世代間問題の神道的解釈:試論
反原発デモ
反原発プラカード
 http://xnonukesx‐placard.tumblr.com/
原発ゼロ   未来のため   子どものため 感情的なもの




これら4つの主張がすべて=(≒)で結ばれるのはなぜか。
はじめに

世代間問題とはどういった問題系か

 第一に、ここでは世代間の義務のなかでも、契約や
 親子関係にもとづく直接の義務や同時代人への義務
 としては説明できないような、遠い世代間の義務を
 取り扱う。それは、そのような義務こそが、未来世
 代への義務に特有なものだからである。

       (『世代間衡平性の論理と倫理』東洋経済新報社、2006)
1.ことばの解体
『日本国語大辞典』(第二版、小学館、2001)

 こ-ども【子供】〔名〕(「ども」は接尾語)

  1.  (親に対して)子の複数。子ども達。自分の子、人の子に限
      らず用いる。
  2. 子。1が単数に用いられたもの。
  3. 皆の者。若い人々。親しみをこめて呼びかける語。
  4. (大人に対して)児童。小児。わらべ
  5. 近世、男色を打った年少の歌舞伎俳優。
  6. 近世の遊郭で、遊女に仕えた禿や使い走りの少女。
  7. 江戸時代、特に江戸深川の岡場所で、その遊女をいう。
  8. 若い従者をその主人が呼ぶ語。また商家の丁稚。
  9. 言動などが、まだ幼稚な感じである人。
  10. 酒のことをいう、てきや・盗人仲間の隠語〔特殊語百科事典(1931)〕
こ【子・児】

 1.   両親の間に生まれた人。人間の男女の間にできた人。←→
      親。
 2.   獣、鳥、魚、昆虫などどうぶつの雌雄の間に生まれたもの。
      卵生の鳥や魚などの場合には、卵そのもの、あるいは卵か
      ら孵化したものをいう。
 3.   実子のほか、養子、継子などの総称。
 4.   年少のもの。幼稚な人。わらべ。
 5.   人を親しんでいう語。男にも女にもいい、多く、地名など
      に続けて用いて、愛称の意を添える。
 6.   男から愛する女性をさしていう語。
 7.   娘。若い女性を、年長者がいう。主に近世以降の用法。
こ-ども [語誌]

 1. 元来は「子」の複数を表す語であり、中古でも現代
    のような単数を意味する例は確認し得ない。

 2. 院政末期には「こども達」という語形が見出され、
    中世、近世には「こども衆」という語を生じるなど、
    「大人に対する小児」の用法がいちだんと一般化し、
    同時に単数を表すと思われる例が増える。
系譜性    幼児性



こ     こ こども
「こ」の慣用句

 こが無くて泣く者はない
 こ孝せんと思えども親待たず
 こに過ぎたる宝なし
 こに引かるる親心
 この愛盛りには唖も物言う
 この心親知らず
 こは鎹
「こども」の慣用句

 こどもに 舐らす
 こどもに負せて恥かく
 こどもに御土産
 こどもに花
 こどもの喧嘩に親が出る
 こどもの使い
 こどもは風の子
 こどもも猫よりまし
プラカードにおける「こども」




       ≒ 小児
2.神道的思想における後継
『古事記』伊邪那岐命と伊邪那美命 6.黄泉の国

 (略)最後にその妹伊邪那美命、身自ら追ひ来たりき。
 ここに千の石をその黄泉平良坂に引き塞へて、その石を
 中に置きて、各対ひ立ちて、事戸を渡す時、伊邪那美命
 言ひしく、「愛しき我が汝夫の命、かく為せば、汝の国
 の人草、一日に千頭絞り殺さむ。」といひき。ここに伊
 邪那岐命詔りたまひしく、「愛しき我が汝妹の命、汝然
 為ば、吾一日に千五百の産屋立てむ。」とのたまひき。
 ここをもちて一日に必ず千人死に、一日に必ず千五百人
 生まるるなり。(略)
『日本書紀』国生みの段、一書第六

 一書に曰く、(略)故便ち千人所引の磐岩を以て、其の
 坂路に塞ひて、伊奘冉尊と相向きて立ちて、遂に絶妻之
 誓建す。
 時に、伊奘冉尊の曰はく、「愛しき吾が夫君し、如此言
 はば、吾は当に汝が治す国民、日に千頭縊り殺さむ」と
 のたまふ。伊奘諾尊、乃ち報へて曰はく、「愛しき吾が
 妹し、如此言はば、吾は当に日に千五百頭産ましめ
 む。」とのたまふ。(略)
• これらの1000人と1500人は明日に死に
  明日に生まれるものたちである。

 ≒ ひととは、ひとり三人の子を持つ。
 =直接の後継
3.まとめ
・プラカードにおけるこども
         = 幼く未熟な直接の後継
・『古事記』『日本書紀』における後継
              = 直接の後継

∴プラカードにおけるこども
    ≒ 『古事記』『日本書紀』における後継
• プラカードの主張が、神道的な時間観、
  一年ごとのくり返しという時間観を有し
  ているとするなら、「こどもたち」とは
  反復性ゆえの複数性であることになる。
• ほんらい時間的に並列に連なるこどもた
  ちを、直列に連ねている。
• 傍証「千代に八千代に」

• ここにおいて、漸く、「こども」と
  「未来」とが「 ≒ 」で結ばれることにな
  るのではないだろうか。
4.試論
• 神道という教義は文字化されていない。

  もしも、そう前提するのであれば、

  『古事記』や『日本書紀』と反原発
  デモとは、等しくそうした神道の表
  現体と見なすことができる。
• いまだに神道が駆動し続けている。


 神道が終わったなど嘘ではないか?

       残滓とは?
ご清聴ありがとうございました。

世代間問題の神道的解釈