮断
覆土

除染の対象
グラウンド

H23 内閣府 除染モデル実証事業での分類
除染技術
天地返し

クリーンアップ分科会 除染技術カタログでの分類
No.
除染の対象
除染方法(技術)
50 公共施設:運動場 表土替え

-12 -
③環境修復技術の技術要素別の抽出/学校・公園/モニタリング
区分
その他の除染技術

H24 福島県 第 1 回除染技術実証試験事業での分類
除染技術
放射線量平面分布計測システムを用いた情報化施工技術

(3)森林
①環境修復技術の技術要素別の抽出/森林/取り除く(除去)
場所
森林
森林
森林

我が国の重金属等による一般環境修復技術での分類
環境修復技術
森林の汚染の除去
落葉の回収
森林の汚染の除去
樹木および灌木の剪定・間伐
汚染の流出防止
放射性セシウム濃縮域における堆積物の除去

除染の対象
森林(落葉樹林)
森林(落葉樹林)
森林(落葉樹林)
森林(常緑樹林)
森林(常緑樹林)
森林(常緑樹林)
森林(常緑樹林)
森林(常緑樹林)

除染対象物
森林・木材
森林・木材

H23 内閣府 除染モデル実証事業での分類
除染技術
落葉・腐葉土除去
表土剥ぎ取り
幹洗浄
落葉・腐葉土除去
表土剥ぎ取り
枝打ち
幹洗浄
伐採
H23 内閣府 除染技術実証試験事業での分類
手法
特徴
間伐有
空間線量率変化
間伐無
施工法の効率化

クリーンアップ分科会 除染技術カタログでの分類
No.
除染の対象
除染方法(技術)
37 森林
落葉の回収
38 森林
樹木および灌木の剪定

-13 -
②環境修復技術の技術要素別の抽出/森林/被ばく経路の遮断
場所
森林
森林

我が国の重金属等による一般環境修復技術での分類
環境修復技術
被ばく経路の遮断
立ち入り制限
被ばく経路の遮断
林産物の摂取制限
③環境修復技術の技術要素別の抽出/森林/モニタリング

場所
森林

我が国の重金属等による一般環境修復技術での分類
環境修復技術
状況確認
モニタリング(葉、樹体、土壌、表面水)

クリーンアップ分科会 除染技術カタログでの分類
No.
除染の対象
除染方法(技術)
40 森林
地下水・表面水のモニタリング

(4)建物
①環境修復技術の技術要素別の抽出/建物/取り除く(除去)
DOE の核関連施設周辺の汚染修復事例での分類
技術分類大分類
技術分類中小分類
個別技術
関連施設、対象
構造物などの表面
剥離性塗料/
硬い表面からの除去
汚染表面/構造物(壁/床/建物)
除染技術
除染ゲル
構造物などの表面
汚染された表面、構造物または設
硬い表面からの除去 泡除染
除染技術
備

大型建造物

H23 内閣府 除染モデル実証事業での分類
除染技術
集塵サンダー(コンクリートかんな)

大型建造物
大型建造物
大型建造物
大型建造物

超高圧水洗浄
高圧水洗浄(+ワイヤーブラシ)
ショットブラスト
水洗浄+拭き取り

除染の対象

除染対象物
公園・道路・建物

H23 内閣府 除染技術実証試験事業での分類
手法
特徴
切削・剥離
切削・ストリップペイント

H23 環境省 除染技術実証試験事業での分類
除染対象物
手法
特徴
路面・コンクリート等 超高圧水洗浄
吸着・自走式装置による壁面等の超高圧水洗浄

-14 -
①環境修復技術の技術要素別の抽出/建物/取り除く(除去)続き

構造物の除去技術
構造物の除去技術
構造物の除去技術

H23 福島県 除染技術実証試験事業での分類
除染技術
区分
特殊ポリマー材を使用した除染技術
塗膜剤塗布・剥離
高圧洗浄及び汚染水の回収技術
水洗浄・回収
ドライアイスブラスト及び塗膜剥離剤 塗膜剤塗布・剥離
による家屋の除染技術
水洗浄・回収

H24 福島県 第 1 回除染技術実証試験事業での分類
区分
除染技術
構造物(建物・道路等)の除染技術 ゼオライト含有高分子水溶液の塗膜乾燥剥離による除染

No.
57
58
59
60
61

クリーンアップ分科会
除染の対象
特殊建物:工業施設
特殊建物:工場等の換気システム
特殊建物
特殊建物
特殊建物

除染技術カタログでの分類
除染方法(技術)
化学除染と超音波処理
汚染換気システムの浄化
化学的除染
ポリマーペースト
電気化学的除染

(5)家屋
①環境修復技術の技術要素別の抽出/家屋/取り除く(除去)

家屋(屋根)

H23 内閣府 除染モデル実証事業での分類
除染技術
高圧水洗浄
ブラシ掛け
拭き取り

家屋(屋根)

剥離剤塗布

家屋(壁)

高圧水洗浄

家屋(壁)

手洗い洗浄

家屋(壁)
家屋(壁)
家屋(雨樋)
家屋(雨樋)
庭(庭土)
庭(庭土)
庭(砕石・砂利)
庭(砕石・砂利)
屋外(芝)
屋外(芝)
屋外(植栽)

拭き取り
ブラッシング(埃落とし)
拭き取り
高圧水洗浄
コケ・雑草・表土すき取り(人力)
土壌剥ぎ取り(人力+バックホウ)
砕石剥ぎ取り
高圧水での玉砂利洗浄
大型芝剥ぎ機
肩かけ草刈機(ソッドカッター)
剪定、下枝打ち、下土除去

除染の対象
家屋(屋根)
家屋(屋根)

-15 -
①環境修復技術の技術要素別の抽出/家屋/取り除く(除去)続き
H23 福島県 除染技術実証試験事業での分類
除染技術
区分
構造物の除去技術 特殊除染機械を使用した除染技術
水洗浄・回収
H24 福島県 第 1 回除染技術実証試験事業での分類
区分
除染技術
構造物(建物・道路等)の除染技術
循環回収型放射能除染機による一般家屋の除染

No.
1
2
3
4
5
8
9
12
13
15
16
17

クリーンアップ分科会 除染技術カタログでの分類
除染の対象
除染方法(技術)
家屋:屋根
葺き替え
家屋:屋根
放水洗浄
家屋:屋根
ブラッシング
家屋:壁
放水洗浄(漆喰、土壁は不可)
家屋:壁
硝酸アンモニウム洗浄
家屋:壁
削り取り
敷地
削り取り
敷地
芝刈り
敷地
草や灌木の撤去
家屋
取り壊し
屋内
表面除去
屋内
表面洗浄

No.
6
7
10
11
14

②環境修復技術の技術要素別の抽出/家屋/被ばく経路の遮断
クリーンアップ分科会 除染技術カタログでの分類
除染の対象
除染方法(技術)
家屋:壁
閉じ込め
家屋:壁
ポリマーコーティング&ペインティング
敷地
表面被覆
敷地
天地返し
敷地
汚染物の表面固定

(6)道路・駐車場
①環境修復技術の技術要素別の抽出/道路・駐車場/取り除く(除去)
H23 内閣府 除染モデル実証事業での分類
除染の対象
除染技術
道路
清掃(乾式路面清掃等)
道路
機能回復車
道路
高圧水洗
道路
超高圧水洗浄
道路
ショットブラスト
道路
TS 切削機

-16 -
①環境修復技術の技術要素別の抽出/道路・駐車場/取り除く(除去)続き
H23 内閣府 除染技術実証試験事業での分類
除染対象物
手法
特徴
公園・道路・建物 特殊水洗浄
ナノバブル水
公園・道路・建物 特殊水洗浄
高濃度オゾン水
公園・道路・建物 高圧洗浄
超高圧
公園・道路・建物 研削・剥離
ウェットブラスト
H23 環境省 除染技術実証試験事業での分類
除染対象物
手法
特徴
路面・コンクリート等 高圧水洗浄
高圧水洗浄、汚水回収・処理・循環
路面・コンクリート等 超高圧水洗浄、
剥離 大型・中型・小型の超高圧水洗浄装置、塗膜剥離
H23 福島県 除染技術実証試験事業での分類
除染技術
区分
構造物の除去 公共施設・通学路等の舗装面及び側溝に係る除染 水洗浄・回収
技術
技術(ND-Sシステム)
専用機器で切削・回収
構造物の除去 ショットブラスト/研磨機/高圧水洗浄を組み合わ 水洗浄・回収
技術
せた安全・安心・効果的な床面除染技術
専用機器で切削・回収
H24 福島県 第 1 回除染技術実証試験事業での分類
区分
除染技術
構造物(建物・道路等)の除染技術
イーコン・ポリイオン工法
構造物(建物・道路等)の除染技術
汚水飛散ゼロ・低圧ナノミクロ蒸気洗浄工法
構造物(建物・道路等)の除染技術
ナノバブル天然界面活性剤洗浄液を用いた除染技術
構造物(建物・道路等)の除染技術
ブラストによる路面(アスファルト)等の除染

No.
51
52
53
54

クリーンアップ分科会 除染技術カタログでの分類
除染の対象
除染方法(技術)
公共施設:道路
散水洗浄
公共施設:道路
吸引洗浄
公共施設:道路
高圧洗浄
公共施設:道路
表面除去と置換
②環境修復技術の技術要素別の抽出/道路・駐車場/被ばく経路の遮断

クリーンアップ分科会 除染技術カタログでの分類
No.
除染の対象
除染方法(技術)
55 公共施設:道路
舗装板の裏返し
56 公共施設:道路
汚染物の固定

-17 -
(7)水域
①環境修復技術の技術要素別の抽出/水域/取り除く(除去)
我が国の重金属等による一般環境修復技術での分類
環境修復技術
汚染の流出防止
集水域での水処理

場所
森林

技術分類大分類
地下水修復技術
地下水修復技術

DOE の核関連施設周辺の汚染修復事例での分類
技術分類中小分類
個別技術
関連施設、対象
地下水
透過性反応バリア
汚染地下水
地 下水 ポン プ輸送 /
地下水
汚染地下水/浸出水
ポンプ揚水処理
EPA

液体

地下水

汚染地の環境修復技術のガイドでの分類
技術
化学的分離
透過性反応バリア

液体

地下水、表面水

生物学的処理

汚染媒体

除染対象物
水

ファイトレメディエーション

H23 内閣府 除染技術実証試験事業での分類
手法
特徴
捕集
ゼオライトブロック

H23 福島県 除染技術実証試験事業での分類
除染技術
そ の 他 の 放射性物質用凝集剤を用いた除染工法(プール・ため池等汚染水浄化技術)
除染技術
そ の 他 の モミガラ等を用いた河川水等の除染方法
除染技術
H24 福島県 第 1 回除染技術実証試験事業での分類
区分
除染技術
排水等中の放射性物質の低減技術
車載型水処理装置
クリーンアップ分科会 除染技術カタログでの分類
No.
除染の対象
除染方法(技術)
39 森林
集水域での水処理

-18 -

区分
-
-
②環境修復技術の技術要素別の抽出/水域/モニタリング
クリーンアップ分科会 除染技術カタログでの分類
No.
除染の対象
除染方法(技術)
41 水域
井戸水のモニタリング
42 水域
河川水のモニタリング
43 水域
水源のモニタリング
③環境修復技術の技術要素別の抽出/水域/自然減衰
EPA
液体

汚染媒体
地下水

汚染地の環境修復技術のガイドでの分類
技術
自然減衰
自然的科学減衰

(8)生活用品
①環境修復技術の技術要素別の抽出/生活用品/取り除く(除去)
No.
45
46
47
48
49

クリーンアップ分科会 除染技術カタログでの分類
除染の対象
除染方法(技術)
生活用品
拭きとり
生活用品
吸引清掃
生活用品
洗浄
生活用品
その他のクリーニング法
生活用品
汚染物の撤去

(9)核関連の専門施設
①環境修復技術の技術要素別の抽出/核関連の専門施設/取り除く(除去)
技術分類大分類
土壌修復技術
土壌修復技術
土壌修復技術
土壌修復技術

固体

DOE の核関連施設周辺の汚染修復事例での分類
技術分類中小分類
個別技術
関連施設、対象
専門施設処理
土壌掘削
土壌、沈殿物、石
専門施設除染
熱的脱着
土壌、沈殿物、スラッジ
現位置生物学的処理
植物修復
砂、土、スラッジ、地下水
原位置物理的及び化学 土壌フラッシング
土壌、沈殿物、スラッジ
的処理
による原位置除染

EPA 汚染地の環境修復技術のガイドでの分類
汚染媒体
技術
土壌、堆積物、スラッジ
生物学的処理
ファイトレメディエーション

-19 -
②環境修復技術の技術要素別の抽出/核関連の専門施設/被ばく経路の遮断
技術分類大分類
土壌修復技術

固体
固体
固体
固体

DOE の核関連施設周辺の汚染修復事例での分類
技術分類中小分類
個別技術
原位置または専門施設での封込め
固化/安定化

関連施設、対象
砂、土、スラッジ

EPA 汚染地の環境修復技術のガイドでの分類
汚染媒体
技術
土壌、堆積物、粗大ごみ
閉じ込め
地中カプセル化
土壌、堆積物、スラッジ、埋設廃棄物 固形化/安定化
セメント固形化/安定化
土壌、堆積物、スラッジ
固形化/安定化
化学的固形化/安定化
土壌、スラッジ、堆積物、選鉱くず、 ガラス化
原位置ガラス化
埋立廃棄物、焼却灰

-20 -
3.除去土壌等の処理の技術の一覧(既存資料における分類と本調査における分類の対比)
(1)平成 23 年度 福島環境修復有識者検討委員会による除染技術等の調査検討
①我が国の重金属等による一般環境修復技術より除去土壌等の処理の技術の一覧
我が国の重金属等による一般環境修復技術での分類
場所
環境修復技術
土 壌 汚 染 の 土壌洗浄
(表土の削り取り後
農用地
除去
の処理)
学 校 ・ 公 土 壌 汚 染 な 土壌洗浄
(表土の削り取り後
園
どの除去
の処理)

本調査での分類
対象物
技術の種類
土壌・瓦礫・下 土壌・廃棄物の減
水汚泥等
容化
土壌・瓦礫・下 土壌・廃棄物の減
水汚泥等
容化

②米国エネルギー省(DOE)の核関連施設周辺の汚染修復事例より除去土壌等の
処理の技術の一覧
DOE の核関連施設周辺の汚染修復事例での分類
技術分類
技術分類
関連施設、
個別技術
大分類
中小分類
対象
土壌修復技 専門施設処理
土壌、沈殿
仮処分場保管
術
/封じ込め
物、石、瓦礫
土壌修復技
土壌、沈殿
専門施設修復 土壌洗浄
術
物、
スラッジ
地下水修復
イオン交換
化学プロセス
汚染水
技術
(樹脂)
地下水修復
地下水
分離
汚染地下水
技術

-21 -

本調査での分類
対象物

技術の種類

土壌・瓦礫・下
保管場所の技術
水汚泥等
土壌・瓦礫・下 土壌・廃棄物の
水汚泥等
減容化
汚染水

汚染水の処理

汚染水

汚染水の処理
(2)平成 24 年度 福島環境修復有識者検討委員会による除染技術等の追加調査検討
①米国環境保護庁 EPA 汚染地の環境修復技術のガイド(2007)より除去土壌等の
処理の技術の一覧

固体
固体
固体
固体
固体
固体

固体

固体
固体

固体

固体

液体

液体

液体
液体
液体

EPA 汚染地の環境修復技術のガイドでの分類
汚染媒体
技術
土壌、選鉱くず、堆積 閉じ込め
キャッピング(覆
物、粗大ごみ
土施工など)
土壌、堆積物、粗大ご 閉じ込め
土壌凍結バリア
み、地下水
土壌、堆積物、粗大ご 閉じ込め
垂直バリア
み、地下水
土壌、堆積物、スラッ 固形化/安 セメント固形化
ジ、埋設廃棄物
定化
/安定化
土壌、堆積物、スラッ 固形化/安 化学的焼却
ジ
定化
土壌、堆積物、スラッ 化学的分離 溶媒などによる
ジ
化学的抽出
土壌、砂、ドライスラ 物理的分離 乾式土壌選別
ッジ、破砕アスファル
ト又はコンクリート
土壌、堆積物、スラリ 物理的分離 土壌洗浄
ー
物理的分離 浮遊選別
土壌、堆積物

本調査での分類
対象物
技術の種類
土壌・瓦礫・ 保管場所の
下水汚泥等
技術
土壌・瓦礫・ 保管場所の
下水汚泥等
技術
土壌・瓦礫・ 保管場所の
下水汚泥等
技術
土壌・瓦礫・ 保管場所の
下水汚泥等
技術
土壌・瓦礫・ 保管場所の
下水汚泥等
技術
土壌・瓦礫・ 保管場所の
下水汚泥等
技術
土壌・瓦礫・ 土壌・廃棄物
下水汚泥等
の減容化
土壌・瓦礫・
下水汚泥等
土壌・瓦礫・
下水汚泥等
土壌・瓦礫・
下水汚泥等

土壌・廃棄物
の減容化
土壌・廃棄物
の減容化
土壌・廃棄物
の減容化

土壌、
デブリ、
堆積物、 ガラス化
埋立廃棄物、金属、可
燃物

サイト外の処理

土壌、堆積物、スラッ
ジ
地下水、表面水、廃棄
物汚染水、液体廃棄
物、浸出液
地下水、表面水、廃棄
物汚染水、液体廃棄
物、浸出液
地下水、表面水、廃棄
物汚染水、浸出液
地下水、表面水、廃棄
物汚染水、浸出液
地下水、表面水、廃棄
物汚染水

生物学的処
理
化学的分離

ファイトレメデ
ィエーション
イオン交換

土壌・瓦礫・
下水汚泥等
汚染水

土壌・廃棄物
の減容化
汚染水の処
理

化学的分離

化学的沈殿

汚染水

汚染水の処
理

物理的分離

膜ろ過

汚染水

物理的分離

炭素吸着

汚染水

物理的分離

エアレーション

汚染水

汚染水の処
理
汚染水の処
理
汚染水の処
理

施設におけるガ
ラス化

-22 -
(2)平成 24 年度 福島環境修復有識者検討委員会による除染技術等の追加調査検討(続き)
②平成 23 年度 内閣府 除染技術実証試験事業(JAEA が実施)より除去土壌等の
処理の技術の一覧
H23 内閣府 除染技術実証試験事業での分類
除染対象物
手法
特徴
土壌
熱処理
高性能反応促進剤
土壌

分級

ポンプ分級

土壌

分級

湿式分級

土壌

化学処理

有機酸処理

下水汚泥

溶出

有機物処理

瓦礫

洗浄

摩砕洗浄

瓦礫

洗浄

ドライアイス分別

植物・牛糞減容
植物・牛糞減容
水
森林・木材
森林・木材
森林・木材

堆肥化
堆肥化
吸着・凝集
固化剥離
洗浄
洗浄

100℃以上
50~60℃
フェロシアン化鉄
セメント剥離
水洗浄・焼却
高圧洗浄・水処理

-23 -

本調査での分類
対象物
技術の種類
土壌・瓦礫・下 土壌・廃棄物の減容化
水汚泥等
土壌・瓦礫・下 土壌・廃棄物の減容化
水汚泥等
土壌・瓦礫・下 土壌・廃棄物の減容化
水汚泥等
土壌・瓦礫・下 土壌・廃棄物の減容化
水汚泥等
土壌・瓦礫・下 土壌・廃棄物の減容化
水汚泥等
土壌・瓦礫・下 土壌・廃棄物の減容化
水汚泥等
土壌・瓦礫・下 土壌・廃棄物の減容化
水汚泥等
草木等の可燃物 堆肥化
草木等の可燃物 堆肥化
汚染水
汚染水の処理
草木等の可燃物 固形化
草木等の可燃物 土壌・廃棄物の減容化
草木等の可燃物 土壌・廃棄物の減容化
(2)平成 24 年度 福島環境修復有識者検討委員会による除染技術等の調査検討(続き)
③平成 23 年度 環境省 除染技術実証試験事業より除去土壌等の処理の技術の一覧
H23 環境省 除染技術実証試験事業での分類
除染対象物
手法
特徴
土壌
分級
湿式分級、
擦りもみ洗浄
(湿
式) 濃縮残渣処理の自動化
、
土壌
分級
混気ジェットポンプ、
螺旋式
分級装置(湿式)
土壌
分級
混気ポンプ、
篩式分級
(湿式)
土壌

分級

ため池など
の底土
ため池など
の底土
有機物
有機物
有機物

凝集沈殿

本調査での分類
対象物
技術の種類
土壌・瓦礫・下 土壌 廃棄物の減容
・
水汚泥等
化
土壌・瓦礫・下 土壌 廃棄物の減容
・
水汚泥等
化
土壌・瓦礫・下 土壌 廃棄物の減容
・
水汚泥等
化
解砕・分級(乾式)、表面研 土壌・瓦礫・下 土壌 廃棄物の減容
・
磨(乾式)
水汚泥等
化
凝集沈殿(高速)
汚染水
汚染水の処理
汚染水

汚染水の処理

草木等の可燃物
草木等の可燃物
草木等の可燃物

焼却・熱処理
固形化
バイオマス

草木等の可燃物

バイオマス

草木等の可燃物

バイオマス

草木等の可燃物

バイオマス

バーク

浚渫装置、遠心分離式分級
(湿式)
減容
灰化(低温燃焼)
炭化
炭化(可搬式)
バイオマス 熱分解によるガス化・炭化、
発電、エタ 発生ガスの利用
ノール製造
バイオマス エタノール製造
(草本・木質
発電、エタ 系)
ノール製造
バイオマス ファイトレメディエーショ
発電、エタ ン、
エタノール製造
(多糖類
ノール製造 植物)・ガス化発電
バイオマス 熱分解(炭化・ガス化)、炭
発電、エタ の燃焼
ノール製造
洗浄
摩砕洗浄

草木等の可燃物

バーク

洗浄

草木等の可燃物

焼却灰

固化(超流 固化剤と外部振動による焼 焼却灰
体工法)
却灰の固化・減容化
洗浄
飛灰からの Cs 溶出、プルシ 焼却灰
アンブルーでの Cs 吸着
研削
ウェットブラスト
土壌・瓦礫・下
水汚泥等
摩砕・分級 水分固化、摩砕分級(乾式) 土壌・瓦礫・下
水汚泥等

土壌 廃棄物の減容
・
化
土壌 廃棄物の減容
・
化
固形化

有機物

有機物

有機物

焼却灰
瓦礫
瓦礫

浚渫、分級

水洗、圧縮成型

-24 -

土壌 廃棄物の減容
・
化
土壌 廃棄物の減容
・
化
土壌 廃棄物の減容
・
化
(2)平成 24 年度 福島環境修復有識者検討委員会による除染技術等の調査検討(続き)
④平成 23 年度 福島県 除染技術実証試験事業より除去土壌等の処理の技術の一覧
H23 福島県 除染技術実証試験事業での分類
除染技術
区分
その他の除 動画像及びGPSを用いた除染
-
染技術
における廃棄物等の管理技術
分級洗浄等 放射性物質汚染土壌の微粒子除 除 去 土 壌 の
減容化技術 染工法と固化不溶化技術
分離技術
分級洗浄等 新規高性能凝集剤を用いた土壌 除 去 土 壌 の
減容化技術 除染技術
分離技術
分級洗浄等 スクラビング フローテーション 除 去 土 壌 の
・
減容化技術 を用いた分級 洗浄処理による浄 分離技術
・
化・減容化技術
分級洗浄等 アトリッション分級洗浄と高性 除 去 土 壌 の
減容化技術 能フローテーションを併用した 分離技術
放射性セシウム汚染土壌の除
染・減容化技術
分級洗浄等 住宅敷地における砕石砂利及び 除 去 土 壌 の
減容化技術 砂利を含む土壌における高圧洗 分離技術
浄機を使用した分離除染技術
分級洗浄等 放射性物質用凝集剤を用いた土 除 去 土 壌 の
減容化技術 壌の減容化技術
分離技術
分級洗浄等 放射能汚染土の洗浄による除染、 除 去 土 壌 の
減容化技術 減容化技術
分離技術

本調査での分類
対象物
技術の種類
土壌・瓦礫・ 保管場所の技術
下水汚泥等
土壌・瓦礫・ 土壌・廃棄物の
下水汚泥等
減容化
土壌・瓦礫・ 土壌・廃棄物の
下水汚泥等
減容化
土壌・瓦礫・ 土壌・廃棄物の
下水汚泥等
減容化
土壌・瓦礫・ 土壌・廃棄物の
下水汚泥等
減容化

土壌・瓦礫・ 土壌・廃棄物の
下水汚泥等
減容化
土壌・瓦礫・
下水汚泥等
土壌・瓦礫・
下水汚泥等

土壌・廃棄物の
減容化
土壌・廃棄物の
減容化

⑤クリーンアップ分科会 除染技術カタログ Ver.1.0(平成 23 年 10 月 24 日)より除去土壌等の
処理の技術の一覧

No.
21
28
29
34
39
62
63
64

クリーンアップ分科会
除染技術カタログでの分類
除染の対象
除染方法(技術)
水耕田
土壌洗浄
畑地
土壌洗浄
土壌の希酸洗浄と
畑地
Cs の吸着除去
果樹園
表面水の回収と処理
森林
集水域での水処理
可燃瓦礫
-
不燃瓦礫
-
動物の死骸
-

本調査での分類
対象物
技術の種類
土壌・瓦礫・下水汚泥等 土壌・廃棄物の減容化
土壌・瓦礫・下水汚泥等 土壌・廃棄物の減容化
土壌・瓦礫・下水汚泥等 土壌・廃棄物の減容化
汚染水
汚染水
草木等の可燃物
土壌・瓦礫・下水汚泥等
草木等の可燃物

-25 -

汚染水の処理
汚染水の処理
焼却・熱処理
圧縮・破砕
焼却・熱処理
4.除去土壌の処理の技術の技術要素別の抽出
(1)土壌・瓦礫・下水汚泥等
①除去土壌の処理の技術の技術要素別の抽出/土壌・瓦礫・下水汚泥等/土壌・廃棄物の減容化
場所
農用地
学校・公園

我が国の重金属等による一般環境修復技術での分類
環境修復技術
土壌汚染の除去
土壌洗浄(表土の削り取り後の処理)
土壌汚染などの除去
土壌洗浄(表土の削り取り後の処理)

技術分類大分類
土壌修復技術

DOE の核関連施設周辺の汚染修復事例での分類
技術分類中小分類
個別技術
関連施設、対象
専門施設修復
土壌洗浄
土壌、沈殿物、スラッジ

固体
固体
固体
固体
固体

EPA 汚染地の環境修復技術のガイドでの分類
汚染媒体
技術
土壌、砂、ドライスラッジ、破砕 物理的分離
乾式土壌選別
アスファルト又はコンクリート
土壌、堆積物、スラリー
物理的分離
土壌洗浄
土壌、堆積物
物理的分離
浮遊選別
サイト外の処理施設におけるガ
土壌、デブリ、堆積物、埋立廃棄 ガラス化
物、金属、可燃物
土壌、堆積物、スラッジ

ラス化
生物学的処理

ファイトレメディエーション

除染対象物
土壌
土壌
土壌
土壌
下水汚泥
瓦礫
瓦礫

H23 内閣府 除染技術実証試験事業での分類
手法
特徴
熱処理
高性能反応促進剤
分級
ポンプ分級
分級
湿式分級
化学処理
有機酸処理
溶出
有機物処理
洗浄
摩砕洗浄
洗浄
ドライアイス分別

除染対象物
土壌
土壌
土壌
土壌
瓦礫
瓦礫

H23 環境省 除染技術実証試験事業での分類
手法
特徴
分級
湿式分級、擦りもみ洗浄(湿式)、濃縮残渣処理の自動化
分級
混気ジェットポンプ、螺旋式分級装置(湿式)
分級
混気ポンプ、篩式分級(湿式)
分級
解砕・分級(乾式)、表面研磨(乾式)
研削
ウェットブラスト
摩砕・分級
水分固化、摩砕分級(乾式)

-26 -
①除去土壌の処理の技術の技術要素別の抽出/土壌・瓦礫・下水汚泥等/土壌・廃棄物の減容化
(続き)
H23 福島県 除染技術実証試験事業での分類
除染技術
区分
分 級 洗 浄 等 放射性物質汚染土壌の微粒子除染工法と固化不溶化技 除去土壌の分離技術
減容化技術
術
分 級 洗 浄 等 新規高性能凝集剤を用いた土壌除染技術
除去土壌の分離技術
減容化技術
分 級 洗 浄 等 スクラビング・フローテーションを用いた分級・洗浄 除去土壌の分離技術
減容化技術
処理による浄化・減容化技術
分 級 洗 浄 等 アトリッション分級洗浄と高性能フローテーションを 除去土壌の分離技術
減容化技術
併用した放射性セシウム汚染土壌の除染・減容化技術
分 級 洗 浄 等 住宅敷地における砕石砂利及び砂利を含む土壌におけ 除去土壌の分離技術
減容化技術
る高圧洗浄機を使用した分離除染技術
分 級 洗 浄 等 放射性物質用凝集剤を用いた土壌の減容化技術
除去土壌の分離技術
減容化技術
分 級 洗 浄 等 放射能汚染土の洗浄による除染、減容化技術
除去土壌の分離技術
減容化技術
クリーンアップ分科会 除染技術カタログでの分類
No.
除染の対象
除染方法(技術)
21 水耕田
土壌洗浄
28 畑地
土壌洗浄
29 畑地
土壌の希酸洗浄と Cs の吸着除去

②除去土壌の処理の技術の技術要素別の抽出/土壌・瓦礫・下水汚泥等/圧縮・破砕
クリーンアップ分科会 除染技術カタログでの分類
No.
除染の対象
除染方法(技術)
63 不燃瓦礫
-

③除去土壌の処理の技術の技術要素別の抽出/土壌・瓦礫・下水汚泥等/保管場所の技術
技術分類大分類
土壌修復技術

DOE の核関連施設周辺の汚染修復事例での分類
技術分類中小分類
個別技術
関連施設、対象
専門施設処理/封じ込め 仮処分場保管
土壌、沈殿物、石、瓦礫

-27 -
③除去土壌の処理の技術の技術要素別の抽出/土壌・瓦礫・下水汚泥等/保管場所の技術
(続き)
EPA

汚染地の環境修復技術のガイドでの分類

汚染媒体
固体
固体
固体
固体
固体
固体

技術

土壌、選鉱くず、堆積物、粗大ごみ
土壌、堆積物、粗大ごみ、地下水
土壌、堆積物、粗大ごみ、地下水
土壌、堆積物、スラッジ、埋設廃棄物
土壌、堆積物、スラッジ
土壌、堆積物、スラッジ

閉じ込め
閉じ込め
閉じ込め
固形化/安定化
固形化/安定化
化学的分離

キャッピング
(覆土施工など)
土壌凍結バリア
垂直バリア
セメント固形化/安定化
化学的焼却
溶媒などによる化学的抽出

H23 福島県 除染技術実証試験事業での分類
除染技術
動画像及びGPSを用いた除染における廃棄物等の管理技術

その他の除染技術

区分
-

(2)草木等の可燃物
①除去土壌の処理の技術の技術要素別の抽出/草木等の可燃物/土壌・廃棄物の減容化
除染対象物
森林・木材
森林・木材

H23 内閣府 除染技術実証試験事業での分類
手法
特徴
洗浄
水洗浄・焼却
洗浄
高圧洗浄・水処理

除染対象物
バーク
バーク

H23 環境省 除染技術実証試験事業での分類
手法
特徴
洗浄
摩砕洗浄
洗浄
水洗、圧縮成型

②除去土壌の処理の技術の技術要素別の抽出/草木等の可燃物/焼却・熱処理
除染対象物
有機物

H23 環境省 除染技術実証試験事業での分類
手法
特徴
減容
灰化(低温燃焼)

クリーンアップ分科会 除染技術カタログでの分類
No.
除染の対象
除染方法(技術)
62 可燃瓦礫
-
64 動物の死骸
-

-28 -
③除去土壌の処理の技術の技術要素別の抽出/草木等の可燃物/堆肥化
除染対象物
植物・牛糞減容
植物・牛糞減容

H23 内閣府 除染技術実証試験事業での分類
手法
特徴
堆肥化
100℃以上
堆肥化
50~60℃

④除去土壌の処理の技術の技術要素別の抽出/草木等の可燃物/バイオマス
H23 環境省 除染技術実証試験事業での分類
除染対象物
手法
特徴
有機物
バイオマス発電、エタノール製造 熱分解によるガス化・炭化、発生ガスの利用
有機物
バイオマス発電、エタノール製造 エタノール製造(草本・木質系)
有機物
バイオマス発電、エタノール製造 ファイトレメディエーション、エタノール製
造(多糖類植物)・ガス化発電
有機物
バイオマス発電、エタノール製造 熱分解(炭化・ガス化)、炭の燃焼
⑤除去土壌の処理の技術の技術要素別の抽出/草木等の可燃物/固形化
除染対象物
森林・木材

H23 内閣府 除染技術実証試験事業での分類
手法
特徴
固化剥離
セメント剥離

除染対象物
有機物

H23 環境省 除染技術実証試験事業での分類
手法
特徴
炭化
炭化(可搬式)

(3)焼却灰
①除去土壌の処理の技術の技術要素別の抽出/焼却灰/土壌・廃棄物の減容化
除染対象物
焼却灰

H23 環境省 除染技術実証試験事業での分類
手法
特徴
洗浄
飛灰からの Cs 溶出、プルシアンブルーでの Cs 吸着
②除去土壌の処理の技術の技術要素別の抽出/焼却灰/固形化

除染対象物
焼却灰

H23 環境省 除染技術実証試験事業での分類
手法
特徴
固化(超流体工法) 固化剤と外部振動による焼却灰の固化・減容化

-29 -
(4)汚染水
①除去土壌の処理の技術の技術要素別の抽出/汚染水/汚染水の処理
技術分類大分類
地下水修復技術
地下水修復技術

DOE の核関連施設周辺の汚染修復事例での分類
技術分類中小分類
個別技術
関連施設、対象
化学プロセス
イオン交換(樹脂)
汚染水
地下水
分離
汚染地下水

液体

EPA 汚染地の環境修復技術のガイドでの分類
汚染媒体
技術
化学的分離
イオン交換
地下水、表面水、廃棄物汚染水、液体廃棄物、浸出液

液体
液体
液体

地下水、表面水、廃棄物汚染水、液体廃棄物、浸出液
地下水、表面水、廃棄物汚染水、浸出液
地下水、表面水、廃棄物汚染水、浸出液

液体

地下水、表面水、廃棄物汚染水

化学的分離
物理的分離
物理的分離
物理的分離

水

H23 内閣府 除染技術実証試験事業での分類
手法
特徴
吸着・凝集
フェロシアン化鉄

除染対象物
ため池などの底土
ため池などの底土

化学的沈殿
膜ろ過
炭素吸着
エアレーシ
ョン

H23 環境省 除染技術実証試験事業での分類
手法
特徴
凝集沈殿
凝集沈殿(高速)
浚渫、分級
浚渫装置、遠心分離式分級(湿式)

除染対象物

クリーンアップ分科会 除染技術カタログでの分類
No.
除染の対象
除染方法(技術)
34 果樹園
表面水の回収と処理
39 森林
集水域での水処理

以上

-30 -
添付資料Ⅰ‐2

調査Ⅰ 安全かつ合理的な環境修復技術の調査・検討
(2) 有望な環境修復技術の評価・検討
(3) 修復によって発生する除去土壌等の処理と減容化の検討

平成 24 年度 第4回福島環境修復有識者検討委員会
提示資料
(2) 修復によって発生する除去土壌等の処理と減容化の検討
①環境修復に係る安全確保の考え方
環境中の放射性物質による被ばく線量を下げるための方法(除染の技術)
環境省 除染情報サイト 除染についての基礎情報 除染の方法と必要性について
http://josen.env.go.jp/about/method_necessity.html

外部被ばくの低減

内部被ばくの低減
吸入

原位置での
被ばく低減

経口摂取

除去後の保管場所
の安全確保
飛散防止

閉じ込め/移行抑制

Ⅰ-(2)-①

②環境修復技術の分類
環境修復技術の分類

環境修復の対象
農用地
・除去土壌の発生量大
・農業生産の再開を可能
とする除染が必要
学校・公園
・子どもの生活空間で優
先的に除染

環境修復の方法
取り除く
(除去)

建物
家屋
道路・駐車場
水域

除染対象
のモノに
応じた技
術の整理

生活用品

森林
・面積が広大
・林縁から20mより内側
の除染方法が未決定

核関連の
専門施設

原位置での
被ばく低減
・外部被ばくの低減
-遮る(遮蔽)
-遠ざける
・内部被ばくの低減
-飛散防止
-閉じ込め
-移行抑制
自然減衰

・米国の実績

モニタリング

改行位置

H23と同様に
詳細検討の対象

Ⅰ-(2)-②

-1 -
③環境修復技術の評価の考え方
安全性

合理性

除染対象の
除染後の安全性

除染工程
除染モデル事業
三大要求品質

地下水移行

速さ
・1日に1施工班が
除染できるエリア

・井戸水飲用
・水源の汚染
・地表土壌の汚染
除染対象

除染時の
物量の抑制

きれいさ
・低減率
(表面汚染密度、
空間線量率)

無駄の無さ

土地利用
・農作物摂取
・建設工事
・居住

・剥ぎ取り、切削の精度
(除去物発生量の抑制)
・後戻り(二次汚染)の無さ

環境修復の方法
原位置での
被ばく低減

原位置での
被ばく低減

・内部被ばくの低減
-飛散防止
-閉じ込め
-移行抑制

取り除く
(除去)

・外部被ばくの低減
-遮る(遮蔽)
-遠ざける

除去後の保管場所
の安全性・合理性
の検討が必要
※(3)で検討

④デジションツリー方式による農用地
の環境修復技術の選定例
凡例

水田
畑

Ⅰ-(2)-③

着色部
有望な環境修復技術

移
組

深耕

行
減

比較的低濃度

み
わ

土地利用
用途

畑

水田

低
せ

土壌除去後の処理が高コスト

合
栽
培

反転耕

技
術

耕起あり
比較的高濃度

農用地

表土の削り取り

農
業
生
産

耕起なし

休耕田
あり

避難区域

休耕田
なし

を

土壌の入換え
(休耕田の活用)
天地返し
(局地反転深耕)

再
開
で

比較的
低濃度

立ち入り禁止

き
る
条
件

避難解除後、
または立ち入り禁止
のまま除染を実施

を
水による土壌撹
拌・除去(水田)

回
復

Ⅰ-(2)-④

-2 -
⑤農用地の有望な環境修復技術の抽出例

赤字:有望な環境修復技術

「取り除く(除去)」に該当する環境修復技術
・表土の削り取りが基本。
→表面固化剤の散布との併用も考えられる。
・水田では、荒かき(水による土壌撹拌・除去)も考えられる。
・ファイトレメディエーションは即効的な効果は期待できないが、休耕田
などで長期的に取り組むことが考えられる(現時点では予備的な扱い)。
「原位置での被ばく低減」に該当する環境修復技術
・天地返し(複数の方法)、反転耕、深耕が基本。
・補助的な技術として移行低減栽培技術がある。
その他
・耕起の有無で有効な技術が変わる。
・農水省の手引きでは、作土層で5,000Bq/kg超は「取り除く(除去)」、
それ以下は「原位置での被ばく低減」が基本。
・昨年度に提案した休耕田の措置は、現状では取り上げられていないが、
本調査では引き続き提案する。ただし、特措法で認められた方法と同等
以上の効果があることの説明が必要。
・避難区域は立ち入り禁止のため、耕作は行われていないが、農業生産の
再開を目途として除染を行うのが基本。
Ⅰ-(2)-⑤

⑥農用地の環境修復技術の評価例
環境修復技術

取り除く(除去)

原位置での被ばく低減

表土の
削り取り

水による土
壌撹拌・除
去(水田)

ハンマーナイフ
モデル事業

トラクター
CUP除染技
術カタログ

表土の削り
取りと同じ

バックホウ

バックホウ
モデル事業

反転耕:
トラクタ+プラウ
モデル事業

バリケード等

きれいさ
低減率

70%程度
モデル事業

Cs濃度
50%低減/回
CUP除染技
術カタログ

表土の削り
取りと同じ

概念的には
天地返しの
場合と同じ

約65%
モデル事業

65-80%
モデル事業

離隔距離
による

地下水
移行

汚染物除去

汚染物除去

汚染物除去

調査Ⅱ・Ⅲで
検討

調査Ⅱ・Ⅲ
で検討

調査Ⅱ・Ⅲ
で検討

ウェザリン
グで移行

土地利
用

汚染物除去

汚染物除去

汚染物除去

調査Ⅱ・Ⅲ
で検討

調査Ⅱ・Ⅲ
で検討

調査Ⅱ・Ⅲ
で検討

土地利用
しない

速さ

700m2/日
モデル事業

不明

表土の削り取り+仮置場で保
管の場合よりは速い

300m2/日
モデル事業

1,000m2/日
モデル事業

最も速い

無駄の
無さ

余掘りなし
二次汚染なし
モデル事業

代かき後の
濁水処理が
必要

除去土壌、廃棄物は、休耕
田で受け入れないものに限
定

除去土壌、
廃棄物は発
生しない

除去土壌、廃
棄物は発生し
ない

除去土壌、
廃棄物は
発生しない

(2)で検討

(2)で検討

休耕田側で検討

除去土壌、
廃棄物は発
生しない

除去土壌、廃
棄物は発生し
ない

除去土壌、
廃棄物は
発生しない

評価項目

具体的な技術

除
安
染
全
対
性
象

合理性

除去後の保管場所
の安全性・合理性

土壌の入れ替え
農用地側

休耕田側

天地返し
(+移行低減
栽培技術)

反転耕・深耕
(+移行低減
栽培技術)

立ち入り
禁止

Ⅰ-(2)-⑥

-3 -
⑦デジションツリー方式による学校・公園等
公共施設の環境修復技術の選定例
凡例
土地利用
用途

着色部
有望な環境修復技術

土壌の除去後
土壌洗浄

表土の削り取り

比較的
高線量

芝生の剥ぎ取り

仮置場

子どもの生活空間
であることを考慮

学校・公園

比較的
低線量

天地返し(入換)

地盤高さを高くできる場
合(砂場は除く)

覆土

改行位置
PPT をはる位置→
Ⅰ-(2)-⑦

⑧学校・公園等公共施設の環境修復技術の抽出例

赤字:有望な環境修復技術

「取り除く(除去)」に該当する環境修復技術
・表土の削り取りと芝生の剥ぎ取りが基本。
・比較的平坦な地形が想定され、薄層土壌の削り取りが可能と考えられる。
「原位置での被ばく低減」に該当する環境修復技術
・天地返し(バックホウでの上下層の土壌入換え)が基本。
・昨年度に提案した覆土は、現状では取り上げられていないが、本調査で
は引き続き提案する。
・農作物に対する配慮(栽培、移行)が必要な農用地の技術とは異なる。
その他
・子どもの生活空間であるため、比較的低線量の区域でも表土の削り取り
が採用される傾向にあると考えられる。
・グラウンド、芝生のほか、舗装面、建物、水域など除染対象のモノに応
じた環境修復技術(別途整理)が必要。
Ⅰ-(2)-⑧

-4 -
⑨学校・公園等公共施設の環境修復技術の評価例
環境修復技術

取り除く(除去)

原位置での被ばく低減

表土の削り取り (+ 芝生の剥ぎ取り)

評価項目

天地返し

ハンマーナイフモア
+スイーパー
モデル事業

路面切削機

モーターグレーダー

バックホウ

モデル事業

モデル事業

モデル事業

90%程度

80%(低線量域)
90%(中高線量域)
モデル事業

85%程度

モデル事業

80%(低線量域)
90%(中高線量域)
モデル事業

地下水移行

汚染物除去

汚染物除去

土地利用

汚染物除去

速さ

無駄の無さ

具体的な技術

除
染
対
象

合理性

除去後の保管場所の
改行位置
安全性・合理性

バックホウ

モデル事業

覆土30cmで98%
(中高線領域)
モデル事業

汚染物除去

調査Ⅱ・Ⅲ
で検討

天地返しの場合と
考え方は同様

汚染物除去

汚染物除去

調査Ⅱ・Ⅲで
検討

天地返しの場合と
考え方は同様

300m2/日
モデル事業

1,500m2/日
モデル事業

1,000m2/日
モデル事業

300m2/日
モデル事業

天地返しより
速い

余掘りなし
二次汚染
:ほとんどなし
モデル事業

3cm以下制御困難
二次汚染
:ほとんどなし
モデル事業

2cm以下制御困難
二次汚染
:多少あり
モデル事業

除去土壌、廃棄
物は発生しない

除去土壌、廃棄
物は発生しない

(3)で検討

(3)で検討

(3)で検討

除去土壌、廃棄
物は発生しない

除去土壌、廃棄
物は発生しない

きれいさ
安
全
性

覆土

PPT をはる位置→
Ⅰ-(2)-⑨

⑩デジションツリー方式による森林の環境修復技術の選定
凡例

土地利用
用途

林縁から20m程度の
範囲で森林の汚染の除去
(落葉・腐葉土・表土除去)

住居、農用地、
河川等の近傍
放射性物質の長期
的な動態把握で
移行状況を確認

森林

森林の保全
の観点

間伐・皆伐

森林除染の区域の境界付近
や森林内の水みちなど

林縁から
20mより
内側

着色部
有望な環境修復技術

常緑樹林では枝打ち、伐採を含む

汚染の流出防止
(農用地等への汚染の拡大防止)

比較的
高線量

立ち入り制限

比較的
低線量

林産物の摂取制限

Ⅰ-(2)-⑩

-5 -
⑪森林の有望な環境修復技術の抽出

赤字:有望な環境修復技術

「取り除く(除去)」に該当する環境修復技術
・住居等近隣の森林である林縁から20m程度の範囲で森林の汚染の除去
(落葉・腐葉土・表土除去)が基本。
・落葉樹林と常緑樹林では有効な技術が異なる。
→森林の汚染の除去は両者で有効、枝打ち、伐採は常緑樹林で有効
「原位置での被ばく低減」に該当する環境修復技術
・放射性物質の長期的な動態について把握することが重要。
→汚染の流出防止(農用地等への汚染の拡大防止)の技術(固定化材の使
用等)が必要
※固定化材については、周辺環境への悪影響がないことの確認が必要
※水域等へ流入した汚染物の除去との組み合わせも考えられる。
・林縁から20mより内側は面積が広大で、立ち入り制限や林産物の摂取制
限の措置で対応することが考えられる。
その他
改行位置
・除染の観点のほかに森林の保全の観点から間伐、皆伐が必要。
PPT をはる位置→
・主な被ばく者として近隣住民、林業やレジャーでの入林者が考えられる。
Ⅰ-(2)-⑪

⑫森林の環境修復技術の評価例
環境修復技術

取り除く(除去)

原位置での被ばく低減

評価項目

森林の汚染の除去
(林縁から20m程度の範囲で
落葉・腐葉土・表土除去)

汚染の流出防止
(農用地等への汚染
の拡大防止)

具体的な技術

人力、バックホウ
モデル事業

表土流出防止工
林野庁 技術指針
(H24.4)

バリケードなど

立て看板など

きれいさ

放射性物質の比率 50%
除去率 80%
低減率 80%×50%=40%
モデル事業

外部被ばくを低減す
る方策ではない

離隔距離と時間制
限による

外部被ばくを低減す
る方策ではない

地下水移行

汚染物除去

核種移行の評価が
必要

ウェザリングで移行

林産物への移行
(摂取制限をとるた
め評価は不要)

土地利用

汚染物除去

入林者の被ばく評価
が必要

土地利用を制限

土地利用を制限

速さ

300m2/日
モデル事業

不明

速い

速い

無駄の無さ

除去で不燃物が発生
二次汚染なし
モデル事業

水域に汚染物が流
入する場合は除去
が必要

除去土壌、廃棄物は
発生しない

除去土壌、廃棄物は
発生しない

除去後に可燃物を分別し、
焼却で減容化

水域での除去物は
土壌と同様の扱い

除去土壌、廃棄物は
発生しない

除去土壌、廃棄物は
発生しない

安
全
性

除
染
対
象

合理性

除去後の保管場所の
安全性・合理性

林産物の
摂取制限

立ち入り制限

Ⅰ-(2)-⑫

-6 -
(3) 修復によって発生する除去土壌等の処理と減容化の検討
①除去土壌等の処理技術の分類

除去土壌等の処理の技術

対象物
土壌・瓦礫・
下水汚泥等

詳細
検討

草木等の
可燃物

技術の種類
土壌・廃棄物
の減容化

保管場所
の技術

圧縮・破砕

・仮置場
・中間貯蔵施設
・除去土壌等の
管理

焼却・熱処理
焼却灰

汚染水

改行位置

堆肥化
バイオマス

処理技術

固形化

PPT をはる位置→
汚染水の処理

Ⅰ-(3)-①

②除去土壌の減容化方策の検討手順
・除去土壌の発生量の推定
↓
・除去土壌の濃度の時系列での変化予測
↓
・除去土壌の減容化の方策の検討
方策1:低濃度汚染地域の土壌は除去しないで、安全
評価及びモニタリング継続により減衰管理
方策2:低濃度汚染地域において既に除染を実施し、発生し
た除去土壌を現場保管あるいは仮置場保管を実施
している場合は、極力その保管を継続し、中間貯
蔵・最終処分の負荷を軽減する
方策3:安全評価等により、方策1,2では周辺住民の安全
性が確保できないと予想される汚染地域について
は、汚染土壌等を除去し、その減容化処理を実施
↓
・方策3について、減容化を行うタイミングや様々な減容化
方法のケーススタディを行い、コスト比較を行う
↓
安全かつ合理的な除去土壌等の減容化方策を選定する Ⅰ-(3)-②

-7 -
③除去土壌・廃棄物の量の試算(環境省)
ロードマップ1)

環境省

土壌・汚泥で約1,600万~4,100万m3

単位:万m3

発生量が少ないケース

発生量が多いケース

追加被ばく線量が比較的高い地域について、生活圏・生産圏を優先して表土のは
ぎ取り、道路側溝等の清掃、森林の枝打ち及び落葉除去等の除染を行い、追加
被ばく線量が比較的低い地域について、局所的に放射線量の高い箇所の除染を
行うとともに、子どもの生活環境における表土のはぎ取りを想定して試算した場合

左のケースに加え、追加被ばく線量が年間20ミリシーベルト以上の地域について、
非生活圏の森林(保全すべき地域を除く)についても枝打ち及び落葉除去等の除
染を行い、追加被ばく線量が比較的低い地域について、さらに追加的な除染とし
て土壌のはぎとりをある程度行うと想定して試算した場合

土壌・汚泥(不燃物)

草木(可燃物)の焼却後

土壌・汚泥(不燃物)

草木(可燃物)の焼却後

1,450(約1,500)

約10

2,730(約2,800)

約30

福島県以外

約140

不明(無視小)

約1,300

不明(無視小)

小計

1,590(約1,640)

約10

4,030(約4,100)

約30

福島県

除染の対象となる土地:森林及び農地は5mSv/年以上、その他は1mSv/年以上

注1)環境省 東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う放射性物質による環境汚染の対策において
必要な中間貯蔵施設等の基本的考え方(資料1)除染に伴って生じる除去土壌等の試算について
(平成23年10月29日)
検討会資料2)

環境省

土壌・汚泥で約2,000万m3

単位:万m3

土壌(不燃物)

汚泥(不燃物)

草木(可燃物)

農用地

建物用地

学校・公園等

幹線交通用地

スポット除染

森林*

20mSv/年以上

438.7

19.3

24.5

1.7

-

100% 266.2

5~20mSv/年

1,303.8

83.1

88.3

3.3

-

100% 609.6

1~5mSv/年

-

-

-

-

39.9

1,957.7

小計

-

44.9

100% 875.8
* 森林は、他に10%、
50%の量も算定

注2)環境省 第2回環境回復検討会 資料7 除染等の措置に伴って生じる
土壌等の推定について(平成23年9月27日)

Ⅰ(3)③

④放射性セシウムの減衰と空間線量率の低減の関係
100

百分率( 0年:H23.4.1)を起点

平成24年から平
成57年までの
33年間(3年間
+30年間)にお
ける減衰
↓

放射性セシウム濃度

90

空間線量率

A

80

・物理的減衰のみを考慮、半減期
Cs-137:30.17年 Cs-134:2.06年
・起点で濃度比 Cs-137:Cs-134=1:1
・空間線量率への寄与率
Cs-137:Cs-134=0.27:0.73

70
60
50
40
30

仮置場

20

中間貯蔵施設

10
0
0

5

10

15

20

25

30

B/Aの比率
・濃度:0.26
B
=23/88
・空間線量率
:0.15=
12.4/83.3

35

年

H24.1.1 H27.1.1

H57.1.1

H23.4.1

H24.1.1
H25.1.1
H26.1.1
H27.1.1
H57.1.1
特措法施行
中間貯蔵終了、
事故発生直後
A
仮置場
仮置場
中間貯蔵開始
B
仮置場開始
最終処分
放射性セシウム濃度(百分率)
100.0
88.0
75.8
66.8
60.0
23.0
空間線量率(百分率)
100.0
83.3
66.4
54.3
45.4
12.4
Cs-134/Cs-137(濃度比)
1.000
0.790
0.578
0.422
0.309
0.000
時期

Ⅰ-(3)-④

-8 -
⑤この調査検討における除去土壌の発生量の想定
除染特別地域
福島県内

避難指示解除準備区域

居住制限区域

除染実施区域

ホットスポット
or
減容化後の
高濃度残渣等

帰還困難区域

特定避難勧奨地点

-

福島県外

除染実施区域

-

-

-

除去土壌の想定量(万m3)
トータルで4,100万m3と想定

福島県内 800
福島県外1,300
小 計 2,100

1,500

250

250

除去土壌の減容
化の状況次第

除去土壌の主な内訳

建物用地
学校・公園等

主として
農用地

主として
農用地

主として
農用地

汚泥
高濃度残渣等

空間線量率
(mSv/y)

1~5

5~20
(5~16)

20~50
(16~43)

50~
(43)~

-

濃度
(Bq/kg)

1.2千~8千

8千~3万

3万~10万

10万~

-

空間線量率
(mSv/y)

0.15~1
(0.15~0.75)

1~3
(0.75~2.4)

3~7.5
(2.4~6.5)

7.5~
(6.5)~

-

濃度
(Bq/kg)

0.3千~3千
(0.26千~2千)

3千~8千
(2千~8千)

8千~3万

3万~

-

特措法施行時
改行位置
H24.1.1

PPT をはる位置→
中間貯蔵の開始
から30年後
H57.1.1

数値の2段書きは、上段:区域指定に対応した丸めた値、下段:計算上のより正確な値

Ⅰ-(3)-⑤

⑥減容化方策を実施しない場合の除去土壌中の放射性
セシウムの減衰による経時変化と保管量の関係
元汚染地の空間線量率(mSv/y)

1

5
建物用地
学校・公園等

除染による除去土壌の発生

土壌中のCs濃度(Bq/kg)

3千

20
主として
農用地

8千

50
主として
農用地

3万

ホットスポット
高濃度残渣等
主として
農用地

10万

福島県外

1,300

特措法施行時
H24.1.1

1,500

土量(万m3)

800

250

福島県内
(右記も含む)

中間貯蔵の開始から
30年後 H57.1.1

250

1,300

土量(万m3)

800
福島県外:1,300万m3
既設の管理型処分場に
最終処分

1,500
3千

250

250
8千

-9 -

3万

10万

福島県内
2,800万m3
を中間貯蔵
開始から30
年以内に
福島県外に
最終処分

Ⅰ-(3)-⑥
⑦減容化方策Ⅰ(除去土壌の発生を抑制)を採用した場合
の土壌取扱い量の変化
対象

着眼点
除染の時点で、下図①の
8千Bq/kg以下の低濃度の
汚染土壌をあえて除去する
必要はないのではないか

現状の扱い

減容化方策Ⅰ

除染の時点で
8千Bq/kg以下

除去する場合は、現場保管
又は仮置場で保管後、福島
県内は中間貯蔵を経て最終
処分、福島県外では既存の
管理型処分場で最終処分

「天地返し」や「土壌
の入れ替え」に変更
し、できるだけ除去土
壌を発生させない

現状でも「反転耕、深耕など」
が基本で除去土壌の発生は
少ない

可能な限り「天地返
し」などを採用し、除
去土壌の発生を抑制

建物用地
学校・公園等
同上
農用地

安全評価
汚染土壌を
現地に残す
場合の安全
性の確認が
重要になる
↓
(調査Ⅱ、Ⅲ)

課題と対応案
・既に現場保管されている土壌は、上表
の「現状の扱い」となる懸念がある。
→対応案
流出防止措置やモニタリングを加味し、
「天地返し」又は「土壌の入れ替え」
と同等の扱いが可能になるように変更
注:土壌の入れ替え」は特措法の対象外
・汚染土壌を地域に残存させることに対
し、住民・農民の理解を得る必要がある。
→対応案
残存箇所の線量評価のモデルケース
(例:本調査の調査Ⅱ、Ⅲ)による評価
結果を活用して、丁寧に説明、理解を得る

Ⅰ-(3)-⑦

⑧減容化方策Ⅱ(低汚染土壌の現場保管等の継続)を採用
した場合の土壌取扱い量の軽減効果
着眼点
中間貯蔵期間中における物理
的減衰で8千Bq/kg以下にな
ると期待される下図②の低濃
度汚染土壌は、現場保管等を
継続し、中間貯蔵施設へ搬入
しなくてもよいのではないか。
搬入する場合でも最終処分を
行う必要はないのではないか

対象
除染の時点で
8千~3万Bq/kg
主として
農用地

現状の扱い

減容化の方策

除去する場合は、現場保管
又は仮置場で保管後、福
島県内のものは中間貯蔵
を経て最終処分する。

本検討

現場保管あるいは
中間貯蔵施設にお
いて約30年間の減
衰管理により、福
島県外で最終処分
する対象から除外
し、処分量を軽減

現場保管・仮置
場保管の安全性
の検討
(調査Ⅱ、Ⅲ)

課題と対応案

約30年間の中間
貯蔵期間中には
8千~3万Bq/kgは
約2千~8千Bq/kg
に減衰する

・中間貯蔵の対象物を、福島県外で最終
処分とする法制化の検討が行われてお
り、その方向性に反するのでは?
→対応案
減衰管理*を除去土壌の減容化の一手
法と考え、中間貯蔵施設の廃止や跡地
利用のスキームの中で対応
全ての除去土壌を福島県外で最終処分
を前提としても、当該カテゴリーを区
分しておくことで扱いの軽減が可能
*減衰管理:指定廃棄物の最終処分場で
の第1監視期間、第2監視期間が参考

* 環境省 第14回災害廃棄物安全評価検討会 資料4 指定廃棄物
の最終処分場等の構造に関する考え方について 平成24年8月20日

-10 -

Ⅰ-(3)-⑧
⑨減衰管理のベースとなる指定廃棄物の最終処分場
の監視・モニタリングの考え方
第1監視期間

第2監視期間

廃棄物の放射性セシウム濃度
が8,000Bq/kg以下となれば通
常の廃棄物として処分すること
ができるとの考え方に基づき、
本処分場において処分される
廃棄物の放射性セシウム平均
濃度が8,000Bq/kg以下まで減
衰すると考えられるまでの期間

廃棄物の放射性セシウム濃度
が8,000Bq/kg以下まで減衰す
ると考えられる時点以降の期間
で、コンクリートの寿命により強
度、止水性が低下した状態と
なった後も放射性物質の漏えい
を防止できるよう、外周および底
部の管理点検廊をベントナイト
混合土で充填

左記の監視・モニタリングに加
え、必要に応じてコンクリートを
抜き取り健全性の確認を行い、
コンクリートのひび割れ点検、
劣化診断を行い、適宜補修を
行いながら管理

地下水及び敷地境界における空
間線量については、十分な安全
性が確保されるまで長期間にわ
たりモニタリングを継続

施設供用中(埋立
中)
期間の
説明

-

監視・
モニタ
リング

管理点検廊から直接
目視により外周仕切
り設備の健全性を監
視・モニタリング計画
に沿ったモニタリング
を実施

環境省 第14回災害廃棄物安全評価検討会 資料4 指定廃棄物の最終処分場等
の構造に関する考え方について(H24.8.20)を表に整理

Ⅰ-(3)-⑨

⑩減容化方策Ⅲ(低汚染土壌の現場保管等の継続)を採用
した場合の土壌取扱い量の軽減効果
着眼点
除去土壌の減容化処理により、
中間貯蔵後に福島県外で最終
処分しなければならない廃棄
物量の軽減を図る

対象

現状の扱い

減容化の方策

除染の時点で
3万Bq/kg以上

除去する場合は、現場保管
又は仮置場で保管後、福島
県内は中間貯蔵を経て最終
処分、福島県外は該当なし

「除去土壌の減容化
処理」により、処理後
の低濃度側の土壌を
福島県外で最終処分
の対象から除外

主として
農用地

本検討
除去土壌の
減容化の検
討
(調査Ⅰ)

課題と対応案
・左図③④の除去土壌を減容化処
理する場合に、処理コストに加え、
処理後の低濃度側の土壌等につい
ても濃度次第では、その扱いにも
相応のコストがかかる懸念がある
→対応案
減容化処理のケーススタディを
行い、安全性の確保とコスト低減
効果を期待できるケースに限り減
容化処理を実施
Ⅰ-(3)-⑩

-11 -
⑪除去土壌の減容化処理のケーススタディの考え方
除去土壌等

なし

あり

減容化

減容化工法は、一般に、
高コストになるほど除
染率、減容率が向上

減容化
保管のみ

保管等

保管等

発生のままの
除去土壌等

低濃度残渣

高濃度土壌

除去土壌、高濃度残渣、低濃度土壌に対する保管や最終
処分の方法が全く同一の場合、減容化のメリットはない

減容化工法のタイプご
とに、減容化前後の濃
度、物量を試算

両者の組み合わせを
シミュレーション
合理的な除去土壌の減
容化処理の工法を抽出

土壌の濃度区分値を仮設定し、保管等の方法を変化

Ⅰ-(3)-⑪

⑫除去土壌の減容化処理のケーススタディの事例Ⅰ
濃度区分値

目標設定

減容化工法・条件

濃度(Bq/kg)

②の土壌の濃度上限値(特措法施行時で3万Bq/kg)
③の土壌(3万~10万Bq/kg)を濃度区分値以下(低濃度側)
標準的な分級・洗浄法により、10万Bq/kgの保管土壌の
80%を減容化処理し、除染率は70%(低濃度側のCs濃度は
3万Bq/kg)、減容率は70%を達成できると想定する。

②

3万

③

10万

250

特措法施行時
H24.1.1

200

土量(万m3)

50

減容化後

土量(万m3)

140
低濃度土壌

60
高濃度残渣

除染率 70%
=(10万-3万)/10万×100%

減容化の対象外
減容率 70%
=(200γ-60γ)
/200γ×100
γ:単位体積重量
この事例では、濃度3~10万Bq/kg,
土量250万㎥の除去土壌の内、200
万㎥を60万㎥までに減容化し、減容化
できない50万㎥と合わせると約110万
㎥が最終処分対象となり、処分量を
56%に抑制できることになる。

Ⅰ-(3)-⑫

-12 -
⑬除去土壌の減容化処理のケーススタディⅡ
②の土壌の濃度上限値(特措法施行時で3万Bq/kg)

濃度区分値

④の土壌(10万Bq/kg超)を濃度区分値以下(低濃度側)

目標設定

標準的な熱・化学処理法(コストは高いが高減容比が得られる)
除染率95%、減容率95%、対象土量の80%を減容化と想定

減容化工法

3万

濃度(Bq/kg)

10万

減容化の
対象外

特措法施行時
H24.1.1

50

土量(万m3)

上限:60万
250
200

50万㎥
+10万㎥
高濃度残渣 =60万㎥

減容化後

約1/4の
廃棄物量
に抑制し
て最終
処分場へ

10

190

土量(万m3)

減容率 95%
=(200γ-10γ)/200γ×100
ここに、γ:単位体積重量

低濃度土壌

除染率 95%
=(60万-3万)/60万×100%

Ⅰ-(3)-⑬

⑭減容化処理のコスト比較(ケーススタディⅠ③の土壌 VS
ケーススタディⅡ ④の土壌を減容化した場合の試算例)
ΔTC/㎥
(万円)

(トータルコスト差)

③

傾き:
0.70
-1.3
-5.0

・濃度区分値が3万Bq/kg(特措法施行時)の場合
③(分級・洗浄法)は、ΔUCが2万円以上/m3、
④(熱・化学処理法)は、ΔUCが6万円以上/m3
で、減容化するコストメリットあり
・ΔUCが15万円以下/m3の場合、③の方が有利
ΔUCがより大きい場合は、④の方が有利

減容化あり
が有利

1.8
6

④

傾き:
0.95

5.26
減容化なし
が有利

14.8

ΔUC/㎥(万円)
(保管等のコスト差)

ケーススタディ③

ケーススタディ④

濃度区分値

②の土壌の濃度の上限値
(特措法施行時で3万Bq/kg)

②の土壌の濃度の上限値
(特措法施行時で3万Bq/kg)

目標設定

③の土壌(3万~10万Bq/kg)
を濃度区分値以下(低濃度側)

④の土壌(10万Bq/kg~)
を濃度区分値以下(低濃度側)

減容化処理の工法

標準的な分級・洗浄法

標準的な熱・化学処理法

除染率 / 減容率(R)

0.7 (70%)、0.7 (70%)

0.95 (95%)、0.95 (95%)

単価(RC/㎥)の減容化工法

2万円/t (1.3万円/m3)
(粘性土で γ:1.5t/m3と想定)

5万円+α(2.5万円)/t ( 5万円/m3)
(粘性土で γ:1.5t/m3と想定)

ΔTC/㎥=0(減容化の有無
でコスト差なし)

ΔUC(濃度区分値を境とした保管等のコスト差)
=RC/R=1.3/0.7=1.86万円/m3

ΔUC(減容化なしと低濃度土壌のコスト差)
=RC/R=5/0.95=5.26万円/m3

Ⅰ-(3)-⑭

-13 -
⑮除去土壌の減容化処理工法の比較〔除染対象物:土壌(1)〕
手法
特徴
除染率
分級・ ボールミル・ドラムウォッシャ 87.8~91.7%
※しきい値 8,000Bq/kg
洗浄
湿 式分級 、擦りもみ洗浄(湿 原土濃度約15,000~26,000Bq/kg→
洗浄砂2,100~2,800Bq/kg、
式)、濃縮残渣処理の自動化
濃縮土35,000~88,000Bq/kg、
混気ジェットポンプ、螺旋式分 更地平均:83%
草地:62%
級装置(湿式)
アスファルト:84%
側溝:97%

減容率
48.7~60%
85.7%
表面 処理後スク ラ
ビング
更地平均:71%
草地:66%
アスファルト:48%
側溝:65%

コスト
5,905円/t
(20t/h, 稼働1年)
20,000円/m3

出典
(1)
(2)

側溝(0.35mW):1,305円/m
更地(掻取量20mm):1,927円/m2
草地(草刈取後):3,069円/m2
アスファルト(洗流後吸引):230円/m2
掻取による集積土:36,829円/m3
標準的砂礫 80%
17,000円/t
混気ポンプ、篩式分級(湿式) 185μ以上 930Bq/kg→93%
65μ 以 上 ~ 185μ 以 下 ※ 但 し 、 除 染 前 の (ポンプ:15,000円/t
1800Bq/kg→87%
砂 礫 以 下 の 粒 度 重 水処理:2,000円/t)
※除染前後で異なる粒径同志で比較し 量比率は94%
94%
97%
不明
ナノバブル水、海藻炭を原料 ているため正確な評価は不能

とした吸着凝集沈殿剤
マイクロバブ ルによる有機物
(草木)の分離、天然の由来成
分を原料とした凝集沈殿剤
サイクロンで分級した土粒子
をスクラビング(擦りもみ洗い)
し、フローテーションで汚染粒
子を分離
土壌を水洗浄し、発生した泥
水を凝集剤(SSP)で処理

(2)

(2)

(3)

75~92%

72~74%

不明

(3)

92~97%

73~81%

不明

(3)

大容量 96%
小容量 94%

大容量 84%
小容量 81%

不明

(3)

除染率=(減容化前の濃度-減容化後の低濃度土壌の濃度)/減容化前の濃度
減容率=(減容化前の物量*-減容化後の高濃度残渣の物量*)/減容化前の物量*
*物量は,容積
出典 (1)平成23年度 内閣府 除染技術実証試験事業(JAEAが実施)
http://www.jaea.go.jp/fukushima/kankyoanzen/d-model_report/report_3.pdf
(2)平成23年度 環境省 除染技術実証試験事業(JAEAが実施)
http://www.jaea.go.jp/fukushima/techdemo/h23/h23_techdemo_report.html
(3)平成23年度 福島県 除染技術実証事業
http://wwwcms.pref.fukushima.jp/download/1/jyosen-houkoku0427.pdf

Ⅰ-(3)-⑮

⑯除去土壌の減容化処理工法の比較〔除染対象物:土壌(2)〕
手法
分級
洗浄
分級・研
磨

特徴
特殊ポンプと篩機による小型
分級システム
高圧洗浄機を使用した住宅敷
地土壌の処理
分級後、700℃で加熱
解砕・分級(乾式)、表面研
磨(乾式)

分級・研
磨・洗浄

摩砕洗浄機
摩砕洗浄機、キャビテーショ
ン洗浄
高圧ジェット水流流、マイク
ロバブル洗浄・分離
土 粒子を 摩砕 し、 フロ ーテー

熱処理
化学処理

ションで汚染物質を分離
浸け置き、研磨処理
回転炉により昇華しセシウム
分離
シュウ酸によるCs溶離

除染率
97.8% ※試験数少
※しきい値 1,000Bq/kg
72%

減容率

コスト
(8.9t/h, 稼働3日)

出典
(1)

90%

18,500円/t

70%

不明

58.8%
※しきい値 8,000Bq/kg
田、75μm分級:80%
田、32μm分級:38%
畑 、75μm分級:86%
畑、32μm分級:74%
森林、75μm分級:63%
森林、32μm分級:53%
96.6%, 99.2%
※しきい値 8,000Bq/kg
74.7~91.5%
※しきい値 8,000Bq/kg
85.7%
※しきい値 1,000Bq/kg
92%

12%

7,200円/t

田、75μm分級:30%
田、32μm分級:57%
畑 、75μm分級:34%
畑、32μm分級:48%
森林、75μm分級:27%
森林、32μm分級:36%
91.9%, 0.6%

移動式除染プラント
(除染効果重視型):7600円/t
定置式除染プラント
(コスト、減量率重視型):4900円/t

(2)

(1)

66.7~75.6%

3,480円/t (45t/h, 稼働10年)
8,730円/t (45t/h, 稼働2年)
9,100円/t (16.6t/h, 稼働2年)

65%

14,500円/t

(1)

72%

不明

(3)

91~93%

79~80%
98~99%

77%~93%

95%

不明
約17.4~20.8万円/t
(400t/日, 稼働10年)
50,000円/t~100,000円/t
(15t/日, 稼働2年)

(3)

99.8~99.9%

(3)
(8.9t/h, 稼働1年)

(30m3/h, 稼働2年)

(1)

(1)

(1)
(1)

除染率=(減容化前の濃度-減容化後の低濃度土壌の濃度)/減容化前の濃度
減容率=(減容化前の物量* -減容化後の高濃度残渣の物量* )/減容化前の物量*
*物量は,容積
出典

(1)平成23年度 内閣府 除染技術実証試験事業(JAEAが実施)
http://www.jaea.go.jp/fukushima/kankyoanzen/d-model_report/report_3.pdf
(2)平成23年度 環境省 除染技術実証試験事業(JAEAが実施)
http://www.jaea.go.jp/fukushima/techdemo/h23/h23_techdemo_report.html
(3)平成23年度 福島県 除染技術実証事業
http://wwwcms.pref.fukushima.jp/download/1/jyosen-houkoku0427.pdf

-14 -

Ⅰ-(3)-⑯
⑰除去土壌以外の減容化処理工法の比較
除染対象物
下水汚泥
瓦礫

手法
溶出
洗浄

特徴
有機酸処理
摩砕洗浄
ドライアイス分別

研磨

ウェットブラスト

分級・研 水 分 固 化、摩 砕 分級
磨
(乾式)

除染率
68% ※試験数少
木材41.1%、金属53.6%
コン72.9%、プラ25.7%
43%

減容率
50%
木材99%、金属99%
コン82.4%、プラ99%
72%

出典
(1)
(1)

砂利:約95%
コン:約95%
木材:80~90%

コスト
評価不能
11,091円/m3
(30m3/h, 3年)
25,000円/t
(87.6t/h, 稼働3年, 6基)
砂利:6,300円/t
コン:4,800円/t
木材:35,900円/t

砂利:50~60%/11hr
コン:約90%/6hr
木材:約90%/50hr
※分母は5lバレルを用いての
1トン当たりの処理時間
原料→除染瓦礫粒径20㎜以上
で比較し70.2%
31,974Bq/kg→9,533Bq/kg

64.6%

6,500円/t

(2)

(1)
(2)

除染率=(減容化前の濃度-減容化後の低濃度土壌の濃度)/減容化前の濃度
減容率=(減容化前の物量 *-減容化後の高濃度残渣の物量*)/減容化前の物量*
*物量は,容積

出典

(1)平成23年度 内閣府 除染技術実証試験事業(JAEAが実施)
http://www.jaea.go.jp/fukushima/kankyoanzen/d-model_report/report_3.pdf
(2)平成23年度 環境省 除染技術実証試験事業(JAEAが実施)
http://www.jaea.go.jp/fukushima/techdemo/h23/h23_techdemo_report.html

Ⅰ-(3)-⑰

⑱除去土壌の減容化のまとめ
空間線量率(mSv/y)
除

1

5
建物用地
学校・公園等

染

土量(万m3)

主として
農用地

1,300
(県外予想)

3万

1,500

800
(県内推定)

土量(万m3)

廃棄物を発生させ
ない天地返し・土
壌入換え等の修復
法採用による発生
量の抑制

160
190

濃度(Bq/kg)

3千

10万

50

分級・洗浄法
で減容化

除去土壌の
減容化の対象外

熱・化学処理法
で減容化

200

200
40

1,500

少量に抑制

ホットスポット
高濃度残渣等
主として
農用地

50

160
190
中間貯蔵の開始から
30年後 H57.1.1

50
主として
農用地

8千

濃度(Bq/kg)

特措法施行時
H24.1.1

20

減衰管理
計1,850

10

減容化なしの場合(福島県
内で2,800万m3)に対して
約5%の物量に抑制できる

150(青字分の合計)
中間貯蔵→福島県外で最終処分

8千

-15 -

(本検討の発生土量及び減容化
の想定に基づいた物量)

3万

Ⅰ-(3)-⑱
⑲安全かつ合理的な環境修復方法の検討まとめ
〔除去土壌の減容化による修復廃棄物量の抑制〕
除去土壌の汚染度
による区分
放射能濃度/
土量/減容化方策等

①汚染度が低い
除去土壌

②汚染度がやや
低い除去土壌

③汚染度がやや高
い除去土壌

④汚染度が高い
除去土壌

特措法施行時
(H23.1.1)の濃度

~8千Bq/kg

8千Bq/kg
~3万Bq/kg

3万Bq/kg
~10万Bq/kg

10万Bq/kg~

中間貯蔵の開始から
30年後(H57.1.1)
の濃度

~3千Bq/kg

3千Bq/kg
~8千Bq/kg

8千Bq/kg
~3万Bq/kg

3万Bq/kg~

減容化の方策

除染での除去土壌
の発生量を低減

減容化の技術

天地返し、
土壌の入れ替え

最終処分の対象とする除去土壌の量を低減
時間経過に伴う濃
度の減衰を管理

分級・洗浄法

熱・化学処理法

福島県外

1,300万m3

-

-

-

福島県内

800万m3

1,500万m3

250万m3

250万m3

減容化の対象土量

可能な範囲

全量を対象

対象
200万m3
対象外 50万m3

対象
200万m3
対象外 50万m3

減容化後の最終処
分の対象土量

福島県外は少量の
管理型処分
福島県内は少量

0m3

90万m3
(内,減容化後の高
濃度残渣40万m3)

60万m3
(内,減容化後の高
濃度残渣10万m3)

課題

除去しない場合の
安全性の確認とそ
の説明

対象
土量

減衰後の低濃度土
壌の扱い

減容化後の低濃度土壌の扱い
高濃度残渣の扱い
残された150万m3のさらなる低減

Ⅰ-(3)-⑲

-16 -
添付資料Ⅱ

調査Ⅱ 修復後の環境安全性評価方法に関する調査・
検討
平成 24 年度 第4回福島環境修復有識者検討委員会
提示資料
(1)修復後の安全性の評価に関する留意事項
①修復後の汚染土壌等の状態について
1.汚染土壌が元の場所に残留する場合
1.1
1.2
1.3
1.4

元の自然状態又は汚染土壌除去後の一部残留
天地返し(反転耕,上下入れ替え)
深耕
地下への埋設

2.仮置場に保管する状態
2.1 遮水機能を有する場合
2.2 遮水機能がない場合

3.考慮すべきその他の条件
3.1 覆土等による上面,側面の遮蔽の有無
3.2 地下水位
3.3 周辺の河川等
Ⅱ-(1)-①

②汚染土壌の自然又は除去後状態での被ばく経路
自然状態及び除去後とも表面近傍の濃度は高いと考え
られるが深度方向分布はばらつきが考えられる。
外部被ばく
◦ 地表数cmに放射性物質が存在する場合の無限平板からの外
部被ばく
◦ 地表15cmに放射性物質が存在する場合の無限平板からの外
部被ばく(農地の場合)

吸入被ばく
◦ ダスト浮遊時の吸入被ばく

経口摂取被ばく
◦ 農作物に経根吸収された場合の被ばく
◦ 近傍河川に流入した場合の河川水飲用,水産物摂取による被
ばく
改行位置

Ⅱ-(1)-②

-1 -
③地表汚染時の外部被ばく
地表面が汚染した状態での外部被ばくは,そこでの空間線
量率に依存する。
土壌濃度または沈着量と空間線量率の関係を以下に示す。
Cs濃度

空間線量率 (μSv/h)

備考

単位沈着量 (MBq/m2)

3.6

土壌

単位沈着量 (MBq/m2)

4.4

農地土壌

平面線源 (MBq/m2)

5.4~9.4

Cs-134 (表面,0.5g/cm3)

平面線源 (MBq/m2)

2.1~3.5

Cs-137 (表面,0.5g/cm3)

平面線源 (MBq/m2)

3.8~6.5

Cs合計(1:1) (表面,0.5g/cm3)

土壌濃度 (Bq/g)

0.3~0.7 *

農地土壌(実測)

土壌濃度 (Bq/g)

0.16 *

5cm平板 Cs合計(1:1)

土壌濃度 (Bq/g)

0.32 *

半無限 Cs合計(1:1)

* : 採取時の地表面近傍の濃度分布の影響が考えられる。
東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故に伴い放出された放射性物質の分布状況等に関する調査研究結果
平成24 年3 月,文部科学省 原子力災害対策支援本部,農林水産省 農林水産技術会議事務局 (2012)
日本原子力研究開発機構,“福島県の浜通り及び中通り地方(避難区域及び計画的避難区域を除く)の災害廃棄物の処理・
処分における放射性物質による影響の評価について”,平成23年6月19日,第3回災害廃棄物安全評価検討会資料4
(2011)など

Ⅱ-(1)-③

④ Cs沈着量と空間線量率の関係
農地土壌(未擾乱)
Cs沈着量(kBq/m2)
=225×空間線量率(μSv/h)

Cs沈着量(kBq/m2)
=276×空間線量率(μSv/h)
http://radioactivity.mext.go.jp/ja/contents/600
0/5238/25/5600_201203131000_report3.pdf

http://radioactivity.mext.go.jp/ja/contents/6000/5235/25/5600_201203131000_report1-1.pdf

-2 -

Ⅱ-(1)-④
(2)安全性の評価手法の調査・検討
①安全性の評価手法の参考事例

放射性物質が生活環境に近い状態にあることを想定し
た安全評価事例
クリアランスレベル導出時の評価手法
◦ 埋立処分シナリオ
◦ 再利用シナリオ

浅地中トレンチ処分の安全評価手法
◦ 操業シナリオ
◦ 地下水移行シナリオ
◦ 土地利用シナリオ(跡地利用シナリオ)

災害廃棄物の処理処分における評価シナリオ
◦
◦
◦
◦

解体・分別シナリオ
再利用シナリオ
埋立処分シナリオ
焼却処理シナリオ

Ⅱ-(2)-①

②参考にした評価手法の文献リスト
1.原子力安全委員会,“重水炉・高速炉等におけるクリアランスレベルについて”, (2001).
2.原子力安全委員会,“核燃料使用施設(照射済燃料及び材料を取り扱う施設)におけるクリアランスレベルについて”, (2003).
3.原子力安全委員会,“原子炉施設及び核燃料使用施設の解体等に伴って発生するもののうち放射性物質として取り扱う必要のない
ものの放射能濃度について”,平成16年12月16日(平成17年3月17日一部訂正及び修正)(2005).
4.文部科学省科学技術・学術政策局 放射線安全規制検討会,“放射線障害防止法へのクリアランス制度の導入に向けた技術的検討
結果について(第2次中間報告)”,(2010).
5.International Atomic Energy Agency, Derivation of Activity Concentration Values for Exclusion, Exemption and
Clearance, IAEA Safety Report Series No.44, (2005).
6.日本原子力学会標準,“極めて放射能レベルの低い放射性廃棄物処分の安全評価手法:2006”,AESJ-SC-F007:2006,(2006).
7.日本原子力研究開発機構,“福島県の浜通り及び中通り地方(避難区域及び計画的避難区域を除く)の災害廃棄物の処理・処分に
おける放射性物質による影響の評価について”,平成23年6月19日,第3回災害廃棄物安全評価検討会資料4, (2011).
8.原子力安全・保安院放射性廃棄物規制課,“福島県の浜通り及び中通り地方(避難区域及び計画的避難区域を除く)の災害廃棄物
の埋設処分における一般廃棄物最終処分場周辺の直接線及びスカイシャイン線による影響の評価について”,平成23年7月14日,
第4回災害廃棄物安全評価検討会参考資料3,(2011).
9.日本原子力研究開発機構,“福島県の浜通り及び中通り地方(避難区域及び計画的避難区域を除く)の災害廃棄物の処理・処分に
おける放射性物質による影響の評価について”,パラメータ正誤表,第9回災害廃棄物安全評価検討会資料11-1, (2011)
10.日本原子力研究開発機構,“災害廃棄物等の処理・処分のシナリオに対する線量評価結果の整理”,平成23年11月15日,第9回
災害廃棄物安全評価検討会資料11-2, (2011).
11.日本原子力研究開発機構,“コンクリートがれき再利用におけるシミュレーションについて”,平成24年12月25日,第11回災害廃棄
物安全評価検討会資料7-1, (2012).
12.日本原子力研究開発機構,“災害廃棄物の埋設処分場跡地に居住する一般公衆への放射性物質による影響の評価について”,平
成24年3月12日,(第12回検討会資料7-1及び7-2),平成24年12月21日第15回災害廃棄物安全評価検討会参考資料3,
(2012).
13.“指定廃棄物 処分場に関する安全性の確保について”,平成24年12月21日,第15回災害廃棄物安全評価検討会資料2-1,
(2012).
14.日本原子力研究開発機構,“管理型最終処分場への10万Bq/kg以下の指定廃棄物の埋立処分に係る線量評価について”,平成
25年3月4日,第16回災害廃棄物安全評価検討会参考資料1, (2013).
15.原子力安全委員会,“主な原子炉施設におけるクリアランスレベルにつぃて”,(1999).

Ⅱ-(2)-②

-3 -
③クリアランスレベル評価経路概念図

改行位置
PPT をはる位置→

未来を拓く原子力-原子力機構の研究開発成果-2007より

Ⅱ-(2)-③

④クリアランスレベル導出時の評価手法
放射性物質が沈着した土地とみなして

平成22年11月
平成22年11月
文部科学省
文部科学省
放射線安全
放射線安全
規制検討会
規制検討会

Ⅱ-(2)-④

-4 -
⑤浅地中トレンチ処分のひばく経路の例
移行経路
①
②
廃棄物埋設地 地下水移行 地下水
線源

被汚染物

③

利用形態

被ばく形態

No

浅層地下水 飲料水利用 飲料水摂取
かんがい利用 農作物(米)摂取
汚染土壌吸入
汚染土壌外部被ばく
飼育水利用 畜産物摂取
浅層地下水 地表土壌利用 農作物摂取
(農畜産業)
畜産物摂取
埋設地又は 地表土壌利用 農作物(米以外)摂取
周辺土壌 (農畜産業)
汚染土壌吸入
汚染土壌外部被ばく
畜産物摂取
地表利用
汚染土壌吸入
(住居)
汚染土壌外部被ばく
建設作業
汚染土壌吸入
汚染土壌外部被ばく
埋設地
地表土壌利用 農作物摂取
間隙水
(農畜産業)
畜産物摂取
掘削土壌 掘削土壌利用 農作物(米以外)摂取
(農畜産業)
汚染土壌吸入
汚染土壌外部被ばく
畜産物摂取
掘削土壌利用 汚染土壌吸入
(住居)
汚染土壌外部被ばく
建設作業
汚染土壌吸入
汚染土壌外部被ばく

植物による
吸上げ
地表近傍へ 地表土へ
の移行
の収着

植物による
吸上げ
廃棄物埋設地 掘削作業 掘削土壌

改行位置
PPT をはる位置→

1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40

Ⅱ-(2)-⑤

⑥浅地中トレンチ処分の地下水移行シナリオにおける
ひばく経路の参考例(井戸水利用,河川水利用)
地下水が利用されている場合
地下水が利用され
ていない場合

井戸水利用
灌
漑

飼育
水

養殖
水

飲料水摂取
(低頻度事
象)

養殖水産物摂
取

畜産物摂取

農耕作業、農産物摂取者

飲
用

左記のうち地下水が利
用されていない経路は
河川水利用を評価する

飲料水摂
取

・汚染された土壌からの直接線
・汚染された土壌粉塵の吸入
・農作物摂取

河川岸活動者
・汚染された土壌からの直接線
・汚染された土壌粉塵の吸入

降雨の廃棄物層への浸透
覆土
廃棄物
充てん土壌

汚染された土壌

地下水位
降雨による核種の
地下水への移行

河川

河川への核種移行
日本原子力学会標準,“極めて放射能レベルの低い放射性廃棄物
処分の安全評価手法:2006”,AESJ-SC-F007:2006

-5 -

Ⅱ-(2)-⑥
⑦浅地中トレンチ処分の跡地利用シナリオにおけるひばく経路
の参考例
跡地建設作業者
・掘削土壌からの直接線
・掘削土壌粉塵の吸入

周辺で農畜産業が行われている場合 :一般的
事象
周辺で農畜産業が行われていない場合:低頻度
農産物摂取
畜産物摂取
事象

跡地居住者
・掘削土壌からの直接線
・農作物摂取(家庭菜
園)

客土

根による
核種移行

覆土、充てん土壌、
廃棄物の混合土

廃棄物

廃棄物

廃棄物

廃棄物層に到達する
根による核種移行

廃棄物

廃棄物

覆土

廃棄物

充てん土壌

改行位置

一般的事象

(掘削深さ3m)
PPT をはる位置→

低頻度事象
(廃棄物層全体を掘
削)

日本原子力学会標準,“極めて放射能レベルの低い放射性廃棄
物処分の安全評価手法:2006”,AESJ-SC-F007:2006

Ⅱ-(2)-⑦

⑧ 浅地中トレンチ処分のひばく経路とモデル(1)
モデル
適用する主な被ばく経路
a)大気中粒子の地表への
・廃棄物受入施設からの排気による周辺居住者の被ばく
沈着蓄積
b)大気中粒子の植物への
・廃棄物受入施設からの排気による周辺農畜産物摂取者の被ばく
沈着蓄積
c) かんがい水から土壌へ ・廃棄物受入施設からの排水又は廃棄物埋設地から地下水により放射性核種が移
の放射性核種移行
行した河川水などのかんがい利用による農作業者又は農作物摂取者の被ばく
・廃棄物受入施設からの排水又は廃棄物埋設地から地下水により放射性核種が移
d)土壌から植物への放射 行した河川水などのかんがい利用による農作物摂取者の被ばく
性核種移行
・土地利用における居住者の被ばく(家庭菜園)
・土地利用(農耕)における農作物摂取者の被ばく
e)飼育水から畜産物への ・廃棄物受入施設からの排水又は廃棄物埋設地から地下水により放射性核種が移
放射性核種移行
行した河川水などの飼育水利用による畜産物摂取者の被ばく
f) 植物から畜産物への放
・廃棄物受入施設からの排気による周辺農畜産物摂取者の被ばく
射性核種移行
g)河川水などから水産物 ・廃棄物受入施設からの排水又は廃棄物埋設地から地下水により放射性核種が移
への放射性核種移行
行した河川水などの水産物摂取による摂取者の被ばく
・廃棄物受入施設からの排水又は廃棄物埋設地から地下水により放射性核種が移
h)土壌から汚染ダス トへ 行した河川水などのかんがいによる農作業者の被ばく
の放射性核種移行
・土地利用における建設作業者の被ばく
・土地利用における居住者の被ばく
i) 放射性ガスの大気中へ
・放射性ガスの土壌からの放出による跡地居住者の被ばく
の移行

Ⅱ-(2)-⑧

-6 -
⑨ 浅地中トレンチ処分のひばく経路とモデル〔2〕
モデル
適用する主な被ばく経路
j) 直接線による外部被ば ・廃棄物からの放射線による周辺居住者の被ばく
く
k) スカイシャインによる外 ・廃棄物からの放射線による周辺居住者の被ばく
部被ばく
l) 土壌からの外部被ばく ・廃棄物受入施設からの排気による周辺居住者の被ばく
・廃棄物受入施設からの排水又は廃棄物埋設地から地下水により放射性核種が移
行した河川水などのかんがい利用による農作業者の被ばく
・土地利用における建設作業者の被ばく
・土地利用における居住者の被ばく
m) 吸入による内部被ばく ・廃棄物受入施設からの排気による周辺居住者の被ばく
・廃棄物からの放射性ガスの放出による周辺居住者の被ばく
・廃棄物受入施設からの排水又は廃棄物埋設地から地下水により放射性核種が移
行した河川水などのかんがい利用による農作業者の被ばく
・土地利用における建設作業者の被ばく
・土地利用における居住者の被ばく
n)食物/飲料水摂取による ・廃棄物受入施設からの排気による周辺農畜産産物摂取者の被ばく
内部被ばく
・廃棄物受入施設からの排水又は廃棄物埋設地から地下水により放射性核種が移
行した,次の対象者の被ばく
-河川水などによる水産物摂取による摂取者の被ばく
-河川水などの飲用者の被ばく
-かんがい農作物摂取者の被ばく
-飼育水利用による畜産物摂取者の被ばく
・土地利用における居住者の被ばく(家庭菜園)
改行位置
・土地利用(農耕)における農作物摂取者の被ばく
PPT をはる位置→
・施設近傍井戸水飲用者の被ばく

Ⅱ-(2)-⑨

⑩ 災害廃棄物の処理・処分における評価シナリオ例

原子力・安全保安院 放射性物質によって汚染された
災害廃棄物の取扱いに係る意見聴取会110613

-7 -

Ⅱ-(2)-⑩
⑪指定廃棄物の処分場に関する安全評価の例

災害廃棄物安全評価検討会第15回資料
処分場に関する安全性の確保について

Ⅱ-(2)-⑪

⑫指定廃棄物の処分場操業中のひばく線量評価

Ⅱ-(2)-⑫

-8 -
⑬指定廃棄物の処分場の操業中に施設破損が起こったと仮定
した場合の安全性について

改行位置
PPT をはる位置→

Ⅱ-(2)-⑬

(3)福島の汚染地あるいは環境修復実施場所などに
対する安全性の評価方法の検討
①地下への埋設における被ばく経路
覆土により外部被ばく及び放射性物質のダスト浮遊による
吸入はない。
遮水機能がない場合には,地下水による移行が考えられる。
地下水移行経路
◦ 通気層中の核種移行
◦ 帯水層中の核種移行
◦ (下流に井戸がある場合)井戸水利用(飲用,灌漑農耕,
飼育水利用畜産物摂取など)
◦ 河川への移行及び河川水利用(飲用,水産物摂取,灌漑
農耕,飼育水利用畜産物摂取など)

Ⅱ-(3)-①

-9 -
(3)福島の汚染地あるいは環境修復実施場所などに
対する安全性の評価方法の検討
①地下への埋設における被ばく経路
覆土により外部被ばく及び放射性物質のダスト浮遊による
吸入はない。
遮水機能がない場合には,地下水による移行が考えられる。
地下水移行経路
◦ 通気層中の核種移行
◦ 帯水層中の核種移行
◦ (下流に井戸がある場合)井戸水利用(飲用,灌漑農耕,
飼育水利用畜産物摂取など)
◦ 河川への移行及び河川水利用(飲用,水産物摂取,灌漑
農耕,飼育水利用畜産物摂取など)

Ⅱ-(3)-①

② 地下水移行経路の評価モデル(一般式)

t

g (t ) R fg (t , i ) C gw (t , i )
k

k

xk

u k (t ) C gw (t , i )

R fg (t , i ) 1

Dkl (t , i )

1

xk

g (t )

kl

C gw (t , i )
xl

(t )C gw (t , i ) S g (t , i )

L (t )

k ,l

1 k

g (t ) K dg (t , i )

U g (t )
g (t )

Dkl (t )
l

g (t ) R fg (t , i )

g (t )

T (t )

g (t )

kl

T (t )

l

0 k

x, y, z

l

u k (t )u l (t )
G (t , i ) D0 (t , i )
g (t )U g (t )

kl

Cgw(t,i): 位置(x,y,z),時間tにおける間隙水中の放射性核種iの濃度 (Bq/m3)
Rfg(t,i): 位置(x,y,z),時間tにおける放射性核種iの遅延係数 (-)
Dkl(t): 位置(x,y,z),時間tにおける分散テンソル (m2/a)
Sg(t,i): 位置(x,y,z),時間tにおける放射性核種iの生成項 (Bq/(m3a))
Ug(t): 位置(x,y,z),時間tにおける地下水ダルシー流速の絶対値 (m/a)

Ⅱ-(3)-②

-10 -
③ 主要な地下水移行経路に係る評価モデルと評価パラメータ
埋設地,バリア,通気層,帯水層
◦ 評価モデル
一般式によるか,領域毎に一つまたは複数のコンパートメントモデルで
評価。

◦ 評価パラメータ
体積,間隙率,飽和度,地下水流速,分配係数,拡散係数,分散長,河
川流量など

被ばく経路
◦ 飲用
飲水量,線量換算係数

◦ 水産物摂取
濃縮係数,水産物摂取量,線量換算係数

◦ 灌漑農耕
かんがい水量,分配係数,濃縮係数,農作物摂取量,線量換算係数

◦ 畜産物摂取
家畜飲水量,移行係数,畜産物摂取量,線量換算係数
Ⅱ-(3)-③

④ 地下水移行経路に係る評価パラメータ値の設定例
パラメータ名

数値

備考

550,000

処分場容量400,000m3、処分場かさ密度1.6g/cm3、埋設処分に伴う希釈0.86

処分場の長さ(m)

200

処分場の幅(m)

200

福島県内の24 の一般廃棄物の処分場の残余容量は、最大で約420,000 m3
であり、従来のクリアランスレベル評価の埋設容量の設定は400,000m3
(=200×200×10m) と同等レベルである。

処分場の深さ(m)

10

処分場かさ密度
(g/cm3)

1.6

全国都市清掃会議(2010) 廃棄物最終処分場整備の計画・設計・管理要領
―2010 改訂版―より、コンパクターによる礫などの締め固め効果と同様の効
果を想定し、かさ密度1.6g/cm3とした。

埋設作業に伴う
希釈(-)

0.86

災害廃棄物の埋設において、廃棄物埋設3m に対して50cm 以上の覆土が法
令上、義務づけられているため、3/3.5(=0.86)程度

浸透水量 (m/y)

0.4

「地下水ハンドブック」

放出係数 (-)

0.01

間隙率を0.4とすると分配係数で60ml/g程度

廃棄物の総量
(ton)

帯水層厚さ (m)

3

IAEA-TECDOC-401

地下水流速(m/d)

1

「新版地下水調査法」(山本 荘毅、(株)古今書院、1983 年)

分配係数(ml/g)
かんがい水量
(m/y)

270
田 : 2.4
畑 : 1.2

IAEA TRS No.364(砂, 有機土)
「日本の農業用水」(農業水利研究会編、(株)地球社、1980 年)に示された単
位用水量4mm/d と年間灌漑日数(田100日,畑300 日程度)に基づいて設定

Ⅱ-(3)-④

-11 -
⑤ 食物/飲料水摂取による内部被ばくモデル

Ding (i ) C f (i ) M f G f DCF , ING (i)
記号

パラメータ名
設定方法,設定値例
:240(平成16年国民健康・栄養調査報告)
食物/飲用水の年間摂取 農作物全体
量 (kg/a又はL/a)
米
:58.5(同上)
葉菜
:20.3(同上)(36.5(一般公衆線量評価))
非葉菜
:117(平成16年国民健康・栄養調査報告)
果実
:43.5(同上)
牛肉
:6(同上)
豚肉
:12(同上)
Mf
鶏肉
:7(同上)
鶏卵
:13(同上)
牛乳
:38(同上) (73(一般公衆線量評価))
海水魚類
:25(平成16年国民健康・栄養調査報告)
海水無脊椎動物:6(同上)
海藻類
:5(同上)
淡水魚類
:-(地表水系の規模に応じて設定)
飲料水
:600(IAEA SRS 19)
食物の市場希釈係数 (-) 農作物(家庭菜園):0.1(1割が自給自足と想定)
Gf
農作物(農耕):0.5(半分が自給自足と想定)
それ以外 :1(保守的設定)
DCF,ING(i) 線量換算係数(Sv/Bq)
放射性核種iの経口内部被ばく線量換算係数

Ⅱ-(3)-⑤

⑥ 地表汚染時における汚染土壌粉じんの吸入被ばくの例
汚染土壌の粉じんが浮遊することによる吸入被ばく
◦ 粉じん中の放射能濃度 (Bq/kg)
地表近傍の土壌濃度を設定

◦ 空気中の粉じん濃度 (kg/m3)
環境に応じて,0.01 ~10 mg/m3程度
作業環境管理基準 3/(1+1.19Q) mg/m3 Q : 遊離けい酸含有率 (%)

◦ 年間被ばく時間 (h/y)
屋外滞在時間等を考慮して設定。8760(h)×0.2など

◦ 呼吸率 (m3/h)

(ICRP Publ.23, IAEA SRS No.44など)

成人 0.96(公衆)または1.2 m3/h (作業者) , 子ども 0.22m3/h

◦ 吸入線量換算係数 (Sv/Bq)
(Sv/Bq)

作業者

公衆(成人)

公衆(子ども)

Cs-134

9.6E-9

6.6E-9

7.3E-9

Cs-137

6.7E-9

4.6E-9

5.4E-9

( ICRP Publ.68及びPubl.72 )

-12 -

Ⅱ-(3)-⑥
⑦ 地表汚染時における経口摂取被ばくの例〔1〕

農作物に経根吸収された場合の被ばく
◦ 地表近傍土壌濃度 (Bq/kg)
◦ 農作物への移行係数 (Bq/g-wet per Bq/g)
米: 0.071, その他の野菜 0.057など (IAEA TRS No.364)

◦ 農作物摂取量 (kg/y)

(H8, H9国民栄養の現状)

Kg/y

米

葉菜

非葉菜

果実

成人

71

12

45

22

子ども

25

5

23

22

◦ 線量換算係数

( ICRP Publ.68及びPubl.72 )

(Sv/Bq)

作業者

公衆(成人)

公衆(子ども)

Cs-134

1.9E-8

1.9E-8

1.6E-8

Cs-137

1.3E-8

1.3E-8

1.2E-8
Ⅱ-(3)-⑦

⑧ 地表汚染時における経口摂取被ばくの例〔2〕
近傍河川に流入した場合の河川水飲用,水産物摂取による
被ばく
表面流出による河川への流入
◦ 流入量(Bq/y)
=汚染面積(m2)×表面流出量 (0.8~1m/y)×土壌濃度 (Bq/kg)/分
配係数 (m3/kg)
◦ 河川流量が表面流出量とほぼ同等とすると河川水濃度は汚染土壌と
の平衡濃度になる。

水産物への濃縮係数 : 2000 L/kg
飲料水,水産物摂取量 (kg/y)
kg/y

飲料水

淡水魚

成人

610

0.7

子ども

100

0.33

(IAEA TRS No.364)

ICRP Publ.23
IAEA SRS No.44
日本の統計1997
Ⅱ-(3)-⑧

-13 -
⑨ 天地返し,深耕などの合理的な修復を実施した場合の
修復地における被ばく経路の検討
自然状態に比べて深さ方向の濃度分布が異なる。
外部被ばく
◦ 地下数10cm以深に放射性物質が存在する場合(天地返し)
◦ 地表数10cmに放射性物質が存在する場合(深耕)

吸入被ばく
◦ ダスト浮遊時の吸入被ばく(地表の濃度に依存)

経口摂取被ばく
◦ 農作物に経根吸収された場合の被ばく
◦ 近傍の河川水飲用,水産物摂取による被ばく

自然状態

天地返し

深耕

Ⅱ-(3)-⑨

⑩ 天地返し,深耕などの合理的な修復を実施した場合の
外部ひばく,吸入ひばく(内部ひばく)

天地返し
◦ 外部被ばく
数10cmの天地返しでは,下層の線源からの寄与が2桁程度低下
するので,表面での残存汚染が支配的に成る可能性が高い。

◦ 吸入被ばく
下層の線源からの寄与がないので,表面での残存汚染で決まる。

◦ 両方とも修復後の表面近傍の土壌濃度が支配的

深耕
◦ 外部被ばく
深耕による表面近傍の濃度の低下にほぼ比例して外部被ばく線量
が低下する。表面5cmの均一分布と半無限で2倍程度の差

◦ 吸入被ばく
平均化された後の表面での残存汚染で決まる。

◦ 両方とも修復後の表面近傍の土壌濃度が支配的
Ⅱ-(3)-⑩

-14 -
⑪ 天地返し,深耕などの合理的な修復を実施した場合の
経口摂取被ばく
天地返し
◦ 農作物摂取
農作物と土壌水分分布等の環境によって深度別の経根吸収割合が異
なる。深部ほど経根吸収割合が小さくなる傾向。根の分布による。
◦ 近傍河川に流入した場合の河川水飲用,水産物摂取による被ばく
表面流出については,表面での残存汚染で決まる。
地下浸透については,Csの分配係数が大きいので影響は小さい。
評価手法は地下への埋設と同じ。

深耕
◦ 農作物摂取
深部ほど経根吸収割合が小さくなる傾向なので,表層だけの汚染に比
べて農作物の濃度は低下する。
◦ 近傍河川に流入した場合の河川水飲用,水産物摂取による被ばく
表面流出については,深耕後の平均濃度で決まる。
地下浸透については,Csの分配係数が大きいので影響は小さい。
評価手法は地下への埋設と同じ。
Ⅱ-(3)-⑪

⑫ 土壌から植物(農作物)への放射性核種移行モデル

C v (i )

CS (i ) TR (i ) K N

Cv(i): 植物(牧草)中の放射性核種iの濃度 (Bq/kg)
Cs(i) : 土壌中の放射性核種iの濃度 (Bq/kg)
土壌から農作物への放射性核種iの移行係数
TR(i) :
((Bq/kg-wet農作物)/(Bq/kg-dry土壌))
農作物の根からの放射性核種の吸収割合 (-)
KN:
50cmの覆土で0.1程度の設定例 (AESJ-SC-F007:2006)

Ⅱ-(3)-⑫

-15 -
⑬ 仮置場の一時保管における被ばく
外部被ばく(直接線,スカイシャイン線)
◦ 覆土がない場合(主に直接線)
◦ 上面覆土がない場合(主にスカイシャイン線)
◦ 側部,上面とも覆土がある場合

遮水構造が機能しない場合(事故時)
◦ 浸出水の地下への浸透
地下水移行(地下の埋設と同じ) 流出点が集中する場合もある。
(下流に井戸がある場合)井戸水利用(飲用,灌漑農耕,飼育水利用畜
産物摂取など)
河川への移行及び河川水利用(飲用,水産物摂取,灌漑農耕,飼育水
利用畜産物摂取など)

◦ 浸出水の地表流出
仮置き場からの流出水量
河川への移行及び河川水利用(飲用,水産物摂取,灌漑農耕,飼育水
利用畜産物摂取など)

Ⅱ-(3)-⑬

⑭ 埋設地からのスカイシャイン線の評価例

Ⅱ-(3)-

福島県の浜通り及び中通り地方(避難区域及び計画的避難区域を除く)の災害廃棄物の埋設処分における一般
廃棄物最終処分場周辺の直接線及びスカイシャイン線による影響の評価について 平成23 年7 月14 日
原子力安全・保安院放射性廃棄物規制課 災害廃棄物安全評価検討会第4回資料

Ⅱ-(3)-⑭

-16 -
(4)調査Ⅱ 修復後の環境安全性の評価方法まとめ
安全性の評価手法の参考事例
◦ クリアランスレベル導出時の評価手法(埋立処分,再利用シナリオ)
◦ 浅地中トレンチ処分の安全評価手法(操業,地下水,跡地利用シナリオ)
◦ 災害廃棄物の処理処分における評価シナリオ (解体・分別,再利用,埋立
処分及び焼却処理シナリオ)

修復後の汚染土壌の状態を分類

◦ 自然状態又は除去後の残留状態/天地返し/深耕/地下への埋設
◦ 仮置場での保管状態(遮水機能がある場合とない場合)
◦ 中間貯蔵状態は仮置場と同様

土壌等を除去しない場合の安全確保

◦ 掘り返し等による土壌の移動を防止する措置。
◦ 地下水への移行,移動を促進する有機物,塩類の濃度に留意する。
◦ 外部被ばくに対して地表面の濃度をできるだけ低減する。

土壌等を除去する場合の安全確保
◦
◦
◦
◦

・除去土壌の貯蔵場,処分場の確保
・移動中,定置中の外部被ばく及び飛散防止
・地下水への漏出防止
・跡地利用の制限
Ⅱ-(4)

(5)調査Ⅱ 修復後の環境安全性の評価方法
今後の課題
除染後の放射性物質の分布を反映した被ばくシナ
リオの構築と居住,農地利用,家庭菜園等の利用
形態に応じた評価。
除染後の線量低減策の検討
表面水による汚染土壌の流出に伴う影響の評価
仮置期間の延長が生じた際の影響評価や跡地利
用の評価
除染,仮置き,取り出し,残置など種々のオプション
の総合的な被ばくの定量化

Ⅱ-(5)

-17 -
添付資料Ⅲ

調査Ⅲ 環境安全性評価方法の適用性及び妥当性の検討
平成 24 年度 第4回福島環境修復有識者検討委員会
提示資料
(1)被ばく線量評価の概念と被ばく経路の考え方
①ケースⅠ:汚染土壌が地表付近に残存する場合の被ばく線量
①ケースⅠ
評価の概念
放射性Csを含む地表土壌
河川または沢

【環境修復】深耕など

【環境修復】天地返し・
埋設・一時保管など

【被ばく経路】
地表での人の活動:農作物の摂取
農耕作業(粉塵吸入・外部被ばく)
畜産物の摂取
居住

【被ばく経路】
地表での人の活動:農作物の摂取
畜産物の摂取
※放射性Csを含む土壌への、
人の直接的なアクセスがない。

混合による希釈

降雨浸透水の浸透

地下水による移行
【被ばく経路】
地下水利用:井戸水摂取

降雨浸透水の浸透

地下水による移行

河川・沢への流出

【被ばく経路】
地下水利用:井戸水摂取

【被ばく経路】
河川または沢:飲料水摂取
水産物摂取

河川・沢への流出
【被ばく経路】
河川または沢:飲料水摂取
水産物摂取

Ⅲ-(1)-①

② ケース2 :除去土壌等を比較的短い期間浅地中の地下に
一時保管(仮置場・現場保管)する場合の被ばく線量評価の概念
一般住民からの離間
(立ち入りを制限する領域)
一般住民からの
離間(立ち入りを
制限する領域)

【被ばく経路】
地表での人の活動:
施設は管理されるた
め、人の立ち入りは
ない。

※地下式仮置場もしくは現場保管場所の一部が
地下水面下にある場合、地下水流量が施設へ浸
入する水の量に関与する。
※管理と排水設備により、地下式仮置場等から
地下水へ流出する水の量を抑制することができ
る。

一時保管施設(仮置場)
からは漏水のないこと
が原則であるが、予期
せぬ自然災害や事故等
で、万一の場合に施設
からの漏水が地下水へ
流出することを想定した
評価

地下水による移行

河川・沢への流出

【被ばく経路】
地下水利用:井戸水摂取
【被ばく経路】
河川または沢:飲料水摂取
水産物摂取

改行位置

Ⅲ-(1)-②

-1 -
③ ケース3 :除去土壌や除染廃棄物を比較的長い期間地下施
設に保管(中間貯蔵施設等)する場合の被ばく線量評価の概念
【被ばく経路】
地表での人の活動:
施設は管理されるた
め、人の立ち入りは
ない。

※地下保管施設(中間貯蔵施設
など)の一部が地下水面下にあ
る場合、地下水流量が施設へ浸
入する水の量に関与する。
※管理と排水設備により、地下
保管施設から地下水へ流出する
水の量を抑制することができる。

中間貯蔵施設からは漏出させないこと
が国のガイドラインに定められているが、
予期せぬ自然災害や事故等で、万一の
場合に施設からの漏出が地下水へ流
出することを想定した評価の概念

一般住民からの離間
(立ち入りを制限する
領域)
【被ばく経路】
河川または沢:飲料水摂取
水産物摂取

中間貯蔵中の除去
土壌/除染廃棄物
等
施設からの流出水
地下水による移行

河川・沢への流出

【被ばく経路】
地下水利用:井戸水摂取

Ⅲ-(1)-③

④被ばく線量評価で重要になる代表的な被ばく経路
《被ばく経路の選定》
放射性Csの流出経路(存在形態・処分方法など)や流出量などによって、重要な被ばく経路が変化することがある。
放射性Csの流出特性(溶出や収着、降雨水や地下水の浸透など)を考慮し、適切な被ばく経路を選定する。
評価検討例

【跡地利用】

【地下水利用】

農耕作業者
(直接線・粉塵吸入)
農作物摂取

【河川水利用】

井戸水飲用
灌漑利用
(農耕作業者)

畜産物摂取
居住者
(直接線・粉塵吸入)
建設作業者
(直接線・粉塵吸入)

河川水飲用
【河川岸利用】

灌漑利用
(農作物摂取)

農作物摂取

放射性Csが地表に露出する場合、
地中にある場合。

灌漑利用
(農作物摂取)

居住者
(直接線・粉塵吸入)

灌漑利用
(畜産物摂取)

建設作業者
(直接線・粉塵吸入)

灌漑によって
放射性Csが
移行した土壌
地下水や河川水によって
放射性Csが移行した土壌。

施設からの流出水

灌漑利用
(農耕作業者)

畜産物摂取

灌漑利用
(畜産物摂取)

放射性Csを含む
井戸水。

放射性Csを
含む
土壌や施設

水産物摂取

農耕作業者
(直接線・粉塵吸入)

地下水による移行

-2 -

放射性Csを含む
河川水。

灌漑によって放射性
Csが移行した土壌

河川・沢への流出

河川または沢

Ⅲ-(1)-④
⑤汚染土壌の近傍における人の活動による被ばくの経路の想定
及び対策工実施後の被ばく経路に関わる修復方法の想定

【汚染土壌が生活環境の近傍に存在するときの、被ばくの経路の想定】
• (1)汚染土壌及びその修復地での人の居住
• (2)汚染土壌を含む農地及びその修復地での農耕・農作物摂取・畜産物摂取
• (3)汚染土壌を含む土地及びその修復地近傍での地下水利用
• (4)汚染土壌を含む土地及びその修復地近傍の河川の水産物摂取
【修復方法の想定】
• (1)天地返し:放射性物質の隔離のため、地表数十cmの汚染土壌をそれ以上の深
度に埋設し、非汚染土壌で覆土する。
• (2)反転耕:放射性物質の隔離のため、地表数十cmの汚染土壌をそれ以上の深
度の非汚染土壌と入れ替える。
• (3)深耕:放射性物質濃度の希釈のため、地表数十cmの汚染土壌を、それ以上の
深度の非汚染土壌と掘り返し混合する。
Ⅲ-(1)-⑤

(2)評価方法の有効性を確認する評価事例の検討
① 評価事例における環境修復対策工の考え方
【対策工の概念図】
対策工実施前

対策工:天地返し

15cm

50cm
100m

対策工:深耕

50cm

15cm
100m
100m

汚染土壌
(茶色濃淡は汚染
度の大小を示す)

対策工:反転耕
Csの1割が上部の層に分布する

50cm

15cm
100m

Csの9割が下部の層に分布する

対策対象地の規模:100m×100m×0.15m(Csの分布深さ15cm)
対宅対象地での放射性Cs濃度:1,000Bq/kg(1Bq/g)。ただし、Cs-134/Cs-137=0.578。
(第2回 福島環境修復有識者検討委員会資料を参考に、H25.1.1の濃度比を設定。)
「対策工:天地返し」の深さ(覆土厚さ):50cm
「対策工:深耕」の深さ(掘削深さ):50cm
(対策工実施前、実施後ともに、放射性Csは土壌内に均一に分布していると想定。)
「対策工:反転耕」の深さ:50cm。うち、下部層15cm(放射性Csの9割が分布すると想定)、上部層35cm
(放射性Csの1割が分布すると想定) 。

Ⅲ-(2)-①

-3 -
②評価事例における被ばく経路の考え方〔1〕
(1)汚染土壌及びその修復地に居住する居住者の被ばく
被ばく経路
居住者の被ばく

①直接線による外
部被ばく

②土壌粒子の吸
入による内部被ば
く

対策工実施前

対策工:
天地返し

対策工:
反転耕

対策工:
深耕

『①直接線による外部被ばく』と『②土壌粒子の吸入による内部被ばく』
の合計。

地表の汚染土壌
から。

地中の汚染土壌
から、覆土を通し
て。
(非汚染土壌の覆
土が遮へいする)

希釈された汚染土
壌から。
(Csの分布に応じ
て)

地表の汚染土壌
粒子を吸入する。

土壌粒子は吸入し
ない。
(汚染土壌は非汚
染土壌の覆土に
よって隔離される)

希釈された汚染土 希釈された汚染土
壌粒子を吸入する。 壌粒子を吸入する。
(Csの分布に応じ
(深耕の深さに応
て)
じて)

希釈された汚染土
壌から。
(深耕の深さに応
じて)

『居住者の被ばく』=汚染土壌及びその修復地に居住することにより、その居住者が受ける直接線による外部被ばくと土
壌粒子の吸入による内部被ばくの合計

改行位置
PPT をはる位置→

Ⅲ-(2)-②

③評価事例における被ばく経路の考え方〔2〕

(2)汚染土壌及びその修復地での農耕による農耕作業者の被ばく
被ばく経路
農耕作業者の被
ばく

①直接線による外
部被ばく

②土壌粒子の吸
入による内部被ば
く

対策工実施前

対策工:
天地返し

対策工:
反転耕

対策工:
深耕

『①直接線による外部被ばく』と『②土壌粒子の吸入による内部被ばく』
の合計。

地表の汚染土壌
から。

地中の汚染土壌
から、覆土を通し
て。
(非汚染土壌の覆
土が遮へいする)

希釈された汚染土
壌から。
(Csの分布に応じ
て)

地表の汚染土壌
粒子を吸入する。

土壌粒子は吸入し
ない。(汚染土壌
は非汚染土壌の
覆土によって隔離
される)

希釈された汚染土 希釈された汚染土
壌粒子を吸入する。 壌粒子を吸入。
(Csの分布に応じ
(深耕の深さに応
て)
じて)

希釈された汚染土
壌から。
(深耕の深さに応
じて)

『農耕作業者の被ばく』=汚染土壌及びその修復地で農耕することにより、その作業者が受ける直接線による外部被ばく
と土壌粒子の吸入による内部被ばくの合計

Ⅲ-(2)-③

-4 -
④ 評価事例における被ばく経路の考え方〔3〕
(3)汚染土壌及びその修復地で栽培された農作物を摂取することによる被ばく
被ばく経路

対策工実施前

対策工:
天地返し

対策工:
反転耕

対策工:
深耕

農作物の摂取によ
る内部被ばく

汚染土壌で生産さ
れた農作物を摂取
する。

農作物の根の一
部が汚染土壌に
分布する。

希釈された汚染土
壌で栽培される。
(Csの分布に応じ
て)

希釈された汚染土
壌で栽培される。
(深耕の深さに応
じて)

『農作物の摂取による内部被ばく』=汚染土壌及びその修復地で栽培された農作物を摂取することによる経口内部被ば
く

※農作物の根の分布については以下のように考える。
対策工実施前:根は全て汚染土壌内に分布する。
天地返し:根の一部が深部に置かれた汚染土壌に分布すると想定する。
反転耕:放射性Csが浅い層と深い層に偏在し、それぞれの層に根が任意の割合で分布すると想定す
る。(P.7における上部の層に9割、下部の層に1割の根が分布すると想定)
深耕:土壌の混合により、放射性Cs濃度が希釈された土壌が存在することになり、その中に根が全て
分布すると想定する。
なお、灌漑による農作物の生産については、根は全て灌漑水を経由して地表に散布された放射性Csを
改行位置含む土壌中に分布すると想定する。

PPT をはる位置→

Ⅲ-(2)-④

⑤評価事例における被ばく経路の考え方〔4〕

(4)汚染土壌及びその修復地で栽培された飼料を用いて生産した畜産物
を摂取することによる被ばく
被ばく経路

対策工実施前

対策工:
天地返し

対策工:
反転耕

対策工:
深耕

畜産物の摂取によ
る内部被ばく

汚染土壌で栽培さ
れた飼料を用いて
生産した畜産物を
摂取する。

飼料の根の一部
が汚染土壌に分
布する。

希釈された汚染土
壌で飼料が栽培さ
れる。
(Csの分布に応じ
て)

希釈された汚染土
壌で飼料が栽培さ
れる。
(深耕の深さに応
じて)

『畜産物の摂取による内部被ばく』=汚染土壌及びその修復地で栽培された飼料を用いて生産した畜産物を摂取するこ
とによる経口内部被ばく

※飼料の根の分布については、農作物と同じように考える。

Ⅲ-(2)-⑤

-5 -
⑥評価例:被ばく経路の考え方〔5〕

(5)汚染土壌及び修復地近傍の地下水を灌漑用水として用いて栽培した
農作物の摂取による被ばく
被ばく経路

対策工実施前

対策工:
天地返し

対策工:
反転耕

対策工:
深耕

灌漑農作物の摂
取による内部被ば
く

灌漑用水に修復
地近傍の地下水を
用いることによる。

修復後も、降雨水
は汚染土壌を通過
して地下水に流入
する。

修復後も、降雨水
は汚染土壌を通過
して地下水に流入
する。

修復後も、降雨水
は汚染土壌を通過
して地下水に流入
する。

『灌漑農作物の摂取による内部被ばく』=修復地近傍の地下水を灌漑用水として用いて栽培した農作物の摂取すること
による経口内部被ばく

※対策工実施後も、汚染土壌は地下水位より浅い深度にあるものと想定する。
※灌漑用水には井戸水と同等の水が用いられると想定する。

改行位置
PPT をはる位置→

Ⅲ-(2)-⑥

⑦評価事例における被ばく経路の考え方〔6〕

(6)汚染土壌及び修復地近傍の井戸水を飲用に用いることによる被ばく
被ばく経路

対策工実施前

対策工:
天地返し

対策工:
反転耕

対策工:
深耕

井戸水の摂取によ
る内部被ばく

飲料水に修復地
近傍の井戸水を用
いることによる。

修復後も、降雨水
は汚染土壌を通過
して地下水に流入
する。

修復後も、降雨水
は汚染土壌を通過
して地下水に流入
する。

修復後も、降雨水
は汚染土壌を通過
して地下水に流入
する。

『井戸水の摂取による内部被ばく』=修復地近傍の井戸水を飲用に用いることによる経口内部被ばく

※対策工実施後も、汚染土壌は地下水位より浅い深度にあるものと想定する。

Ⅲ-(2)-⑦

-6 -
⑧評価事例における被ばく経路の考え方〔7〕

(7)汚染土壌及び修復地近傍の河川における河川水産物の摂取による被ばく
被ばく経路

対策工実施前

対策工:
天地返し

対策工:
反転耕

対策工:
深耕

河川水産物の摂
取による内部被ば
く

修復地近傍の河
川で獲られる水産
物を摂取すること
による。

修復後も、降雨水
は汚染土壌を通過
して地下水に流入
し、その地下水が
河川に流出する。

修復後も、降雨水
は汚染土壌を通過
して地下水に流入
し、その地下水が
河川に流出する。

修復後も、降雨水
は汚染土壌を通過
して地下水に流入
し、その地下水が
河川に流出する。

『河川水産物の摂取による内部被ばく』=修復地近傍の河川で獲られる水産物を摂取することによる経口内部被ばく

※対策工実施後も、汚染土壌は地下水位より浅い深度にあるものと想定する。

改行位置
PPT をはる位置→

Ⅲ-(2)-⑧

⑨評価事例における評価パラメータ〔1〕
【Cs移行に関する主な評価パラメータ】
汚染土壌の規模※:100m×100m×0.15m(厚さ)
修復地の土壌密度※ :1.3g/cm3
Csの土壌の分配係数:0.27m3/kg
降雨浸透水量:0.4m3 /m2 /y
地下水流速:1m/day(実流速)
井戸または河川までの距離※ :10m

【農作物摂取による被ばくに関するパラメータ(つづき)】
農作物摂取量※ :
米58.5kg/y、葉菜20.3kg/y、非葉菜117kg/y、果実43.5kg/y
農作物への移行係数:
米7.1E-2(Bq/g)/(Bq/g)、米以外5.7E-2(Bq/g)/(Bq/g)
市場係数:1
輸送時間:0

【居住者の被ばくに関するパラメータ】
居住時間:8,760h/y
遮へい係数:0.2
呼吸量:0.96m3/h
粉塵濃度:6E-9kg/m3
吸入可能な粒子への濃縮係数:4

【畜産物摂取による被ばくに関するパラメータ】
畜産物摂取量※ :
牛肉6kg/y、豚肉12kg/y、鶏肉7kg/y、鶏卵13kg/y
家畜の飼料摂取量:
肉牛7.2kg/day、乳牛16.1kg/day、豚2.4kg/day、鶏0.07kg/day
Csの畜産物への移行係数:
牛肉5.0E-2day/kg、乳牛7.9E-3day/L、豚肉2.4E-1day/kg
鶏肉1.0E+1day/kg、鶏卵4.0E-1day/kg
飼料への移行係数:
飼料5.3E-1(Bq/g)/(Bq/g)
市場係数:1
輸送時間:0

【農耕作業者の被ばくに関するパラメータ】
作業時間:500h/y
遮へい係数:1
呼吸量:1.2m3/h
粉塵濃度:5E-7kg/m3
吸入可能な粒子への濃縮係数:4
【農作物摂取による被ばくに関するパラメータ】
経根吸収割合:対策工ごとに設定
対策工実施前:1、天地返し:0.1
反転耕:上部層0.9及び下部層0.1、深耕:1

【灌漑農作物に関するパラメータ】
灌漑農耕土壌の密度: 1.68g/cm3
灌漑農耕土壌の間隙率:0.3
Csの灌漑農耕土壌の分配係数:0.27m3 /kg
灌漑農作物摂取量等:農作物摂取と同じ

Ⅲ-(2)-⑨

-7 -
⑩評価事例における評価パラメータ〔2〕
【井戸水に関するパラメータ】
飲料水量:0.6m3/y
周囲地下水による希釈※ :1(希釈を考慮しない)

【核種依存パラメータ(つづき)】
外部被ばく線量※ :対策工ごとにQADを用いて算出
対策工実施前
Cs-134:3.4E-10(Sv/h)/(Bq/kg)
Cs-137:1.1E-10(Sv/h)/(Bq/kg)
天地返し
Cs-134:2.6E-12(Sv/h)/(Bq/kg)
Cs-137:5.6E-13(Sv/h)/(Bq/kg)
反転耕
Cs-134:2.7E-11(Sv/h)/(Bq/kg)
Cs-137:8.0E-12(Sv/h)/(Bq/kg)
深耕
Cs-134:4.2E-10(Sv/h)/(Bq/kg)
Cs-137:1.4E-10(Sv/h)/(Bq/kg)

【河川水産物摂取に関するパラメータ】
水産物摂取量:淡水魚類0.6kg/y
Csの淡水魚類への濃縮係数:2.0E+3L/kg
市場係数:1
輸送時間:0
河川流量:1E+8m3/y
【核種依存パラメータ】
内部被ばく線量換算係数(ICRP Pub.72より)
吸入による:
Cs-134:6.6E-9Sv/Bq
Cs-137:4.6E-9Sv/Bq
経口による:
Cs-134:1.9E-8Sv/Bq
Cs-137:1.3E-8Sv/Bq

【パラメータの出典】
各パラメータは以下の文献を参考として設定した。
「福島県の浜通り及び中通り地方(避難区域及び計画的避難区域を除く)の災害廃棄物の処理・処分における放射性物質による影響の評価について」(環境
省、 「第二回災害廃棄物安全評価検討会」資料など)
また、“※”は本検討において任意に設定した。なお、修復地の土壌密度については、福島県伊達郡川俣町の調査( Katoらの“Depth distribution of 137Cs,
134Cs, and 131I in soil profile after Fukushima Dai-ichiNuclear Power Plant Accident”( J.Enviromental Radioactivity 111 (2012) 59-64 ) )を参考とした。

Ⅲ-(2)-⑩

⑪対策工の種類ごとの外部被ばく線量の違いに関する
検討
○非汚染土壌の覆土による遮へいの影響
(天地返しに関する)

○掘り返し混合による遮へいと希釈の影響
(深耕に関する)
1E-10
外部被ばく線量換算係数 [(Sv/hr)/(Bq/kg)×土壌希釈割合 [-]

1E-09

外部被ばく線量換算係数 [(Sv/hr)/(Bq/kg)]

Cs-137
1E-10

1E-11

1E-12

1E-13
0

10

20

30

40

50

Cs-137
Csの分布厚さが1cmの場合の
土壌希釈割合を1とする。

1E-11

1E-12

60

覆土厚さ [cm]

0

10

20

30

40

50

60

深耕の深さ [cm]

放射性Csが薄く深く広がることにより、
土壌自身による遮へいの効果と濃度
希釈が大きくなる。
=外部被ばく線量は減少する。

非汚染土壌の覆土による遮へいは、
覆土が厚いほど効果が大きくなる。
=外部被ばく線量は減少する。

Ⅲ-(2)-⑪

-8 -
⑫対策工で用いる覆土の性状(密度)による外部被ばく
線量の違いの検討
天地返し後の覆土の密度が
外部被ばくに与える影響
1E-11

外部被ばく線量換算係数 [(Sv/hr)/(Bq/kg)]

Cs-137

改行位置
PPT をはる位置→

( 覆土の厚さ 50cm)
1E-12

1E-13

1E-14
1.2

1.4

1.6

1.8

2

覆土密度 [g/cm3 ] ( 汚染土壌密度は1.3g/cm3)

覆土の密度が大きいほど遮へいの効果が大きくなる。
=外部被ばく線量は減少する。
Ⅲ-(2)-⑫

⑬不飽和層中の浸透水の移行に関する考え方
【物性が均一な層】
汚染土壌

均一な速度で
層状に水が流れる

不飽和層

帯水層

・被ばく線量評価における地下水移行
モデルでは、浸透水が水みちを速く流
れることを考慮する。
・保守的に、汚染土壌を通過した浸透
水は、直ちに帯水層に到達するものと
想定する。

【物性が不均一な層】
汚染土壌

不飽和層

・現実的には、土壌は物理的に不均一
な構造となっている。
・降雨浸透水が物理的に弱い部分(粒
子が疎な場所、亀裂など)を選択的に
水みちとして流れる場合、均一な層を
流れるよりも、流速が早くなる。
・水みちの分布を定性的・定量的に把
握することは難しい。

水みちを速い速度
で水が流れる

帯水層

・地下水位の変動によって汚染土壌と
地下水位の距離が変化しても、評価上
は被ばく線量の変化が見られない。

Ⅲ-(2)-⑬

-9 -
(3)評価方法の有効性を確認する評価事例の試算結果
①対策工ごとの被ばく線量評価結果〔1〕居住・農耕等シナリオ全般
対策工実施前

対策工:天地返し

対策工:反転耕

1E+00

対策工:深耕

初期放射性Cs濃度:1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Cs比: Cs-134/Cs-137=0.578

] 1E-01
y
/
v
S
m
[
ハ
ュ 1E-02
ホ
ナ
1E-03

1E-04
居住者

農耕作業者

農作物摂取

畜産物摂取

灌漑農作物摂取

井戸水飲用

河川水産物摂取

※居住者=居住による外部被ばく線量+土壌粒子の吸入による内部被ばく
※農耕作業者=農耕による外部被ばく線量+土壌粒子の吸入による内部被ばく
※農作物摂取による被ばく=汚染土壌またはその修復地で栽培された農作物の摂取による内部被ばく
※灌漑農作物摂取による被ばく=修復地近傍の地下水を灌漑用水として用いて栽培された農作物の摂取による内部被ばく
※井戸水飲用による被ばく=修復地近傍の地下水を井戸水として飲用に用いたときの、井戸水の摂取による内部被ばく

対策工の実施により、被ばく線量は減少する。対策工は、天地返し、反転耕、深耕の順で被ばく線量低減の
効果がみられる。
対策実施前では、居住者の被ばくが最も被ばく線量が大きく、次いで農作物摂取による被ばくである。天地
返しにより居住者の被ばく線量は大きく減少するが、農作物摂取による被ばく線量は居住者に比べて減少せ
ず、順位が逆転する。
地下水移行の被ばく経路では、修復地利用の経路と比較していずれも極めて小さい被ばく線量である。

Ⅲ-(3)-①

②対策工ごとの被ばく線量評価結果〔2〕
居住者の被ばく線量評価結果
(1)汚染土壌及びその修復地に居住する居住者の被ばく [mSv/y]
被ばく経路

対策工実施前

天地返し

反転耕

深耕

居住者の
被ばく線量の比

1

0.0066

0.075

0.37

居住者の被ばく

3.5E-1

2.3E-3

2.6E-2

1.3E-1

(内訳)
①直接線による外部被
ばく

3.5E-1

2.3E-3

2.6E-2

1.3E-1

(内訳)
②土壌粒子の吸入によ
る内部被ばく

1.1E-6

0

4.6E-8

3.2E-7

評価開始時の放射性Cs濃度:1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比: Cs-134/Cs-137=0.578
『居住者の被ばく』=『直接線による外部被ばく』と『土壌粒子の吸入による内部被ばく』 の合計

Ⅲ-(3)-②

-10 -
③対策工ごとの被ばく線量評価結果〔2〕
居住者の被ばく線量評価結果(続き-棒グラフ表示)
評価開始時の放射性Cs濃度:1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比: Cs-134/Cs-137=0.578

1E+00

0.5

被ばく線量 [mSv/yr]

最大被ばく線量 [mSv/y]

1E-02
1E-03
1E-04
1E-05
1E-06

Cs134

評価期間:100年
評価開始時の放射性Cs濃度:
1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比:
Cs-134/Cs-137=0.578

0.4

1E-01

0.3

Cs137
Total

0.2

0.1

1E-07
1E-08
対策工実施前

対策工:天地返し

居住者の被ばく線量

対策工:反転耕

(内訳)外部被ばく

0

対策工:深耕

0

20

40

60

80

100

経過時間 [yr]

(内訳)内部被ばく(吸入)

対策工ごとの被ばく線量との被ばく線量の内訳
(居住者の被ばく線量)

被ばく線量の経時変化(居住者の被ばく線量)
(対策実施前)

※居住者の被ばく=居住による外部被ばく線量+土壌粒子の吸入による内部被ばく

被ばく線量は外部被ばく線量が支配的である。
放射性Csの減衰により、時間が経過するほど被ばく線量は小さくなる。
天地返しでは、地表土壌に放射性Csが存在しないことから、吸入による被ばくは発生しない。
反転耕では、地表に放射性Cs濃度の小さい土壌が存在するため、被ばく線量が天地返しよりは高く、深耕よ
りは低くなる。

Ⅲ-(3)-③

④対策工ごとの被ばく線量評価結果〔3〕
農耕作業者の被ばく線量評価結果
(2)汚染土壌及びその修復地での農耕による農耕作業者の被ばく [mSv/y]
評価例:被ばく経路ごとの被ばく線量評価結果②-1
被ばく経路

対策工実施前

天地返し

反転耕

深耕

農耕作業者の
被ばく線量の比

1

0.0066

0.075

0.37

農耕作業者の被ばく

9.9E-2

6.5E-4

7.4E-3

3.6E-2

(内訳)
①直接線による外部被
ばく

9.9E-2

6.5E-4

7.4E-3

3.6E-2

(内訳)
②土壌粒子の吸入によ
る内部被ばく

6.4E-6

0

2.7E-7

1.9E-6

評価開始時の放射性Cs濃度:1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性のCs比: Cs-134/Cs-137=0.578
『農耕作業者の被ばく』=『直接線による外部被ばく』と『土壌粒子の吸入による内部被ばく』 の合計

Ⅲ-(3)-④

-11 -
⑤対策工ごとの被ばく線量評価結果〔3〕
農耕作業者の被ばく線量評価結果(続き-棒グラフ表示)
評価開始時の放射性Cs濃度:1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比: Cs-134/Cs-137=0.578

1E+00

0.5

1E-02
1E-03
1E-04
1E-05
1E-06

Cs134

評価期間:100年
評価開始時の放射性Cs濃度:
1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比:
Cs-134/Cs-137=0.578

0.4
被ばく線量 [mSv/yr]

最 大被ば く線量 [mSv/y]

1E-01

0.3

Cs137
Total

0.2
0.1

1E-07
1E-08
対策工実施前

対策工:天地返し

農耕作業者の被ばく線量

対策工:反転耕

(内訳)外部被ばく

0

対策工:深耕

0

20

40

60

80

100

経過時間[yr]

(内訳)内部被ばく(吸入)

対策工ごとの被ばく線量と被ばく線量の内訳
(農耕作業者の被ばく線量)

被ばく線量の経時変化(農耕作業者の被ばく線量)
(対策実施前)

※農耕作業者の被ばく=農耕作業による外部被ばく線量+土壌粒子の吸入による内部被ばく

被ばく線量は外部被ばく線量が支配的である。
放射性Csの減衰により、時間が経過するほど被ばく線量は小さくなる。
天地返しでは、地表土壌に放射性Csが存在しないことから、吸入による被ばくは発生しない。
反転耕では地表に放射性Cs濃度の小さい土壌が存在するため、被ばく線量が天地返しよりは高く、深耕より
は低くなる。

Ⅲ-(3)-⑤

⑥対策工ごとの被ばく線量評価結果〔4〕
農産物摂取による内部被ばく線量評価結果
(3)汚染土壌及びその修復地で栽培された農作物を摂取することによる被ばく [mSv/y]
被ばく経路

対策工実施前

天地返し

反転耕

深耕

農作物の摂取による
内部被ばく線量の比

1

0.10

0.13

0.30

農作物の摂取による
内部被ばく

2.2E-1

2.2E-2

2.9E-2

6.6E-2

評価開始時の放射性Cs濃度:1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比: Cs-134/Cs-137=0.578
『農作物』=汚染土壌またはその修復地で栽培された農作物

農作物のCsの経根吸収割合について、以下の様に設定する。
対策工実施前:根は全て汚染土壌に分布していると想定する。設定値=1。
天地返し:1割の根が深度50cm以深にある汚染土壌に分布すると想定する。設定値=0.1。
反転耕:全Cs量の9割のCsを多く含む深い土壌層に1割、1割のCsを含む浅い土壌層に9割の根が分布
すると想定する。設定値=深い層で0.1、浅い層で0.9。
深耕:Csを含む混合された土壌に根が全て分布すると想定する。設定値=1。

Ⅲ-(3)-⑥

-12 -
⑦対策工ごとの被ばく線量評価結果〔4〕
農産物摂取による内部被ばく線量評価結果(続き-棒グラフ表示)
評価開始時の放射性Cs濃度:1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比: Cs-134/Cs-137=0.578

0.5

1E+00

被ばく線量 [mSv/yr]

最大被ばく線量 [mSv/y]

1E-01
1E-02
1E-03
1E-04
1E-05

Cs134

評価期間:100年
評価開始時の放射性Cs濃度:
1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比:
Cs-134/Cs-137=0.578

0.4

0.3

Cs137
Total

0.2

1E-06

0.1

1E-07
1E-08
対策工実施前

対策工:天地返し

対策工:反転耕

0

対策工:深耕

0

20

40

60

80

100

経過時間 [yr]

農作物摂取による被ばく線量

対策工ごとの被ばく線量の内訳
(農作物摂取による被ばく線量)

被ばく線量の経時変化(農作物摂取による被ばく線量)
(対策実施前)

※農作物摂取による被ばく=汚染土壌またはその修復地で栽培された農作物の摂取による内部被ばく

放射性Csの減衰により、時間が経過するほど被ばく線量は小さくなる。
被ばく線量は土壌中の放射性Cs濃度と農作物の経根摂取割合が影響する。
天地返しでは、汚染土壌中に根の1割が分布すると想定したことから、被ばく線量は対策工実施前の1/10。
深耕では、深耕による土壌の混合により放射性Cs濃度の小さい土壌層全体に根が分布すると想定したこと
から、Csの希釈に応じた被ばく線量になる(ここでは対策工実施前の3/10)。
反転耕では、放射性Cs濃度が深耕よりも小さい上部層と天地返しよりも小さい下部層で構成さる。下部層に
根の1割が分布すると想定していることから、被ばく線量は両対策工の間の値となる。

Ⅲ-(3)-⑦

⑧対策工ごとの被ばく線量評価結果〔5〕
畜産物摂取*による内部被ばく線量評価結果
*:汚染地で栽培された飼料を与えて生産した畜産物の摂取
(4)汚染土壌及びその修復地で栽培された飼料を用いて生産した畜産物を摂取することによる被ばく
[mSv/y]
被ばく経路

対策工実施前

天地返し

反転耕

深耕

畜産物の摂取による
内部被ばく線量の比

1

0.10

0.13

0.30

畜産物の摂取による
内部被ばく

1.5E-1

1.5E-2

2.1E-2

4.6E-2

評価開始時の放射性Cs濃度:1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比: Cs-134/Cs-137=0.578
『畜産物』=汚染土壌またはその修復地で栽培された飼料を用いて生産した畜産物

飼料のCsの経根吸収割合について、以下の様に設定する。
対策工実施前:根は全て汚染土壌に分布していると想定する。設定値=1。
天地返し:1割の根が深度50cm以深にある汚染土壌に分布すると想定する。設定値=0.1。
反転耕:全Cs量の9割のCsを多く含む深い土壌層に1割、1割のCsを含む浅い土壌層に9割の根が分布
すると想定する。設定値=深い層で0.1、浅い層で0.9。
深耕:Csを含む混合された土壌に根が全て分布すると想定する。設定値=1。

Ⅲ-(3)-⑧

-13 -
⑨対策工ごとの被ばく線量評価結果〔5〕
畜産物摂取による内部被ばく線量評価結果(続き-棒グラフ表示)
評価開始時の放射性Cs濃度:1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比: Cs-134/Cs-137=0.578

0.5

1E+00

被ばく線量 [mSv/yr]

最大 被ば く線 量 [mSv/y]

1E-01
1E-02
1E-03
1E-04
1E-05
1E-06

Cs134

評価期間:100年
評価開始時の放射性Cs濃度:
1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比:
Cs-134/Cs-137=0.578

0.4

0.3

Cs137
Total

0.2

0.1

1E-07
1E-08
対策工実施前

対策工:天地返し

対策工:反転耕

0

対策工:深耕

0

20

40

畜産物摂取による被ばく線量

60

80

100

経過時間 [yr]

対策工ごとの被ばく線量の内訳
(畜産物摂取による被ばく線量)

被ばく線量の経時変化(畜産物摂取による被ばく線量)
(対策実施前)

※畜産物摂取による被ばく=汚染土壌またはその修復地で栽培された飼料を用いて生産した畜産物の摂取による内部被ばく

放射性Csの減衰により、時間が経過するほど被ばく線量は小さくなる。
被ばく線量は土壌中の放射性Cs濃度と飼料の経根摂取割合が影響する。
天地返しでは、汚染土壌中に根の1割が分布すると想定したことから、被ばく線量は対策工実施前の1/10。
深耕では、深耕による土壌の混合により放射性Cs濃度の小さい土壌層全体に根が分布すると想定したこと
から、Csの希釈に応じた被ばく線量になる(ここでは対策工実施前の3/10)。
反転耕では、放射性Cs濃度が深耕よりも小さい上部層と天地返しよりも小さい下部層で構成さる。下部層に
根の1割が分布すると想定していることから、被ばく線量は両対策工の間の値となる。

Ⅲ-(3)-⑨

⑩対策工ごとの被ばく線量評価結果〔6〕
灌漑農作物*の摂取による内部被ばく線量評価結果
*灌漑農作物:汚染地又は修復地近傍の地下水を灌漑用水として
用いて栽培した農作物
(5)汚染土壌及び修復地近傍の地下水を灌漑用水として用いて栽培した
農作物の摂取による被ばく [mSv/y]
被ばく経路

対策工実施前

天地返し

反転耕

深耕

灌漑農作物の摂取
による内部被ばく線量
の比

1

1

1

1

灌漑農作物の摂取
による内部被ばく

1.6E-4

1.6E-4

1.6E-4

1.6E-4

評価開始時の放射性Cs濃度:1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比: Cs-134/Cs-137=0.578
『灌漑農作物』=修復地近傍の地下水を灌漑用水として用いて栽培された農作物

灌漑による農耕では、灌漑用水の散布により土壌に放射性Csが含まれる。農作物の根はその土壌に
全て分布すると想定し、対策工の種類に関係なく経根吸収割合を“1”と設定する。
周囲地下水による灌漑用水の希釈は考慮しない。

Ⅲ-(3)-⑩

-14 -
⑪対策工ごとの被ばく線量評価結果〔6〕
灌漑農作物の摂取による内部被ばく線量評価結果(続き-棒グラフ
表示)
評価開始時の放射性Cs濃度:1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比: Cs-134/Cs-137=0.578

1E+00

1E+00

被ばく線量 [mSv/yr]

最大被ばく 線量[mSv/y]

1E-01
1E-02
1E-03
1E-04
1E-05
1E-06

Cs134

評価期間:1,000年
評価開始時の放射性Cs濃度:
1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比:
Cs-134/Cs-137=0.578

1E-01
1E-02

Cs137
Total

1E-03
1E-04
1E-05

1E-07
1E-08
対策工実施前

対策工:天地返し

対策工:反転耕

1E-06
1E+00

対策工:深耕

1E+01

灌漑農作物摂取による被ばく線量

1E+02

1E+03

経過時間 [yr]

対策工ごとの被ばく線量
(灌漑農作物摂取による被ばく線量)

被ばく線量の経時変化
(灌漑農作物摂取による被ばく線量)
(対策実施前)

※灌漑農作物摂取による被ばく=修復地近傍の地下水を灌漑用水として用いて栽培された
農作物の摂取による内部被ばく

対策工実施前を含めて、いずれの対策工においても被ばく線量は極めて小さい。
放射性Csの減衰により、時間が経過するほど被ばく線量は小さくなる。
被ばく線量は地下水流速、Csの分配係数、移行距離が影響する。Csの移行が遅い(地下水流速が遅い、分
配係数が大きい、移行距離が長いなど)ほど、放射性Csが流出地点(ここでは灌漑井戸)に到達する時間が遅
くなり、放射性Csの減衰が大きくなるため、被ばく線量は小さくなる。

Ⅲ-(3)-⑪

⑫対策工ごとの被ばく線量評価結果〔7〕
井戸水の飲用による内部被ばく線量評価結果

(6)汚染土壌及び修復地近傍の井戸水を飲用に用いることによる被ばく [mSv/y]
被ばく経路

対策工実施前

天地返し

反転耕

深耕

井戸水の飲用による
内部被ばく線量の比

1

1

1

1

井戸水の飲用による
内部被ばく線量

2.4E-5

2.4E-5

2.4E-5

2.4E-5

評価開始時の放射性Cs濃度:1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比: Cs-134/Cs-137=0.578
『井戸水の飲用』=修復地近傍の地下水を井戸水として飲用に用いる

周囲地下水による井戸水の希釈は考慮しない。

Ⅲ-(3)-⑫

-15 -
⑬対策工ごとの被ばく線量評価結果〔7〕
井戸水の飲用による内部被ばく線量評価結果
(続き-棒グラフ表示)
評価開始時の放射性Cs濃度:1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比: Cs-134/Cs-137=0.578

1E+00

1E+00

被ばく線量[mSv/yr]

最大被ばく線量 [mSv/y]

1E-02
1E-03
1E-04
1E-05
1E-06

Cs134

評価期間:1,000年
評価開始時の放射性Cs濃度:
1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比:
Cs-134/Cs-137=0.578

1E-01

1E-01

1E-02

Cs137
Total

1E-03
1E-04
1E-05

1E-07
1E-08
対策工実施前

対策工:天地返し

対策工:反転耕

1E-06
1E+00

対策工:深耕

1E+01

井戸水飲用による被ばく線量

1E+02

1E+03

経過時間 [yr]

対策工ごとの被ばく線量
(井戸水飲用による被ばく線量)

被ばく線量の経時変化
(井戸水飲用による被ばく線量)
(対策実施前)

※井戸水飲用による被ばく=修復地近傍の地下水を井戸水として飲用に用いたときの、
井戸水の摂取による内部被ばく

対策工実施前を含めて、いずれの対策工においても被ばく線量は極めて小さかった。
放射性Csの減衰により、時間が経過するほど被ばく線量は小さくなる。
被ばく線量は地下水流速、Csの分配係数、移行距離が影響する。Csの移行が遅い(地下水流速が遅い、分
配係数が大きい、移行距離が長いなど)ほど、放射性Csが流出地点(ここでは井戸)に到達する時間が遅くな
り、放射性Csの減衰が大きくなるため、被ばく線量は小さくなる。

Ⅲ-(3)-⑬

⑭対策工ごとの被ばく線量評価結果〔8〕
河川水産物摂取による内部被ばく線量評価結果

(7)汚染土壌及び修復地近傍の河川における河川水産物の摂取による被ばく [mSv/y]
被ばく経路

対策工実施前

天地返し

反転耕

深耕

河川水産物の摂取によ
る内部被ばく線量の比

1

1

1

1

河川水産物の摂取
による内部被ばく線量

1.9E-8

1.9E-8

1.9E-8

1.9E-8

評価開始時の放射性Cs濃度:1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比: Cs-134/Cs-137=0.578
『河川水産物』=修復地近傍の河川で獲られる水産物

Ⅲ-(3)-⑭

-16 -
⑮対策工ごとの被ばく線量評価結果〔8〕
河川水産物摂取による内部被ばく線量評価結果
(続き-棒グラフ表示)
評価開始時の放射性Cs濃度:1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比: Cs-134/Cs-137=0.578

1E+00

1E-02
被ばく線量 [mSv/yr]

1E-01
最大被ばく線量 [mSv/y]

評価期間:1,000年
評価開始時の放射性Cs濃度:
1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比:
Cs-134/Cs-137=0.578

1E-01

1E+00

1E-02
1E-03
1E-04
1E-05
1E-06

1E-03

Cs134
Cs137
Total

1E-04
1E-05
1E-06
1E-07

1E-07

1E-08

1E-08
対策工実施前

対策工:天地返し

対策工:反転耕

対策工:深耕

1E-09
1E+00

河川水産物摂取による被ばく線量

1E+01

1E+02

1E+03

経過時間 [yr]

対策工ごとの被ばく線量
(河川水産物の摂取による被ばく線量)

被ばく線量の経時変化
(河川水産物の摂取による被ばく線量)
(対策実施前)

※河川水産物の摂取による被ばく=修復地近傍の河川で獲られる水産物を摂取することによる経口内部被
ばく

対策工実施前を含めて、いずれの対策工においても被ばく線量は極めて小さかった。
放射性Csの減衰により、時間が経過するほど被ばく線量は小さくなる。
被ばく線量は地下水流速、Csの分配係数、移行距離が影響する。Csの移行が遅い(地下水流速が遅い、分
配係数が大きい、移行距離が長いなど)ほど、放射性Csが流出地点(ここでは井戸)に到達する時間が遅くな
り、放射性Csの減衰が大きくなるため、被ばく線量は小さくなる。
34
Ⅲ-(3)-⑮

(4)評価のまとめ
①対策工の効果その1
汚染土壌中の放射能対策及び管理方法について3つのケー
スを想定した。そのうち本検討では、人が被ばくするという観点
から、最も重要と考えられるケース1について被ばく線量評価を
実施した。
天地返しは地表の人から放射能を隔離することから有効な手
段であるが、汚染土壌と非汚染土壌とを完全に入れ替えること
ができるかは、工法や施工条件に因る。本検討では、地表土壌
を完全にクリーンにできなかった場合を想定した評価は、「反転
耕」でフォローできる。
対策工の実施による被ばく線量の低減は、天地返しが最も効
果が大きく、次いで反転耕、深耕の順で効果がみられる。
被ばく線量は、居住者の被ばく線量が最も大きい。被ばく線量
は全被ばくに対して外部被ばくが支配的であり、天地返しなど汚
染土壌の隔離を行う対策工の効果が大きい。
Ⅲ-(4)-①

-17 -
(4)評価のまとめ
② 対策工の効果その2
居住者の被ばく及び農耕作業者の被ばくにおいては、外部被
ばくを低減させることが被ばく線量の低減に繋がる(天地返し等
による隔離、深い対策深度など)。
農作物に摂取による被ばく、及び畜産物摂取による被ばくに
おいては、土壌中の放射性Cs濃度分布と根の分布が影響する。
汚染土壌を根が分布しない深度まで隔離する、または根が多く
分布する深度の放射性Cs濃度を小さくする対策工で、被ばく線
量の低減効果が大きくなる。
灌漑により栽培された農作物の摂取、井戸水飲用、及び河川
水産物摂取など地下水によるCs移行が関与する被ばく経路で
は、被ばく線量は修復地利用による被ばくと比較して十分に小さ
い。
不飽和層のCsの移行を保守的に評価しているため、対策工
による被ばく線量の明確な違いはここでは見られない。
Ⅲ-(4)-②

(4)評価のまとめ
③評価結果の考察その1
被ばく線量は①「居住者」、②「農耕作業者」、③「農作物摂取
(修復地において)」、④「畜産物の摂取(修復地において)」、⑤
「灌漑農作物摂取(修復地近傍において)」、⑥「井戸水飲用(修
復地近傍において)」、⑦「 河川水産物摂取(修復地近傍の河川
において)」の各経路ごとに評価している。
人の受ける被ばくは、人の生活様式に沿った被ばく経路の組
み合わせで得ることができる。
例えば、修復地に住み、修復地で自分で栽培した農作物を全
摂取量の1/2だけ摂取する人の場合、被ばく線量は『①+②+③
×1/2』であると考えることができる。
Ⅲ-(4)-③

-18 -
(4)評価のまとめ
④評価結果の考察その2
各対策工は、対策工の実施深度が深くなるほど人が触れる土
壌のCs濃度が小さくなるため、被ばく線量は低減する。
保守的に汚染土壌から地下水までのCsの移行については考
慮せず、汚染土壌から流出したCsは直ちに地下水に到達すると
している。この移行を考慮した場合、不飽和層中のCs移行を考
慮することになるため、Csの移行時間は本検討よりも長くなる。こ
れにより、Csの減衰による被ばく線量の低下が見込まれる。
地下水によるCs移行が関与する被ばくでは、放射性Csの減衰
に関わるパラメータ(分配係数、地下水流速、移行距離など)の
影響が大きい。河川利用による被ばくでは、河川流量も影響が大
きいパラメータである。
Ⅲ-(4)-④

(4)評価のまとめ
⑤被ばく線量評価における課題その1
ある人が受ける被ばく線量は、その人の生活様式によって変化
する。よって、適切に人が受ける被ばく線量を評価するには、それ
ぞれの人の生活様式に沿った被ばく経路を選択することが必要
である。
本評価では7つの被ばく経路について評価した。これら主な被ば
く経路のうち比較的被ばく線量が大きい経路であり、組み合わせ
によって保守的な評価を行うことは可能であると考えられる。
しかしながら、さらに具体的に評価を行う場合には、他の被ばく
経路についても評価する必要性が生じると考えられる。また、人
の生活様式を定めることも、具体的な評価に繋がると考えられる。
評価に使用したパラメータは一般的と考えられる設定値、また
は任意に与えた設定値を使用している。一部のパラメータについ
ては、自然条件の多様性からある程度の幅を持たせた評価も、
参考として実施した。(後述の参考1及び参考2)
Ⅲ-(4)-⑤

-19 -
(4)評価のまとめ
⑥被ばく線量評価における課題その2
より具体的な被ばく線量評価のためには、評価対象地域の自然
特性を反映させた評価が必要となると考えられる。今回は検討して
いないが、河川水の利用においては、河川流量も重要なパラメータ
である。
特に農地等においては、有機物との錯体生成等により、農作物へ
の移行性が変化するなどの事象が考えられる。この様な特殊であ
り、かつ被ばく線量への影響が懸念される事象については、最新
の研究成果等の調査を含めて検討が必要であると考えられる。
土地利用状況や地形によっては、降雨水が浸透水(地下水)で
はなく地表水として移動することが考えられる。この場合、Csの付
着した土壌粒子を地表水が河川等まで運ぶことが考えられる。こ
のような経路について別途評価が必要であると考えられる。
Ⅲ-(4)-⑥

(参考1)評価例:締め固められた土壌における
被ばく線量
(1)汚染土壌及びその修復地に居住する居住者の被ばく 【密度1.6g/cm3】 [mSv/y]
被ばく経路

対策工実施前

天地返し

反転耕

深耕

被ばく線量の減少率(1.6g/cm3)

1

0.0023

0.060

0.35

被ばく線量の減少率(1.3g/cm3)

1

0.0066

0.075

0.37

1E+00

評価開始時の放射性Cs濃度:
1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比:
Cs-134/Cs-137=0.578

最大被ばく線量[mSv/y]

1E-01
1E-02
1E-03
1E-04
1E-05
1E-06
1E-07
1E-08
対策工実施前

居住者の被ばく線量

対策工:天地返し

対策工:反転耕

(内訳)外部被ばく

対策工:深耕

(内訳)内部被ばく(吸入)

※居住者の被ばく=居住による外部被ばく線量+土壌粒子の吸入による内部被ばく

例えば宅地、学校の校庭や公園などでは、造成の際に締め固めにより土壌密度が管理され、大きな密度と
なることが考えられる。 そのような密度の大きな土壌では、密度が小さい土壌よりも遮へいにより外部被ばく
線量を低減する効果が見込まれる。
ここでは、土壌密度が1.6g/cm3(これまでの評価では1.3g/cm3)である場合について評価した結果を示す。
評価の結果、天地返し及び反転耕において、密度が1.3g/cm3の場合と比較して大きな被ばく線量の低減がみ
られる。

Ⅲ-参考-①

-20 -
(参考2)降雨浸透水量及び地下水流速の影響〔1〕
降雨浸透水量
降雨浸透水量は、土壌の性状や締め固め度によって変わってくる。
傾斜地や盛土部、田畑や低地では降水量の1~3%程度、平地など(覆土しない場所)では降水量の5~10%
が浸透すると考えられる。
日本の水収支の全国平均値は以下の通り。
・年間降水量 1,800~2,000mm/y = 蒸発散量 600~700mm/y + 流出量 1,200~1,400mm/y
・流出量 = 地下水流出量 400mm/y + 直接表面流出量 800~1,000mm/y
・浸透量 = 地下水流出量 400mm/y + 蒸発散量 600~700mm/y
【降雨浸透水量の設定】
①一般的な平地では、年間降水量1,800mm/yのうち浸透して地下水に達する量が5~10%と考えて、0.09~
0.18m/y。
②農用地等では、保守的に蒸発散するもの以外は全て浸透すると考えて、1.2~1.4m/y。
③①~②より、様々な土地を包含する設定として、最小値0.09m/y、最大値1.4m/yと設定。

地下水流速
地下水流速は、土壌の性状に起因する透水係数、及び土地形状に起因する動水勾配によって変わってくる。
【地下水流速の設定】
①砂や礫の土壌を想定し、平地では透水係数を100μm/s~1mm/sと想定(透水係数が1μm/s以下の準不透
水層を想定し、水平方向透水係数10μm/s(=垂直方向の10倍)の10~100倍を設定。)。動水勾配は1~3%を
想定。
②傾斜地については、平地の10倍として1mm/s~10mm/sを想定。動水勾配は平地の10倍とし、10~30%を想
定。
③①~②より、様々な土地を包含する設定として、最小値100μm/s ×0.01、最大値10mm/s×0.3と設定。

Ⅲ-参考-②

(参考2) 降雨浸透水量及び地下水流速の
影響〔2〕
評価条件

最小値

最大値

降雨浸透水量
[m/y]

0.09

1.4

地下水流速
[m/y]

30
(0.086 m/day)

9500
(26 m/day)

<備考>地下水流速
最小値 10μm/s × 0.01 = 8.64E-2m/day = 31.6m/y → 設定値30m/y
最大値 1mm/s × 0.3 = 25.92m/day = 9467m/y → 設定値9500m/y
(参考) 1m/day(実流速)=110m/yr(ダルシー流速。間隙率0.3の土壌の場合。)

評価対象とした被ばく経路
灌漑農作物の摂取による内部被ばく (対策工実施前)
評価開始時の放射性Cs濃度:1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比: Cs-134/Cs-137=0.578
『灌漑農作物』=修復地近傍の地下水を灌漑用水として用いて栽培された農作物

ここまで

Ⅲ-参考-③

-21 -
(参考2)降雨浸透水量及び地下水流速の影響〔3〕
灌漑農作物の摂取による内部被ばく線量 (対策工実施前) [mSv/y]
降雨浸透水量 [m/y]
最小値 (0.09)
地下水流速
[m/y]

最大値 (1.4)

最小値 (30)

3.5E-6

2.8E-5

最大値 (9500)

5.9E-6

5.1E-4

評価開始時の放射性Cs濃度:1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比: Cs-134/Cs-137=0.578
『灌漑農作物』=修復地近傍の地下水を灌漑用水として用いて栽培された農作物
1E-03

1E-03
評価期間:1,000年
評価開始時の放射性Cs濃度:
1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比:
Cs-134/Cs-137=0.578

被ばく線量 [mSv/yr]

1E-04
1E-05

最大値のセット

Cs134
1E-04

Cs137
Total

被ばく線量[mSv/yr]

最小値のセット

1E-06
1E-07
1E-08

1E+01

1E+02

1E+03

Cs137
Total

1E-05
1E-06
1E-07
1E-08

1E-09
1E+00

Cs134

1E-09
1E+00

経過時間 [yr]

評価期間:1,000年
評価開始時の放射性Cs濃度:
1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比:
Cs-134/Cs-137=0.578

1E+01

1E+02

1E+03

経過時間 [yr]

Ⅲ-参考-④

(参考2)降雨浸透水量及び地下水流速の影響〔4〕
灌漑農作物の摂取による内部被ばく線量 (対策工実施前) [mSv/y]
降雨浸透水量 [m/y]
最小値 (0.09)
地下水
流速
[m/y]

最大値 (1.4)

最小値 (30)

3.5E-6

2.8E-5

最大値(9500)

5.9E-6

5.1E-4

被ばく線量の取りうる範囲
評価開始時の放射性Cs濃度:1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比: Cs-134/Cs-137=0.578
『灌漑農作物』=修復地近傍の地下水を灌漑用水として用いて栽培された農作物
1E-03

被ばく線量[mSv/yr]

1E-04
1E-05

Cs134

評価期間: 1, 000年
評価開始時の放射性Cs濃度:
1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比:
Cs-134/Cs-137=0.578

Total

1E-07
1E-08

1E+01

1E+02
経過時間 [yr]

1E-03

被ばく線量[mSv/yr]

1E+03

Csの流出速度の変化
Cs134

1E-04

Cs137
Total

1E-05
1E-06
1E-07
1E-08
1E-09
1E+00

評価期間:1,000年
評価開始時の放射性Cs濃度:
1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比:
Cs-134/Cs-137=0.578

1E+01

【降雨浸透水量の影響】
降雨浸透水量が大きくなるほど、被ばく線量は大
きくなる。これは、地下水へ流出するCsのフラックス
が大きくなるためであり、被ばく線量への感度は大
きい。

Cs137

1E-06

1E-09
1E+00

【被ばく線量】
被ばく線量は、最大でも「居住による被ばく(被ば
く線量:3.5E-1mSv/y)」より3オーダー小さい。

1E+02

1E+03

【地下水流速の影響】
地下水流速が速いほど、被ばく線量は大きくなる。
これは、Csの移行時間が短くなり、Csの減衰が低く
抑えられるためである。ただし、地下水へのCsの流
出量が大きくならなければCsのフラックスも大きくな
らない。
【降雨浸透水及び地下水流速の影響】
降雨浸透水量が大きいほど、また地下水流速が
速いほど、被ばく線量は大きくなる。
被ばく線量が大きくなる要因は、地下水へのCs流
出フラックスが大きくなること、Csの移行時間が短く
なることである。

経過時間 [yr]

Ⅲ-参考-⑤

-22 -
(参考3 )評価例1:居住者の被ばく線量の経時
変化

被ばく線量 [mSv/yr]

0.4
Cs134

評価期間:100年
評価開始時の放射性Cs濃度:1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比: Cs-134/Cs-137=0.578
対策工実施前のケース

0.3

Cs137
Total

0.2

0.1

0
0

20

40

60

80

100

経過時間 [yr]
※『居住者の被ばく』=居住による外部被ばく線量+土壌粒子の吸入による内部被ばく

ここ

Ⅲ-参考-⑥

(参考3 )評価例2:農耕作業者の被ばく線量の
経時変化
0.1
0.08
被ばく線量 [mSv/yr]

Cs134

評価期間:100年
評価開始時の放射性Cs濃度:1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比: Cs-134/Cs-137=0.578
対策工実施前のケース

Cs137
Total

0.06
0.04
0.02
0
0

20

40

60

80

100

経過時間 [yr]
※『農耕作業者の被ばく』=農耕作業による外部被ばく線量+土壌粒子の吸入による内部被ばく

Ⅲ-参考-⑦

-23 -
(参考3 )評価例3:農作物摂取による被ばく線量
の経時変化
0.25

0.2
被ばく線量[mSv/yr]

Cs134

評価期間:100年
評価開始時の放射性Cs濃度:1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比: Cs-134/Cs-137=0.578
対策工実施前のケース

Cs137
Total

0.15

0.1

0.05

0
0

20

40

60

80

100

経過時間 [yr]
※『農作物摂取による被ばく』=汚染土壌またはその修復地で栽培された
農作物の摂取による内部被ばく

ここ
ここ

Ⅲ-参考-⑧

(参考3)評価例4:畜産物摂取による被ばく
線量の経時変化
0.2

0.15
被ばく線量 [mSv/yr]

Cs134

評価期間:100年
評価開始時の放射性Cs濃度:1,000Bq/kg(1Bq/g)
評価開始時の放射性Csの比: Cs-134/Cs-137=0.578
対策工実施前のケース

Cs137
Total

0.1

0.05

0
0

20

40

60

80

100

経過時間 [yr]
※畜産物摂取による被ばく=汚染土壌またはその修復地で栽培された飼料を用いて生産した
畜産物の摂取による内部被ばく

Ⅲ-参考-⑨

-24 -
添付資料Ⅳ 福島環境修復有識者検討委員会平成 24 年度開催分の議事
録
Ⅳ- 平成 24 年度第1回福島環境修復有識者検討委員会議事録
1
1.日時:2012 年 10 月 30 日(木) 13 時 30 分~16 時 30 分
2.場所:日本原子力技術協会 7 階 会議室A
3.出席者(順不同,敬称略)
(出席委員)新堀(主査)
,河西,山本,関口,石倉,橋本,沼田,野上,吉原(事務局) 名)
(9
(欠席委員)宮脇委員,川上委員(2名)
(常時参加者)仙波,池田(2名)(欠席常時参加者)木村(1 名)
、
(傍聴者)都築,中居,高瀬(3名) [この委員会において常時参加者登録が承認された]
4.配付資料
H24 福有 1- 福島環境修復有識者検討委員会委員名簿
1
H24 福有 1- 平成 23 年度 第3回福島環境修復有識者検討委員会議事録(案)
2
H24 福有 1- 1 原子力発電所周辺の環境修復に関する調査(フェーズⅡ)平成 24 年度実施計画書(案)
3H24 福有 1- 2 平成 24 年度実施計画補足説明資料
3調査Ⅰ「安全かつ合理的な環境修復技術の調査・検討」
(イントロダクション)
H24 福有 1- 1 福島環境修復の現況について「その1 除染特別地域(国の直轄地域)
4」
H24 福有 1- 2 福島環境修復の現況について「その2 汚染状況重点調査地域(非直轄地域)
4」
H24 福有 1- 3 福島環境修復の現況について「その3 福島県の除染対策について」
4H24 福有 1- EPA(米国環境保護庁)放射能汚染地環境修復技術の追加調査報告
5
H24 福有1参考資料1 [調査Ⅰ関連情報] 平成 23 年度除染技術実証事業概要書
平成 24 年 8 月 環境省 水・大気環境局
H24 福有1参考資料2 [調査Ⅰ関連情報「平成 24 年度除染技術実証事業」に係る実証試験対象
事業の選定結果
H24 福有1参考資料3 調査Ⅱ・調査Ⅲ関連情報 「IAEA の WATEC 2012 会議報告」抜粋
(21 世紀における原子力発電炉廃止措置のあり方に関する調査検討委員会資料)
H24 福有1参考資料4 調査Ⅱ・調査Ⅲ関連情報 「環境省・災害廃棄物安全評価検討会」抜粋
(21 世紀における原子力発電炉廃止措置のあり方に関する調査検討委員会資料)
H24 福有1参考資料5 調査Ⅱ・調査Ⅲ関連情報 放射性物質を含む汚泥焼却灰等の処分に関する安全
評価検討書 平成 23 年 9 月 横浜市環境創造局・資源循環局
5.議事
(1)事務局挨拶、出席状況報告及び資料確認
事務局より,平成 24 年度の第 1 回開催の挨拶に続いて、出席状況の報告と資料確認を行った。
(2)平成 23 年度第3回議事録の確認
事務局より,標記の議事録について確認が行われ,修正等の意見があれば本委員会終了までに指摘す
ることとして承認された。
(3)平成 24 年度実施計画案の審議
事務局より、資料1- 1により、本年度実施する原子力発電所周辺の環境修復に関する調査(フェ
3ーズⅡ)の実施計画全体案についての説明がなされた。
続いて、関口委員より、資料1- 2により、安全かつ合理的な環境修復技術の調査・検討のイント
3ロダクションとして、環境修復技術の追加調査対象、有望な技術の評価・検討方法及び廃棄物の減容化
等について、実施計画を補足する説明がなされた。

-1-
最後に石倉委員及び山本委員より、本調査で実施する合理的な環境修復廃棄物の処理・処分方策検討
の必要性に関連して日本研究センターによる処理・処分コスト試算では、前提条件が明確ではないマク
ロな試算ではあるが、50 兆円を超える金額がはじき出されていること、及びこれに対して、日本原子力
学会クリーンアップ分科会のコスト評価WGの検討で推定された処理・処分コスト(最終処分は除く)が
福島全体では5兆円~8兆円程度の規模が見込まれる結果となったことなどの説明があり、
いずれにし
ても廃棄物の減容化や再利用などの重要性があらためて認識された。
これらの説明に対して以下の質疑がなされ、本検討委員会の意見を踏まえて計画を進めることとし、
実施計画は承認された。
・この計画では、中間貯蔵施設や修復地の安全評価方法の検討など、国がまだ手がけていない分野に踏
み込んだ検討を進めるという理解でよいか。
⇒少し踏み込んでいる面はあるが、
有効な安全評価の方法等を提案することによって中間貯蔵施設の立
地や国の除染活動をなんらかの形で支援できるのではないかと考えて、
本年度はこのような計画を立案
した。
・安全かつ合理的というキーワードが重要ならば、それに至るための検討フロー、例えばデシジョンツ
リーなどを明確に定めて取り掛かる必用があると思う。
・今年の夏に福島の農地や里山の除染活動に参加したが、たんぼには既に雑草が繁茂しており、刈り取
った草はどうするのかという問題、
あるいは農家や庭の線量率は低くても裏山の林では数十μSv/h 超え
るような場合に、どうやれば全体を効果的に除染できるかなど、個別に対応・解決すべき課題が山積み
されていると感じた。したがって、1 つのデシジョンツリーによって単純に作業を進められないことに
も留意する必要があり、国の計画でもその辺は細かく詰められていない。
⇒ご指摘の通り、国の計画を見ても汚染地の状況に応じた適切な除染方法の選定、個々の状況に応じて
想定外の発生があるかも知れない廃棄物の行き先及びそれらの廃棄物の低減化を図ることが重要で
あるにもかかわらず検討が遅れているようであり、本年度の調査Ⅰでは、それらの点に留意して作業
を進めることとしたい。
⇒現地の状況は刻々と変化するので、
いかなる状況にも対応できるデシジョンツリーを構築することは
困難であるが、可能な限り状況変化をも考慮できる判断基準を作ることを検討したい。
・主査が述べられたように個別に状況が異なる汚染地が散在しているなら、あまりデシジョンツリーに
こだわって網羅性を求めるよりは、例えば、自治体が実施するよくありそうな除染作業のパターンを
事例にして検討を進める方法も考えられる。
⇒今年の安全評価の検討では、時間的制約もあるのであまり間口を広げずに、ある程度ありそうな環境
修復の事例に絞って比較的単純な条件を設定して検討を進めることとしたい。
・安全評価については、たとえば天地返しをする場合、適切な安全評価を行うことによって地域別・条
件別に安全が確保できるケースと安全確保が怪しいケースを整理して提示できれば有効だと思う。
これ
はコストの算定にも寄与されると思われ、
総合的に安全かつ合理的な環境修復技術の提案に繋がると思
う。
また、
土木学会でも議論されたように、
ある意味で閉じ込めが要求される中間貯蔵施設については、
トレンチ処分施設やピット処分施設よりも厳しい条件の施設になるので、
少し深い天地返しの方が得策
ではないかという議論が出て来た場合、ここで実施する安全評価の結果を示してやれば、国も方策を見
直す上で参考にしたくなるのではないかと思われる。
(主査まとめ)
・福島県外の除染は、今回の検討の守備範囲に入るのか。
⇒最終処分に至るフローは異なるが、守谷市のように既に除染を進めて廃棄物を多量に発生させている
自治体もあるので、県内の低汚染地の修復と共通の考え方がとれると思われ、特に県外を意識して別
途検討しなくても本検討結果を参考にしていただけると思う。
・追加被ばく線量率が1mSv/y を越える地域の天地返しについて、安全が確保されることを前提として

-2-
土地所有者が自分で持ち続ける場合は、特に問題はないと思うが、土地を売却する場合に支障が生じる
ことも考えておく必要がある。汚染土をそのときになって除去してもそれの受入先を確保することは困
難であると思う。
・そのような土地の売買は国が一元化して行うなどの方法を検討してもらうとして、今は売りたい人よ
りも住みたいという人を優先して環境修復の検討を進める必要がある。
・合理的な方策として減容化を考える場合、個別の最適化と全体の最適化を考える必要がある。そのた
めには、当該廃棄物の種類ごとに発生量と放射能濃度(汚染レベル)を整理した上で、減容化を図るか
否か、図る場合はどのような減容化はかるのがベストであるかを検討する必要がある。
・減容化とは逆に少し薄めてやることで簡易な処分、例えばピット処分をトレンチ処分に変更できる場
合もあるので、コストを含めた最適化は非常に複雑で難しいテーマになるかも知れない。
・その問題については、8000Bq/kg の濃度を基準に考えるとよいと思う。処理をして 8000Bq/kg 以下に
できれば、普通の処分が可能になり、減容化処理の効果が出てくると思う。3万 Bq/kg 以下のものは、
中間貯蔵の期間の 30 年で 8000Bq/kg 以下になることも考えて、減容化を考えればよい。
・8000Bq/kg 以下がターゲットのように聞こえるが、管理型処分場に持ち込めるかと言って安易にコス
トが低減できると考えるのは疑問であり、最適化では慎重に検討する必要がある。
(4)福島の環境修復の現況について
事務局より、
資料 1- 1~資料 1- 3 に基づいて福島の環境修復の現況紹介として、
44除染特別地域
(国
の直轄地域)
、汚染状況重点調査地域(非直轄地域)及び福島県の除染対策について説明があった。こ
の説明に対しては特に質疑はなかった。
(5)事前調査結果の報告について
・事務局より、資料 1- に基づいて、海外の環境修復技術の追加調査として、EPA(米国環境保護庁)
5
放射能汚染地環境修復技術のうち、
昨年度の調査結果に含めていなかった浮遊選別法と原位置ガラス固
化法の報告があった。
・事務局より、参考資料1に基づいて、環境省が平成 23 年度に実施し、平成 24 年 8 月に報告した除染
技術実証事業で採用された除染技術の説明があり、
事務局が現地調査したし清水建設㈱の土壌洗浄技術
(上記 EPA の浮遊選別法を導入した技術)の概要紹介がなされた。
・事務局より、参考資料2による環境省・平成 24 年度除染実証事業の選定結果、参考資料3によるチ
ェルノブイリの環境修復状況(除染廃棄物の仮貯蔵施設等)
、参考資料4による「環境省・災害廃棄物安
全評価検討会の概要」の資料紹介がなされた。
・事務局より、最後に安全評価の検討事例として、参考資料5により、横浜市が実施した「放射性物質
を含む汚泥焼却灰等の処分に関する安全評価検討書」の概要紹介がなされた。
これらの報告に対する主な質疑は以下の通りである。
・中間貯蔵施設の候補地が浮上しているが、それらの地域をモデル化する場合は、慎重を要する。
⇒特定の地域を対象にして評価モデルを組む予定はなく、福島では一般的と思われる地形・地質や地下
水等の自然条件を考えたごく単純なモデルで試計算を行うことを考えている。
・資料 1—4- のスライド 19 の中で、
1
「技術的に可能なこと、よいことと、法律的・行政的にでき
ることは異なる」という記述があるが、どういう意味か。
⇒この意味は、いろいろな有効技術が提案されても、法律や国のガイドラインに即したものでないと採
用できないことが除染を迅速に進める上での足かせになっており、それが問題点になってきたので、
今後は現地での裁量に任せるほうがよいのではないかという意思表示だと思う。
・JAEA と議論したことがあるが、除染済みの土地や天地返しを行った場所の安全評価する場合に、もと
もと線量が高い地域で、10μSv/y を超えるか否かを議論しても意味はないのではないか。
・トータル線量の増加が極微少なら確かにそのような議論は起こるが、ある施設を設置したために増加

-3-
する線量が 10μSv/y 以内に収まるか否か一応確かめておく必要があると思う。
・どのようなレベルの汚染区域を対象とし、線量率の目標を 1mSv/y にするか 10μSv/y にするかは今後
の検討次第で決めることになるのか。
⇒その通りである。
・中間貯蔵施設も含めて、管理をきちんと行っている期間は、1mSv/y でよく、天地返しのようにそれ
が最終的な形態となり、放置されて管理を行わない場合は、10μSv/y の考え方が出てくるのではな
いか。
・天地返しのような修復のケースでは、10μSv/y を持ち出さないで、いわゆるノルム的な値である
1mSv/y でよいと思う。いきなり基準を厳しくして不安を助長するのは避けるべきである。
・環境省の処分場の場合は、跡地の管理というものは基本的にはなくならないので、原子力で考えてい
る跡地居住等のシナリオではなく、せいぜい公園利用シナリオで済むことになるので、10μSv/y が
成立するが、処分場ではない一般の場所では、そうはいかないので、なんらかの緩やかな管理が行わ
れることを前提にする必要があるのではないか。
・この問題は、国でもまだ整理されていないので、本委員会で勝手に 10μSv/y を設定するのも問題な
ので、当面は、追加線量を1mSv/y として検討を進めることとしたい。
(主査まとめ)
・先ほど紹介のあった浮遊選別法では、浮選剤として界面活性剤を使うが、これが土壌中に入ると一般
の廃棄物として処分せざるを得なくなるのではないか。
⇒界面活性剤は、再利用などが期待される洗浄済み土壌の方にはあまり残らずに、液中または高濃度放
射性廃棄物となるフロスの方に集まり、廃棄物として処分されるので、それほど問題にはならないと
思う。
・まったく別件であるが、今回の事故ではどうしてセシウムしか飛散しなかったのか教えて欲しい。
⇒気体になる温度が 1000℃前後のものが飛散したと考えられており、ヨウ素、テルル、セシウムがこ
れに該当し、直後に検出されている。ストロンチウム 90 は、この温度ではセシウムに比べて非常に
気化しにくいと考えられ、今回の事故でも 1/500~1/1000 程度しか検出されていない。気化という経
路をたどることと温度がポイントであったと考えられている。
(6)その他
事務局より,次回は調査Ⅰの検討結果を主に審議していただく予定で、12 月中旬を目処に開催する
こととして、日程の調整が済み次第、開催案内を送付する旨の連絡があった。

以 上

-4-
Ⅳ- 平成 24 年度第2回福島環境修復有識者検討委員会議事録
2
1.日時:2012 年 12 月 20 日(木) 13 時 30 分~16 時 30 分
2.場所:原子力安全推進協会 13 階 B会議室
3.出席者(順不同,敬称略)
(出席委員)新堀(主査)
,宮脇,川上,河西,関口,石倉,橋本,沼田,野上,
吉原(事務局)
(10 名)
(欠席委員)山本委員(1 名)
(常時参加者)池田,都築,中居,高瀬(4 名)(欠席常時参加者)仙波,木村(2 名)
,
4.配付資料
H24 福有 2- 福島環境修復有識者検討委員会委員名簿(修正版)
1
H24 福有 2- 平成 24 年度 第1回福島環境修復有識者検討委員会議事録(案)
2
H24 福有 2- 除染廃棄物等の処理・処分フローと一時保管等に関する国の方針について
3
H24 福有 2- 調査Ⅰ 安全かつ合理的な環境修復技術の調査・検討
4
H24 福有 2- 調査Ⅰ
5

同 添付資料集

H24 福有 2- 調査Ⅱ 修復後の環境安全性の評価手法に関する調査・検討
6
(修復後の環境安全性の評価手法について)
H24 福有 2- 調査Ⅲ 環境安全評価方法の適用性及び妥当性の検討
7
(修復地等の単純モデルによる被ばく線量の事例解析)
H24 福有 2 参考資料1 平成 24 年度福島県除染技術実証事業実施結果(第一次報告書)
5.議事
(1)事務局挨拶,出席状況報告及び資料確認
事務局より,平成 24 年度の第2回開催の挨拶に続いて,出席状況の報告と資料確認を行った。
(2)平成 24 年度第1回議事録の確認
事務局より,標記の議事録について確認が行われ,議事録は承認された。
(3)廃棄物の処理処分に関する国の方針等の整理結果について
事務局より,資料23に基づいて,除染廃棄物等の処理・処分フローと一時保管等に関する国の
方針,除染廃棄物等の減容化方策に係る課題,及び一時保管施設の安全評価方法を放射性廃棄物処分
のそれと対比して検討するための準備として,両者の施設要件や管理要件を比較し,整理した結果に
ついての説明がなされた。この説明に対して以下の質疑が行われた。
・中間貯蔵施設について,福島県と 8 町村が調査に入ることを合意したとあるが,地元の議会や住民を
含めて合意されているという状況に現在なっていると言えるのか。
⇒12 箇所の候補地のうち大熊町の 3 箇所は除外され,その分は他の候補地に振り分けるという話があ
る。双葉町長が会合に欠席しており,合意形成がまだ完全とは言えないと思われる。
・住民の理解を得るためには,除染土壌等を中間貯蔵施設で管理することで,汚染場所を放置するより
も線量が下がり,人が住める環境になること,また管理の終了後も安全が確保されることを安全評価
の結果等を用いて説明する必要があるので,
この有識者委員会で実施する安全評価の検討には意義が
あると思う。
・森林の除染をどう考えるのか,それをどうすべきかが今後の重要な課題である。森林からの影響によ
り周辺環境の一部の地域では除染しても線量が下がりにくいところがある。環境省では,森林の除染
に関してはかなり慎重な姿勢をとっており,
現時点で明確な除染の方策を示すことができないように
思える。

-5-
(4)安全かつ合理的な環境修復技術について
関口委員より,H24 福有 2- 及び H24 福有 2- に基づいて,調査Ⅰ「安全かつ合理的な環境修復技
4
5
術の調査検討」の結果として,適用性の高い技術の追加調査結果,環境修復技術の評価方法,デシジ
ョンツリーによる有望な修復技術の選定方法と選定例,評価事例(農地,森林,学校等)及び減容化
を視野に入れた各修復技術のコスト評価のケースタディの結果などについて報告がなされた。
この説
明に対して以下の質疑が行われた。
・森林の除染法として,落葉樹林は葉っぱが落ちるので落葉等の汚染を除去し,常緑樹林は枝打ちと伐
採が有効であるとしているが,長期的には常緑樹林も葉っぱが落ちて汚染を起こすのではないか。
⇒落葉等の除去は,落葉樹林と常緑樹林ともに有効であり,枝打ちと伐採は特に常緑樹林の方で有効で
あるという意味である。
・除染の要求品質に外部被ばくの低減をあらわす「きれいさ」があり,それを含めて「被ばく経路の遮
断」という用語を使用しているが,
「遮断」という用語では,被ばくの低減とはイメージが合わない
ように感じる。
・ここで示されている森林の除染では,自然の状況確認をすることをモニタリングと称しているが,施
設等に対してある程度監視などの要件を決めて行うのがモニタリングではないか。
⇒モニタリングには,
機能を確認するサーベイランス的なモニタリングと長期的に測定を継続するモニ
タリングの二つがある。自然の状況確認を継続するのは後者に該当すると思う。
・森林の除染については,ロシア,ウクライナ,筑波大,農林省系の研究機関で議論されているようだ
が,枝打ち後の処理の方法等を考えると簡単な話ではない。ベラルーシでは,伐採した枝を焼却しよ
うとしたが,広い範囲ではなかなか実行できずに,放置した方がよいという話になっている。
⇒ロシアでは放射性物質を固定化しやすい土壌を使って,移行低減を図っている。森林は,居住地近傍
(約 20m)の場所,頻繁に人の出入りがある場所,あまり人が入らない場所の3つに分けられる。
20m以内の場所では除染をやることが基本だが,
人が入らない場所についても除染後に放っておくと
上流から汚染土などが流れてきて再汚染の恐れがあるので,
固定化材により移行低減を図る方策と監
視などの管理との組み合わせで対応するのがよいと考える。
・今回の資料でも,20m以内は除染,その他は汚染の流出防止を図るという対応策を示しており,汚染
の移行経路でせき止めることを考えている。せき止めで固定化材を使うということであれば,ロシア
の方法と同じ考え方になる。
・日本の森林のように急傾斜の斜面があるところに固定化材になるものを撒いてもすぐに流れてしまう。
森林に対しては,落ち葉の回収とため池などに流れ込んだものを除くことが基本である。また土壌に
固定化材をまく場合は,CODによる環境汚染への配慮も必要となる。
・スライド P.39 の土壌の減容化のまとめは,放射能濃度と物量を含めた土壌の流れが概念的に整理さ
れていてたいへんわかりやすい図である。この図のフローでは,減容化を行う 80%の土壌を対象に
しているが、80%とした根拠は何か。
⇒細粒分の割合が多い土壌は減容化が難しい。
また減容化処理プラントの稼働率や除染効率を考慮して,
100%の減容化は無理と考えて,計算上では減容化対象を 80%程度と想定した。
・減容化の工法について,分級により微細な汚染土壌を除去する技術検証は行われていると思うが,他
にも熱,化学,有機薬剤等を用いる技術もあるので,それらも整理しておく必要がある。また,対象
物を土壌に限らずに整理できればよいのではないか。
⇒添付資料には除染実証試験事業等で取り上げられた関連技術を列挙している。
減容化の工法について
は,さらに用途別に除染効率の比較などの観点から整理を進める予定である。
・添付資料に整理された除染技術は有用で,他にも活用できそうだが,その場合,技術を分類する用語
がまちまちになっているとわかりにくい面がある。

-6-
⇒共通のキーワードで分類したうえで,
元の資料で行われた除染技術の分類方法をそのまま忠実に記載
したので,この資料のような整理結果となった。
・スライド P.16 の課題の中に,
「農用地・休耕田の活用」について,特措法上実施できないのでないか
との懸念が示されているが,特措法の解釈において,特措法に示された既定の方法と評価上同等の効
果がある技術とみなせれば,適用も可能になるのではないか。また,本委員会で対応案を検討する場
合は,全般を通し,地域の人が何を望んでいるかをベースに考えた柔軟な対応案を提示する必要があ
る。
・P.39 のスライドでは,一見すると中間貯蔵施設で 30 年間管理し,きれいになったもの(放射能の心
配がなくなったもの)を福島から県外へ出すようなイメージを与えてしまう恐れがある。また 150 万
m3 については,まだまだ相当な量であるという認識を持ってもらう必要がある。この図が処理・処
分の道筋を説明している重要な資料であることを考えると,誤解を受けないよう,図中に補足的な説
明を入れるなどの工夫をしていただきたい。
(主査まとめ)
・減容化という言葉で一括りにするのではなく,除染量の減容化,最終処分の対象となる土壌・廃棄物
の減量化など,丁寧な説明も必要ではないか。
・クリーンアップ分科会のコスト試算についての検討が原子力学会誌に投稿されており,参考になる。
(5)修復後の安全評価について
中居常時参加者より,資料 H24 福有 2- に基づいて,調査Ⅱ 「修復後の環境安全性の評価手法に
6
関する調査」
について,
評価手法を選定する上での重要なポイントを整理した結果の説明がなされた。
続いて,高瀬常時参加者より、H24 福有 2- に基づいて,調査Ⅲ「環境安全評価方法の適用性及び妥
7
当性の検討」に関して,仮置場と中間貯蔵施設の様々な設置ケース(地下水面の状態等)を想定した
被ばく線量評価の概念や評価パラメータ設定の考え方を示す資料の説明がなされた。
これらの説明に
対する質疑は以下の通りである。
・仮置場の 3 年間及び中間貯蔵施設の 30 年間の期間は,放射性物質を閉じ込めることが基本であるか
ら地下水移行は問題にならないと思う。
このように詳細なモデル化を行って地下水移行による被ばく
線量評価をあえて行う必要はあるのか。
・被ばく総量とか時間軸についてのカットオフを示してやるのがよいのではないかと思う。
⇒仮置場の概念はガイドラインで示されている。万一,事故等により放射性物質の漏出があっても大丈
夫だということ,つまり公衆の安全は確保されることを評価しておくことになる。
・中間貯蔵を想定した 30 年間の評価をすることで,放射性物質を含む廃棄物が処分される県外の管理
型処分の安全評価にも応用できるものになればベターである。
・除染廃棄物等の一時保管施設では,放射性物質を閉じ込めて,出ていないことを確認するためにモニ
タリングを行うことが基本となっている。
漏れた場合の評価を行うことの意味合いをきちんと説明し
ないと周辺住民などから誤解を受けるおそれがある。
・今回の事故による汚染地域は,バックグラウンド自体が元々高くなっており,そこに仮置場や中間貯
蔵施設を置くとどうなるかという観点での整理が必要ではないか。
・低濃度でも持ち込まれた廃棄物による被ばくには住民は納得しないし,それに加えて,非汚染地より
やや高いバックグラウンドもあることを考えると,住民説明は難しいが,一時保管施設などを設置に
することによるプラスアルファの線量が十分小さいことを説明できることが重要であり,
そのような
評価の試算結果が出ることが望ましい。
・地下水面は施設よりも上,すなわち地下水面の下に施設を設置せざるを得ないケースもあるのではな
いか。地下水についてのケーススタディも重要である。
・ここで行う評価では,中間貯蔵施設と限定して評価をするのではなく,施設の面積やソースとなる放
射能濃度などをパラメトリックに設定した解析事例がよいと思う。

-7-
・住民の一番の心配は,
「これからもまた放射性物質が飛んでくるのではないか」であり,それに対し
ては,バックグラウンドの高い場所の除染を行い,仮置場や中間貯蔵施設を整備して除染で発生した
廃棄物をきちんと保管することの効果を示す必要がある。次に「保管中にシートが破れるのではない
か」という懸念が示された場合は,
「修復する」というような説明が必要になる。そして、万一漏れ
ても安全性は確保されるということを念のために評価する。すなわち、安全機能として「遮蔽と閉じ
込め」があり、その評価が第一に求められ、
「移行抑制」による評価は副次的なものとなる。
(主査ま
とめ)
・ケース1の原位置(元の汚染場所)では,天地返しなどによって,外部被ばくは低減すると思うが,
地下水移行による被ばくは厳しくなるか同等程度と考えられる。
除染前後でのトータルでの安全性を
比較して示すことが重要である。
・資料福有 2- のスライド 17 の式に中にあるKN(根からの吸収割合)について,TR(土壌から農
6
作物への核種の移行係数)
だけではだめなのか。
どうしてもう一度KNをかけなければならないのか。
・地下の汚染土壌部分に植物の根が入り込んで放射性物質の吸収が起こる割合を示すKNは根からの吸
収についてのファクタであり,
今回実施する修復地の農産物摂取による被ばく線量評価では必要な係
数である。KN=0,すなわち根からの吸収が一切なければ農作物への移行は起こらないといえる。
・ゼオライト投与などの移行低減栽培技術の効果全体を見る場合などは,移行係数TRが関係すること
が、ロシアの発表などでも述べられている。
(6)その他
事務局より,次回は調査Ⅱ及びⅢの検討を進めた結果を主に審議していただく予定で,来年 2 月中
旬頃を目処に開催することとして,日程の調整が済み次第,開催案内を送付する旨の連絡があった。
以上

-8-
Ⅳ- 平成 24 年度第3回(その 1、その 2)福島環境修復有識者検討委員会議事録
3
第3回その 1 福島環境修復有識者検討委員会議事録(案)
1.日時:2013 年 2 月 18 日(木) 14 時 00 分~17 時 00 分
2.場所:原子力安全推進協会 13 階 B会議室
3.出席者(順不同,敬称略)
(出席委員)新堀(主査)
,川上,山本,関口,石倉,橋本,沼田,野上,吉原(事務局) 名)
(9
(欠席委員・その2に出席予定)宮脇委員,河西委員(2 名)
(常時参加者)池田,都築,中居,高瀬(4 名)(欠席常時参加者)仙波,木村(2 名)
,
4.配付資料
配付資料
H24 福有 3- 福島環境修復有識者検討委員会委員名簿
1
H24 福有 3- 平成 24 年度 第2回福島環境修復有識者検討委員会議事録(案)
2
H24 福有 3- 1 調査Ⅰ 安全かつ合理的な環境修復技術の調査・検討結果への
3第 2 回有識者検討委員会におけるコメント対応表
H24 福有 3- 2 調査Ⅰ 安全かつ合理的な環境修復技術の調査・検討結果(改訂版)
3H24 福有 3- 調査Ⅱ 修復後の環境安全性の評価手法に関する調査・検討(第2報)
4
(修復後の環境安全性の評価手法について)
H24 福有 3- 調査Ⅲ 環境安全評価方法の適用性及び妥当性の検討(第 2 報)
5
(修復地等の単純モデルによる被ばく線量の事例解析)
参考資料(関連情報の紹介)
・H24 福有 3参1 飯舘村の水田における農業土木的土壌除染法の試み:東大農業生命科学
研究科 研究報告会資料
・H24 福有 3参2 第 19 回環境回復勉強会配布資料(平成 25 年 1 月 11 日)
放射性物質(飛灰)の管理に対する懸念事項について(新潟県知事より三条市長宛ての通達文書 平成
25 年 1 月 8 日付)
8,000Bq/kg という基準の根拠(環境省)
100Bq/kgkと 8,000Bq/kg の二つの基準の違いについて(環境省・リサイクル対策部)
避難高台上面での被ばく線量試算(環境省/JAEA)
放射性物質を含む廃棄物の適正な処理・処分(国立環境研究所 資源循環・廃棄物研究C)
指定廃棄物-処分場に関する安全性の確保について (環境省)
環境基本法の改正を踏まえた放射性物質の適用除外規定に係る環境法令の整備に
ついて -意見具申案の概要- (環境省)
5.議事
(1)事務局挨拶,出席状況報告及び資料確認
事務局より,
平成 24 年度の第 3 回その 1 回開催の挨拶に続いて,
出席状況の報告と資料確認を行った。
(2)平成 24 年度第2回議事録の確認
事務局より,H24 福有 3- に基づいて,第 2 回の議事録について確認が行われ,主査より発言内容を補
2
足する以下の追記提案がなされ,これを取り入れることで第2回議事録として承認された。
原案 :4頁上から 16 行目
・住民の一番の心配は,
「これからもまた放射性物質が飛んでくるのではないか」であり,それに対し
ては,バックグラウンドの高い場所の除染を行い,仮置場や中間貯蔵施設を整備することで,どうな

-9-
るのかを示す必要がある。
修正案:4頁上から 16 行目
・住民の一番の心配は,
「これからもまた放射性物質が飛んでくるのではないか」であり,それに対し
ては,バックグラウンドの高い場所の除染を行い,仮置場や中間貯蔵施設を整備し,除染で発生した
廃棄物等をきちんと保管することの効果を示す必要がある。
(3)安全かつ合理的な環境修復技術について
関口委員より,H24 福有 3- 1 及び 3- 2 に基づいて,調査Ⅰ「安全かつ合理的な環境修復技術の
33調査検討」に関して,第2回委員会のコメント対応について報告がなされた。この説明に対して以下
の質疑が行われた。
・スライド 41 の最終処分の対象物量である 150 万 m3 や当初の物量である 2,800 万 m3 の根拠が図から
は読み取りにくい。
⇒当初の 2,800 万 m3 はスライド 24 で説明している。150 万 m3 は,③と④の減容化の対象としないも
のが 50 万 m3×2,減容化後の高濃度残渣が 40 万 m3 と 10 万 m3 となる。
・土壌の減容化処理では,低濃度の土壌と高濃度の残渣に振り分ける作業になり,低濃度の土壌を再利
用にするなど最終処分の対象から外すことで,はじめて減容化の効果が出る。スライド 42 では,
“最
終処分の対象土壌の量を低減”としているが,ここに具体的な数量が書いてあるとわかりやすい。
⇒拝承。スライド 41 で整理して示している今回の試算結果の数値をスライド 42 にも追記する。
スライド 42 のまとめの表では,④の区分から②の区分への減容化は熱・化学処理法とあるが,現状の
技術で確実に濃度を落とせると言い切れないのではないか。
⇒スライド 39 の下の 2 行分で,内閣府の実施した除染技術実証試験のデータを掲載しており,今回の
試算では,この値を根拠として除染率,減容率の設定を行った。
・コメント No.1 で,
「原位置での被ばく低減」とあるが,線源を囲う場合だけでなく,人の方を囲う場
合もあり,
「原位置での」と言い切れないのではないか。
⇒環境修復の技術を,取り除く技術とそれ以外とに大きく分け,それ以外のものは放射能汚染を原位置
に残したままで行う被ばく低減の対策ということで,
「原位置での被ばく低減」とした。
・スライド 4 で,
「除去後の保管場所の安全確保」から右へ向かう矢印は何を意味しているのか。
⇒除去後の移動先である仮置場などで遮る,
遠ざけるという被ばく低減の対策をとることを示している。
(4)調査Ⅱ「修復後の安全評価手法について」
中居常時参加者より,資料 H24 福有 3- に基づいて,調査Ⅱ 「修復後の環境安全性の評価手法に
4
関する調査」について,前回の中間報告の審議を踏まえて検討した安全評価手法の選定に係る重要な
ポイントと具体的な評価方法を検討した結果の報告がなされた。
この説明に対して以下の質疑が行わ
れた。
・スライド 33 頁では,跡地の評価について書いてあるが,これは天地返し等の修復を行った後の土地
の状態での評価かそれとも仮置きや中間貯蔵が終了し,
廃棄物を撤去したあとのそれらの施設の跡地
のことを指すのか。
⇒前者である。
廃棄物を庭に埋設するだけの現場保管の状態や天地返し等の修復を行った場所を想定し
た評価であり,基本的にその土地に放射性廃棄物が残っている状態であり,不用意に掘れば被ばくが
起こる場所である。
・それらの場所の制度的な管理,たとえば,記録の保存やマーカーの設置などは特別措置法には規定が
ない。埋めたことなどは忘れたほうがいいのかも知れないが,汚染が地下にあることを何らかの方法
で示す必要はあるのではないかという議論が出てくるかも知れない。
・天地返しなどをやるような場所は,もともと線量がそれほど高くないので,何年か経過して記録がな

- 10 -
くなってもセシウムは減衰しているし,
掘削されてもそれほど被ばく線量は大きくはならないと考え
られる。
・今の議論に関連して,学会の LLW 処分の埋設後管理方法標準では,数百年の制度的管理を考えなけれ
ばならなかったが,今回の場合はこれほどの大きな事故で広範囲な汚染修復を行ったのであるから,
周辺住民の記憶は強いと思われ,
セシウムが減衰するまでの数十年~百年くらいは特に制度的管理を
強化しなくても掘り返しなどの懸念は少ないと思われ,
安全評価ではそのような管理が行われること
を前提にしてもよいのではないか。
・仮置場や中間貯蔵施設は特措法で記録保存の義務があり,その考え方でよいと思うが,個人の裏庭に
現場保管の形で汚染土を埋めた場合は,正確な記録は怪しいので,以後,確実に管理が継続されるか
は疑問である。ただし,中居氏の意見のように,そのような場所に高線量のものを埋めることはまず
ないので,万一の場合でも被ばくはたいしたことにはならない。
・廃棄物処分場では土地の利用形態を改変する場合は,届出が必要であるから,今回の修復地の場合も
何らかの跡地利用をする場合は,それが適用され管理されることになるのでは。
・確かに仮置場や中間貯蔵については,特措法でその規定はある。
・ならば安全評価ではある程度の制度的な管理が行われることを前提にしてよいと思う。
・その場合に万一大地震などによって廃棄物が露出することがあっても被ばくはこの程度納まるという
ような評価データを示しておけばより説得性があると思う。
・天地返しなどの修復で十分に基準を下回る空間線量が達成できる場所は,もともと汚染が低いので,
そのような事象に対しても規制免除なり規制除外的な措置を講じることも考えられ,
いずれにしても
安全評価では,さほど気にしなくてもよいと思う。
・今の議論を踏まえると最後のスライド 33 頁にある“跡地利用の制限”の表現はこのままでよ
いのか。
⇒一般の修復地の跡地利用と区別するため「廃棄物の貯蔵場又は処分場の跡地利用の制限」と明
記する。
・仮置場も中間貯蔵施設も用地は設置前に完全に除染され,役目終了後は,廃棄物を撤去し,跡地は除
染して元に戻すことになっているので,
モニタリングをきちんとやれば跡地は利用可能になるはずで
ある。
(関口,高瀬)
・
“跡地利用の制限”よりは“跡地利用の適正化”の方が住民対応の面ではよいと思う。
・今回の安全評価手法の検討結果を福島での住民対応に活用する場合に,天地返しなどの修復法
を採用して農地等の除染を実施した場合に,
「その安全性を評価するための信頼できる方法はありま
すよ」という説明をしてもよいか。
⇒評価する方法があるという説明はしてもよいが,天地返しの安全性が検証されたというのは,今回の
検討だけではいいきれないので住民説明などでは留意していただきたい。
・17 頁のスライドに,
「水産物への濃縮係数:2000d/kg」とあるが,単位がおかしいのでは。
⇒拝承。他にも単位の記載に間違いがないかチェックして正しい単位に修正する。
(5)調査Ⅲ「安全評価の事例解析について」
高瀬常時参加者より,H24 福有 3- に基づいて,調査Ⅲ「修復後の環境安全性の評価手法について」
5
に関して,
天地返しや深耕などの環境修復を想定した場合の被ばく線量評価に関する解析事例の報告
がなされた。この報告に対する質疑は以下の通りである。
・スライドの9頁に「飲料水に汚染地下水を用いること」という記載がある。確かにそうではあるか
も知れないが,表現として適切ではないので,
「修復地近傍の井戸水を利用した場合」などの表現に
修正して欲しい。

- 11 -
⇒拝承。適切な表現に修正する。
・スライド 16 頁では,地下水シナリオの一つとして,不飽和層中の浸透水の移行を検討しているが,
もともと地下水移行は非常に小さいので,
不飽和層の評価を入れても修復前後で差は出ないのではな
いか。
⇒不飽和層を評価に入れれば,移行が減少するが,その差が出るとしても非常に低い領域での差にな
るので,修復前後の効果の比較にはほとんど影響しない。
・地下水の議論はそんなところまで深入りいないほうがよい。地下水流速や地下浸透量等を過度に
保守的に設定した評価例などを示すといたずらに不安を増すので住民対応上好ましくない。
現状では,
危ない井戸は飲用を止めて,あとは飲んでも大丈夫と言っている関係もあるので。
・地下水流速をこの程度に大きく見積もることが保守的な評価になっているのか。
⇒跡地利用シナリオでは,流速が遅いとあまり希釈を見込めないので,そうでない場合もある。
⇒希釈水量の点や流出先の状況なども評価結果に影響するので,いちがいに流速が早ければ保守的
な評価になるとは言えない。
・チェルノブイリでも表面の汚染部分が何十年も風雨に晒らされて来たが,地下への浸透は 10cm
程度で収まっているデータもあり,地下水移行はあまり気にする必要はない。
・そうではあるが福島の農家は,田圃を除染してもまた地下水経由でセシウムが流入し再汚染が起こ
ることを懸念しているので,その心配のないことを丁寧に説明してやる必要がある。今回の検討の成
果をそういう際の科学的な説明資料として使いたいと考えている。
⇒その再汚染の懸念では,セシウムの移行形態を考える必要があり,多くの場合に地下水に溶存して
いるものではなく,SS(懸濁している微細な土壌)を媒体として移行するものと思われるので,その
点についても説明が必要である。
・スライド 10 頁にある天地返しのイメージ図では,表層部にはまったく汚染ないように見えるが,
実際に福島でやる場合でも,そういう完璧な天地返しはできるのか。
⇒学校や保育園で実施される天地返しでは,汚染した表層部を剥ぎ取り,一時保管して,下部層を
掘削し,掘削した場所に汚染土を入れて,上をクリーン土で覆土する方法をとるので,完璧な天
地返しとなるが,農地などでは,大型機械で上下を掘削しながら入れ換えをするので,ある程度
(1~2割)は,表層部に汚染土が混入する可能性はある。
⇒天地返しなどの修復をした場合に表層部に汚染が残るとすれば,農耕シナリオの評価では,作物
の種類によって根が分布する深度が様々であることに注意する必要がある。稲の根は比較的浅いが,
作物によっては,3m 以上の深い部分まで根が伸びるようなデータもある。
⇒今回の事例解析では,一応天地返しでは表層部に汚染が残らない条件で,修復の効果を見る解析
を実施したが,天地返しでも深耕などと同じように汚染が残るとすれば,跡地利用シナリオの中の農
耕シナリオが支配的になるかも知れない。
・天地返しが深耕と同じくらいの効果しかないということはないと思うが,一部の汚染が残るとする
ならば,何もしない場合と深耕をする場合の中間くらいになるかも知れない。いずれにしても,さら
にケースを増やして事例解析をすることが望ましい。
・拝承。次回までに様々なケースの解析を追加する。
・さきほど SS の話しがあったが,汚染が SS 形態であれば,たとえ根が汚染部に達していても吸い上
げないと考えてよいのか。
⇒植物の根が SS を吸収するかしないかはよくはわからないが,セシウムが移行して農地を再汚染す
るとすれば,汚染地から流出する SS によるもの(懸濁,浮遊粉塵)が大半であると考えられる。
・そうだと思う。スライド 10 頁の評価パラメータでは,降雨浸透量が 0.4 ㎥/㎡/y であり,400mm は
地下へ浸透し,日本の平均降雨が 1600mm とすれば,残りの3/4は地表を流れるので,地表水によ

- 12 -
る再汚染はありうると考えたほうがよい。また,この降雨によって不飽和層でも断続的に水が押し出
されて飽和状態になる現象が起こり,他場所から地表水経由できた汚染が下部へ浸透し,根から吸収
される可能性もある。このようなことを考えると,今回の解析事例だけで福島の農家が欲しい情報が
そろっているとはいえないので,さらなる検討と追加解析が必要である。
・根からのセシウムの問題でもう一つ考慮する必要がある。東大の農学部生命科学科の研究発表会で
聞いたことであるが,セシウムが地下水に溶出しなくても,有機物(例えばフミン酸)と錯体のよう
な形で結合して根から吸収される可能性がある。
・重金属の鉛の場合でも作物に吸収されにくいと思われているが,フミン酸と結合して吸収されるこ
とが知られている。
・植物は土の栄養分を吸収するために自ら有機酸を出すこともあり,その可能性はある。
・灌漑用水を大量に使う時期には,周辺の山から流れ込む濁った水を使うことも多いが,その懸濁水
にセシウムを含むコロイド粒子が含まれ,農地を汚染し,農作物に吸収されることも考えられる。
・スライド 8 頁の表の右下で,希釈された汚染土壌で栽培されるとあるが,ここでは汚染された灌漑
水が使用されるということか。
⇒そうではない。ここでは,汚染された灌漑用水は想定していない。単純に汚染が希釈された土壌で
の農耕だけを評価している。灌漑用水を被ばく経路とする評価は9頁にある。
・これまで米の中の汚染分布を調べたデータがあり,そのデータによれば米自体の汚染は少なく,籾
殻の汚染が高い場合が多く存在する。
これは飛来したセシウムを含む粉塵が稲に付着した可能性もあ
る。
・スライド 10 頁でセシウムの放出率を,0.01 にしているが,これはどういうことか。
⇒地下水移行を考える場合の廃棄物から地下水へ移動する割合で,分配係数の逆と考えればよい。こ
の値はセシウムにしてはかなり大きくて保守的な設定である。
(5)参考資料の紹介
事務局より,参考資料1「飯舘村の水田における農業土木的土壌除染法の試み:東大農業生命科学
研究科研究報告会資料」及び参考資料2「第 19 回環境回復勉強会配布資料(平成 25 年 1 月 11 日)
」
の概要紹介がなされた。特に今回議論があった米へのセシウムへの吸収については,参考資料1に示
された水田土壌中のセシウムの濃度分布データなどの説明がなされた。
参考資料2については,特に質疑応答はなかったが,資料⑦の放射性物質の適用除外規定の解除に関
して,N0RM(自然起源放射性物質)の扱いはどうなるのか,海外から輸入している燐鉱石や放射性
物質を含む原油はどうなるのか,IAEA の NORM の定義では放射能濃度が測定されて始めて規制を考え
る方針である等々の議論がなされた。
(6)その他
事務局より最終回となる次回は 3 月下旬に,調査Ⅲの追加検討を中心議題として,第 4 回有識者委員会
を開催する旨の連絡がなされた。
平成 24 年度 第3回(その2) 福島環境修復有識者検討委員会議事録(案)
1.日時:2013 年 2 月 26 日(木) 14 時 00 分~17 時 00 分
2.場所:原子力安全推進協会 13 階 B会議室
3.出席者(順不同,敬称略)
(出席委員)宮脇,河西,関口,吉原(事務局)
(4名)
(常時参加者)中居,高瀬(4 名)
4.配付資料
その 1 に同じ

- 13 -
5.議事
(1)資料確認,
(2)前回議事録確認は省略。
(3)安全かつ合理的な環境修復技術について
関口委員より,H24 福有 3- 1 及び H24 福有 3- 2 に基づいて,調査Ⅰ「安全かつ合理的な環境修
33復技術の調査検討」の第2回委員会のコメント対応について報告がなされた。また第3回(その1)
委員会でのコメントを受けてのスライド 42 頁の資料修正について説明がなされた。これらの説明に
対して以下の質疑が行われた。
・スライド 40 頁のタイトルは,
「除去土壌の減容化処理の工法比較」で(土壌以外)とあるのはわかり
にくい。
⇒拝承。スライド 40 頁のタイトルを「除去土壌以外の減容化処理の工法比較」に修正する。
・スライド 38 頁で,除染率,減容率の定義の説明を入れた方がよい。
・スライド 41 で②の下の 1,850(万㎥)が上の 1,500(万㎥)と同じ緑色のため,わかりにくい。
⇒拝承。上下とも 1,500 を緑,160 をピンク,190 をオレンジで表現する。
・スライド 41 頁で③,④の 200 ㎥の字が小さいため,④の 50 ㎥が 40 ㎥と 10 ㎥に振り分けられるもの
と勘違いされやすい。
⇒200 ㎥を他の数字と同じ大きさとし,分かりやすい表記に見直す。
(関口)
・スライド 41 頁で最終処分の対象が 150 万 m3 というのはインパクトが大きいので,今回の検討におけ
る試算の結果という注釈を入れた方がよい。
⇒拝承。注記を入れる。
・スライド 14 頁で,第 3 回その1の指摘でモニタリングの代わりに「放射性物質の長期的な動態把握」
と修正しているが,矢印のつながり方を含め,この表現には違和感がある。元のモニタリングのまま
でもよいのではないか。
・コメント No.12 への対応で「除染量の減容化」とあるが,あまり使わない表現ではないか。
⇒コメント欄は,委員会での発言に沿って記載した。コメント対応として,一覧表で「除染での除去土
壌の発生量を低減」「最終処分の対象とする除去土壌の量を低減」を区分している。
,
・スライド 42 頁の濃度区分を示している行で特措法施行時とあるが,この表記では,特措法に基づく
濃度区分と勘違いされる恐れがある。
⇒拝承。時間軸のある時点であることがわかるよう修正する。
(4)調査Ⅱ「修復後の安全評価手法について」
中居氏より,資料 3-4 により第 2 回その1と同様の説明がなされ,以下の質疑がなされた。
・現場保管,仮置き,中間貯蔵,最終処分のそれぞれで安全評価の扱いも変わってくることを共通認識
として持つ必要がある。
・今の国の方策に従えば,仮置きと中間貯蔵は役目を終えたあとは現状復帰して,土地を返すことを前
提にした評価をする必要がある。
・調査Ⅰで,合理的な修復法として,天地返しなどを提案しているが,それを採用すると汚染土壌をそ
のままにすることになるが,その場合は最終処分としての評価が必要か。
・現場保管や地下埋設型の仮置場でも同様の問題がある。
廃棄物を撤去したからもう安全だといっても,
そこに住む住民にしてみれば安全性を示す証拠を求めてくるのではないか。
・現場保管や地下埋設型仮置場は処分場ではなく,あくまで保管施設であり,閉じ込めが原則で
あるから,安全評価が必要だと言うと,やはり汚染は残るのかなどのおかしな議論が出てくるので,
安全評価ではなく,
撤去後の放射線モニタリングによる安全の確認程度にしておくほうが無難である。
もし安全評価をやる場合も地震などの事故時評価でよいと思う。

- 14 -
・第 3 回その1でも議論があったが,天地返しの修復を行った場所での跡地利用で,農産物摂取シナリ
オによる評価をしているが,土壌に対するKd が非常に大きいセシウムが溶け出して農産物に吸収さ
れることがあるのか。そのへんのことを評価では考えているのか。
⇒たしかにセシウムのKd は大きいが,そういう土壌環境でも植物へはある程度移行するデータを示し
ている文献もある。植物が吸収するための物質を出すのかも知れない。
⇒重金属の分野でもそういう話はある。通常は土壌に吸着している重金属は溶けにくいが,土壌中にフ
ミン質などの有機成分があると重金属をキレート化して,
植物へ吸収されやすい形態に変えることが
知られている。
・また,植物は栄養分としてカリウムを吸収するが,カリウムが少ないとセシウムを取り込むようにな
り,その過程で放射性セシウムが吸収される。これを利用して逆にセシウムの吸収を防ぐためにカリ
を施肥することもある。
・農作物への移行は,一般の放射性核種と土壌との分配係数を加味した上で移行係数を決めている。し
たがって,分配係数の小さいテクネシウムなどは移行係数も高い。
・今の話題は,除染の観点からも重要である。福島では天地返しなどの修復をした場合に合わせて,移
行低減方策としてゼオライトの投与を勧めている自治体もあるが,効果は疑問である。また,除染で
発生した汚染水や農業用水にセシウムがイオン化して溶存していない場合は,
ゼオライトなどの高価
な吸着剤を使う必要はなく,懸濁している微粒子を捕集する凝集沈殿剤を使うほうが効果はある。
(5)調査Ⅲ「環境安全評価方法の適用性及び妥当性の検討」
高瀬常時参加者より,第 3 回その1と同様の説明が行われ,以下の質疑がなされた。
・この評価事例を見ても,修復地,仮置場,中間貯蔵施設のそれぞれの場所で,地下水移行よりは,跡
地利用の方が律束になるように思えるが,それでよいか。
⇒その1の有識者委員会でも指摘があり,
チェルノブイリの事例でもセシウムの地下水移行はほとんど
起こってなくて,福島でもそれほど考慮しなくてもよいという意見が多かった。
・それと関連して,今回の評価では天地返しの効果が高いことが示されているが,それを実際に適用し
て線量が低下して安心して住めるようになった場合でも,
なんらかの土地利用制限が必要ではないか
という議論が出てくる可能性はある。もちろん,修復地近傍の井戸水飲用などについては,国などが
きちんとチェックした上で許可を出すここになると思うが,
そういう際の評価のためにも地下水移行
シナリオの検討が必要になる場合があるのではないか。また,農産物摂取では農耕では天地返しの方
が深耕より線量低下しているが,
跡地利用で家を建てるために深く掘削して下部の汚染土が露出する
場合はどうなるのかなどの問題がある。それでも大丈夫と言ってもらえると大安心できるのだが。
⇒今回は限られた件数の事例解析しかできないので,あらゆるケースを想定した解析は無理であるが,
せめて表層部 30cm 以内で米や野菜を作る程度であれば安全であることくらいは示しておきたいと考
えている。
・農地だけでなくて天地返しをやった学校の運動場についても子供の砂遊びなら問題ないが,深く掘っ
て砂場などを設置するなどのケースを考えると,制度的にさせないようにするか,そうでなければ,
そういうケースを想定した評価結果と組み合わせて示してやる必要があると思われる。
⇒今の意見に賛成である。セシウムが十分に減衰するまでの期間は,やたらと掘り返しなどが起こらな
いように必要な制度的な管理が行われることを前提とした安全評価を行い,
十分に安全性は確保でき
るということを提言ができればよいと思う。
・今日示された結果では,深耕の効果が期待はずれであったが,パラメータの設定で保守的過ぎること
はないのか。
⇒特に保守的な設定はしていないが,
今回は 15cm の汚染部が 50cm の層で希釈される事例の評価であ

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り,希釈割合が小さいので線量低減への効果はLLW埋設処分のときのような効果は出ていない。
・LLW の埋設処分の場合の大規模掘削の評価では,深く掘られる想定をし、11m 掘る場合の土壌の希
釈効果を織り込んでいるので線量低下への寄与は大きい。
・今回の結果をみると,外部被ばくの低減は十分であっても農耕ではやはり詰めた評価が必要と思わ
れるが,
その場合はさきほど議論したようにある程度の土地利用制限と組み合わせて評価をやること
が現実的だと思う。跡地での農耕に不安に思う人がいれば,農水省がその土地からの生産物はきちん
と検査することなども制度に組み込めばよい。
・賛成である。跡地利用の評価で,制限なしのフリーな利用などを想定するとクリアランスレベルな
みの評価になってしまうおそれがある。何をやってOKではなく,今現実に利用されている利用形態
が継続される程度の想定が合理的である。
・誰かが少し危ないことを一回やっただけで,即クリティカルな被ばく線量になってしまうような高
線量の汚染地ではもともと天地返しのような修復法は採用されていないことも,
この考え方の中に含
めてもよいと思う。また,評価では土地利用状況やシナリオに応じて細かく区分されたデータが得ら
れるので,例えば,現場保管をしている住宅地であれば基本的には農耕は考えなくてもよいなどの想
定をして,現実にありそうな場所ごとの被ばくを組合せた評価データを提示してあげれば,福島の復
興に役に立つ提言ができることになる。
⇒それは非常によいアイデアであるから賛成である。
特定された跡地の使いかたをする場合でもこの
程度の線量で納まるなどのデータを入れると一層ベターなものになる。
・時間による減衰も加味したものだとなお正確である。
・今回は帯水層までの距離をゼロにしているが,その距離はかなり効くので,もう少し現実的な設定
にしてもよい。
・天地返しなどをやると外部被ばくは下がるが汚染部が帯水層に地下に近くなるので,評価上は厳し
くなることはないか。
⇒それは心配しなくてよいと思う。実際は分配係数は相当に大きいので。
・それに埋めてしまえば,地表経由で河川への流出の心配はなくなるので,そのことによる評価上の
メリットのほうが大きくなると考えられる。
・そのデータ次第では,現場保管中のレベルの低い廃棄物や天地返しの下層の汚染土壌を掘り返して
仮置場あるいは直接中間貯蔵施設に持ち込まなくてもよいかも知れない。
・ただ,その場合も我々の役目は,科学的な解析結果を提示するに留めたほうが無難である。住民の
希望は様々で土地を売りたい人は,
裏庭に一時的に埋設保管している廃棄物は撤去して欲しいと思う
だろうから,廃棄物の行き先に関する最終的な判断は我々のデータを参考にして,地元住民と自治体
等が協議して決めてもらうべきだと思う。
・
最後に評価パラメータに関する質問である。
スライド 12 頁の図では,
汚染地の覆土の密度を 1.4g/cm
3から 1.8 g/cm3に増した場合に被ばく線量が1/5 に低下するデータが示されているが,本当にこ
のように密度を増すと外部被ばく線量低下の効果があるのか。
間違いないとは思うが確認して欲しい。
⇒拝承。計算をチェックし,次回有識者委員会で,このように密度増の効果が大きいことを,計算結
果を示して説明させていただくこととする。
(5)参考資料の紹介
事務局より,その 1 と同様の参考資料を紹介。説明は省力した。
(6)その他
事務局より,最終回となる次回は 3 月下旬に,調査Ⅲの追加検討を中心議題として,第4回有識者
委員会を開催する旨の連絡がなされた。

以上

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Ⅳ- 平成 24 年度第4回福島環境修復有識者検討委員会議事録
4
1.日時:2013 年 3 月 21 日(木) 15 時 00 分~18 時 00 分
2.場所:原子力安全推進協会 13 階 D会議室
3.出席者(順不同,敬称略)
(出席委員)新堀(主査)
,宮脇,河西,関口,橋本,沼田,野上,吉原(事務局)
(8名)
(欠席委員)川上委員,山本委員,石倉(3 名)
(常時参加者)池田,都築,中居,高瀬(4 名)(欠席常時参加者)仙波,木村(2 名)
,
4.配付資料
H24 福有 4- 平成 24 年度 第3回福島環境修復有識者検討委員会議事録(案)
1
H24 福有 4- 平成 24 年度 「安全かつ合理的な環境修復技術の調査・検討」成果報告書(案)
2
H24 福有 4- 1 調査Ⅰ 安全かつ合理的な環境修復技術の調査・検討結果への第 3 回(その1及びその
32)有識者検討委員会におけるコメント対応表
H24 福有 4- 2 調査Ⅰ 安全かつ合理的な環境修復技術の調査・検討〔平成 24 年度 成果の概要
3最終版
H24 福有 44

調査Ⅱ 修復後の環境安全性の評価手法に関する調査
・検討
〔平成 24 年度 成果の概要〕

最終版
H24 福有 45

調査Ⅲ 環境安全評価方法の適用性及び妥当性の検討〔平成 24 年度 成果の概要〕
最終版

参考資料(関連情報の紹介)
H24 福有 4 参考資料 1- 土の透水係数と雨水の浸透率について【橋本委員提供資料】
1
H24 福有 4 参考資料 1- 透水係数 雨水浸透率(関東地方での設定例)
2
【橋本委員提供資料】
H24 福有 4 参考資料2 土木学会 東日本大震災2周年シンポジュウム・個別テーマセッション8
「原発事故由来の放射性物質汚染廃棄物等の対策に貢献する土木技術」講演資料
(1) 東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う放射性物質による環境汚染の対処において必要な中
間貯蔵施設等の基本的考え方について」
:環境省・中間貯蔵施設チーム長・藤塚哲郎氏
(2) 安全かつ合理的な環境修復技術に関する内外動向調査と適用性について:JANTI 吉原恒一
(3) 災害廃棄物及び汚染土壌・廃棄物の処理方策について:京都大学・地球環境学・勝見武教授
(4) 福島第一原発事故により発生する放射性廃棄物の今後の処理・処分方策について:原安協・放射線
&廃棄物安全研究所長・杤山 修氏
5.議事
(1)事務局挨拶,出席状況報告及び資料確認
事務局より,平成 24 年度の第4回開催の挨拶に続いて,出席状況の報告と資料確認を行った。
(2)平成 24 年度第3回議事録の確認
事務局より,H24 福有 4- に基づいて,第3回その 1 及びその2の議事録(案)について説明が行われ,
1
宮脇委員の重金属の植物への吸収に関するコメントを以下のように修正することで第3回議事録と
して承認された。
7頁下から5行目原文:フミン酸などの有機成分があると重金属をキレート化して,植物へ吸収さ
れやすい形態に変えることが知られている。
修正文:・・・・・キレート化して,植物へ吸収されやすい形態に変わることもある。

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(3)報告書本文案の報告
事務局より,資料 4-2 に基づき,本調査検討に関する平成 24 年度の成果報告者(案)の全体概要
に関する説明がなされた。
(4)調査Ⅰ 安全かつ合理的な環境修復技術について
関口委員より,資料 4-2,資料 4- 1 及び資料 4- 2 に基づいて,調査Ⅰ「安全かつ合理的な環
33境修復技術の調査検討」に関して,第3回委員会のコメント対応を含めて,平成 24 年度の成果報告
が行われた。この説明に対して以下の質疑が行われた。
・本文4頁の表 6.1- にある環境修復の方法の中に,
2
「モニタリング」を入れているが,これは修復の
方法とは呼べないのでないか。被ばく管理技術などの見出し語で括るならよいが。
⇒「モニタリング」の他にも「自然減衰」があるが,これも環境修復はいえないので,この表の右枠の
括りを,
「環境修復」あるいは「その他の被ばく管理の方法」のような表現に修正する。
・ スライドの 41 頁の減容化のまとめの図で,赤丸③(3 万 Bq/kg~10 万 Bq/kg)と赤④(10 万 Bq/kg 以
上)で,何もしない場合に廃棄物量の 250 万㎥が 50 万㎥と 200 万㎥に区分される根拠,その先で,
それぞれ 200 万㎥が 160 万㎥と 40 万㎥,
及び 200 万㎥が 190 万㎥と 10 万㎥に別れる計算過程が明確
ではない。
また,
最後に,
福島県内の 2800 万㎥の 5%の 150 万㎥
(青字)
が最終処分となっているが,
この図から福島県内発生量予測の 2800 万㎥が読み取りにくい。
県外の発生予想量の 1300 万㎥が同じ
図にあるので,見る人がこれも県内で処分するのかなどの誤解を招くおそれがある。
したがって対外発表では,例えば,濃度の低い県外発生の 1300 万㎥は図からは除き,欄外に注釈
を入れておくか,スライド 34 頁にある前提条件のフロー図のあとにこの図を持ってくる,250 万㎥
が減容化で分割される過程をわかり易く示す,
あるいは県内と県外は別の図にするなどの工夫が望ま
れる。
(5)調査Ⅱ修復後の安全評価手法について
中居常時参加者より,資料 4-2 及び資料 4- に基づいて,調査Ⅱ「修復後の環境安全性の評価手
4
法について」に関して,平成 24 年度の成果報告が行われた。この説明に対して以下の質疑が行われ
た。
・跡地利用シナリオの評価の書きぶりに注意が必要。仮置場と中間貯蔵施設では,供用後に廃棄物を撤
去し,汚染がないことを確認して元の状態に戻すことが前提となっているので,その跡地について安
全評価をすることが必要となると,
「やはり放射能汚染が残り,汚染された状態で跡地利用するのか」
といういらぬ不安を周辺住民に与えるおそれが生じる。
⇒ 確かに国の方針でも仮置場などの供用後は汚染があれば完全に除染して元の状態に戻して土地所有
者に返すことになっているので,汚染が残るような誤解は与えないほうがよく,対外発表の際には,
そのことに配慮することとする。
・ただ,今回評価している天地返しなどの修復地について評価を行い,その土地での跡地利用における
安全性を確認することは全然問題はなく,むしろ必要であるから対外発表では,その違いを明確にし
ておけばよい。
⇒仮置場や中間貯蔵施設は,あくまで一時保管のための施設で,汚染したものが永久に残る処分場とは
位置付けが異なるので,共用後には汚染の有無を調べ,もしあれば当然除染してから返すべきで,も
ともと安全評価で扱う問題ではないと思う。
・確かにその通りであるが,そこで一つ問題になるのが,仮置場の建設が間に合わないために,福島で
は仮仮置場とも言う現場保管の状態
(自宅裏庭にビニール梱包した除去土壤等を埋設しているなどの
事例)の廃棄物が大量にあることである。その中には数年間自然減衰を待つだけで十分に安全なレベ
ルまで低下するものもあるので,そのような保管について安全評価を行い,安全性を確認してやるこ

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とは,今後の修復方策を検討する上での有益な判断材料になると考えられる。ただ,土地を売却した
い人はそのような修復には同意しないかも知れないが。
・別の質問であるが,この評価で取り上げている跡地利用は福島県外における既設の管理型処分場の跡
地利用か,それとも福島県内の話なのか。
⇒それも含めているし,
県内についても 8000Bq/kg 以下のものを管理型処分場に処分する場合も含めた
跡地利用である。
・これは考え過ぎかも知れないが,跡地利用の安全性に対する住民の気持ちを想像すると,一つ気にな
ることがある。原子力の分野では,低レベル放射性廃棄物を処分する前の段階においては,地下の自
然土壌の中に埋めておくような方法はとらずに,
しかるべき保管施設に保管しておいたものを処分し
てきたという実績がある。これに対して,トレンチ処分と同じような方法で仮置きなどの保管をして
いた除去土壌等の場合,それを掘り返して撤去するという今回が初めての試みを行った場合に,撤去
した跡地の空間線量率を測定し,十分低いから跡地利用は大丈夫ですよと説明した際に,セシウムの
非移動性などを知っている我々は納得しても,住民にしてみれば,汚染が深いところまで浸透してい
るのではないかなどの不安を持つかも知れない。そのような観点からみれば,今回のような評価に意
味があるのかどうか考える必要がある。
⇒仮置場では,地下へ放射性物質が移動しないように,容器に入れるか廃棄物の下に遮水シートを施工
することが義務付けられているので,
シート下部の汚染の有無をチェックするだけで地下への浸透は
起こっていないという説明はできると思うが。
・そういう意味では,遮水シートの施工管理などが重要になるが,一応そういう管理を前提としている
一時保管である限りは,汚染の浸透はないという説明はできそうである。
・遮水シートや万一の場合の浸透水集水設備等があり,漏えいがないように管理している仮置場に対し
て,安全評価が必要となると,逆に住民不安を助長するおそれもあるので,仮置場や中間貯蔵施設の
安全評価をうかつに行うことは避けたほうがよい。
・その意見に賛成であるが,安全評価をやらないなら,何故やらなくてもよいかの理由として,稼働中
は上記のような管理を行い,
廃棄物の撤去後は念のためにきちんとモニタリングして汚染のないこと
を確認する,
万一汚染が生じていれば確実に取り除くことなどを説明できるようにしておかなければ
ならない。
・事務局としては,低レベル放射性廃棄物の処分場の場合は,人工バリアはすぐに劣化して放射性物質
の移行が始まるという評価を行うので,
仮置場の場合も当初はそれに習って移行が起こることを前提
にした評価をしようとしていたが,住民対応上はよくなかったと反省している。
・それはよい悪いという問題ではなく,最後まできちんと管理を行う保管施設と管理をやめることが前
提の放射性廃棄物処分場との評価のスタンスの違いであるから仕方がないと思う。
放射性廃棄物の場
合は最終処分であるから移行を前提とせざるを得ない。
・一般廃棄物がご専門の方に教えていただきたいが,
環境省が管理するは一般の廃棄物処分場の場合は,
管理型にしろ遮断型にしろ放射性廃棄物の場合のような安全評価はとくに行わないで,
それまでのモ
ニタリングデータなどの蓄積で安定したと判断して管理を終了したり閉鎖したりすることを許可し
ているのか。
⇒産廃の処分場の場合,形質変更したりする場合は,有害なガスが出てくる懸念はないかなどの調査を
十分に行わせた上で,形質変更の許可を出している。
・ということは一般の処分場では閉鎖後もなんらかの制度的な管理は行われ,誰かがそこで何かを行う
場合には法の制限を受けることが前提となっているので,
閉鎖後はまったく管理を行わない六ヶ所等
の放射性廃棄物の処分場とは扱いが根本的に異なるのではないか。
⇒形質変更について補足すると,形質変更しても問題がまったくないということになれば,一般的な廃

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止ができる。管理型の場合は,指定区域に設定されて記録はきちんと残る。廃止のときは,中が本当
にきれいになったら廃止できるということに一応なっている。
注記:
「土地の形質の変更」とは、土地の形状又は性質の変更のことであり、例えば、宅地造成、土地
の掘削、開墾等の行為をいう。
【環境省;最終処分場跡地形質変更に係る施行ガイドライン】
・一般廃棄物の場合に無害化するとかきれいになるというイメージがよくわからない。放射性物質のよ
うな減衰はないので,重金属はいつまでも有害なのにどうして管理を廃止できるのか。
⇒産廃でも多くの有機物は分解して無害化する。重金属は無害化という概念とは少し異なるが,その溶
出率が安定して処分場からの浸出水中の濃度が国の排出基準以下であればよしとしている。
その点は
原子力の分野とは考え方が異なるかも知れない。
(6)調査Ⅲ「安全評価の事例解析について」
高瀬常時参加者より,資料 4-2 及び資料 4- に基づいて,調査Ⅲ「修復後の環境安全性の評価手
5
法について」に関して,天地返しや深耕などの環境修復を想定した場合の被ばく線量評価に関する解
析事例の追加報告がなされた。また,橋本委員より,参考資料 11「土の透水係数と雨水の浸透率に
ついて」及び参考資料 12「透水係数 雨水浸透率(関東地方での設定例)
」に基づいて,評価の重要
なパラメターである雨水浸透率等に関する我が国の一般的な値と今回の評価で採用した値の取扱い
に関する情報提供があった。これらの報告に対する質疑は以下の通りである。
・細かいところであるが、
スライド 39 頁の3行目の
「傾斜地や盛土部,
田畑や低地では降水量の 1~3%
程度、
・・・」の記述で,
「田畑や低地」は間違いなので削除すること。
・拝承。
・これに関連した話題であるが,長野県の安曇野地方において最近地下水の水量が低下しているという
問題が発生している。この原因の一つとして,最近は休耕田などのように利用されない農地が増えた
ために降雨の地下水浸透量が低下し,地下水量が低下する傾向にあるという説がある。この現象は,
今の日本全国共通の問題であり,田畑や低地が存在し活用されていれば,地表流出が抑えられ,長い
時間をかけて地下へ浸透するので地下水涵養量が増加するという点が重要である。
これと反対の現象
が都市部でよく被害が出ているゲリラ豪雨である。
・水田,水を張っている休耕田,灌漑用水池等を備えた農用地などは,地下水を涵養するためのダムの
役目を果たすことが、今の橋本委員の説明でよく理解できた。
・今回の事例解析において,灌漑用水が汚染している場合は、天地返しの残留汚染と重複した汚染があ
るということを前提として解析したのか。
⇒スライド 25 頁と 29 頁に示した結果の違いに関する問題だと思うが、29 頁の汚染灌漑用水を用いた
評価では,
元の土壌は汚染していないところに地下水経由で汚染した灌漑水を使用した場合の評価と
しており、重畳はさせてない。もっとも一般に土壌汚染の方が,二桁近く汚染度合いが大きいので,
汚染が残留している農地に汚染灌漑用水を重複させても被ばく線量に大差は生じないが。
・スライド 39 頁に示した降雨浸透量のデータについて再度確認したい。日本の全国平均において,降
水量 1,800~2,000mm/y として,蒸発散量が 600~700 mm/y で,流出量が 1,200~1,400mm/y で,その
内訳は,地下水流出量が 400mm/y で,直接表面流出量 800~1,000mm/ y まではよいが,そのあとにあ
る浸透量=地下水流出量 400mm/y+蒸発散量 600~700 mm/y がよくわからない。これは,どういうこ
とを示しているのか。
⇒式の右辺に地下水流出量という用語があるのでわかりにくいが,ここに示す浸透量は,雨が降ったと
きに,ともかくいったんは地下に浸み込む量のことで,そのうち通気層に保持され,天気が回復して
から蒸発するものや植物経由で大気中に発散されるものを蒸発散量と呼び,
地下深部に浸透して地下
水となって帯水層を流動するものを地下水流出量と呼んでいる。
・それは理解したが,そうすれば,いったんは地下に浸透する量が 1000mm/y 以上,すなわち 50%程度

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あることになるが,そのような大きな地下水量が確保されることは,さきほどの橋本委員の地下水が
枯れているという話と整合するのか。橋本委員のデータよりも地下に入る量が多いように見えるが。
⇒浸透量は,
その土地の状況で異なり,
市街地などではほとんど浸透することなく地表面を流出するが,
樹木の多い山間部や農用地では浸透量も多くなる。ここで示した 1000mm/y は我が国のおおよその平
均値である。先に示した地下水浸透量は,言葉が紛らわしくて申し訳ないが,上記の式の左辺にある
浸透量のことではなく,右辺の地下水流出量 400mm/y に相当する量のことであり,言い換えれば,正
味の地下水量のことで,これが減少する傾向にあることが問題なのである。処分の評価で地下水移行
の対象となるのは,この地下水流出量である。
・了解した。あと内部被ばくの評価の問題であるが,人間の体にどのくらい残るか,すなわち生体半減
期はどのくらい見積もっているのか。
⇒この評価では,それを考慮した内部被ばく換算係数を用いている。セシウムでは 100 日程度である。
・一般の廃棄物がご専門の委員は,このような詳細な線量評価に対してどのような印象をもたれるか。
外部に出る報告書としてはどうみるか。
⇒評価方法や結果に特に違和感はない。細かいところまできちんとやっているのは,安心感をもたれる
のでよいと思う。計算自体はブッラクボックスなところがあるのはやむをえないが,全体があまりブ
ラックボックス化されていると逆に不信感を持たれるおそれがある。
・理科系的なセンスのある人が,よく読めば理解してくれるし,逆に計算の過程やデータが示されてい
ないと不満を持つかも知れない。ただし,理系ではない人が本文の結果だけをみて、うんぬんされる
のは怖い。添付資料などにきちんと計算過程やデータを示していれば,理系の人はそれをじっくりみ
て理解してくれるが,そうではない人もいるので,本文の書きぶりには注意して,不本意なところで
文句を言われないようにしたい。
⇒そのような点に注意して,この評価結果の本文の記述では,この方法を採用すれば安全であるなどの
表現は一言も入れていない。
対策方法の効果としての順位付けや対策をしない場合との比較を示すよ
うな記載にしている。
・その書き方でよいと思う。我々の評価だけで安全か否かを結論的に書くのは避けるべきで,例えば,
天地返しをやるかやらないかで、ひばく線量がどう変わるか,あるいは修復した跡地に住むだけの場
合と地下水を利用する場合で被ばくがどうなるかなどについて,
わかりやすい相対比較で示してあげ
るのがベターであると考える。
・とはいえ,パラメータの扱いについては,数値はあったほうがよい場合もある。静岡で住民説明のお
手伝いをしたときに,環境省の人が 8000Bq/kg 以下なら問題ないと連呼していたが,一部の住民から
その計算過程をわかりやすく説明せよと言われても,その場では,きちんとした計算過程を示す資料
がなく,あいまいな説明しかできずに困ってしまったことがあった。今回のような説明データがあれ
ば,そのような際にも説明しやすいと思う。
・こういう天地返しの効果の評価などは、今まではやられていないので、非常に有益だと思う。表現に
は注意して,公表するデータの一つとして整理したい。
・それに加えて,環境省が処分場の話をする際に,覆土が 50cm あれば,十分に遮蔽効果があることに
ついて,計算過程のデータをきちんと示して説明できていないので、ここにある密度による遮蔽効果
の図のような有益な資料をうまく活用すればよいと思う。
・天地返しの効果が大きいのは,やはり遮蔽の効果が効いているのであり,覆土の密度をこの図のよう
に 1.3 から 1.6 程度に高めれば,
天地返しでもこのように指数関数的な大きな低減効果が得られるこ
とを示してやることは有益であると思う。
(主査まとめ)
・別の問題であるが,被ばく評価の説明において,福島の若い人の中には,自分の子供には、将来的に
福島に住ませたくないなどという人が出てきていると聞くが、そのような人との議論で,今の子供が

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農業をしながら 70 年住んだとして、最大でどの程度の生涯ひばくになるのかなどという問題が出る
ことが考えられるが、そういう評価データを提示する意味はあるだろうか。
⇒確かに現在において,空間線量率の概念はよく伝わっているが,生涯線量がどうなるかというコンセ
プトはあまり伝わっていないと思う。
・事故由来線量は,次第に下がってくるものではあるが,マスコミ報道では,ピーク時の線量に 50 年
をかけて生涯線量をうんぬんするようなひどい例もあるので,
正しい情報を示してやることも必要で
はないかと思う。
・ICRP では,生涯線量は 1000mSv と言っており,労働期間を 50 年として,職業人の年間線量を 20mSv
にしている。職業人が 20 mSv だから一般人は安全をみて1mSv にしておこうというのが今回の被ば
く限度線量を決めた根拠である。しかし,この概念は全然浸透していない。
・
今の ICRP の話からすると,
一般人は 1000mSv の 20 分の1だから 50mSv になるが,
そんな低い値では,
どのような地域においても自然放射能による被ばくだけでも,その値に達してしまう。
⇒ICRP のいう 1000mSv は追加線量であるが,どちらにしても,このような生涯的な積算線量に対する
オーソライズはないので,あくまで時間当りか年間線量を感どころとして,住民の皆さんは自分の被
ばく線量を管理しているので,今の高い線量率が永久の続くのではなく,年を経ればそれは次第に低
下していくことをきちんと説明することは大切である。ただし,具体的に 50 年ではどのような積算
被ばくになるかなどの数値をいきなり出すと誤解を招くおそれがあるので,
それは避けたほうがよい
と思う。
・そのご意見に賛成である。除染情報プラザでの住民説明の経験からすると,住民にひばく線量などを
推定値で説明する際には,細心の注意を払って誤解を招かないようにしているが,短時間でわかりや
すく説明するのは非常に難しい。
・最後の 2 点ほど修正していただきたい箇所がある。一つは、中居氏の説明資料本文の 9 頁~10 頁で
参考文献の番号の付け方が不自然なので修正していただきたい。また、スライド 17 頁の表の単位の
kg の k が大文字になっている箇所は小文字に修正のこと。
⇒拝承
(7)その他
事務局より参考資料2の土木学会 東日本大震災2周年シンポジュウムでの講演資料の概要紹介が
なされ、
最後に来年度も本調査の継続と有識者検討委員会による議論を継続する旨の連絡がなされた。
以上

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福島環境修復有識者検討委員会による除染技術等の調査検討 第3報