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1.
プログラムを使わない機械学習 2018/08/24 株式会社 Rosso 技術推進室 TechLead 小田島
靖 1
2.
はじめに • 本日はご来社いただき誠にありがとうございます。 • 本日のテーマはPython等プログラムを使わないで機械学習を行 います。また内容は機械学習に知見がない人様でも「機械学習 のなんたるか」をつかめるようにするため、内容をかみ砕いた ものとなっております。 •
ターゲット 機械学習着手へのきっかけをつかむ!! 2
3.
目次 • 概要 • 機械学習~学習方法~ •
Cloudで行う機械学習 • デモ ~予測実演~ 3
4.
登壇者紹介 小田島 お だ し
ま 靖 や す し • 株式会社 Rosso 技術推進室 TechLead • Citrixを使用したVDI環境の運用業務 • Ansibleを使用した某キャリアのシステム運用作業の自動化 • オンプレミス環境からクラウド環境へのリプレース(Azure) • 機械学習ソリューションのインフラ設計と構築 4/60 Qiita(yo_dazy)
5.
機械学習とは • 機械学習とは昨今注目されている技術であり、大量のデータを 機械に学習させ事象について予測したり分析を行う技術になり ます。 • 機械学習が使われている例 •
Google検索 • AmazonやZOZOTOWN等オンラインショップ • 医療診断 • 株式取引 • 顔認証機能 • メールのスパム認証 5
6.
概要 6
7.
機械はどうやって学習するのか? • 機械学習には大きく3つの学習方法が存在しています。用途に よって使用する学習方法は違ってきます。 【教師あり学習】 :あらかじめ正解パターンを与えそのデータをもって予測する 【教師なし学習】 :データのみを与え、機械に特徴等やパターンを導き出させる 【強化学習】 :行動に対して報酬を与え、より良い結果を得る為に変更する 7 今回は「教師あり学習」を使用します
8.
でもその前に 8
9.
それぞれの学習方法はどんな動きをするのか? 9
10.
教師なし学習 10
11.
教師なし学習 11 画像を2種類 に分けて!! 了解!! どうやって 分けよう… 色分け! ありがとう!! • 教師なし学習とは様々なデータを読み込むことで新規の要素に ついての分類を行います。ここではその一例を記載します。
12.
教師なし学習 12 これ入れて みよ 了解!! • 様々なデータを機械に読み込ませその特徴を学習し分類します。 新しい特徴にはまたグループを作成します は別のGrです はどっちでもない…
13.
教師なし学習まとめ 13 • 教師なし学習は「正解ラベルを持たないデータ」を大量に読み 込ませパターン別に様々な形でグループ分けをします。 • 代表的な学習方法 アルゴリズム
意味 1 クラスタリング 与えられたデータから同じ要素を 持つ個体をグループに分ける手法 レコメンド機能 ※Amazon等の「この商品を買った人 はこんな商品も買っています」 2 アソシエーショ ン分析 与えられたデータに対して特定の ルールを導き出す 商品の購買予測 コーヒーを買った人は砂糖も買う等
14.
強化学習 14
15.
強化学習 • コンピュータ「報酬」を得るために自ら学んでより良い行動を とるようにする学習法になります。 15 行動 状態/報酬 より報酬が 高い行動
16.
強化学習 • まず「目標」をAIに与えます。AIは「目標」を達成するために 「行動」をします。 16 どうしよう・・・ 持ち駒 あと1手で負ける ・・・ この時機械は「目標」つまり勝つことに対してのプラン を検討します。 目標 :一手で相手に勝つ事
17.
強化学習 • まず「目標」をAIに与えます。AIは「目標」を達成するために 「行動」をします。 17 飛車を置いてみよう 持ち駒 しかしまだ学習していない状態だと機械は最適解がわかりません 目標 :一手で相手に勝つ事
18.
強化学習 • まず「目標」をAIに与えます。AIは「目標」を達成するために 「行動」をします。 18 飛車を置いてみよう 持ち駒 は!? 目標 :一手で相手に勝つ事
19.
強化学習 • まず「目標」をAIに与えます。AIは「目標」を達成するために 「行動」をします。 19 飛車を置いてみよう 持ち駒 とりあえず 逃げとこう 目標 :一手で相手に勝つ事
20.
強化学習 • まず「目標」をAIに与えます。AIは「目標」を達成するために 「行動」をします。 20 逃げられた。。。 このAI頭悪い 評価:0 「行動」が「目標」を達成することが出来なかった… 目標 :一手で相手に勝つ事
21.
ですが・・・ 21
22.
強化学習 • まず「目標」をAIに与えます。AIは「目標」を達成するために 「行動」をします。 22 どうしよう・・・ 持ち駒 あと1手で負ける ・・・ 前回逃げられたことを学習済み! 目標 :一手で相手に勝つ事
23.
強化学習 • まず「目標」をAIに与えます。AIは「目標」を達成するために 「行動」をします。 23 今度は金で勝負! 持ち駒 目標 :一手で相手に勝つ事
24.
強化学習 • まず「目標」をAIに与えます。AIは「目標」を達成するために 「行動」をします。 24 今度は金で勝負! 持ち駒 どうしようも ない 目標 :一手で相手に勝つ事
25.
強化学習 • まず「目標」をAIに与えます。AIは「目標」を達成するために 「行動」をします。 25 勝った! まいりました ・・・ 評価:1 前回の経験から学習した「行動」が「目標」を達成した 目標 :一手で相手に勝つ事
26.
強化学習まとめ 26 • 強化学習とは、「目標」を与え「報酬」を得るために最善の行 動をさせる学習方法になります。強化学習は現在、研究が進め ており今後発展する見込みです。 学習方法 意味 1
Q学習 行動価値関数Qの値が高くなるように学習する方法。 2 モンテカルロ法 乱数に基づく試行を繰り返し、その結果を統計的に読み 解くことで、求めるものについての近似解を導く 事例名 内容 1 アルファ碁 囲碁プログラムが世界のトッププロに勝つ 2 自動運転 ケンブリッジ大学にて研究。20分ほどで自動的に車線を走らせることに成 功 ・代表的な学習方法 ・代表的な事例
27.
「教師あり学習」 27
28.
教師あり学習 • 正解ラベルを教えることで問題に対する回答を導く 28 1 2 3 ① ② ③ ⓵ ⓶ ⓷ ⑴ ⑵ ⑶ 数字の1である 数字の2である 数字の3である データ 正解ラベル 了解!! 上の全部 覚えて 了解!!
29.
教師あり学習 • 正解ラベルを教えることで問題に対する回答を導く 29 1 2 3 ① ② ③ ⓵ ⓶ ⓷ ⑴ ⑵ ⑶ 数字の1である 数字の2である 数字の3である データ 正解ラベル 了解!!これなぁに? ❸ 数字のサン です
30.
教師あり学習 • 正解パターンを教えることで問題に対する回答を導く 30 1 2 3 ① ② ③ ⓵ ⓶ ⓷ ⑴ ⑵ ⑶ 数字の1である 数字の2である 数字の3である データ 教師データ 了解!!これなぁに? ⅲ わかりません
31.
教師あり学習まとめ 31 • 教師あり学習とは、あらかじめ正解ラベルを付与したデータを 機会に渡しそのうえで未知のデータに関する分析を行います 学習方法 内容 1
二項分類(二値分類) 膨大なデータからYesOrNo等の回答を導き出す 2 多項分類 二項分類と違い3種類以上の分析を行う 事例名 内容 1 スパムメール メールデータとユーザ報告により問題のメールを「スパムか否か」を 判定する 2 文字認証 特定文字に関する様々な形式のデータを読み込ませ問題の文字を特定 する ・代表的な学習方法 ・代表的な事例
32.
今回やるのはどんなことか? 32
33.
Cloudで行う機械学習 33
34.
二項分類による予測 • 学習データである「天候データ」から特定日の降雨状況を判定 します。この手法は「二項分類」と呼びます。 34 天候データ 雨は降るのか? 降らないのか?InputData (特定日の天候データ)
35.
クラウドを使用することで簡単に… 35 • 機械学習は本来ならば、[統計学],[データ分析],[プログラミン グ]の知識がなければできません。 • クラウドを使うことで上記の知識がなくても機械学習を使うこ とができます!必要なのはアカウントだけ!
36.
Cloudで扱っている機械学習 36 • 「Amazon」「Google」「MS Azure」の三社で機械学習が提供され ています。 「Amazon」 :
Amazon Machine Learning 「MS Azure」 : Azure Machine Learning Studio 「Google」 : Google Cloud Machine Learning
37.
Azure Machine Learning
Studio 37 • 「MS Azure」が提供する機械学習のPaaS。2015年1月に正式 サービスを開始。 【特徴】 • 予測までのフローチャートをGUIで作成が可能 • アルゴリズム多数 • 「WEB APP」を使用することでWEBサービスに対応
38.
AWS Machine Learning 38 •
Amazonが提供する機械学習のPaaS。2015年4月に正式サービ スを開始。 【特徴】 • モデルの作成が自動化されている • 予測までに必要な知識はいらない • 最大シェアの為学習材料も豊富に存在
39.
AWS vs Azure 39 •
AWSMLとAzureMLのGoogleトレンド
40.
ではこの二つどうやって使うのか? 40
41.
予測までの作業フロー 41 「AzureML」も「AWSML」もやることはシンプルです。予測評価ま でにプログラミングの知識も必要ありません。 データの作成 CSV形式でデータを作成し、正解ラベルを付与 データのアップロード 作成したデータをアップする モデルの作成/チューニング
モデルの作成と閾値の設定(AWSは自動化) モデルの評価 未知のデータを入れて結果を予測させる
42.
データの作成 42 気象庁より2000年以降のデータを取得。最終行に正解ラベル(天 気(雨1晴れ0))を手動追加。 項目 項目 項目 年月日
最大風速(m/s) 最大瞬間風速(m/s) 平均気温(℃) 最大風速(m/s) 最多風向(16方位) 最高気温(℃) 平均湿度(%) 最小相対湿度(%) 最低気温(℃) 平均蒸気圧(hPa) 最低海面気圧(hPa) 降水量の合計(mm) 平均雲量(10分比) 平均海面気圧(hPa) 日照時間(時間) 合計全天日射量(MJ/㎡) 平均現地気圧(hPa) 降雪量合計(cm) 最深積雪(cm) 天気(雨1晴れ0) ※1ならば雨。0ならば雨は 降っていない 平均風速(m/s) 最大瞬間風速(m/s) 抽出期間 2000/01/01 ~ 2018/05/31
43.
データのアップロード 43 AWS:S3にアップロード Azure:ローカル環境よりアップロード
44.
モデル作成 44 AWS:DataSourceと同時に作成可能。 Azure:モデルの選択から作成までGUIで作成可能。 AWS Azure
45.
データの投入 45 気象庁より2018年8月11日のデータを取得し、モデルに投入し ます。この時正解ラベルは入力しません。 項目 値 項目
値 項目 値 年月日 2018/8/11 最大風速(m/s) 5.7 最大瞬間風速向 南東 平均気温(℃) 28.7 最大風速向(m/s) 南南東 最多風向(16方位) 南南東 最高気温(℃) 33.6 平均湿度(%) 85 最小相対湿度(%) 63 最低気温(℃) 26 平均蒸気圧(hPa) 33.3 最低海面気圧 1002.2 降水量の合計 0 平均雲量(10分比) 9.5 平均海面気圧 1004.5 日照時間(時間) 5.4 合計全天日射量(MJ/㎡) 17.27 平均現地気圧 1001.8 降雪量合計 0 最深積雪(cm) 0 平均風速(m/s) 2.3 最大瞬間風速(m/s) 8.9 判定日 2018/08/11@東京
46.
データ投入 46 サンプルデータを投入し評価を行います。予測方法は「バッチ予 測(複数)」「リアルタイム予測(単数)」があります AWS Azure
47.
評価 47 作成したモデルの評価はデータを投入後に判明する[AUC]と [Score]で評価します。 AUC: 値が1に近いほうモデルの制度が高いことを示す。 Score: 予測結果のパーセンテージ。 AWS [Score]が1を示しているので8月11日は 雨が降っているという予測
48.
評価 48 作成したモデルの評価はデータを投入後に判明する[AUC]と [Score]で評価します。 AUC: 値が1に近いほうモデルの制度が高いことを示す。 Score: 予測結果のパーセンテージ。 Azure Score
49.
評価詳細 49 { "Prediction": { "details": { "Algorithm":
"SGD", "PredictiveModelType": "BINARY" }, "predictedLabel": "1", "predictedScores": { "1": 0.781744122505188 } } } Result: {"Results":{"output1":{"type":"table","value":{"ColumnNames":[" 年月日","平均気温(℃)","最高気温(℃)","最低気温(℃)","降水量の合計 (mm)","1時間降水量の最大(mm)","日照時間(時間)","合計全天日射量 (MJ/㎡)","最深積雪(cm)","降雪量合計(cm)","平均風速(m/s)","最大風速 (m/s)","最大風速向(m/s)","最大瞬間風速(m/s)","最大瞬間風速向 (m/s)","最多風向(16方位)","平均蒸気圧(hPa)","平均湿度(%)","最小相対 湿度(%)","最低海面気圧(hPa)","平均海面気圧(hPa)","平均現地気圧 (hPa)","平均雲量(10分比)","Scored Labels","Scored Probabilities"],"ColumnTypes":["DateTime","Double","Double","Double ","Double","Double","Double","Double","Int32","Int32","Nullable`1","D ouble","String","Double","String","String","Double","Int32","Int32","Do uble","Double","Double","Double","Int32","Double"],"Values":[["8/11/2 018 12:00:00 AM","28.7","33.6","26","0.5","0.5","5.4","17.27","0","0","2.3","5.7","南南 東","8.9","南東","南南東 ","33.3","85","63","1002.2","1004.5","1001.8","9.5","1","0.567447960376 74"]]}}}} AWS Azure Score 0.781744122505188 0.56744796037674 AUC 0.894 0.890 予想天候 1(雨) 1(雨)
50.
結果評価 50 以下の気象庁のデータより今回のモデルの精度はある程度信用で きるかと思います。 出典:気象庁ホームページ https://www.data.jma.go.jp/gmd/risk/obsdl/index.php#!table 実際でも雨
51.
これより8月23日のデータをそれぞれに投入します 51
52.
デモ ~予測実演~ 52
53.
データの投入 53 気象庁より2018年8月23日のデータを実際に作成したそれぞれ のモデルに投入しリアルタイム予測を行います。 項目 値 項目
値 項目 値 年月日 2018/8/23 最大風速(m/s) 9.5 最大瞬間風速向 南南東 平均気温(℃) 29.4 最大風速向(m/s) 南南東 最多風向(16方位) 南南東 最高気温(℃) 33.7 平均湿度(%) 78 最小相対湿度(%) 61 最低気温(℃) 26.2 平均蒸気圧(hPa) 31.7 最低海面気圧 1011.4 降水量の合計 0 平均雲量(10分比) 8.5 平均海面気圧 1014.1 日照時間(時間) 5.9 合計全天日射量(MJ/㎡) 18.11 平均現地気圧 1011.4 降雪量合計 0 最深積雪(cm) 0 平均風速(m/s) 4.8 最大瞬間風速(m/s) 16.5 判定日 2018/08/23@東京
54.
それでは画面切り替えます 54
55.
結果 55 • 同じデータを使用した場合下記の結果になっております。 判定日 2018/8/23 ScoreLabel
1 Score 0.6209551095962524 判定結果 雨 判定日 2018/8/23 ScoreLabel 0 Score 0.451944470405579 判定結果 雨は降っていない ※実際の結果はご来場の皆様が知っているかと思います ■AWS MachinLearning ■Azure MachinLearning
56.
結果評価 56 このデータの結果はAWSは[雨]を判定していましたので結果と してはAWSのほうが精度は高いといえます 出典:気象庁ホームページ https://www.data.jma.go.jp/gmd/risk/obsdl/index.php#!table 実際でも雨 結果は雨
57.
まとめ 57 【AWS MachinLearning】 • 初心者でもできるという通り予測するまで簡単にできる •
Azureと比べモデル作成までに時間がかかる • WEB化には「Lambda+API Gateway+WEBサーバ」が必要 ※プログラムを作成する必要があります 【Azure MachinLearning】 • モデル作成を自動化していない分ややハードルは高い • WEB化が簡単(以下のPaaSで5分程度) ※[Azure ML Request-Response Service Web App] 作成したWEB:https://mlweb0001.azurewebsites.net/Default.aspx
58.
補足 58 AWSとAzureのMachineLearningのモデル作成方法は以下の URLに詳細を記載しています。 AWS ML https://qiita.com/yo_dazy/items/f24345642fc4d48f3a57 Azure ML https://qiita.com/yo_dazy/items/c4c12e394c924f108d60
59.
ご清聴ありがとうございます 59
Editor's Notes
社内勉強会を開始してみたレポート
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Azure Machine Learning
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強化学習において、行動価値関数Q(s,a)Q(s,a)(sの状態の時にaという行動をとる価値を)の値が高くなる様に学習する方法をQ学習といい、Q学習をパラメータを追加した近似関数とて表し、ディープラーニングで求める手法。囲碁プログラムが世界のトッププロに勝つ
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強化学習において、行動価値関数Q(s,a)Q(s,a)(sの状態の時にaという行動をとる価値を)の値が高くなる様に学習する方法をQ学習といい、Q学習をパラメータを追加した近似関数とて表し、ディープラーニングで求める手法。囲碁プログラムが世界のトッププロに勝つ
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Google Cloud Machine Learning
2010年1月に世界21ヶ国で正式にサービスを開始
Learning Studio
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